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JP3720860B2 - 新規アミノポリカルボン酸誘導体及びその製造方法 - Google Patents

新規アミノポリカルボン酸誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属イオン遮蔽剤、特に医療用、化粧品製剤、石鹸、洗剤、材料分析、金属材料への被覆、メッキ、触媒、コロイド化学、写真、液晶等の分野での金属イオン遮蔽剤として有用な新規アミノポリカルボン酸誘導体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりアミノポリカルボン酸類は、キレート剤として、医療用、化粧用製剤、石鹸、洗剤、材料分析、金属材料への被覆、メッキ、触媒、コロイド化学、写真、液晶、酸化防止剤、分離、分析などを含む種々の用途に用いられている。
【0003】
これまで上記用途のキレート剤としてエチレンジアミン四酢酸が多く使われてきているが、この化合物は生分解されにくく、環境保護の観点から生分解されやすいキレート剤の開発が望まれていた。
【0004】
生分解性のキレート剤としては、NTA(ニトリロトリ酢酸)等が知られているが、配位力が弱いため、用途によってはキレート剤としての実用に供し得ない。
又、NTA については変異原性であることが懸念されている(National Cancer Institute Report NCI-CG-TR-6, NIH-77-806, 1977年1月参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は金属イオン遮蔽剤(キレート剤)として、特にハロゲン化銀写真感光材料分野で使用される酸化剤、例えば、感光材料用漂白剤の中間体として有用な、生分解可能な新規アミノポリカルボン酸誘導体及びその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明のアミノポリカルボン酸誘導体は、下記一般式(I)で表される。
一般式(I)
【0007】
【化2】
Figure 0003720860
【0008】
式中、nは1、2又は3を表す。M1 、M2 及びM3 はそれぞれ水素原子又はカチオンを表す。
【0009】
(2) D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジマロン酸を酸性条件下で脱炭酸して本発明の一般式(I)のうちn=1で表されるアミノポリカルボン酸誘導体を製造する方法において、脱炭酸する際に生成する6員環ラクタム化合物を加水分解する操作を行うことを特徴とするアミノポリカルボン酸誘導体の製造方法。
【0010】
以下、本発明を説明する。
一般式(I)においてnは好ましくは1、2又は3であり、更に好ましくは1又は2であり、最も好ましくは1である。
【0011】
1 、M2 、M3 で表されるカチオンとしては、有機性のカチオンでもよく無機性のカチオンでもよい。また、カチオンが一分子内中に2個以上ある場合には、それぞれ異なるカチオンでもよい。カチオンとしては例えば、アンモニウム(例えばアンモニウム、テトラエチルアンモニウム)、アルカリ金属(例えばリチウム、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(例えばカルシウム、マグネシウム、バリウム)、ピリジニウム等を挙げることができる。好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属であり、より好ましくはアルカリ金属である。
【0012】
以下に一般式(I)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0013】
【化3】
Figure 0003720860
【0014】
上記一般式(I)で表される化合物は、例えば下記式(1) 、(2) で表わされる方法によって合成できる。
【0015】
【化4】
Figure 0003720860
【0016】
(式中、M1 、M2 、M3 、nは一般式(I)のそれぞれと同義である。Ma 、Mb 、Mc 、Md 、Me 、Mf は、それぞれ水素原子、カチオン又は置換基を有しても良いアルキル基若しくはアリール基を表す。nは0、1又は2を表す。Xa 、Xb 、Xc 、Xd 及びXe はそれぞれ塩素原子、臭素原子又はよう素原子を表す)
【0017】
(式1の説明)
即ち、ジアミン化合物(A)と、ハロゲン置換マロン酸誘導体(B)を反応させ、中間体(C)を合成した後、中間体(C)を脱炭酸させることによって、本願化合物(I)は合成できる。
【0018】
ジアミン化合物(A)のうちで、Ma が水素原子のものについては一般に入手できる。Ma がアルキル基、又はアリール基であるカルボン酸エステルを含む化合物(A)については、Helvetica Chimica Acta, 9巻,314 頁、(1926)に記載の方法などで合成することができる。
【0019】
a には、種々の置換基を有してもよいアルキル基、アリール基が適用できるが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、ベンジル基等が好ましく、特に好ましくは、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ベンジル基である。
【0020】
ハロゲン置換マロン酸誘導体(B)のうちで、Mb 及びMc が水素原子もしくはカチオンの場合については、Berichte der Deutschen Chemischen Gesellschaft, 35巻,1813頁(1902)に記載の方法などで合成することができる。
【0021】
b 及びMc が、アルキル基又はアリール基であるカルボン酸エステルを含むマロン酸誘導体(B)については、種々のものが一般に入手可能である。又、一般に入手できないものについても、一般に入手可能な種々のマロン酸ジエステル誘導体より、Organic Synthess Collective Volumue I,245-246 頁(1941)に記載の方法などを参考に合成することができる。
【0022】
b 及びMc には、種々の置換基を有してもよいアルキル基、アリール基が適用できるが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、ベンジル基等が好ましく、特に好ましくは、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ベンジル基である。
【0023】
このアミンのアルキル化反応は、塩基存在下で行うことが好ましく、塩基としては、アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)または三級アミン(トリエチルアミン等)が挙げられる。
【0024】
塩基は、反応液中に存在するカルボキシル基、及びハロゲン化水素を中和する量は最低限必要であり、好ましくは、ハロゲン置換マロン酸誘導体(B)に対して、0.5〜当量〜50当量、より好ましくは0.5当量〜20当量である。
【0025】
この反応は、通常pH7〜12の間で行う。好ましくはpH8〜11で行う。
これより低いpH領域では反応の進行が遅く、またこれより高いpH領域では、ハロゲン置換マロン酸誘導体(B)の加水分解が優先する。
【0026】
この反応ではハロゲン置換マロン酸誘導体(B)をジアミン化合物(A)の2当量以上用いることが必要であり、好ましくは2〜10当量、より好ましくは2〜5当量である。
【0027】
この反応の反応温度は、通常20℃〜100℃の間で行う。好ましくは30℃〜90℃である。
これより低い温度では反応の進行が遅く、またこれより高い温度では、ハロゲン置換マロン酸誘導体の加水分解等の、副反応が起こりやすくなる。
【0028】
中間体(C)の合成法としては、例えば Zhurnal Obshchei Khimii, 52(3),658-662 頁(1982)に記載の方法などが適用できる。
【0029】
中間体(C)の合成は通常、溶媒中で行われる。溶媒としては反応に関与しない限り限定されないが、水、アルコール(メタノール、エタノール、2−プロパノール)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を用いると有利に進行する。
【0030】
a 、Mb 及びMc が水素原子もしくはカチオンの場合は、溶媒は水がより好ましい。Ma が置換基を有してもよいアルキル基又はアリール基等で、化合物(A)がカルボン酸エステルを含む場合には、溶媒はアルコール(メタノール、エタノール、2−プロパノール)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等がより好ましい。
【0031】
中間体(C)を脱炭酸させる反応は、例えば Bulletiu of the Chemical Society of Japan, vol.46, 844-847 頁(1973)などが参考にできる。
【0032】
中間体(C)が、カルボン酸エステルを有する場合には、その加水分解が必要であるが、これは、例えば、日本化学化学会編実験化学講座、第4版、第22巻、6−11頁、(1992)等に記載の一般的な方法で行うことができる。カルボン酸エステルの加水分解と引き続く脱炭酸反応は、それぞれ独立に行うこともできるし、同時に行うこともできる。
【0033】
中間体(C)の脱炭酸反応は、通常溶媒中で行われる。溶媒としては反応に関与しない限り限定されないが、水、アルコール(メタノール、エタノール、2−プロパノール)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、酢酸、ぎ酸及びそれらの混合溶媒等を用いると有利に進行する。
【0034】
反応は酸性条件下で行うことが望ましく、酸度関数(−Ho) が4.82(13.0mol/リットル塩酸の値)といった強酸性から、pH6以下の溶液まで幅広く適用できる。より好ましくは酸度関数(−Ho) が4.8以下、pH4以上である。これより高いpH領域では反応の進行が遅く、これより強い酸性条件では副反応が起こり易い。
【0035】
用いる酸の種類は特に限定されず、無機酸(塩酸、硫酸、臭化水素酸、硝酸など)でも有機酸(ぎ酸、酢酸など)でも良い。好ましくは無機酸、より好ましくは塩酸または硫酸、特に好ましくは塩酸である。
【0036】
この反応の反応温度は、通常0℃〜120℃の間で行う。好ましくは20℃〜100℃である。これより低い温度では反応の進行が遅く、これより高い温度では副反応が起こりやすい。
【0037】
D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジマロン酸を酸性条件下脱炭酸させると、同時に6員環ラクタムを形成する副反応が起こり、目的物であるD,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジ酢酸の生成率が低下し、さらに単離精製も困難になる。
【0038】
類似の技術としては、Bulletin of the Chemical Society of Japan, vol.46,844-847 頁(1973)に記載のエチレンジアミン−N,N′−ジマロン酸を脱炭酸させることによるエチレンジアミンジ酢酸の合成法が挙げられる。この場合もエチレンジアミンジ酢酸ラクタムが生成するが、結晶性の差を利用してこれらを分離している。
【0039】
本発明においては一般式(I)においてnが1の化合物はD,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジマロン酸を酸性下で脱炭酸する際に生成するラクタム化合物を、加水分解する操作を加えることにより、目的物の生成率を高め、且つ単離精製も容易にすることができる。
【0040】
D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジマロン酸は式1の説明で述べた方法で合成できる。D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジマロン酸の脱炭酸は式1の説明で述べた方法で行うことができる。
【0041】
生成したラクタム化合物の加水分解は、例えば、日本化学会編実験化学講座、第4版、第22巻、6−12項、1992年等に記載の一般的な方法で行うことができるが、水溶媒中、鉱酸(硫酸、臭化水素酸等)もしくは無機のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等)を用いることができ、無機のアルカリを用いるのが好ましく、水酸化物が特に好ましい。
【0042】
この反応の温度は通常0℃〜120℃の間で行う。好ましくは20℃〜120℃であり、70°〜120°が特に好ましい。これより低い温度では、反応の進行が遅く、これより高い温度では副反応が起こり易い。
【0043】
(式2の説明)
即ち、ジハロゲン化合物(D)とアミノマロン酸誘導体(E)を反応させ中間体(F)を合成した後、中間体(F)を脱炭酸させることによって合成できる。
【0044】
ジハロゲン化合物(D)は、n=1の場合は一般に入手できる。n=2、3及び4の場合は、例えば Jornal of Organic Chemistry 26巻,711頁(1961)やAngewandte Chemie 75(24),1205 頁(1963)に記載の方法に準じて合成できる。
【0045】
即ち、まずγ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンもくしはε−カプロラクトンと、ハロゲンを触媒(リン、三臭化リン、三塩化リン等)存在下反応させることにより酸ハロゲン化物を得る。この反応は溶媒を用いても、用いなくても良い。溶媒としては反応に関与しない限り限定されない。反応は通常、0℃〜200℃間で行うが、好ましくは20℃〜150℃の間で行う。得られた酸ハロゲン化合物を加水分解するとカルボン酸が合成できる。酸ハロゲン化合物とアルコール、フェノール誘導体を反応させるとエステルを合成することができる。これは、例えば、日本化学会編実験化学講座、第4版、第22巻、50−51頁、1992年等に記載の一般的な方法で行うことができる。
【0046】
ジハロゲン化合物(D)がカルボン酸エステルを含む場合、Md には種々の置換基を有してもよいアルキル基、アリール基が適用できるが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、ベンジル基等が好ましく、特に好ましくは、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ベンジル基である。
【0047】
中間体(F)は、式1の説明で、中間体(C)の合成について述べたのと同様な条件で合成できる。
【0048】
中間体(F)がカルボン酸エステルを有する場合の加水分解反応は、式1の説明で、中間体(C)がカルボン酸エステルを有する場合について述べたのと同様な条件で行うことができる。
【0049】
中間体(F)の脱炭酸反応は、式1の説明で、中間体(C)の脱炭酸反応について述べたのと同様な条件で行うことができる。
【0050】
本発明の化合物は水溶性であり、金属イオン遮蔽剤として、例えば医療用、化粧品用製剤、石鹸、洗剤、材料分析、金属材料への被覆、メッキ、触媒、コロイド化学、写真、液晶、酸化防止剤、分離、分析等の使用に適している。
また、本発明の製造方法は、目的物の生成率を高め、且つ単離精製が容易である。
【0051】
次に、本発明を具体的に説明するため、実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
【実施例】
(化合物1の合成法)
塩酸D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸5g(0.036mol 、東京化成製)、水50mlを三ッ口フラスコに入れ、氷冷下攪拌しながら、ブロモマロン酸19.5g(0.107mol 、Berichte der Deutschen Chemischen Gesellschaft, 35, 1813(1902)を参考に合成した。)を加えた。更に、氷冷下攪拌しながらpH9〜10程度になるまで、20%水酸化ナトリウム水溶液を加えた。水浴で40℃に加熱攪拌し、20%水酸化ナトリウム水溶液を、反応液のpHが9〜10を保つように滴下した。
【0053】
8時間加熱攪拌したのち、反応液を室温に戻し、メタノールを500ml加えた。析出した固体を濾取し、メタノールで良く洗浄した後、五酸化二リン存在下、D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジマロン酸5ナトリウム塩を得た。12.3g(0.029mol 、収率82.7%)
【0054】
D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N′−ジマロン酸5ナトリウム1.62g(3.87mmol)、水15ml、36%塩酸20mlを三ッ口フラスコに入れ、攪拌しながら2時間加熱還流した。反応液を減圧留去し、これに水を加えて減圧留去することを3回繰り返して、できるだけ過剰の塩酸を除去した。
【0055】
これに20%水酸化ナトリウム水溶液を5ml加えて2時間加熱還流することにより、酸処理反応で生じたラクタムを開環させた。この反応液に氷冷下攪拌しながら36%塩酸を加え、約pH8の時に、生じた沈殿を濾別した。
【0056】
さらに濾液を氷冷下攪拌しながら36%塩酸を加えてpHを約1.5に調整した。析出した沈殿を濾取し、水、アセトンで良く洗浄したのち、五酸化二リン存在下、減圧乾燥することにより、目的物の1/2 水和物を白色固体として420mg(1.83mmol) 得た。収率47.3%。
融点 191℃〜192℃(分解)
【0057】
Figure 0003720860
【0058】
(生分解性試験)
エチレンジアミン四酢酸及び本発明の化合物1、2、3、5、6及び7について、OECDガイドラインで定められた修正 Zahn-Wellens 法に準じて生分解性試験を行ったところ、エチレンジアミン四酢酸は生分解しなかったのに対し、本発明の化合物は生分解性が見られ、生分解しやすいことがわかった。
【0059】
(銀の酸化力の評価)
下塗を施した三酢酸セルロースフィルム上に1cm2 あたりコロイド銀が120μgとなるようにゼラチン塗布したフィルムを作成した。このフィルムを下記漂白液に3分間浸漬した後水洗し、さらに下記定着液に3分間浸漬した後水洗し、フィルム中に残存した銀量を測定した。結果を表1に示す。
〔漂白液〕
硝酸鉄(III)九水和物 10ミリモル
キレート剤 12ミリモル
臭化アンモニウム 0.40モル
水を加えて1リットルに調整(アンモニア水でpH5に調整)
35℃
〔定着液〕
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.5ミリモル
亜硫酸アンモニウム 0.17 モル
チオ硫酸アンモニウム 1.4モル
水を加えて1リットルに調整(アンモニア水、酢酸でpH6.7に調整)
35℃
【0060】
【表1】
Figure 0003720860
【0061】
【化5】
Figure 0003720860
【0062】
表1から明らかなように、比較化合物aを用いた場合は酸化力が弱い。これに対し、本発明の化合物を用いた場合は酸化力が強い。
【0063】
【発明の効果】
本発明の化合物は生分解性に優れ、第2鉄錯塩として用いた際に優れた酸化力を発揮する。また本発明の方法によれば、高収率で本発明の化合物を製造することができる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)で表わされるアミノポリカルボン酸誘導体。
    一般式(I)
    Figure 0003720860
    (式中、nは1、2又は3を表す。M1 、M2 及びM3 はそれぞれ水素原子又はカチオンを表す。)
  2. D,L−2,3−ジアミノプロピオン酸−N,N’−ジマロン酸を酸性条件下で脱炭酸して前記一般式(I)のうちn=1で表わされるアミノポリカルボン酸誘導体を製造する方法において、脱炭酸する際に生成する6員環ラクタム化合物を加水分解する操作を行うことを特徴とするアミノポリカルボン酸誘導体の製造方法。
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