JP3983386B2 - クロメート防錆処理剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非鉄金属材料用の一次防錆処理液、この処理液を塗布することによる非鉄金属材料の一次防錆処理方法および上記方法により一次防錆処理された非鉄金属材料または非鉄金属材料被覆鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】
非鉄金属材料、特に非鉄金属材料被覆鋼板はその外観の美しさ、優れた耐食性のゆえに、自動車部品、電気機器製品、熱交換器部品等に広く用いられている。しかし、これら非鉄金属材料といえども保管条件によっては必ずしも耐食性が十分とはいえず、特にアルミニウムを含有する非鉄金属材料の場合は、黒変したり、白錆を発生したりする。そのため製品に加工されるまでの間に一般に種々の方法で防錆処理が施される。これが一次防錆処理である。代表的な一次防錆処理として、クロム酸を主成分とする処理液により非鉄金属材料表面に酸化クロム皮膜を形成するクロメート処理法が用いられている。
【0003】
クロメート処理は、クロム酸を還元剤により部分的に還元して6価クロムCr6+と3価クロムCr3+との共存した状態で使用して行われる。この場合の好ましい還元率は、クロメート処理液中に併用される物質の種類、処理条件、処理される非鉄金属材料の種類およびそれが及ぼす他の性能への影響により異なり、種々の範囲が提案されており、一般には還元率、即ちCr6+がCr3+に還元された割合が30〜70%、即ち処理液中に存在する両者の比、Cr3+/Cr6+が3/7〜7/3くらいで用いられる。
Cr6+をCr3+へ還元するための還元剤も種々提案されており、例えば澱粉、糖類、アルコール等の有機化合物、ヒドラジン、次亜塩素酸等の無機化合物が一般に使用されている。
【0004】
上記のような従来のクロメート処理液を用いて非鉄金属材料にクロメート皮膜を形成した場合、還元率が低い、即ちCr6+の残存量が多いと、皮膜が黄色く着色しやすくなり、そのためクロメート皮膜の膜厚が制限され、高度の均一膜厚制御が必要であった。またCr6+が可溶性であるため、塗装後腐食環境に晒された場合の塗料密着性、いわゆる二次塗料密着性および塗装後の耐食性が低下する。一方還元率が高いとクロメート処理浴が経時によりゲル化しやすく、また防食作用が不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、外観の美しさを損なわず、耐食性および耐黒変性がともに優れた、塗布厚許容範囲の広い非鉄金属材料用一次防錆処理液、この防錆処理液を塗布することによる非鉄金属材料の一次防錆処理方法、およびこの処理方法により表面防錆処理された非鉄金属材料、特に非鉄金属材料被覆鋼板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、6価クロムCr+6が無機質アニオンの存在下で亜リン酸により系中で実質的に100%還元された3価クロムCr3+の形でのみクロムを含む、非鉄金属材料の一次防錆処理液に関する。
詳しくは本発明は、6価クロムが無水クロム酸の形で用いられ、無水クロム酸100重量部に対して、無機質アニオンがリン酸H3PO4として10〜50重量部のリン酸イオンであり、亜リン酸H2PHO3が150〜300重量部用いられる上記の一次防錆処理液に関する。
より詳しくは、本発明は、亜リン酸により実質的に100%還元された3価クロム酸Cr+3をCrO3として7.5〜100g/l含む上記の一次防錆処理液に関する。
加えて、本発明は、CrO3の量を基準にして、遷移金属/CrO3=0.002〜1.0(重量比)の量の遷移金属イオンを更に含む上記の一次防錆処理液に関する。
また、非鉄金属材料または非鉄金属材料被覆鋼板を上記の一次防錆処理液で処理する非鉄金属材料の一次防錆処理方法に関する。
更にまた、本発明は、上記の方法によりその表面に20〜200mg/m2のクロムを含むクロメート皮膜を形成した防錆処理非鉄金属材料または非鉄金属材料被覆鋼板に関する。
【0007】
本発明の特徴は、非鉄金属材料の一次防錆処理液として、6価クロムCr+6を亜リン酸を用いて系中で100%還元して得られた3価クロムCr+3のみをクロムとして該処理液中に含むことを特徴とする。
従来はCr+6の還元率が高くなると、例えば還元率が70%以上にもなるとその処理液の防錆処理能が低下することに加えてクロメート処理膜に干渉色が出やすく、したがって従来は、単に還元率を100%にしても好ましい結果は得られなかった。一方還元率が低い場合はこれにより処理された非鉄金属材料の表面は黄色く着色するという不都合が避けられなかった。
【0008】
これに対して本発明の方法により、系中で亜リン酸によりCr+6をCr+3に100%還元したクロムを含む処理液は上記のような問題を生じることなく、即ち優れた防錆力を備え、且つ還元色も黄色の着色もない皮膜を非鉄金属材料上に形成することができる。
ここで「系中で」とは予め存在するCr+6を持ち込んで使用するのではなく、最終処理液となる水溶液中の場で亜リン酸によりCr+6をCr+3に還元してそれをそのまま防錆処理液とすることをいう。
更に、本発明の特徴として、Cr+6からCr+3への還元が短期間で行われ、且つ形成された処理液は安定性が高いことである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一次防錆処理液は、必須成分として、無機質アニオンの存在下で亜リン酸によりCr+6を実質的に100%還元して得られたCr+3を必須成分として含む。
系中でクロム酸CrO3を100%3価クロムに変換された還元クロム酸を作成するには、無水クロム酸、または部分還元クロム酸を高濃度、例えば0.1〜1.0モル/l、で含む水溶液中で、無機質アニオンの存在下で、クロム酸100重量部に対して150〜300重量部、好ましくは150〜250重量部の亜リン酸H2PHO3を加えることにより行う。
この処理において、亜リン酸が300重量部より多いと得られた処理液の耐食能が不十分となり、一方150重量部より少ない場合は6価クロムの必要とする還元率が得られない。
【0010】
6価クロムの還元工程に予め存在することが必要な無機質アニオンとしては、例えば、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等が例示できるが、特に好ましいアニオンはリン酸イオンである。リン酸イオンはリン酸、リン酸のアルカリ塩等の形で使用することができる。
無機質アニオンの量は、リン酸イオンの場合、無水クロム酸CrO3100重量部に対してリン酸H3PO4として10〜50重量部、好ましくは20〜40重量部である。10%より少ない場合は処理液がゲル化しやすく、また50より多い場合は十分な耐食性が得られない。
【0011】
このようにして得られた還元されたCr+3は、処理液中CrO3換算で7.5〜100g/l含まれることが必要である。好ましくは50〜80g/lである。CrO3換算で表したCr+3の量が4.5g/lより少ないと、耐食性を満足するクロメート皮膜の作成が困難であり、一方100g/lを越えると処理液がゲル化しやすくなる。
【0012】
本発明では、上記処理液に更に遷移金属イオンを配合することにより、耐食性に加えて、耐黒変性をも改良することができる。一般に、耐食性を改良する場合に耐黒変性を、また耐黒変性を改良する場合は耐食性をある程度犠牲にしなければならず、両方の特性をともに改良することは困難であった。しかし、本発明の方法により耐食性も耐黒変性もともに改良することが可能となった。
即ち、本発明では、処理液中に遷移金属イオンを遷移金属/CrO3(重量比)として0.002〜1.0の量で加える。遷移金属/CrO3の量は好ましくは0.005〜0.1、より好ましくは0.01〜0.05である。遷移金属の量が遷移金属/CrO3として0.002より小さいと耐黒変性効果が十分に得られず、一方1.0を越えるとクロム溶液のpH低下および金属イオン析出量が飽和し、経済的に好ましくない。
【0013】
遷移金属としては、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛のいずれでもよいが特にニッケル、コバルトが好ましい。これら遷移金属は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの遷移金属は、例えば硝酸塩または硫酸塩の形で系に添加することができる。
また、遷移金属は、クロムの酸化前から酸化後のいずれの段階で添加してもよい。
【0014】
本発明の非鉄金属材料の一次防錆処理液には、クロメート皮膜の耐食性をより向上させる目的でコロイダルシリカSiO2を無水クロム酸CrO3100重量部に対して10〜100重量部、好ましくは40〜80範囲で添加することが好ましい。SiO2/CrO3比で1.0より多量のコロイダルシリカを添加するとクロメート皮膜が白色を呈するようになり外観を損なうため好ましくない。
この目的で加えるコロイダルシリカは平均粒径が10〜40mμの微粒子コロイドであればどのようなものでもよいが、この中に鎖状シリカも含まれる。
【0015】
また、本発明の非鉄金属材料の一次防錆処理液には更に、水分散性の有機高分子化合物を添加することが塗布性の向上という点から好ましい。水分散性の有機高分子化合物とは、水溶性のものを指すだけでなく、水中の懸濁液や乳化物のような分散状態で水中に安定に分散されるものを含めていう。水分散性高分子化合物の例としては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチルを挙げることができる。
このような有機高分子物質は、一次防錆処理液中30g/l以下で添加される。30g/lより多く添加されると耐食性が低下する傾向にある。
【0016】
本発明の一次防錆処理液は非鉄金属材料の表面に塗布して、非鉄金属材料が加工に付されるまでの間の腐食を有効に防止することができる。
この防錆処理液が対象とする非鉄金属材料は、アルミニウム、Al-Si、Al-Mg-Si等の各種アルミニウム合金、特にZn-Al-Si、Zn-Al-Mg等の亜鉛を含むアルミニウム合金、亜鉛、Zn-Ni、Zn-Ni-Cr、Zn-Cr、Zn-Te,Sn等の亜鉛合金が含まれる。またこれらを溶融メッキ法または電気メッキ法等により被覆した非鉄金属材料メッキ鋼板も本発明の一次防処理剤を塗布することにより効果的に腐食から保護することができる。
【0017】
クロメート処理による非鉄金属材料表面へのクロムの付着量は特に限定するものではなく、従来の一次防錆処理では着色が生じるため不都合であった100mg/m2以上の付着量でも問題がなく、膜厚を増すことによるより優れた防食効果を得ることができる。好ましいクロム付着量は20〜200mg/m2、より好ましくは20〜120mg/m2である。
【0018】
非鉄金属材料表面を上記本発明の一次防錆処理液で処理するには、従来のこの種の処理液による処理方法がいずれも使用できる。
一般には、被処理材には油が付着されているため、まず、脱脂剤、好ましくはアルカリビルダー含有の脱脂剤で被処理材の表面を洗浄する。その後これを水洗および乾燥して、本処理液でクロメート処理を行う。
本処理液でクロメート処理を行うには、被処理材上にロールまたはロール絞りにより本処理液を塗布してもよいし、本処理液中に被処理材を浸漬してもよい。
本処理液を塗布した後、被処理材の温度を50〜150℃に加熱してクロメート皮膜を被処理材上に形成する。
【0019】
【実施例】
実施例により本発明を更に詳細具体的に説明する。
〔一次防錆処理剤の調製〕
実施例 1
水中に無水クロム酸を濃度が50g/lとなるように加え、更にリン酸を16.8g/l濃度となるように(即ちCrO3100重量部に対して33.6重量部)加えて溶解した後、これに亜リン酸を濃度が100g/lとなるように徐々に加えてクロム酸を還元した。60分後、Cr+6は検出されず、すべてがCr+3に還元されていることが確認された。
【0020】
実施例 2
クロムの100%還元後、更にシリカコロイド(平均粒径:10〜20mμ、日産化学社製、商品名:スノーテックス O)を32g/l、即ちCrO3100重量部に対して64重量部加えた以外は実施例1と同様にして一次防錆処理液を得た。
【0021】
実施例 3
実施例2に於いて、無水クロム酸、リン酸および亜リン酸の量を表1に示すようにそれぞれ25g/l、8.4g/lおよび50g/lとし、コロイダルシリカとして鎖状シリカコロイド(日産化学社製、商品名:スノーテックス OUP)を16g/l濃度となるように加えた以外は実施例2と同様にして一次防錆処理液を得た。
Cr+6は100%Cr+3に還元されていた。
【0022】
実施例 4
実施例2において、シリカコロイドの濃度を42g/lとし、更にポリアクリル酸を8.0g/l濃度となるように加えた以外は実施例2と同様にして一次防錆処理液を得た。
Cr+6は100%Cr+3に還元されていた。
【0023】
実施例 5
コロイダルシリカの種類および添加量、および亜リン酸の添加量を表1のように変えた以外は実施例4と同様にして一次防錆処理液を得た。
Cr+6は100%Cr+3に還元されていた。
【0024】
実施例 6
実施例2において、更にNi2+イオンを0.5g/l(Ni2+/CrO3=0.01)添加した以外は実施例2と同様にして表1に示す配合の一次防錆処理液を調製した。
Cr+6は100%Cr+3に還元されていた。
【0025】
実施例 7
Ni2+イオンを1.0g/l(Ni2+/CrO3=0.04)添加した以外は実施例3と同様にして表1に示す配合の一次防錆処理液を調製した。
Cr+6は100%Cr+3に還元されていた。
【0026】
実施例 8
Ni2+イオンを0.5g/l(Ni2+/CrO3=0.01)添加した以外は実施例4と同様にして表1に示す配合の一次防錆処理液を調製した。
Cr+6は100%Cr+3に還元されていた。
【0027】
比較例 1
亜リン酸を用いないで、無水クロム酸を50g/l、リン酸を8.4g/lの濃度となるようにそれぞれ水に溶解し、これに還元剤としてホルマリンを4.8g/lとなるように加えて、クロム酸を還元率45%(即ち、Cr+3/Cr+6=4.5/5.5)となるように還元した。これにシリカコロイドを10g/lおよびポリアクリル酸を8.0g/l濃度となるように加えて、一次防錆処理剤とした。
【0028】
比較例 2
実施例2において、有機高分子を50g/l配合した以外は実施例2と同様にして一次防錆処理液を調製した。
【0029】
比較例 3
無水クロム酸を還元する代わりに、市販のCr+3クロムからなるリン酸クロムCr(H1.5PO4)2水溶液を、CrO3としての濃度が50g/lとなる量で水に溶解し、リン酸および還元剤としてのホルマリンを除いた以外は比較例1と同様にして一次防錆処理液を得た。
【0030】
比較例 4
リン酸濃度を65g/lとし、無水クロム酸の還元率を70%とした以外は比較例1と同様にして一次防錆処理液とした。
以上の一次防錆処理液の配合処方を次の表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
〔非鉄金属材料の一次防錆処理〕
亜鉛メッキ鋼板をアルカリビルダー含有洗浄液(日本ペイント社製、商品名「サーフクリーナー53」)の2%濃度溶液に浸漬して、65℃で5秒間洗浄した。これを水道水で十分水洗した後、被処理物温度60℃で乾燥した。洗浄、乾燥した亜鉛メッキ鋼板に実施例1〜8および比較例1〜4の一次防錆処理液を、乾燥後のクロム付着量が表2に記載した量となるようにバーコーターを用いて塗布した。塗布鋼板を乾燥機中で被処理物温度が60℃となるように加熱して、鋼板の亜鉛メッキ上にクロメート皮膜を形成した。なお、クロム付着量は蛍光X線で測定した。
【0033】
〔一次防錆処理非鉄金属材料の性能評価〕
上記の一次防錆処理非鉄金属材料の性能を、外観、耐食性、耐黒変性について評価した。評価結果を表2に示した。
用いた評価方法は次の通りである。
外観:
目視および色差計(スガ試験機社製)によるb値により次の評価基準によって評価した。
【0034】
耐食性:
35℃、塩水の食塩濃度:5重量%、噴霧圧が1kg/cm2での塩水噴霧試験にかけた後、白錆発生率で評価した。
◎:白錆の発生なし
○:白錆発生率5%以下
△:5%<白錆発生率≦20%
×:白錆発生率20%を越える。
ただし、塩水噴霧時間は次の通りである:
クロム付着量が100±10mg/m2のとき、300時間、
50±10mg/m2のとき、240時間、
25±10mg/m2のとき、150時間。
【0035】
黒変性:
(1)短期黒変性
80℃×95%RHの湿潤室に24時間保存した後の明度差(△L値)を色差計(スガ試験機)を用いて測定した。
◎: |△L| ≦2
×: 2< |△L|
(2)長期黒変性
60℃×85%RHの湿潤室に11日保存した後の着色度合いを目視により評価した。評価の判定基準は次の通りである。
◎:黒変なし、
○:わずかに黒変、
×:黒変。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】
本発明の無色クロメート処理を行うことにより、各種非鉄金属材料に対して、耐食性と、耐黒変性をともに改良することができ、および処理後の外観においても優れたクロメート処理が可能となった。
Claims (10)
- 6価クロムCr+6が無機質アニオンの存在下で亜リン酸により系中で実質的に100%還元された3価クロムCr3+の形でのみクロムを含む、非鉄金属材料の一次防錆処理液。
- 6価クロムが無水クロム酸の形で用いられ、無水クロム酸100重量部に対して、無機質アニオンがリン酸H3PO4として10〜50重量部のリン酸イオンであり、亜リン酸H2PHO3が150〜300重量部用いられる請求項1記載の一次防錆処理液。
- 亜リン酸により実質的に100%還元された3価クロム酸Cr+3をCrO3として7.5〜100g/l含む請求項1または2に記載の一次防錆処理液。
- CrO3の量を基準にして、遷移金属/CrO3=0.002〜1.0(重量比)の量の遷移金属イオンを更に含む請求項1〜3のいずれかに記載の一次防錆処理液。
- 遷移金属がニッケルまたはコバルトである請求項4に記載の一次防錆処理液。
- コロイダルシリカをSiO2/CrO3(重量比)として0.1〜1.0含有する請求項1〜5のいずれかに記載の一次防錆処理液。
- 水分散性有機高分子化合物1〜30g/lを更に含む請求項1〜6のいずれかに記載の一次防錆処理液。
- 非鉄金属材料が非鉄金属材料により被覆された非鉄金属材料被覆鋼板である請求項1〜7のいずれかに記載の一次防錆処理液。
- 非鉄金属材料または非鉄金属材料被覆鋼板表面を請求項1〜8のいずれかに記載の一次防錆処理液で処理する非鉄金属材料の一次防錆処理方法。
- 非鉄金属材料または非鉄金属材料被覆鋼板を脱脂、水洗および乾燥後、その表面を請求項1〜8のいずれかに記載の一次防錆処理液を適用し、次いで被処理材を被処理材温度50℃〜150℃で乾燥を行う非鉄金属材料の一次防錆処理方法。
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