JP3954189B2 - 電子部品をテープ状に包装する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,チップ型の抵抗器,コンデンサ又はトランジスター等の電子部品を,キャリアテープを使用してテープ状に包装する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,チップ型の電子部品をテープ状に包装するに際しては,例えば,実公平4−51136号公報,特開平6−64659号公報及び特開平6−331533号公報等に記載されているように,キャリアテープに,電子部品の一つを収納する凹所を長手方向に沿って適宜ピッチの間隔で設けて,この各凹所内に電子部品を一つずつ収納したのち,前記各凹所を,前記キャリアテープの上面に貼着したカバーテープにて密封すると言う方法が採
用されている。
【0003】
また,従来は,このようにして包装された電子部品は,キャリアテープに対するカバーテープを剥離したのち,キャリアテープにおける凹所内から真空吸着式のコレットで取り出し,当該電子部品が使用されるプリント配線基板等に対して,当該電子部品における接続端子がプリント配線基板等に予め形成されている電極パッドに載せるように供給して半田付けするようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,前記従来の包装方法は,キャリアテープに設けた一つの凹所に電子部品を一つだけ収納するように構成していることにより,プリント配線基板等に同じ電子部品の複数個を並べて搭載する場合には,キャリアテープにおける凹所内の電子部品を真空吸着式コレットで取り出してプリント回路基板に対して供給することを,電子部品の一つずつについて行うようにしなければならず,また,プリント配線基板等に異なった電子部品の複数個を並べて搭載する場合には,異なった各電子部品を包装した複数のキャリアテープから電子部品を一つずつ取り出しプリント回路基板等に対して供給するようにしなければならないから,作業性が著しく低くて,プリント回路基板に対して供給することに要するコストのアップを招来すると言う問題があるばかりか,各電子部品の半田付けに際して,溶融半田の表面張力のために,電子部品の一端部がプリント回路基板から浮き上がった状態で半田付けされることが多発すると言う問題もあった。
【0005】
本発明は,これらの問題を解消した包装方法を提供することを技術的課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため本発明における包装方法は,
「両端に半田付け用の端子電極を備えた電子部品の複数個を,これらの各電子部品をプリ ント回路基板等に対して搭載するときと同じ配列に並べて,相隣接する電子部品における端子電極の相互間を導電性接着にて互いに連結して一つの電子部品群を構成する工程,
前記一つの電子部品群を,キャリアテープにその長手方向に沿って適宜間隔で設けた複数個の凹所のうち一つの凹所内に一つずつ収納する工程,
前記キャリアテープの上面に,凹所を塞ぐカバーテープを剥離可能に貼着する工程,
を備えていることを特徴とする。」
とするものである。
【0007】
【0008】
【発明の作用・効果】
本発明は,前記したように,電子部品の複数個をプリント回路基板等に対して搭載するときと同じ配列に並べて導電性接着剤にて互いに連結して一つの電子部品群を構成し,この電子部品群を,一つずつキャリアテープとカバーテープとでテープ状に包装するものであって,プリント回路基板に搭載したのち半田付けすると言う一連の実装作業を,前記電子部品群を一つの単位として,複数個の電子部品について同時に行うことができるから,プリント配線基板に対して供給することの作業性を向上できて,これに要するコストを大幅に低減できると言う効果を有する。
【0009】
しかも,一つの電子部品群としてプリント回路基板に対して供給された各電子部品は,導電性接着剤にて互いに連結されているから,その半田付けに際して,電子部品の一端部が浮き上がることを確実に防止できて,半田付けに際してミスが発生することを大幅に低減できる効果をも有する。
特に,プリント回路基板等に対して高さ寸法の異なる電子部品の複数個を並べて搭載する場合には,この高さ寸法の異なる複数個の電子部品を,当該プリント回路基板に対して搭載するときと同じ配列で,且つ,その底面を略同一平面に揃えるように並べて導電性接着剤にて互いに連結して一つの電子部品群を構成することにより,前記と同様の効果を得ることができるのである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態を図面について説明する。
図1〜図4は,第1の実施の形態を示す。
この図において,符号1は,両端に半田付け用の端子電極1aを備えたチップ型の電子部品を示し,この電子部品1の複数個を,適宜ピッチPの間隔で並列に並べたのちその相互間,つまり,当該各電子部品1における側面間に接着剤2aを電子部品1における上面及び下面より突出しないように充填して互いに連結することにより,一つの電子部品群A1を構成する。
【0011】
この場合において,前記電子部品群A1における各電子部品1間のピッチ間隔Pを,当該各電子部品1を,図3に示すように,プリント回路基板Bに対して並べて実装するときのピッチ間隔Pと等しいか,略等しくする。つまり,複数個の電子部品1を,当該各電子部品1をプリント回路基板Bに対して搭載するときと同じ配列に並べるようにする。
【0012】
一方,符号3は,合成樹脂薄シート製をキャリアテープを示し,このキャリアテープ3に,電子部品収納用の凹所4を,エンボス加工により長手方向に沿って適宜間隔で設けるにおいて,この凹所4を,これに前記一つの電子部品群A1を収納できる大きさに構成する。
この場合において,前記した図示の実施の形態では,前記キャリアテープ3における各凹所4を,キャリアテープ3における長手方向に沿って長い矩形状にして,これに前記電子部品群A1を,その各電子部品1がキャリアテープ3の長手方向に並ぶように装填すると言う構成であるが,これに代えて,前記キャリアテープ3における各凹所4を,キャリアテープ3における長手方向と直角の方向に長い矩形状にして,これに前記電子部品群A1を,その各電子部品1がキャリアテープ3の長手方向と直角の方向に並ぶように装填しても良いことは言うまでもない。
【0013】
そして,前記キャリアテープ3における各凹所4内に,前記電子部品群A1を一つずつ装填したのち,前記キャリアテープ3の上面に,カバーテープ5を剥離可能に貼着することにより包装するのである。
このように包装したことにより,各電子部品1のプリント回路基板Bに対する実装に際しては,前記キャリアテープ3の上面におけるカバーテープ5を剥離したのち,凹所4内における一つの電子部品群A1を,図3に示すように,真空吸着式のコレットCにて取り出したのち,プリント回路基板Bの上面に対して,その各電子部品1の両端における端子電極1aが,プリント回路基板Bの上面に予め形成されている各電極パッドB1の各々に載せるように供給して半田付けするのであって,プリント回路基板Bに対する電子部品1の供給を,接着剤2aにて連結した電子部品群A1を一つの単位として,複数個の電子部品1について同時に行うことができるのである。
【0014】
また,前記一つの電子部品群A1における各電子部品1は,当該各電子部品1における側面間に接着剤2aを電子部品1における上面及び下面より突出しないように充填することで互いに連結されているから,その両端の端子電極1aを,プリント回路基板Bにおける電極パッドB1に対して半田付けする場合において,各電子部品1の一端部における溶融半田の表面張力のために電子部品1の他端部が浮き上がると言う現象が発生することを確実に阻止できるのである。
【0015】
この場合において,一つの電子部品群A1を構成する各電子部品1は,その全てをチップ抵抗器又はチップコンデンサにすると言うように一つの種類の電子部品にすることに限らず,一部の電子部品を異なった種類の電子部品にしても良いことは言うまでもない。
そして,本発明においては,前記接着剤2aとして導電性接着剤を使用して,この導電性接着剤にて,各電子部品1のうち相隣接する電子部品の相互間を,その一端における端子電極1aの箇所において連結することにより,一つの電子部品群A1における各電子部品1を,当該各電子部品のうち相隣接する電子部品の一端における端子電極1aを互いに電気的に導通した状態にして連結するという構成にしたものである。
【0016】
また,本発明は,全く同じ大きさの電子部品1を取り扱う場合に限らず,高さ寸法が同じで幅寸法及び長さ寸法が互いに異なる複数個の電子部品に対しても適用できることは言うまでもなく,特に,図4に示す第2の実施形態のように,高さ寸法が互いに異なる複数個の電子部品1,1′を取り扱う場合には,その底面を略同一平面に揃えるようにして,プリント回路基板に対して搭載するときと同じ配列に並べて,これらの相互間,つまり,つまり,当該各電子部品1における側面間に接着剤2bを前記各電子部品1,1′のうち高さの高い電子部品1′における上面及び下面より突出しないように充填することで互いに連結して,一つの電子部品群A2に構成することにより,高さ寸法の異なる複数個の電子部品を一つの単位として,プリント回路基板に対して同時に供給できるのである。
なお,この第2の実施形態においても,前記と同様に,その接着剤2bとして導電性接着剤を使用して,この導電性接着剤にて,各電子部品1のうち相隣接する電子部品の相互間を,その一端における端子電極1aの箇所の相互間を連結するという構成にしていることは勿論である。
【0017】
前記各実施の形態は,複数個の電子部品を並列に配列する場合であったが,本発明は,これに限らず,図5に示す第3の実施形態のように,両端に半田付け用の端子電極1aを備えた電子部品1と,同じく両端に半田付け用の端子電極1a″を備えた電子部品1″とを直列に並べて,これらの端子電極1a,1a″の間に導電性接着剤2cを,電子部品1″における上面及び下面より突出しないように充填して互いに連結することにより,一つの電子部品群A3に構成しても良いのである。
【0018】
これにより,前記一つの電子部品群A3において直列状に並べた二つの電子部品1,1″を,プリント回路基板B′に上面に対して,その両端における各端子電極1a,1a″の各々がプリント回路基板B′に形成されている各電極パッドB1′,B2′,B3′の各々に載せるように同時に供給することができ,且つ,この状態で半田付けすることができる。
【0019】
この第3の実施形態のように,一つの電子部品群A3における二つの電子部品1,1″を直列状に並べたのちこれらの端子電極1a,1a″を導電性接着剤2cにて互いに連結した場合には,その一方の電子部品1をチップ抵抗器に,他方の電子部品1″をチップコンデンサにすることにより,図6に示すような等価回路を得ることができるほか,チップ抵抗器,チップコンデンサ及びチップコイル等の電子部品を適宜組み合わせた回路を得ることができるのである。
【0020】
次に,図7は,第4の実施形態を示す。この第4の実施形態は,キャリアテープ3′を,厚紙3a′とその下面に貼着したボトムテープ3b′とで構成し,前記厚紙3a′に収納用の凹所としての貫通孔4′を穿設し,この貫通孔4′内に,複数個の電子部品1を接着剤2aにて互いに連結した一つの電子部品群A1を装填したのち,前記厚紙3a′の上面に,カバーテープ5′を剥離可能に貼着したものであり,その効果は,前記と全く同様できる。
【0021】
つまり,本発明におけるキャリアテープには,図1〜図3に示すように,エンボステープ3と,図7に示すような厚紙式のキャリアテープ3′とを含むのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 図1のII−II視断面図である。
【図3】 プリント回路基板に対して供給している状態を示す斜視図である。
【図4】 本発明における第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図5】 本発明における第3の実施の形態を示す斜視図である。
【図6】 等価回路図である。
【図7】 本発明における第4の実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1′,1″ 電子部品
1a,1a′,1a″ 端子電極
2a,2b,2c 接着剤
3,3′ キャリアテープ
4 電子部品収納用の凹所
4′ 電子部品収納の貫通孔
5,5′ カバーテープ
A1,A2,A3 電子部品群
Claims (1)
- 両端に半田付け用の端子電極を備えた電子部品の複数個を,これらの各電子部品をプリント回路基板等に対して搭載するときと同じ配列に並べて,相隣接する電子部品における端子電極の相互間を導電性接着にて互いに連結して一つの電子部品群を構成する工程,
前記一つの電子部品群を,キャリアテープにその長手方向に沿って適宜間隔で設けた複数個の凹所のうち一つの凹所内に一つずつ収納する工程,
前記キャリアテープの上面に,凹所を塞ぐカバーテープを剥離可能に貼着する工程,
を備えていることを特徴とする電子部品をテープ状に包装する方法。
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JP04334498A JP3954189B2 (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | 電子部品をテープ状に包装する方法 |
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