JP3720238B2 - 電流検出スイッチ及びこれを用いた装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、船舶、航空機等に搭載される電気回路に流れる電流を検出し、該検出結果を出力する電流検出スイッチ及びこれ用いた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気自動車、ハイブリッドカーといったバッテリを動力源とする車両が普及しつつあり、バッテリの充放電管理が重要になってきている。この充放電管理のために使用される電流検出器として、例えば磁電変換素子を使用して電気回路に流れる電流を検出するものが知られている。しかし、この種の電流検出器は、外乱磁束に対しても磁電変換素子が反応してしまうので、正確な電流検出は難しいという問題がある。
【0003】
そこで、このような問題を解消するものとして、例えば特開昭63−253264号(特公平8−3499号)公報は、「電流検出器」を開示している。この電流検出器は、図9に示すように、被測定電流52を流すための導線51と、この導線51に被測定電流52が流れた際に該導線51の周囲に発生する磁界を該導線51の周囲対向領域において磁電変換する磁電変換素子54及び55と、夫々の磁電変換素子54及び55の磁電変換出力を合成する合成部56とから構成されている。
【0004】
この電流検出器では、磁電変換素子54及び55は同一特性であって、導線51に被測定電流52が流れたときに発生する磁気ループ53に対し互いに同一の大きさで異なる方向の磁界を受ける。このため、磁電変換素子54及び55からの出力は逆位相であるから、合成部56において差動合成すると、合成部56の出力は、磁電変換素子単独出力の略2倍になる。その結果、電流検出器の感度を略2倍にすることができる。
【0005】
一方、電流検出器全体に外部磁界57が影響しているとき、外部磁界57に対し磁電変換素子54及び55の出力は同相である。従って合成部56において差動合成すると、外部磁界57に基づく出力信号は打ち消される。その結果、外乱磁界の影響を排除される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭63−253264号(特公平8−3499号)公報に開示された電流検出器では、2個の磁電変換素子54及び55に入力される外乱磁束の大きさが同じでなければ、その外乱磁束は打ち消されない。この2個の磁電変換素子54及び55に入力される外乱磁束の大きさが異なるという事態は、電流検出器と磁束発生源との位置関係によって起こり得ることであり、この事態が発生すると、この電流検出器は、正常に電流を検出することができない。
【0007】
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、その目的は、外乱磁束の影響を受けることなく、被測定導体に流れる電流を検出して検出信号を出力できる電流検出スイッチ及びこれ用いた装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被測定電流が流れる被測定導体と、前記被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が入力される側に感磁面を有するように前記被測定導体を挟んで配置され、各々は前記磁束と外来磁束との方向を加味した算術的な和が所定値を超えたときに磁電変換信号を出力する複数の磁電変換素子と、前記複数の磁電変換素子からの磁電変換信号の論理積を求め、検出信号として出力する演算部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この請求項1に記載の発明によれば、外乱磁束が存在しない状態では、全ての磁電変換素子は、被測定導体に流れる被測定電流によって発生された磁束が所定値を超えた時に磁電変換信号を出力し、これにより演算部は検出信号を出力する。これに対し、外乱磁束が存在する状態では、各磁電変換素子は、被測定導体に流れる被測定電流によって発生された磁束と外乱磁束との算術的な和(外乱磁束の方向を加味した和)が所定値を超えた時に磁電変換信号を出力する。
【0010】
即ち、被測定導体に流れる電流によって発生された磁束に外乱磁束が加えられる磁電変換素子は所定のしきい値より小さな電流値であっても磁電変換信号を出力するが、その磁束が外乱磁束により打ち消される磁電変換素子は所定のしきい値より大きな電流値でなければ磁電変換信号を出力しない。その結果、演算部は、所定のしきい値より大きな電流が流れたときに検出信号を出力する。換言すれば、この電流検出スイッチは、被測定電流が或る値以下のときは、外乱磁束に反応しないので、被測定導体に流れる電流を外乱磁束の影響を受けることなく検出できる。
【0011】
請求項2に記載の電流検出スイッチに係る発明は、請求項1記載の電流検出スイッチにおいて、前記演算部が、前記複数の磁電変換素子からの磁電変換信号と車両異常時における外部からの異常信号との論理積を求め、検出信号として出力することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、演算部が、複数の磁電変換素子からの磁電変換信号と車両異常時における外部からの異常信号との論理積を求め、検出信号として出力するので、例えば、事故時の衝撃により回路がデッドショートし異常電流が発生した場合の電流検出スイッチ等の検出器を構成することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の回路遮断装置に係る発明は、被測定導体に流れる電流を検出する請求項1に記載の電流検出スイッチと、前記被測定導体に流れる電流を遮断する回路遮断器と、前記電流検出スイッチからの前記検出信号に応答して前記回路遮断器を遮断させる遮断駆動部とを備えたことを特徴とする。
【0014】
この請求項3に記載の発明によれば、外乱磁束の影響を受けることなく被測定導体に流れる電流を検出して検出信号を出力する電流検出スイッチを使用して回路遮断装置を構成したので、外乱磁束の有無に拘わらず確実に回路を遮断できる。
【0015】
また、請求項4に記載の負荷故障検知装置に係る発明は、電源と負荷とを接続する被測定導体に流れる電流を検出する請求項1に記載の電流検出スイッチと、前記電源から前記負荷への電流供給を開始させる負荷スイッチと、前記負荷スイッチが投入されている状態で前記電流検出スイッチから前記検出信号が出力されない時に警報を発生する警報手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
この請求項4に記載の発明によれば、外乱磁束の影響を受けることなく被測定導体に流れる電流を検出して検出信号を出力する電流検出スイッチを用いて負荷故障検知装置を構成したので、外乱磁束の有無に拘わらず確実に負荷の故障や導体の断線を報知することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る電流検出スイッチ及びこれを用いた装置を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、説明を簡単にするために2個の磁電変換素子が用いられた電流検出スイッチについて説明するが、本発明の電流検出スイッチで用いられる磁電変換素子の数は2個に限定されず、2個以上の任意の数であってもよい。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチの構成を示す斜視図である。この電流検出スイッチは、被測定導体10、第1磁電変換素子11、第2磁電変換素子12、演算回路13から構成されている。これらは、通常、図示しない電気接続箱に収容される。
【0019】
被測定導体10は、被測定電流Iが流れる導体である。第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12は、この被測定導体10を挟むように配置されている。より具体的には、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12は、被測定導体10の芯を中心とする円の上に配置されている。
【0020】
そして、図1(B)に示すように、第1磁電変換素子11の感磁面11a及び第2磁電変換素子12の感磁面12aが、被測定導体10を流れる被測定電流Iによって発生される磁束φが入射される側になるように配置方向が決定され、且つ磁束φが垂直に入射されるように位置合わせされている。
【0021】
第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12としては、ホール素子、磁気抵抗素子等を用いることができる。第1磁電変換素子11は、図2の出力特性図に示すように、入力された磁束φがしきい値φth以下のときは低レベル(以下、「Lレベル」という)の信号を出力し、しきい値φthより大きいときは高レベル(以下、「Hレベル」という)の信号を出力する。第2磁電変換素子12の出力特性も第1磁電変換素子11のそれと同じである。
【0022】
第1磁電変換素子11は、入力される磁束φの大きさに比例した大きさの信号を出力する通常の磁電変換素子とコンパレータとを用いて構成することができる。即ち、磁電変換素子からの信号をコンパレータの一方の入力端子に供給し、コンパレータの他方の入力端子には所定レベルの信号を供給するように構成する。これにより、コンパレータは、磁電変換素子からの信号が所定レベル以下である時にLレベルの信号を、所定レベルより大きい時にHレベルの信号をそれぞれ出力する。
【0023】
演算回路13は、本発明の演算部に対応する。この演算回路13は、図3に示すように、第1磁電変換素子11からの信号と第2磁電変換素子12からの信号が入力される2入力のANDゲート20から構成されている。このANDゲート20は、第1磁電変換素子11からの信号と第2磁電変換素子12からの信号との論理積をとって、電流検出スイッチの検出信号として外部に出力する。
【0024】
次に、このように構成された本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチの動作を説明する。
【0025】
今、被測定導体10に被測定電流Iが流れると、図1(B)に示すように、アンペアの右ネジの法則に従って被測定電流Iの大きさに対応する強さの磁界による磁束φが発生する。この磁束φは第1磁電変換素子11の感磁面11a及び第2磁電変換素子12の感磁面12aに垂直に入る。これにより、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12は、磁束φの密度に対応した電圧信号をそれぞれ発生する。
【0026】
以上の状態において外乱磁束が存在しなければ、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12は、被測定導体10に流れる被測定電流Iによって発生された磁束φがしきい値φth以下であれば、Lレベルの信号を出力し、しきい値φthを超えている場合は、Hレベルの信号(磁電変換信号)を出力する。ANDゲート20は、第1磁電変換素子11からの信号と第2磁電変換素子12からの信号との論理積をとって、検出信号として出力する。
【0027】
従って、ANDゲート20は、被測定導体10に流れる被測定電流Iが所定値以下であれば、Lレベルの信号を、所定値より大きければHレベルの信号(検出信号)を出力する。
【0028】
一方、以上の状態において、外乱磁束φ’が存在すれば、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12は、被測定導体10に流れる被測定電流Iによって発生された磁束φと外乱磁束φ’との算術的な和(外乱磁束φ’の方向を加味した和)がしきい値φthを超えた時に磁電変換信号を出力する。
【0029】
今、図1(B)に示すような外乱磁束φ’が存在するとすれば、第1磁電変換素子11は、被測定導体10に流れる被測定電流Iによって発生された磁束φと外乱磁束φ’と加算された磁束φ+φ’がしきい値φth以下であれば、Lレベルの信号を出力し、しきい値φthを超えている場合は、Hレベルの信号(磁電変換信号)を出力する。
【0030】
また、第2磁電変換素子12は、被測定導体10に流れる被測定電流Iによって発生された磁束φから外乱磁束φ’が減算された磁束φ−φ’がしきい値φth以下であれば、Lレベルの信号を出力し、しきい値φthを超えている場合は、Hレベルの信号(磁電変換信号)を出力する。
【0031】
ANDゲート20は、第1磁電変換素子11からの磁電変換信号と第2磁電変換素子12からの磁電変換信号との論理積をとって出力する。従って、外乱磁束φ’が存在する状態で被測定電流Iが流れた場合に、被測定電流Iが第1の値V1以下であれば、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12の双方ともLレベルの信号を出力するので、ANDゲート20は、Lレベルの信号を出力することになる。
【0032】
また、被測定電流Iが第1の値V1より大きく第2の値V2(V2>V1)以下であれば、第1磁電変換素子11は、Hレベルの信号を出力するが、第2磁電変換素子12は、Lレベルの信号を出力するので、ANDゲート20は、Lレベルの信号を出力する。
【0033】
また、被測定電流Iが第2の値V2より大きければ、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12の双方ともHレベルの信号を出力するので、ANDゲート20は、Hレベルの信号を出力する。
【0034】
結局、ANDゲート20は、被測定電流Iが第2の値V2より大きいときにHレベルの信号、つまり検出信号を出力することになる。換言すれば、この電流検出スイッチは、被測定電流Iが第2の値V2以下のときは、外乱磁束φ’に反応しないので、被測定導体10に流れる被測定電流Iを外乱磁束φ’の影響を受けることなく検出できる。
【0035】
また、この電流検出スイッチは、集磁コアを使用していないので、コア式電流検出器に比べて体積及び重量を小さくすることができると共に、コストを低減することができる。
【0036】
以上説明した第1の実施の形態に係る電流検出スイッチでは、演算回路13を2入力のANDゲート20で構成したが、図4に示すように、3入力のANDゲート21で構成し、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12からの信号の他に、他の回路14からの信号を入力するように構成することができる。
【0037】
この他の回路14として、例えばエアバッグの作動検出回路を用いれば、エアバッグが作動した際の電流を外乱磁束の影響を受けることなく検出することができる。
【0038】
従って、例えばエアバッグの作動するような事態の発生により、電気回路がショートして異常電流が発生した場合の電流を検出する電流検出スイッチを構成することができる。この他の回路14としては、上記以外に、所望の条件の下で作動させたい種々の回路を用いることができる。
【0039】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に係る電流検出スイッチを用いた回路遮断装置に関する。
【0040】
図5は本発明の第2の実施の形態に係る回路遮断装置の構成を示すブロック図である。この回路遮断装置、電流検出スイッチ1、遮断駆動部2、回路遮断器3及び被測定導体10から構成されている。電流検出スイッチ1としては、上述した第1の実施の形態に係る電流検出スイッチが使用される。
【0041】
電流検出スイッチ1は、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12が、被測定導体10を挟むように設置される。回路遮断器3は、被測定導体10の途中に配設され、遮断駆動部2からの駆動信号に応答して、該被測定導体10に流れる被測定電流Iを遮断する。遮断駆動部2は、電流検出スイッチ1からの検出信号に基づいて上記駆動信号を生成し、回路遮断器3に供給する。
【0042】
以上のように構成される回路遮断装置は、以下のように動作する。即ち、電流検出スイッチ1は、被測定導体10に流れる被測定電流Iが所定の大きさ以上になった場合に、検出信号を生成して遮断駆動部2に供給する。遮断駆動部2は、この検出信号に基づいて駆動信号を生成して回路遮断器3に供給する。これにより、回路遮断器3は、被測定導体10に流れる電流を遮断する。
【0043】
この第2の実施の形態に係る回路遮断装置によれば、外乱磁束の影響を受けることなく被測定導体10に流れる電流を検出して検出信号を出力する電流検出スイッチを用いて回路遮断装置を構成したので、例えば回路に過大電流が流れた場合に、外乱磁束の有無に拘わらず確実にそれを検出して回路を遮断できる。
【0044】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に係る電流検出スイッチを用いた負荷故障検知装置に関する。
【0045】
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る負荷故障検知装置の構成を示すブロック図である。この負荷故障検知装置は、バッテリB、負荷L、電流検出スイッチ1、負荷スイッチ4、ANDゲート5及びウォーニングランプ6から構成されている。電流検出スイッチ1としては、上述した第1の実施の形態に係る電流検出スイッチが使用される。但し、この電流検出スイッチ1は、磁束φがしきい値φth以下の時に検出信号を出力する。これは、ANDゲート20の代わりにNANDゲートを用いることにより実現できる。
【0046】
負荷Lは、バッテリBに接続されており、この負荷LとバッテリBとを接続する導体が被測定導体10である。電流検出スイッチ1は、第1磁電変換素子11及び第2磁電変換素子12が被測定導体10を挟むように設置される。この電流検出スイッチ1から出力される検出信号は、ANDゲート5に供給される。
【0047】
負荷スイッチ4は、負荷Lに電力の供給を開始するために使用される。この負荷スイッチ4からの制御信号(図示は省略)は、負荷Lに供給されると共にANDゲート5に供給される。ANDゲート5は、電流検出スイッチ1からの検出信号と負荷スイッチ4からの制御信号との論理積をとって出力する。このANDゲート5から出力される信号は、ウォーニングランプ6及び負荷スイッチ4に供給される。ウォーニングランプ6は、ANDゲート5からの信号により点灯及び消灯が制御される。
【0048】
以上のように構成される負荷故障検知装置は、以下のように動作する。即ち、負荷スイッチ4が投入されると、Hレベルの制御信号がANDゲート5に供給される。また、負荷Lが電流を流さないようなモードの故障又はバッテリBと負荷Lの間の導体(被測定導体10)が断線していなければ負荷Lに電流が流れるが、断線していれば電流は流れない。被測定導体10に電流が流れなければ、磁束φがしきい値φth以下になるので、電流検出スイッチ1は、Hレベルの検出信号を生成してANDゲート5に供給する。これにより、ANDゲート5はHレベルの信号を出力する。
【0049】
このANDゲート5からの信号がHレベルにされたことにより、ウオーニングランプ6が点灯される。これにより、ユーザは負荷Lの故障又はバッテリBと負荷Lの間の導体の断線を知ることができる。また、ANDゲート5からのHレベルの信号が負荷スイッチ4に供給されることにより負荷スイッチ4の接点は開放される。これにより、故障した負荷Lの交換等が容易になる。
【0050】
本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチは、上述した第2及び第3の実施の形態に示した以外に以下のような応用が可能である。
【0051】
第1の応用例は、上述した第1の実施の形態に係る電流検出スイッチを用いたモータロック検知装置に関する。
【0052】
自動車のワイパーやパワーウインドウにはモータが使用されている。パワーウインドウが正規の停止位置以外で強制的に停止されることによってモータがロックされると、図7に示すように、大きな電流が流れる。
【0053】
そこで、第1の実施の形態で説明した電流検出スイッチのしきい値をモータがロック状態にある時に流れる電流の大きさより若干低く設定しておくと、モータがロック状態になったときに電流検出スイッチは、検出信号を出力するので、この検出信号に応答してモータへの電流供給を停止するように構成できる。
【0054】
この場合、負荷スイッチの投入による突入電流により、図7に示すように、短時間だけしきい値以上の電流が流れることがある。このような場合は、電流検出スイッチからの検出信号の長さをカウンタで計数し、計数値が一定値以上になった場合に、モータへの電流供給を停止するように構成すればよい。この構成によれば、真にモータがロック状態になった場合にのみモータを停止させることができる。
【0055】
この第1の応用例によれば、パワーウインドウに異物が挟まれることにより正規の停止位置以外でモータがロック状態になったことを検出できるので、直ちにモータを逆回転させて異物を開放することができる。
【0056】
また、例えばワイパーを動かそうとした場合に、例えば凍結によりモータがロック状態になることがある。このような場合も、上記と同様の方法で、モータがロック状態であることを検出してモータを停止させることができるので、モータの焼損を防止できる。
【0057】
次に、第2の応用例を説明する。この第2の応用例は、上述した第1の実施の形態に係る電流検出スイッチを用いたモータ回転数検知装置に関する。
【0058】
ブラシを備えたモータに供給される電流は、ブラシと整流子との接触が切り替わるときに、図8に示すようなスパイクが生じる。そこで、第1の実施の形態で説明した電流検出スイッチのしき値をスパイクの大きさより若干低く設定しておくと、モータに供給する電流にしきい値以上の電流が出現したときに電流検出スイッチは検出信号を出力する。この検出信号をカウンタで計数すれば、モータの回転数を知ることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、被測定電流が或る値以下のときは外乱磁束に反応しないので、被測定導体に流れる電流を外乱磁束の影響を受けることなく検出できる電流検出スイッチを提供できる。
【0060】
また、請求項2に記載の発明によれば、演算部が、複数の磁電変換素子からの磁電変換信号と車両異常時における外部からの異常信号との論理積を求め、検出信号として出力するので、例えば、事故時の衝撃により回路がデッドショートし異常電流が発生した場合の電流検出スイッチ等の検出器を構成することができる。
【0061】
また、請求項3に記載の発明によれば、外乱磁束の影響を受けることなく被測定導体に流れる電流を検出して検出信号を出力する電流検出スイッチを使用して回路遮断装置を構成したので、外乱磁束の有無に拘わらず確実に回路を遮断できる回路遮断装置を提供できる。
【0062】
更に、請求項4に記載の発明によれば、外乱磁束の影響を受けることなく被測定導体に流れる電流を検出して検出信号を出力する電流検出スイッチを用いて負荷故障検知装置を構成したので、外乱磁束の有無に拘わらず確実に負荷の故障や導体の断線を報知することができる負荷故障検知装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチで使用される磁電変換素子の出力特性を説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチで使用される演算回路の具体的な回路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチで使用される演算回路の変形例の回路図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る回路遮断装置の概略構成を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る負荷故障検知装置の概略構成を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチの第1の応用例を説明するための図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出スイッチの第2の応用例を説明するための図である。
【図9】従来の電流検出器を説明するための図である。
【符号の説明】
1 電流検出スイッチ
2 遮断駆動部
3 回路遮断器
4 負荷スイッチ
5、20、21 ANDゲート
6 ウォーニングランプ
10 被測定導体
11 第1磁電変換素子
11a 感磁面
12 第2磁電変換素子
12a 感磁面
13 演算回路
14 他の回路
φ 磁束
φ’ 外乱磁束
B バッテリ
L 負荷
Claims (4)
- 被測定電流が流れる被測定導体と、
前記被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が入力される側に感磁面を有するように前記被測定導体を挟んで配置され、各々は前記磁束と外来磁束との方向を加味した算術的な和が所定値を超えたときに磁電変換信号を出力する複数の磁電変換素子と、
前記複数の磁電変換素子からの磁電変換信号の論理積を求め、検出信号として出力する演算部と、
を備えたことを特徴とする電流検出スイッチ。 - 前記演算部は、前記複数の磁電変換素子からの磁電変換信号と車両異常時における外部からの異常信号との論理積を求め、検出信号として出力することを特徴とする請求項1記載の電流検出スイッチ。
- 被測定導体に流れる電流を検出する請求項1に記載の電流検出スイッチと、
前記被測定導体に流れる電流を遮断する回路遮断器と、
前記電流検出スイッチからの前記検出信号に応答して前記回路遮断器を遮断させる遮断機駆動部と、
を備えたことを特徴とする回路遮断装置。 - 電源と負荷とを接続する被測定導体に流れる電流を検出する請求項1に記載の電流検出スイッチと、
前記電源から前記負荷への電流供給を開始させる負荷スイッチと、
前記負荷スイッチが投入されている状態で前記電流検出スイッチから前記検出信号が出力されない時に警報を発生する警報手段と、
を備えたことを特徴とする負荷故障検知装置。
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