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JP3739287B2 - 減圧乾燥方法及び塗布膜形成装置 - Google Patents

減圧乾燥方法及び塗布膜形成装置 Download PDF

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JP3739287B2 JP2001037253A JP2001037253A JP3739287B2 JP 3739287 B2 JP3739287 B2 JP 3739287B2 JP 2001037253 A JP2001037253 A JP 2001037253A JP 2001037253 A JP2001037253 A JP 2001037253A JP 3739287 B2 JP3739287 B2 JP 3739287B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハやLCD基板(液晶ディスプレイ用ガラス基板)などの被処理基板に例えばデバイスの保護膜用の塗布液を塗布して塗布膜の形成を行う方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程の一つとして、半導体デバイスの保護膜や層間絶縁膜を形成するために、ポリイミドを半導体ウエハなどの基板上に塗布する処理がある。この塗布処理の方法の一つとして、ポリイミドを溶剤に溶かした薬液を塗布前に溶剤で更に薄め、例えば図9に示すようにウエハWを回転させておいて塗布液ノズル11をウエハWの径方向に徐々に移動させながら塗布液をウエハW表面に吐出し、塗布液を一筆書きの要領で螺旋状に塗布していく方法が検討されている。
【0003】
ポリイミドを溶かす溶剤としては、揮発性の低いものが使用されることや、速やかに溶剤をウエハ表面から除去して塗布膜の膜厚均一性を確保するなどの理由から、上述の方法を実施するにあたっては、ウエハ上に塗布液を塗布した後、直ぐに減圧乾燥ユニットに搬入して減圧乾燥を行うことが好ましいと考えられる。図10は従来の減圧乾燥ユニットを示す図である。図中12は蓋体13及び載置部14にて構成される密閉容器であり、蓋体13の天井部には開口部13aが形成されている。この開口部13aは排気管15を介して塗布膜形成装置の外部に設けられる真空ポンプ16と連通し、密閉容器12の内部を減圧することができるようになっている。このような装置において、ウエハWを載置台14に載置し、図示しない加熱手段にて該ウエハWを加熱すると共に真空ポンプ16を作動させ、密閉容器12内を減圧することで、ウエハW表面に残る例えばNMP等の溶剤が揮発(乾燥)し、この揮発した溶剤が真空ポンプ16側に吸引されて塗布液中のポリイミド成分がウエハWの表面に残る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、減圧乾燥装置にて用いる真空ポンプ16は、塗布膜形成装置外部のクリーンルーム側に設けられており、このため減圧乾燥時に揮発して真空ポンプ16側に吸引される溶剤は、排気管15の途中で例えば23℃程度に維持されているクリーンルーム側の雰囲気の影響を受けて結露してしまう。
【0005】
このようにして結露した溶剤は当該付着部位から再び揮発するものの、結露した溶剤の揮発量よりも新たに結露が生じる量の方が多いため、排気管15内に残留する溶剤の量は次第に増えることになる。一方で、真空ポンプ16における排気流量は一定に保たれており、真空ポンプ16にて吸引する揮発した溶剤全体における結露分の割合は徐々に増加していくこととなる。従って密閉容器12内の圧力を塗布液の乾燥に必要な圧力p1まで低下させるために必要な時間は、図11の実線に表されるように一枚目の処理ではt1であるが、前記結露の増加に伴いこの時間が徐々に増加して、例えばn枚目の処理時には点線で示すようにt1+α掛かってしまい、所定時間内には十分な乾燥が行えなくなり、スループットが低くなってしまう。
【0006】
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は例えば塗布膜形成装置に設けられる基板の減圧乾燥装置において、高いスループットを得ることができる技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る減圧乾燥方法は、塗布膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてなる塗布液が塗布された基板を密閉容器内に載置する工程と、
密閉容器内を真空排気手段により排気路を介して排気して減圧雰囲気とし、基板に塗布された塗布液の溶剤を揮発させる減圧乾燥工程と、
前記基板を密閉容器内から搬出する工程と、
基板から揮発し、排気路内に結露した溶剤を乾燥して除去するために、基板が容器内に存在しない状態で密閉容器を閉じたまま排気路に乾燥用のガスを通流する溶剤除去工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
このような方法によれば、減圧乾燥装置の排気路内に結露した溶剤の除去を定期的に行うことができるので、基板の減圧乾燥時に結露した溶剤の揮発量が少なくなり、乾燥処理を速やかに行える。この減圧乾燥方法において減圧乾燥工程は基板を加熱して行うことが好ましく、また溶剤除去工程を行うタイミングは、例えば何枚の基板を乾燥すると処理時間に一定以上の遅れが生じるのか関係を予め把握しておき、乾燥処理をした枚数が設定値に達したときとすることができる。
【0009】
この溶剤除去工程の具体例としては、排気路の途中に接続したガス供給路と真空排気手段とを排気路を介して連通すると共に密閉容器とガス供給路との間の排気路を閉じた後、ガス供給路から排気路内に例えば窒素ガスなどの不活性ガスの供給を行って、これを真空排気手段側に吸引する方法が挙げられる。
【0010】
また本発明に係る塗布膜形成装置は、塗布膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてなる塗布液を基板に塗布するための塗布ユニットと、
基板を載置するための載置部が内部に設けられた密閉容器と、
塗布ユニットと密閉容器との間で基板を搬送する搬送手段と、
前記密閉容器に排気路を介して接続され、該密閉容器内を減圧雰囲気にして、基板上の塗布液から溶剤を揮発させるための真空排気手段と、
前記密閉容器または排気路の途中に接続され、排気路に乾燥用の気体を供給して前記排気路内に結露した溶剤の除去を行うためのガス供給路と、
このガス供給路と前記真空排気手段との間を開閉するための流路開閉部と、
排気路内に結露した溶剤の量が多くなったと判断したときに、密閉容器内に基板が存在しない状態において前記流路開閉部を制御してガス供給路と真空排気手段とを連通させ、乾燥用のガスを排気路内に通流させるための制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
またガス供給路を排気路の途中に接続し、流路開閉部をガス供給路と真空排気手段との間を連通し且つ密閉容器とガス供給路との間を閉じた状態と、ガス供給路と排気路との間を閉じた状態とし且つ密閉容器と真空排気手段との間を連通した状態と、の一方を選択するためのバルブにより構成してもよい。このバルブの具体例としては三方弁を挙げることができ、これを排気路とガス供給路との接続部位に設けることで上述した2つの状態に連通する方向を切り替えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る塗布膜形成方法を実施するための塗布膜形成装置について説明する。先ずこの装置の全体構成について図1〜図3を参照しながら簡単に説明する。図中21はカセットステーションであり、例えば25枚のウエハWを収納したカセットCを載置するカセット載置部22と、載置されたカセットCとの間でウエハWの受け渡しを行うための受け渡しアーム23とが設けられている。この受け渡しアーム23の奥側には筐体24にて周囲を囲まれる処理部S1が接続されている。処理部S1の中央には主搬送手段25が設けられており、これを取り囲むように例えば奥を見て右側には複数の塗布ユニット31が、左側、手前側、奥側には加熱・冷却系のユニット等を多段に積み重ねた棚ユニットU1,U2,U3が夫々配置されている。
【0013】
棚ユニットU1,U2,U3は、塗布ユニット31の前処理及び後処理を行うためのユニットなどを各種組み合わせて構成されるものであり、その組み合わせは例えば図3に示すように塗布ユニット31にて表面に塗布液が塗られたウエハWを減圧雰囲気下で乾燥し、該塗布液中に含まれる溶剤を揮発する減圧乾燥ユニット32、ウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット33、ウエハWを冷却する冷却ユニット34等が含まれる。なお棚ユニットU3については、ウエハWを受け渡すための受け渡し台を備えた受け渡しユニット35も組み込まれる。また、上述した主搬送手段25は例えば昇降及び前後に移動自在で且つ鉛直軸周りに回転自在に構成されており、塗布ユニット31及び棚ユニットU1,U2,U3を構成する各ユニット間でウエハWの受け渡しを行うことが可能となっている。
【0014】
次に図4及び図5を参照して塗布ユニット31の説明を行う。ここでは塗布ユニット31の外装体をなす筐体を省略するが、この図示しない筐体内には、例えば側方にウエハWの搬入出用の開口部(図示せず)が形成された中空のケース体41が設けられ、その内部にはウエハWを裏面側から真空吸着して水平保持するウエハ保持部42と、このウエハ保持部42を下方側から支持すると共に、塗布処理時にはウエハ保持部42を鉛直軸周りに回転させる回転機構43とが設けられている。ケース体41の天井部にはX方向に延びるスリット44が形成されており、このスリット44の上方には、塗布液であるポリイミド液を供給するためのノズル45が、下部側先端の吐出孔45aがスリット44を介してケース体41内に突出した状態で駆動部46によりX方向に移動できるように構成されている。
【0015】
次いで図6を参照しながら、減圧乾燥ユニット32の構成について説明する。図中51はウエハWを載置する載置部であり、その上部には蓋体52が設けられている。この蓋体52は保持アーム53aや駆動部53b等からなる昇降機構53の働きにより昇降自在とされており、下降時には前記載置部51の周縁部とシール材であるOリング50を介して気密に接合し、ウエハWの置かれる雰囲気を密閉雰囲気とする密閉容器5を構成するようになっている。
【0016】
載置部51の内部には、図示しないウエハ搬送アームとの間でウエハWの受け渡しができるように3本のリフトピン54が貫通して設けられ、このリフトピン54は昇降板55を介して例えばエアシリンダなどの昇降部56により昇降できるようになっている。またウエハWの置かれる雰囲気がリフトピン53の貫通孔54aを介して大気側と連通するのを防ぐため、昇降板55の周縁部と載置部51との間にはベローズ56aが設けられている。
【0017】
載置部51の表面近傍には、減圧乾燥時にウエハWを加熱するための例えば抵抗加熱体などにより構成されるヒータ57が埋設されている。一方、蓋体52の天井部52aには密閉容器5内の雰囲気を吸引できるように開口部58が形成され、また蓋体52内のウエハWと対向する空間には、載置部51に載置されるウエハWと対向すると共に蓋体52の天井部52a及び側壁52bのいずれとも隙間を有するように板状の整流部材である邪魔板59が設けられており、これにより、減圧乾燥時には蓋体52の内壁面に沿って均一な排気流が形成されるようになっている。
【0018】
前記開口部58には例えばステンレスにより構成される排気路をなす排気管6が接続されており、該排気管6の他端側は減圧乾燥ユニット32の図示しない筐体及び処理部S1の筐体24を貫通し、例えばクリーンルーム内に設けられる真空排気手段である真空ポンプ61へとバルブV1を介して接続している。また排気管6は蓋体52から垂直に立ち上がり、更に水平に屈曲しており、この屈曲部にて乾燥用のガスを排気管6内に供給するためのガス供給路6aが接続されている。またガス供給路6aの他端側は、バルブV2を介してガス供給手段62へと接続されている。
【0019】
前記屈曲部から密閉容器5に至る排気路に6bの符号を付すことにすると、前記屈曲部には、ガス供給路6aと排気路6bとのいずれか一方を封止すると共に他方を開放する流路開閉部をなす三方弁63が介設されており、ガス供給路6a側を封止することで密閉容器5と真空ポンプ61とが連通し、排気路6b側を封止することでガス供給手段62と真空ポンプ61とが連通するように構成されている。ところで排気管6における三方弁63を設ける位置は、減圧乾燥により揮発した塗布液中の溶剤がクリーンルーム雰囲気の影響を受けて結露する部位よりも上流側であることが好ましく、この例では結露した溶剤が排気管6の前記水平部位にて溜まることから、三方弁63を前記屈曲部位に配置し、排気管6内へ乾燥用ガスの供給ができるようにしている。また、三方弁63にて封止する排気管6の通流方向(ガス供給路6a,排気路6b)の切り替えは制御部7からの制御信号に基づいて行うことができるように構成されている。
【0020】
次に上述実施の形態の作用について説明する。先ずカセットCがカセットステーション21に搬入されると、受け渡しアーム23によりウエハWが取り出される。そしてウエハWは受け渡しアーム23から棚ユニットU2中の受け渡しユニット35を介して主搬送手段25へと受け渡され、塗布ユニット31内に搬入される。塗布ユニット31内に搬入されたウエハWは、ウエハ保持部42にて裏面側を吸着され概ね水平に保持される。そしてノズル45をウエハW中心の上方に位置決めした後、ポリイミド液の吐出を開始すると共に回転するウエハWの中心から外縁側へ向かって徐々に移動させ、螺旋状の模様を描いていく。
【0021】
次いでレジスト液の塗布が行われたウエハWは、主搬送手段25にて減圧乾燥ユニット32へ搬送される。この減圧乾燥ユニット32へのウエハWの搬入は、先ず蓋体52が上昇した状態で主搬送手段25の図示しないアームが載置部51の上方まで進入し、リフトピン54を上昇させて該アームからウエハWを受け取った後、このリフトピン54を下降させて行う。
【0022】
しかる後、蓋体52を下降させて密閉容器5を構成し、減圧乾燥を開始する。このとき三方弁はガス供給路6aを封止し、密閉容器5と真空ポンプ61とを連通させる状態にあり、ヒータ57にて例えば50℃程度にウエハWを加熱すると共にバルブV1を開いて真空ポンプにより密閉容器5内の吸引を開始し、ウエハWの置かれる雰囲気を例えば13.3Paの減圧雰囲気とする。ウエハW表面に塗布されたポリイミド液(塗布液)は、塗布膜の成分であるポリイミド成分を例えばNMP(N−メチルピロリドン)等の溶剤に溶解させたものであるが、この溶剤は減圧雰囲気下に置かれることにより激しく揮発し、開口部58及び排気路6bを介して排気管6側に吸引される。このとき密閉容器5内の排気流は、既述のように邪魔板59を迂回するように形成されるため、ウエハWから揮発する溶剤蒸気は邪魔板59にぶつかって外方側に向きを変え、この排気流と共に径方向に均一に広がって開口部58へ向かう。
【0023】
こうしてウエハW表面は短時間で乾燥され、乾燥処理終了後には図示しないガス供給源を介して例えば乾燥した空気や窒素ガスなどで密閉容器5内をパージし、密閉容器5内を大気圧に戻す。そして蓋体52を上昇させ、減圧乾燥ユニット32への搬入時と逆順の工程を経て、ウエハWは主搬送手段25により搬出される。
【0024】
ここで再び減圧乾燥ユニット32に話を戻し、図7を参照しながら排気管6における溶剤除去作業について説明する。先ず処理開始後まもなくは図7(a)に示すように揮発した溶剤は真空ポンプ61側へ吸引されており、減圧乾燥は所定の時間内に行われている。しかし、水平部分は例えば23℃程度に維持されるクリーンルーム側の温度の影響を受けるため、揮発した溶剤のうち極微量がこの部分にて結露し、排気管6内に付着する。
【0025】
結露した溶剤は再び揮発していくが、その一方で新たな結露が生じており、新たに結露する量は一旦結露した溶剤の揮発量を上回るため、減圧乾燥処理を何枚も繰り返すうちに、図7(b)に示すように排気管6内に溜まった溶剤Rの量が増えていく。このとき制御部7では減圧乾燥を行ったウエハWの枚数をカウントしており、この枚数が一定量に達したことを認識した時点で減圧乾燥処理を一時停止する。
【0026】
そして制御部7は、三方弁63を切り替えて排気路6bを封止すると共にガス供給路6aを排気管6と連通させ、またバルブV1及びV2を開くように制御を行う。これによりガス供給手段62からガス供給路6a内へ不活性ガス例えば窒素ガスの供給が行われ、ガス供給路6a及び排気管6内に充満した窒素ガスは真空ポンプ61により吸引されるため、図7(c)に示すように排気管6内に付着した溶剤Rを真空ポンプ61側へと吸引し、排気管6内の溶剤が除去される。除去作業に必要な時間は、例えば予め把握しておいたこの除去作業を行うまでに処理したウエハWの枚数と、その枚数に応じた溶剤除去に要する時間との関係に基づき決定される。
【0027】
このようにして所定時間の除去作業が行われた後、バルブV1,V2を閉じることで排気管6における窒素ガスの供給及びその吸引(排出)がストップし、三方弁63を除去作業開始以前の状態へと戻す(切り替える)。そして作業開始前にカウントしていた処理済みウエハの枚数をゼロに戻して、減圧乾燥処理を再開する。
【0028】
上述実施の形態によれば、減圧乾燥ユニット32の排気管6に結露した溶剤を定期的に除去することができるため、ウエハWの減圧乾燥時に結露分の溶剤から揮発する量が少なくなる。このためウエハW上の塗布膜から溶剤の揮発を活発に行うことができ、乾燥処理を速やかに行うことができるので高いスループットが得られる。
【0029】
なお上述実施の形態のように塗布膜形成装置に減圧乾燥ユニット32が複数基設けられているときには、制御部7にて例えば以下のように制御を行うことが好ましい。即ち、例えば主搬送手段25が塗布ユニット31からウエハWを一つの減圧乾燥ユニット32に搬送しようとするときに、当該一の減圧乾燥ユニット32において排気管6内の溶剤除去作業をしているときには、主搬送手段25はその溶剤除去作業の終了を待つことなく当該減圧乾燥ユニット32以外の他の減圧乾燥ユニット32へとウエハWの搬送を行うようにする。
【0030】
塗布液の塗布が行われたウエハWは、表面の液膜の状態を維持したままできるだけ短時間で減圧乾燥ユニット32へ搬送し、溶剤を表面全体から均一且つ速やかに揮発させることが必要である。このため、上述のように制御することで塗布済みのウエハWを待機させる時間を少なくすることができ、膜厚、膜質の面内均一性を高くすることができる。
【0031】
また、減圧乾燥ユニット32は例えば図8に示すように構成してもよい。本実施の形態は減圧乾燥ユニット32内に、例えば昇降、進退及び鉛直軸周りに回転自在なウエハ搬送手段80と、密閉容器5の下方側に待機部8とを設けたものであり、待機部8は例えば塗布液中の溶剤の揮発を抑えるように温湿度調整をし、或いは更に溶剤蒸気を充満させたケース81体内に載置台82を設けた構成とされている。なお81aはドアである。
【0032】
このような構成によれば、例えば当該減圧乾燥ユニット32において排気管6の溶剤除去作業を行っていたときに、主搬送手段25にてウエハWを一旦待機部8に搬入しておき、ウエハW表面に塗布された液膜の状態を維持したまま溶剤除去作業の終了を待ち、溶剤除去作業終了後、ウエハ搬送手段80にて速やかにウエハWを密閉容器5へと受け渡して減圧乾燥に移行させることができる。
【0033】
但し本実施の形態は、ウエハ搬送手段80を設けず主搬送手段25にて待機部8から密閉容器5へのウエハWの受け渡しを行うようにしてもよいが、ウエハ搬送手段80を用いれば主搬送手段25の負担が小さくなり、スループットを高めることができる。また待機部8は、溶剤除去作業が行われているときだけではなく、例えば塗布膜形成装置に設けられる他の減圧乾燥ユニット32が作業中であるときにウエハWを待機させるように用いてもよい。
【0034】
また減圧乾燥後、密閉容器5では蓋体52を上昇させてウエハWを取り出す前に既述のように該密閉容器5内に空気や窒素ガスなどによるパージを行い、大気圧に戻す工程が行われるが、このパージ用のガスはガス供給手段62から供給するようにしてもよいし、ガス供給手段62とは別経路で供給するようにしてもよい。
【0035】
即ち、前者の場合は減圧乾燥時に真空ポンプ61と密閉容器5とを連通させていた三方弁63の向きを切り替え、ガス供給手段62と密閉容器5とを連通させると共に密閉容器5内のパージを行って密閉容器5内の圧力を大気圧に戻す。一方、後者の場合にはここでは図示を省略するが、例えば図6における蓋体52の天井部近傍にパージ用のガス供給手段を設ける構成とし、減圧乾燥終了後、このガス供給手段から密閉容器5内が大気圧になるまで例えば窒素ガスによるパージを行う。
【0036】
以上において供給管6内の溶剤を除去するタイミングについては、制御部7にて乾燥処理を行ったウエハの枚数をカウントし、この枚数に基づき判断するようにしたが、このタイミングの判断は減圧乾燥に要する時間が一定以上とならないようにすることが目的であるため、例えば排気管6内に付着した溶剤の量を把握するために例えばCCDカメラ等の監視手段を設け、一定量以上となる時期を見極めるようにしてもよいし、或いは予め処理枚数と乾燥に要する時間との相関関係を把握しておき、当該データに基づいて溶剤除去が必要となるまでに処理するウエハ枚数を前もって決めておくようにしてもよい。
【0037】
また溶剤除去に際し、ガス供給手段62から供給する気体は窒素ガスに限定されるものではなく、例えば乾燥空気であってもよい。また気体は溶剤が揮発し易いように暖めたものを用いるようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、塗布膜形成装置に設けられる基板の減圧乾燥装置において、高いスループットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗布膜形成装置の実施の形態における全体構造を示す平面図である。
【図2】上記の実施の形態における全体構造を示す斜視図である。
【図3】上記の実施の形態において用いられる棚ユニットの構成について示す概略断面図である。
【図4】上記の実施の形態において用いられる塗布ユニットを説明するための縦断面図である。
【図5】上記の塗布ユニットを説明するための平面図である。
【図6】上記の棚ユニットに組み込まれる減圧乾燥ユニットについて示す縦断面図である。
【図7】本実施の形態の作用を説明するための説明図である。
【図8】本発明に係る他の実施の形態を説明するための説明図である。
【図9】従来発明について説明する説明図である。
【図10】従来発明における減圧乾燥装置を説明する概略断面図である。
【図11】従来発明における課題を説明するための説明図である。
【符号の説明】
C カセット
W ウエハ
S1 処理部
U1,U2,U3 棚ユニット
21 カセットステーション
25 主搬送手段
31 塗布ユニット
32 減圧乾燥ユニット
41 ケース体
42 ウエハ保持部
43 回転機構
45 ノズル
46 駆動部
5 密閉容器
51 載置部
52 蓋体
6 排気管
6a ガス供給路
6b 排気路
61 真空ポンプ
62 ガス供給手段
63 三方弁

Claims (15)

  1. 塗布膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてなる塗布液が塗布された基板を密閉容器内に載置する工程と、
    密閉容器内を真空排気手段により排気路を介して排気して減圧雰囲気とし、基板に塗布された塗布液の溶剤を揮発させる減圧乾燥工程と、
    前記基板を密閉容器内から搬出する工程と、
    基板から揮発し、排気路内に結露した溶剤を乾燥して除去するために、基板が容器内に存在しない状態で密閉容器を閉じたまま排気路に乾燥用のガスを通流する溶剤除去工程と、を含むことを特徴とする減圧乾燥方法。
  2. 溶剤除去工程は、乾燥処理を行った基板の枚数が予め設定した枚数になった後に行うことを特徴とする請求項1記載の減圧乾燥方法。
  3. 溶剤除去工程は、排気路の途中または密閉容器に接続したガス供給路から乾燥用のガスを供給しながら真空排気手段により吸引して、排気路に結露した溶剤を真空排気手段側に除去する工程であることを特徴とする請求項1または2記載の減圧乾燥方法。
  4. 溶剤除去工程は、排気路の途中に接続したガス供給路と真空排気手段とを排気路を介して連通すると共に密閉容器と前記ガス供給路との間の排気路を閉じて行うことを特徴とする請求項1、2または3記載の減圧乾燥方法。
  5. 溶剤除去工程にて用いる乾燥用の気体は不活性ガスであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
  6. 減圧乾燥工程には基板を加熱する工程が含まれることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
  7. 排気路内に付着した溶剤の量を把握する工程を備え、
    溶剤除去工程は、排気路内に付着した溶剤の量が一定量以上になったときに行われることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
  8. 溶剤除去工程を行っている間は、塗布ユニットにて塗布液が塗布された基板を待機部に一旦搬入して待機させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
  9. 待機部における基板が置かれている雰囲気を溶剤雰囲気とする工程を含むことを特徴とする請求項8記載の塗布膜形成方法。
  10. 塗布膜の成分と溶剤とを混ぜ合わせてなる塗布液を基板に塗布するための塗布ユニットと、
    基板を載置するための載置部が内部に設けられた密閉容器と、
    塗布ユニットと密閉容器との間で基板を搬送する搬送手段と、
    前記密閉容器に排気路を介して接続され、該密閉容器内を減圧雰囲気にして、基板上の塗布液から溶剤を揮発させるための真空排気手段と、
    前記密閉容器または排気路の途中に接続され、排気路に乾燥用の気体を供給して前記排気路内に結露した溶剤の除去を行うためのガス供給路と、
    このガス供給路と前記真空排気手段との間を開閉するための流路開閉部と、
    排気路内に結露した溶剤の量が多くなったと判断したときに、密閉容器内に基板が存在しない状態において前記流路開閉部を制御してガス供給路と真空排気手段とを連通させ、乾燥用のガスを排気路内に通流させるための制御部と、を備えたことを特徴とする塗布膜形成装置。
  11. 排気路内に結露した溶剤の量が多くなったと判断する時点は、乾燥処理を行った基板の枚数が予め設定した枚数になった時点であることを特徴とする請求項10記載の塗布膜形成装置。
  12. 排気路内に付着した溶剤の量を把握する監視手段を設け、
    制御部は、監視手段の監視結果に基づいて、排気路内に結露した溶剤の量が多くなったと判断することを特徴とする請求項11記載の塗布膜形成装置。
  13. ガス供給路は排気路の途中に接続され、
    流路開閉部は、ガス供給路と真空排気手段との間を連通し且つ密閉容器とガス供給路との間を閉じた状態と、ガス供給路と真空排気手段との間を閉じた状態とし且つ密閉容器と真空排気手段との間を連通した状態と、の一方を選択するためのバルブにより構成されていることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の塗布膜形成装置。
  14. 基板を一旦載置して待機させるための待機部を備え、
    制御部は、排気路に乾燥用の気体を供給して排気路内の溶剤を除去している間は、搬送手段が基板を待機部に搬送するように構成されていることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の塗布膜形成装置。
  15. 待機部は、基板が置かれている雰囲気を溶剤の雰囲気とするように構成されていることを特徴とする請求項14記載の塗布膜形成装置。
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