JP3867871B2 - 硫酸ニッケルの溶媒抽出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニッケル水溶液中からアンモニア、ナトリウム等の不純物を除去するために行われる2段溶媒抽出法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ニッケルの工業的用途として、例えば一般電解めっきのほか、コンピュータのハードデスク用ニッケル無電解めっき等に硫酸ニッケルが広く用いられており、さらに最近では、二次電池用ニッケルの用途としても原料として硫酸ニッケルが多用されるようになってきている。
【0003】
しかしながら、これらの用途のうちには、硫酸ニッケル不純物として含まれるアンモニア、ナトリウム等の含有を極力抑えなければならない場合がある。従来硫酸ニッケルの精製は有機溶媒抽出法を使用して行われるが、この場合には、抽出剤として酸性抽出剤を使用するときは、原料溶液中の不純物を抽出するにしても、ニッケルを抽出するにしても、中和剤の使用が必要となる。そしてこのような中和剤として一般的にはそのハンドリングの容易性から苛性ソーダを用いる場合が多い。しかし苛性ソーダを用いる場合には、得られた有機抽出相へのナトリウム混入の問題が生じ、該硫酸ニッケル精製液を濃縮して、硫酸ニッケルを結晶化するときにナトリウムの混入を避けることは極めて困難である。
【0004】
これをさらに具体的に説明すると、例えば粗硫酸ニッケル溶液から溶媒抽出によりその中に含まれるコバルト、カルシウム等の不純物を酸性抽出液を使用して抽出除去する場合に、多くの場合には酸性抽出液としてアルキルスルホン酸やアルキルスルホン酸エステル等の有機酸抽出剤が用いられるが、pH調整および中和剤として使用される苛性ソーダ中のナトリウムは、当然有機相中に残留し、精製した硫酸ニッケル中から硫酸ニッケルを結晶化したときに結晶間に含まれることになる。逆に、粗硫酸ニッケル溶液から溶媒抽出によりその中に含まれるニッケルを上記した有機酸性抽出液を使用して抽出除去する場合においても多くのナトリウム分が同時に抽出され、硫酸等の鉱酸で逆抽出しても逆抽出相にその大部分が移行するために結晶化に際してのナトリウム混入の原因となる。
【0005】
従って、溶媒抽出法を使用し有機酸性抽出剤でニッケルの精製を行う場合には、ニッケル含有抽出有機相を洗浄水により強力に洗浄して、該抽出有機相中からナトリウム分を洗浄水中に分離除去することが必要となる。しかしながら、このような洗浄法では洗浄水が大量に必要になるばかりでなく、洗浄水中へのニッケルの損失量も多くなるし、また洗浄水の後処理を考慮に入れねばならないので経済的に著しく不利であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、硫酸ニッケル溶液を溶媒抽出法によって精製する場合に、抽出有機剤中に含まれるナトリウム、アンモニア等の不純物を経済的に除去し、高純度硫酸ニッケル溶液を効率的に得る方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明は、向流連続2段で構成される有機溶媒抽出槽において、ナトリウムおよびアンモニウムを主体とする不純物を含有する粗硫酸ニッケル溶液を2段目の抽出槽に供給し、該2段目の抽出槽において、1段目の抽出槽から供給された有機抽出剤と前記粗硫酸ニッケル溶液とをpH6.5〜7.0の範囲で向流的に抽出反応させて該粗硫酸ニッケル溶液中のニッケルの一部を有機抽出剤中に抽出する第1抽出工程と、該第1抽出工程で得られたニッケル含有有機抽出剤を抽出有機剤洗浄工程に送り、該洗浄工程において前記有機抽出剤中のナトリウムおよびアンモニウムを洗浄除去し、前記第1抽出工程で得られた一部のニッケルが抽出された後の粗硫酸ニッケル溶液を1段目の抽出槽に供給し、該1段目の抽出槽において、新しい有機抽出剤とpH5.5〜6.5の範囲で向流的に抽出反応させて前記粗硫酸ニッケル溶液中の残部のニッケルを有機抽出剤中に抽出する第2抽出工程とからなり、該第2抽出工程で得られたニッケル含有有機抽出液を2分割して、その一部を前記2段目の抽出槽に供給する有機抽出剤に用い、残部をバイパス抽出有機剤洗浄工程に供給して該有機抽出剤中のナトリウムおよびアンモニウム液の洗浄除去を行う硫酸ニッケルの溶媒抽出方法を特徴とするものである。
【0008】
上記した抽出有機剤洗浄工程においては、第1抽出工程で得られたニッケル含有抽出剤を、ニッケルを少なくとも10g/リットル含む洗浄水で洗浄することが好ましい。また、バイパス抽出有機剤洗浄工程においては、第2抽出工程で得られたニッケル含有有機抽出剤を、該有機抽出剤中に含有されるニッケル量の少なくとも0.6倍量のニッケルを含む洗浄水で洗浄することが好ましい。
そして、バイパス抽出有機剤洗浄工程で洗浄終了後の洗浄水の少なくとも一部を抽出有機剤洗浄工程の洗浄水に利用することが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
ナトリウム、アンモニアを主体とする不純物を含む粗硫酸ニッケル溶液からニッケルを酸性機抽出剤を用いて抽出する場合、通常、例えばCyanex272、D2EHPA,PC−88A等のアルキルスルホン酸またはアルキルスルホン酸エステル有機抽出剤が使用されるが、この場合においてニッケルの抽出残液中への損失を考慮すれば、抽出剤のpHを5〜7の範囲に維持することが好ましい。pHをこれ以上の値にして抽出を行えば、ニッケルよりも高pH側で抽出されるナトリウム、アンモニウム等が多量に抽出剤中に抽出され、これらの不純物の除去が困難となる。しかしながら本発明においては、硫酸抽出工程を向流連続2段抽出槽を用いた2段抽出工程で行うとともに、ニッケル抽出後の抽出有機剤の一部をバイパスさせてバイパス洗浄工程に導き、ここでナトリウム、アンモニウム等の洗浄を行わせることによりこれらの不純物を効率的に除去することに成功した。
【0010】
図1は、本発明の硫酸ニッケルの溶媒抽出方法の典型的な実施態様における概略フローシートを示したものである。ナトリウム、アンモニウム等の不純物が含まれる粗硫酸ニッケル溶液は、有機酸性抽出剤を用いた少なくとも向流連続2段抽出槽を用いた2段抽出工程で行うことにより、原料粗硫酸ニッケル中のほぼ全量のニッケル分の有機抽出剤中への抽出を行うことができる。即ち、第1抽出工程では、原料粗硫酸ニッケル溶液を2段目の抽出槽に供給し、そこで1段目の抽出槽から供給される有機抽出剤と向流的に反応を行わせ該有機抽出剤中に原料硫酸ニッケル溶液中のニッケル分の一部を抽出させる。
【0011】
また第2抽出工程では、第1抽出工程終了後の残部のニッケル分を含む粗硫酸ニッケル溶液を1段目の抽出槽に供給し、そこで新しく供給される有機抽出剤と向流的に反応を行わせ該有機抽出剤中に原料硫酸ニッケル溶液中の残部のニッケル分を抽出させる。該2段目の抽出槽で行われる前記第1抽出工程でのニッケルの抽出は、pH6.5〜7.0の範囲で行われ、前記1段目の抽出槽で行われる前記第2抽出工程でのニッケルの抽出は、pH5.5〜6.5の範囲で行われる。
【0012】
第2抽出工程でのpHを5.5〜6.5と第1抽出工程のpH範囲よりも低く設定したのは、ニッケル量の酸性有機抽出剤中への抽出量が少ない第2抽出工程では、pH6.5以下でニッケルを抽出したほうが、pHをこの値を超えて抽出したときよりも有機抽出剤中に同時に抽出されるナトリウム、アンモニウムの抽出量を抑制することができるためである。
【0013】
そして、1段目の抽出槽から得られる第2抽出工程後の抽出有機剤は、その一部を抜き取ってバイパス抽出有機剤洗浄工程に供給し、残部を2段目の抽出槽に供給する。これは、比較的高pH領域、例えばpH6.5以上のpH領域においては、有機抽出剤中に抽出されるニッケル濃度を高めるほど、有機抽出剤中に同時抽出されるナトリウム、アモニウムの抽出量は抑制される傾向となるため、一部をバイパスさせて供給有機抽出剤量を削減してpH6.5〜7.0の抽出条件でニッケルの抽出を行えば、第1抽出工程後の有機抽出剤中のニッケル濃度が高められ、従ってナトリウム、アンモニウム等の抽出割合を低下させることができるからである。
【0014】
即ち、本発明においては、1段目の抽出槽から得られる第2抽出工程後の抽出有機剤の一部をバイパスさせて、一方をバイパス洗浄工程に供給し、他方を2段目の抽出槽に供給するのは、これを行わない従来法に比べて、2度の抽出工程により不純物が大量に混入する可能性が高くなる有機抽出剤量の削減を図る物理的効果と、抽出有機剤のニッケル濃度を高くすることによる不純物の混入量を減少を図る化学的効果の2つの効果が得られることになる。
【0015】
第1抽出工程からの抽出有機剤および第2抽出工程からのバイパス抽出有機剤は、それぞれ抽出有機剤洗浄工程およびバイパス抽出有機剤洗浄工程において、ニッケルを含む洗浄剤で洗浄され、抽出有機剤中のナトリウムおよびアンモニウムと洗浄剤中に含まれるニッケルとが置換して、これらの不純物は抽出有機剤から除去される。本発明者らは、この置換反応を効率よく行うためには、洗浄剤中のニッケルが抽出有機剤中のニッケル含有量の0.6倍以上の量で、かつ10g/リットル以上であることとが必要であることを見出した。
【0016】
このような条件下で抽出有機剤の洗浄を行う場合、バイパス抽出有機剤洗浄工程から排出される洗浄廃液を、第1工程から得られる抽出有機剤の洗浄工程の洗浄剤として用いることができる。何故ならばバイパス抽出有機剤洗浄工程に供給される第2抽出工程からの抽出有機剤は、比較的多量の有機抽出剤に対して比較的低いpH範囲でニッケルを抽出したものであるため、そのニッケル濃度は1〜5g/リットルと比較的低濃度で、またナトリウム、アンモニウム等の不純物含有量も1〜2g/リットル程度であるために、ここで使用される洗浄剤中のニッケル分をこれらの不純物と置換させて洗浄剤中のニッケル濃度はそれ程低下せず、第1工程からの抽出有機使用可能であるからである。
【0017】
例えば、20g/リットルのニッケルを含む硫酸ニッケル水溶液で2g/リットルのナトリウムおよびアンモニウムを不純物として含むバイパス抽出有機剤を1:1の量比で洗浄する場合には、置換により生ずる水溶液中のニッケルの濃度低下量は約2.5g/リットル程度にとどまり、この洗浄剤は十分に10g/リットル以上のニッケル濃度を維持している。この際に洗浄剤中の不純物濃度はその分増加するが、抽出有機剤中のこれら不純物とニッケルとの置換反応が優先的に起こるので何等洗浄効果に支障をきたすことはない。
【0018】
従って本発明によるときは、全体的に少量の洗浄剤で抽出有機剤中のナトリウム、アンモニウムの効率的な除去を行い得るのである。なお、ニッケル含有洗浄剤は、本発明の抽出工程を終えた抽出有機剤から得られる硫酸ニッケル精製液、またはこれにより得られる硫酸ニッケル結晶を利用すればよい。
【0019】
また図示の実施態様においては、向流連続2段で構成される抽出槽を用いた有機溶媒抽出方法について説明したが、抽出槽を2段以上の多段に構成し、1以上の中間段の各抽出槽で原料硫酸ニッケル溶液中の残部のニッケル分の抽出を行うとともに、前段の抽出槽からの抽出有機剤の一部を抜き取ってバイパス抽出有機剤洗浄工程へ供給するようにすることもできる。
【0020】
【実施例】
以下に本発明の実施例について説明する。
実施例1:
ミキサー部の有効容積が0.5リットル、セトラー部の容積が3.1リットルの連続向流2段のミキサーセトラー(以下、単にセトラーと称する)を用い、ニッケル、ナトリウムおよびアンモニウムを含む水相から酸性有機抽出剤を用いてニッケルを抽出する際のナトリウム、アンモニウムの抽出剤への混入抑制効果を評価するための実験を本発明の実施例と従来法による比較例とについて行った。水相の供給量を1.3リットル/hrとし、該水相中に供給するニッケル量を38g/hr、ナトリウム量を約34g/hrとした。また供給水相中のアンモニア濃度は1.0g/リットルとした。また酸性有機抽出剤としてPC−88A(大八化学社製)をクリーンソルG(日本石油社製)で20%(V/V)に希釈したものを用い、供給量は2.6リットル/hrであった。
【0021】
実験は、有機抽出剤を1段目のセトラーから供給し、2段目のセトラーに供給される、ニッケル、ナトリウムおよびアンモニウムを含む水相と各段のセトラーで連続向流的に抽出反応を起こさせた。そして、本発明の実施例として、1段目のセトラーから得られる抽出有機剤を1リットル/hrの流量でバイパスし、残部の抽出有機剤を1.6リットル/hrの流量で2段目のセトラーに供給した。これに対して、比較例では従来法による溶媒抽出法と同様に1段目のセトラーから得られた抽出有機剤の全量を2段目のセトラーに供給した。
【0022】
各抽出段におけるのpH、液量、ニッケル、ナトリウムおよびアンモニウムの濃度、ナトリウムおよびアンモニウムの有機剤への混入率、ニッケルの抽出率等の測定結果を本発明の実施例については表1に、比較例については表2に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
表1に見られるように、本発明の実施例では供給水相中のニッケル量の29g/リットルに対して向流2段抽出を行うことにより得られた抽出残液中のニッケル量は0.55g/リットルに減少した。すなわちニッケルの抽出率は97.6%であった。また、抽出有機剤中に最終的に混入するナトリウム量は、バイパス抽出有機剤中の3.0%と、2段目のセトラーからの抽出有機剤中の5.2%と併せて8.2%が抽出混入したことになる。アンモニアの混入率についても同様にして合計23.5%が混入したことになる。
【0026】
一方、これに対し、従来の単なる向流二段抽出法を採用した比較例においては、表2に見られるように、ニッケルの抽出率は97.6%と本発明の実施例の場合と同様であるが、抽出有機剤中へのナトリウムおよびアンモニウムの混入率は、それぞれ15.7%および29.4%であり、明らかに本発明の実施例においては比較例に比べてナトリウムおよびアンモニウムの混入率は極めて少なく、その混入防止に著しい効果があること認められた。
【0027】
実施例2:
実施例1と同様の装置と抽出手順により、抽出装置に導入する水相流量がニッケルの抽出率および抽出有機剤に対するナトリウム、アンモニウムの混入率に及ぼす影響について、本発明による実施例と従来法による比較例について実験した。
この実施例における試験では、セトラーへのニッケル、ナトリウムおよびアンモニウムの供給量は実施例1と同一とし、各セトラーへの水相の供給量をそれぞれ2.3リットル/hrおよび3.31リットル/hrと実施例1の場合よりも増量させた。それ以外の条件は実施例1の場合と同様とし、pH測定を水相について行った以外は実施例1と同様の項目について測定した結果を本発明の実施例については表3に、また比較例については表4に示した。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
表3および表4の結果から、水相供給量を増加させた場合にはいずれの場合においても、ニッケルの回収率は僅かに減少するが、ナトリウム、アンモニウムの除去効率が向上し、特に本発明の実施例の場合には、バイパス抽出有機物と2段目の抽出有機物中へのナトリウムおよびアンモニウムの合計混入率がそれぞれ5.1%および10.7%と比較例の場合よりも混入率の改善が著しいことが分かる。
【0031】
またさらに、本発明の場合に1段目のセトラーに対する水相の供給量を3.31リットル/hrに変えた以外は上記と同様のニッケル抽出実験を行い、その結果を表5に示した。
【0032】
【表5】
【0033】
表5の結果から、1段目のセトラーに対する水相の供給量のみを増加させると、抽出有機剤中へのナトリウムおよびアンモニア混入合計量はそれぞれ3.6%および8.8%と表4の結果に比べてさらに低下するが、ニッケル回収率は水相供給量の増加に伴い低下する傾向にある。これらの一連の実験結果から、ニッケルの回収率は、抽出反応のpH、特に1段目のセトラーでのpHに大きく依存すること、即ち1段目のセトラーの水相のpHを5.5と低いpH値で1段目の抽出を行わせるとニッケルの回収率が大幅に低下することが判明した。
【0034】
実施例3:
ニッケルの供給量を37g/リットルとし1段目のセトラーのpH値を6.0、6.5および7.0と変化させた以外は実施例1と同様の装置と抽出手順により実験を行い、pHの変化がニッケル回収率と、ナトリウムの混入率に及ぼす影響を本発明の実施例と従来法による比較例について調べた。その結果を表6に示す。
【0035】
【表6】
【0036】
表6の結果から、本発明実施例、比較例とも1段目のセトラーにおけるpHの上昇とともに、ニッケルの回収率は増加するが、ナトリウムの混入率は比較例ではほとんど変化がなかったのに対し、本発明実施例では大幅に増加することが分かった。これは2段目のセトラーのpHを他の実施例と同様の7.0に設定したため、1段目のセトラーからの抽出有機剤のバイパスを行わない比較例においては、ナトリウムの混入量は2段目のセトラーでのpH値に大きく依存し、余り変化が見られないのに対して、本発明実施例においては、1段目のセトラーから一部の抽出有機剤をバイパスさせるので、1段目のセトラーのpH値がナトリウムの混入率に大きな影響を持ち、この結果として本発明実施例の場合には、1段目のセトラーでのpH上昇とともに低下するものと考えられる。
【0037】
しかし、実施例2の結果から1段目のセトラーからの抽出有機剤へのナトリウムの混入率は、その水相の量を増加することにより低下することが判明している。そこで、ニッケル供給量は上記の実験と同様にし、水相の流量を3.3リットル/hrまで増加させて上記と同様の実験を行った。その結果を表7に示す。
【0038】
【表7】
【0039】
表7の結果から、水相の流量を増加させた場合には表3の結果と同様に抽出有機剤中へのナトリウム、アンモニウムの混入率は低下するが、表6の場合と同様に抽出有機剤中に混入するナトリウム量は1段目のセトラーでのpHの変化に影響を受けず、アンモニウムも同様の結果を示すのに対し、本発明実施例ではナトリウムの抽出有機剤への混入率は比較例と同様に水相の流量増加と共に低下し、一方1段目のセトラーにおけるpH値の増加に対してはやはり増加傾向にはあるもののその増加割合は著しく改善され、pHを6.5以下、好ましくは5.5〜6.5の範囲に抑えれば、比較例に比べて総合的に不純物混入率を低下させることができることが分かる。
【0040】
実施例4:
この実施例においては、洗浄水中のニッケル濃度の抽出有機剤中のナトリウムの洗浄効果に及ぼす効果を見るための実験を行った。本実験においては、ビーカー中に抽出有機剤および洗浄剤のそれぞれを200ミリリットルづつ採り、10分間撹拌して平衡させた。使用抽出有機剤のニッケルおよびナトリウム濃度は実施例1と有機抽出剤を硫酸ニッケルを含む溶液とpH6.5〜7.5で反応させて調製した。また中和剤として苛性ソーダを使用してナトリウム濃度の調整を行った。該抽出有機剤を洗浄水と平衡させるに際し、洗浄水中のニッケル濃度は硫酸ニッケル(NiSO4)により、ナトリウムは硫酸ソーダ(Na2SO4)により調整した。表8に抽出有機剤および洗浄水中のニッケルおよびナトリウム濃度を種々変化させて平衡させた場合に得られた平衡液の状態を示す。
【0041】
【表8】
【0042】
表8より平衡液のニッケル濃度比(A/O)にナトリウムの分配比(O/A)が大きく依存すること、即ち平衡状態での濃度比で、水相中のニッケルが抽出有機剤中のニッケル濃度の0.6倍の濃度比(A/O)で存在し、なおかつ水相中のニッケルが10g/リットル以上あれば、抽出有機剤中のナトリウムの除去を促進させることができることが分かる。
【0043】
実施例5:
以上行った一連の実験結果を踏まえ、実施例1で使用した向流2段ミキサーセトラーを用いて図1に示す工程で本発明による向流2段抽出の実験プラント試験を行った。工程に供給する粗硫酸ニッケル溶液および洗浄水の組成を表9に示す。なお、酸性有機抽出剤にはPC−88Aを用いた。
【0044】
【表9】
【0045】
2段目のセトラーに供給する硫酸ニッケル溶液の流量を0.3リットル/hrとし、1段目のセトラーに供給する有機抽出剤の流量は2.6リットル/hrとした。また、抽出工程でのpHは第1抽出工程(2段目のセトラ−)で7.0とし、第2抽出工程(1段目のセトラー)で5.5とした。また、第2抽出工程(1段目のセトラー)からバイパスさせるバイパス抽出有機剤の流量を1.6リットル/hrとした。
【0046】
また、洗浄工程では、バイパス抽出有機剤の洗浄工程用および第1抽出工程からの抽出有機剤の洗浄工程用にそれぞれ2段のミキサーセトラーを設置し、洗浄工程に使用する洗浄水の流量を1.0リットル/hrとした。以上の条件下でニッケルの向流連続2段溶媒抽出を行った結果を表10に示す。なお、原料硫酸ニッケル中のニッケル濃度を56.5g/リットル、洗浄水のニッケル濃度を17.6g/リットルとし、バイパスを行わなかった以外は上記と同様の条件下で従来法によるニッケルの向流連続2段溶媒抽出を行った場合の結果を比較例として表11に示す。この比較例では第2抽出工程からの抽出有機剤のバイパスがなく、従ってバイパス抽出有機剤洗浄工程用のセトラーは設置しなかった。
【0047】
【表10】
【0048】
【表11】
【0049】
表10及び表11の結果から明らかなように、本発明実施例と比較例とでは、ニッケルの回収率は殆ど変わらないが、抽出有機剤中に混入残留するナトリウム、アンモニウム量は大幅に異なり該抽出有機剤から得られた硫酸ニッケル中のニッケル分を100%とした場合に、本発明実施例においてはナトリウム、アンモニウム分はいずれも100ppm以下となるが、比較例ではナトリウムで1000ppm以上、アンモニウムで500ppm以上となり、その後の硫酸ニッケルの結晶化を考慮に入れても、洗浄工程での洗浄水量の増加と洗浄を促進するための洗浄水への大量のニッケル投入が必要となることが明らかである。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるときは、有機酸性溶媒抽出法によるニッケルの抽出に際して抽出後の有機剤へ混入するナトリウムおよびアンモニウムによる汚染を容易に低下させることができ、また洗浄水の使用量も大幅に削減することができるので、本発明は工業的に極めて有効な発明であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続向流2段抽出によるニッケル抽出の概略工程を示す図である。
Claims (4)
- 向流連続2段で構成される有機溶媒抽出槽において、ナトリウムおよびアンモニウムを主体とする不純物を含有する粗硫酸ニッケル溶液を2段目の抽出槽に供給し、該2段目の抽出槽において、1段目の抽出槽から供給された有機抽出剤と前記粗硫酸ニッケル溶液とをpH6.5〜7.0の範囲で向流的に抽出反応させて該粗硫酸ニッケル溶液中のニッケルの一部を有機抽出剤中に抽出する第1抽出工程と、該第1抽出工程で得られたニッケル含有有機抽出剤を抽出有機剤洗浄工程に送り、該洗浄工程において前記有機抽出剤中のナトリウムおよびアンモニウムを洗浄除去し、前記第1抽出工程で得られた一部のニッケルが抽出された後の粗硫酸ニッケル溶液を1段目の抽出槽に供給し、該1段目の抽出槽において、新しい有機抽出剤とpH5.5〜6.5の範囲で向流的に抽出反応させて前記粗硫酸ニッケル溶液中の残部のニッケルを有機抽出剤中に抽出する第2抽出工程とからなり、該第2抽出工程で得られたニッケル含有有機抽出液を2分割して、その一部を前記2段目の抽出槽に供給する有機抽出剤に用い、残部をバイパス抽出有機剤洗浄工程に供給して該有機抽出剤中のナトリウムおよびアンモニウム液の洗浄除去を行うことを特徴とする硫酸ニッケルの溶媒抽出方法。
- 前記抽出有機剤洗浄工程においては、第1抽出工程で得られたニッケル含有抽出剤を、ニッケルを少なくとも10g/リットル含む洗浄水で洗浄することを特徴とする請求項1記載の硫酸ニッケルの溶媒抽出方法。
- 前記バイパス抽出有機剤洗浄工程においては、第2抽出工程で得られたニッケル含有有機抽出剤を、前記有機抽出剤中に含有されるニッケル量の少なくとも0.6倍量のニッケルを含む洗浄水で洗浄することを特徴とする請求項1記載の硫酸ニッケルの溶媒抽出方法。
- 前記バイパス抽出有機剤洗浄工程で洗浄終了後の洗浄水の少なくとも一部を抽出有機剤洗浄工程の洗浄水に利用することを特徴とする請求項1記載の硫酸ニッケルの溶媒抽出方法。
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