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JP4513351B2 - 結合基にフッ素化されたアルキル基を有する液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

結合基にフッ素化されたアルキル基を有する液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明は液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、結合基にフッ素化されたアルキル基を有する新規な液晶性化合物、この化合物を含有する液晶組成物、およびこの組成物を含有する液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、表示方式に基づいてTN(Twisted nematic)、TN−TFT(Twisted nematic−Thin film transistor)、BTN(Bistable twisted nematic)、STN(Super twisted nematic)、IPS(In-plane switching)、GH(Guest host)、DS(Dynamic scattering)、VA(Vertical alignment)、OCB(Optically compensated bend)、ECB(Electrically controlled birefringence)、PC(Phase change)などのモードに分類される。
液晶表示素子における第1の課題は、消費電力を小さくすることである。消費電力を小さくするには、素子の駆動電圧は低い方がよい。しきい値電圧の低い液晶組成物が要求される。しきい値電圧(Vth)は、下式により表わされる(例えば、非特許文献1参照。)。
Vth=π(K/ε0・Δε)1/2
この式において、Kは組成物の弾性定数、ε0は真空中の誘電率およびΔεは液晶組成物の誘電率異方性である。この式から判るように、しきい値電圧を下げる方法は、誘電率異方性を大きくするか、または弾性定数を小さくするかの二通りである。弾性定数を制御することは容易でないので、通常は大きな誘電率異方性を有する組成物を用いる。このような事情から誘電率異方性の大きな化合物が盛んに開発されてきた。
液晶表示素子における第2の課題は狭い視野角である。これを改善するために、IPSモードとVAモードが1995年と1997年にそれぞれ報告された(例えば、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5を参照。)。これらのモードでは負の誘電率異方性と小さな光学異方性(Δn)を有する組成物が用いられる。
液晶表示素子における第3の課題は、光学異方性の最適化である。IPSモードやVAモードは、レタデーションを最適化するために小さな光学異方性を示す液晶組成物を必要とする。一方前述した通り、高速応答の為に大きな誘電率異方性が必要である。すなわち、小さな光学異方性と大きな誘電率異方性を併せ持つ液晶組成物及び化合物が必要である。工業的に用いられている負の誘電率異方性を持つ液晶性化合物の代表例は、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン誘導体である(例えば、非特許文献6を参照。)。
Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1970, 12, 57 液晶討論会 2A07, 1995 ASIA DISPLAY '95, 557, 1995 ASIA DISPLAY '95, 1995 SID97 DIGEST、 1997, 845 Liq. Cryst., 1989, 5, 159 独国出願公開4413166号明細書 特開平9−302344号公報
本発明の第一の目的は、化学的に良好な安定性、他の液晶性化合物との優れた相溶性、適切な誘電率異方性、小さな光学異方性などの特性を有する液晶性化合物を提供することにある。第二の目的は、大きな比抵抗、大きな電圧保持率などの特性を有する組成物を提供することである。第三の目的は、小さな消費電力、広い視野角、最適な光学異方性などを有する液晶表示素子を提供することにある。
液晶性化合物(1)は結合基にフッ素化されたアルキルを有する。本発明者らは化合物(1)が化学的に良好な安定性、他の液晶性化合物との優れた相溶性、適切な誘電率異方性、小さな光学異方性を有することを見いだした。この化合物を含有する液晶組成物は大きな比抵抗、大きな電圧保持率などを有し、そしてこの組成物が液晶表示素子に有用であることも見いだした。本発明の目的を達成するための本発明の態様は下記のとおりである。化合物(1)における末端基、環および結合基に関して、好ましい例も述べる。
1. 式(1)で表される液晶性化合物。
Figure 0004513351
式(1)において、Raは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
「アルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−などで置き換えられてもよい」の句の意味を一例で示す。C−において任意の−CH−を−O−または−CH=CH−で置き換えた基の一部は、CO−、CH−O−(CH−、CH−O−CH−O−、HC=CH−(CH−、CH−CH=CH−(CH−、およびCH−CH=CH−CH−O−である。このように「任意の」語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH−O−CH−O−の方が好ましい。
好ましいRaは、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルケニルオキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキニル、およびアルキニルオキシである。少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられたこれらの基も好ましい。好ましいハロゲンはフッ素および塩素である。これらの基は分岐鎖よりも直鎖の方が好ましい。分岐したRaは化合物(1)が光学活性であるときに好ましい。特に好ましいRaはアルキル、アルコキシ、アルケニル、およびアルケニルオキシである。
アルケニルにおける−CH=CH−の好ましい立体配置は、二重結合の位置に依存する。1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ペンテニル、3−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはトランス配置が好ましい。2−ブテニル、2−ペンテニル、2−ヘキセニルのようなアルケニルにおいてはシス配置が好ましい。好ましい立体配置のアルケニルは、高い透明点または液晶相の広い温度範囲を有する。Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1985, 131, 109.を参照。
具体的なRaは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロポキシメチル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、1−プロピニル、および1−ペンチニルである。
具体的なRaは、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−フルオロビニル、2,2−ジフルオロビニル,2−フルオロ−2−シアノビニル、3−フルオロ−1−プロペニル、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル、4−フルオロ−1−プロペニル、および4,4−ジフルオロ−3−ブテニルでもある。特に好ましい具体的なRaは、エチル、プロピルおよびペンチルである。
Rbは、炭素数1〜20のアルキル、−C≡N、−N=C=O、−N=C=S、−SF、−C≡C−C≡N、−CH=CH−C≡N、−CH=CF−C≡N、またはハロゲンであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
好ましいRbは、アルキル、アルコキシ、アルケニル、モノフルオロアルキル、モノフルオロアルコキシ、ポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシ、ハロゲンおよび−C≡Nである。より好ましいRbは、アルキル、アルコキシ、モノフルオロアルキル、モノフルオロアルコキシ、ポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシ、フッ素および−C≡Nである。
具体的なRbは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、−OCF、−OCHF、−OCHF、−OCFCF、−OCFCHF、−OCFCHF、−OCFCFCF、−OCFCHFCF、−OCHFCFCF、フッ素、塩素、および−C≡Nである。より好ましい具体的なRbは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メトキシメチル、ビニル、1−プロペニル、3−ブテニル、3−ペンテニル、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、−OCFCHFCF、フッ素、および−C≡Nである。
1、A2、A3、およびAは、独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり、これらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
好ましいA1、A2、A3、およびAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、3−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、およびピリダジン−3,6−ジイルである。より好ましいA1、A2、A3、およびAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置は、シスよりもトランスが好ましい。2−フルオロ−1,4−フェニレンは、3−フルオロ−1,4−フェニレンと構造的に同一であるので、後者は例示しなかった。この規則は、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンと3,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンの関係などにも適用される。
1、Z2およびZ3は独立して、単結合、−(CH22−、−(CF22−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH24−、−(CH23O−、または−O(CH23−であり、そしてZ1、Z2、およびZ3の少なくとも1つは、式(2−1)〜(2−3)で表される基である。
Figure 0004513351
式(2−1)〜(2−3)において、Yは任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数1〜3のアルキルであり;Wはフッ素または水素であり;oおよびpは独立して0、1または2であり;そしてqおよびrは独立して0、1、2、または3であり、そしてqおよびrの和は1、2または3である。
好ましいZ1、Z2およびZ3は単結合、−(CH22−、−COO−、−OCO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−CF=CF−、および−C≡C−である。−CH=CH−または−CF=CF−の立体配置はシスよりもトランスが好ましい。基(2−1)および基(2−2)の立体配置はE配置である。
好ましい基(2−1)〜(2−3)は、−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CHCF(CF)−、−CF(CF)CH−、−CH=C(CFH)−、−C(CFH)=CH−、−CH=C(CHF)−、−C(CHF)=CH−、−CCH=C(CF)−、−C(CF)=CHC−、−CHCH(CF)−、−CH(CF)CH−、−CHCH(CFH)−、−CH(CFH)CH−、−CHCH(CHF)−、−CH(CHF)CH−、−CH(CF)C−、−CCH(CF)−、−CHCH(CF)C−、−CCH(CF)CH−、−CH(CFH)C−、−CCH(CFH)−、−CHCH(CFH)C−、−CCH(CFH)CH−、−CH(CHF)C−、−CCH(CHF)−、−CHCH(CHF)C−、および−CCH(CHF)CH−である。
より好ましい基(2−1)〜(2−3)は、−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CH=C(CFH)−、−CF(CF)CH−、−C(CFH)=CH−、−CCH=C(CF)−、および−C(CF)=CHC−である。特に好ましい基(2−1)〜(2−3)は、−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CHCF(CF)−、および−CF(CF)CH−である。
mおよびnは独立して、0または1である。mおよびnが0である化合物は二環を有する。mが1であり、nが0である化合物は三環を有する。mおよびnが1である化合物は四環を有する。化合物の物性に大きな差異がないので、化合物(1)はH(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。
2. 項1に記載の式(1)において、A1、A2、A3、およびAの少なくとも1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項1に記載の化合物。
3. 項1に記載の式(1)において、A1、A2、A3、およびAのいずれか1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項1に記載の化合物。
4. 項1に記載の式(1)において、A1、A2、A3、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
5. 項1に記載の式(1)において、A1、A2、A3、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項1に記載の化合物。
6. 項1に記載の式(1)において、Z1、Z2およびZ3のいずれか1つが−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CHCF(CF)−、−CF(CF)CH−、−CH=C(CFH)−、−C(CFH)=CH−、−CH=C(CHF)−、−C(CHF)=CH−、−CCH=C(CF)−、−C(CF)=CHC−、−CHCH(CF)−、−CH(CF)CH−、−CHCH(CFH)−、−CH(CFH)CH−、−CHCH(CHF)−、−CH(CHF)CH−、−CH(CF)C−、−CCH(CF)−、−CHCH(CF)C−、−CCH(CF)CH−、−CH(CFH)C−、−CCH(CFH)−、−CHCH(CFH)C−、−CCH(CFH)CH−、−CH(CHF)C−、−CCH(CHF)−、−CHCH(CHF)C−、または−CCH(CHF)CH−である項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
7.項1に記載の式(1)において、Z1、Z2およびZ3の少なくとも1つが−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CHCF(CF)−、または−CF(CF)CH−である項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
−CH=C(CF)−は、式(2−1)において、oが1であり、YがCFである基である。−C(CF)=CH−は、式(2−2)において、pが1であり、YがCFである基である。−CHCF(CF)−は、式(2−3)において、qが1であり、rが0であり、WがFであり、そしてYがCFである基である。−CF(CF)CH−は、式(2−3)において、qが0であり、rが1であり,WがFであり、そしてYがCFである基である。
8. 項1に記載の式(1)において、Z1、Z2およびZ3のいずれか1つが−CCH=C(CF)−または−C(CF)=CHC−である項1から5のいずれか1項に記載の組成物。
9.項1に記載の式(1)において、Z1、Z2およびZ3のいずれか1つが−CHCF(CF)−、−CF(CF)CH−、−CCH(CF)−、−CCH(CF)CH−、−CHCH(CF)C−、または−CH(CF)C−である項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
10. 項1に記載の式(1)において、Z1、Z2およびZ3のいずれか1つが−CHCF(CF)−または−CF(CF)CH−である項1から5のいずれか1項に記載の化合物
11. 項1に記載の式(1)において、Raが炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜19のアルコキシまたは炭素数2〜21のアルケニルである項1から10のいずれか1項に記載の化合物。
12. 項1に記載の式(1)において、Rbが炭素数1〜20のアルキル、ハロゲンまたは−C≡Nであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよい項1から11のいずれか1項に記載の化合物。
13. 項1に記載の式(1)において、Rbが炭素数1〜3のアルキル、炭素数2〜3のアルケニル、炭素数2〜3のアルキニル、炭素数1〜3のアルコキシ、または炭素数2〜3のアルコキシアルキルであり、これらの基において任意の水素はフッ素で置き換えられてもよい項1から11のいずれか1項に記載の化合物。
14. 項1に記載の式(1)において、Rbがフッ素、塩素または−C≡Nである項1から11のいずれか1項に記載の化合物。
15. 項1に記載の式(1)において、Rbが−N=C=O、−N=C=S、−SF、−C≡C−C≡N、−CH=CH−C≡N、または−CH=CF−C≡Nである項1から11のいずれか1項に記載の化合物。
16. 項1に記載の式(1)において、mおよびnが0である項1から15のいずれか1項に記載の化合物。
17. 項1に記載の式(1)において、mが1であり、nが0である項1から15のいずれか1項に記載の化合物。
18. 項1に記載の式(1)において、mが1であり、nが1である項1から15のいずれか1項に記載の化合物。
19. 下記の式(a1)〜(a4)、(b1)〜(b4)、(c1)〜(c4)、(d1)〜(d6)、および(e1)〜(e6)のいずれか1つで表わされる化合物。
Figure 0004513351

Figure 0004513351

Figure 0004513351

Figure 0004513351

Figure 0004513351
式中、Raは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;Rbは炭素数1〜20のアルキル、ハロゲン、−C≡N、−N=C=O、−N=C=S、−SF、−C≡C−C≡N、−CH=CH−C≡N、または−CH=CF−C≡Nであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;A1、A2、A3、およびAは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり;Z1、Z2およびZ3は独立して−(CH22−、−(CF22−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH24−、−(CH23O−、または−O(CH23−である。
20. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、A1、A2、A3、およびAのいずれか1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、そして他が1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項19に記載の化合物。
21. 項19に記載の式(a1)〜(a4)においてはA2が、式(b1)〜(b4)および式(c1)〜(c4)においてはA3が、式(d1)〜(d6)および式(e1)〜(e6)においてはAが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項19または20に記載の化合物。
22. 項19に記載の式(a1)〜(a4)において、A1およびA2の一方が1,4−シクロヘキシレンであり、そして他方が2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項19に記載の化合物。
23. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、A1、A2、A3、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項19に記載の化合物。
24. 項19に記載の式(a1)、(a2)、(a3)、(a4)、(b1)、(b2)、(c1)、(c2)、(d1)、(d2)、(e1)、および(e2)において、A1およびA2の一方が1,4−シクロヘキシレンであり、そして他方が1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項19に記載の化合物。
25. 項19に記載の式(b3)、(b4)、(c3)、(c4)、(d3)、(d4)、(e3)、および(e4)において、AおよびAの一方が1,4−シクロヘキシレンであり、そして他方が1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項19に記載の化合物。
26. 項19に記載の式(d5)、(d6)、(e5)、および(e6)において、AおよびAの一方が1,4−シクロヘキシレンであり、そして他方が1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項19に記載の化合物。
27. 項19に記載の式(a1)〜(a4)において、A1およびA2が1,4−シクロヘキシレンである項19に記載の化合物。
28. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Z1、Z2およびZ3の少なくとも1つが−CH=C(CF)−または−C(CF)=CH−である項19から27のいずれか1項に記載の化合物。
29. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Z1、Z2およびZ3のいずれか1つが−CCH=C(CF)−または−C(CF)=CHC−である項19から27のいずれか1項に記載の組成物。
30. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Z1、Z2およびZ3のいずれか1つが−CHCF(CF)−、−CF(CF)CH−、−CCH(CF)−、−CCH(CF)CH−、−CHCH(CF)C−、または−CH(CF)C−である項19から27のいずれか1項に記載の化合物。
31. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Z1、Z2およびZ3のいずれか1つが−CHCF(CF)−または−CF(CF)CH−である項19から27のいずれか1項に記載の化合物。
32. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Raが炭素数1〜15のアルキル、炭素数1〜14のアルコキシまたは炭素数2〜16のアルケニルである項19から31のいずれか1項に記載の化合物。
33. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Rbが炭素数1〜10のアルキル、フッ素または−C≡Nであり、このアルキルにおいて1つの−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよい項19から32のいずれか1項に記載の化合物。
34. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Rbが炭素数1〜3のアルキル、炭素数2〜3のアルケニル、炭素数2〜3のアルキニル、炭素数1〜4のアルコキシ、または炭素数2のアルコキシアルキルであり、これらの基において任意の水素はフッ素で置き換えられてもよい項19から32のいずれか1項に記載の化合物。
35. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Rbがフッ素、塩素または−C≡Nである項19から32のいずれか1項に記載の化合物。
36. 項19に記載の式(a1)〜(e6)において、Rbが−N=C=O、−N=C=S、−SF、−C≡C−C≡N、−CH=CH−C≡N、または−CH=CF−C≡Nである項19から32のいずれか1項に記載の化合物。
37. 項1〜36のいずれか1項に記載した少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物。
38. 下記の式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項37に記載の組成物。
Figure 0004513351
式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCFH、−CF、−CFH、−CFH、−OCFCFH、または−OCFCFHCFであり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−(CH)−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素である。
39. 下記の式(5)および(6)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項37に記載の組成物。
Figure 0004513351
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH)−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;そしてb、cおよびdは独立して0または1である。
40. 下記の式(7)、(8)および(9)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項37に記載の組成物。
Figure 0004513351
式中、RおよびR5は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−COO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも1つはフッ素である。
41. 下記の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項37に記載の組成物。
Figure 0004513351
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZおよびZ10は独立して−C≡C−、−COO−、−(CH)−、−CH=CH−、または単結合である。
42. 項41に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項38に記載の組成物。
43. 項41に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項39に記載の組成物。
44. 項39に記載の式(5)および(6)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項38に記載の組成物。
45. 項41に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項40に記載の組成物。
46. 項39に記載の式(5)および(6)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する項42に記載の組成物。
47. 少なくとも1つの光学活性化合物をさらに含有する項37〜46のいずれか1項に記載の組成物。
48. 項37〜47のいずれか1項に記載の組成物を含有する液晶表示素子。
化合物(2)から化合物(12)において、好ましい基は次のとおりである。分岐のアルキルよりも直鎖のアルキルが好ましい。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置はシスよりもトランスが好ましい。「アルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい」の句の意味は、本発明の態様の項1において述べた。R、環Bなどの記号を複数の化合物において用いたが、これらのR(または環Bなど)は同一であってもよいし、異なってもよい。化合物の物性に大きな差異がないので、これらの化合物は重水素、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。
本発明の液晶性化合物は、化学的に良好な安定性、他の液晶性化合物との優れた相溶性、適切な誘電率異方性、小さな光学異方性などの特性を有する。本発明の液晶組成物は、大きな比抵抗、大きな電圧保持率などの特性を有する。本発明の液晶表示素子は、小さな消費電力、広い視野角、最適な光学異方性などを有する。
液晶性化合物の用語は、液晶相を有する化合物および液晶相を有さないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称として用いる。液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と表記することがある。式(1)から式(12)で表わされる化合物をそれぞれ化合物(1)から化合物(12)と表記することがある。式(2)から式(12)において、六角形で囲んだB、D、Eなどの構造単位は環B、環D、環Eなどを示す。式(2−1)から式(2−3)で表される基をそれぞれ基(2−1)から基(2−3)と表記することがある。組成物における成分の割合(百分率)は、組成物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。
第一に、本発明の化合物(1)をさらに説明する。化合物(1)は結合基にフッ素化されたアルキルを有する二環、三環および四環の化合物である。この化合物は、素子が通常使用される条件下において物理的および化学的に極めて安定であり、そして他の液晶性化合物との相溶性がよい。この化合物を含有する組成物は、素子が通常使用される条件下で安定である。この組成物を低温で保管しても、この化合物が固体として析出することがない。この化合物の誘電率異方性は、結合基にフッ素化されたアルキルを有しない化合物のそれに比べて小さくなる傾向を有する。
化合物(1)の末端基、環および結合基を適当に選択することによって、光学異方性などの物性を任意に調整することが可能である。末端基Ra、Rb、環A〜A、および結合基Z〜Zの種類が、化合物(1)の物性に与える効果を以下に説明する。化合物(1)を組成物に添加すると、化合物(1)の物性は組成物のそれに影響する。
化合物(1)のRaが直鎖であるときは液晶相の温度範囲が広く、そして粘度が小さい。Raが分岐鎖であるときは他の液晶性化合物との相溶性がよい。Raが光学活性基である化合物は、キラルドーパント(chiral dopant)として有用である。この化合物を組成物に添加することによって、素子に発生するリバース・ツイスト・ドメイン(reverse twisted domain)を防止することができる。Raが光学活性基でない化合物は組成物の基本的成分として有用である。
化合物(1)は、Rbがアルキル、アルコキシ、アルケニルであるときは、液晶相の温度範囲が広く、そして粘度が小さい。Rbが分岐鎖であるときは他の液晶性化合物との相溶性がよい。Rbが光学活性基である化合物は、キラルドーパントとして有用である。アルキル、およびアルコキシが化学的に安定であり、特に好ましい。Rbが、ハロゲン、−C≡N、−N=C=O、−N=C=S、−SF、−C≡C−C≡N、−CH=CH−C≡N、または−CH=CF−C≡Nである化合物は、これらの基が分子長軸方向に大きな双極子モーメントを持ち配向秩序度(order parameter)を増加するのに役立つので、特に液晶相の広い温度範囲を発現する。
化合物(1)の環A、A、A3、およびAが、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルのときは、誘電率異方性が大きい。この環が、任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルのときは光学異方性が比較的大きい。この環が、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルのときは光学異方性が特に小さい。
環A、A、A3、およびAの少なくとも1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである化合物(1)は負の誘電率異方性を有する。結合基にフッ素化されたアルキルを有する化合物は、結合基にフッ素化されたアルキルを有しない化合物に比べて、より負に大きな誘電率異方性を有する傾向がある。したがって、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンを有する化合物(1)はより負に大きな誘電率異方性を有する。一方、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンを有しない化合物(1)は、正で大きな誘電率異方性または絶対値の小さな誘電率異方性を有する。この場合、誘電率異方性の大きさは、Rbの種類に依存する。例えば、Raがアルキルであり、そしてRbが−CNである化合物(1)は正で非常に大きい。Raがアルキルであり、そしてRbがフッ素である化合物(1)は正で大きい。RaおよびRbがアルキルである化合物(1)は小さい。フッ素化されたアルキルを有する結合基は、正で非常に大きな誘電率異方性の目的には一致しないこともあるが、他の物性値との適切なバランスという点で好ましい。
少なくとも2つの環が1,4−シクロヘキシシレンであるときは、透明点が高く、光学異方性が更に小さく、そして粘度が小さい。少なくとも1つの環が1,4−フェニレンのときは、光学異方性が比較的小さい。
結合基Z、ZまたはZが単結合、−(CH22−、−CH2O−、−OCH2−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、または−(CH24−のときは粘度が小さい。結合基が単結合、−(CH22−、−OCF−、−CFO−、または−CH=CH−のときは粘度がより小さい。結合基が−CH=CH−または−CF=CF−のときは液晶相の温度範囲が広く、そして弾性定数比が大きい。結合基が−C≡C−のときは光学異方性が比較的大きい。液晶相の広い温度範囲を必要とするときには−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CH=C(CFH)−、−C(CFH)=CH−、−CH=C(CHF)−、−C(CHF)=CH−、−CCH=C(CF)−、または−C(CF)=CHC−を選択するのが好ましい。−CHCF(CF)−または−CF(CF)CH−は、より負に大きな誘電率異方性を誘起する。
化合物(1)が二環または三環を有するときは粘度が小さく、三環または四環を有するときは透明点が高い。以上のように、末端基、環および結合基の種類、環の数を適当に選択することにより目的の物性を有する化合物を得ることができる。
化合物(1)の好ましい例は化合物(1−1)〜(1−41)である。これらの化合物におけるRa、Rb、Z1、Z2またはZ3の意味は、本発明の態様の項1に記載したそれと同一である。Ra、Rb、Z1、Z2またはZ3の意味は、態様の項2以下に記載したそれと同一であってもよい。これらの化合物に存在する1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルの環において、任意の水素はフッ素のようなハロゲンで置き換えられてもよい。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルにおける黒い丸は、これらの環の立体配置がトランスであることを示す。
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化合物(1)は有機合成化学における手法を適当に組み合わせることにより合成できる。出発物質に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、オーガニック・シンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
化合物(1)の合成において鍵反応は基(2−1)〜(2−3)の生成である。基(2−1)と基(2−2)は対称である。そこで、Zが基(2−2)である化合物の合成法を説明する。ZまたはZが基(2−2)を有する化合物は同様な方法で合成できる。これらの方法に基づいて化合物(1)を合成する。このスキームを説明したあと、他の結合基を生成する方法の一例を述べる。
Figure 0004513351
J. Org. Chem., 1983, 48(7), 917 に記載の方法に従い、塩基性条件下、フッ素化アルキル置換ケトン化合物(13)とホスホニウム塩(14)から、ウイティッヒ反応により化合物(1)を合成できる。塩基は、t−BuOK、NaH、n−BuLi、CHONaが好適である。ホスホニウム塩(14)は対応するブロミドとトリフェニルホスフィンから合成できる。ホスホニウム塩の調製方法は、Org. Rect., 1965, Vol. 14 に詳しい説明がある。
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化合物(1)は3級アルコール(16)の脱水反応あるいは脱ハロゲン化水素反応により合成できる(J. Fluor. Chem., 2001, 108(2), 293)。アルコール(16)に塩基性溶媒中、塩化チオニルやp−トルエンスルホン酸クロリドを作用することで目的の反応を実施できる。塩基性溶媒は、ピリジン、ピペリジン、DMSO、トリエチルアミン等が好適である。アルコール(16)はケトン(15)にトリメチルシリルトリフルオロメタン(TMS−CF)を付加した後、酸性条件下でトリメチルシリル基を外すことで合成できる。アルコール(16)はケトン(15)にグリニヤール化合物やリチウム化合物を反応することでも合成できる。
Figure 0004513351
化合物(1)は化合物(17)と(18)のカップリング反応によっても合成できる(Tetrahedron Lett., 1996, 37(2), 171)。化合物(18)は前述のホスホニウム塩(14)とトリフルオロ酢酸エチルとの反応で合成できる。
式(2−3)で表される結合基を含む化合物(1)において、Wがフッ素原子である化合物は、前述の3級アルコール(16)のフッ素化により合成できる。フッ素化は、DAST、HF−ピリジン錯体等のフッ素化剤を用いて実施できる。Chemistry of Organic Fluorine Counpounds, ed. Hudlicky, OXFORD University Press (1992) に記載されているその他のフッ素化剤を用いても構わない。また、Wが水素原子である化合物は前述のような合成方法にて合成可能な二重結合を有する化合物を還元することによって合成することができる。
結合基Z、ZまたはZを生成する方法の一例に関して、最初にスキームを示し、次に項(I)〜項(XI)でスキームを説明する。このスキームにおいて、MSGまたはMSGは少なくとも1つの環を有する1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG(またはMSG)は、同一であってもよいし、異なってもよい。化合物(1A)から(1K)は化合物(1)に相当する。Halは臭素またはヨウ素を表す。
Figure 0004513351

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(I)単結合の生成
アリールホウ酸(19)と公知の方法で合成される化合物(20)とを、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(21)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(20)を反応させることによっても合成される。
(II)−COO−と−OCO−の生成
化合物(21)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(22)を得る。化合物(22)と、公知の方法で合成されるフェノール(23)とをDDC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(1B)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成できる。
(III)−CFO−と−OCF−の生成
化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(24)を得る。化合物(24)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1C)を合成する。Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1C)は化合物(24)をDASTでフッ素化しても合成される。J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF−を有する化合物も合成できる。
(IV)−CH=CH−の生成
化合物(20)をn−ブチルリチウムで処理した後、N,N−ジメチルホルムアミドなどのホルムアミドと反応させてアルデヒド(25)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(26)をt−BuOKのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(25)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
(V)−(CH−の生成
化合物(1D)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
(VI)−(CH−の生成
ホスホニウム塩(26)の代わりにホスホニウム塩(27)を用い、項(IV)の方法に従って−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これを接触水素化して化合物(1F)を合成する。
(VII)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(21)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(28)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(28)を化合物(20)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
(VIII)−CF=CF−の生成
化合物(21)をn−ブチルリチウムで処理したあと、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(29)を得る。化合物(20)をn−ブチルリチウムで処理したあと化合物(29)と反応させて化合物(1H)を合成する。
(IX)−CHO−または−OCH−の生成
化合物(25)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(30)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(31)を得る。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(31)を化合物(23)と反応させて化合物(1J)を合成する。
(X)−(CH23O−または−O(CH23−の生成
化合物(30)の代わりに化合物(32)を用いて、項(IX)の方法に従って化合物(1K)を合成する。
(XI)−(CF22−の生成
J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414.に記載された方法に従い、ジケトン(−COCO−)をフッ化水素触媒の存在下、四フッ化硫黄でフッ素化して−(CF22−を有する化合物を得る。
第二に、本発明の組成物をさらに説明する。以下で述べる化合物の量(百分率)は組成物の全重量に基づいた重量%である。この組成物は化合物(1)から選ばれる複数の化合物のみを成分として含有してもよい。好ましい組成物は化合物(1)から選択された少なくとも1つの化合物を1〜99%の割合で含有する。この組成物は化合物(2)、(3)および(4)の群から選択された少なくとも1つの化合物、化合物(5)および(6)の群から選択された少なくとも1つの化合物、または化合物(7)、(8)および(9)の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、誘電率異方性、しきい値電圧などを調整する目的で、化合物(10)、(11)および(12)の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、物性を調整する目的で、その他の化合物をさらに含有してもよい。
化合物(2)、(3)および(4)は、誘電率異方性が正で大きく、熱的安定性と化学的安定性が優れるので、主としてTN−TFTモード用の組成物に用いられる。この組成物において、これらの化合物の量は1〜99%である。好ましい量は10〜97%である。より好ましい量は40〜95%である。液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、誘電率異方性、しきい値電圧を調整する、などの目的で化合物(10)、(11)または(12)を組成物にさらに添加してもよい。
化合物(5)および(6)は、誘電率異方性が正で非常に大きいので、主としてSTNおよびTNモード用の組成物に用いられる。これらの化合物は組成物の液晶相の温度範囲を広げる、粘度と光学異方性とを調整する、しきい値電圧を下げる、しきい値電圧の急峻性を改良する、などの目的に使用される。STNまたはTNモード用の組成物において、化合物(5)または(6)の量は1〜99%の範囲である。好ましい量は10〜97%である。より好ましい量は40〜95%である。液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、誘電率異方性、またはしきい値電圧を調整する目的で化合物(10)、(11)または(12)を組成物にさらに添加してもよい。
化合物(7)、(8)および(9)は誘電率異方性が負であるので、主としてVAモード用の組成物に用いられる。化合物(7)は粘度、光学異方性、およびしきい値電圧を調整する目的で使用される。化合物(8)は透明点を高くする、光学異方性を大きくする、しきい値電圧を下げる、などの目的に使用される。これらの化合物の量を増加させるとしきい値電圧が小さくなるが、粘度が大きくなる。従って、しきい値電圧の要求値を満たすかぎり、より少ない量が好ましい。これらの化合物は誘電率異方性が負であり、かつその絶対値は5以下であるので、好ましい量は40%以上である。より好ましい量は40〜80%である。弾性定数および電圧透過率曲線を調整する目的で、これらの化合物を誘電率異方性が正である組成物に添加してもよい。この場合の好ましい量は30%以下である。
化合物(10)、(11)および(12)の誘電率異方性の絶対値は小さい。化合物(10)は粘度または光学異方性を調整する目的で主に使用される。化合物(11)および(12)は透明点をあげて液晶相の温度範囲を広げる、または光学異方性を調整する目的で使用される。化合物(10)、(11)および(12)の量を増加させると組成物のしきい値電圧が高くなり、粘度が小さくなる。したがって、組成物のしきい値電圧の要求値を満たすかぎり多量に使用してもよい。TN−TFTモード用の組成物において、これらの化合物の好ましい量は40%以下である。より好ましい量は35%以下である。STNまたはTNモード用の組成物において、これらの化合物の好ましい量は70%以下である。より好ましい量は60%以下である。
好ましい化合物(2)から(12)は、それぞれ化合物(2−1)〜(2−9)、化合物(3−1)〜(3−97)、化合物(4−1)〜(4−33)、化合物(5−1)〜(5−56)、化合物(6−1)〜(6−3)、化合物(7−1)〜(7−3)、化合物(8−1)〜(8−5)、化合物(9−1)〜(9−3)、化合物(10−1)〜(10−11)、化合物(11−1)〜(11−18)、および化合物(12−1)〜(12−6)である。これらの化合物において、R1、R、R、R4、R、R6、R、X1、およびXの記号の意味は、本発明の態様に記載した記号の意味と同一である。
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Figure 0004513351
本発明の組成物は公知の方法によって調製される。例えば、成分である化合物を混合し、加熱によって互いに溶解させる。組成物に適当な添加物を加えて組成物の物性を調整してもよい。このような添加物は当業者によく知られている。液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与える目的でキラルドーパントが添加される。キラルドーパントの例は上記の光学活性化合物(Op−1)〜(Op−13)である。
キラルドーパントを組成物に添加してねじれのピッチを調整する。TNおよびTN−TFTモード用の好ましいピッチは40〜200μmの範囲である。STNモード用の好ましいピッチは6〜20μmの範囲である。BTNモード用の好ましいピッチは1.5〜4μmの範囲である。PCモード用の組成物にはキラルドーパントを比較的多量に添加する。ピッチの温度依存性を調整する目的で少なくとも2つのキラルドーパントを添加してもよい。
本発明の組成物は、TN、TN−TFT、STN、GH、DS、ECBなどのモード用に使用できる。メロシアニン、スチリル、アゾ、アゾメチン、アゾキシ、キノフタロン、アントラキノン、テトラジンなどの化合物である二色性色素を添加してGHモード用の組成物を調製する。本発明の組成物は、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAPおよび液晶中に三次元網目状高分子を形成させたポリマー分散型液晶表示素子(PD−LCD)、例えばポリマーネットワーク液晶表示素子(PN−LCD)など、にも使用できる。
(実施例)
第三に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によって制限されない。化合物および組成物の相転移温度において、C、N、およびIは、それぞれ、結晶、ネマチック相、および等方相である。かっこ内の相転移はそれがモノトロピックであることを示す。温度の単位は℃である。得られた化合物は核磁気共鳴スペクトル、質量スペクトルなどのデータに基づいて同定した。核磁気共鳴スペクトルにおいて、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、mはマルチプレットである。THFはテトラヒドフランを示す。
結晶−等方性液体の相転移温度(CI;℃):偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部が液晶から等方性液体に変化したときの温度を測定した。
ネマチック相−等方性液体の相転移温度(NI;℃):偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。
粘度(η;20℃で測定;mPa・s):粘度の測定にはE型粘度計を用いた。
光学異方性(Δn;25℃で測定):光学異方性は、波長が589nmの光によりアッベ屈折計を用いて測定した。
誘電率異方性(Δε;25℃で測定):試料が組成物のときはそのまま測定に供した。試料が化合物のときは適切な母液晶と混合して得られた組成物を測定した。
1)Δεの値が正の組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が9μm、ツイスト角が80度の液晶セルに試料を入れた。このセルに20ボルトを印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。0.5ボルトを印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
2)Δεの値が負の組成物:ホメオトロピック配向処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε‖)を測定した。ホモジニアス配向処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
しきい値電圧(Vth;25℃で測定;ボルト):2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が(0.5/Δn)μmであり、ツイスト角が80度である、ノーマリーホワイトモード(normally white mode)の液晶表示素子に試料を入れた。Δnは上記の方法で測定した光学異方性の値である。この素子に周波数が32Hzである矩形波を印加した。矩形波の電圧を上昇させ、素子を通過する光の透過率が90%になったときの電圧の値を測定した。
外挿法:化合物における物性値の一部は外挿値である。この値は次の方法で求めた。85重量%の母液晶Aと15重量%の試料化合物を混合して組成物を調製した。この組成物および母液晶Aの物性値を、上に記載した方法で測定した。母液晶は下記の組成物である。NI=71.7℃、Δε=11.0、Δn=0.132。外挿値は次の式を使って算出した。外挿値=[試料の物性値−(母液晶Aの物性値×0.85)]/0.15。
Figure 0004513351
2−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−1−フルオロ−1−(4−メチルフェニル)−1−トリフルオロメチルエタン(化合物No.j1−2−3)の合成

Figure 0004513351
(第1段)
良く乾燥させたマグネシウム0.58gを窒素雰囲気下、反応器へ導入し、THF1mlを加えた。そこにTHF35mlに溶解した化合物(a)6.03gをゆっくりと滴下し、その後1時間加熱環流した。一方、化合物(b)3.40gと鉄(II)アセチルアセトナート3mgをTHF200mlに溶解し、そこに先ほど調製した反応液を−78℃にてゆっくりと滴下し、室温に戻し、終夜撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウムの飽和水溶液を加え反応を停止し、有機層を分取した。水層をジエチルエーテルで抽出して、これを有機層に加えた。この有機層を2N−塩酸および塩化ナトリウムの飽和水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で溜去し、2.76gの化合物(c)を得た。
(第2段)
窒素雰囲気下の反応器中で、化合物(c)2.76gをTHF16mlに溶解させ、反応液を0℃に冷却した。そこにTHF10mlに溶解したトリメチルシリルトリフルオロメタン1.44gを滴下し、続いてテトラブチルアンモニウムフロリド(1M/L)8.0mlを滴下し、室温で3時間撹拌した。得られた反応混合物に蒸留水を加えて有機層を分取した。更に水層をジエチルエーテルで抽出してこれを有機層に加えた。この有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で溜去し、2.70gの化合物(d)を得た。
(第3段)
窒素雰囲気下の反応器中の化合物(d)2.70gをTHF30mlへ溶解させた。そこにジエチルアミノサルファトリフルオリド(DAST)1.27gを加え、室温で3時間撹拌した。得られた反応混合物に蒸留水を加えて有機層を分取した。更に水層をトルエンで抽出してこれを有機層に加えた。この有機層を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液、蒸留水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧溜去し、得られた残査をシリカゲルカラムクロマトフラフィーにて精製し、1.77gの化合物(c2−2−1)を無色結晶として得た。CI:104℃.
H−NMR(CDCl):δ(ppm);7.34(d,2H),7.25(d,2H),2.41(s,3H),2.08(d,2H),1.90−1.87(m,1H),1.73−1.50(m,8H),1.33−1.24(m,3H),1.16−1.10(m,3H),1.02−0.83(m、12H).
2−(トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1−フルオロ−1−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−1−トリフルオロメチルエタン(化合物No.j1−2−5)の合成

Figure 0004513351
(第1段)
良く乾燥させたマグネシウム1.56gを窒素雰囲気下、反応器へ導入し、THF1mlを加えた。そこにTHF100mlに溶解した(a)16.0gをゆっくりと滴下し、その後1時間加熱環流し、室温に戻した。得られた反応液を窒素雰囲気下、−78℃でTHF80mlに懸濁させたヨウ化銅(I)12.2mlへ注ぎこみ、一度室温に昇温させた後、再び−78℃に冷却した。ここにTHF80mlに溶解させた(e)12.9gを−78℃にてゆっくりと滴下し、室温に戻し、終夜撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウムの飽和水溶液を加え反応を停止し、有機層を分取した。水層をジエチルエーテルで抽出して、これを有機層に加えた。この有機層を塩化アンモニウムの飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で溜去し、2.76gの化合物(f)を得た。
(第2段)
窒素雰囲気下の反応器中で、化合物(f)14.0gをTHF70mlに溶解させ、反応液を0℃に冷却した。そこにTHF10mlに溶解したトリメチルシリルトリフルオロメタン6.1gを滴下し、続いてテトラブチルアンモニウムフロリド(1M/L)34.0mlを滴下し、室温で3時間撹拌した。得られた反応混合物に蒸留水を加えて有機層を分取した。更に水層をジエチルエーテルで抽出してこれを有機層に加えた。この有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で溜去し、14.9gの化合物(g)を得た。
(第3段)
窒素雰囲気下の反応器中化合物(g)3.34gをTHF30mlへ溶解させた。そこにDAST1.35gを加え、室温で3時間撹拌した。得られた反応混合物に蒸留水を加えて有機層を分取した。更に水層をトルエンで抽出してこれを有機層に加えた。この有機層を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液、蒸留水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧溜去し、得られた残査をシリカゲルカラムクロマトフラフィーにて精製し、3.30gの化合物(c2−2−3)を無色結晶として得た。CI:89.9℃.
H−NMR(CDCl):δ(ppm);7.25−7.21(m,1H),6.81−6.78(m,1H),4.16(q,2H),2.46−2.33(m,2H),2.01−1.92(m,1H),1.78−1.60(m,8H),1.48(t,3H),1.35−0.78(m,18H).
1,1,1−トリフルオロ−2−(4−プロピルフェニル)−3−(トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル−2−プロペン(a2−2−12)の合成
Figure 0004513351
(第1段)化合物(h)とトリフェニルホスフィンから合成したホスホニウム塩5.9gに、0℃でt−BuOK1.2gを加え2時間攪拌し黄色のイリド溶液を得た。ここへ化合物(j)2.2gを加え、0℃で1時間、室温で5時間攪拌した。反応混合物をトルエン300mLに投入し、水で十分洗浄した。減圧下溶媒を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル300mL、溶出液:トルエン/ヘプタン=5/1)および再結晶(エタノール)で精製し、0.52gの化合物(b2−2−1)を得た。
1,1,1−トリフルオロ−2−(4−メチルフェニル)−3−(4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)フェニル−2−プロペン(a3−2−9)の合成
Figure 0004513351
(第1段)化合物(k)とトリフェニルホスフィンから合成したホスホニウム塩13.4gへ、メタノールに溶解させた化合物(l)4.51gを加えさらにCHONa1.43gを加え20時間加熱還流下攪拌した。その後反応液の溶媒を減圧下留去し、CHClを加え、シリカゲルろ過を行った。ろ液を減圧下溶媒を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル600mL、溶出液:トルエン/ヘプタン=1/4)および再結晶(エタノール)で精製し、2.4gの化合物(b2−2−1)を得た。
H−NMR(CDCl):δ(ppm);7.19(dd,4H),7.14(m,1H),6.97(dd,4H),2.39(s,3H),2.40−2.34(m,1H),1.81(m,4H),1.40−1.17(m,7H),1.03−0.95(m,2H),0.88(t,3H).
実施例1〜実施例4と同様にして、下記の化合物を合成する。実施例1〜実施例4で合成した化合物も例示した。これらの化合物において、1,4−シクロヘキシレンの黒い丸は、立体配置がトランスであることを示す。
Figure 0004513351
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本発明の代表的な組成物を使用例1〜14にまとめた。最初に、組成物の成分である化合物とその量(重量%)を示した。化合物は表1の取り決めに従い、左末端基、結合基、環構造、および右末端基の記号によって表示した。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置はトランスである。末端基の記号がない場合は、末端基が水素であることを意味する。次に組成物の物性値を示した。物性値の測定は、日本電子機械工業規格(Standard of Electronic Industries Association of Japan)、EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法に従った。誘電率異方性(Δε)および光学異方性(Δn)の値は、外挿法により算出した。
Figure 0004513351
使用例1
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 5%
5−HH1CFWB−1 (1−12) 5%
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 5%
2−BEB(F)−C (5) 5%
3−BEB(F)−C (5) 5%
4−BEB(F)−C (5) 4%
1V2−BEB(F,F)−C (5) 16%
3−HB−O2 (10−5) 2%
3−HH−4 (10−1) 3%
3−HHB−F (3−1) 3%
3−HHB−1 (11−1) 8%
3−HHB−O1 (11−1) 4%
3−HBEB−F (3−34) 4%
3−HHEB−F (3−10) 7%
5−HHEB−F (3−10) 7%
3−H2BTB−2 (11−15) 4%
3−H2BTB−3 (11−15) 4%
3−H2BTB−4 (11−15) 4%
3−HB(F)TB−2 (11−14) 5%
NI=66.8℃;Δn=0.119;η(20℃)=53.6mPa・s;Δε=25.5;Vth=1.19V.
使用例2
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 5%
3−HHVCB−3 (1−12) 5%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 5%
2−HB−C (5−2) 5%
3−HB−C (5−2) 7%
3−HB−O2 (10−5) 5%
2−BTB−1 (10−10) 3%
3−HHB−F (3−1) 4%
3−HHB−1 (11−1) 8%
3−HHB−O1 (11−1) 5%
3−HHB−3 (11−1) 14%
3−HHEB−F (3−10) 4%
5−HHEB−F (3−10) 4%
2−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F)−F (3−2) 7%
5−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 5%
NI=89.8℃;Δn=0.088;η(20℃)=29.3mPa・s;Δε=3.9;Vth=2.77V.
使用例3
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 6%
3−HHVCB−3 (1−12) 6%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 5%
3−BEB(F)−C (5) 8%
3−HB−C (5−2) 4%
V−HB−C (5−2) 8%
1V−HB−C (5−2) 8%
3−HB−O2 (10−5) 3%
3−HH−2V (10−1) 6%
3−HH−2V1 (10−1) 7%
V2−HHB−1 (11−1) 10%
3−HHB−1 (11−1) 5%
3−HHEB−F (3−10) 7%
3−H2BTB−2 (11−15) 6%
3−H2BTB−3 (11−15) 6%
3−H2BTB−4 (11−15) 5%
NI=74.5℃;Δn=0.119;η(20℃)=31.5mPa・s;Δε=7.7;Vth=2.16V.
使用例4
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 7%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 7%
5−BEB(F)−C (5) 5%
V−HB−C (5−2) 11%
5−PyB−C (5−8) 6%
4−BB−3 (10−8) 4%
3−HH−2V (10−1) 3%
5−HH−V (10−1) 11%
V−HHB−1 (11−1) 7%
V2−HHB−1 (11−1) 15%
3−HHB−1 (11−1) 9%
1V2−HBB−2 (11−4) 10%
3−HHEBH−3 (12−6) 5%
NI=79.7℃;Δn=0.105;η(20℃)=28.6mPa・s;Δε=4.9;Vth=2.38V.
使用例5
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 7%
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 6%
3−HHVCB−3 (1−12) 6%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 5%
1V2−BEB(F,F)−C (5) 6%
3−HB−C (5−2) 8%
2−BTB−1 (10−10) 3%
5−HH−VFF (10−1) 10%
3−HHB−1 (11−1) 8%
VFF−HHB−1 (11−1) 8%
VFF2−HHB−1 (11−1) 20%
3−H2BTB−2 (11−15) 5%
3−H2BTB−3 (11−15) 4%
3−H2BTB−4 (11−15) 4%
NI=67.4℃;Δn=0.104;η(20℃)=39.2mPa・s;Δε=5.4;Vth=2.22V.
使用例6
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 6%
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 7%
5−HB−CL (2−1) 10%
3−HH−4 (10−1) 5%
3−HH−5 (10−1) 4%
3−HHB−F (3−1) 4%
3−HHB−CL (3−1) 3%
4−HHB−CL (3−1) 4%
3−HHB(F)−F (3−23) 10%
4−HHB(F)−F (3−2) 9%
5−HHB(F)−F (3−2) 9%
7−HHB(F)−F (3−2) 8%
5−HBB(F)−F (3−2) 4%
1O1−HBBH−5 (12−1) 3%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 2%
4−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
5−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
4−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
NI=92.2℃;Δn=0.078;η(20℃)=37.3mPa・s;Δε=3.5;Vth=2.81V.
使用例7
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 7%
3−HHVCB−3 (1−12) 5%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 5%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 9%
3−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
4−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
5−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 14%
5−HBB(F,F)−F (3−24) 10%
3−H2BB(F,F)−F (3−27) 10%
5−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
5−HHEBB−F (4) 2%
3−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
1O1−HBBH−4 (12−1) 4%
1O1−HBBH−5 (12−1) 4%
NI=79.8℃;Δn=0.097;η(20℃)=41.6mPa・s;Δε=7.2;Vth=1.84V.
上記組成物100部にOp−5を0.25部添加したときのピッチは64.0μmであった
使用例8
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 5%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 5%
5−HB−F (2−1) 12%
6−HB−F (2−1) 9%
7−HB−F (2−1) 7%
2−HHB−OCF3 (3−1) 7%
3−HHB−OCF3 (3−1) 7%
4−HHB−OCF3 (3−1) 7%
5−HHB−OCF3 (3−1) 5%
3−HH2B−OCF3 (3−4) 4%
5−HH2B−OCF3 (3−4) 4%
3−HHB(F,F)−OCF2H (3−3) 4%
3−HHB(F,F)−OCF3 (3−3) 5%
3−HH2B(F)−F (3−5) 3%
3−HBB(F)−F (3−23) 5%
5−HBB(F)−F (3−23) 5%
5−HBBH−3 (12−1) 3%
3−HB(F)BH−3 (12−2) 3%
NI=69.0℃;Δn=0.078;η(20℃)=22.7mPa・s;Δε=3.6;Vth=2.55V.
使用例9
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 5%
3−HHVCB−3 (1−12) 8%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 7%
5−HB−CL (2−1) 3%
3−HH−4 (10−1) 8%
3−HHB−1 (11−1) 5%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 8%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 15%
5−HBB(F,F)−F (3−24) 8%
3−HHEB(F,F)−F (3−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (3−12) 3%
5−HHEB(F,F)−F (3−12) 3%
2−HBEB(F,F)−F (3−36) 3%
3−HBEB(F,F)−F (3−36) 5%
5−HBEB(F,F)−F (3−36) 3%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 6%
NI=67.4℃;Δn=0.087;η(20℃)=32.8mPa・s;Δε=6.9;Vth=1.55V.
使用例10
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 5%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 5%
3−HB−CL (2−1) 3%
5−HB−CL (2−1) 2%
3−HHB−OCF3 (3−1) 5%
3−H2HB−OCF3 (3−13) 5%
5−H4HB−OCF3 (3−19) 15%
V−HHB(F)−F (3−2) 5%
3−HHB(F)−F (3−2) 5%
5−HHB(F)−F (3−2) 5%
3−H4HB(F,F)−CF3 (3−21) 8%
5−H4HB(F,F)−CF3 (3−21) 5%
5−H2HB(F,F)−F (3−15) 5%
5−H4HB(F,F)−F (3−21) 7%
2−H2BB(F)−F (3−26) 5%
3−H2BB(F)−F (3−26) 10%
3−HBEB(F,F)−F (3−36) 5%
NI=60.2℃;Δn=0.089;η(20℃)=34.2mPa・s;Δε=7.3;Vth=1.75V.
使用例11
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 8%
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 5%
5−HB−CL (2−1) 4%
7−HB(F,F)−F (2−3) 3%
3−HH−4 (10−1) 10%
3−HH−5 (10−1) 5%
3−HB−O2 (10−5) 5%
3−HHB−1 (11−1) 9%
3−HHB−O1 (11−1) 5%
2−HHB(F)−F (3−2) 10%
3−HHB(F)−F (3−2) 10%
5−HHB(F)−F (3−2) 10%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 6%
3−H2HB(F,F)−F (3−15) 5%
4−H2HB(F,F)−F (3−15) 5%
NI=61.6℃;Δn=0.059;η(20℃)=33.3mPa・s;Δε=2.6;Vth=2.01V.
使用例12
3−HH1CFWB−1 (j2−2−3) 6%
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 6%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 6%
5−HB−CL (2−1) 3%
7−HB(F)−F (2−2) 2%
3−HH−4 (10−1) 9%
3−HH−EMe (10−2) 15%
3−HHEB−F (3−10) 8%
5−HHEB−F (3−10) 8%
3−HHEB(F,F)−F (3−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (3−12) 5%
4−HGB(F,F)−F (3−91) 5%
5−HGB(F,F)−F (3−91) 6%
2−H2GB(F,F)−F (3−94) 2%
3−H2GB(F,F)−F (3−94) 2%
5−GHB(F,F)−F (3−97) 7%
NI=57.7℃;Δn=0.052;η(20℃)=36.4mPa・s;Δε=4.7;Vth=1.53V.
使用例13
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 5%
3−HHVCB−3 (1−12) 5%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 5%
3−HH−4 (10−1) 8%
3−HHB−1 (11−1) 6%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 10%
3−H2HB(F,F)−F (3−15) 9%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 15%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (3−85) 20%
1O1−HBBH−5 (12−1) 7%
2−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
3−HH2BB(F,F)−F (4−15) 4%
NI=74.8℃;Δn=0.100;η(20℃)=34.0mPa・s;Δε=8.2;Vth=1.63V.
使用例14
3−HH1CFWB(2F,3F)−O2 (j2−2−5) 8%
5−HHVCB−3 (a2−2−3) 6%
3−HH−4 (10−1) 3%
3−HH−5 (10−1) 3%
3−HH−O1 (10−1) 3%
3−HH−O3 (10−1) 3%
3−HB−O1 (10−5) 3%
3−HB−O2 (10−5) 3%
3−HB(2F,3F)−O2 (7−1) 10%
5−HB(2F,3F)−O2 (7−1) 10%
3−HHEH−3 (11) 5%
3−HHEH−5 (11) 5%
4−HHEH−3 (11) 5%
2−HHB(2F,3F)−1 (8−1) 4%
3−HHB(2F,3F)−2 (8−1) 4%
3−HHB(2F,3F)−O2 (8−1) 12%
5−HHB(2F,3F)−O2 (8−1) 13%
NI=69.2℃;Δn=0.070;η(20℃)=44.9mPa・s;Δε=−3.5.

Claims (35)

  1. 式(1)で表される液晶性化合物。

    Figure 0004513351

    Figure 0004513351
    式(1)において、RaおよびRbは独立して、炭素数1〜のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−置き換えられてもよく、A、A、およびAは独立して1,4−シクロヘキシレン、または1,4−フェニレンあり、これらの環において任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Z、ZおよびZは独立して単結合−COO−、−OCO−−CFO−、または−OCFあり、そしてZ、Z、およびZ 1つは、式(2−1)〜(2−3)で表される基であり;そしてmおよびnは独立して0または1であり、そしてmおよびnの和は1または2である
    式(2−1)〜(2−3)において、Yは任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数のアルキルであり;Wはフッ素あり;oおよびpは0であり;そしてqおよびrは独立して0または1であり、そしてqおよびrの和は1ある。
  2. 請求項1に記載の式(1)において、A、A、A、およびAの少なくとも1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項1に記載の化合物。
  3. 請求項1に記載の式(1)において、A、A、A、およびAのいずれか1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項1に記載の化合物。
  4. 請求項1に記載の式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンある請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 請求項1に記載の式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンある請求項1に記載の化合物。
  6. 請求項1に記載の式(1)において、Z、ZおよびZのいずれか1つが−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CHCF(CF)−、−CF(CF)CH−、−CH=C(CFH)−、−C(CFH)=CH−、−CH=C(CHF)−または−C(CHF)=CH−ある請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 請求項1に記載の式(1)において、Z、ZおよびZいずれか1つが−CH=C(CF)−、−C(CF)=CH−、−CHCF(CF)−、または−CF(CF)CH−である請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 請求項1に記載の式(1)において、Z、ZおよびZのいずれか1つが−CHCF(CF)−または−CF(CF)CH−である請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物
  9. 請求項1に記載の式(1)において、Raが炭素数1〜のアルキル、炭素数1〜のアルコキシまたは炭素数2〜のアルケニルである請求項1からのいずれか1項に記載の化合物。
  10. 請求項1に記載の式(1)において、Rbが炭素数1〜3のアルキル、炭素数2〜3のアルケニル炭素数1〜3のアルコキシ、または炭素数2〜3のアルコキシアルキルであ、請求項1からのいずれか1項に記載の化合物。
  11. 請求項1に記載の式(1)において、mが1であり、nが0である請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. 請求項1に記載の式(1)において、mが1であり、nが1である請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 下記の式b1)〜(b4)、(c1)〜(c4)、(d1)〜(d6)、および(e1)〜(e6)のいずれか1つで表わされる化合物。
    Figure 0004513351

    Figure 0004513351

    Figure 0004513351

    Figure 0004513351
    式中、RaおよびRbは独立して、炭素数1〜のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、A、A、およびAは独立して1,4−シクロヘキシレン1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンあり;Z、ZおよびZは独立し−COO−、−OCO−−CFO−、または−OCFある。
  14. 請求項13に記載の式(1)〜(e6)において、A、A、A、およびAのいずれか1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、そして他が1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンある請求項13に記載の化合物。
  15. 請求項13に記載の(b1)〜(b4)および式(c1)〜(c4)においてはAが、式(d1)〜(d6)および式(e1)〜(e6)においてはAが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項13または14に記載の化合物。
  16. 請求項13に記載の式(1)〜(e6)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンある請求項13に記載の化合物。
  17. 請求項13に記載の式b1)、(b2)、(c1)、(c2)、(d1)、(d2)、(e1)、および(e2)において、AおよびAの一方が1,4−シクロヘキシレンであり、そして他方が1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンある請求項13に記載の化合物。
  18. 請求項13に記載の式(b3)、(b4)、(c3)、(c4)、(d3)、(d4)、(e3)、および(e4)において、AおよびAの一方が1,4−シクロヘキシレンであり、そして他方が1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンある請求項13に記載の化合物。
  19. 請求項13に記載の式(d5)、(d6)、(e5)、および(e6)において、AおよびAの一方が1,4−シクロヘキシレンであり、そして他方が1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンある請求項13に記載の化合物。
  20. 請求項13に記載の式(1)〜(e6)において、Z、ZおよびZいずれか1つが−CH=C(CF)−または−C(CF)=CH−である請求項13から19のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 請求項13に記載の式(1)〜(e6)において、Z、ZおよびZのいずれか1つが−CHCF(CF)−または−CF(CF)CH−である請求項13から19のいずれか1項に記載の化合物
  22. 請求項13に記載の式(1)〜(e6)において、Raが炭素数1〜のアルキル、炭素数1〜のアルコキシまたは炭素数2〜のアルケニルである請求項13から21のいずれか1項に記載の化合物。
  23. 請求項13に記載の式(1)〜(e6)において、Rbが炭素数1〜3のアルキル、炭素数2〜3のアルケニルまたは炭素数1〜4のアルコキシ請求項13から22のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載した少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物。
  25. 下記の式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項24に記載の組成物。
    Figure 0004513351
    式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCFH、−CF、−CFH、−CFH、−OCFCFH、または−OCFCFHCFであり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH−、−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素である。
  26. 下記の式(5)および(6)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項24に記載の組成物。
    Figure 0004513351
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;そしてb、cおよびdは独立して0または1である。
  27. 下記の式(7)、(8)および(9)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項24に記載の組成物。
    Figure 0004513351
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して−(CH−、−COO−または単結合であり;そしてLおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも1つはフッ素である。
  28. 下記の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項24に記載の組成物。
    Figure 0004513351
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZおよびZ10は独立して−C≡C−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
  29. 請求項28に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項25に記載の組成物。
  30. 請求項28に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項26に記載の組成物。
  31. 請求項26に記載の式(5)および(6)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項25に記載の組成物。
  32. 請求項28に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項27に記載の組成物。
  33. 請求項26に記載の式(5)および(6)で表される化合物群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項29に記載の組成物。
  34. 少なくとも1つの光学活性化合物をさらに含有する請求項2433のいずれか1項に記載の組成物。
  35. 請求項2434のいずれか1項に記載の組成物を含有する液晶表示素子。
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