JP3948383B2 - Air passage opening and closing device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膜状部材を有するスライドドアにより空気通路を開閉する空気通路開閉装置に関するもので、車両用空調装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置では、膜状部材の移動によって空気通路の切替を行う空気通路開閉装置が種々提案されている。本出願人においては、膜状部材の巻き取り機構を不要にして、構成を簡素化した空気通路開閉装置を提案している(特許文献1参照)。この従来技術では、空気通路を形成するケース内にガイド溝を設け、このガイド溝にて膜状部材の幅方向の両端部をガイドするとともに、膜状部材に駆動軸の駆動ギヤを噛み合わせている。
【0003】
これにより、駆動軸の回転により膜状部材をガイド溝に沿って往復動させ、膜状部材の移動によりケースの空気通路を開閉するようにしている。具体的には、膜状部材に空気流通用の開口部を設け、膜状部材の移動により膜状部材の開口部とケース側の空気通路開口部との連通面積が変化して空気通路開口部を開閉するようになっている。
【0004】
ところが、上記特許文献1のものを実際に試作検討してみると、膜状部材に空気流通用の開口部を設けているため、この開口部周辺部で膜状部材の剛性が低下する。その結果、駆動軸の駆動ギヤからの操作力が膜状部材に加わると、開口部周辺部で膜状部材の変形が発生して、膜状部材をスムースに押し出すことができないという事態が生じることが分かった。
【0005】
そこで、特願2001−384827号において、膜状部材のうち開口部の周辺部の剛性を高めるようにしたスライドドア構造を提案している。具体的には、後述の図2に示すように、空気が流通可能な開口部144を有する枠体状の形状からなる剛体の支持部材143を備え、この支持部材143の移動方向の端部に膜状部材141を結合し、支持部材143にドア操作力を加えて、支持部材143を膜状部材141と一体に移動させるスライドドア構造を提案している。
【0006】
次に、この先願における支持部材143のケース側へのガイド構造を図2、図10により説明すると、図2に示す支持部材143および膜状部材141の移動方向aは図10では紙面垂直方向であり、この移動方向aと直交する方向へ突出するガイドピン148を支持部材143に一体に形成している。このガイドピン148をケース11に形成したガイド溝23内に挿入し、このガイド溝23によりガイドピン148をケース11側にガイドし、支持するようにしている。
【0007】
また、膜状部材141のうち、支持部材143に結合される端部付近と、支持部材143との間に弾性部材143jを介在して、弾性部材143jの弾性力により膜状部材141の端部付近をケース11側のガイド壁面23cに押し付けるようにしている。このガイド壁面23cは、膜状部材141により空気通路16の開口部16aを閉塞するためのシール面の役割を兼ねる。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−79819号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記先願のものを実際に試作検討してみると、ドア操作力が増大するという問題が生じることが分かった。すなわち、上記先願では、ガイドピン148のための専用のガイド溝23をケース11側に形成しているので、ガイド溝23の対向する両ガイド壁面23a、23bの間にてガイドピン148を直接ガイドする構成になっている。
【0010】
このため、ガイド溝23の溝幅寸法W’、ガイドピン148の径寸法の製造上のバラツキ、更には、支持部材143の駆動ギヤ機構の寸法バラツキ(具体的には、支持部材143のギヤ149a、149bと駆動ギヤ26(図1)の中心軸との間隔の寸法バラツキ)が生じると、ガイドピン148がガイド壁23a、23bに強く接触して、ガイドピン148とガイド溝23間の摺動抵抗が増大し、ドア操作力を増大するという問題が生じる。
【0011】
なお、摺動抵抗低減のため、ガイド溝23の溝幅寸法W’を増大すると、ガイドピン148とガイド溝23とのガタが大きくなって、スライドドアの振動音が発生するので、ガイド溝23の溝幅寸法W’は単純に増大することはできない。
【0012】
本発明は上記点に鑑みて、膜状部材を有するスライドドアにより空気通路を開閉する空気通路開閉装置において、膜状部材を支持する支持部材のガイドピンとガイド溝間の摺動抵抗を低減することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気通路の開口部(15b、16a)を形成するケース(11)と、ケース(11)内に移動可能に配置され、開口部(15b、16a)を開閉するスライドドア(14)とを備え、スライドドア(14)は、可撓性を有する膜状部材(141)と、膜状部材(141)を支持する支持部材(143)と、膜状部材(141)と支持部材(143)との間に介在された弾性部材(143j)とを有しており、
支持部材(143)にスライドドア(14)の移動方向と直交する方向に突出するガイドピン(148)を備え、
一方、ケース(11)の内壁面にスライドドア(14)の移動方向に沿ったガイド溝(23)を備え、
ガイド溝(23)は、互いに対向する2つのガイド壁(23a、23b)により所定溝幅を有する断面凹状の単一の溝形状に形成され、
ガイド溝(23)の単一の溝形状内に膜状部材(141)の幅方向の端部およびガイドピン(148)を挿入するとともに、
ガイド溝(23)のガイド壁(23a、23b)と膜状部材(141)の幅方向の端部およびガイドピン(148)との間に弾性部材(143j)の弾性力が作用した状態で、膜状部材(141)の幅方向の端部およびガイドピン(148)がガイド溝(23)に対して摺動することを特徴とする。
【0014】
これにより、ガイド溝(23)の溝幅寸法、ガイドピン(148)の径寸法の製造上のバラツキ、更には、支持部材(143)の駆動機構の寸法バラツキが生じても、これらの各種の寸法バラツキを弾性部材(143j)の弾性変形にて吸収することができる。
【0015】
そのため、上記寸法バラツキが原因となってガイドピン(148)がガイド溝(23)のガイド壁(23a、23b)に強く接触するという不具合を解消できる。その結果、ガイドピン(148)とガイド溝(23)間の摺動抵抗を低減してドア操作力を低減できる。
【0016】
しかも、ガイド溝(23)と膜状部材(141)の幅方向の端部およびガイドピン(148)との間に弾性部材(143j)の弾性力が作用した状態で、膜状部材(141)の幅方向の端部およびガイドピン(148)がガイド溝(23)に対して摺動する構成になっているから、弾性部材(143j)の配置スペース分だけガイド溝(23)の溝幅寸法を拡大できるので、ガイド溝(23)の成形が容易になるとともに、ガイド溝(23)から塵埃が落下しやすくなって、ガイド溝(23)内に塵埃が溜まりにくくなる。
【0017】
更に、ガイド溝(23)の溝幅寸法を拡大しても、膜状部材(141)の幅方向の端部およびガイドピン(148)を弾性部材(143j)の弾性力によりガイド溝(23)のガイド壁(23a、23b)に押し付けることができるので、スライドドアのがたつき振動音を防止できる。なお、膜状部材(141)の幅方向とはスライドドア(14)の移動方向と直交する方向を言う。
【0018】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、ガイド溝(23)の2つのガイド壁(23a、23b)のうち、風上側のガイド壁(23a)をガイドピン(148)が摺動し、風下側のガイド壁(23b)を膜状部材(141)の幅方向の端部が摺動することを特徴とする。
【0019】
これにより、膜状部材(141)を送風空気の風圧を利用して風下側のガイド壁(23b)に圧着させることができ、膜状部材(141)によるシール性を良好に発揮できる。
【0020】
請求項3に記載の発明のように、請求項2において、風下側のガイド壁(23b)は、具体的には、ガイド溝(23)の底部から開口部(15b、16a)の端面に至る部位まで直線的に延びるように形成すればよい。
【0021】
請求項4に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、弾性部材(143j)は膜状部材(141)と支持部材(143)との間にてスライドドア(14)の移動方向と直交する方向に細長く延びる形状であり、弾性部材(143j)を開口部(15b、16a)の開口領域に対応する部位とガイド溝(23)の内側部位の両方にわたって配置する構成とすることができる。
【0022】
請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、弾性部材(143j)は膜状部材(141)と支持部材(143)との間にてスライドドア(14)の移動方向と直交する方向に細長く延びる形状であり、
前記開口部(15b、16a)の開口領域には、膜状部材(141)の風下側に位置して膜状部材(141)を支持することにより、膜状部材(141)が風下側に湾曲することを防止する格子(20)が備えられており、
弾性部材(143j)を開口部(15b、16a)の開口領域に対応する部位のみに配置してもよい。
【0023】
請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし5のいずれか1つにおいて、弾性部材(143j)は、支持部材(143)とは別体の独立の部材で構成できる。
【0024】
請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし5のいずれか1つにおいて、支持部材(143)が弾性を有する樹脂により成形され、弾性部材(143j)を支持部材(143)と一体成形した樹脂ばね部材により構成してもよい。
【0025】
請求項8に記載の発明のように、請求項1ないし7のいずれか1つにおいて、支持部材(143)は、空気が流通可能な開口部(144)を有する枠体状の形状からなり、支持部材(143)の移動方向の端部に膜状部材(141)を結合するようにしてよい。
【0026】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態を適用した車両用空調装置における室内ユニット部のうち、熱交換器部を収容している空調ユニット10の要部を示す。この空調ユニット10は車室内前部の計器盤(図示せず)内側において、車両左右(幅)方向の略中央部に配置される。図1の上下前後の矢印は車両搭載状態における方向を示す。車両用空調装置の室内ユニット部は、上記略中央部の空調ユニット10と、計器盤内側において助手席側にオフセット配置される図示しない送風機ユニットとに大別される。
【0028】
送風機ユニットは、外気(車室外空気)または内気(車室内空気)を切替導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱に導入された空気を送風する遠心式送風機とを備えている。この送風機ユニットの送風空気は、空調ユニット10のケース11内のうち、最下部の空気流入空間12に流入するようになっている。
【0029】
ケース11は、ポリプロピレンのような弾性を有し、機械的強度も高い樹脂にて成形されている。ケース11は、成形上の型抜きの都合、ケース内への空調機器の組付上の理由等から具体的には複数の分割ケースに分割して成形した後に、この複数の分割ケースを一体に締結する構成になっている。
【0030】
空調ユニット10のケース11内において空気流入空間12の上方には冷房用熱交換器をなす蒸発器13が小さな傾斜角度でもって略水平方向に配置されている。従って、送風機ユニットの送風空気は空気流入空間12に流入した後、この空間12から蒸発器13を下方から上方へと通過する。蒸発器13は周知のように車両空調用冷凍サイクルの膨張弁等の減圧装置により減圧された低圧冷媒が流入し、この低圧冷媒が送風空気から吸熱して蒸発するようになっている。ケース11の底面の最下部には蒸発器13から落下する凝縮水を排出する排水口11aが形成されている。
【0031】
そして、蒸発器13の上方(空気流れ下流側)には膜状部材を有するエアミックス用スライドドア14が配置され、さらに、このエアミックス用スライドドア14の上方(空気流れ下流側)に温水式ヒータコア15が配置されている。このヒータコア15は周知のように車両エンジンの温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する暖房用熱交換器である。
【0032】
このヒータコア15も略水平方向に配置されているが、ヒータコア15はケース11内の通路断面積より小さくして、ケース11内のうち車両前方側に偏って配置してある。これにより、ヒータコア15の車両後方側(乗員座席寄りの部位)に、ヒータコア15をバイパスして空気が流れるバイパス通路16を形成している。
【0033】
エアミックス用スライドドア14は、蒸発器13とヒータコア15との間にて車両前後方向aに移動(往復動)して、ヒータコア15の通風路(温風通路)15aの開口部15bとバイパス通路(冷風通路)16の開口部16aを開閉する。これにより、ヒータコア通風路15aを通過する温風とバイパス通路16を通過する冷風との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整することができる。従って、エアミックス用スライドドア14により車室内への吹出空気の温度調整手段が構成される。
【0034】
ヒータコア15を通過した温風は温風ガイド壁17により車両後方側へガイドされて空気混合部18に向かう。この空気混合部18にてバイパス通路16からの冷風とヒータコア通過後の温風が混合して所望温度となる。
【0035】
ケース11の上面部(空気下流端部)には、吹出開口部として図示しないフェイス開口部、デフロスタ開口部およびフット開口部が配置され、更に、これらの複数の吹出開口部を図示しない吹出モードドアにより切替開閉するようになっている。従って、空気混合部18にて所望温度となった空気が吹出モードドアにより選択された所定の吹出開口部を通過して車室内へ吹き出すようになっている。
【0036】
ところで、上記したエアミックス用スライドドア14は、図1に示す曲折した経路に沿って変形し得るように可撓性を有する膜状部材(樹脂製フィルム材)141を用いて構成されている。この膜状部材141の具体的材質としては可撓性を有し、かつ、摩擦抵抗が小さい樹脂材料であるPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムが好適である。
【0037】
なお、膜状部材141の板厚は例えば、100〜250μm程度の微小寸法である。このような範囲にフィルムの板厚を設定することにより、スライドドア14の送り出しに必要な剛性を確保しつつ、往復動経路の曲げ部ではその曲げ形状に沿ってフィルムが容易に変形して、曲げ力による著しい操作力の増大を抑制する。
【0038】
次に、エアミックス用スライドドア14を図2〜図5に基づいて詳述する。図2はエアミックス用スライドドア14単体の具体的構成を例示するものである。図3は図2のエアミックス用スライドドア14を図1のようにケース11内に組み付けた状態における、図2のA−A断面図である。図4は図2のB−B断面図であり、図5は図4のC矢視図である。
【0039】
図2に示すように、ドア14の移動方向aの中央部領域に空気が流通可能な枠体状の形状からなる支持部材143を配置し、この支持部材143のドア移動方向aへの前後両側の端部にそれぞれ膜状部材141、141を結合している。
【0040】
支持部材143はポリプロピレン等の樹脂成形品からなる剛体であり、ドア移動方向aと直交方向に延びる枠部143a、143bが所定間隔で平行に配置され、この枠部143a、143bの長手方向の両端部付近をドア移動方向aに円弧状に延びる枠部143c、143dにより結合している。従って、これらの枠部143a〜143dにより長方形の枠体形状を構成している。
【0041】
また、ドア移動方向a前後の枠部143a、143bの長手方向の中間部位にはドア移動方向aに延びる2本の補強リブ143e、143fを配置している。これらの枠部143a〜143dおよび補強リブ143e、143fは樹脂により一体成形されている。
【0042】
上記枠部143a〜143dの内側は空気が流通可能な開口部144であり、この開口部144は補強リブ143e、143fにより3つの部分に分割形成されている。ドア移動方向aに延びる左右の枠部143c、143dの下面部にはそれぞれギヤ149a、149bが形成してある。このギヤ149a、149bは左右の枠部143c、143dの円弧形状に沿って円弧形状に延びるよう形成されている。
【0043】
ドア移動方向aと直交方向に延びる前後の枠部143a、143bにおいて長手方向の両端部に円柱状のガイドピン148を形成している。このガイドピン148は支持部材143から左右両側(ドア移動方向aと直交方向)へ突き出すように合計4箇所に形成され、図1、図3に示すケース側のガイド溝23内に摺動可能に嵌合する。このガイド溝23の詳細は後述する。
【0044】
また、枠部143a、143bにはその長手方向に沿って複数(図2の例では6個)の係止ピン143gが所定間隔にて一体成形されている。この係止ピン143gは枠部143a、143bにおいて開口部144に面する部位に配置されている。そして、この係止ピン143gは図4に示すように、円柱状の軸部143hを有し、この軸部143hの先端部に茸状に拡大された拡大頭部143iを一体成形した形状である。
【0045】
一方、膜状部材141、141の端部付近には図5に示すように長穴形状の係止穴部141cを形成している。この係止穴部141cの長穴形状の長軸方向は、膜状部材141、141の組付状態において上下方向、すなわち、空気流れ方向に向いている。また、この係止穴部141cから長穴形状の左右両側(短軸方向)へ延びるスリット141dが形成してある。
【0046】
係止穴部141cの長穴形状の長軸方向の径寸法は係止ピン143gの拡大頭部143iの径寸法より大きくしてあるが、係止穴部141cの長穴形状の短軸方向の径寸法は係止ピン143gの拡大頭部143iの径寸法より小さく、かつ、係止ピン143gの軸部143hの径寸法と同等以上に設計してある。
【0047】
これにより、膜状部材141、141の係止穴部141cを係止ピン143gに嵌め込むときは、スリット141dを広げることにより係止ピン143gの拡大頭部143iを係止穴部141cに挿入できる。そして、拡大頭部143iが係止穴部141cを通過すると、スリット141dが膜状部材141、141の弾性復元力により閉じるので、拡大頭部143iを係止穴部141cに確実に係止でき、枠体形状の支持部材143に膜状部材141、141を結合できる。
【0048】
図4に示すように支持部材143の枠部143aに弾性部材143jの支持面143kを一体に成形し、この支持面143k上に弾性部材143jを接着等により固定している。この弾性部材143jは自身の弾性力により膜状部材141をケース11側のシール面に押圧して、膜状部材141のシール効果を向上させるものである。弾性部材143jは具体的には、エーテル系ウレタンフォーム等の弾性材により構成される。
【0049】
なお、図4では枠部143a側の構成のみを示しているが、他の枠部143b側においても同様に、支持面143kおよび弾性部材143jを設けている。
【0050】
次に、上記したガイド溝23をより具体的に説明すると、ガイド溝23は、図1に示すようにケース11内部においてヒータコア通風路15aの開口部15bおよびバイパス通路16の開口部16aの直ぐ下方(空気流れ上流側)に位置している。そして、ガイド溝23は支持部材143の左右の枠部143c、143dの円弧状に沿って車両前後方向(ドア移動方向a)に円弧状に延びるように形成されている。
【0051】
ガイド溝23は図3に示すように、ケース11の内側へ向かって開口する所定溝幅Wを有する断面凹状に形成される。より具体的には、ガイド溝23は所定幅Wで対向するガイド壁23a、23bを有し、この両ガイド壁23a、23bはケース11の内壁面において車両左右方向の両側の壁面部にドア移動方向aと平行に延びるように一体成形される。なお、図3ではケース11の車両左側の壁面部に形成されるガイド溝23のみ図示している。
【0052】
ガイド溝23は、ガイドピン148と膜状部材141の両方をガイドするように構成されている。このため、ガイド溝23の両ガイド壁23a、23bのうち、上側(風下側)のガイド壁23bは、ガイド溝23の底部側(図3の左端側)の部位から開口部16aの開口端面(縁部)に至るまで直線状に延びるように形成されている。
【0053】
そして、スライドドア14において、空気流れ方向の風上側から風下側へ向かって、ガイドピン148(支持部材143)→弾性部材143j→膜状部材141の順に積層配置されるので、膜状部材141の幅方向(ドア移動方向aと直交方向)の両端部とガイドピン148をガイド溝23内に挿入すると、膜状部材141の挿入部分は上側(風下側)のガイド壁23bによりガイドされ、ガイドピン148は下側(風上側)のガイド壁23aによりガイドされる。
【0054】
ここで、ガイド溝23の所定溝幅Wは、図3に示すドア組付状態において、弾性部材143jが弾性的に圧縮されて、弾性部材143jの板厚が組付前の自由状態の板厚(例えば、5mm程度)から所定量(例えば、1mm程度)縮小するように設定してある。従って、弾性部材143jの弾性力により膜状部材141は上側(風下側)のガイド壁23b、および開口部16aの周縁部のケース側シール面に押し付けられる。
【0055】
図3において、開口部16a内に位置する格子20は、膜状部材141の移動方向(車両前後方向)aと平行な平行格子であり、この平行格子20は開口部16a内に複数本配置されている。この平行格子20は膜状部材141を開口部16a内の領域でも支持して、膜状部材141が風圧により開口部16aの風下側へ大きく湾曲(膨出)することを防止する。この平行格子20はヒータコア通風路15aの開口部15bにも同様に配置される。平行格子20はケース11に一体成形できる。
【0056】
ところで、支持部材143の移動範囲、すなわち、ガイドピン148の移動範囲は、両開口部15b、16aの下方範囲であるので、上記した左右両側のガイド溝23は両開口部15b、16aの下方範囲のみに形成される。そして、ガイド溝23の車両前方側および車両後方側には膜状部材141を収納するための専用のガイド溝24a、24bが形成される。
【0057】
この両ガイド溝24a、24bは、ガイド溝23の前後の端部から下方へ向かって滑らかに円弧状に垂下する形状になっている。すなわち、両ガイド溝24a、24bをケース11の外形状に沿って形成することにより、ケース11の外形状を小型化している。この両ガイド溝24a、24bには膜状部材141の幅方向の両端部のみが挿入されるので、両ガイド溝24a、24bの溝幅は図1に示すようにガイド溝23の所定溝幅Wより十分小さくしてある。
【0058】
膜状部材141と支持部材143とを含むスライドドア14全体はガイド溝23により車両前後方向aに摺動可能な状態で保持される。そして、可撓性を有する膜状部材141は、ガイド溝23、24a、24bによりガイドされてケース11内の曲折した経路を往復動できる。
【0059】
支持部材143はスライドドア14の剛性増加手段としての役割を果たす他に、膜状部材141に対して操作力(駆動力)を伝達する役割も兼ねるものである。そのため、図1に示すように、ケース11内において、スライドドア14の直ぐ下方の部位で、ヒータコア15の通風路15aとバイパス通路16との中間部位(ケース11内部の車両前後方向の中間部位)にドア駆動軸25がドア移動方向aと直交する方向(車両左右方向)に配置されている。
【0060】
この駆動軸25の軸方向の両端部はケース11の左右両側の壁面の軸受け穴(図示せず)により回転自在に支持されている。この駆動軸25のうち、上記支持部材143の枠部143c、143dの下面部に形成されたギヤ149a、149bと対応する部位(軸方向の両側部位)にそれぞれ円形駆動ギヤ(ピニオン)26を樹脂により一体成形で設けて、この駆動ギヤ26を支持部材143のギヤ149a、149bとかみ合わせるようになっている。
【0061】
また、駆動軸25の軸方向の一端部はケース11の外部へ突出し、この駆動軸25の突出端部をドア駆動装置を構成するサーボモータ(図示せず)の出力軸に適宜の連結機構を介して連結している。これにより、サーボモータの回転が駆動軸25に伝達され、さらに、駆動軸25の回転は、駆動ギヤ26とギヤ149a、149bとのかみ合いによりスライドドア14の往復動運動に変換される。
【0062】
一方、スライドドア14がケース11内に組付られた状態においては、図3に示すように支持部材143が風上側に位置し、そして、膜状部材141が風下側に位置する。膜状部材141の端部付近に設けた係止穴部141cの長穴形状の長軸方向を前述のように空気流れ方向に向けているから、係止穴部141cの長軸方向の寸法範囲内にて、膜状部材141が支持部材143の係止ピン143gに変位可能となっている。つまり、膜状部材141は支持部材143に対して空気流れ方向に微小寸法だけ変位可能に保持されている。
【0063】
そのため、膜状部材141が風圧を受けると風下側に移動して、膜状部材141の表面がケース11側に形成された開口部15b、16a周縁のシール面およびガイド溝23の風下側ガイド壁23bに対して一層強く圧着するようになっている。
【0064】
なお、図3はガイド溝23の代表例として、バイパス通路(冷風通路)16の開口部16aの車両左側部分のみを図示しているが、ガイド溝23は開口部16aの車両右側部分、ヒータコア通風路15aの開口部15bの車両左側部分および車両右側部分においても同一構成になっている。
【0065】
次に、第1実施形態の作動を説明すると、エアミックス用スライドドア14が車両前後方向aに往復動することにより、スライドドア14の支持部材143の開口部144と、ヒータコア15の通風路15aの開口部15bおよびバイパス通路16の開口部16aとの連通面積が変化して、バイパス通路16を通過する冷風とヒータコア15を通過した温風とを所定の風量割合で混合して所望の吹出温度を得ることができる。
【0066】
図1は最大冷房状態を示しており、エアミックス用スライドドア14の前方側の膜状部材141がヒータコア15の通風路15aの開口部15bを全閉し、スライドドア14の支持部材143の開口部144がバイパス通路16の開口部16aに重合して開口部16aを全開している。スライドドア14の後方側の膜状部材141は後方側のガイド溝24b内に移動して収納されている。
【0067】
これに対し、最大暖房状態では、エアミックス用スライドドア14の支持部材143の開口部144がヒータコア15の通風路15aの開口部15bと重合する位置に移動して開口部15bを全開し、スライドドア14の後方側の膜状部材141がバイパス通路16の開口部16aを全閉する。スライドドア14の前方側の膜状部材141は前方側のガイド溝24a内に移動し収納される。
【0068】
一方、図1に示すように、ケース11内において、エアミックス用スライドドア14の移動方向(車両前後方向)aの1箇所のみに駆動軸25を配置し、この駆動軸25の駆動ギヤ26から支持部材143に伝達される駆動力によりスライドドア14が往復動する。その結果、スライドドア14の膜状部材141の移動方向aの両端部は自由端となっている。
【0069】
このような駆動方式であるため、移動方向の先端が自由端となっている前後の膜状部材141および支持部材143は、ガイド溝23およびガイド溝24a、24bによりガイドされて移動する。
【0070】
ところで、本実施形態によると、支持部材143のガイドピン148とガイド溝23間の摺動抵抗を効果的に低減できる。すなわち、本実施形態では図3に示すように、支持部材143のガイドピン148および膜状部材141の幅方向の両端部をともに共通のガイド溝23内に挿入してガイドするとともに、支持部材143と膜状部材141との間に弾性部材143jを配置している。
【0071】
このため、ガイド溝23の溝幅寸法W、ガイドピン148の径寸法の製造上のバラツキ、更には、支持部材143のギヤ149a、149bと駆動軸25との間隔の寸法バラツキ等が生じても、これらの寸法バラツキは弾性部材143jの弾性変形で吸収できる。従って、上記寸法バラツキが発生しても、ガイドピン148は弾性部材143jの弾性力にてガイド溝23の下側(風上側)のガイド壁23aに接触するだけであり、ガイド溝23の両ガイド壁23a、23bにガイドピン148が強く接触することを確実に回避できる。
【0072】
しかも、ガイドピン148はガイド溝23の下側(風上側)のガイド壁23aに接触するだけで、ガイド溝23の上側(風上側)のガイド壁23aには常に膜状部材141が接触する。膜状部材141の表面は樹脂フィルム材の平滑面であり、ガイドピン148よりも低摩擦になっている。
【0073】
以上のことが相俟って、ガイドピン148とガイド溝23間の摺動抵抗を効果的に低減し、ドア操作力を低減できる。
【0074】
なお、ガイド溝23の溝幅寸法Wは、弾性部材143jの弾性圧縮後の板厚分を考慮して、先願のガイド溝23の溝幅寸法W’(図10)より大きく設定できる。このため、ガイド溝23を成形する型の製造が容易になるとともに、ガイド溝23から塵埃が落下しやすくなって、ガイド溝23内に塵埃が堆積しにくくなるという利点もある。
【0075】
また、溝幅寸法Wを拡大しても、弾性部材143jの弾性力にて常にガイドピン148をガイド溝23の下側(風上側)のガイド壁23aに押し付け、また、膜状部材141をガイド溝23の上側(風上側)のガイド壁23aに押し付けるから、スライドドアのガタは発生しない。このため、スライドドアのガタによる振動音も発生しない。
【0076】
(第2実施形態)
第1実施形態では、弾性部材143jを支持部材143の枠部143aの形成範囲内に配置しているので、膜状部材141の幅方向の両端部付近には弾性部材143jが接触しない部分が形成されるが、第2実施形態では図6(a)に示すように弾性部材143jをガイドピン148の突出範囲まで延ばして、膜状部材141の幅方向の全範囲に弾性部材143jが接触するようにしている。また、図6(b)に示すように弾性部材143jをガイドピン148の突出範囲の1/2程度まで延ばすようにしてもよい。
【0077】
図6(a)(b)のように弾性部材143jの配置範囲を変更しても、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
【0078】
(第3実施形態)
図6(a)に示す第2実施形態では膜状部材141の幅方向の端部をガイドピン148の突出先端部まで延ばしているが、第3実施形態では図7に示すように、膜状部材141の幅方向の端部を弾性部材143jと同様に支持部材143の枠部143aの形成範囲内に配置している。このようにしても、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
【0079】
(第4実施形態)
第1〜第3実施形態では、弾性部材143jを開口部16a(15b)の開口領域に対応する部位とガイド溝23の内側部位の両方にわたって配置しているが、第4実施形態では図8に示すように、弾性部材143jを開口部16a(15b)の開口領域に対応する部位のみに配置している。
【0080】
このようにしても、開口部16a(15b)の開口領域には膜状部材141を支持する格子20が備えられているので、格子20と支持部材143との間にて弾性部材143jを弾性的に圧縮することができ、弾性部材143jが弾性力を発揮するので、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
【0081】
(第5実施形態)
第1〜第4実施形態では、いずれも弾性部材143jとして支持部材143と別体のものを使用しているが、第5実施形態では図9に示すように、支持部材143が弾性を有する樹脂製であることに着目して、支持部材143の枠部143a、143b、より具体的には、枠部143a、143bの支持面143k(図4)に相当する部分に板ばね形状からなる樹脂ばね部材143mを一体成形し、この樹脂ばね部材143mを、膜状部材141に対して所定の弾性力にて圧接させるようにしている。これにより、弾性部材143jを支持部材143と一体成形の樹脂ばね部材143mにより構成できる。
【0082】
(他の実施形態)
なお、第1実施形態では、エアミックス用スライドドア14を、空気が流通可能な枠体状の形状からなる剛体の支持部材143と、この支持部材143の前後の両端部に結合される膜状部材141、141とにより構成しているが、適用対象の空気通路開閉装置の形態の変化により、前後両側の2個の膜状部材141、141の大きさを変えたり、あるいは支持部材143のドア移動方向aへの前後両側のうち、いずれか片側のみに膜状部材141、141を結合するようにしてもよい。
【0083】
また、上記の各実施形態では、スライドドア14に、空気が流通可能な開口部144を有する枠体状の形状からなる剛体の支持部材143を備え、この支持部材143の移動方向の端部に膜状部材141、141を結合して、支持部材143の開口部144によりケース側の開口部15b,16aを開口し、膜状部材141、141によりケース側の開口部15b,16aを閉塞するようにしているが、枠体状の形状からなる剛体の支持部材の上面を覆うように膜状部材を被せ、支持部材と膜状部材との間に弾性部材を設けることによりスライドドアを構成し、このスライドドアの支持部材および膜状部材がケース側の開口部に重合しない位置に移動することによりケース側の開口部を開口し、スライドドアの支持部材および膜状部材がケース側の開口部に重合する位置に移動することによりケース側の開口部を閉塞する空気通路開閉装置が公知になっている(例えば、特開2001−253222号公報参照)。このような空気通路開閉装置においても、支持部材のガイドピンをケース側のガイド溝によりガイドしてスライドドアを移動させることは同じである。そのため、支持部材のガイドピンおよび膜状部材と、ケース側のガイド溝との関係を上記の各実施形態と同様に設定することにより、上記の公知の空気通路開閉装置に本発明を適用できる。
【0084】
また、本発明を車両用空調装置においてエアミックス用スライドドア14だけでなく、吹出モードドア等の他のドア部に適用してもよい。更に、本発明は、車両用空調装置における空気通路の開閉に限らず、種々な用途の空気通路の開閉に対して広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す空調ユニット部の要部断面図である。
【図2】第1実施形態で用いるエアミックス用スライドドアの斜視図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】図4のC矢視図である。
【図6】第2実施形態の要部断面図で、図2のA−A断面図に相当する。
【図7】第3実施形態の要部断面図で、図2のA−A断面図に相当する。
【図8】第4実施形態の要部断面図で、図2のA−A断面図に相当する。
【図9】第5実施形態の要部断面図で、図2のA−A断面図に相当する。
【図10】先願発明の要部断面図で、図2のA−A断面図に相当する。
【符号の説明】
11…ケース、14…エアミックス用スライドドア、
15b…ヒータコア通風路の開口部、16a…バイパス通路の開口部、
23…ガイド溝、141…膜状部材、143…支持部材、
143j…弾性部材、148…ガイドピン。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an air passage opening and closing device that opens and closes an air passage by a slide door having a film-like member, and is suitable for use in a vehicle air conditioner.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various air passage opening / closing devices that switch air passages by moving a film-like member have been proposed for vehicle air conditioners. The present applicant has proposed an air passage opening and closing device that eliminates the need for a film member winding mechanism and has a simplified structure (see Patent Document 1). In this prior art, a guide groove is provided in a case forming an air passage, and both end portions in the width direction of the film member are guided by the guide groove, and the drive gear of the drive shaft is engaged with the film member. Yes.
[0003]
Thus, the film member is reciprocated along the guide groove by the rotation of the drive shaft, and the air passage of the case is opened and closed by the movement of the film member. Specifically, an opening for air circulation is provided in the membrane member, and the communication area between the opening of the membrane member and the air passage opening on the case side is changed by the movement of the membrane member, so that the air passage opening Open and close.
[0004]
However, when the prototype of the above-mentioned Patent Document 1 is actually examined, since the opening for air circulation is provided in the film-like member, the rigidity of the film-like member is reduced at the periphery of the opening. As a result, when an operating force from the drive gear of the drive shaft is applied to the film member, the film member is deformed around the opening, and the film member cannot be smoothly pushed out. I understood.
[0005]
Therefore, Japanese Patent Application No. 2001-384827 proposes a slide door structure in which the rigidity of the peripheral portion of the opening of the film-like member is increased. Specifically, as shown in FIG. 2 described later, a
[0006]
Next, the guide structure to the case side of the
[0007]
Further, the
[0008]
[Patent Document 1]
JP 2002-79819 A
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the prototype of the above-mentioned prior application was actually examined, it was found that there was a problem that the door operating force increased. That is, in the above-mentioned prior application, since the
[0010]
For this reason, the manufacturing width of the groove width dimension W ′ of the
[0011]
If the groove width dimension W ′ of the
[0012]
In view of the above, the present invention reduces the sliding resistance between a guide pin and a guide groove of a support member that supports a membrane member in an air passage opening and closing device that opens and closes the air passage by a slide door having the membrane member. With the goal.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, the case (11) that forms the opening (15b, 16a) of the air passage, the movably disposed in the case (11), and the opening ( 15b, 16a), and a sliding door (14), which has a flexible membrane member (141) and a support member (143) that supports the membrane member (141). And an elastic member (143j) interposed between the membrane member (141) and the support member (143),
The support member (143) includes a guide pin (148) protruding in a direction orthogonal to the moving direction of the slide door (14),
On the other hand, the inner wall surface of the case (11) is provided with a guide groove (23) along the moving direction of the slide door (14),
The guide groove (23) is formed in a single groove shape having a concave cross section having a predetermined groove width by two guide walls (23a, 23b) facing each other.
Guide groove (23)Single groove shapeInsert the end in the width direction of the membrane member (141) and the guide pin (148) into the inside,
Guide groove (23)Guide walls (23a, 23b)In the state where the elastic force of the elastic member (143j) acts between the end of the film member (141) in the width direction and the guide pin (148), the end of the film member (141) in the width direction and The guide pin (148) slides with respect to the guide groove (23).
[0014]
As a result, even if there are variations in the manufacturing of the groove width dimension of the guide groove (23) and the diameter dimension of the guide pin (148), and further the dimension variation of the drive mechanism of the support member (143), these various The dimensional variation can be absorbed by the elastic deformation of the elastic member (143j).
[0015]
Therefore, the problem that the guide pin (148) strongly contacts the guide walls (23a, 23b) of the guide groove (23) due to the dimensional variation can be solved. As a result, the sliding resistance between the guide pin (148) and the guide groove (23) can be reduced, and the door operating force can be reduced.
[0016]
Moreover, the film-like member (141) is in a state in which the elastic force of the elastic member (143j) acts between the guide groove (23), the end in the width direction of the film-like member (141) and the guide pin (148). Since the end portion in the width direction and the guide pin (148) are configured to slide relative to the guide groove (23), the groove width dimension of the guide groove (23) is equal to the arrangement space of the elastic member (143j). Therefore, it becomes easy to form the guide groove (23), and it is easy for the dust to fall from the guide groove (23), and it is difficult for the dust to collect in the guide groove (23).
[0017]
Further, even if the groove width dimension of the guide groove (23) is enlarged, the end portion in the width direction of the film-like member (141) and the guide pin (148) are guided by the elastic force of the elastic member (143j). Since it can be pressed against the guide walls (23a, 23b), rattling vibration noise of the sliding door can be prevented. The width direction of the membrane member (141) refers to a direction orthogonal to the moving direction of the slide door (14).
[0018]
In invention of Claim 2, in Claim 1,Of the guide groove (23)Of the two guide walls (23a, 23b), the guide pin (148) slides on the guide wall (23a) on the leeward side, and the guide wall (23b) on the leeward side in the width direction of the membrane member (141). The end portion slides.
[0019]
Thereby, the membranous member (141) can be pressure-bonded to the leeward guide wall (23b) using the wind pressure of the blown air, and the sealing performance by the membranous member (141) can be exhibited well.
[0020]
As in the third aspect of the present invention, in the second aspect, the leeward guide wall (23b) specifically reaches the end face of the opening (15b, 16a) from the bottom of the guide groove (23). What is necessary is just to form so that it may extend linearly to a site | part.
[0021]
According to a fourth aspect of the present invention, in any one of the first to third aspects, the elastic member (143j) is a sliding door (14) between the membrane member (141) and the support member (143). ) And extending in a direction perpendicular to the moving direction of the elastic member (143j) over both the portion corresponding to the opening region of the opening (15b, 16a) and the inner portion of the guide groove (23). It can be.
[0022]
As in the fifth aspect of the present invention, in any one of the first to third aspects, the elastic member (143j) is a sliding door (14) between the membrane member (141) and the support member (143). ) Is elongated in a direction orthogonal to the moving direction of
In the opening area of the opening (15b, 16a),Located on the leeward side of the membrane member (141)Supports the membrane member (141)This prevents the membranous member (141) from bending toward the leeward side.A grid (20) is provided;
You may arrange | position an elastic member (143j) only in the site | part corresponding to the opening area | region of an opening part (15b, 16a).
[0023]
As in the sixth aspect of the present invention, in any one of the first to fifth aspects, the elastic member (143j) can be configured as an independent member separate from the support member (143).
[0024]
As in the invention described in claim 7, in any one of claims 1 to 5, the support member (143) is formed of an elastic resin, and the elastic member (143j) is integrated with the support member (143). You may comprise by the shape | molded resin spring member.
[0025]
As in the invention described in claim 8, in any one of claims 1 to 7, the support member (143) has a frame-like shape having an opening (144) through which air can flow. The membrane member (141) may be coupled to the end of the support member (143) in the moving direction.
[0026]
In addition, the code | symbol in the bracket | parenthesis of each said means shows the correspondence with the specific means as described in embodiment mentioned later.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
FIG. 1 shows a main part of an
[0028]
The blower unit includes an inside / outside air switching box that switches and introduces outside air (outside air in the passenger compartment) or inside air (air inside the cabin), and a centrifugal blower that blows air introduced into the inside / outside air switching box. The blown air from the blower unit flows into the lowermost
[0029]
The
[0030]
In the
[0031]
An air
[0032]
The
[0033]
The air
[0034]
The warm air that has passed through the
[0035]
A face opening, a defroster opening, and a foot opening (not shown) are arranged as blowout openings on the upper surface (the downstream end of the air) of the
[0036]
By the way, the above-described air
[0037]
In addition, the plate | board thickness of the film-
[0038]
Next, the air
[0039]
As shown in FIG. 2, a
[0040]
The
[0041]
In addition, two reinforcing
[0042]
Inside the
[0043]
Columnar guide pins 148 are formed at both ends in the longitudinal direction of the front and
[0044]
A plurality of (six in the example of FIG. 2) locking pins 143g are integrally formed at predetermined intervals along the longitudinal direction of the
[0045]
On the other hand, an elongated hole-shaped
[0046]
Although the diameter dimension of the long hole direction of the long hole shape of the
[0047]
As a result, when the
[0048]
As shown in FIG. 4, the
[0049]
4 shows only the configuration on the
[0050]
Next, the above-described
[0051]
As shown in FIG. 3, the
[0052]
The
[0053]
In the
[0054]
Here, the predetermined groove width W of the
[0055]
In FIG. 3, the
[0056]
By the way, the movement range of the
[0057]
Both the
[0058]
The
[0059]
The
[0060]
Both ends in the axial direction of the
[0061]
One end portion of the
[0062]
On the other hand, in the state where the
[0063]
Therefore, when the film-
[0064]
3 shows only the vehicle left side portion of the
[0065]
Next, the operation of the first embodiment will be described. As the air
[0066]
FIG. 1 shows the maximum cooling state. The
[0067]
In contrast, in the maximum heating state, the
[0068]
On the other hand, as shown in FIG. 1, in the
[0069]
Because of such a driving method, the front and
[0070]
By the way, according to this embodiment, the sliding resistance between the
[0071]
For this reason, even if there are variations in the manufacturing of the groove width dimension W of the
[0072]
In addition, the
[0073]
In combination with the above, the sliding resistance between the
[0074]
The groove width dimension W of the
[0075]
Even if the groove width dimension W is increased, the
[0076]
(Second Embodiment)
In the first embodiment, since the
[0077]
Even if the arrangement range of the
[0078]
(Third embodiment)
In the second embodiment shown in FIG. 6A, the end in the width direction of the film-
[0079]
(Fourth embodiment)
In the first to third embodiments, the
[0080]
Even in this case, since the
[0081]
(Fifth embodiment)
In each of the first to fourth embodiments, the
[0082]
(Other embodiments)
In the first embodiment, the air
[0083]
In each of the above embodiments, the
[0084]
Further, the present invention may be applied not only to the air
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a main part of an air conditioning unit showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of an air mix sliding door used in the first embodiment.
3 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
4 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG.
5 is a view taken in the direction of arrow C in FIG.
6 is a cross-sectional view of a main part of the second embodiment and corresponds to a cross-sectional view taken along line AA of FIG.
7 is a cross-sectional view of an essential part of the third embodiment and corresponds to a cross-sectional view taken along line AA of FIG.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a main part of the fourth embodiment, and corresponds to a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
FIG. 9 is a cross-sectional view of a main part of the fifth embodiment, and corresponds to a cross-sectional view taken along the line AA of FIG.
10 is a cross-sectional view of an essential part of the invention of the prior application, and corresponds to a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
[Explanation of symbols]
11 ... Case, 14 ... Sliding door for air mix,
15b: heater core ventilation passage opening, 16a: bypass passage opening,
23 ... Guide groove, 141 ... Membrane member, 143 ... Support member,
143j ... elastic member, 148 ... guide pin.
Claims (8)
前記ケース(11)内に移動可能に配置され、前記開口部(15b、16a)を開閉するスライドドア(14)とを備え、
前記スライドドア(14)は、可撓性を有する膜状部材(141)と、前記膜状部材(141)を支持する支持部材(143)と、前記膜状部材(141)と前記支持部材(143)との間に介在された弾性部材(143j)とを有しており、
前記支持部材(143)に前記スライドドア(14)の移動方向と直交する方向に突出するガイドピン(148)を備え、
一方、前記ケース(11)の内壁面に前記スライドドア(14)の移動方向に沿ったガイド溝(23)を備え、
前記ガイド溝(23)は、互いに対向する2つのガイド壁(23a、23b)により所定溝幅を有する断面凹状の単一の溝形状に形成され、
前記ガイド溝(23)の単一の溝形状内に前記膜状部材(141)の幅方向の端部および前記ガイドピン(148)を挿入するとともに、
前記ガイド溝(23)の前記ガイド壁(23a、23b)と前記膜状部材(141)の幅方向の端部および前記ガイドピン(148)との間に前記弾性部材(143j)の弾性力が作用した状態で、前記膜状部材(141)の幅方向の端部および前記ガイドピン(148)が前記ガイド溝(23)に対して摺動することを特徴とする空気通路開閉装置。A case (11) that forms the opening (15b, 16a) of the air passage;
A sliding door (14) that is movably disposed in the case (11) and opens and closes the openings (15b, 16a);
The sliding door (14) includes a flexible membrane member (141), a support member (143) that supports the membrane member (141), the membrane member (141), and the support member ( 143) and an elastic member (143j) interposed therebetween,
The support member (143) includes a guide pin (148) protruding in a direction orthogonal to the moving direction of the slide door (14),
On the other hand, the inner wall surface of the case (11) is provided with a guide groove (23) along the moving direction of the slide door (14),
The guide groove (23) is formed in a single groove shape having a concave cross section having a predetermined groove width by two guide walls (23a, 23b) facing each other.
Inserting the end in the width direction of the film-like member (141) and the guide pin (148) into a single groove shape of the guide groove (23),
The elastic force of the elastic member (143j) is between the guide wall (23a, 23b) of the guide groove (23) , the end in the width direction of the film-like member (141), and the guide pin (148). An air passage opening and closing device in which the end portion in the width direction of the film-like member (141) and the guide pin (148) slide relative to the guide groove (23) in an acted state.
前記弾性部材(143j)が前記開口部(15b、16a)の開口領域に対応する部位と前記ガイド溝(23)の内側部位の両方にわたって配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。The elastic member (143j) has a shape extending elongated in a direction perpendicular to the moving direction of the slide door (14) between the membrane member (141) and the support member (143),
The said elastic member (143j) is arrange | positioned over both the site | part corresponding to the opening area | region of the said opening part (15b, 16a), and the inner side part of the said guide groove (23), The Claim 1 thru | or 3 characterized by the above-mentioned. The air passage opening and closing device according to any one of the above.
前記開口部(15b、16a)の開口領域には、前記膜状部材(141)の風下側に位置して前記膜状部材(141)を支持することにより前記膜状部材(141)が風下側に湾曲することを防止する格子(20)が備えられており、
前記弾性部材(143j)が前記開口部(15b、16a)の開口領域に対応する部位のみに配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。The elastic member (143j) has a shape extending elongated in a direction perpendicular to the moving direction of the slide door (14) between the membrane member (141) and the support member (143),
In the opening area of the openings (15b, 16a) , the membrane member (141) is located on the leeward side of the membrane member (141) so that the membrane member (141) is supported on the leeward side. Is provided with a grid (20) to prevent bending to
The air passage opening and closing device according to any one of claims 1 to 3, wherein the elastic member (143j) is disposed only in a portion corresponding to an opening region of the opening (15b, 16a). .
前記支持部材(143)の移動方向の端部に前記膜状部材(141)を結合することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の空気通路開閉装置。The support member (143) has a frame-like shape having an opening (144) through which air can flow.
The air passage opening and closing device according to any one of claims 1 to 7, wherein the membrane member (141) is coupled to an end portion of the support member (143) in the moving direction.
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