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JP3800051B2 - ジフルオロプロピレンオキシ基を結合基とする液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

ジフルオロプロピレンオキシ基を結合基とする液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDF

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JP3800051B2
JP3800051B2 JP2001243568A JP2001243568A JP3800051B2 JP 3800051 B2 JP3800051 B2 JP 3800051B2 JP 2001243568 A JP2001243568 A JP 2001243568A JP 2001243568 A JP2001243568 A JP 2001243568A JP 3800051 B2 JP3800051 B2 JP 3800051B2
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勝行 河野
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶性化合物および液晶組成物に関し、さらに詳しくは液晶組成物、特に、TNモード用、STNモード用、TFTモード用、OCBモード用液晶組成物の成分として好適な液晶物性を示すジフルオロプロピレンオキシ基を結合基とする液晶性化合物、これを含む液晶組成物およびこの液晶組成物を用いて構成した液晶表示素子に関する。なお、本発明において液晶性化合物という用語は、液晶相を有する化合物および液晶相を示さないが液晶組成物の構成成分として有用な化合物の総称として用いる。
【0002】
【背景技術】
液晶表示素子は液晶物質がもつ光学異方性および誘電率異方性を利用したものであるが、その表示方式によってねじれネマチック(TN)モード、動的散乱(DS)モード、ゲストホスト(GH)モード、配向相変(DAP)モード、超ねじれネマチック(STN)モード、電圧制御複屈折(VCB、ECBまたはTB)モード、垂直配向(VA)モード、マルチドメイン垂直配向(MVA)モード、OCBモードなどの各種方式に分けられ、それぞれの方式に適する液晶物質の性質は異なる。
どの方式で用いられるかを問わず、いずれの液晶物質にも共通の性質として以下の特性が必要である。
【0003】
1)水分、空気、熱、光等の外的環境因子に対して安定であること。
2)室温を中心とした広い温度範囲で液晶相を示すこと。
3)低粘度であること。
4)表示素子を駆動させた場合にその駆動電圧を低くなし得ること。
5)最適な誘電率異方性(△ε)を有すること。
6)最適な屈折率異方性(△n)を有すること。
【0004】
しかし、現在のところ単一化合物では上記の特性を全て満たす物質はなく、数種〜二十数種の液晶性化合物を混合した液晶組成物として、この混合物である液晶組成物を液晶表示素子に使用しているのが現状である。
その為、組成物成分として用いられる液晶性化合物は相互に良好な相溶性を示すことが必要である。最近は様々な環境下でも使用できることが要求されていることから特に極低温においても良好な相溶性を示すことが望まれている。
【0005】
近年は例えばコントラスト、表示容量、応答時間等、表示性能のより高い液晶表示素子が要求されており、その要求に応えるため、TFT(薄膜トランジスタ)方式に代表されるアクティブマトリックス方式の表示素子に対する需要が主にテレビジョンやビューファインダー等の分野で高まっている。
STN方式の表示素子についても、大きい表示容量を持ちながら製造工程が簡単で低コストであることから携帯電話、パーソナルコンピューター等のディスプレイ分野に多用されている。
これらの分野における近年の開発傾向は、小型かつ軽量化により携帯可能としたテレビやノート型パーソナルコンピューターに見られるごとく液晶表示素子の小型化や携帯化を中心に進められている。これに伴って使用される液晶材料には駆動電圧の低いもの、すなわちしきい値電圧の低下を可能とする液晶性化合物およびこれを含むしきい値電圧の低い液晶組成物が要求されている。
【0006】
しきい値電圧(Vth)は、良く知られているように、下式により示される(H.J.Deuling, et al., Mol. Cryst. Liq. Cryst., 27(1975)81)。
Vth=π(K/ε0△ε)1/2
上式においてKは液晶材料の弾性定数、ε0は真空中の誘電率である。
該式から判るように、Vthを低下させるには、△εを大きくするかまたはKを小さくするかの二通りの方法が考えられる。しかし、現在の技術では未だ実際に液晶材料の弾性定数Kをコントロールすることは困難であり、通常は△εの大きな液晶材料を用いて要求に対処している。この様な事情から△εの大きな液晶性化合物の開発が盛んに行われてきた。
【0007】
液晶性化合物において、△εを増大させる方法として、シアノ基やトリフルオロメチル基といった大きなダイポールモーメントを有する置換基を分子末端基として保有させる方法がよく知られている。また、ダイポールモーメントの向きが末端置換基のダイポールモーメントの向きと同じく分子長軸方向となるように、化合物を構成する1,4−フェニレン基にフッ素を置換する方法も効果的である。しかし一般に1,4−フェニレン基に置換したフッ素の数と粘度とは比例的な関係があること、および置換したフッ素の数が増えれば化合物の透明点が低下することから、粘度の上昇と透明点の低下を共に抑制しながら△εのみを向上させることは困難と考えられてきた。
【0008】
近年情報端末、携帯ゲーム機等としての用途に液晶表示素子が普及している。これら表示素子は電池で駆動されるため、しきい値電圧が低いこと、かつ長時間の使用の追求から消費電力が低いことが要求される。特に素子自身の消費電力を低くするために、最近ではバックライトを必要としない反射型の表示素子の開発が盛んであり、今後携帯電話等への利用が増加するものと予想される。これら反射型の表示素子に使用される液晶組成物にはしきい値電圧が低いことの他に、その屈折率異方性値(△n)が小さなものが要求される。この為組成物を構成する液晶材料としても誘電率異方性値が大きくかつ屈折率異方性値が小さな液晶性化合物の開発がこの分野の鍵と成っている。TFT方式の液晶表示素子に使用する低電圧駆動用の液晶材料の代表として下記の化合物(13)および(14)(特開平2−233626号公報)を示すことができる。
【0009】
【化7】
Figure 0003800051
(式中Rはアルキル基を表す。)
【0010】
化合物(13)および(14)は何れも分子の末端に3,4,5−トリフルオロフェニル基を有し、低電圧駆動用の液晶材料として期待されているものである。しかし、上述の反射型表示素子用途としては化合物(13)は誘電率異方性値(△ε=〜10)が小さく、また化合物(14)は誘電率異方性値(△ε=〜12)では満足できるものの、屈折率異方性値が約0.12と大きく、これら化合物の使用では上述の要求を十分満足できる液晶組成物の調製は困難と考えられる。
【0011】
また近年液晶表示素子の最大の問題点である視野角の狭さを克服する方式としてインプレーン・スイッチング(IPS)モード、垂直配向(VA)モード、マルチドメイン垂直配向(MVA)モード、OCBモード等の新規な方式が発表されている。これらのモードのうち、特にVAモードおよびMVAモードは視野角の広さに加え、応答性にも優れており、さらには高コントラストであることから各ディスプレイメーカーでの開発が盛んである。これらの方式の液晶表示素子に使用される液晶組成物の特徴は比較的小さな屈折率異方性であり、かつ誘電率異方性が負の液晶組成物である点にある。大きな負の誘電率異方性を示す化合物として、例えば下記の化合物(15)が報告されている(V. Reiffenrath et al., Liq. Cryst., 5(1), 159(1989))。
【0012】
【化8】
Figure 0003800051
【0013】
該文献から上記化合物(15)は誘電率異方性値が△ε=−4.1と負に大きな値を示すことが判るものの、その屈折率異方性値は△n=0.18と大きく前記のVAモードあるいはMVAモードの要求を満たすことは困難と予想される。
【0014】
以上の説明のように正および負に大きな誘電率異方性であり、かつ比較的小さな屈折率異方性を示す液晶性化合物が待望されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の欠点を解消し、誘電率異方性の絶対値(|Δε|)が大きく、かつ比較的小さな屈折率異方性値を示す液晶性化合物を提供すること、この化合物を含有することにより種々の表示方式において低電圧駆動を可能とする液晶組成物を提供すること、およびこの液晶組成物を用いた液晶表示素子を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ジフルオロプロピレンオキシ基を結合基とする式(1)で表される化合物が、誘電率異方性の絶対値(|Δε|)が大きく、かつ比較的小さな屈折率異方性値を示すことを見いだした。またこれらの化合物を用いた液晶組成物が、様々な液晶表示素子を低電圧で駆動するのに最適な材料であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の構成は以下の通りである。
【0017】
本発明の第1は、
[1]式(1)
【化9】
Figure 0003800051
(式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、シアノ基または炭素数1〜20のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ以上の−CH2−は−CH=CH−、−C≡C−、−O−または−S−で置換されていても良いが−O−が連続することはなく、また該基中の1つ以上の水素はハロゲンで置換されていても良く;
環A1〜環A5は各々独立して、隣り合わない1つ以上の−CH2−が−O−または−S−で置換されていても良い1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、あるいは1つ以上の=CH−が=N−で置換されていても良く、また環上の水素がハロゲンで置換されていても良い1,4−フェニレン基であり;
1〜Z4は各々独立して単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF2O−、または−OCF2−であり;
1、Y2、Y3およびY4は各々独立して水素またはフッ素であり;
k、l、mおよびnは各々独立して0または1である)で表される液晶性化合物である。
【0018】
本発明の第1の態様は以下の[2]ないし[10]項に記される。
[2] 式(1−1)〜(1−6)
【化10】
Figure 0003800051
(式中R1、R2、環A1〜A5、Z1〜Z4、およびY1〜Y4は前記と同一の意味を表す)で表される液晶性化合物。
【0019】
[3] 式(1)において環A3が1,4−シクロヘキシレン基である液晶性化合物。
【0020】
[4] 式(1)においてY1とY3が共にフッ素、Y2とY4が共に水素である液晶性化合物。
【0021】
[5] 式(1)においてY1とY2が共に水素である液晶性化合物。
【0022】
[6] 式(1−1)において環A3が1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY3が共にフッ素、Y2とY4が共に水素である液晶性化合物。
【0023】
[7] 式(1−1)において環A3が1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY2が共に水素である液晶性化合物。
【0024】
[8] 式(1−2)において環A2および環A3が共に1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY3が共にフッ素、Y2とY4が共に水素である液晶性化合物。
【0025】
[9] 式(1−2)において環A2および環A3が共に1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY2が共に水素である液晶性化合物。
【0026】
[10] 式(1−3)において環A3が2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基である液晶性化合物。
【0027】
本発明の第2は、
[11] 第[1]〜[10]項のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1種類含有する液晶組成物であり、その態様は以下の第[12]〜[18]項に記載される。
【0028】
[12] 第[11]項において、第二成分として、式(2)、(3)および(4)
【化11】
Figure 0003800051
(式中、R3は炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;X1はフッ素、塩素、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2Hまたは−OCF2CFHCF3であり;L1およびL2は各々独立して水素またはフッ素であり;Z5およびZ6は各々独立して−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−または単結合であり;環Aおよび環Bはそれぞれ独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、または水素がフッ素で置換されていても良い1,4−フェニレンであり、環Cは1,4−シクロヘキシレンまたは水素がフッ素で置換されてもよい1,4−フェニレンである)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
【0029】
[13] 第[11]項において、第二成分として、式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
【0030】
【化12】
Figure 0003800051
(式中、R4およびR5は各々独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;X2は−CNまたは−C≡C−CNであり;環Dは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Eは1,4−シクロヘキシレン、水素がフッ素で置換されてもよい1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Fは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Z7は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−または単結合であり;L3、L4およびL5は各々独立して水素またはフッ素であり;b、cおよびdは各々独立して0または1である。)
【0031】
[14] 第[11]項において、第二成分として、式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
【0032】
【化13】
Figure 0003800051
(式中、R6およびR7は各々独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;環Gおよび環Iは各々独立して、1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;L6およびL7は各々独立して水素またはフッ素であるがL6およびL7が同時に水素であることはなく;Z8およびZ9は各々独立して−(CH2)2−、−COO−または単結合である。)
【0033】
[15] 第[11]項において、第二成分として、前記式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
【0034】
【化14】
Figure 0003800051
(式中、R8およびR9は各々独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;環J、環Kおよび環Mは各々独立して、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、または水素がフッ素で置換されてもよい1,4−フェニレンであり;Z10およびZ11は各々独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH2)2−、−CH=CH−または単結合である。)
【0035】
[16] 第[11]項において、第二成分として、前記式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
【0036】
[17] 第[11]項において、第二成分として、前記式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物少なくとも1種含有する液晶組成物。
【0037】
[18] 第[11]項において、第二成分として、前記式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第四成分として、前記式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
【0038】
本発明の第3は、
[19] 第[11]〜[18]項のいずれか1項に記載の液晶組成物に、さらに1種以上の光学活性化合物を含有する液晶組成物である。
【0039】
本発明の第4は、
[20]前記の第[11]〜[19]項のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いた液晶表示素子である。
【0040】
【発明の実施の形態】
式(1)で表される本発明の化合物は、ジフルオロプロピレンオキシ基中の−O−が、フッ素が置換していても良い1,4−フェニレン基に直結した部分構造を有することを特徴とする。式(1)の化合物において環A3が1,4−シクロヘキシレン基である化合物は高い透明点を有し、また、環A3が1,4−フェニレン基である化合物は誘電率異方性の絶対値が大きい。また、式(1)の化合物においてY1およびY2が共に水素である化合物はニュートラルまたは正の誘電率異方性を示す。中でもY3およびY4の何れか少なくとも一つがフッ素である化合物は正に大きな誘電率異方性を示す。例えば後述の実施例で示す本願化合物(化合物No.40)ではその誘電率異方性が△ε=13.7であり、ジフルオロプロピレンオキシ基に対応する結合基が単結合である化合物((13−1):△ε=9.7)と比較し、遥かに大きな値を示す。
【0041】
【化15】
Figure 0003800051
【0042】
一方、式(1)の化合物においてY1およびY3が共にフッ素であり、Y2およびY4が共に水素である化合物は負に大きな誘電率異方性を示す。さらに式(1)の化合物は例えば本発明の特徴であるジフルオロプロピレンオキシ基が単結合である化合物と比較し、高い透明点を有しながら、ほぼ同等の屈折率異方性を示す。これらのことから式(1)の化合物は、背景技術の項で説明した反射型の液晶表示素子をはじめとし、VA、MVA方式用の液晶組成物を構成する液晶性化合物として好適な特徴を有することが分る。
【0043】
ジフルオロプロピレンオキシ基を結合基とする一部の化合物についてはWO97/37959号に本発明と類似する化合物の一般式での記述はあるものの、具体的化合物の構造式ならびに物性値の開示はなく、上記の本発明化合物の優れた特性については本発明者等が初めて見出したものである。
【0044】
式(1)で表される液晶性化合物は、式中のk、l、mおよびnを適宜選択することにより次の式(1−1)〜(1−6)で表される化合物の群に展開される。
【0045】
【化16】
Figure 0003800051
(式中、R1、R2、環A1〜A5、Z1〜Z4およびY1〜Y4は前記と同一の意味を表す。)
【0046】
これら下位概念の式の化合物中、式(1−1)である二環系の化合物は、△εの絶対値が比較的大きく、比較的小さな△nであり、また、低粘度であると共に低温における相溶性も良好である。この化合物を液晶組成物の成分として使用する場合、組成物の△εの絶対値を維持しながらその粘度を低下させることができるので、高速応答用の液晶組成物を与えることもできる。
【0047】
また式(1−2)もしくは式(1−3)で表される三環系の化合物は△εの絶対値が大きく、比較的小さな△nであり、また液晶相を示す温度範囲が比較的広い。この化合物を液晶組成物の成分として使用する場合、組成物の透明点を低下させずに△εの絶対値を大きくすることができるので、低電圧駆動用の液晶組成物を与えることができる。
【0048】
式(1−4)〜(1−6)で表される四環系の化合物は△εの絶対値が大きく、比較的小さな△nを示す。また液晶相を示す温度範囲は高温側で広い。そのため、これらの化合物を液晶組成物の成分として使用する場合、組成物の△εの絶対値を大きくし、かつ液晶組成物が示す液晶相温度範囲を高温側に拡大することができる。
さらにこれらの式においてY1、Y2、Y3およびY4のいずれか少なくとも1つがフッ素である化合物は低温相溶性に優れた特徴を有する。
【0049】
本発明の式(1)で表される化合物において、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、シアノ基、または基中の−CH2−が−CH=CH−、−C≡C−、−O−または−S−で置換されていても良いが、−O−が連続することはなく、また該基中の1つ以上の水素がハロゲンで置換されていても良い炭素数1〜20のアルキル基であり;環A1〜環A5は各々独立して、隣り合わない1つ以上の−CH2−が−O−または−S−で置換されていても良い1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、あるいは1つ以上の=CH−が=N−で置換されていても良く、また環上の水素がハロゲンで置換されていても良い1,4−フェニレン基であり;Z1〜Z4は各々独立して単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF2O−、または−OCF2−であり;Y1、Y2、Y3およびY4は各々独立して水素またはフッ素であり;k、l、mおよびnは各々独立して0または1である。
【0050】
上記においてR1およびR2は具体的には水素、ハロゲン、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルケニルチオ基、アルキニル基、フッ素置換アルキル基、フッ素置換アルコキシ基、フッ素置換アルケニル基、フッ素置換アルケニルオキシ基、フッ素置換アルケニルチオ基、フッ素置換アルキニル基等を示す。
【0051】
より具体的にはフッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、プロポキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、プロピルチオメチル基、ブチルチオメチル基、メチルチオエチル基、エチルチオエチル基、プロピルチオエチル基、メチルチオプロピル基、エチルチオプロピル基、プロピルチオプロピル基、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、エチニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−ペンチニル基、アリルオキシ基、トリフルオロメチル基、フルオロメチル基、2−フルオロエチル基、ジフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、ヘプタフルオロプロポキシ基、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ基、トリフルオロメトキシメチル基、2−フルオロエテニル基、2,2−ジフルオロエテニル基、1,2,2−トリフルオロエテニル基、3−フルオロ−1−ブテニル基、4−フルオロ−1−ブテニル基、トリフルオロメチルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、1,1,2,2−テトラフルオロエチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基等を示す。
【0052】
上記において環A1〜環A5については具体的には(r−1)〜(r−24)で示される環構造のものが好適である。
【0053】
【表1】
Figure 0003800051
【0054】
本発明により提供される液晶組成物は、式(1)の液晶性化合物を少なくとも1種類含む第一成分のみでもよいが、これに加え、第二成分として既述参照の式(2)、(3)および(4)からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物(以下第二A成分と称する)および/または式(5)および(6)からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物(以下第二B成分と称する)を含有したものが好ましく、さらに、しきい値電圧、液晶相温度範囲、屈折率異方性値、誘電率異方性値および粘度等を調整する目的で、式(7)、(8)および(9)からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物を第三成分として含有することもできる。また、本発明に使用される液晶組成物の各成分は物性に大きな差異が無いことから、各元素の同位体からなる類縁体でも差し支えない。
【0055】
上記第二A成分のうち、式(2)に含まれる化合物の好適例として次の(2−1)〜(2−9)、式(3)に含まれる化合物の好適例として(3−1)〜(3−97)、式(4)に含まれる化合物の好適例として(4−1)〜(4−33)をそれぞれ挙げることができる。
【0056】
【化17】
Figure 0003800051
【0057】
【化18】
Figure 0003800051
【0058】
【化19】
Figure 0003800051
【0059】
【化20】
Figure 0003800051
【0060】
【化21】
Figure 0003800051
【0061】
【化22】
Figure 0003800051
【0062】
【化23】
Figure 0003800051
【0063】
【化24】
Figure 0003800051
【0064】
【化25】
Figure 0003800051
【0065】
【化26】
Figure 0003800051
【0066】
【化27】
Figure 0003800051
【0067】
【化28】
Figure 0003800051
【0068】
【化29】
Figure 0003800051
(式中、R3、X1は前記と同じ意味を表す。)
【0069】
これらの式(2)〜(4)で示される化合物は、誘電率異方性値が正であり、熱安定性や化学的安定性が非常に優れているので、主としてTFT用の液晶組成物に用いられる。TFT用の液晶組成物を調製する場合、該化合物の使用量は、液晶組成物の全重量に対して1〜99重量%の範囲であることが好ましい。より好ましくは10〜97重量%、さらに好ましくは40〜95重量%の範囲である。また式(10)〜(12)で表される化合物を粘度調整の目的でさらに含有していても良い。
【0070】
次に、前記第二B成分のうち、式(5)および(6)に含まれる化合物の好適例として、それぞれ(5−1)〜(5−58)および(6−1)〜(6−3)を挙げることができる。
【0071】
【化30】
Figure 0003800051
【0072】
【化31】
Figure 0003800051
【0073】
【化32】
Figure 0003800051
【0074】
【化33】
Figure 0003800051
【0075】
【化34】
Figure 0003800051
【0076】
【化35】
Figure 0003800051
(式中、R4、R5およびX2は前記と同じ意味を表す。)
【0077】
これらの式(5)および(6)で示される化合物は、誘電率異方性値が正でその値が非常に大きいので主としてSTN、TN用の液晶組成物に用いられる。これらの化合物は組成物成分として特にしきい値電圧を小さくする目的で使用される。また、粘度の調整、屈折率異方性値の調整および液晶相温度範囲を広げる等の目的や、さらに急峻性を改良する目的にも使用される。STNまたはTN用の液晶組成物を調製する場合には式(5)および(6)で表される化合物の使用量は0.1〜99.9重量%の範囲であることが好ましい。より好ましくは10〜97重量%、さらに好ましくは40〜95重量%の範囲である。また、しきい値電圧、液晶相温度範囲、屈折率異方性値、誘電率異方性値及び粘度等を調整する目的で後述の第三成分を含有することもできる。
【0078】
垂直配向モード(VAモード)等に用いられる、誘電率異方性が負の液晶組成物を調製する場合には、本発明の液晶組成物としては、式(7)〜(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種類の化合物(以下第二C成分)を含有した物が好ましい。第二C成分の式(7)〜(9)に含まれる化合物の好適例として、それぞれ(7−1)〜(7−3)、(8−1)〜(8−5)および(9−1)〜(9−3)を挙げることができる。
【0079】
【化36】
Figure 0003800051
(式中、R6、R7は前記と同じ意味を表す。)
【0080】
式(7)〜(9)で表される化合物は、誘電率異方性値が負の化合物である。式(7)で表される化合物は2環化合物であるので、主としてしきい値電圧の調整、粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。式(8)で表される化合物はネマチックレンジを広げる目的の他、しきい値電圧を低くする目的および屈折率異方性値を大きくする目的で使用される。
【0081】
式(7)〜(9)で表される化合物は主として誘電率異方性の値が負であるVAモード用の液晶組成物に使用される。その使用量を増加させると組成物のしきい値電圧は低くなるが、粘度は高くなる。従って、しきい値電圧の要求値を満足している限り、使用量を少なくすることが好ましい。しかしながら、誘電率異方性値の絶対値が5以下であるので、式(7)〜(9)で表される化合物が40重量%より少なくなると液晶組成物は駆動ができなくなる場合がある。そのためVAモード用の組成物を調製する場合には、式(7)〜(9)で表される化合物の使用量は、40重量%以上であることが好ましい。より好ましくは50〜95重量%の範囲である。
【0082】
また弾性定数をコントロールし、組成物の電圧透過率曲線を制御する目的で、式(7)〜(9)で表される化合物を誘電率異方性値が正である組成物に含有させる場合もある。この場合の式(7)〜(9)で表される化合物の使用量は30重量%以下であることが好ましい。
【0083】
本発明の液晶組成物の第三成分のうち、式(10)〜(12)に含まれる化合物の好適例として、それぞれ(10−1)〜(10−11)、(11−1)〜(11−12)および(12−1)〜(12−6)を挙げることができる。
【0084】
【化37】
Figure 0003800051
【0085】
【化38】
Figure 0003800051
【0086】
【化39】
Figure 0003800051
(式中、R8およびR9は前記と同じ意味を表す。)
【0087】
式(10)〜(12)で表される化合物は、誘電率異方性値の絶対値が小さく、中性に近い化合物である。式(10)で表される化合物は主として粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。また式(11)および(12)で表される化合物は透明点を高くする等のネマチックレンジを広げる目的または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。
【0088】
式(10)〜(12)で表される化合物の使用量を増加させると液晶組成物のしきい値電圧が高くなり、粘度が低くなる。従って、低電圧駆動を可能にするためには、液晶組成物のしきい値電圧要求値を満足している限り、式(10)〜(12)で表される化合物を多量に使用することが望ましい。TFT用の液晶組成物を調整する場合に、式(10)〜(12)で表される化合物の使用量は、好ましくは40重量%以下、より好ましくは35重量%以下である。また、STNまたはTN用の液晶組成物を調製する場合には、式(10)〜(12)で表される化合物の使用量は、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。
【0089】
本発明に従い提供される液晶組成物は、式(1)で示される液晶性化合物の少なくとも1種類を0.1〜99重量%の割合で含有することが、低電圧駆動可能性を発現せしめるために好ましい。
【0090】
該液晶組成物は公知の方法、例えば種々の成分を高温度下で相互に溶解させる方法により一般に調製される。また必要により、キラルドープ剤を加えることによって、用途に応じた改良をし最適化することができる。キラルドープ剤は、液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を調整し、逆ねじれを防ぐ効果を有するキラルドープ剤であればよい。例えば、キラルドープ剤として以下の光学活性化合物を挙げることができる。
【0091】
【化40】
Figure 0003800051
【0092】
本発明の液晶組成物は、通常、これらの光学活性化合物を添加して、ねじれのピッチを調整する。ねじれのピッチはTFT用およびTN用の液晶組成物であれば40〜200μmの範囲に調整するのが好ましい。STN用の液晶組成物であれば6〜20μmの範囲に調整するのが好ましい。また、双安定TN(Bistable TN)モード用の場合は、1.5〜4μmの範囲に調整するのが好ましい。また、ピッチの温度依存性を調整する目的で2種以上の光学活性化合物を添加しても良い。
【0093】
また、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系およびテトラジン系等の二色性色素を添加すれば、GH型用の液晶組成物として使用することもできる。本発明に係る組成物は、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分子を形成して作製したポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)、例えばポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)用、複屈折制御(ECB)型やDS型用の液晶組成物としても使用できる。
【0094】
本発明の式(1)で表される化合物は、例えば第4版実験化学講座(丸善)、Organic Synthesis(John Wiley & Sons, Inc)またはOrganic Reactions(John Wiley & Sons, Inc)等有機合成の成書または公知文献等に記載されている方法を適宜選択、組み合わせることにより製造することができる。
【0095】
例えば、式(1)で表される化合物は次の方法で製造することができる。まず、特開昭59−76027号、特開昭60−197637号あるいは特開昭60−204743号記載の方法で得られるプロピオン酸エステル誘導体(16)を特開平10−204016号に開示されている方法に準じ、ローソン試薬(Fieser13, 38)にてチオエステル誘導体(17)に変換する。さらに(17)を特開平5−255165号開示の方法に準じ、N−ブロモスクシンイミド(以下NBSと省略する)等酸化剤の存在下、HF−ピリジンを作用してフッ素化して式(1)の化合物を得る。
【0096】
【化41】
Figure 0003800051
(式中、R1、R2、環A1〜A5、Z1〜Z4、Y1〜Y4、k、l、mおよびnは前記と同一の意味を表す。)
【0097】
また、式(1)で表される化合物は以下の方法にても好適に製造できる。すなわち特開平10−17544号記載の方法に準じ、ハロベンゼン誘導体(18)からGrignard試薬を調製後、二硫化炭素を作用してジチオカルボン酸誘導体(19)を製造する。次いで(19)をフェノール誘導体(20)との共在下に水素化ナトリウムを作用、さらにヨウ素にて酸化することによりチオエステル誘導体(17)が製造できる。この様にして得られる(17)にNBS等酸化剤の存在下、HF−ピリジンを作用してフッ素化することにより目的とする化合物(1)が製造できる。
【0098】
【化42】
Figure 0003800051
(式中、R1、R2、環A1〜A5、Z1〜Z4、Y1〜Y4、k、l、mおよびnは前記と同一の意味を表し、ベンゼン環の水素はフッ素で置換されていても良い。またXは塩素または臭素を表す。)
【0099】
また、前記で使用するフェノール誘導体(20)については例えばR. L. Kidwell等の方法(Org. Synth., V, 918(1973))に従い、ベンゼン誘導体(21)から調製したGrignard試薬にホウ酸トリアルキルを作用させてボロン酸エステル誘導体を調製し、これを過酸化水素、過酢酸等の過酸化物で酸化することにより製造することができる。
【0100】
【化43】
Figure 0003800051
(式中、R2、環A4、A5、Z3、Z4、Y1〜Y4、mおよびnは前記と同一の意味を表し、R10はアルキル基、X′は塩素原子または臭素原子を表す。)
【0101】
また、式(1)で表される化合物は以下の方法にても好適に製造できる。すなわち、まずカルボン酸誘導体(22)にトルエンに代表される好適な溶媒中プロパンジチオールとトリフルオロ酢酸等の強酸を作用させることにより、ジチアニウム塩(23)を製造する。この際の反応は室温から溶媒の沸点程度の温度を目安として行われるが、100℃以上で水を除去しながら行うのが塩が安定に単離される点で好ましい。なお(23)はジチアニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩以外にもテトラフルオロホウ酸塩、過塩素酸塩などでも良い。次いで(23)を塩化メチレン等の好適な溶媒中フェノール誘導体(20)との共存下にトリエチルアミン等の塩基を作用することでジチオオルトエステル誘導体(24)へと導き、この系中にトリエチルアミン−3HF等のフッ素化剤を作用、さらにNBS、臭素などの酸化剤を作用させることによって酸化的フッ素化を行うことで目的とする化合物(1)が製造できる。この際の反応はできるだけ低温で行い、実用的には−50℃〜−100℃程度が望ましい。
【0102】
【化44】
Figure 0003800051
(式中、R1、R2、環A1〜A5、Z1〜Z4、Y1〜Y4、k、l、mおよびnは前記と同一の意味を表し、ベンゼン環の水素はフッ素で置換されていても良い。)
【0103】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
なお、各実施例中において、Crは結晶、Nはネマチック相、Isoは等方性液体相を示す。
【0104】
実施例1
1−(3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3,4,5−トリフルオロベンゼン(式(1)においてl=1、k=m=n=0、R1がn−ペンチル基、環A2および環A3が共にトランス−1,4−シクロヘキシレン基、Z2が単結合、Y1およびY2が共に水素原子、Y3、Y4およびR2が共にフッ素原子である化合物(化合物No.40))の製造
【0105】
第1工程
撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた1L三口フラスコ中、窒素雰囲気下、ジエチルホスフィノ酢酸エチル27.6g(122.9mmol)をテトラヒドロフラン(以下THFと省略する)350mlに溶解し、攪拌しながら−5℃まで冷却して、ここにカリウム−t−ブトキシド15.2g(135.2mmol)を添加し、室温にて2時間攪拌した。再度0℃まで冷却し、トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルバルデヒド25.0g(94.5mmol)をTHF100mlに溶かした溶液を滴下した。さらに室温にて14時間攪拌後、反応混合物に水200ml、トルエン400mlを加えて攪拌した。分離したトルエン層を水200mlで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、トルエンを減圧留去した。残査をトルエンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロペン酸エチル(黄色油状物)12.8gを得た。
【0106】
第2工程
100mlフラスコ中、上記で得た3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロペン酸エチル12.8g(38.3mmol)をトルエン/エタノール(50ml/30ml)の混合液に溶解し、5%パラジウム−炭素触媒2.0gを添加し、水素圧0.1MPaにて、室温で8時間攪拌した。触媒を濾取分別後、濾液を濃縮し、黄色油状物13.5gを得た。次いでこの油状物をエタノール150mlに溶解し、2M水酸化ナトリウム水溶液50ml(100mmol)を加え、3時間加熱還流した。水300mlを加え、析出した不溶物を濾取し、トルエンから再結晶して3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオン酸を微黄色の結晶として4.9g得た。
【0107】
第3工程
撹拌機、温度計および冷却管を備えた100ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、上記で得た3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオン酸4.9g(16.0mmol)、3,4,5−トリフルオロフェノール2.9g(19.2mmol)、2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨージド(Kazuhiko Saigo, Teruaki Mukaiyama et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 50(7), 1863(1977))4.9g(19.2mmol)およびトリエチルアミン3.9g(38.4mmol)をトルエン50mlに溶解し、攪拌しながら3時間加熱還流した。反応混合物に6M塩酸50ml、トルエン100mlを加え攪拌した。トルエン層を水洗(150ml×3)し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、トルエンを減圧留去した。残査をヘプタン/トルエン(75/25)の混合液を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、3,4,5−トリフルオロフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオネートを無色結晶物として6.4g得た。
【0108】
第4工程
撹拌機、温度計および冷却管を備えた300ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、上記で得た3,4,5−トリフルオロフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオネート6.4g(14.5mmol)、Lawesson's試薬11.7g(29.0mmol)およびメシチレン85mlを攪拌しながら8時間加熱還流した。室温まで冷却後、不溶物を除き、濾液をトルエンで抽出した。トルエン層を順次、水200ml、飽和炭酸ナトリウム水溶液150mlおよび水200mlで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、トルエンを減圧下留去した。残査をヘプタンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、3,4,5−トリフルオロフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)チオン−O−プロピオネートを微黄色結晶物として0.9g得た。
【0109】
第5工程
撹拌機、温度計および滴下ロートを備えたテフロン(R)製200mlの三口フラスコ中、NBS1.1g(5.8mmol)をジクロロメタン15mlに溶解し、攪拌しながら−60℃以下で70%HF−ピリジン1mlを加え、さらに30分間攪拌した。次いで前工程で得た3,4,5−トリフルオロフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)チオン−O−プロピオネート0.9g(2.0mmol)をジクロロメタン20mlに溶解した溶液を滴下し、滴下後−10〜0℃にて2時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液中100ml中に投じた後、ジクロロメタン層を分離し、水150mlにて3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残査をヘプタンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、ヘプタン/エタノールの等量混合液から再結晶し、目的とする1−(3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3,4,5−トリフルオロベンゼン((無色結晶物)を0.7g得た。このものは液晶相であり、その転移点を以下に示す。
Cr 65.5(Sm 50.76);N 116.9 Iso
【0110】
尚、各種スペクトルデータの測定結果はその構造を強く支持した。
1H-NMR(δppm、CDCl3):0.8-2.2(m, 35H), 6.85-6.88(m, 2H)
19F-NMR(δppm):-79.26(t, 2F, -CF 2 O-), -133.53--133.65(m, 2F), -165.00--165.06(m, 1F)
GC-MS(EI):460(M+, 12.5%), 148(92.4), 97(93.6), 83(100), 81(55.0), 69(54.9), 55(76.4), 41(30.7)
【0111】
実施例2
1−(3−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシベンゼン(式(1)においてl=1、k=m=n=0、R1がn−ペンチル基、環A2が1,4−フェニレン基、環A3が3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、Z2が単結合、Y1、Y2およびY4が共に水素原子、Y3がフッ素原子、R2がトリフルオロメトキシ基である化合物(化合物No.66))の製造
【0112】
第1工程
撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)ベンゼン15.0g(57.6mmol)をTHF 100mlに溶解し、攪拌しながら−65℃以下で n-BuLi(1.6Mシクロヘキサン溶液)43ml(69.1mmol)を滴下し、さらに1時間攪拌した。次いでホルミルピペリジン7.2g(63.4mmol)を−65℃以下にて滴下し、さらに2時間攪拌した。反応混合物に水200mlを加え、トルエン400mlにて抽出を行い、トルエン層を水200mlで2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。トルエンを減圧留去し、残査をトルエンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)ベンズアルデヒド13.1gを得た。
【0113】
第2工程
撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド21.1g(54.6mmol)をTHF80mlに懸濁させ、攪拌しながら−30℃以下でカリウム−t−ブトキシド6.4g(57.3mmol)を加え、その後0℃にて2時間攪拌した。これを再度−30℃以下まで冷却し、前工程で得た2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)ベンズアルデヒド13.1g(45.5mmol)のTHF溶液100mlを滴下した後、室温にて6時間攪拌した。反応混合物に水150mlおよびヘプタン200mlを加え、不溶物を除いた後、分離したヘプタン層を水150mlにて2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ヘプタンを減圧留去して得た濃縮残査をTHF 150mlと6M塩酸30mlの混合液に溶解し、窒素雰囲気下、室温にて8時間攪拌した。THFを減圧留去して得た濃縮物にトルエン200mlおよび水150mlを加え、分離したトルエン層を水150mlにて2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残査をトルエンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより2−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)アセトアルデヒド9.5gを得た。
【0114】
第3工程
撹拌機、温度計および冷却管を備えた100ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、前工程で得た2−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)アセトアルデヒド9.5g(31.4mmol)をメタノール150mlに溶解し、5℃で攪拌しながら水素化ホウ素ナトリウム1.8g(47.1mmol)を加え、さらに2時間攪拌した。反応混合物に6M塩酸50mlとトルエン150mlを加え、分離したトルエン層を水150mlで3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。トルエンを減圧留去して2−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)エタノール9.5gを得た。
【0115】
第4工程
撹拌機、冷却管およびディーンスタークの脱水管を備えた300ml三口フラスコ中、前工程の2−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)エタノール9.5g(31.2mmol)をトルエン100mlに溶解し、47%−臭化水素酸13.4g(78.0mmol)を加えて4時間加熱還流した。室温まで冷却後、水100mlおよびトルエン100mlを加え、分離したトルエン層を飽和炭酸ナトリウム水溶液100ml、水150mlにて順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。トルエンを減圧留去し、残査をヘプタンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)ブロモエタン6.5gを得た。
【0116】
第5工程
撹拌機、温度計および滴下ロートを備えた200ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、削り状マグネシウム0.5g(19.6mmol)をTHF 10mlに懸濁させ、攪拌しながら前工程の2−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)ブロモエタン6.5g(17.8mmol)を60℃以下にて滴下し、Grignard試薬を調製した。次いでこのGrignard試薬を5℃まで冷却し、二硫化炭素3.4g(44.5mmol)を滴下した後室温にて2時間攪拌した。反応混合物に6M塩酸50mlとジエチルエーテル150mlを加え、分離したエーテル層を水100mlで2回洗浄した後無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残査をヘプタンから再結晶することにより3−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)ジチオプロピオン酸4.8gを得た。
【0117】
第6工程
撹拌機、温度計および滴下ロートを備えた300ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(60%油性)0.7g(27.7mmol)をTHF 10mlに懸濁させ、これを攪拌しながら3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシフェノール2.6g(13.2mmol)のTHF溶液10mlを滴下し、室温にて30分間攪拌した。そこへ前工程の3−(4−(4−ペンチルフェニル)−2,6−ジフルオロフェニル)ジチオプロピオン酸4.8g(13.2mmol)のTHF溶液20mlを滴下し、60℃にて1時間攪拌後、ヨウ素4.0g(15.8mmol)のTHF溶液25mlを60℃にて滴下し、さらに2時間攪拌した。反応混合物に水100mlとトルエン150mlを加え、分離したトルエン層を順次10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液50mlおよび水100mlで2回洗浄した後無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。トルエンを減圧留去し、残査をヘプタン/トルエン(95/5)混合溶媒を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシフェニル=3−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)チオン−O−プロピオネート4.4gを得た。
【0118】
第7工程
撹拌機、温度計および滴下ロートを備えたテフロン(R)製の200ml三口フラスコ中、NBS4.6g(25.3mmol)をジクロロメタン50mlに溶解し、攪拌しながら−60℃以下にて70%HF−ピリジン5mlを加えてさらに30分間攪拌した。次いで前工程の3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシフェニル=3−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)チオン−O−プロピオネート4.4g(8.4mmol)のジクロロメタン溶液40mlを滴下し、その後−10〜0℃にて2時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液200ml中に投じた後、分離したジクロロメタン層を水150mlにて3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残査をヘプタン/トルエン(95/5)混合溶媒を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィ−にて精製し、ヘプタン/エタノールの等量混合液から再結晶することにより、目的とする1−(3−(2,6−ジフルオロ−4−(4−ペンチルフェニル)フェニル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシベンゼン2.1gを得た。
【0119】
実施例3
1−(3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3,4,5−トリフルオロベンゼン(式(1)においてl=1、k=m=n=0、R1がn−プロピル基、環A2および環A3がともにトランス−1,4−シクロヘキシレン基、Z2が単結合、Y1およびY2がともに水素原子、Y3、Y4およびR2がともにフッ素原子である化合物(化合物No.39))の製造
【0120】
第1工程
攪拌機、温度計、滴下ロートを備えたフラスコ中、窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(3.36g)をテトラヒドロフラン(以下THFと省略する、50ml)に溶解し、撹拌しながら−5℃まで冷却して、ここにジエチルホスフィノ酢酸エチル(18.8g)のTHF(30ml)溶液を滴下した。反応液をさらに2時間撹拌し、水素ガスの発生を確認して、トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボアルデヒド(16.5g)のTHF(50ml)溶液を滴下した。反応液を室温まで昇温して3時間撹拌した。撹拌終了後、反応液に水を加え、トルエン(50ml×3)で抽出した。有機層を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロペン酸エチル(10.0g)を得た。
【0121】
第2工程
上記で得た3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロペン酸エチル(10.0g)をトルエン:エタノール混合溶媒(1:1、80ml)中に溶解し、5%パラジウム−炭素(1.8g)を添加して水素雰囲気下に8時間撹拌した。撹拌終了後触媒を濾過により除去し、濾液を減圧下に濃縮し、得られた黄色油状物をエタノール(80ml)に溶解し2N水酸化ナトリウム溶液(30ml)を加えて室温下に8時間撹拌した、撹拌終了後反応液に水を加え、2N塩酸を用いてPH4とし、析出した結晶を濾過した。得られた結晶をTHF−エーテル(1:8、50ml)から再結晶して3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオン酸(4.0g)を白色結晶として得た。
【0122】
第3工程
上記で得た3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオン酸(5.0g)をトルエンに懸濁させ、1,3−プロパンジチオール(2.5g)を加えて50℃に加熱撹拌した。懸濁液にトリフルオロメタンスルホン酸(3.5g)を30分かけて滴下し、滴下終了後、ディーン・スタークの装置をつけて4時間加熱還流し、留出した水を除去した。反応液を減圧下に濃縮した後、ジエチルエーテルを加えて析出した結晶を濾取し、2−(2−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)−1,3−ジチアニリウムトリフラート(4.0g)を得た。
【0123】
第4工程
3,4,5−トリフルオロフェノール(1.27g)およびトリエチルアミン(870mg)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、−78℃にて撹拌し、上記で得た2−(2−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチル)―1,3−ジチアニリウムトリフラート(3.8g)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下した。滴下終了後、溶液をさらに1時間撹拌し、Et3N・3HF(6.24ml)を加え、さらに臭素(6.24g)の塩化メチレン溶液を滴下した。反応液を−70℃で1時間撹拌した後、徐々に昇温し、0℃で冷3N水酸化ナトリウム溶液(100ml)に投じて塩化メチレン(30ml×3)で抽出した。有機層を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた黄色油状物をヘプタンを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて単離精製し、1−(3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3,4,5−トリフルオロベンゼン(1.0g)を無色結晶として得た。このものの転移点を以下に示す。
Cr 68.6 N 113.16 I(℃)
【0124】
尚、各種スペクトルデータの測定結果はその構造を強く支持した。
1H−NMR(δppm、CDCl3):0.8-2.2(31H,m)、6.85-6.88(2H,m)
19F−NMR(δppm、CDCl3):-79.26(2F, t)、-133.53--133.65(2F, m)、-165.00--165.06(1F, m,)
GC-MS(EI):432(M+,18.5%), 69(100), 148(80.1), 83(75.5), 81(47.5), 95(42.7), 82(42.8), 55(39.0),
【0125】
実施例4
1−(3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−2,3−ジフルオロ−4−エトキシベンゼン(式(1)においてl=1、k=m=n=0、R1がn−プロピル基、環A2および環A3が共にトランス−1,4−シクロヘキシレン基、Z2が単結合、Y2およびY4が共に水素原子、Y1およびY3が共にフッ素原子、R2がエトキシ基である化合物(化合物No.46))の製造
【0126】
第1工程
攪拌機、温度計、滴下ロートを備えた3L三口フラスコ中、窒素雰囲気下、3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオン酸32.0g(114.9mmol)および2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェノール20.0g(114.9mmol)を室温下ジクロロメタン1000mlに溶解し、攪拌しながら4−ジメチルアミノピリジン15.4g(126.4mmol)を添加した。添加後30分間攪拌し、次いでジクロロメタン400mlに溶解したジシクロヘキシルカルボジイミド26.1g(126.4mmol)の溶液を室温下にて滴下し、滴下後室温にて14時間攪拌した。反応液に水500mlを添加し、不溶物を濾取後、濾液を3M塩酸300ml、水300ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液300mlおよび水600mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。反応液は減圧下にて溶媒を留去し、濃縮物56.4gを得た。次いで濃縮物はヘプタン/酢酸エチル(7/3)の混合液を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、無色結晶物として2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオネート51.4gを得た。
【0127】
第2工程
攪拌機、温度計、滴下ロートを備えた2L三口フラスコ中、窒素雰囲気下上記で得た2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロピオネート51.4g(118.0mmol)、Laweeson's試薬95.5g(236.0mmol)およびメシチレン470mlを混合し、攪拌しながら4時間加熱還流した。室温まで冷却後、不溶物を濾取後、濾液に水500mlを添加し、トルエン400mlにて抽出した。抽出層は水500ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液300mlおよび水1000mlで順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。反応液は減圧下にて溶媒を留去し、濃縮物を得た。次いで濃縮物はトルエン/ヘプタン(1/1)の混合液を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、黄色結晶物として2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)チオン−O−プロピオネート14.2gを得た。
【0128】
第3工程
攪拌機、温度計、滴下ロートを備えたテフロン(R)製500mlの三口フラスコ中、窒素雰囲気下NBS5.5g(31.0mmol)をジクロロメタン130mlに溶解し、攪拌しながら−60℃以下で70%HF−ピリジン14mlを添加し、さらに30分間攪拌した。次いで前工程で得た2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル=3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)チオン−O−プロピオネート7.00g(15.5mmol)をジクロロメタン65mlに溶解した溶液を滴下し、滴下後−10℃にて3時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸ナトリウム水溶液500ml中に投じた後、ジクロロメタン層を分離し、水200mlにて3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残査をトルエン/ヘプタン(3/7)の混合液を展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにヘプタン/エタノールの等量混合液から再結晶し、目的とする1−(3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−2,3−ジフルオロ−4−エトキシベンゼン2.7gを得た。このものは液晶相を有し、その転移点を以下に示す。
Cr 47.4 Cr 51.9 SA 99.5 N 164.0 Iso
【0129】
尚、各種スペクトルデータの測定結果はその構造を強く支持した。
1H-NMR(δppm、CDCl3):0.82-1.12(m, 13H),1.12-1.34(m,5H), 1.45(t,3H),1.50-1.55(m,3H),1.68-1.80(m,8H),2.12-2.20(m,2H),4.10(q,2H),6.63-6.67(m,1H),6.94-6.97(m,1H)
19F-NMR(δppm):-72.0--72.1(t,2F),-150.8--150.9(m,1F),-156.5--156.6(m,1F)
【0130】
実施例1〜4および発明の詳細な説明における記述を基に、下記化合物No.1〜No.204を製造することができる。なお下記には実施例1〜4で得られる化合物についても再掲した。
【0131】
【化45】
Figure 0003800051
【0132】
【化46】
Figure 0003800051
【0133】
【化47】
Figure 0003800051
【0134】
【化48】
Figure 0003800051
【0135】
【化49】
Figure 0003800051
【0136】
【化50】
Figure 0003800051
【0137】
【化51】
Figure 0003800051
【0138】
【化52】
Figure 0003800051
【0139】
【化53】
Figure 0003800051
【0140】
【化54】
Figure 0003800051
【0141】
【化55】
Figure 0003800051
【0142】
【化56】
Figure 0003800051
【0143】
【化57】
Figure 0003800051
【0144】
【化58】
Figure 0003800051
【0145】
【化59】
Figure 0003800051
【0146】
【化60】
Figure 0003800051
【0147】
【化61】
Figure 0003800051
【0148】
【化62】
Figure 0003800051
【0149】
【化63】
Figure 0003800051
【0150】
【化64】
Figure 0003800051
【0151】
【化65】
Figure 0003800051
【0152】
【化66】
Figure 0003800051
【0153】
【化67】
Figure 0003800051
【0154】
【化68】
Figure 0003800051
【0155】
【化69】
Figure 0003800051
【0156】
【化70】
Figure 0003800051
【0157】
実施例5
シアノフェニルシクロヘキサン系液晶化合物を含有するネマチック液晶組成物(以下、液晶組成物Aと称する):
Figure 0003800051
は以下の特性を有する。
【0158】
透明点(TNI):71.7℃、セル厚8.8μmでのしきい値電圧(Vth):1.78V、Δε:11.0、Δn:0.137、20℃における粘度(η):26.3mPa・s。
この液晶組成物A85重量%と実施例1で得られた1−(3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3,4,5−トリフルオロベンゼン(化合物No.40)15重量%とからなる液晶組成物を調製した。その特性は以下の通りであった。
透明点(TNI):75.8℃、セル厚8.9μmでのしきい値電圧(Vth):1.70V、Δε:11.4、Δn:0.128、20℃における粘度(η):28.4mPa・s。
【0159】
なお、上記各液晶組成物の物性値と化合物の混合比から、外挿法により算出した上記化合物No.40の物性値は以下の通りであった。
透明点(TNI):99.0℃、Δε:13.7、Δn:0.077、20℃における粘度(η):31.8mPa・s。
【0160】
実施例6
実施例4に示した液晶組成物Aの85重量%と1−(3−(4′−プロピル−3,5−ジフルオロビフェニル−4−イル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−3,4,5−トリフルオロベンゼン(化合物No.63)15重量%とからなる液晶組成物を調製した。その特性は以下の通りであった。
透明点(TNI):61.4℃、セル厚8.9μmでのしきい値電圧(Vth):1.50V、Δε:13.5、Δn:0.133、20℃における粘度(η):30.0mPa・s。
尚、上記各液晶組成物の物性値と化合物の混合比から外挿法により算出した上記化合物の物性値は以下の通りであった。
透明点(TNI):4.4℃、Δε:24.3、Δn:0.110、20℃における粘度(η):45.3mPa・s。
【0161】
実施例7
ネマチック液晶組成物(以下、液晶組成物Bと称する):
Figure 0003800051
は以下の特性を有する。
【0162】
透明点(TNI):74.0℃、Δε:−1.3、Δn:0.087、20℃における粘度(η20):18.9mPa・s。
この液晶組成物B85重量%と実施例3で得られた1−(3−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−2,3−ジフルオロ−4−エトキシベンゼン(化合物No.46)15重量%とからなる液晶組成物を調製した。その特性は以下の通りであった。
透明点(TNI):84.9℃、Δε:−1.72、Δn:0.089、20℃における粘度(η20):24.3mPa・s。
なお、上記各液晶組成物の物性値と化合物の混合比から、外挿法により算出した化合物No.46の物性値は以下の通りであった。
透明点(TNI):143.3℃、Δε:−3.70、Δn:0.100、20℃における粘度(η20):48.1mPa・s。
【0163】
実施例8
実施例7に準じ、液晶組成物B85重量%と本願化合物1−(3−(2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル)−1,1−ジフルオロプロピレンオキシ)−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン(化合物No.201)15重量%とからなる液晶組成物を調製した。その特性は以下の通りであった。
透明点(TNI):77.9℃、Δε:−1.88、Δn:0.092、20℃における粘度(η20):24.2mPa・s。
なお、上記各液晶組成物の物性値と化合物の混合比から、外挿法により算出した化合物No.201の物性値は以下の通りであった。
透明点(TNI):96.6℃、Δε:−4.88、Δn:0.120、20℃における粘度(η20):48.0mPa・s。
【0164】
上記の方法に基づいて合成した式(1)の化合物を第一成分とする本発明のネマチック液晶組成物の組成および物性を以下の実施例9〜54として示す。
なお、組成物中の各化合物は下記表2に示す取り決めに従い、左末端基、結合基、環構造および右末端基の各欄に示された基をそれぞれの記号に対応させることにより表示した。
【0165】
【表2】
Figure 0003800051
【0166】
組成物中の化合物に付したNo.は前述の実施例中に示されるそれと同一であり、化合物の含有量は特に規定のない限り重量%を意味する。
また組成物例の特性データは、NI(ネマチック−等方性液体転移温度または透明点)、η(粘度:測定温度20.0℃)、Δn(屈折率異方性値:測定温度25.0℃)、Δε(誘電率異方性値:測定温度25.0℃)およびVth(しきい値電圧:測定温度25.0℃)により示した。
【0167】
実施例9
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 8.0%
5−H2ZB (F,F)−C (No.11) 7.0%
1V2−BEB(F,F)−C 5.0%
3−HB−C 10.0%
1−BTB−3 5.0%
2−BTB−1 10.0%
3−HH−4 11.0%
3−HHB−1 11.0%
3−HHB−3 9.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HB(F)TB−2 6.0%
3−HB(F)TB−3 6.0%
NI =92.4(℃)
η=16.6(mPa・s)
Δn=0.154
Δε=8.5
Vth=1.99(V)
上記組成物100部にCM33を0.8部添加したときのピッチは10.7μmであった。
【0168】
実施例10
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 5.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 5.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 7.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F(No.100) 6.0%
2O1−BEB(F)−C 5.0%
3O1−BEB(F)−C 15.0%
4O1−BEB(F)−C 8.0%
5O1−BEB(F)−C 8.0%
2−HHB(F)−C 9.0%
3−HHB(F)−C 8.0%
3−HB(F)TB−2 4.0%
3−HB(F)TB−3 4.0%
3−HB(F)TB−4 4.0%
3−HHB−1 8.0%
3−HHB−O1 4.0%
NI=87.6(℃)
η=79.0(mPa・s)
Δn=0.141
Δε=29.9
Vth=0.89(V)
【0169】
実施例11
5−H2ZB(F,F)−F (No.5) 2.0%
5−H2ZB(F)−OCF3 (No.7) 2.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F(No.102) 3.0%
5−H2ZB(F,F)−C(No.11) 2.0%
5−PyB−F 2.0%
3−PyB(F)−F 2.0%
2−BB−C 3.0%
4−BB−C 3.0%
5−BB−C 3.0%
2−PyB−2 2.0%
3−PyB−2 2.0%
4−PyB−2 2.0%
6−PyB−O5 3.0%
6−PyB−O6 3.0%
6−PyB−O7 3.0%
6−PyB−O8 3.0%
3−PyBB−F 6.0%
4−PyBB−F 6.0%
5−PyBB−F 6.0%
3−HHB−1 6.0%
3−HHB−3 8.0%
2−H2BTB−2 4.0%
2−H2BTB−3 4.0%
2−H2BTB−4 5.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 5.0%
3−H2BTB−4 5.0%
NI=93.5(℃)
η=35.6(mPa・s)
Δn=0.193
Δε=6.6
Vth=2.26(V)
【0170】
実施例12
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 4.0%
3−H2ZB(F,F)−F (No.4) 3.0%
3−H2ZB(F)−OCF3 (No.6) 4.0%
3−GB−C 6.0%
4−GB−C 6.0%
2−BEB−C 12.0%
3−BEB−C 4.0%
3−PyB(F)−F 3.0%
3−HEB−O4 8.0%
4−HEB−O2 6.0%
5−HEB−O1 6.0%
3−HEB−O2 5.0%
5−HEB−O2 4.0%
5−HEB−5 5.0%
4−HEB−5 5.0%
1O−BEB−2 4.0%
3−HHB−1 6.0%
3−HHEBB−C 3.0%
3−HBEBB−C 3.0%
5−HBEBB−C 3.0%
NI=68.7(℃)
η=36.7(mPa・s)
Δn=0.112
Δε=10.8
Vth=1.34(V)
【0171】
実施例13
3−H2ZB(F,F)−F (No.4) 4.0%
5−H2ZB(F,F)−F (No.5) 4.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.6) 9.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 3.0%
3−HB−C 8.0%
7−HB−C 3.0%
1O1−HB−C 5.0%
3−HB(F)−C 5.0%
2−PyB−2 2.0%
3−PyB−2 2.0%
4−PyB−2 2.0%
1O1−HH−3 7.0%
2−BTB−O1 7.0%
3−HHB−1 7.0%
3−HHB−F 4.0%
3−HHB−O1 4.0%
3−HHB−3 8.0%
3−H2BTB−2 3.0%
3−H2BTB−3 3.0%
2−PyBH−3 4.0%
3−PyBH−3 3.0%
3−PyBB−2 3.0%
NI=79.5(℃)
η=16.4(mPa・s)
Δn=0.126
Δε=7.7
Vth=1.80(V)
【0172】
実施例14
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 3.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 6.0%
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 9.0%
2−BEB(F)−C 5.0%
3−BEB(F)−C 4.0%
4−BEB(F)−C 4.0%
1V2−BEB(F,F)−C 6.0%
3−HH−EMe 10.0%
3−HB−O2 18.0%
7−HEB−F 2.0%
3−HHEB−F 2.0%
5−HHEB−F 2.0%
3−HBEB−F 4.0%
2O1−HBEB(F)−C 2.0%
3−HB(F)EB(F)−C 2.0%
3−HBEB(F,F)−C 2.0%
3−HHB−F 4.0%
3−HHB−O1 4.0%
3−HHB−3 7.0%
3−HEBEB−F 2.0%
3−HEBEB−1 2.0%
NI=78.2(℃)
η=33.6(mPa・s)
Δn=0.109
Δε=23.7
Vth=0.90(V)
【0173】
実施例15
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 9.0%
5−H2ZB(F,F)−C (No.11) 8.0%
2−BEB(F)−C 5.0%
3−BEB(F)−C 4.0%
4−BEB(F)−C 4.0%
1V2−BEB(F,F)−C 7.0%
3−HB−O2 10.0%
3−HH−4 3.0%
3−HHB−F 3.0%
3−HHB−1 8.0%
3−HHB−O1 4.0%
3−HBEB−F 4.0%
3−HHEB−F 7.0%
5−HHEB−F 7.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HB(F)TB−2 5.0%
NI=87.5(℃)
η=35.8(mPa・s)
Δn=0.131
Δε=24.9
Vth=1.15(V)
【0174】
実施例16
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 4.0%
5−H2ZB(F,F)−F (No.5) 3.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 3.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 4.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 3.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 7.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 7.0%
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 4.0%
2−BEB−C 4.0%
3−BEB−C 3.0%
4−BEB−C 3.0%
3−HB−C 5.0%
3−HEB−O4 12.0%
4−HEB−O2 8.0%
5−HEB−O1 8.0%
3−HEB−O2 6.0%
5−HEB−O2 5.0%
3−HHB−1 7.0%
3−HHB−O1 4.0%
NI=63.4(℃)
η=29.9(mPa・s)
Δn=0.092
Δε=10.2
Vth=1.34(V)
【0175】
実施例17
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 5.0%
5−H2ZBB(F,F)B−2 (No.182) 6.0%
5−H2ZBB(F,F)B−F (No.184) 6.0%
2−BEB−C 10.0%
5−BB−C 7.0%
7−BB−C 7.0%
1−BTB−3 7.0%
2−BTB−1 10.0%
1O−BEB−2 7.0%
1O−BEB−5 9.0%
2−HHB−1 4.0%
3−HHB−F 4.0%
3−HHB−1 7.0%
3−HHB−O1 4.0%
3−HHB−3 7.0%
【0176】
実施例18
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 3.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 3.0%
2−HB−C 5.0%
3−HB−C 12.0%
3−HB−O2 15.0%
2−BTB−1 3.0%
3−HHB−1 8.0%
3−HHB−F 4.0%
3−HHB−O1 5.0%
3−HHB−3 14.0%
3−HHEB−F 4.0%
5−HHEB−F 4.0%
2−HHB(F)−F 5.0%
3−HHB(F)−F 5.0%
5−HHB(F)−F 5.0%
3−HHB(F,F)−F 5.0%
NI=101.3(℃)
η=18.3(mPa・s)
Δn=0.100
Δε=5.1
Vth=2.49(V)
【0177】
実施例19
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 3.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 3.0%
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 2.0%
3−BEB(F)−C 4.0%
3−HB−C 4.0%
V−HB−C 8.0%
1V−HB−C 8.0%
3−HB−O2 3.0%
3−HH−2V 14.0%
3−HH−2V1 7.0%
V2−HHB−1 15.0%
3−HHB−1 5.0%
3−HHEB−F 7.0%
3−H2BTB−2 6.0%
3−H2BTB−3 6.0%
3−H2BTB−4 5.0%
NI=98.8(℃)
η=17.3(mPa・s)
Δn=0.129
Δε=8.0
Vth=2.24(V)
【0178】
実施例20
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 7.0%
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 7.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 3.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F(No.102) 3.0%
3−H2ZB(F,F)−C(No.10) 6.0%
5−H2ZB(F,F)−C(No.11) 5.0%
V2−HB−C 6.0%
1V2−HB−C 6.0%
3−HB−C 5.0%
3−HB(F)−C 5.0%
2−BTB−1 2.0%
3−HH−4 8.0%
3−HH−VFF 6.0%
2−HHB−C 3.0%
3−HHB−C 6.0%
3−HB(F)TB−2 8.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 5.0%
3−H2BTB−4 4.0%
NI=87.8(℃)
η=21.4(mPa・s)
Δn=0.137
Δε=11.6
Vth=1.73(V)
【0179】
実施例21
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 3.0%
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 3.0%
5−BEB(F)−C 5.0%
V−HB−C 5.0%
5−PyB−C 6.0%
4−BB−3 11.0%
3−HH−2V 10.0%
5−HH−V 11.0%
V−HHB−1 7.0%
V2−HHB−1 15.0%
3−HHB−1 9.0%
1V2−HBB−2 10.0%
3−HHEBH−3 5.0%
NI=92.9(℃)
η=16.1(mPa・s)
Δn=0.112
Δε=5.5
Vth=2.28(V)
【0180】
実施例22
5−H2ZB(F,F)−F (No.5) 2.0%
3−H2ZB(F)−OCF3 (No.6) 3.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 7.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 3.0%
1V2−BEB(F,F)−C 3.0%
3−HB−C 7.0%
V2V−HB−C 7.0%
V2V−HH−3 19.0%
3−HB−O2 4.0%
3−HHB−1 10.0%
3−HHB−3 15.0%
3−HB(F)TB−2 4.0%
3−HB(F)TB−3 4.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
NI=101.3(℃)
η=15.2(mPa・s)
Δn=0.117
Δε=5.6
Vth=2.30(V)
【0181】
実施例23
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 3.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 4.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 4.0%
V2−HB−TC 10.0%
3−HB−TC 10.0%
3−HB−C 3.0%
5−HB−C 3.0%
5−BB−C 3.0%
2−BTB−1 10.0%
2−BTB−O1 5.0%
3−HH−4 5.0%
3−HHB−1 10.0%
3−HHB−3 11.0%
3−H2BTB−2 3.0%
3−H2BTB−3 3.0%
3−HB(F)TB−2 3.0%
5−BTB(F)TB−3 10.0%
NI=101.2(℃)
η=16.7(mPa・s)
Δn=0.202
Δε=7.5
Vth=2.15(V)
【0182】
実施例24
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 8.0%
5−H2ZB(F,F)−C (No.11) 8.0%
1V2−BEB(F,F)−C 3.0%
3−HB−C 5.0%
2−BTB−1 10.0%
5−HH−VFF 30.0%
1−BHH−VFF 8.0%
1−BHH−2VFF 11.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HHB−1 4.0%
NI=74.8(℃)
η=13.5(mPa・s)
Δn=0.120
Δε=8.1
Vth=1.75(V)
【0183】
実施例25
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 8.0%
5−H2ZB(F,F)−C (No.11) 7.0%
5−HBZB(F,F)−C 3.0%
3−HB(F,F)ZB(F,F)−C 3.0%
3−HB−C 3.0%
2−BTB−1 10.0%
5−HH−VFF 30.0%
1−BHH−VFF 8.0%
1−BHH−2VFF 11.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HHB−1 4.0%
NI=76.6(℃)
η=14.5(mPa・s)
Δn=0.120
Δε=7.5
Vth=1.81(V)
【0184】
実施例26
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 4.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 3.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 3.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 5.0%
2−HHB(F)−F 5.0%
3−HHB(F)−F 14.0%
5−HHB(F)−F 16.0%
2−H2HB(F)−F 10.0%
3−H2HB(F)−F 5.0%
5−H2HB(F)−F 10.0%
2−HBB(F)−F 6.0%
3−HBB(F)−F 6.0%
5−HBB(F)−F 13.0%
NI=97.9(℃)
η=27.3(mPa・s)
Δn=0.096
Δε=6.4
Vth=2.01(V)
上記組成物100部にCNを0.3部添加したときのピッチは77.5μmであった。
【0185】
実施例27
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 7.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 6.0%
5−H2ZBB(F,F)B−2 (No.182) 5.0%
5−H2ZBB(F,F)B−F (No.184) 4.0%
7−HB(F,F)−F 3.0%
3−HB−O2 7.0%
2−HHB(F)−F 8.0%
3−HHB(F)−F 8.0%
5−HHB(F)−F 8.0%
2−HBB(F)−F 6.0%
3−HBB(F)−F 6.0%
5−HBB(F)−F 6.0%
2−HBB−F 4.0%
3−HBB−F 4.0%
5−HBB−F 3.0%
3−HBB(F,F)−F 5.0%
5−HBB(F,F)−F 10.0%
【0186】
実施例28
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 3.0%
3−H2ZB(F,F)−F (No.4) 3.0%
3−H2ZB(F)−OCF3 (No.6) 3.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 4.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 4.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 3.0%
5−HB−CL 4.0%
3−HH−4 12.0%
3−HH−5 4.0%
3−HHB−F 4.0%
3−HHB−CL 3.0%
4−HHB−CL 4.0%
3−HHB(F)−F 7.0%
4−HHB(F)−F 7.0%
5−HHB(F)−F 7.0%
7−HHB(F)−F 7.0%
5−HBB(F)−F 4.0%
5−HBBH−1O1 3.0%
3−HHBB(F,F)−F 2.0%
4−HHBB(F,F)−F 3.0%
5−HHBB(F,F)−F 3.0%
3−HH2BB(F,F)−F 3.0%
4−HH2BB(F,F)−F 3.0%
NI=115.8(℃)
η=23.0(mPa・s)
Δn=0.087
Δε=5.5
Vth=2.42(V)
【0187】
実施例29
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 3.0%
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 4.0%
5−H2ZB(F,F)−F (No.5) 3.0%
5−H2ZB(F)−OCF3 (No.7) 3.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 6.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 6.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 3.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 4.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 3.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 4.0%
3−HHB(F,F)−F 9.0%
3−H2HB(F,F)−F 4.0%
4−H2HB(F,F)−F 4.0%
5−H2HB(F,F)−F 4.0%
3−HBB(F,F)−F 10.0%
5−HBB(F,F)−F 10.0%
3−H2BB(F,F)−F 4.0%
5−HHBB(F,F)−F 3.0%
5−HHEBB−F 2.0%
3−HH2BB(F,F)−F 3.0%
4−HBBH−1O1 4.0%
5−HBBH−1O1 4.0%
NI=97.6(℃)
η =34.2(mPa・s)
Δn=0.106
Δε=10.9
Vth=1.56(V)
【0188】
実施例30
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 3.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 3.0%
5−HB−F 12.0%
6−HB−F 9.0%
7−HB−F 7.0%
2−HHB−OCF3 7.0%
3−HHB−OCF3 7.0%
4−HHB−OCF3 7.0%
5−HHB−OCF3 5.0%
3−HH2B−OCF3 4.0%
5−HH2B−OCF3 4.0%
3−HHB(F,F)−OCF3 5.0%
3−HBB(F)−F 7.0%
5−HBB(F)−F 7.0%
3−HH2B(F)−F 3.0%
3−HB(F)BH−3 3.0%
5−HBBH−3 3.0%
3−HHB(F,F)−OCF2H 4.0%
NI=84.6(℃)
η=15.5(mPa・s)
Δn=0.089
Δε=5.0
Vth=2.30(V)
【0189】
実施例31
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 6.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 6.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 4.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 4.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 8.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 8.0%
2−HHB(F)−F 3.0%
2−HBB(F)−F 3.0%
3−HBB(F)−F 7.0%
4−HBB(F)−F 2.0%
5−HBB(F)−F 7.0%
2−H2BB(F)−F 6.0%
3−H2BB(F)−F 6.0%
3−HBB(F,F)−F 6.0%
5−HBB(F,F)−F 6.0%
2−HHB(F,F)−F 5.0%
3−HHB(F,F)−F 5.0%
4−HHB(F,F)−F 5.0%
3−HHB−F 3.0%
NI=96.0(℃)
η=37.8(mPa・s)
Δn=0.127
Δε=10.2
Vth=1.58(V)
【0190】
実施例32
3−H2ZB(F,F)−F (No.4) 3.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 5.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 5.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 5.0%
5−HB−CL 3.0%
3−HH−4 8.0%
3−HBB(F,F)−F 15.0%
5−HBB(F,F)−F 10.0%
3−HHB(F,F)−F 8.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 3.0%
5−HHEB(F,F)−F 3.0%
2−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HBEB(F,F)−F 5.0%
5−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HHBB(F,F)−F 6.0%
3−HHB−1 5.0%
NI=78.5(℃)
η=26.6(mPa・s)
Δn=0.102
Δε=10.2
Vth=1.42(V)
【0191】
実施例33
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 5.0%
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 5.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 5.0%
7−HB(F)−F 6.0%
5−H2B(F)−F 6.0%
3−HB−O2 4.0%
3−HH−4 12.0%
2−HHB(F)−F 6.0%
3−HHB(F)−F 6.0%
5−HHB(F)−F 6.0%
2−HBB(F)−F 2.0%
3−HBB(F)−F 2.0%
5−HBB(F)−F 4.0%
3−HBB(F,F)−F 3.0%
2−HHBB(F,F)−F 4.0%
3−HHBB(F,F)−F 5.0%
3−HHEB−F 4.0%
5−HHEB−F 4.0%
3−HHB−1 7.0%
3−HHB−3 4.0%
NI=100.5(℃)
η=20.4(mPa・s)
Δn=0.087
Δε=5.7
Vth=2.12(V)
【0192】
実施例34
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 6.0%
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 6.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 3.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 6.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 6.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 13.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 12.0%
3−HH−4 4.0%
3−H2HB(F,F)−F 6.0%
4−H2HB(F,F)−F 6.0%
5−H2HB(F,F)−F 4.0%
3−HBB(F,F)−F 13.0%
5−HBB(F,F)−F 12.0%
3−HHBB(F,F)−F 3.0%
NI=64.2(℃)
η=33.9(mPa・s)
Δn=0.103
Δε=12.2
Vth=1.34(V)
【0193】
実施例35
3−H2ZB(F)−OCF3 (No.6) 2.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 5.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 5.0%
7−HB(F,F)−F 3.0%
3−H2HB(F,F)−F 12.0%
4−H2HB(F,F)−F 10.0%
3−HHB(F,F)−F 10.0%
4−HHB(F,F)−F 5.0%
3−HBB(F,F)−F 10.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 3.0%
5−HHEB(F,F)−F 3.0%
2−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HBEB(F,F)−F 5.0%
5−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HGB(F,F)−F 5.0%
3−HHBB(F,F)−F 6.0%
NI=77.5(℃)
η=34.8(mPa・s)
Δn=0.086
Δε=13.4
Vth=1.36(V)
【0194】
実施例36
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 4.0%
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 4.0%
5−H4HB(F,F)−F 7.0%
5−H4HB−OCF3 15.0%
3−H4HB(F,F)−CF3 8.0%
5−H4HB(F,F)−CF3 10.0%
3−HB−CL 6.0%
5−HB−CL 4.0%
2−H2BB(F)−F 5.0%
3−H2BB(F)−F 5.0%
5−H2HB(F,F)−F 4.0%
3−HHB−OCF3 5.0%
3−H2HB−OCF3 5.0%
V−HHB(F)−F 5.0%
3−HHB(F)−F 4.0%
5−HHB(F)−F 4.0%
3−HBEB(F,F)−F 5.0%
NI=70.5(℃)
η=25.4(mPa・s)
Δn=0.094
Δε=8.9
Vth=1.64(V)
【0195】
実施例37
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 5.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 4.0%
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 6.0%
5−H2ZB(F,F)−C (No.11) 6.0%
5−HB−CL 5.0%
7−HB(F,F)−F 3.0%
3−HH−4 10.0%
3−HH−5 5.0%
3−HB−O2 15.0%
3−H2HB(F,F)−F 5.0%
4−H2HB(F,F)−F 5.0%
3−HHB(F,F)−F 6.0%
2−HHB(F)−F 4.0%
3−HHB(F)−F 4.0%
5−HHB(F)−F 4.0%
3−HHB−1 8.0%
3−HHB−O1 5.0%
NI=71.6(℃)
η=19.3(mPa・s)
Δn=0.074
Δε=6.7
Vth=1.75(V)
【0196】
実施例38
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 4.0%
5−H2ZB(F,F)−F (No.5) 3.0%
5−H2ZB(F)−OCF3 (No.7) 4.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 3.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 3.0%
5−HB−CL 4.0%
4−HHB(F)−F 10.0%
5−HHB(F)−F 9.0%
7−HHB(F)−F 9.0%
3−HHB(F,F)−F 8.0%
4−HHB(F,F)−F 3.0%
3−H2HB(F,F)−F 12.0%
3−HBB(F,F)−F 13.0%
2−HHBB(F,F)−F 6.0%
3−GHB(F,F)−F 3.0%
4−GHB(F,F)−F 3.0%
5−GHB(F,F)−F 3.0%
NI=79.9(℃)
η=26.6(mPa・s)
Δn=0.082
Δε=8.0
Vth=1.65(V)
【0197】
実施例39
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 5.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 3.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 3.0%
3−H2ZB(F,F)−C (No.10) 5.0%
2−HHB(F)−F 7.0%
3−HHB(F)−F 8.0%
5−HHB(F)−F 7.0%
3−HHB(F,F)−F 8.0%
3−HBB(F,F)−F 11.0%
3−H2HB(F,F)−F 10.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 3.0%
2−HBEB(F,F)−F 2.0%
3−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−GHB(F,F)−F 3.0%
4−GHB(F,F)−F 4.0%
5−GHB(F,F)−F 4.0%
3−HHBB(F,F)−F 4.0%
NI=79.4(℃)
η=35.5(mPa・s)
Δn=0.089
Δε=11.8
Vth=1.40(V)
【0198】
実施例40
3−H2ZB(F)−OCF3 (No.6) 4.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 4.0%
7−HB(F)−F 3.0%
5−HB−CL 3.0%
3−HH−4 9.0%
3−HH−EMe 23.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 5.0%
3−HHEB−F 8.0%
5−HHEB−F 8.0%
4−HGB(F,F)−F 5.0%
5−HGB(F,F)−F 6.0%
2−H2GB(F,F)−F 4.0%
3−H2GB(F,F)−F 5.0%
5−GHB(F,F)−F 3.0%
NI=79.1(℃)
η=19.5(mPa・s)
Δn=0.065
Δε=5.8
Vth=1.79(V)
【0199】
実施例41
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 4.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 5.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 7.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 8.0%
3−H2HB(F,F)−F 5.0%
5−H2HB(F,F)−F 5.0%
3−HBB(F,F)−F 20.0%
5−HBB(F,F)−F 16.0%
5−HBB(F)B−2 10.0%
5−HBB(F)B−3 10.0%
3−BB(F)B(F,F)−F 5.0%
5−B2B(F,F)B(F)−F 5.0%
NI=100.8(℃)
η=53.6(mPa・s)
Δn=0.149
Δε=11.8
Vth=1.50(V)
【0200】
実施例42
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 4.0%
3−H2ZB(F,F)−F (No.4) 4.0%
3−H2ZB(F)−OCF3 (No.6) 4.0%
5−H2ZB(F)−OCF3 (No.7) 3.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 3.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 3.0%
3−HB(F,F)ZB(F,F)−F 5.0%
5−HB(F,F)ZB(F,F)−F 5.0%
5−HB−CL 3.0%
3−HH−4 14.0%
2−HH−5 4.0%
3−HHB−1 4.0%
3−HHEB−F 6.0%
5−HHEB−F 6.0%
3−HHB(F,F)−F 6.0%
4−HHB(F,F)−F 3.0%
3−HHEB(F,F)−F 3.0%
4−HHEB(F,F)−F 3.0%
5−HHEB(F,F)−F 2.0%
2−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HBEB(F,F)−F 3.0%
5−HBEB(F,F)−F 3.0%
2−HHBB(F,F)−F 3.0%
3−HHBB(F,F)−F 3.0%
NI=79.0(℃)
η=18.6(mPa・s)
Δn=0.072
Δε=7.6
Vth=1.69(V)
【0201】
実施例43
3−HH2ZB(F,F)−F (No.39) 3.0%
5−HH2ZB(F,F)−F (No.40) 3.0%
3−H2ZB(F,F)−F (No.4) 4.0%
5−H2ZB(F,F)−F (No.5) 3.0%
3−H2ZB(F)−OCF3 (No.6) 4.0%
5−H2ZB(F)−OCF3 (No.7) 3.0%
3−HH2ZB(F)−OCF3 (No.36) 3.0%
5−HH2ZB(F)−OCF3 (No.37) 3.0%
3−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.99) 3.0%
5−H2ZB(F,F)B(F)−F (No.100) 2.0%
3−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.101) 4.0%
5−H2ZB(F)B(F,F)−F (No.102) 3.0%
3−BB(F,F)ZB(F,F)−F 10.0%
3−HH−4 8.0%
3−HHB(F,F)−F 6.0%
3−H2HB(F,F)−F 9.0%
3−HBB(F,F)−F 6.0%
2−HHBB(F,F)−F 3.0%
3−HHBB(F,F)−F 3.0%
3−HH2BB(F,F)−F 4.0%
3−HHB−1 6.0%
5−HBBH−1O1 7.0%
NI=83.2(℃)
η=24.1(mPa・s)
Δn=0.095
Δε=9.3
Vth=1.59(V)
【0202】
実施例44
5−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.14) 11.0%
3−H2ZB(2F,3F)B(2F,3F)−O2(No.106) 11.0%
5−H2ZBB(F,F)B−2 (No.182) 6.0%
5−H2ZBB(F,F)B−F (No.184) 6.0%
3−HEB−O4 17.0%
4−HEB−O2 15.0%
5−HEB−O1 14.0%
3−HEB−O2 12.0%
5−HEB−O2 8.0%
【0203】
実施例45
3−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.13) 7.0%
3−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.46) 6.0%
5−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.47) 7.0%
3−H2ZB(2F,3F)B(2F,3F)−O2(No.106) 10.0%
3−HH−2 5.0%
3−HH−4 6.0%
3−HH−O1 4.0%
3−HH−O3 5.0%
5−HH−O1 4.0%
3−HB(2F,3F)−O2 8.0%
5−HB(2F,3F)−O2 8.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 8.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 8.0%
3−HHB(2F,3F)−2 14.0%
NI=89.2(℃)
Δn=0.085
Δε=−3.7
【0204】
実施例46
5−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.14) 5.0%
3−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.46) 6.0%
3−HH−5 5.0%
3−HH−4 5.0%
3−HH−O1 6.0%
3−HH−O3 6.0%
3−HB−O1 5.0%
3−HB−O2 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 8.0%
5−HB(2F,3F)−O2 7.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 9.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 10.0%
3−HHB(2F,3F)−2 4.0%
2−HHB(2F,3F)−1 4.0%
3−HHEH−3 5.0%
3−HHEH−5 5.0%
4−HHEH−3 5.0%
NI=87.4(℃)
Δn=0.078
Δε=−3.1
【0205】
実施例47
5−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.14) 3.0%
5−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.47) 6.0%
3−BB(2F,3F)−O2 9.0%
3−BB(2F,3F)−O4 10.0%
5−BB(2F,3F)−O4 10.0%
2−BB(2F,3F)B−3 19.0%
3−BB(2F,3F)B−5 13.0%
5−BB(2F,3F)B−5 14.0%
5−BB(2F,3F)B−7 16.0%
NI=78.9(℃)
Δn=0.195
Δε=−3.5
【0206】
実施例48
3−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.13) 3.0%
3−H2ZB(2F,3F)B(2F,3F)−O2(No.106) 4.0%
3−HB−O1 15.0%
3−HB−O2 6.0%
3−HEB(2F,3F)−O2 8.0%
4−HEB(2F,3F)−O2 8.0%
5−HEB(2F,3F)−O2 8.0%
2−BB2B−O2 6.0%
3−BB2B−O2 6.0%
5−BB2B−O1 6.0%
5−BB2B−O2 6.0%
1−B2BB(2F)−5 7.0%
3−B2BB(2F)−5 7.0%
5−B(F)BB−O2 7.0%
3−BB(2F,3F)B−3 3.0%
NI=79.3(℃)
η=23.4(mPa・s)
Δn=0.161
【0207】
実施例49
3−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.13) 11.0%
5−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.47) 6.0%
3−H2ZB(2F,3F)B(2F,3F)−O2(No.106) 3.0%
3−HH−O1 8.0%
5−HH−O1 4.0%
3−HH−4 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 10.0%
5−HB(2F,3F)−O2 16.0%
2−HHB(2F,3F)−1 4.0%
3−HHB(2F,3F)−1 5.0%
3−HHB(2F,3F)−02 14.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 14.0%
NI=65.0(℃)
η=24.9(mPa・s)
Δn=0.079
Δε=−3.9
【0208】
実施例50
3−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.46) 9.0%
5−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.47) 9.0%
3−H2ZB(2F,3F)B(2F,3F)−O2(No.106) 14.0%
3−HB−O1 15.0%
3−HH−4 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HB(2F,3F)−O2 12.0%
2−HHB(2F,3F)−1 5.0%
3−HHB(2F,3F)−1 5.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 4.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 4.0%
3−HHB−1 6.0%
NI=87.5(℃)
η=41.7(mPa・s)
Δn=0.095
Δε=−3.2
【0209】
実施例51
3−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.13) 6.0%
5−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.14) 6.0%
3−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.46) 7.0%
5−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.47) 7.0%
3−H2ZB(2F,3F)B(2F,3F)−O2(No.106) 10.0%
3−HB−O1 15.0%
3−HH−4 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 6.0%
5−HB(2F,3F)−O2 6.0%
2−HHB(2F,3F)−1 7.0%
3−HHB(2F,3F)−1 7.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 6.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 6.0%
6−HEB(2F,3F)−O2 6.0%
NI=85.9(℃)
η=39.3(mPa・s)
Δn=0.09
Δε=−3.3
【0210】
実施例52
3−H2ZB(2F,3F)−O2 (No.13) 5.0%
3−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.46) 3.0%
5−HH2ZB(2F,3F)−O2 (No.47) 3.0%
3−HB−O2 20.0%
1O1−HH−3 6.0%
1O1−HH−5 5.0%
3−HH−EMe 7.0%
4−HEB−O1 9.0%
4−HEB−O2 7.0%
5−HEB−O1 8.0%
3−HHB−1 3.0%
3−HHB−3 3.0%
4−HEB(2CN,3CN)−O4 3.0%
6−HEB(2CN,3CN)−O4 3.0%
3−HEB(2CN,3CN)−O5 4.0%
4−HEB(2CN,3CN)−O5 3.0%
5−HEB(2CN,3CN)−O5 2.0%
2−HBEB(2CN,3CN)−O2 2.0%
4−HBEB(2CN,3CN)−O4 4.0%
NI=62.3(℃)
η=41.1(mPa・s)
Δn=0.076
Δε=−6.0
【0211】
実施例53
3−HH2ZB(2F,3F)−O2(No.46) 4.0%
2O−B(2F,3F)2ZBH−3(No.201) 4.0%
3−HEB−O4 28.0%
4−HEB−O2 20.0%
5−HEB−O1 20.0%
3−HEB−O2 18.0%
5−HEB−O2 10.0%
NI=76.2(℃)
η=22.0(mPa・s)
Δn=0.089
【0212】
実施例54
2O−B(2F,3F)2ZBH−3(No.201) 14.0%
3−HH−2 5.0%
3−HH−4 6.0%
3−HH−O1 4.0%
3−HH−O3 5.0%
5−HH−O1 4.0%
3−HB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HB(2F,3F)−O2 11.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 15.0%
3−HHB(2F,3F)−2 24.0%
NI=78.6(℃)
Δn=0.080
Δε=−3.9
【0213】
【発明の効果】
本発明は他の液晶性化合物との相溶性に優れ、低粘度でかつ低いしきい値電圧を有する液晶性化合物を提供する。
また、本発明は、この液晶性化合物を成分として、その化合物を構成する環、置換基、結合基などを適当に選択することにより、所望の物性を有する上記実施例の特徴を備えた新たな液晶組成物を提供し、さらにこの液晶組成物を用いた液晶表示素子を提供する。

Claims (21)

  1. 式(1)
    Figure 0003800051
    (式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、シアノ基または炭素数1〜20のアルキル基であり、該アルキル基中の1つ以上の−CH2−は−CH=CH−、−C≡C−、−O−または−S−で置換されていても良いが−O−が連続することはなく、また該基中の1つ以上の水素はハロゲンで置換されていても良く;
    環A1〜環A5は各々独立して、隣り合わない1つ以上の−CH2−が−O−または−S−で置換されていても良い1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、あるいは1つ以上の=CH−が=N−で置換されていても良く、また環上の水素がハロゲンで置換されていても良い1,4−フェニレン基であり;
    1〜Z4は各々独立して単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF2O−、または−OCF2−であり;
    1、Y2、Y3およびY4は各々独立して水素またはフッ素であり;
    k、l、mおよびnは各々独立して0または1である)で表される液晶性化合物。
  2. 式(1−1)〜(1−6)
    Figure 0003800051
    (式中R1、R2、環A1〜A5、Z1〜Z4およびY1〜Y4は前記と同一の意味を表す)で表される請求項1記載の液晶性化合物。
  3. 式(1)において環A3が1,4−シクロヘキシレン基である請求項1記載の液晶性化合物。
  4. 式(1)においてY1とY3が共にフッ素、Y2とY4が共に水素原子である請求項1記載の液晶性化合物。
  5. 式(1)においてY1とY2が共に水素である請求項1記載の液晶性化合物。
  6. 式(1−1)において環A3が1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY3が共にフッ素、Y2とY4が共に水素である請求項2記載の液晶性化合物。
  7. 式(1−1)において環A3が1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY2が共に水素である請求項2記載の液晶性化合物。
  8. 式(1−2)において環A2および環A3が共に1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY3が共にフッ素、Y2とY4が共に水素である請求項2記載の液晶性化合物。
  9. 式(1−2)において環A2および環A3が共に1,4−シクロヘキシレン基、Y1とY2が共に水素である請求項2記載の液晶性化合物。
  10. 式(1−3)において環A3が2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基である請求項2記載の液晶性化合物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有する液晶組成物。
  12. 第一成分として、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種類含有し、第二成分として、式(2)、(3)および(4)
    Figure 0003800051
    (式中、R3は炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;X1はフッ素、塩素、−OCF3、−OCF2H、−CF3、−CF2H、−CFH2、−OCF2CF2Hまたは−OCF2CFHCF3であり;L1およびL2は各々独立して水素またはフッ素であり;Z5およびZ6は各々独立して−(CH2)2−、−(CH2)4−、−COO−、−CF2O−、−OCF2-、−CH=CH−または単結合であり;環Aおよび環Bはそれぞれ独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、または水素がフッ素で置換されていても良い1,4−フェニレンであり、環Cは1,4−シクロヘキシレンまたは水素がフッ素で置換されてもよい1,4−フェニレンである)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
  13. 第一成分として、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
    Figure 0003800051
    (式中、R4およびR5は各々独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;X2は−CNまたは−C≡C−CNであり;環Dは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Eは1,4−シクロヘキシレン、水素がフッ素で置換されてもよい1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Fは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Z7は−(CH2)2−、−COO−、−CF2O−、−OCF2−または単結合であり;L3、L4およびL5は各々独立して水素またはフッ素であり;b、cおよびdは各々独立して0または1である)
  14. 第一成分として、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
    Figure 0003800051
    (式中、R6およびR7は各々独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;環Gおよび環Iは各々独立して、1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;L6およびL7は各々独立して水素またはフッ素であるがL6およびL7が同時に水素であることはなく;Z8およびZ9は各々独立して−(CH2)2−、−COO−または単結合である。)
  15. 第一成分として、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
    Figure 0003800051
    (式中、R8およびR9は各々独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また、この基中の任意の水素はフッ素で置換されてもよく;環J、環Kおよび環Mは各々独立して、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、または水素がフッ素で置換されてもよい1,4−フェニレンであり;Z10およびZ11は各々独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH2)2−、−CH=CH−または単結合である。)
  16. 第一成分として、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
  17. 第一成分として、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記式(7)、(8)および(9)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物少なくとも1種含有する液晶組成物。
  18. 第一成分として、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1種含有し、第二成分として、前記式(2)、(3)および(4)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第三成分として、前記式(5)および(6)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有し、第四成分として、前記式(10)、(11)および(12)からなる化合物群から選択される化合物を少なくとも1種含有する液晶組成物。
  19. 請求項11〜18のいずれか1項に記載の液晶組成物に、さらに1種以上の光学活性化合物を含有する液晶組成物。
  20. 請求項11〜19のいずれか1項に記載の液晶組成物を用いた液晶表示素子。
  21. 請求項1に記載の化合物の合成中間体である下記式で表される化合物。
    Figure 0003800051
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