JP3829391B2 - 電池アセンブリ及び電動車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車等の電動車両への搭載に適する電池アセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
電動車両に搭載される電池例えばNiMH電池に関しては、その温度をある温度範囲内に維持できればその寿命の確保延長を達成でき、また効率のよい充放電を実現できることが、原理的、試験的乃至経験的に知られている。このような温度管理を実現するには電池の冷却/暖機が必要であり、更には電池の冷却/暖機に適する電池収納・積載構造が必要である。また、電気車両には一般に複数の電池が搭載されるが、電池間の温度差を極力抑えて均一化することも必要である。電池間の温度ばらつきが大きいと、温度管理が困難であるばかりでなく、電池の充放電の効率の低下を招く等の弊害を生じる可能性がある。高温の電池と低温の電池では内部抵抗や化学反応に差が生じ、電池間で性能が異なってしまうからである。
【0003】
例えば、特開平5―343105号公報に記載されている電池モジュールには、直方体形状の複数個の電池セルが収納されている。このような形状の電池セルを用いる場合、その内圧が上昇したときに生じる変形を抑える必要がある。そのため、電池セル同士を密着させるか、さもなくば十分な剛性を有する直方体形状のスペーサを電池セル間に介在させるか、いずれかが必要である。上記公報では後者の方式を採用し、電池セル間に直方体形状のスペーサを介在させている。そして、各電池セルの冷却を図るべく、上記スペーサとして複数の孔を有する有孔スペーサを配し、当該スペーサの孔を介して冷却媒体を流通させている。これにより、媒体と電池セルの間で熱交換が行われ、電池セルが冷却される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の構成は、有孔スペーサを多数配置しなければならないため、構造が複雑でその部品コストや組立工数が大であるという問題点を有している。また、直方体形状でない電池又は電池セルには直ちには適用できない。本発明の目的は、電池の形状や相互配置の改変及び電池の温度調整構造の改変により、電池の効率的な冷却/暖機を実行可能な構造を実現することにあり、特に、電池と冷却/暖機用媒体の間の熱交換量を電池ごとに調整可能とすることにより、複数の電池の温度を均一化できる電池アセンブリを提供することにある。そして、このような構造が、有孔スペーサ又はこれに類する付加的な部材を用いることなく実現され、また各種形状の電池に対して容易に適用可能な構造にて実現される。本発明は、このような電池アセンブリの提供により、構造の簡素化、部品コスト低減及び組立工数削減に資するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の一態様の電池アセンブリは、複数の細長形状の電池モジュールと、電池モジュールを所定の媒体流動隙間を開けた配列に位置決めし、この媒体流動隙間を流動媒体が電池モジュールの長手方向と交差する流動方向に流動可能とする電池間隔規制部材とを有する。そして、本発明の電池アセンブリには、前記媒体流動隙間の中を流動方向に延びるように設けられ、流動媒体を流動方向の上流側の電池モジュールと接触させることなく導いて下流側の電池モジュールに接触させるバイパスダクトが設けられる。上記において、電池モジュールは、それ自体が単独の電池でもよく、また例えば、複数の電池を縦列配置して互いに接続したものでもよい。また電池モジュールの断面形状は、円筒でも、多角形でも、そのほかの形状でもよい。電池モジュールの構成の自由度については、他の態様においても同様である。
【0006】
このような構造とすることにより、本発明においては、媒体流動隙間に流動媒体を流動させて電池を効率的に冷却/暖機することが可能である。流動媒体とは例えば空気である。空気を流動させることにより電池と空気の間で熱交換が行われる。そして、低温の空気を流動させて電池を冷却し、あるいは高温の空気を流動させて電池を暖機することができる。
【0007】
特に、本発明においては、以下に説明するように、電池モジュール間の媒体流動隙間にバイパスダクトを設けたことによりアセンブリの複数の電池の温度を均一化できる。流動媒体が流路上の各電池モジュールとの熱交換を行いながら上流から下流へ流れていくとき、上流側では熱交換量が多く、下流側では熱交換量が少なくなる。例えば、低温空気を用いて電池を冷却する場合、上流側での熱交換の結果として空気の温度が上がり、下流側では熱交換による温度低減効果が低下する。これにより電池間の温度差が生じうる。しかし、本発明では、アセンブリ内に導入された流動媒体の一部がバイパスダクトに導かれ、電池モジュールと熱交換を行うことなくバイパスダクトを通る。そして、バイパスダクトが流動隙間と合流した地点から下流側では、上流から流れてきた媒体と、バイパスダクトを通った媒体とが混ざり合い、電池モジュールとの間で熱交換を行う。従って、熱交換前の媒体を用いて下流側での熱交換を行うことができるので、アセンブリ全体の電池の温度を均一化することができる。
【0008】
このように、本発明によれば、電池を効率的に冷却/暖機することができ、特に、各電池に関する熱交換量を調整し電池間の温度を均一化することができる。そして、有孔スペーサ又はこれに類する付加的な部材を用いる必要がない。また、流動媒体隙間を設けた電池間の配置と電池間のバイパスダクトという簡単な構造としたことにより、どのような形状の電池に対しても容易に本発明を適用可能である。その結果、構造の簡素化、部品コスト低減及び組立工数削減が達せられる。
【0009】
より好ましくは、各媒体流動隙間には、前記バイパスダクトを形成する一対のダクト壁が互いに所定距離を隔てて設けられ、前記ダクト壁には、ダクト内と電池モジュール周囲の流動路とを連通する連通口が前記流動方向に沿って複数設けられ、上流側の連通口よりも下流側の連通口が大きく設定される。このような構成により、バイパスダクトを通った熱交換前の流動媒体のうち、上流側の連通口からは比較的少量の媒体が本流(電池モジュールと接触しながら流れている媒体の流れ)に混ざり、下流側の連通口からは比較的多量の媒体が本流に混ざる。従って下流側ほど、熱交換前の媒体を多くバイパスダクトから本流へ供給することができる。これにより、各電池モジュールの熱交換量を適切に調整し、電池間の温度をさらに均一化することができる。
【0010】
(2)本発明の別の態様の電池アセンブリは、複数の細長形状の電池モジュールと、前述の電池間隔規制部材とともに、前記媒体流動隙間における流動路面積を、前記流動方向の上流側の電池モジュール部分よりも下流側の電池モジュール部分で小さくし、流動媒体の流速を前記流動方向に沿って変化させる流動路面積調整構造を有する。
【0011】
前記流動路面積調整構造としては、例えば、電池モジュールと所定距離をおいて平行して延びて前記媒体流動隙間を部分的に塞ぐ流動路調整部材が設けられる。また例えば、前記流動路面積調整構造として、電池モジュール間の距離が前記流動方向に沿った上流部分よりも下流部分にて狭く設定されている。
【0012】
この態様では、流動路面積を調整することにより、アセンブリの複数の電池の温度を均一化できる。前述したように、下流側の媒体は上流側ですでに熱交換を行った後の媒体であるために、その熱交換量は上流側よりも少ない。しかし、本態様では、上流側よりも下流側の流動路面積を小さくしたので、下流側の方が媒体の流速が早くなる。媒体の流速が早いほど温度調整効果も大きくなる。また、下流側では流動路面積を小さくしたことにより媒体が強制的に電池モジュールへ導かれるので温度調整効果が大きくなる。これらの効果が相殺されるので、アセンブリ全体の電池の温度を均一化することができる。
【0013】
このように、本態様によっても、電池を効率的に冷却/暖機し、特に、電池間の温度を均一化するという前述の第一の態様と同様の課題を解決し、構造の簡素化等の同様の効果を奏することができる。
【0014】
(3)本発明の更に別の態様の電池アセンブリは、複数の細長形状の電池モジュールと、前述の電池間隔規制部材とともに、電池モジュール表面を部分的に覆うように設けられ、電池モジュールごとの流動媒体との接触量を調整する媒体接触調整部材を有する。そして、流動方向の上流側よりも下流側の電池モジュールの冷却媒体との接触量が多くなるように設定されている。媒体接触調整部材は電池モジュールと接触してもよく、所定距離を隔てていてもよい。
【0015】
この態様では、電池モジュールと流動媒体との接触量を調整することにより、アセンブリの複数の電池の温度を均一化できる。ここでの接触量とは、アセンブリ内を通過する媒体流量のうち、実際に電池モジュールにぶつかる媒体の量である。上流側では電池モジュールと流動媒体の接触量が少ない分、熱交換作用が抑制される。下流側では接触量が多い分だけ熱交換量も多い。また、上流側で熱交換作用が抑制されるので、熱交換をあまり行っていない状態の媒体を下流側の電池モジュールに供給できる。従って、アセンブリ全体の電池の温度を均一化することができる。
【0016】
このように、本態様によっても、電池を効率的に冷却/暖機し、特に、電池間の温度を均一化するという前述の第一の態様と同様の課題を解決し、構造の簡素化等の同様の効果を奏することができる。
【0017】
なお、本願では、本発明を「電池アセンブリ」の発明であると述べているが、本発明は、「電池アセンブリ用の電池保持装置」「電池アセンブリを搭載する電動車両」等として表現することも可能である。この種の表現変更は、本願の開示を参照した当業者であれば、容易になしうるものである。また、本発明をより具体的に説明するため、次に本発明の実施形態を記載するが、これは実施形態の一つにすぎない。即ち、本発明は、その要旨を変更しない範囲での各種の変形を包含するものとする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
【0019】
「実施形態1」
本実施形態の電池アセンブリは、複数の電池モジュールと、これらを保持する電池保持器とを有し、電池を保持した電池保持器はアセンブリケース内に収納されている。図1は、本実施形態の電池モジュールを示している。
【0020】
電池モジュール2は、6個の円筒状の電池4を有する。電池4は、直列に配置され、互いに機械的に接続されるとともに、電気的に直列接続されている。電池4同士の接続部分および電池モジュールの両端には、ゴムリング6がはめこまれている。ゴムリング6は、電池保持器に保持されたとき電池モジュール2に伝わる振動を抑制する機能を持つ。
【0021】
図2は、電池モジュール4同士の接続部分を拡大して示している。一つの電池4aの+極にゴムリング6がはめ込まれ、さらに金属性の接続キャップ8が係合されている。そして、ゴムリング6の内周側のリブ6aが電池4aと接続キャップ8の間の凹部にはまり込んでいる。電池4aと接続キャップ8は、図中の×印の位置でスポット溶接されている。さらに、接続キャップ8には、電池4aの反対側から電池4bの−極側部分がはめられている。電池4bと接続キャップ8は、×印で示すように、電池4bの円筒面上でスポット溶接されている。このような構成により、電池同士の機械的な接続強度が確保され、かつ、ゴムリング6が両側の電池の異電位部位の電気絶縁を確実にしている。なお、図では各部材の間に隙間を開けて示しているが、実際にはこれらの部材は接触している。また、図中には、電池4a側のスポット溶接箇所と、電池4b側のスポット溶接箇所がそれぞれ2カ所示されているが、実際には円周方向に沿ってその他の箇所でもスポット溶接が行われる。
【0022】
図3は、本実施形態の電池保持器10の構成を示している。電池保持器10は、十分な剛性を有する樹脂製、またはアルミ等の金属製である。電池保持器10は、7枚のバルクヘッド12を有し、これらのバルクヘッド12は、板状の直方体形状であり、ほぼ同様の外形を有する。バルクヘッド12は、図示のように、櫛歯状であって平行に配置され、バルクヘッド12同士の間隔は、電池モジュール2の電池4の長さと同じに設定されている。隣り合うバルクヘッド12は、側壁14によって連結されている。側壁14は、バルクヘッド12の縦方向の縁に沿ってヘッド表面より突設されている。側壁14と両端のバルクヘッド12により全体として中空直方体形状の電池保持器10が形成され、両端以外のバルクヘッド12によって電池保持器10の内部空間が複数に仕切られている。さらに、電池保持器10は、図3の斜視方向からは見えないが、複数のダクト壁を内部に有している。ダクト壁の構成については後述する。
【0023】
各バルクヘッド12は、複数の電池保持孔16を有する。電池保持孔16aは、電池モジュール2のゴムリング6の外径よりも少し小さな外径を有し、この外径はゴムリング6の好適な圧縮量に応じて設定されている。電池保持孔16は、格子状に配列され、図中にはその一部分のみが示されているが、実際にはさらに多数の電池保持孔16が設けられている。後述するように、各電池モジュール2は、電池保持孔16に保持された状態で、7枚のバルクヘッド12を串刺しにする。この串刺しが可能なように、各バルクヘッド12は、板上の同様の位置に電池保持孔16を有している。
【0024】
電池保持器10は、製造容易かつ組立容易とするために分割構造を有している。すなわち、電池保持器10は、複数の縦長の分割保持器18a、18b、18c・・・を当接させて結合することにより形成されている。分割ラインは、図示のように、バルクヘッド12の縦方向に並んだ電池保持孔16の中心を結ぶライン20aと、ライン20aと平行であって横方向に並ぶ電池保持孔16の中央を通るライン20bである。
【0025】
図4には、図2の手前側から順に3番目までの分割保持器18a、18b、18cが示されている。第一分割保持器18aは、分割バルクヘッド12aを有しており、分割バルクヘッド12aは、上記分割ラインで分けられたバルクヘッド12の一つである。従って、分割バルクヘッド12aは、電池保持孔16の半円部分を有している。そして、分割バルクヘッド12a上には、前述した側壁14が突設されている。図では省略されているが、第一分割保持器18aは、7枚の12aとこれらを橋渡すようにつなぐ6枚の側壁14を一体に成形したものである。
【0026】
第一分割保持器18aと同様に、第二分割保持器18bも分割バルクヘッド12bを有している。そして、分割バルクヘッド12bには、ダクト壁22が突設されている。ダクト壁22は、分割バルクヘッド12bの分割ライン20b側の縁部に沿って、この縁部から所定距離をおき平行に延びている。ダクト壁22は、第一分割保持器18aの側壁14と平行に設けられており、隣り合う分割バルクヘッド12bを連結している。図では省略されているが、第一分割保持器18aと同様に、第二分割保持器18bは、7枚の12bとこれらを橋渡すようにつなぐ6枚のダクト壁22を一体に成形したものである。そして、6枚のダクト壁22は実質的に同様の形状を有する。第三分割保持器18cは、分割面を中心として第二分割保持器18bに対象な形状を有する。
【0027】
ダクト壁22の上端は、図示のように、上から1番目と2番目の電池保持孔16の間の所定高さにある。ダクト壁22は、この上端から下方に延びて、分割バルクヘッド12bの最下部まで達する。ダクト壁22には、水平方向の隙間である連通口24a、24b・・・が、上下に渡り複数箇所に設けられている。第一連通口24aは、上から2番目と3番目の電池保持孔16の間の高さ位置に設けられ、その幅はtaである。また、第二連通口24bは、上から3番目と4番目の電池保持孔16の間の高さ位置に設けられ、その幅はtbである。同様の連通口がさらに下方にも設けられている。
【0028】
第二分割保持器18bと第三分割保持器18cとを分割バルクヘッド同士が当接するように結合したとき、両者のダクト壁22の間に、上下にのびる幅狭の通路すなわちバイパスダクトが形成される。バイパスダクトは、電池保持孔16周りの空間から隔てられており、同空間とは連通口24a、24b・・・およびダクト壁22上端にて通じる。バイパスダクトの幅はt0に設定されている。そして、バイパスダクトの幅と各連通口の幅の関係が、t0>ta>tb・・となるように各部の寸法形状が設定されている。
【0029】
なお、上記の連通口は、電池モジュールに対する冷却/暖機効果を見ながら適宜大きさ、位置、数等を調整できるものである。例えば、連通口を電池保持孔の真横に設けたり、複数の上下に並ぶ電池保持孔に対して一つの連通口を設けたり、また下側では連通口を廃止してもよい。また、ダクト壁の上端をより下のほうに設定してもよい。
【0030】
次に、本実施形態の電池アセンブリの組立順序の一例を説明する。図4の第一分割保持器18aの各電池保持孔16(半分)に電池モジュール2をはめ込む。このとき、各ゴムリング6が電池保持孔16aにはまるように電池モジュール2を位置決めする。そして、電池モジュール2を挟んで第一分割保持器18aと第二分割保持器18bの対応する分割バルクヘッドを当接させる。この状態で、両分割保持器の間に電池モジュール2が保持される。さらに、第二分割保持器18bと第三分割保持器18cの分割バルクヘッド同士を当接させる。これにより、前述のようにバイパスダクトが形成される。同様の作業を続け、全部の電池モジュール2と分割バルクヘッド18を組み付ける。この状態で、分割保持器18a、18b、18c・・・が互いに動かないように連結される。このようにして、図3に示した電池保持器10が、各バルクヘッド12の電池保持孔16内に電池モジュール2を保持する。このとき、電池モジュール2は、7枚のバルクヘッド12を串刺しにし、電池モジュール2の両端が、それぞれ両端のバルクヘッド12に支持される。
【0031】
図5に示すように、電池モジュール2を保持した電池保持器10は、直方体形状のアセンブリケース26に収納される。アセンブリケース26の下方には、媒体としての空気を導入する通路である導入部26aがケース外と連通するように設けられている。導入部26aには、必要に応じ、より多くの空気を送り込むための送風ファンを設けてもよい。また、電池モジュール2を暖機するときに用いるために、温風を生じさせるヒータを設けてもよい。また、アセンブリケース26の上方には、ケース内を通り抜けた空気を排出する通路である排出部26bがケース外と連通するように設けられている。
【0032】
以上は電池アセンブリの組立順序の一例であり、その他の組立順序を採用してもよい。例えば、先に電池保持器10の組立を完了し、それから電池モジュール2を電池保持器10の端部より電池保持孔16に挿通してもよい。組立後、アセンブリケース26は、図示されない固定脚等を用いて、例えば電気自動車のフロア下やラゲージに固定することができる。なお、図5では、固定等に必要な本質的でない各種の部材は図示を省略している。
【0033】
次に、本実施形態の冷却/暖機作用を説明する。ここでは、媒体を空気とし、電池モジュールを冷却する場合を例にして説明する。冷却の場合、図5に示すように、導入部26aから冷却用の比較的温度の低い冷却風28がケース内に導入される。冷却風28は、電池保持器10内を流れる。このとき、冷却風28の一部が、電池モジュール周りの媒体流路30に流れ込み、残りの冷却風28がバイパスダクト32に流れ込む。電池保持器10を通過した空気は、ケース上方の排出部26bからケース外へ排出される。
【0034】
図6は、電池保持器10内部の冷却風の流れを示す。同図は、電池保持器10の上方部分を示している。冷却風34は、媒体流路30を流れてきた空気であり、すでに上流側の電池モジュール(図示せず)との間で熱交換を行っている。熱交換の結果、冷却風34の温度は、ケース内への導入時よりも上昇している。従って、仮に冷却風34のみで図示の下流側の電池モジュールを冷却したのでは、下流側の電池温度が上流側よりも高くなってしまう。
【0035】
本実施形態では、冷却風36が、いまだ電池モジュールと接触することなく、すなわち電池モジュールとの熱交換前の状態でバイパスダクト32を流れてくる。従って、冷却風36の温度は、ケース内への導入時に近い値である。冷却風36の一部36a、36bが、それぞれ第二連通口24b、第一連通口24aから媒体流路30に流れ込み、冷却風34と混ざり合い、両者が電池モジュール2と熱交換を行う。さらに、バイパスダクト32の上端まで通過した冷却風36cは最上部の電池モジュール2と熱交換を行う。このように、下流側の電池モジュール2にも熱交換前の冷却風36a〜36cが供給される。従って、上流側と下流側の電池モジュール2の温度を均一化できる。
【0036】
上述のように、冷却風は上流側の電池から下流側の電池へと順番に熱交換を行っていくので、下流側の電池ほど冷却性の面から不利な立場にある。これに対し、本実施形態では、上方の連通口ほど大きく設定されている。すなわち、前述したように、バイパスダクトの隙間t0、第一連通口24aの幅ta、第二連通口24bの幅tb・・には、t0>ta>tb・・の関係がある。従って、下流に行くほど多くの熱交換前の冷却風が、バイパスダクト32から媒体流路34へ供給される。図6では、冷却風を示す矢印の数および太さが風量の差を示している。このように、冷却性の面から不利な下流側の電池ほど、バイパスダクトから多くの冷却風を供給することにより、アセンブリ全体の電池の温度を好適に均一化することができる。
【0037】
以上、本実施形態の電池アセンブリについて説明した。本実施形態では、空気等の媒体に電池アセンブリ内を流動させて電池を効率的に冷却/暖機することが可能である。特に、バイパスダクトを設けたことにより、複数の電池の温度を均一化できる。そして、ダクト壁は、バイパスダクトを形成する機能の他、バルクヘッド間を橋渡すように連結し、電池保持器の剛性を高める機能を有している。すなわち、バルクヘッドとダクト壁を一体に設けたことにより、電池保持器がハニカム構造になり高剛性を有している。ダクト形成部材と補強部材が兼用されたことにより、構造が簡単となり成形や組立が容易であり、また、電池保持器の軽量化が可能である。また、本実施形態の電池アセンブリは、電池モジュールが細長形状であれば、その断面形状に拘わらず、どのようなモジュールにも容易に適用できる。以上より、本実施形態の電池アセンブリは、電池の温度を好適に管理しつつ、構造の簡素化、部品コスト低減及び組立工数削減を達成できる。
【0038】
「実施形態2」
図7に、本実施形態に係る電池アセンブリの構造及び組立方法を示す。本実施形態において、電池モジュールの構成は、実施形態1と同様であり説明を省略する。ただし、バルクヘッド側に防振シートを設けたことに伴い、実施形態2の電池モジュール2ではゴムリング6が廃止されている。
【0039】
図7に、本実施形態に係る電池アセンブリの構造及び組立方法をを示す。この実施形態では、略直方体の電池ケース50内に、電池4の長さの2倍の間隔で4個の固定バルクヘッド52を設けており、支持用バルクヘッドたる固定バルクヘッド52は、挿通される電池モジュール2を支持及び保持する孔即ち電池保持孔54を有している。電池保持孔54は、電池を保持する必要上、電池モジュール2の挿通方向に沿って若干突出した縁壁を有している。また、電池ケース50及びこれと一体に成形されている固定バルクヘッド52とは別体に、3個の中間バルクヘッド56が成形等により準備されており、チューニング用バルクヘッドたる中間バルクヘッド56は電池モジュール2が挿通される孔即ち電池挿通孔58を有している。電池挿通孔58に関しては、電池の保持機能を付与する必要がないため、電池保持孔54の如き縁壁は不要である。
【0040】
組み立てるに際しては、まず、防振ゴムシート60を、各固定バルクヘッド52に添えつける。防振ゴムシート60は電池保持孔54に対応した部位に孔62を有しており、更にこの孔62の縁辺には防振ゴムの筒状突起64が設けられている。防振ゴムシート60を対応する固定バルクヘッド52に添えつけるときには、この筒状突起64が対応する電池保持孔54内にはめ込まれるよう、防振ゴムシート60を固定バルクヘッド52に対して位置決めする。このようにして防振ゴムシート60が組み込まれた後に、中間バルクヘッド56を電池ケース50内に組み込む。例えば、電池ケース50の上部に、ちょうど固定バルクヘッド52同士の中間の位置となるよう、係合切欠66を設けておき、中間バルクヘッド56の上部に予め設けておいた係合突起68をこれに係合させる、という手段で、中間バルクヘッド56を概ね電池4同士の接続連結部位近傍に組み込む。その上で、電池モジュール2を、電池保持孔54及び電池挿通孔58を介し、固定バルクヘッド52及び中間バルクヘッド56を串刺しにするよう、通す。電池モジュール2は、図には1個しか示していないが、実際には多数用いる。全ての電池モジュール2を電池ケース50に組み込み終えると、この図の電池アセンブリは、電池ケース50の下部に設けられている固定脚70等を用いて例えば電気自動車のフロア下やラゲージに固定することが可能な状態となる。なお、図7上では、本質的でない各種の部材は図示を省略している。
【0041】
このように、筒状の電池4の長尺連結体である電池モジュール2を、固定バルクヘッド52及び中間バルクヘッド56が一体形成乃至組込されている電池ケース50内に収納するようにしたため、固定バルクヘッド52と中間バルクヘッド56の間に空間ができ、この空間を介し、固定バルクヘッド52と中間バルクヘッド56の間の電池4に冷却/暖機用の媒体例えば空気を供給可能になる。そのために必要とする部材の点数は少ないため、部品コストは低く組立工数は少ない。更に、図8に示すように、固定バルクヘッド52の下部に空隙72を設けることが可能であり、これによって、電池ケース50の下部での媒体の流路も確保でき、更に効率的な冷却/暖機が可能になる。但し、図8は固定バルクヘッド52の下部を例にしているが、同様の形状設定は固定バルクヘッド52の上部についても可能であり、また中間バルクヘッド56の上部及び下部についても可能である。
【0042】
本実施形態の特徴として、中間バルクヘッド56の両面に、複数のチューニング突起72が突設されている。図9は、中間バルクヘッド56の上方部分であり、チューニング突起72の配置と形状を示している。チューニング突起72は、2段の電池保持孔58列の間であって横方向に隣り合う電池保持孔58の間に設けられており、すなわち四角形を作る4つの電池挿通孔58の中心に設けられており、その断面形状は、頂点を上下および左右に向けて配された菱形である。
【0043】
チューニング突起72は、電池挿通孔58に挿通された電池モジュール2との間に所定の距離を有している。電池モジュール2同士の隙間は、冷却/暖機用の媒体の通り路すなわち媒体流路であるが、この媒体流路がチューニング突起72によって部分的に塞がれている。上方と下方のチューニング突起72は、互いに相似形であるが、上方のチューニング突起72ほど大きい。この設定により、上方に行くほどチューニング突起72と電池モジュール2が接近し、媒体流路の面積が小さくなる。
【0044】
なお、図9には示されていないが、さらに下方にもチューニング突起が設けられている。上記の設定に従い、チューニング突起72は下方に行くほど小さくなる。
【0045】
また、チューニング突起72の突出高さは、中間バルクヘッド56と固定バルクヘッド52の隙間の寸法と同じに設定されている。従って、組付状態においてはチューニング突起72の先端部が固定バルクヘッド52と当接し、もってチューニング突起72は電池アセンブリの剛性を高める補強材として機能する。
【0046】
また、チューニング突起72は中空構造を有している。固定バルクヘッド52には、図7には示されないが、チューニング突起72と当接する位置に開口部が設けられている。従って、アセンブリの組付状態においては、固定バルクヘッド52とチューニング突起72を貫いて両端に至る突起内通路が形成される。固定バルクヘッド52の開口部の形状は突起内部の空間の断面形状と対応している。従って上記の突起内通路は、その途中に段差を有さない。また、チューニング突起72の肉厚は、上方の突起でも下方の突起でも同様である。従って、上方の突起ほど内部の空洞が大きい。すなわち、突起内通路の断面形状が、上方のチューニング突起72にいくほど大きくなる。
【0047】
上記の突起内通路の利用方法を説明する。電気アセンブリ2には、各電池4ごとに電圧測定用コードが取り付けられる。各電池のコードは、束ねられて、ケースの上方から引き出される。ここで、各電池4からでたコードは、出発点より上側の突起内通路を順次通りケースの上方に達する。従って、上方にいくほど電圧測定コードの束が太くなる。これに対し、上記のごとく突起内通路も上方にいくほど大きくなる。このように、本実施形態では、突起内通路を配線用に利用できる。そして、突起内通路が大きくなることを利用して、徐々に太くなるような配線を効率的にとりまわすことができ、便利である。なお、突起内通路は、電圧測定用コード以外にも、各種の配線に利用できることはもちろんである。
【0048】
図9はまた、電池ケース内の冷却風の流れを部分的に矢印で示している。図9を参照して本実施形態の冷却/暖機作用を説明する。ここでは、媒体を空気とし、電池モジュールを冷却する場合を例にして説明する。そして、冷却用の空気は、電池ケース50の下部からケース内に導入され、電池モジュール2やチューニング突起72の間をぬって上昇し、ケース上部から排出される。
【0049】
ケース内に導入された冷却風は、上流側すなわち下方の電池モジュール(図示せず)に吹き付けられ、熱交換を行って電池を冷却する。その結果、冷却風が下流側に到達したときには空気温度が上昇している。空気温度が上昇した分、電池モジュールとの間の熱交換量が低下する。
【0050】
しかし、本実施形態では、上流側よりも下流側で空気の流速が大きくなる。電池ケース内の上流側と下流側では空気流量が等しいのに対し、チューニング突起72を設けたことにより媒体流路の面積が下流側で小さいからである。下流側ほどチューニング突起72が大きくなり、これに伴って空気の流速が大きくなる。周知のように、媒体の流速と冷却/暖機作用には相関があり、流速が大きいほど冷却/暖機による温度変化が大きい。また、チューニング突起72は、冷却風を電池モジュール2の方へ方向づけるガイド機能をも有している。
【0051】
このような下流側における流速上昇およびガイド機能による冷却効果の向上と、空気温度上昇による冷却効果の低減とが相殺される。その結果、上流と下流の電池モジュール2の温度が均一化される。
【0052】
以上、本実施形態の電池アセンブリについて説明した。本実施形態では、チューニング突起を設けたことにより、複数の電池の温度を均一化できる。そして、チューニング突起は、バルクヘッド間を橋渡すように設けられ、電池アセンブリの剛性を高める機能を有する。媒体流路面積調整用の部材と補強部材が兼用されたことにより、構造が簡単となり成形や組立が容易であり、また、電池保持器の軽量化が可能である。また、チューニング突起内の通路を各種の配線に利用できる。また、本実施形態の電池アセンブリは、電池モジュールが細長形状であれば、その断面形状に拘わらず、どのようなモジュールにも容易に適用できる。このように、実施形態1と同様に、本実施形態の電池アセンブリは、電池の温度を好適に管理しつつ、構造の簡素化、部品コスト低減及び組立工数削減を達成できる。
【0053】
「実施形態3」
以下、実施形態3に関し、上記の実施形態2と同様の構成の説明を省略し、実施形態2との相違点を中心に述べる。図10は、実施形態3に係る電池アセンブリの断面図である。実施形態2と異なり、実施形態3では、電池ケース50aの形状が直方体ではない。すなわち、電池モジュール2と直交する方向のケース断面が図示のように台形に設定されている。そして、台形の上底に相当する電池ケース50aの上端の幅W1が、同じく台形の下底に相当するケース下端の幅W2よりも小さく設定されている。
【0054】
電池ケース50aの形状設定に応じ、固定バルクヘッド52a、防振ゴムシート(図示せず)の形状も台形である。そして電池ケース50aの上端の幅W1に応じ、最上段の電池保持孔54の間のピッチP1は小さく設定されている。一方、電池ケース50aの下端の幅W2に応じ、最下段の電池保持孔54の間のピッチP2は大きく設定されている。その他の段の保持孔間のピッチは、ピッチP1とP2の間に設定されている。そして、電池ケースの幅に応じ、上方の段に行くほどピッチが小さくなっている。このように保持孔間のピッチを設定した結果、上段にいくほど電池モジュール2間の隙間が小さくなっている。
【0055】
図10には中間バルクヘッドが示されていないが、中間バルクヘッドの形状も電池ケース50aに対応する台形である。また、電池挿通孔58の配置は、上記固定バルクヘッド52aの設定に対応している。また、中間バルクヘッドの電池ケース50aに対する組付方向は、実施形態1と反対に下から方である。また、実施形態3ではチューニング突起が廃止されている。
【0056】
次に、本実施形態の冷却/暖機作用を説明する。実施形態2と同様に、媒体を空気とし、電池モジュールを冷却する場合を例にして説明する。実施形態2で説明したように、上流から下流に行くほど、すなわち電池ケース内の下から上に行くほど、冷却風の温度が上昇する。一方、電池ケースの上方ほど、ケース内の横方向の幅が狭くなり、電池モジュール間の隙間も小さくなる。すなわち上方ほど媒体流路が狭くなる。従って、ケース内の上方ほど冷却風の流速が高まり、冷却効果が大きくなる。下流側における流速上昇による冷却効果の向上と、空気温度上昇による冷却効果の低減とが相殺される。このように、実施形態3でも実施形態2と同様に上流と下流の電池モジュール2の温度が均一化される。
【0057】
以上、本実施形態の電池アセンブリについて説明した。本実施形態によっても実施形態2と同様の作用効果が得られる。実施形態3は、チューニング突起を必要としない点で実施形態2よりも構造を簡素化できる。
【0058】
「実施形態4」
以下、実施形態4に関し、上記の実施形態2と同様の構成の説明を省略し、実施形態2との相違点を中心に述べる。図11は、実施形態4の中間バルクヘッド56bの下方部分を示している。実施形態4では、実施形態2のように電池モジュールの中間部分にはチューニング突起が設けられていない。代わりに、図11に示すように、全く異なる形状のチューニング突起80が設けられている。
【0059】
チューニング突起80は円筒形状を有し、電池挿通孔58と同軸に設けられている。電池モジュール2が電池挿通孔58に挿通されたとき、チューニング突起80は、電池モジュール2の周りを、所定距離を隔てて覆う。チューニング突起80には、円筒面上に軸方向に延びる4本の間隙82が設けられている。4本の間隙82は、円筒面を等分割している。
【0060】
チューニング突起80の突出高さは、中間バルクヘッド56bと固定バルクヘッド52の距離と同等である。従って、チューニング突起80も、実施形態2と同様に電池アセンブリの補強部材として機能する。なお、必要に応じ、チューニング突起80の先端部分をリング状に結合する等により、チューニング突起80に補強部材として十分な剛性を持たせることが好ましい。
【0061】
図12に示すように、中間バルクヘッド56b内の位置によってチューニング突起80の形状は異なっている。すなわち、中間バルクヘッド56bの下方に位置するチューニング突起80は、間隙82の幅が狭い。これに対し、中間バルクヘッド56bの中央付近のチューニング突起80は間隙82の幅が広い。上方の電池挿通孔にはチューニング突起80は設けられていない。このような設定により、媒体が下方から上方に流動したとき、電池モジュール2と媒体の接触量が、下方で少なく、上方に行くほど多くなる。ここでの接触量は、ケース内を通る媒体のうちの電池モジュールにぶつかる媒体の量であり、例えば単位時間当たりの量として定義できる。下方の電池モジュール2では、多くの媒体がチューニング突起80にぶつかり、電池モジュール2にぶつからないまま通過するので、媒体接触量が少ない。
【0062】
次に、本実施形態の冷却/暖機作用を説明する。実施形態2と同様に、媒体を空気とし、電池モジュールを冷却する場合を例にして説明する。冷却用空気の流路の上流側(すなわち電池ケースの下方)では、空気温度が低い分、冷却効果が大きい。下流側では空気温度が高い分、冷却効果が小さい。
【0063】
一方、上流側では、チューニング突起80が電池モジュールと冷却用空気の接触を妨げるので、冷却用空気の単位時間当たり接触量が少ない。その分、冷却効果が小さくなる。下流側では、上流側よりも電池モジュール2に対する冷却用空気の接触量が多い分、冷却効果が大きい。また、チューニング突起80を設けたことにより、上流部分であまり熱交換を行っていない状態の冷却用空気が下流部分に流れてくる。
【0064】
このように、本実施形態では、チューニング突起80を設けたことにより、媒体流路に沿った各位置(上流や下流)の温度差の発生が抑制され、電池温度がアセンブリ全体で均一化される。
【0065】
以上、本実施形態の電池アセンブリについて説明した。本実施形態では、チューニング突起を設けたことにより、電池モジュールに対する媒体接触量が調整され、その結果、複数の電池の温度が均一化する。そして、チューニング突起は、実施形態2と同様に電池アセンブリの剛性を高める機能を有する。従って、本実施形態によっても実施形態2と同様の作用効果が奏され、すなわち、電池の温度を好適に管理しつつ、構造の簡素化、部品コスト低減及び組立工数削減を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る電池モジュールを示す斜視図である。
【図2】 電池モジュールにおける電池間の接続部分を示す断面図である。
【図3】 実施形態1の電池保持器を示す斜視図である。
【図4】 電池保持器を分割した一部を示す斜視図である。
【図5】 アセンブリケースに収納された状態の電池アセンブリを示す断面図である。
【図6】 実施形態1の冷却/暖機作用を示す図5の拡大図である。
【図7】 実施形態2に係る電池アセンブリの構成を示す分解斜視図である。
【図8】 実施形態2におけるバルクヘッド形状の一例を示す部分縦断面図である。
【図9】 中間バルクヘッドのチューニング突起の位置および形状を示す正面図である。
【図10】 実施形態3に係る電池アセンブリの構成を示す断面図である。
【図11】 実施形態4に係る電池アセンブリの中間バルクヘッドの構成を示す斜視図である。
【図12】 図11の中間バルクヘッドのチューニング突起を示す説明図である。
【符号の説明】
2 電池モジュール、4 電池、6 ゴムリング、10 電池保持器、12 バルクヘッド、14 側壁、16,54 電池保持孔、22 ダクト壁、24 連通口、50 電池ケース、52 固定バルクヘッド、56 中間バルクヘッド、58 電池挿通孔、60 防振ゴムシート、72,80 チューニング突起。
Claims (9)
- 複数の細長形状の電池モジュールと、
電池モジュールを所定の媒体流動隙間を開けた配列に位置決めし、この媒体流動隙間を流動媒体が電池モジュールの長手方向と交差する流動方向に流動可能とする電池間隔規制部材と、
前記媒体流動隙間の中を流動方向に延びるように設けられ、流動媒体を流動方向の上流側の電池モジュールと接触させることなく導いて下流側の電池モジュールに接触させるバイパスダクトと、
を有することを特徴とする電池アセンブリ。 - 請求項1に記載の電池アセンブリにおいて、
各媒体流動隙間には、前記バイパスダクトを形成する一対のダクト壁が互いに所定距離を隔てて設けられ、
前記ダクト壁には、ダクト内と電池モジュール周囲の流動路とを連通する連通口が前記流動方向に沿って複数設けられ、上流側の連通口よりも下流側の連通口が大きく設定されていることを特徴とする電池アセンブリ。 - 複数の細長形状の電池モジュールと、
電池モジュールを所定の媒体流動隙間を開けた配列に位置決めし、この媒体流動隙間を流動媒体が電池モジュールの長手方向と交差する流動方向に流動可能とする電池間隔規制部材と、
前記媒体流動隙間における流動路面積を、前記流動方向の上流側の電池モジュール部分よりも下流側の電池モジュール部分で小さくし、流動媒体の流速を前記流動方向に沿って変化させる流動路面積調整構造と、
を有することを特徴とする電池アセンブリ。 - 請求項3に記載の電池アセンブリにおいて、
前記流動路面積調整構造は、電池モジュールと所定距離をおいて平行して延びて前記媒体流動隙間を部分的に塞ぐ流動路調整部材を有することを特徴とする電池アセンブリ。 - 請求項3に記載の電池アセンブリにおいて、 前記流動路面積調整構 造として、電池モジュール間の距離が前記流動方向に沿った上流部分よりも下流部分にて狭く設定されていることを特徴とする電池アセンブリ。
- 複数の細長形状の電池モジュールと、
電池モジュールを所定の媒体流動隙間を開けた配列に位置決めし、この媒体流動隙間を流動媒体が電池モジュールの長手方向と交差する流動方向に流動可能とする電池間隔規制部材と、
電池モジュール表面を部分的に覆うように設けられ、電池モジュールごとの流動媒体との接触量を調整する媒体接触調整部材と、
を有し、流動方向の上流側よりも下流側の電池モジュールの冷却媒体との接触量が多くなるように設定されていることを特徴とする電池アセンブリ。 - 請求項6に記載の電池アセンブリにおいて、
媒体接触調整部材は、電池モジュールと所定距離を隔てて配置されることを特徴とする電池アセンブリ。 - 請求項1から7のいずれか1に記載の電池アセンブリにおいて、
電池モジュールの長手方向に垂直な断面形状は、円筒であることを特徴とする電池アセンブリ。 - 請求項1から8のいずれか1に記載の電池アセンブリを搭載する電動車両。
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