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JP3953217B2 - Mrヘッドを備えた磁気再生装置 - Google Patents

Mrヘッドを備えた磁気再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はMRヘッド(磁気抵抗効果型ヘッド)を備えた磁気再生装置に関し、特に、磁気記録媒体に記録された情報を再生するMRヘッドに最適なセンス電流を流すことのできる磁気再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気ディスク装置や磁気テープ装置等の磁気記録媒体に情報の記録、再生を行う磁気記録再生装置では巻線型薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッド)により記録媒体に記録を行い、MRヘッドで再生を行う複合型ヘッドを備えたものが実用化されている。
【0003】
このような複合型ヘッドにおけるMRヘッドは、素子の抵抗値が外部からの磁界に依存して変化することを利用して、記録媒体に記録された磁化反転からの洩れ磁界を検出するものであり、素子にセンス電流と呼ばれる電流を流して使用される。このMRヘッドの再生出力は、インダクティブヘッドに比べて、ヘッドと記録媒体との相対速度に依存せず、磁束量に比例した比較的大きな値として得られるので、高密度記録トラックの再生に極めて有利である。そして、MRヘッドの素子に流すセンス電流を最適にすると、ディスクとヘッド間の相対速度に無関係に大きな再生信号が得られる。そのため、MRヘッドは高密度磁気ディスク装置に好適に用いられることから、コンピュータの外部記憶装置として使用される磁気ディスク装置の大容量化の要求に伴い、近年、広く用いられるようになってきた。
【0004】
このようなMRヘッドを備えた磁気再生装置は一般に、磁気ディスク、磁気ディスクの駆動系、複合ヘッドによって磁気ディスクに情報を読み書きするアクチュエータ、及びヘッド駆動ICを内蔵する筐体と、この筐体の外部に取り付けられた制御基板とから構成されている。この制御基板には一般に、アクチュエータのヘッドを磁気ディスクの所望のトラックにトラッキングするサーボ系回路、磁気ディスクから読み出された情報の復調や、磁気ディスクに記録する情報の書き込みを行う読み書き回路、制御プログラムが書き込まれたROMや情報を一時的に格納するRAM等の記憶回路、及び、各種制御を行う制御回路等が設けられている。
【0005】
このようなMRヘッドを備えた従来の磁気再生装置では、装置の電源が投入されると制御基板上の記憶回路からMRヘッドに流すセンス電流の値を読み込み、読み込んだセンス電流を各MRヘッドに流すことによって、磁気ディスク上に記録された各種のデータの読み出しを行っていた。この記憶回路に予め記憶されているMRヘッドに流すセンス電流の値は、予め試験設備等で試験によって求められた最適値である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のMRヘッドを備えた磁気再生装置では、制御基板上の記憶回路に書き込まれているMRヘッドのセンス電流値を使用していたため、装置の修理等で制御基板を交換した場合に、筐体内に搭載されているMRヘッドのセンス電流値が最適値にならないという問題点があった。そして、この時にセンス電流値がMRヘッドに流す最適センス電流値よりも極端に大きい場合は、MRヘッドの寿命を縮める恐れがあり、磁気再生装置の信頼性に係わる問題となっていた。
【0007】
このような問題点に対して、制御基板の交換後は、交換した制御基板の記憶回路に書き込まれてるMRヘッドのセンス電流値を使用せずに、無条件に小さいセンス電流を各MRヘッドに一律に流して磁気ディスク上に記録されている媒体解析情報(Surface Analysis情報、略してSA情報とも呼ばれる) を読むことで対処しようとする試みがある。これは、磁気ディスク上に記録されたSA情報にはMRヘッドのセンス電流値が記載されているからである。
【0008】
しかしながら、この対策においては、MRヘッドに流すセンス電流値が最適値ではないので、磁気ディスク上に記録されたSA情報が正常に読み出せないという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、前記従来の問題点を解消し、制御基板が交換された場合でも、常に磁気再生装置に搭載されたMRヘッドに適切なセンス電流を流すことができ、MRヘッドへの悪影響を防止して耐久性、信頼性に優れたMRヘッドを備えた磁気再生装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明の特徴は、以下に第1から第の発明として示される。
第1の発明の構成上の特徴は、少なくとも1枚の記録媒体に磁気記録された情報を、記録媒体の記録面に対応して設けられたMRヘッドに電流供給手段からセンス電流を供給して読み出した後に、これを信号復号手段によって復号する構成のMRヘッドを備えた磁気再生装置において、磁気再生装置の電源がオンされる毎に、各MRヘッドの磁気抵抗効果素子の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、予め測定された磁気抵抗効果素子の抵抗値と各抵抗値に対応する適切なセンス電流値を変換テーブルの形で記憶する記憶手段、及び、抵抗値測定手段によって測定された各抵抗値に対応するセンス電流値をこの記憶手段から読み出し、各MRヘッドのセンス電流値として電流供給手段に設定するセンス電流設定手段とを設け、電流供給手段が設定されたセンス電流値に応じて各MRヘッドにセンス電流を流すようにし、更に、センス電流設定手段によって設定されたセンス電流値が個々に供給されたMRヘッドを使用して記録媒体に記録されたサーボ情報を読み込み、各MRヘッドを記録媒体上の所定のトラックに位置決めするMRヘッドの位置決め手段と、所定のトラックに記録された個々のMRヘッドの媒体解析情報を読み出し、媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドのセンス電流情報を取り込んで記憶するセンス電流情報取込み手段、及び、記憶媒体から取り込んだ各センス電流情報を各MRヘッドのセンス電流の最適値として電流供給手段に再設定するセンス電流再設定手段とを設けたことにある。
【0010】
これにより、MRヘッドの抵抗値に応じたセンス電流が設定できるので、制御基板が交換された場合でも、ほぼ正確なセンス電流をMRヘッドに設定することができると共に、MRヘッドに流すセンス電流が記録媒体に予め書き込まれている媒体解析情報に基づいて再設定されるので、制御基板が交換された場合でも、一層正確なセンス電流をMRヘッドに設定することができる。
【0011】
第2の発明の構成上の特徴は、第の発明において、更に、媒体解析情報に登録されている磁気再生装置の筐体番号と、磁気再生装置に取り付けられる制御回路基板上に搭載されている不揮発性の記憶手段に記憶されている磁気再生装置の筐体番号とを比較する筐体番号の比較手段、及び、この比較結果が一致しない場合に、センス電流再設定手段による各MRヘッドのセンス電流の再設定を禁止するセンス電流再設定禁止手段とを設けたことにある。
【0012】
の発明の構成上の特徴は、少なくとも1枚の記録媒体に磁気記録された情報を、記録媒体の記録面に対応して設けられたMRヘッドに電流供給手段からセンス電流を供給して読み出した後、これを信号復号手段によって復号する構成のMRヘッドを備えた磁気再生装置において、磁気再生装置の筐体の内部に各MRヘッドに流すセンス電流値が格納された不揮発性メモリを設けると共に、磁気再生装置の稼働時に、不揮発性メモリから各MRヘッドに供給するセンス電流値を読み出し、読み出した各センス電流値を各MRヘッドのセンス電流値として電流供給手段に設定するセンス電流設定手段を設け、電流供給手段が設定されたセンス電流値に応じて各MRヘッドにセンス電流を流すようにし、更に、電流供給手段からセンス電流値が個々に供給されたMRヘッドを使用して記録媒体に記録されたサーボ情報を読み込み、各MRヘッドを記録媒体上の所定のトラックに位置決めするMRヘッドの位置決め手段と、所定のトラックに記録された媒体解析情報を個々のMRヘッドによって読み出し、各媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドのセンス電流情報を取り込んで記憶するセンス電流情報取込み手段と、記憶媒体から取り込んだ各センス電流情報を、各MRヘッドのセンス電流の最適値として前記電流供給手段に設定するセンス電流再設定手段を設けたことにある。
【0013】
これにより、MRヘッドに流すセンス電流が装置の筐体内に設けられている不揮発性メモリに記憶されたセンス電流値に基づいて設定されるので、制御基板が交換された場合でも、最適なセンス電流をMRヘッドに流すことができ、また、MRヘッドに流すセンス電流が記録媒体に予め書き込まれている媒体解析情報に基づいて再設定されるので、制御基板が交換された場合でも、一層正確なセンス電流をMRヘッドに設定することができる。
【0014】
第4の発明の構成上の特徴は、第3の発明において、不揮発性メモリに、記録媒体の所定のトラックに記録された媒体解析情報を個々のMRヘッドによって読み出すためのプログラムを格納したことにある。
【0015】
第5の発明の構成上の特徴は、第1の発明において、所定のトラックに記録された媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドのセンス電流情報が各MRヘッドの抵抗値であり、センス電流再設定手段がMRヘッドの抵抗値と抵抗値に応じた最適のセンス電流値との変換テーブルを持ち、センス電流再設定手段が、記憶媒体から取り込んだ各MRヘッドの抵抗値情報を、各MRヘッドのセンス電流に変換して前記電流供給手段に再設定することにある。
【0016】
第6の発明の構成上の特徴は、第1の発明において、更に、媒体解析情報に登録されている磁気再生装置の筐体番号と、磁気再生装置に取り付けられる制御回路基板上に搭載されている不揮発性の記憶手段に記憶されている磁気再生装置の筐体番号とを比較する筐体番号の比較手段、及び、この比較結果が一致しない場合に、センス電流再設定手段による各MRヘッドのセンス電流の再設定を禁止するセンス電流再設定禁止手段とを設けたことにある。
【0017】
第7の発明の構成上の特徴は、第1の発明において、更に、センス電流設定手段によって設定されたセンス電流値が個々に供給されたMRヘッドを使用して記録媒体に記録されたサーボ情報を読み込み、各MRヘッドを記録媒体上の所定のトラックに位置決めするMRヘッドの位置決め手段と、磁気再生装置に取り付けられる制御回路基板上に搭載され、MRヘッドの組成とこの組成に応じた最適のセンス電流値の変換テーブルが記憶されている不揮発性メモリと、所定のトラックに記録された媒体解析情報を個々のMRヘッドによって読み出し、各媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドの組成情報を取り込んで記憶するMRヘッドの組成情報取込み手段と、記憶媒体から取り込んだ各MRヘッドの組成情報に応じて、不揮発性メモリに記録された変換テーブルを用いて各MRヘッドのセンス電流の最適値を読み出し、読み出した各MRヘッドのセンス電流値を電流供給手段に再設定するセンス電流再設定手段とを設けたことにある。
【0018】
これにより、MRヘッドの組成に応じた最適なセンス電流が設定される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を用いて本発明の実施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の磁気再生装置1の構成を示すものであり、この実施例では磁気再生装置1はMRヘッド2を備えた磁気ディスク装置である。
【0020】
この実施例の磁気ディスク装置1はその筐体10の中に、少なくとも1枚の記録媒体である磁気ディスク3が同じ回転軸4に取り付けられて設けられており、この回転軸4はスピンドルモータ5によって回転駆動される。また、磁気ディスク3の各記録面に対向する部位には、磁気ディスク3に磁気記録された情報を読み取るMRヘッド2が設けられている。MRヘッド2はキャリッジ6の先端部に取り付けられており、キャリッジ6はボイスコイルモータ(VCM)7によって駆動される。MRヘッド2によって読み取られた磁気ディスク3上のデータは、フレキシブルケーブル8によって取り出され、筐体10内に設けられたヘッドICに入力される。
【0021】
図2(a) は図1の磁気再生装置1に磁気ディスク3が3枚取り付けられている実施例を示すものであり、図1で説明した部材と同じ構成部材には同じ符号を付してある。この実施例は筐体10がバスタブ型であるので、筐体10の上側に上蓋11が取り付けられている。また、図2に示すように、筐体10の底面には磁気再生装置1内のMRヘッド2の位置決めやMRヘッド2によって読み出されたデータの復号を行う回路等が搭載された制御基板9が取り付けられている。筐体10の内部の回路とこの制御基板9とは図示しないフレキシブルケーブル等で接続されている。
【0022】
図2(b) は典型的なMRヘッド2の構成を拡大して示すものである。図2(b) において3が磁気ディスクであり、MRヘッド2はこの磁気ディスク3に対向するように設けられている。そして、MRヘッド2は、MR膜21、軟磁性膜22、非磁性分離膜23、引き出し導体層24、磁気シールド25a, 25b、及び、非磁性絶縁層26から構成されている。MR膜21は素子に入る磁束の変化を素子に流れる電流の変化として検出するデバイスであり、強磁性体NiFeから構成されている。軟磁性膜22はMR効果が小さい軟磁性CoZr膜から構成される。非磁性分離膜23は導電性の中間膜であるTi膜などで構成され、導電性の材料又は絶縁性の材料の何れを使用してもかまわない。これらの3つの膜は積層構造となって電気的に接合している。また、引き出し導体層24はAu膜から構成され、磁気シールド25a, 25bはNiFe膜などで構成されている。
【0023】
以上のように構成されたMRヘッド2は引き出し導体層24にセンス電流を流して使用される。そして、前述のようにMRヘッド2に流すセンス電流を最適にすると、ディスクとヘッド間の相対速度に無関係に大きな再生信号が得られるので、MRヘッド2には適切なセンス電流を流すことが必要である。
図3は図2(a) で説明した制御基板9に搭載された磁気再生装置1の制御回路の構成の一例を示すものである。制御回路は磁気ディスク3を回転させるスピンドルモータ5の回転やMRヘッド2の位置決めを行うVCM7を駆動、或いは、ヘッドIC12等を駆動するための駆動コントローラ30と、SCSIコントローラ40(SCSIはSmall Computer System Interface の略) から構成されている。磁気再生装置1の筐体10内には不揮発性メモリ13が設けられることもある。駆動コントローラ30にはユーザロジック31、DSP(Digital Signal Processor32、サーボドライバ33、サーボディモジュレータ34や読み書き回路35等があり、SCSIコントローラ40にはMCU41、フラッシュメモリ42、プログラムメモリ43、ハードディスクコントローラ44、及びデータバッファ45等がある。これらの構成要素の動作は従来周知であるので、本発明においてMRヘッド2のセンス電流を決定する特徴的な部分のみの構成を図4を用いて説明する。
【0024】
図4は本発明においてMRヘッド2のセンス電流を決定する特徴的な部分のみの構成を示すものである。この実施例でもスピンドルモータ5によって回転させられる回転軸4には複数枚の磁気ディスク3が取り付けられており、この磁気ディスク3の各記録面に対向する位置にMRヘッド2が設けられているものとする。各MRヘッド2には直列にオンオフスイッチ14が接続されており、各MRヘッド2とオンオフスイッチ14の組は並列接続されてセンス電流供給回路15に接続されている。センス電流供給回路15には電源16からセンス電流を流すための電流が供給される。
【0025】
また、本発明にはセンス電流をセンス電流供給回路15に設定するためのセンス電流設定回路20があり、このセンス電流設定回路20には、制御部25、MR素子の抵抗値とセンス電流との変換テーブルの記憶部26を含む主記憶部27、及び、抵抗値測定部28がある。また、センス電流設定回路20の動作に係わるものとして、信号復号部29がある。MRヘッド2に直接に接続されたオンオフスイッチ14は制御部25からの信号によってオンオフされる。また、各MRヘッド2に共通に抵抗値測定用スイッチ17とデータ復調スイッチ18が接続されており、抵抗値測定用スイッチ17はオンするとMRヘッド2の出力を抵抗値測定部28に入力し、データ復調スイッチ18はオンするとMRヘッド2の出力を信号復号部29に入力する。これら抵抗値測定用スイッチ17とデータ復調スイッチ18も制御部25の出力によってオンオフされる。
【0026】
ここで、以上のように構成されたMRヘッド2のセンス電流を決定する回路において、制御部25が各MRヘッド2のセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定する手順の第1の実施例を図4を参照しながら図5のフローチャートに基づいて説明する。
図4の回路において、磁気再生装置1の電源スイッチ19がオンされると、センス電流設定回路20はまず抵抗値測定用スイッチ17をオンしてMRヘッド2の出力が抵抗値測定部28に入力されるようにする。この状態で、図5に示す第1の実施例の手順が実行される。以後、i番目のMRヘッド2をMRヘッド♯iと記す。なお、電源スイッチ19がオンされた時点では、初期値としてi=0となっている。
【0027】
ステップ501ではMRヘッド♯iの番号の更新が行われる。iの初期値は0であるので、最初は♯i=1となる。従って、続くステップ502では、制御回路25は1番目のMRヘッド♯1に接続するオンオフスイッチ14をオンし、MRヘッド♯1にセンス電流供給回路15から抵抗値測定用の規定の電流を流す。ステップ503ではMRヘッド♯1の抵抗値を抵抗値測定部28が測定する。測定した抵抗値は制御部25に入力される。
【0028】
ステップ504では制御部25が主記憶部27の抵抗値−センス電流変換テーブル記憶部26にある変換テーブルを参照し、抵抗値に応じたセンス電流値を変換テーブルから読み出す。そして、続くステップ505において、制御部25は読み出したセンス電流をMRヘッド♯1のセンス電流として電流供給回路15に設定する。
【0029】
続くステップ506では、MRヘッドの番号♯iが最大値♯maxか否かを判定する。即ち、全てのMRヘッド2の抵抗値の測定が終了したか否かをステップ506で判定する。♯iが最大値♯maxでない場合はステップ501に戻り、MRヘッド♯iの番号を1つ大きくしてステップ501からステップ506の手順を繰り返す。ステップ501からステップ506の手順はステップ506において全てのMRヘッド2の抵抗値の測定が終了したことを判定した時点で終了する。
【0030】
このようにして、制御部25はMRヘッド2のオンオフスイッチ14を順番にオンし、センス電流供給回路15から各MRヘッド2に順に規定電流を流して各MRヘッド2の抵抗値を測定し、抵抗値から各MRヘッド2に流すセンス電流の大きさを決定してその値をセンス電流供給回路15に設定する。全てのMRヘッド2のセンス電流値がセンス電流供給回路15に設定されると、制御部25はオンオフスイッチ17をオフし、代わりにデータ復調スイッチ18をオンする。これにより、MRヘッド2で検出された磁気ディスク3上のデータが信号復号部29に入力され、信号復号部29においてサーボ信号とデータ信号が復号される。これらサーボ信号とデータ信号は制御部25に入力される。
【0031】
図6は各MRヘッド2のセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定する手順の本発明の第2の実施例を示すフローチャートである。第2の実施例の手順においては、制御部25が磁気再生装置1の電源19がオンされた時に各MRヘッド2に順に規定電流を流して抵抗値を測定し、その測定値に基づいて変換テーブルから得られるセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定するまでは全く同じである。即ち、図5で説明した第1の実施例のステップ501からステップ506の手順は第2の実施例においても全く同じである。従って、同じ制御手順には同じステップ番号を付してその説明を省略する。
【0032】
第2の実施例が第1の実施例と異なる点は、第1の実施例によってセンス電流供給回路15に設定されたセンス電流を使用してMRヘッド2を磁気ディスク3上に位置決めし、磁気ディスク3に記録された媒体解析情報を読み出して各MRヘッド2のセンス電流をセンス電流供給回路15に再設定する点である。
従って、ステップ506で全てのMRヘッド2のセンス電流値がその抵抗値から決められた後に、第2の実施例ではステップ601においてk番目のMRヘッド♯kにステップ505で設定されたセンス電流をセンス電流供給回路15から供給する。ステップ506における判定がYESとなった後は、制御部25により抵抗測定用スイッチ17がオフされ、データ復調スイッチ18がオンになっているものとする。
【0033】
続くステップ602では、センス電流が供給されたMRヘッド♯kによって磁気ディスク3から読み出したデータから信号復号部29がサーボ情報を復号し、これを制御部25に供給してMRヘッド♯kの位置決めを行う。MRヘッド♯kが所定のトラック上に位置決めされると、他のMRヘッドも同一シリンダ上で位置決めが行われる。このようにしてMRヘッド♯kが所定のトラック上に位置決めされると、ステップ603においてMRヘッド♯kで磁気ディスク3から媒体解析情報を読み出す。この媒体解析情報には各MRヘッドの最適なセンス電流の情報が含まれる。
【0034】
従って、制御部25はステップ604において媒体解析情報から各MRヘッドのセンス電流情報を取り込むと、続くステップ605において取り込んだセンス電流を各MRヘッドの最適なセンス電流値としてセンス電流供給回路15に再設定を行う。この結果、以後は各MRヘッドが最適のセンス電流で駆動される。
図7は各MRヘッド2のセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定する手順の本発明の第3の実施例を示すフローチャートである。第3の実施例の手順は第2の実施例の手順とほぼ同じであり、第3の実施例の手順が第2の実施例の手順と異なる点は、第2の実施例のステップ603とステップ604の間に、ステップ701とステップ702が挿入されている点のみである。従って、同じ制御手順には同じステップ番号を付してその説明を省略する。
【0035】
第3の実施例では、第2の実施例におけるステップ603において磁気ディスクから媒体解析情報を読み出した後、ステップ701でこの媒体解析情報から磁気再生装置1の筐体番号を検出する。そして、続くステップ702において、媒体解析情報から検出した筐体番号が、制御基板9に設けられた不揮発性メモリ等に記録されている磁気再生装置1の筐体番号と一致するか否かを検出する。そして、2つの筐体番号が一致しない場合は、第2の実施例と同様にステップ604とステップ605を実行して、媒体解析情報から各MRヘッドのセンス電流情報を取り込んだ後に、取り込んだセンス電流を各MRヘッドの最適なセンス電流値としてセンス電流供給回路15に再設定を行う。
【0036】
一方、ステップ702で媒体解析情報から検出した筐体番号が、制御基板9に設けられた不揮発性メモリ等に記録されている磁気再生装置1の筐体番号と一致した場合はこのルーチンを終了する。従って、この場合は、ステップ505で各MRヘッド2の抵抗値から設定したセンス電流が以後も各MRヘッド2のセンス電流として使用される。
【0037】
図8は各MRヘッド2のセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定する手順の本発明の第4の実施例を示すフローチャートである。第4の実施例では、図3に示した磁気再生装置1の筐体10の中に不揮発性メモリ13が設けられており、この不揮発性メモリ13の中に、各MRヘッド2のセンス電流値が記憶されているものとする。なお、この実施例でも図4の電源スイッチ19がオンされた時点では、初期値としてi=0となっているものとする。
【0038】
ステップ801ではMRヘッド♯iの番号の更新が行われる。iの初期値は0であるので、最初は♯i=1となる。従って、続くステップ802では、制御回路25は不揮発性メモリ13のMRヘッド♯1のセンス電流値を読み出し、続くステップ803において、制御部25は読み出したセンス電流をMRヘッド♯1のセンス電流として電流供給回路15に設定する。
【0039】
続くステップ804ではMRヘッド2の番号♯iが最大値♯maxか否かを判定する。即ち、全てのMRヘッド2の読み出しが終了したか否かをステップ804で判定する。♯iが最大値♯maxでない場合はステップ801に戻り、MRヘッド♯iの番号を1つ大きくしてステップ801からステップ804の手順を繰り返す。ステップ801からステップ804の手順はステップ804で全てのMRヘッド2のセンス電流の読み出しが終了したことを判定した時点で終了する。
【0040】
このようにして、制御部25は筐体10の中にある不揮発性メモリ13からMRヘッド2のセンス電流値を順番に読み出し、その値をセンス電流供給回路15に設定する。全てのMRヘッド2のセンス電流値がセンス電流供給回路15に設定されると、制御部25はデータ復調スイッチ18をオンする。これにより、MRヘッド2で検出された磁気ディスク3上のデータが信号復調部29に入力され、信号復号部29においてサーボ信号とデータ信号が復号される。これらサーボ信号とデータ信号は制御部25に入力される。
【0041】
図9は各MRヘッド2のセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定する手順の本発明の第5の実施例を示すフローチャートである。第5の実施例の手順においては、第4の実施例で各MRヘッド2のセンス電流値が筐体10の中にある不揮発性メモリ13の値を読み出して設定された後に、第2の実施例で説明したステップ601からステップ605が実行される。
【0042】
即ち、第5の実施例では第4の実施例のステップ801からステップ804が実行された後に、第2の実施例と同様に、センス電流供給回路15に設定されたセンス電流を使用してMRヘッド2を磁気ディスク3上に位置決めし、磁気ディスク3に記録された媒体解析情報を読み出して各MRヘッド2のセンス電流をセンス電流供給回路15に再設定する。従って、同じ制御手順には同じステップ番号を付してその説明を省略する。
【0043】
図10は各MRヘッド2のセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定する手順の本発明の第6の実施例を示すフローチャートである。第6の実施例の手順は第5の実施例の手順とほぼ同じであり、第6の実施例の手順が第5の実施例の手順と異なる点は、第5の実施例のステップ603とステップ604の間に第3の実施例におけるステップ701とステップ702が挿入されている点のみである。即ち、第6の実施例では、第3の実施例と同様に、ステップ702において、媒体解析情報から検出した筐体番号が、制御基板9に設けられた不揮発性メモリ等に記録されている磁気再生装置1の筐体番号と一致する時のみ第5の実施例と同様にステップ604とステップ605を実行し、一致しない時はステップ604とステップ605を実行しない。従って、同じ制御手順には同じステップ番号を付してその説明を省略する。
【0044】
図11は各MRヘッド2のセンス電流値をセンス電流供給回路15に設定する手順の本発明の第7の実施例を示すフローチャートである。第7の実施例の手順は第2の実施例の手順とほぼ同じであり、第7の実施例の手順が第2の実施例の手順と異なる点は、第2の実施例のステップ604とステップ605がステップ1101〜ステップ1103に置き換えられている点のみである。従って、ステップ501からステップ603までの制御は、同じ制御手順に同じステップ番号を付してその説明を省略する。
【0045】
第7の実施例では、図3で説明した筐体10の内部の不揮発性メモリ13、或いは、制御基板9に設けられた不揮発性メモリに、MRヘッド2の組成に応じた最適のセンス電流値のテーブルが用意されており、各MRヘッド2の組成に関する情報が磁気ディスクの媒体解析情報に含まれているものとする。
従って、第7の実施例では、ステップ603においてMRヘッド♯kを用いて媒体解析情報を読み出した後、ステップ1101において、この媒体解析情報から各MRヘッドの組成情報を取り込む。続くステップ1102において、制御部25は不揮発性メモリ中の変換テーブルからMRヘッド2の組成に応じたセンス電流を読み出す。そして、読み出したセンス電流を各MRヘッド2のセンス電流最適値として制御部25が電流供給回路15に再設定する。
【0046】
この結果、各MRヘッド2にはその組成に応じた最適のセンス電流が供給されることになり、MRヘッド2の再生効率が向上する。
なお、以上の実施例において、磁気ディスク3の媒体解析情報を読み出して、その中からMRヘッドのセンス電流情報を取り込む制御プログラム、媒体解析情報の中から筐体番号を検出して取り込む制御プログラム、及び、媒体解析情報の中からMRヘッドの組成を検出して取り込む制御プログラム等は、図3のプログラムメモリ43等に格納しておけば良い。
【0047】
なお、以上の実施例では、ハードディスクの例を説明したが、MRヘッドが使用される磁気ディスク装置であれば、ハードディスクに特に限定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のMRヘッドを備えた磁気再生装置によれば、以下のような効果がある。
(1) 磁気再生装置の電源の投入毎に各MRヘッドの抵抗値を測定して、測定値に応じたセンス電流値を変換テーブルから読み出して設定する場合には、MRヘッドの抵抗値に応じたセンス電流が設定でき、制御基板が交換された場合でも、ほぼ正確なセンス電流をMRヘッドに設定することができる。
【0049】
(2) 磁気再生装置の電源の投入毎に各MRヘッドの抵抗値を測定して、測定値に応じたセンス電流値を変換テーブルから読み出して設定し、このセンス電流を流したMRヘッドによって記録媒体から媒体解析情報中を取り込み、媒体解析情報に登録されている各MRヘッドのセンス電流情報で各MRヘッドのセンス電流を再設定する場合には、制御基板が交換された場合でも、一層正確なセンス電流をMRヘッドに設定することができる。
【0050】
(3) 磁気再生装置の筐体の内部に設けられた各MRヘッドに流すセンス電流値を格納した不揮発性メモリから、各MRヘッドのセンス電流値を読み出して設定する場合には、制御基板が交換された場合でも、常に最適なセンス電流をMRヘッドに流すことができる。
(4) 磁気再生装置に取り付けられる制御回路基板上に搭載された不揮発性メモリにあるMRヘッドの組成に応じたセンス電流の変換テーブルを用いて、MRヘッドの組成に応じた最適のセンス電流値を読み出す場合には、MRヘッドの組成に応じた最適なセンス電流が設定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の磁気再生装置の構成を示す平面図である。
【図2】 (a) は本発明の一実施例の磁気再生装置の縦断面図であり、(b) はMRヘッドの構成を拡大して示す断面図である。
【図3】図2に示した磁気再生装置の制御基板に搭載される制御回路の構成の一例を示すブロック回路図である。
【図4】 本発明におけるMRヘッドのセンス電流を決定する特徴的な回路部分のみを抜き出して示す回路図である。
【図5】各MRヘッドのセンス電流値をセンス電流供給回路に設定する手順の第1の実施例を示すフローチャートである。
【図6】各MRヘッドのセンス電流値をセンス電流供給回路に設定する手順の第2の実施例を示すフローチャートである。
【図7】各MRヘッドのセンス電流値をセンス電流供給回路に設定する手順の第3の実施例を示すフローチャートである。
【図8】各MRヘッドのセンス電流値をセンス電流供給回路に設定する手順の第4の実施例を示すフローチャートである。
【図9】各MRヘッドのセンス電流値をセンス電流供給回路に設定する手順の第5の実施例を示すフローチャートである。
【図10】各MRヘッドのセンス電流値をセンス電流供給回路に設定する手順の第6の実施例を示すフローチャートである。
【図11】各MRヘッドのセンス電流値をセンス電流供給回路に設定する手順の第7の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…磁気再生装置
2…MRヘッド
3…磁気ディスク
9…制御基板
10…筐体
13…不揮発性メモリ
14…オンオフスイッチ
15…センス電流供給回路
17…抵抗測定用スイッチ
18…データ復調スイッチ
19…電源スイッチ
20…センス電流設定回路
25…制御部
26…抵抗値−センス電流変換テーブル記憶部
27…主記憶部
28…抵抗値測定部
29…信号復号部

Claims (7)

  1. 少なくとも1枚の記録媒体に磁気記録された情報を、前記記録媒体の記録面に対応して設けられたMRヘッドに電流供給手段からセンス電流を供給して読み出した後、これを信号復号手段によって復号する構成のMRヘッドを備えた磁気再生装置であって、
    前記磁気再生装置の電源がオンされるに、前記各MRヘッドの磁気抵抗効果素子の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、
    予め測定された磁気抵抗効果素子の抵抗値と各抵抗値に対応する適切なセンス電流値を、変換テーブルの形で記憶する記憶手段と、
    前記抵抗値測定手段によって測定された各抵抗値に対応するセンス電流値を前記記憶手段から読み出し、前記各MRヘッドのセンス電流値として前記電流供給手段に設定するセンス電流設定手段と、
    前記センス電流設定手段によって設定されたセンス電流値に基づいて前記電流供給手段から個々に電流が供給されたMRヘッドを使用して前記記録媒体に記録されたサーボ情報を読み込み、前記各MRヘッドを前記記録媒体上の所定のトラックに位置決めするMRヘッドの位置決め手段と、
    前記所定のトラックに記録された個々のMRヘッドの媒体解析情報を読み出し、該媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドのセンス電流情報を取り込んで記憶するセンス電流情報取込み手段と、
    前記記録媒体から取り込んだ各センス電流情報を、前記各MRヘッドのセンス電流の最適値として前記電流供給手段に再設定するセンス電流再設定手段と、を備えることを特徴とするMRヘッドを備えた磁気再生装置。
  2. 請求項1に記載のMRヘッドを備えた磁気再生装置であって、更に、
    前記媒体解析情報に登録されている前記磁気再生装置の筐体番号と、前記磁気再生装置に取り付けられる制御回路基板上に搭載されている不揮発性の記憶手段に記憶されている前記磁気再生装置の筐体番号とを比較する筐体番号の比較手段と、
    この比較結果が一致しない場合に、前記センス電流再設定手段による前記各MRヘッドのセンス電流の再設定を禁止するセンス電流再設定禁止手段と、を備えることを特徴とするMRヘッドを備えた磁気再生装置。
  3. 少なくとも1枚の記録媒体に磁気記録された情報を、前記記録媒体の記録面に対応して設けられたMRヘッドに電流供給手段からセンス電流を供給して読み出した後、これを信号復号手段によって復号する構成のMRヘッドを備えた磁気再生装置であって、
    前記磁気再生装置の筐体の内部に設けられ、前記各MRヘッドに流すセンス電流値が格納された不揮発性メモリと、
    前記磁気再生装置の稼働時に、前記不揮発性メモリから前記各MRヘッドに供給するセンス電流値を読み出し、読み出した各センス電流値を前記各MRヘッドのセンス電流値として前記電流供給手段に設定するセンス電流設定手段と、
    前記センス電流設定手段によって設定されたセンス電流値に基づいて前記電流供給手段から個々に電流が供給されたMRヘッドを使用して前記記録媒体に記録されたサーボ情報を読み込み、前記各MRヘッドを前記記録媒体上の所定のトラックに位置決めするMRヘッドの位置決め手段と、
    前記所定のトラックに記録された媒体解析情報を個々のMRヘッドによって読み出し、各媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドのセンス電流情報を取り込んで記憶するセンス電流情報取込み手段と、
    前記記録媒体から取り込んだ各センス電流情報を、前記各MRヘッドのセンス電流の最適値として前記電流供給手段に再設定するセンス電流再設定手段と、を備えることを特徴とするMRヘッドを備えた磁気再生装置。
  4. 請求項3に記載のMRヘッドを備えた磁気再生装置であって、前記不揮発性メモリに、前記記録媒体の所定のトラックに記録された媒体解析情報を個々のMRヘッドによって読み出すためのプログラムが格納されていることを特徴とするMRヘッドを備えた磁気再生装置。
  5. 請求項1に記載のMRヘッドを備えた磁気再生装置であって、
    前記所定のトラックに記録された媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドのセンス電流情報が、各MRヘッドの抵抗値であり、前記センス電流再設定手段がMRヘッドの抵抗値とこの抵抗値に応じた最適のセンス電流値との変換テーブルを持ち、前記センス電流再設定手段は、前記記憶媒体から取り込んだ各MRヘッドの抵抗値情報を、前記各MRヘッドのセンス電流に変換して前記電流供給手段に再設定することを特徴とするMRヘッドを備えた磁気再生装置。
  6. 請求項1に記載のMRヘッドを備えた磁気再生装置であって、更に、
    前記媒体解析情報に登録されている前記磁気再生装置の筐体番号と、前記磁気再生装置に取り付けられる制御回路基板上に搭載されている不揮発性の記憶手段に記憶されている前記磁気再生装置の筐体番号とを比較する筐体番号の比較手段と、
    この比較結果が一致しない場合に、前記センス電流再設定手段による前記各MRヘッドのセンス電流の再設定を禁止するセンス電流再設定禁止手段と、を備えることを特徴とするMRヘッドを備えた磁気再生装置。
  7. 請求項1に記載のMRヘッドを備えた磁気再生装置であって、更に、
    前記センス電流設定手段によって設定されたセンス電流値が個々に供給されたMRヘッドを使用して前記記録媒体に記録されたサーボ情報を読み込み、前記各MRヘッドを前記記録媒体上の所定のトラックに位置決めするMRヘッドの位置決め手段と、
    前記磁気再生装置に取り付けられる制御回路基板上に搭載され、MRヘッドの組成とこの組成に応じた最適のセンス電流値の変換テーブルが記憶されている不揮発性メモリと、
    前記所定のトラックに記録された媒体解析情報を個々のMRヘッドによって読み出し、各媒体解析情報中に登録されている各MRヘッドの組成情報を取り込んで記憶するMRヘッドの組成情報取込み手段と、
    前記記憶媒体から取り込んだ各MRヘッドの組成情報に応じて、前記不揮発性メモリに記録された変換テーブルを用いて各MRヘッドのセンス電流の最適値を読み出し、読み出した各MRヘッドのセンス電流値を前記電流供給手段に再設定するセンス電流再設定手段と、を備えることを特徴とするMRヘッドを備えた磁気再生装置。
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