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JP3723402B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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JP3723402B2 JP2000047288A JP2000047288A JP3723402B2 JP 3723402 B2 JP3723402 B2 JP 3723402B2 JP 2000047288 A JP2000047288 A JP 2000047288A JP 2000047288 A JP2000047288 A JP 2000047288A JP 3723402 B2 JP3723402 B2 JP 3723402B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯ユニットを備えた空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧縮機、熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットと、給湯用熱交換器を備えた給湯ユニットとを冷媒配管で接続して、ヒートポンプ方式により暖房運転、給湯用蓄熱運転を可能に構成した空気調和装置が知られている。
【0003】
この種のものでは、上記冷媒配管内の高圧が所定圧力値に到達した場合、上記圧縮機の運転を停止させる高圧保護装置を備えている。
【0004】
ところで、暖房運転時には、冷媒の凝縮温度が一般に55℃程度に設定されている。暖かい空気は上方に上がる性質を有するため、この凝縮温度をあまり高く設定しても、居住域にいる人間に対する暖房効果はあまり高められず、暖房に要するエネルギが無駄になるからである。
【0005】
従って、従来、高圧カットとしての上記所定圧力値は、凝縮温度55℃程度に対応した圧力値に設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、給湯用蓄熱運転を考慮すると、給湯用蓄熱温度は42℃以上が必要であり、蓄熱槽をコンパクトに設計した場合、給湯用蓄熱温度はさらに上昇し、60℃以上とすることが望ましい。
【0007】
この場合、冷媒の凝縮温度は60℃以上が必要になるが、上述したように、暖房運転を考慮すると、冷媒の凝縮温度を60℃以上とした場合、暖房に要するエネルギが無駄になってしまう。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、給湯用蓄熱温度を上昇し、暖房運転時においてもエネルギを無駄にすることがない空気調和装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、圧縮機、熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットと、給湯用熱交換器を備えた給湯ユニットとを冷媒配管で接続して、暖房運転、給湯用蓄熱運転を可能に構成した空気調和装置において、上記冷媒配管内の高圧が所定圧力値に到達した場合、上記圧縮機の運転を停止させる高圧保護装置を備え、上記給湯用蓄熱運転時の上記所定圧力値を上記暖房運転時の上記所定圧力値よりも高く設定する制御装置を備えた、ことを特徴とするものである。
【0011】
これらの発明では、暖房運転モード、給湯用蓄熱運転モードに応じて所定圧力値を変更する制御装置を備えたから、例えば、給湯用蓄熱運転時の所定圧力値を暖房運転時の所定圧力値よりも高く設定することにより、給湯用蓄熱温度を上昇させることができ、しかも暖房運転時においても暖房に要するエネルギを無駄にすることがない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1において、1は室外ユニット(熱源側ユニット)を示す。この室外ユニット1には、圧縮機2と、四方弁3と、図示しない室外ファンによって熱交換作用を行う空冷の室外熱交換器(熱源側熱交換器)4と、室外側膨張弁5と受液器6と、気液分離機器7とが内蔵されこれら機器は配管でつながれている。
【0014】
8はユニット間配管9を構成する液管10につながれる液側接続口であり、11はユニット間配管9を構成するガス管12につながれるガス側接続口である。12は吐出専用口であり、圧縮機2の吐出管から分岐した吐出専用配管13につながれている。14は吸込専用口で、圧縮機2の吸込管から分岐した吸込専用配管15につながれている。このように、吐出専用口12(吐出専用配管13)、吸込専用口14(吸込専用配管15)は、ユニット間配管9を構成する液管10並びにガス管12につながれる、液並びにガス側の接続口8,11とは別個に設けられている。
【0015】
上記室外ユニット1には室内ユニット(利用側ユニット)16、蓄熱ユニット19及び給湯ユニット28がつながれている。
【0016】
室内ユニット16には、室内熱交線器17と、室内側膨張弁18とが内蔵されている。また、蓄熱ユニット19には、蓄熱用熱交換器20が内蔵されており、第1ないし第3の接続端を有し、第1の接続端21は第1開閉弁22並びに逆止弁23を介して蓄熱用熱交換器20に、第2の接続端24は第2開閉弁25を介して蓄熱用熱交換器20に、第3の接続端26は蓄熱側膨張弁27を介して蓄熱用熱交換器20に夫々つながれている。
【0017】
尚、第1接続端21は室外ユニット1の吐出専用口12につながれ、吐出専用配管15と連通している。第2接続端24は室外ユニット1の吸込専用口14につながれ、吸込専用配管15と連通している。第3接続端26はユニット間配管9の液管10につながれている。
【0018】
給湯ユニット28には、給湯用熱交換器29が内蔵されており、入口端30、出口端31を有し、入口端30は開閉弁32並びに逆止弁33を介して給湯用熱交換器29に、出口端31は給湯用熱交換器29に夫々つながれている。尚、入口端30は室外ユニット1の吐出専用口12につながれ、吐出専用配管13と連通している。出口端31はユニット間配管9の液管10につながれている。
【0019】
34はポンプ35を介して給湯ユニット28につながれた蓄熱槽で、給湯用熱交換器29で加熱されたお湯を蓄えるようになっている。36はこの蓄熱槽34にポンプ37を介してつながれた出湯口である。
【0020】
このような構成を備えた空調システムにおいて、夏の夜などに、冷房運転を停止して蓄熱ユニット19と給湯ユニット28を利用して、給湯用の蓄熱をしながら氷蓄熱を行う。
【0021】
即ち、圧縮機2から吐出された冷媒は、図1の実線矢印で示すよう逆止弁38、給湯ユニット28の開閉弁32、逆止弁33、給湯用熱交換器29、蓄熱ユニット19の蓄熱側膨張弁27、蓄熱用熱交換器20、蓄熱ユニット19の第2開閉弁25、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。これによって、給湯用熱交換器29が凝縮器、蓄熱用熱交換器20が蒸発器としてして作用する。給湯用熱交換器29で加熱された温水は蓄熱槽34に送り込まれる。蓄熱用熱交換器20で生成された氷蓄熱はそのまま蓄えられる。
【0022】
ここで、例えば、給湯ユニット28による蓄熱が早く終了した場合は、給湯ユニット28の開閉弁32を閉めて、圧縮機2から吐出された冷媒を破線矢印で示すよう逆止弁38、四方弁3、室外熱交換器4、室外側膨張弁(全開)5、受液器6、蓄熱ユニット19の蓄熱側膨張弁27、蓄熱用熱交換器20、第2開閉弁25、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。これによって、室外熱交換器4が凝縮器、蓄熱用熱交換器20が蒸発器としてして作用する。言い換えれば、空冷で氷蓄熱ができる。
【0023】
一方、蓄熱ユニット19による氷蓄熱が早く終了した場合は、蓄熱ユニット19の蓄熱側膨張弁27を全閉に設定して、圧縮機2から吐出された冷媒を一点破線矢印で示すよう逆止弁38、給湯ユニット28の第1開閉弁32、逆止弁33、給湯用熱交換器29、室外ユニット1の受液器6、室外側膨張弁5、室外熱交換器4、四方弁3、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。これによって、給湯用熱交換器29が凝縮器、室外熱交換器4が蒸発器としてして作用する。このように、夜間の安価な電力で、氷蓄熱と給湯用の蓄熱とが同時に行うことができる。
【0024】
上述した運転によって、氷蓄熱と、給湯用の蓄熱とが行えた状態において、夏の昼は冷房運転を行う。
【0025】
即ち、蓄熱ユニット19を用いた冷房運転時は、圧縮機2から吐出された冷媒は、図2の実線矢印で示すように逆止弁38、蓄熱ユニット19の第1開閉弁22、蓄熱熱交換器20、蓄熱側膨張弁27、室内側膨張弁18、室内熱交換器17、四方弁3、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。これによって、蓄熱用熱交換器20が凝縮器、室内熱交換器17が蒸発器としてして作用し、室内の冷房を行う。
【0026】
ここで、蓄熱ユニット19の熱を使い切ってしまった場合は、第1開閉弁22並びに蓄熱側膨張弁27を閉じて蓄熱ユニット19の使用を停止する。これによって、圧縮機2から吐出された冷媒は、破線矢印で示すように、逆止弁38、四方弁3、室外熱交換器4、室外側膨張弁5、受液器6、室内膨張弁18、室内熱交換器17、四方弁3、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。このように、氷蓄熱と空冷熱交換器(室外熱交換器)の併用によって、約40%の消費電力の節電が図られると考えれれる。尚、この冷房時に、出湯口36を開放すると給湯が行えることは言うまでもない。
【0027】
一方、冬の夜などに、暖房運転を停止して蓄熱ユニット19と給湯ユニット28を利用して、給湯用の蓄熱をし次に温水蓄熱を行える。
【0028】
即ち、圧縮機2から吐出された冷媒は、図3の実線矢印で示すように、逆止弁38、給湯ユニット28の開閉弁32、逆止弁33、給湯用熱交換器29、室外ユニット1の受液器6、室外側膨張弁5、室外熱交換器4、四方弁3、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。
【0029】
これによって、給湯用熱交換器29が凝縮器、室外熱交換器4が蒸発器としてして作用し、給湯用熱交換器29で加熱された温水は蓄熱槽34送り込まれる。この運転によって、給湯ユニット28による蓄熱が十分に行われると、次に温水蓄熱に切り換える。
【0030】
即ち、圧縮機2から吐出された冷媒は、図3の破線矢印で示すように、逆止弁38、蓄熱ユニット19の第1開閉弁22、逆止弁23、蓄熱熱交換器20、室外ユニット1の受液器6、室外側膨張弁5、室外熱交換器4、四方弁3、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。
【0031】
上述した運転によって、冬の夜の間に、給湯用の蓄熱と、温水蓄熱を行っておき、冬の昼は、この温水蓄熱を利用して暖房運転を行う。
【0032】
即ち、蓄熱ユニット19を用いた暖房運転時は、圧縮機2から吐出された冷媒は、図4の実線矢印で示すよう逆止弁38、四方弁3、室内熱交換器17、室内側膨張弁18、蓄熱ユニット19の蓄熱側膨張弁(全開)27、蓄熱用熱交換器20、第2開閉弁25、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。これによって、室内熱交換器17が凝縮器、蓄熱用熱交換器20が蒸発器としてして作用し、室内の暖房を行う。
【0033】
ここで、蓄熱ユニット19を利用した暖房運転はその蓄熱ユニット19の持つ熱エネルギーによって決まるのであるが、およそ10時間程度と考えられる。従ってこの蓄熱ユニット19を利用した暖房運転が10時間を越えたら、蓄熱側膨張弁27を閉じて蓄熱ユニット19の使用を停止する。
【0034】
これによって、圧縮機2から吐出された冷媒は、図4の破線矢印で示すように逆止弁38、室内熱交換器17、室内側膨張弁18、室外ユニット1の受液器6、室外側膨張弁(全開)5、室外熱交換器4、四方弁3、気液分離器7、圧縮機2にと戻るように繰り返して循環する。
【0035】
これによって、室内熱交換器17が凝縮器、室外熱交換器14が蒸発器として作用し、室内の暖房を行う。このように、蓄熱と空冷熱交換器(室外熱交換器14)の併用によって、室内の暖房を行う。尚、この暖房時に、出湯口36を開放すると給湯が行えることは言うまでもない。
【0036】
本実施形態では、図4に示すように、圧縮機2の吐出管に圧力センサ51が設けられ、この圧力センサ51によって検知された冷媒配管内の高圧が所定圧力値に到達した場合、圧縮機2の運転を停止させる高圧保護装置52を備える。いわゆる高圧カットが行われる。
【0037】
そして、上記所定圧力値を暖房運転モード、給湯用蓄熱運転モードに応じて変更する制御装置53が設けられる。
【0038】
図5は本実施形態の処理フローを示す。
【0039】
この空気調和装置が運転された場合、まず、暖房運転モード(図4参照)か否かが判定される(S1)。
【0040】
暖房運転モードであれば、高圧カットのための上記所定圧力値が冷媒の凝縮温度55℃を目標にした第一圧力値P1に設定される(S2)。暖房運転モードでない場合、給湯用蓄熱運転モード(図3参照)か否かが判定される(S3)。そして、給湯用蓄熱運転モードであれば、高圧カットのための上記所定圧力値が冷媒の凝縮温度60℃を目標にした第二圧力値P2に設定される(S4)。
【0041】
暖かい空気は上方に上がる性質を有するため、暖房運転モードにおいては、冷媒の凝縮温度を55℃以上に高く設定しても、居住域にいる人間に対する暖房効果はあまり高められず、暖房に要するエネルギが無駄になる。そのため、暖房運転モードであれば、上記所定圧力値が低めに設定される。即ち、低めの冷媒凝縮温度55℃を目標にした第一圧力値P1に設定される。これによれば、暖房に要するエネルギを無駄にすることがない。
【0042】
一方、給湯用蓄熱運転モードを考慮すると、給湯用蓄熱温度は42℃以上が必要であり、蓄熱槽34をコンパクトに設計した場合、給湯用蓄熱温度はさらに上昇し、60℃以上とすることが望ましい。この場合、冷媒の凝縮温度は60℃以上が必要になる。
【0043】
本実施形態では、給湯用蓄熱運転モードの場合、上記所定圧力値が高めの冷媒凝縮温度60℃を目標にした第二圧力値P2に設定される。
【0044】
これによれば、高い給湯用蓄熱温度が得られるため、蓄熱槽34をコンパクトに設計できる。
【0045】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものでないことは明らかである。
【0046】
【発明の効果】
本発明では、暖房運転モード、給湯用蓄熱運転モードに応じて所定圧力値を変更する制御装置を備えたから、例えば、給湯用蓄熱運転時の所定圧力値を暖房運転時の所定圧力値よりも高く設定することにより、給湯用蓄熱温度を上昇させることができ、しかも暖房運転時においても暖房に要するエネルギを無駄にすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による夏の夜の運転状態を示す冷媒回路である。
【図2】本発明による夏の昼の運転状態を示す冷媒回路である
【図3】本発明による冬の夜の運転状態を示す冷媒回路である。
【図4】本発明による冬の昼の運転状態を示す冷媒回路である。
【図5】本発明によるフローチャートである。
【符号の説明】
1 室外ユニット(熱源側ユニット)
2 圧縮機
4 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
16 室内ユニット(利用側ユニット)
17 室内熱交換器(利用側熱交換器)
19 蓄熱ユニット
20 蓄熱用熱交換器
28 給湯ユニット
29 給湯用熱交換器
51 圧力センサ
52 高圧保護装置
53 制御装置

Claims (1)

  1. 圧縮機、熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットと、給湯用熱交換器を備えた給湯ユニットとを冷媒配管で接続して、暖房運転、給湯用蓄熱運転を可能に構成した空気調和装置において、
    上記冷媒配管内の高圧が所定圧力値に到達した場合、上記圧縮機の運転を停止させる高圧保護装置を備え、
    上記給湯用蓄熱運転時の上記所定圧力値を上記暖房運転時の上記所定圧力値よりも高く設定する制御装置を備えた、
    ことを特徴とする空気調和装置。
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