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JP3958721B2 - 木質化粧部材の製造方法 - Google Patents

木質化粧部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は各種の家具や建具、建材として使用される木質化粧部材製造方法に関するものである。
従来から家具用材や建材等に用いられる木質化粧部材としては、挽材や合板等の基材の表面に厚さが1mm以下の木質薄板を貼着し、この木質薄板表面に透明性を有する樹脂フィルムをオーバーレイしたのち、ウレタン系樹脂等の塗料を塗布してなるものが広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−1869号公報((第2〜5頁)。
しかしながら、上記のような木質化粧部材に曲げ加工によるラッピング適性を持たせるには、表面の塗布層を形成している樹脂が硬質なものであると、曲げ加工時に発生する曲部の引っ張り応力によって亀裂や割れが発生することになるので、上記塗布層を形成する樹脂としては軟質性のあるものを使用して上記引っ張りに順応する伸び性を発揮させる必要があり、そのため、木質化粧部材の表面が擦り傷等の損傷が生じやすくなって商品価値が著しく低下するという問題点がある。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、良好なラッピング適正を発揮すると共にラッピング後においては優れた表面硬度を保持し、その上、意匠的にも深みを有する高級な外観を呈すると共に、製造中或いは製造後に揮発性有機物質を放散する虞れのない安全な木質化粧部材能率よく生産することができる製造方法を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の木質化粧部材の製造方法は、請求項1に記載したように、木質薄板の表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を20〜100g/m2 塗布し、熱圧により該木質薄板内に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布量のうちの2g/m2以上を充填させ、且つ表面に15g/m2以上の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布層を残存させてなる木質化粧シートを製造し、この木質化粧シートを基材に該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂のイソシアネート反応率が90%以下の完全に反応硬化する前の木質化粧シートが柔軟性を有する段階で接着剤を介してラッピング加工し、しかるのち、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を完全に反応硬化させることを特徴とするものである。
上記木質化粧部材の製造方法において、請求項に係る発明は、木質薄板表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布したのち、その塗布表面を離型材又は離型剤を介して熱圧ロールにより熱圧して湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の一部を木質薄板の内部に浸透させることを特徴とし、さらに、請求項に係る発明は、該木質化粧シートを40〜100 ℃になるように加温して湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を軟化させ、この軟化状態で基材にラッピング加工することを特徴とする。
また、上記木質化粧部材の製造方法において、請求項に係る発明は、木質薄板は厚さが0.15〜0.5mm にスライスされた突板単板からなると共に、この木質薄板の表面に塗布する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上の高い透明度を有する無黄変型又は難黄変型の樹脂であることを特徴とする。
上記木質化粧部材の製造方法によれば、請求項に記載したように、まず、木質薄板の表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を20〜100g/m2 塗布し、熱圧により該木質薄板内に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布量のうちの2g/m2以上を浸透させ、且つ表面に15g/m2以上の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布層を残存させてなる木質化粧シートを製造するので、木質薄板内に浸透、充填させた樹脂によって木質薄板の表面の樹脂塗布層を木質薄板に強固に一体化させることができるばかりでなく木質薄板に濡れ感や深み感などの優れた外観を付与することができ、その上、表面の樹脂塗布層によって一層上記濡れ感や深み感を持たせることができるものであり、さらに、木質薄板に対する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の上記塗布量や浸透量によって木質化粧シートに湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が硬化前における良好なラッピング加工性能を発揮させることができる。
次いで、上記のように木質薄板の表面及び内部に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布、浸透させてなる木質化粧シートを、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂のイソシアネート反応率が90%以下の完全に反応硬化する前の段階で基材にラッピングするものであるから、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は完全に硬化するまでに時間がかかる性質を有し且つ冷えると見かけ上、固化するので、湾曲面を有する基材であっても該基材に対するラッピング加工が円滑に且つ正確に行うことができ、木質化粧部材の連続的な製造を可能にして多量生産に適するものである。
さらに、ラッピング加工したのちに硬化した湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布層によって、表面硬度が高くなり、擦り傷等の損傷が生じ難くなると共に硬化後にオイルを滲み込ませたような深みのある優れた外観を呈して高い意匠性と高性能を発揮し、その上、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は無溶剤の樹脂であるから、有害な揮発性有機化合物を放散する虞れがなく、家具や建具等に使用した場合には室内環境を良好にすることができる。
上記木質化粧部材の製造方法において、請求項に係る発明によれば、木質薄板表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布したのち、その塗布表面を離型材又は離型剤を介して熱圧ロールにより熱圧して湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を木質薄板の内部に浸透させることを特徴とするものであるから、木質薄板に対する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布、浸透処理が能率よく且つ確実に行うことができる。
さらに、請求項に係る発明によれば、上記木質化粧シートを基材にラッピングする際に、予め、該木質化粧シートを40〜100 ℃になるように加温して湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を軟化させ、この軟化状態で基材にラッピング加工するので、凹凸面や湾曲面を有する家具等の基材表面に対しても、その凹凸面や湾曲面にきれいに密着させた状態となるように容易にラッピング加工をすることができ、商品価値の優れた木質化粧部材を製造することができる。
また、請求項4に係る発明によれば、木質薄板は厚さが0.15〜0.5mm にスライスされた突板単板からなるので、木材のもつ深み感を損なうことのない厚みを有して優れた意匠性を付与することがきると共に割れ等が生じることなくラッピング加工に適した可撓性を発揮することができ、その上、木質薄板に塗布、浸透させる上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は、100 μm の厚みに硬化した時の全光線透過率が70%以上の高い透明度を有する無黄変型又は難黄変型の樹脂であるから、木質薄板が本来持っている照り感や奥行き感が向上して意匠的にも優れた高級な外観を呈すると共に長期に亘って優れた透明感を発揮する木質化粧シートを得ることができる。
次に、本発明の実施の形態を図面について説明すると、図1は本発明の木質化粧部材Aの一例を示す簡略拡大縦断面図であって、この木質化粧部材Aは、木質薄板1の表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布層2を設けていると共にこの木質薄板1の内部に該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透、充填させてなる木質化粧シート3を、基材4の表面に接着剤5を介してラッピング加工を施してなるものである。
上記木質薄板1としては、木材を0.15〜0.5mm の厚さにスライスした突板単板であって、この突板単板は広葉樹、針葉樹の突板、人工突板のいずれであってもよい。また、上記木質化粧シート3の連続生産を可能にするために、この突板単板1をバッドジョイントやフィンガージョイントによって帯状の長尺シートに形成しておくことが好ましい。この際、該長尺シートの裏面に接着剤を介して不織布等の繊維質シートからなる裏打ちシート(図示せず)を貼着して補強しておいてもよい。
なお、木質薄板1の厚みが0.15mm以下ではフィンガジョイントが困難となる上に木材のもつ深み感が不足して意匠性が悪くなり、厚みが0.5mm 以上になると木質化粧シート3の柔軟性、屈曲性が阻害されて基材4に対するラッピング時、特に、湾曲した表面部分に沿ってラッピングを行う際に木質化粧シート3に割れが生じやすくなるので、上述したように、厚さが0.15〜0.15mmの範囲のものを使用する。また、必要に応じて上記木質薄板1を予め着色、脱色、ダイレクト印刷、転写等の既知の手法によって加飾しておいてもよい。
木質薄板1の表面に塗布する上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂としては、反応硬化後のデュロメータA硬さ(JIS K 6253) が80以上のものを使用している。この硬さよりも柔らかいと、該樹脂が硬化した時の硬さが不足して耐磨耗性、耐傷性が低下し表面に傷が付き易くなる。なお、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は完全に硬化するまでに時間がかかるので、硬い湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を用いても上記木質薄板1の表面に塗布、充填(浸透)したこの樹脂が完全に硬化する前にラッピング加工を施すことが可能となる。
また、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂としては、無黄変型または難黄変型のものを用いている。湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の黄変のし易さは、この樹脂を合成する際に使用するイソシアネートの種類によって決まるため、次に挙げられるイソシアネートが一般的に使用されている。
即ち、難黄変型としては芳香環を有するイソシアネート基が芳香環に直結していないタイプであるキシリレンイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが該当する。無黄変型としては脂肪族または脂環族系のイソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)などがある。
また、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を合成する際に、黄変タイプのイソシアネートであるトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などを使用し、これに紫外線吸収剤や光安定剤を添加して難黄変にする方法もある。なお、使用する紫外線吸収剤は公知のものでよく、例えば、パラジメチル安息香酸オクチル等のパラアミノ安息香酸系、オキシベンゾンなどのベンゾフェノン誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体などや無機系の酸化セリウムなどがある。
さらに、上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂としては、100 μm の厚みに硬化させた時の全光線透過率(JIS K 7105) が70%以上の透明度の高い樹脂を用いており、この透明性の向上は、一般的に非結晶成分を増やすことによって行われる。なお、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を100 μm の厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%未満であると、木材が本来持っている照り感や奥行き感(深み)が消失するので好ましくない。この湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は、全光線透過率が70%を下回らない程度に任意に着色しておいてもよい。
このように、100 μm の厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上となるよう調整された無黄変型又は難黄変型の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を上記木質薄板1の表面に塗布したのち、熱圧することにより、該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を木質薄板1内に浸透、充填させると共に、木質薄板1の表面にこの樹脂の塗布層2を形成してなる木質化粧シート3を得る(図2参照)。この際、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂(液状の樹脂)を木質薄板1内に浸透、含浸させるための熱圧は、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の温度が80〜150 ℃の範囲内にある時に行われ、その熱圧する時の該樹脂の粘度が500 〜10,000mPa・sの範囲となるように設定しておく。粘度が500
mPa・s未満であると湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂中の成分の平均分子量を小さくしなければならず、樹脂を含浸させた木質薄板1の表面がベトベトしなくなるまでの時間、即ち、タックフリータイムが長くなって後工程に支障をきたす一方、粘度が10,000mPa・sよりも高いと木質薄板1内への樹脂液の浸透性が悪くなって得られる木質化粧シートに意匠的に優れた深みを付与することができない。
なお、木質薄板1の表面に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布する際に、この湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を90〜140 ℃に加温して溶融させ、この溶融樹脂をダイコータ、スリットコータ、ホットロールコータ、コンルコータなどの既知の塗布手段を用いて行う。このような塗布手段によってる木質薄板1の表面に塗布する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布量は、20〜100 g/m2の範囲内である。
こうして表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布した木質薄板1は、ホットプレスや連続熱圧プレス、加熱ロール等の熱圧手段によって熱圧処理されるが、連続生産性や設備費用の点で加熱ロールにより熱圧処理することが好ましい。
この場合、木質薄板1の表面に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布したのち、その上に離型フィルムや離型紙などの離型材を載せ、更にその上から上記加熱ロールで湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を熱圧して木質薄板1の内部に該樹脂を浸透、充填させると共に表面にこの樹脂の塗布層2を形成する。なお、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が熱圧処理後、この樹脂が冷えて固化すると、上記離型材は木質薄板1の表面から容易に剥がれるので、この離型材を再利用することが可能となる。また、このような離型材を使用することなく、加熱ロールに離型剤をコーティングしておき、この加熱ロールによって木質薄板1の表面に塗布した湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を熱圧してもよい。
加熱ロールによる熱圧時の温度は、生産ラインの速度、即ち、加熱ロールに送られる長尺の木質薄板1の搬入速度や該木質薄板1の温度によって異なるが80〜150 ℃の温度範囲であり、圧力は10〜100 N/cm2 である。また、この熱圧ロールの材質は特に限定されないが、木質薄板1の導管部分をオープンに仕上げたい場合は弾力性のあるシリコンなどのゴム系ロールを使用し、導管部分をクローズに仕上げたい場合はスチール製の硬質ロールを使用する等、使い分けてもよい。
このように、表面に20〜100 g/m2の範囲内でもって塗布された湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を熱圧することによって木質薄板1の内部にその塗布量の2g/m2以上、浸透、充填させるが、木質薄板1の表面には少なくとも15g/m2(15μm 厚)以上の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布層2が残るように熱圧時の温度と圧力を調整する。木質薄板1内に対する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の含浸量(充填量)が上記2g/m2以上ないと、木質薄板1に濡れ感や深み感等の高級感に溢れた外観意匠や基材4に対するラッピング性能が得られなくなる。
なお、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は無溶剤であるので、有害な揮発性有機物質を放散させることがなく、また、塗布後に冷えると見かけ上、固化するので、木質化粧シート3や木質化粧部材Aの連続的な生産が可能となる。さらに、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は一般的なホットメルトである熱可塑性タイプではないので、耐熱性にも優れた木質化粧シート3が得られる。
次いで、以上の工程によって得られた木質化粧シート3を、MDF(中比重木質繊維板)や合板、無機質板等からなる家具や建具などの基材4の表面に接着剤5を介して重ね合わせてラッピング加工を施すことにより、木質化粧部材Aを製造する。
基材4に上記木質化粧シート3をラッピングする際においては、木質薄板1の表面に塗布した湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を熱圧した時の熱によって該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は再溶融しない程度に反応が進み、この樹脂を合成する際に使用したイソシアネート反応率が90%以下の段階、即ち、該樹脂が完全に反応硬化する前の木質化粧シート3が柔軟性、可撓性を有する段階でラッピング加工を行う。なお、イソシアネート反応率は、赤外線吸収スペクタクルを用いて、イソシアネート基とメチレン基のピーク強度比から算出することができる。
また、ラッピングはプロヒィールラミネータ等により行うが、その際、木質化粧シート3を40〜100 ℃に加温して木質薄板1に塗布、浸透させている湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を軟化させた上で行う。こうして、基材4に木質化粧シート3をラッピングしたのち、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が完全に反応硬化して木質化粧部材Aが得られる。次に、本発明の具体的な実施例と比較例を示す。
厚みが0.25mmにスライスしたレッドオークの突板をフィンガジョイントにより縦継ぎすると共にその裏面に不織布を貼着して連続突板シートを作製した。次いでこの連続突板シートの表面に、薄褐色に着色した全光線透過率が85%、溶融粘度が2,000 mPa・s(120
℃)の無黄変で且つ硬化後のデュロメータA硬さ(JIS K 6253) が90の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を120 ℃に加温溶融してホットメルト用ロールコータにより厚さ50g/m2(50μm )となるように塗布した。さらに、この塗布層上に離型紙を重ねたのち、120 ℃に加温したシリコンゴムロールによって線圧40N/cmで連続圧締し、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を突板シートの内部にまで浸透させた。しかるのち、離型紙を剥離することによって突板シートに湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を浸透処理してなる木質化粧シートを得た。この時の木質化粧シートの表面には30g/m2(30μm )の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の層が出来ていた。
こうして得られた木質化粧シートを湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が完全に硬化する前に80℃に加温しながら、角部の曲率半径が3mmの曲面形状を有する中比重繊維板からなる基材にラッピング加工を行うことによって目的とする木質化粧部材を得た。このラッピング加工時においては、木質化粧シートは非常に高い柔軟性を有して割れや亀裂が生じることなく、また、外観もオイルフィニッシュのような濡れ感を呈して非常に意匠性の高いものであった。さらに、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂が完全に硬化したときの木質化粧部材表面の鉛筆硬度はHBと硬く、また、スモールチャンバー(ADPAC)法による揮発性有機化合物(VOC)放散量も300 μg/m3以下と低レベルであった。また、退色試験(キセノンランプ48時間照射)においても色差ΔEが2.8 と殆ど変色しなかった。
〔比較例1〕
実施例1と同一条件によって得られた突板シートに湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布、浸透処理してなる木質化粧シートを、角部の曲率半径が3mmの曲面形状を有する中比重繊維板からなる基材にラッピング加工を行う際に、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を完全に反応硬化させたのち、ラッピング加工を行ったところ、基材の角部の曲面上で木質化粧シートが割れてしまった。
〔比較例2〕
反応硬化後のデュロメータA硬さ(JIS K 6253) が70の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を使用した他は、実施例1と同一の製造方法によって木質化粧部材を得た。得られた木質化粧部材の表面鉛筆硬度は2Bと柔らかいものであった。
木質化粧部材の一部の簡略拡大縦断面図である。 木質化粧シートの一部の簡略拡大縦断面図である。
符号の説明
A 木質化粧部材
1 木質薄板
2 塗布層
3 木質化粧シート
4 基材

Claims (4)

  1. 木質薄板の表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を20〜100g/m2 塗布し、熱圧により該木質薄板内に上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布量のうちの2g/m2以上を充填させ、且つ表面に15g/m2以上の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の塗布層を残存させてなる木質化粧シートを製造し、この木質化粧シートを基材に該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂のイソシアネート反応率が90%以下の完全に反応硬化する前の木質化粧シートが柔軟性を有する段階で接着剤を介してラッピング加工し、しかるのち、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を完全に反応硬化させることを特徴とする木質化粧部材の製造方法。
  2. 木質薄板表面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を塗布したのち、その塗布表面を離型材又は離型剤を介して熱圧ロールにより熱圧して湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂の一部を木質薄板の内部に浸透させることを特徴とする請求項に記載の木質化粧部材の製造方法。
  3. 木質化粧シートを40〜100 ℃になるように加温して湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂を軟化させ、この軟化状態で基材にラッピング加工することを特徴とする請求項又は請求項に記載の木質化粧部材の製造方法。
  4. 木質薄板は厚さが0.15〜0.5mm にスライスされた突板単板からなると共に、この木質薄板の表面に塗布する湿気硬化型ウレタン系ホットメルト樹脂は100 μmの厚みに硬化させた時の全光線透過率が70%以上の高い透明度を有する無黄変型又は難黄変型の樹脂であることを特徴とする請求項1、請求項又は請求項に記載の木質化粧部材の製造方法。
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