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JP3768794B2 - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置の製造置技術に関し、特に、半導体集積回路装置の製造工程において、半導体ウエハ(以下、単にウエハと言う)にフォトマスク(以下、単にマスクという)を用いて所定のパターンを転写するフォトリソグラフィ(以下、単にリソグラフィという)に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置の製造においては、微細パターンをウエハ上に転写する方法として、リソグラフィ技術が用いられる。リソグラフィ技術においては、主に投影露光装置が用いられ、投影露光装置に装着したマスクのパターンをウエハ上に転写してデバイスパターンを形成する。
【0003】
このリソグラフィ技術については、例えば特開平11−135402号公報に記載があり、マスクにおいてメモリデバイスのコンタクトホールを形成するための主開口部の周りに解像しない程度の補助開口部を配置し、露光処理に際して変形照明等を用いる技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記リソグラフィ技術においては、以下の課題があることを本発明者は見出した。
【0005】
すなわち、パターンの微細化が進むにつれて焦点深度マージンが減少し、パターンの解像度が低下する問題がある。また、同層にパターンがまばらに配置される疎領域と、パターンが密集して配置される密領域とが存在する場合に、その疎領域と密領域とでパターン寸法に差が生じてしまう問題がある。さらに、疎領域と密領域との境界に存在するパターンの寸法精度が劣化する場合がある。
【0006】
本発明の目的は、パターンの解像度を向上させることのできる技術を提供することにある。
【0007】
また、本発明の目的は、疎領域と密領域とのパターンの寸法差を低減することのできる技術を提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は、疎領域と密領域との境界に存在するパターンの寸法精度を向上させることのできる技術を提供することにある。
【0009】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0011】
すなわち、本発明は、変形照明による露光光をフォトマスクを介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより前記半導体ウエハに所定のパターンを転写する露光処理に際し、前記フォトマスクとして、マスク基板上のハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記所定のパターンを転写するための主開口部および前記ハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記半導体ウエハ上には解像されない補助開口部が周期性を持つ状態で配置されたフォトマスクを用いるものである。
【0012】
また、本発明は、変形照明による露光光をフォトマスクを介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより前記半導体ウエハに所定のパターンを転写する露光処理に際し、前記フォトマスクとして、マスク基板上の遮光膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記所定のパターンを転写するための主開口部および前記遮光膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記半導体ウエハ上には解像されない補助開口部が周期性を持つ状態で配置されたフォトマスクを用い、前記主開口部のうちの所定の主開口部、前記補助開口部のうちの所定の補助開口部またはその両方に近接効果補正を加えたものである。
【0013】
また、本発明は、変形照明による露光光をフォトマスクを介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより前記半導体ウエハに所定のパターンを転写する露光処理に際し、前記フォトマスクとして、マスク基板上の遮光膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記所定のパターンを転写するための主開口部および前記遮光膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記半導体ウエハ上には解像されない補助開口部が周期性を持つ状態で配置され、前記補助開口部の配置領域を、前記主開口部を基準として、前記所定のパターンのピッチの整数倍の長さブローデンさせた領域とするフォトマスクを用いるものである。
【0014】
また、本発明は、前記半導体ウエハの所定の領域内の同層には、前記所定のパターンが相対的に疎に配置された疎領域と、前記所定のパターンが相対的に密に配置された密領域とが存在するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本願発明を詳細に説明する前に、本願における用語の意味を説明すると次の通りである。
【0016】
1.マスク(光学マスク):マスク基板上に光を遮光するパターンや光の位相を変化させるパターンを形成したものである。実寸の数倍のパターンが形成されたレチクルも含む。マスク基板上とは、マスク基板上面、マスク基板上面に近接した内部領域または上空領域を含む(上面に近接した別の基板上に配置しても良い)。マスクの第1の主面とは、上記光を遮蔽するパターンや光の位相を変化させるパターンが形成されたパターン面であり、マスクの第2の主面とは第1の主面とは反対側の面のことを言う。通常のマスク(バイナリマスク)とは、基板上に光を遮光するパターンと、光を透過するパターンとでマスクパターンを形成した一般的なフォトマスクのことを言う。
【0017】
2.主開口部:マスク上の開口パターン等の集積回路パターンで実際にウエハに転写されるデバイスのパターンに対応しているものである。
【0018】
3.補助開口部:一般にウエハ上に投影されたとき、その開口パターンに対応する独立した像を形成しないマスク上の開口パターンを言う。
【0019】
4.ハーフトーン領域、ハーフトーン膜:それ自体フォトレジスト膜を感光させない程度の低い光透過率を持つ領域または膜で、同位相と逆位相(反転)の区別がある。一般に、光透過率は、3%〜15%であるが、遮光領域等を併用することにより20%以上の高透過率ハーフトーン領域または膜も可能である。
【0020】
5.「光透過領域」、「光透過パターン」、「透明領域」、「透明膜」または「透明」と言うときは、その領域に照射される露光光のうち、60%以上を透過させる光学特性を有することを示す。一般に90%以上のものが使用される。一方、「遮光領域」、「遮光パターン」、「遮光膜」または「遮光」と言うときは、その領域に照射される露光光のうち、40%未満を透過させる光学特性を有することを示す。一般には、一般に数%から30%未満のもの(ほぼ0%の光透過率(典型的には1%以下))が使われる。機能的には、ハーフトーン領域よりも低い光透過率を持つ領域と定義できる。
【0021】
6.紫外光:半導体分野では400nm前後から短波長で50nm以下程度までの電磁波を言うが、300nmより長波長を近紫外域、それ以下の短波長領域を遠紫外域と呼び、200nm以下を特に真空紫外域と言う。光源としては水銀アークランプ等のi線(波長:365nm)、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)、ArF(波長:193nm)及びF2(波長:157nm)エキシマレーザ等がある。
【0022】
7.ウエハまたは半導体基板とは、半導体集積回路の製造に用いるシリコン単結晶基板(一般にほぼ平面円形状)、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等並びにそれらの複合的基板を言う。また、本願において半導体集積回路装置というときは、シリコンウエハやサファイア基板等の半導体または絶縁体基板上に作られるものの他、特に、そうでない旨明示された場合を除き、TFT(Thin-Film-Transistor)およびSTN(Super-Twisted-Nematic)液晶等のようなガラス等の他の絶縁基板上に作られるもの等も含むものとする。
【0023】
8.スキャンニング露光:細いスリット状の露光帯を、半導体ウエハとフォトマスク(又はレチクル、本願でフォトマスクと言うときはレチクルも含む広い概念を示す)に対して、スリットの長手方向と直交する方向に(斜めに移動させてもよい)相対的に連続移動(走査)させることによって、フォトマスク上の回路パターンを半導体ウエハ上の所望の部分に転写する露光方法。
【0024】
9.ステップ・アンド・スキャン露光:上記スキャンニング露光とステッピング露光を組み合わせてウエハ上の露光すべき部分の全体を露光する方法であり、上記スキャンニング露光の下位概念に当たる。
【0025】
10.ステップ・アンド・リピート露光:マスク上の回路パターンの投影像に対してウエハを繰り返しステップすることで、マスク上の回路パターンをウエハ上の所望の部分に転写する露光方法。
【0026】
11.通常照明とは、非変形照明のことで、光強度分布が比較的均一な照明を言う。
【0027】
12.変形照明とは、中央部の照度を下げた照明であって、斜方照明、輪帯照明、4重極照明、5重極照明等の多重極照明またはそれと等価な瞳フィルタによる超解像技術を含む。
【0028】
13.解像度:パターン寸法は投影レンズの開口数NA(Numerical Aperture)と露光波長λで規格化して表現できる。解像度Rは、R=K1・λ/NAで表されるので換算して用いれば良い。ただし、焦点深度DもD=K2・λ/(NA)2で表されるので、焦点深度は異なる。K1,K2は定数。
【0029】
14.転写パターン:マスクによってウエハ上に転写されたパターンであって、具体的には上記フォトレジストパターンおよびフォトレジストパターンをマスクとして実際に形成されたウエハ上のパターンを言う。
【0030】
15.フォトレジストパターンは、感光性の有機膜をリソグラフィの手法により、パターニングした膜パターンを言う。なお、このパターンには当該部分に関して全く開口のない単なるレジスト膜を含む。
【0031】
16.ホールパターン:ウエハ上で露光波長と同程度又はそれ以下の二次元的寸法を有するコンタクトホール、スルーホール等の微細パターン。一般には、マスク上では正方形またはそれに近い長方形あるいは八角形等の形状であるが、ウエハ上では円形に近くなることが多い。
【0032】
17.ラインパターン:所定の方向に延在する帯状のパターン部分を有する配線等のパターン。
【0033】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0034】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
【0035】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必須のものではないことは言うまでもない。
【0036】
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0037】
また、実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0038】
また、本実施の形態の説明に用いる図面においてマスクまたはそのデータを模式的に示す平面図であっても、図面を見易くするために、ハーフトーン領域(または膜)および所望のパターンにハッチングを付す。
【0039】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0040】
(実施の形態1)
半導体集積回路装置の製造においては、ホールパターンの形成に際し、同層に疎領域と密領域とが存在する結果、微細化に伴い露光マージンが低下する場合がある。
【0041】
そこで、本実施の形態においては、例えば次のようにした。マスク上において、ホールパターン転写用の主開口部と、その周囲のそれ自体解像されない補助開口部とを、互いに交差する仮想線の交点に配置する。また、マスク上の主開口部および補助開口部をマスク上のハーフトーン膜の一部を除去することで形成する。さらに、露光時の照明として、周期性を持つパターンで有意性を持つ変形照明を用いる。これにより、疎領域および密領域の両方で、焦点深度および露光裕度を向上させることができるので、パターンの解像度を向上させることが可能となる。また、ハーフトーン膜を用いることにより、焦点ずれに起因する寸法変動を低減できる。また、パターンの疎密に起因するパターン寸法差を低減できる。さらに、遮光膜を用いたマスク場合、所定の露光量に対して、マスクの補助開口部がウエハに解像してしまう場合があるが、ハーフトーン膜を用いることで、マスクの補助開口部がウエハに解像しないようにできる。
【0042】
図1は、ウエハW上の密領域におけるホールパターン(ハッチングを付す)Hの平面配置の一例を示している。ホールパターンHは、仮想線Xw,Ywの交点に配置されている。仮想線Xw,Ywは、互いに直交している。仮想線Xw,YwのピッチDwx,Dwyは、互いに等しく、双方とも集積回路パターンのピッチと等ピッチとなるように配置されている。
【0043】
図2は、図1のホールパターンを転写するためのマスクMKの一例を示している。図2(a)はマスクMKの要部平面図、(b)は(a)のA1−A1線の断面図を示している。このマスクMKは、例えば実寸の1〜10倍程度の寸法の集積回路パターンの原画を、縮小投影光学系等を通してウエハに転写するためのレチクルである。このマスクMKのマスク基板1は、例えば平面四角形に形成された厚さ6mm程度の透明な合成石英ガラス基板等からなる。マスク基板1の主面上には、ハーフトーン膜(ハッチングを付す)2が堆積されている。そして、そのハーフトーン膜2の一部が除去されて主開口部3および補助開口部4が形成されている。この主開口部3および補助開口部4は、仮想線(第1,第2の仮想線)Xm,Ymの交点に配置されており、全体的に周期性を持った状態で規則的に配置されている。仮想線Xm,Ymは、互いに直交している。仮想線Xm,YmのピッチDmx,Dmyは、互いに等しく、上記ウエハでの仮想線Xw,YwのピッチDwx,Dwyの1〜10倍程度となる。主開口部3は、上記ホールパターンHを転写するための開口パターンである。補助開口部4は、ウエハ上には解像されない開口パターンであり、その平面寸法は、主開口部3の平面寸法よりも相対的に小さくなっている。このような主開口部3および補助開口部4を透過した光と、ハーフトーン膜2を透過した光とでは、位相が180度反転するようになっている。このマスクMKを用いた露光時には露光光源に変形照明を用いる。露光方法は、上記したスキャニング露光、ステップ・アンド・スキャン露光またはステップ・アンド・リピート露光のいずれでも良い。
【0044】
図3は、ウエハW上における疎密混在のホールパターンの平面配置を例示している。例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等のようなメモリ回路と論理回路とを混載する半導体集積回路装置やCMIS(Complementary MIS)−ロジックを有する半導体集積回路装置等においては、同層のホールパターンに疎領域と密領域とが混在する場合がある。図3は、それを例示している。図3の左側は、ホールパターンHが密集配置された密領域、図3の右側は、ホールパターンHがまばらな疎領域を示している。ホールパターンHの配置条件は、上記したのと同じである。ホールパターンHの平面寸法は、例えば0.16×0.16μm程度である。ホールパターンHのピッチ(すなわち、仮想線Xw,YwのピッチDwx,Dwy)は、例えば0.32μm程度である。
【0045】
図4は、図3のホールパターンHを転写するためのマスクMKを例示している。図4(a)はマスクMKの要部平面図、(b)は(a)のA2−A2線の断面図を示している。ハーフトーン膜2の光透過率は、例えば3%〜20%、7%〜20%または10〜20%とした。本実施の形態では、例えば7%とした。主開口部3は、上記と同様、ホールパターンHを転写するための開口パターンである。補助開口部4は、主開口部3の周囲の仮想線Xm,Ymの交点にその中心が重なるように配置されている。本実施の形態においては、露光時に光強度を増加するために、疎密両方の領域の主開口部3の寸法に正のバイアスをかけており、そのウエハ上換算での寸法は、例えば200nm×200nm程度とした。また、補助開口部4は、露光時に解像しない程度とするために、例えば140nm×140nm程度とした。
【0046】
次に、図4のマスクMKを用いた半導体集積回路装置の製造方法の一例を図5〜図8により説明する。図5〜図8の(b)は、各図(a)のA3−A3線の断面図である。なお、ここでは、ホールパターンとして、例えばコンタクトホールを形成する場合について説明する。
【0047】
まず、図5に示すように、ウエハWは、例えばシリコン単結晶からなり、その主面(素子が形成された素子形成面)上には、例えば酸化シリコン等からなる層間絶縁膜5が堆積されている。この層間絶縁膜5上には、フォトレジスト膜6が堆積されている。このようなウエハWに対して、図4のマスクMKを用いて露光処理を施す。この際、露光光源に変形照明を用いる。これにより、マスクMKのパターン(主開口部のパターン)をフォトレジスト膜6に転写する。
【0048】
続いて、ウエハWに対して現像処理等を施すことにより、図6に示すように、フォトレジストパターン6Aを形成する。フォトレジストパターン6Aは、コンタクトホール形成領域はフォトレジスト膜6が除去されて層間絶縁膜5の上面一部が露出され、それ以外が覆われるように形成されている。なお、フォトレジストパターン6Aにおいて層間絶縁膜5が露出されるコンタクトホール形成領域の平面形状は、例えば略円形状となっている。
【0049】
その後、このフォトレジストパターン6Aをエッチングマスクとして、ウエハWに対してエッチング処理を施す。これにより、図7に示すように、フォトレジストパターン6Aから露出する層間絶縁膜5を除去し、上記疎密の両領域の層間絶縁膜5にコンタクトホールCHを穿孔する。その後、フォトレジストパターン6Aを図8に示すように除去する。コンタクトホールCHの底部からはウエハWの主面またはウエハWの主面上に形成されたゲート電極上面の一部が露出されている。コンタクトホールCHの平面形状は、例えば略円形状となっている。なお、ウエハWは、最終的に、例えば平面四角形状の半導体チップに分割される。
【0050】
図9は、CMIS−ロジック回路を有する半導体集積回路装置の密領域の具体的例を示している。図9(a)は半導体集積回路装置の要部平面図、(b)は(a)のA4−A4線の断面図を示している。
【0051】
ウエハWの主面から所定の深さには、pウエルPWLおよびnウエルが形成されている。また、ウエハWの主面には、複数の活性領域Lとそれを取り囲む分離領域Sとが形成されている。活性領域Lには、nMISQnおよびpMISQpが形成されている。また、分離領域Sは、例えば溝型となっている(トレンチアイソレーション)。ただし、分離領域Sは、溝型に限定されるものではなく、例えばLOCOS(Local Oxidization of Silicon)法を用いたフィールド絶縁膜で形成しても良い。
【0052】
このウエハWの主面上には、図9の上下方向に延在する複数の配線7が平行に配置されている。配線7は、例えば低抵抗ポリシリコンの単体膜、低抵抗ポリシリコン上にコバルトシリサイド等のようなシリサイド膜が堆積されたポリサイド膜または低抵抗ポリシリコン上に窒化タングステン等のようなバリア膜を介してタングステン等のような金属膜を堆積してなるポリメタル膜からなる。互いに隣接する配線7のピッチは、例えば0.32μm程度である。この配線7において、活性領域Lと平面的に重なる部分がnMISQnおよびpMISQpのゲート電極Gとなっている。ゲート幅は、例えば0.1μm程度である。また、配線7において、分離領域Sと平面的に重なる一部には、他の部分よりも幅広の領域が形成されている。一方、活性領域Lにおいて、配線7と平面的に重なる部分がnMISQnおよびpMISQpのチャネル領域となっている。また、活性領域Lにおいて、ゲート電極Gの両側は、ソース・ドレイン用の一対の半導体領域8となっている。nMISQnの半導体領域8には、例えばリンまたはヒ素が導入され、pMISQpの半導体領域8には、例えばホウ素が導入されている。また、ゲート電極G下面とウエハW主面との間には、ゲート絶縁膜9が介在されている。ゲート絶縁膜9は、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコンと酸化シリコンとの積層膜または高誘電体膜等からなる。
【0053】
このようなウエハWの主面上には、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜5aが堆積されている。この層間絶縁膜5aには、複数のコンタクトホールCH(CH1,CH2)が配置されている。コンタクトホールCH1の底面からは半導体領域8の上面が露出されている。このコンタクトホールCH1は、仮想線Xw,Ywの交点にその中心が重なるように配置されている。一方、コンタクトホールCH2の底面からは配線7の幅広の領域の上面が露出されている。このコンタクトホールCH2は、仮想線Xw,Ywの交点には配置されておらず、その交点に対して図9の横方向(仮想線Xwの延在方向)に半ピッチずれた位置、すなわち、図9の横方向に互いに隣接する交点と交点との中間位置に配置されている。なお、図9(b)の破線は、第1層配線10Aを示している。第1層配線10Aは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、タングステンまたは銅等のような金属膜からなり、コンタクトホールCH(CH1,CH2)を通じて半導体領域8または配線7と電気的に接続される。
【0054】
図10は、図9のコンタクトホールCHを転写するためのマスクMKを例示している。図10(a)はマスクMKの要部平面図、(b)は(a)のA5−A5線の断面図を示している。
【0055】
主開口部(第1の主開口部)3a(3)は、上記コンタクトホールCH1を転写するための開口パターンであり、仮想線Xm,Ymの交点にその中心が重なるようにマスクMKに配置されている。また、主開口部(第2の主開口部)3b(3)は、上記コンタクトホールCH2を転写するための開口パターンである。この主開口部3bは、仮想線Xm,Ymの交点上には配置されておらず、その交点に対して図10の横方向(仮想線Xmの延在方向)に半ピッチずれた位置、すなわち、図10の横方向に互いに隣接する交点と交点との中間位置に配置されている。主開口部3a,3bの平面寸法は、共に等しく、上記主開口部3の平面寸法と同じである。
【0056】
一方、補助開口部(第1の補助開口部)4a(4)は、仮想線Xm,Ymの交点にその中心が重なるようにマスクMKに配置されている。また、補助開口部(第2の補助開口部)4b(4)は、仮想線Xm,Ymの交点上には配置されておらず、その交点に対して図10の横方向(仮想線Xmの延在方向)に半ピッチずれた位置、すなわち、図10の横方向に互いに隣接する交点と交点との中間位置に配置されている。補助開口部4a,4bの平面寸法は、共に等しく、上記補助開口部4の平面寸法と同じである。
【0057】
この変形例として、主開口部3bや補助開口部4bを、仮想線Ymの延在方向に半ピッチずれた位置、すなわち、図10の縦方向に互いに隣接する交点と交点との中間位置に配置する場合を例示できる。
【0058】
図11および図12は、DRAM−ロジック混載回路を有する半導体集積回路装置の密領域の具体的例を示している。図11は当該半導体集積回路装置の要部平面図、図12は図11のA6−A6線の断面図を示している。
【0059】
ウエハWは、例えばp型のシリコン単結晶からなる。ウエハWに形成されたpウエルPWLにDRAMのメモリセルが形成されている。メモリセルが形成された領域(メモリアレイ)のpウエルPWLは、ウエハWを構成する半導体基板の他の領域に形成された入出力回路などからノイズが侵入するのを防ぐために、その下部に形成されたn型半導体領域11によって上記半導体基板から電気的に分離されている。
【0060】
メモリセルは、メモリセル選択用MISFETQsの上部に情報蓄積用容量素子Cを配置したスタックド構造で構成されている。メモリセル選択用MISFETQsはnMISで構成され、pウエルPWLの活性領域L内に形成されている。活性領域Lは、図11のX方向(上記仮想線Xwの延在方向に相当)に沿って真っ直ぐに延在する細長い島状のパターンで構成されており、それぞれの活性領域Lには、ソース、ドレインの一方(半導体領域8)を互いに共有するメモリセル選択用MIS・FETQsがX方向に隣接して2個形成されている。
【0061】
活性領域Lを囲む分離領域Sは、pウエルPWLに開孔した浅い溝に酸化シリコン膜等からなる絶縁膜を埋め込んで形成した溝型の素子分離部(トレンチアイソレーション)によって構成されている。この溝型の素子分離領域Sに埋め込まれた絶縁膜は、その表面が平坦化されている。このような溝型の素子分離領域Sは、活性領域Lの端部にバーズビーク(bird's beak)ができないので、LOCOS(Local Oxidization of Silicon:選択酸化)法で形成された同一寸法の分離領域(フィールド酸化膜)に比べて活性領域Lの実効的な面積を大きくすることができる。
【0062】
メモリセル選択用MISFETQsは、主としてゲート絶縁膜9、ゲート電極Gおよびソース、ドレインを構成する一対のn型の半導体領域8、8によって構成されている。ゲート電極Gはワード線WLと一体に構成されており、同一の幅、同一のスペースでY方向(上記仮想線Ywの延在方向に相当)に沿って直線的に延在している。ゲート電極G(ワード線WL)は、例えば上記ポリメタル構造で形成されている。ポリメタル構造のゲート電極G(ワード線WL)は、多結晶シリコン膜やポリサイド膜で構成されたゲート電極に比べて電気抵抗が低いので、ワード線の信号遅延を低減することができる。ただし、ゲート電極Gを、多結晶シリコン膜の単体膜で構成しても良いし、上記ポリサイド構造としても良い。
【0063】
メモリセル選択用MISFETQsのゲート電極G(ワード線WL)の上部には窒化シリコン膜等からなるキャップ絶縁膜14が形成されており、このキャップ絶縁膜14の上部および側壁とゲート電極G(ワード線WL)の側壁とには、例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜15が形成されている。メモリアレイのキャップ膜14と絶縁膜15は、メモリセル選択用MISFETQsのソース、ドレイン(n型の半導体領域8、8)の上部に、ゲート電極Gに対してセルフアライン(自己整合)でコンタクトホールCH3(CH)を形成する際のエッチングストッパとして使用される。
【0064】
メモリセル選択用MISFETQs上には、層間絶縁膜5bが形成されている。また、層間絶縁膜5bのさらに上には2層の酸化シリコン等からなる層間絶縁膜5c,5dが形成されており、上層の絶縁膜5dは、その表面が平坦化されている。メモリセル選択用MISFETQsのソース、ドレインを構成する一対のn型半導体領域8、9の上部には、層間絶縁膜5d,5c,5bを貫通するコンタクトホールCH3(CH)が形成されている。コンタクトホールCH3の平面的な配置は上記した配置条件に従っている。また、コンタクトホールCH3を形成する際に用いるマスクの構造も上記したのと同じである。また、コンタクトホールCH3の形成方法も、上記コンタクトホールCHの形成方法と同じなので説明を省略する。このようなコンタクトホールCH3の内部には、例えばリン(P)をドープした低抵抗の多結晶シリコン膜で構成されたプラグ16aが埋め込まれている。コンタクトホールCH3の底部のX方向の寸法は、対向する2本のゲート電極G(ワード線WL)の一方の側壁の絶縁膜15と他方の側壁の絶縁膜15とのスペースによって規定されている。すなわち、コンタクトホールCH3は、ゲート電極G(ワード線WL)に対してセルフアラインで形成されている。
【0065】
コンタクトホールCH3,CH3のうち、一方のコンタクトホールCH3のY方向(図11の上下方向)の寸法は、活性領域LのY方向の寸法とほぼ同じである。これに対して、もう一方のコンタクトホールCH3(2個のメモリセル選択用MIS・FETQsによって共有されたn型の半導体領域8上のコンタクトホール)のY方向の径は、活性領域LのY方向の寸法よりも大きい。すなわち、そのコンタクトホールCH3は、Y方向の径がX方向(図11の左右方向)の径よりも大きい略長方形の平面パターンで構成されており、その一部は活性領域Lから外れて溝型の分離領域S上に平面的に延在している。コンタクトホールCH3をこのようなパターンで構成することにより、コンタクトホールCH3を介してビット線BLとn型の半導体領域8とを電気的に接続する際に、ビット線BLの幅を一部で太くして活性領域Lの上部まで延在したり、活性領域Lの一部をビット線BL方向に延在したりしなくともよいので、メモリセルサイズを縮小することが可能となる。
【0066】
絶縁膜5d上には絶縁膜5eが堆積されている。コンタクトホールCH3上の絶縁膜5eにはスルーホールTH1が形成されており、その内部には下層から順にTi(チタン)膜、TiN(窒化チタン)膜およびW膜を積層した導電膜からなるプラグが埋め込まれている。スルーホールTH1は、活性領域Lから外れた溝型の分離領域Sの上方に配置されている。このスルーホールTH1の平面的な配置は上記したコンタクトホールCHの配置条件と同じである。また、スルーホールTH1を形成する際に用いるマスクの構造も上記したコンタクトホールCH形成用のマスクと同じ構造となっている。また、スルーホールTH1の形成方法も、上記コンタクトホールCHの形成方法と同じなので説明を省略する。
【0067】
層間絶縁膜5e上にはビット線BLが形成されている。ビット線BLは溝型の素子分離領域Sの上方に配置されており、同一の幅、同一のスペースでX方向に沿って直線的に延在している。ビット線BLは、例えばタングステン膜で構成されており、上記スルーホールTH1およびその下部の層間絶縁膜5e、5d、5c、5bおよびゲート絶縁膜9に形成されたコンタクトホールCH3を通じてメモリセル選択用MIS・FETQsのソース、ドレインの一方(2個のメモリセル選択用MIS・FETQsによって共有されたn型半導体領域8)と電気的に接続されている。
【0068】
ビット線BL上には、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜5f,5gが形成されている。上層の層間絶縁膜5gは、その表面が平坦化されている。メモリセルアレイの層間絶縁膜5g上には窒化シリコン等からなる層間絶縁膜5hが形成されており、その上には情報蓄積用容量素子Cが形成されている。情報蓄積用容量素子Cは、下部電極(蓄積電極)17aと上部電極(プレート電極)17bとそれらの間に設けられたTa25(酸化タンタル)等からなる容量絶縁膜(誘電体膜)17cとによって構成されている。下部電極17aは、例えばP(リン)がドープされた低抵抗多結晶シリコン膜からなり、上部電極17bは、例えばTiN膜からなる。情報蓄積用容量素子Cの下部電極17aは、絶縁膜5hおよびその下層の絶縁膜5g,5f,5eを貫通するスルーホールTH2内に埋め込まれたプラグ16bを通じてコンタクトホールCH3内のプラグ16aと電気的に接続され、さらにこのプラグ16aを介してメモリセル選択用MIS・FETQsのソース、ドレインの他方(半導体領域8)と電気的に接続されている。
【0069】
情報蓄積用容量素子Cの上部には、2層の酸化シリコン等からなる層間絶縁膜5iが形成され、さらにその上部には第2層配線10Bが形成されている。この第2層配線10B上には2層の酸化シリコン等からなる層間絶縁膜5j,5kが形成されている。層間絶縁膜5k上には第3層配線10Cが形成されている。第2、第3層配線10B,10Cは、例えばAl(アルミニウム)合金を主体とする導電膜で構成されている。
【0070】
次に、本実施の形態において用いた露光装置の一例を図13および図14によって説明する。
【0071】
露光装置20の露光条件は、例えば次の通りである。すなわち、露光光源20aの露光光には、例えばKrFエキシマレーザ光(露光波長λ=248nm)を用いた。ただし、露光光は、上記したものに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば波長が193nmのArFエキシマレーザや波長が157nmのF2レーザを用いても良い。光学レンズの開口数NAは、例えば0.6とした。露光方法は、例えば上記したスキャニング露光、ステップ・アンド・スキャン露光またはステップ・アンド・リピート露光とした。
【0072】
露光光源20aから発する光は、フライアイレンズ20b、アパーチャ20c、コンデンサレンズ20d1、20d2及びミラー20eを介してマスクMKを照明する。光学条件のうち、アパーチャ20cの開口部の形状を図14の変形照明の形状で調整した。このように変形照明を用い、上記構造のマスクを用いることにより、上記疎領域および密領域の両方で焦点深度および露光裕度を向上させることができるので、解像度を向上させることができる。また、焦点ずれに対する寸法変動およびパターンの疎密に起因するパターン寸法差を低減できる。さらに、所定の露光量に対して、マスク上の補助開口部がウエハ上に解像しないようにできる。図14(a)は4開口照明を示し、(b)は輪帯照明を示している。4開口照明および輪帯照明において、開口部の中心の光軸からの距離LDは、例えば0.65程度である。4開口照明において開口部の半径は、例えば0.2程度である。距離LDの最適値は、LD=(1/(2D))λ/NAである。Dは、上記仮想線Xw,YwのピッチDwx,Dwyである。例えば上記数値を上式に代入すると、LD=(1/2×0.32)0.248/0.6=0.645、従って、約0.65程度である。ここでは、Dwx=Dwyである。4開口照明の場合は、開口部が必要とされる縦方向・横方向の周期パターンピッチに最適化されているので、露光状態を良好にできる。また、輪帯照明の場合は、開口部が必要とされる縦方向・横方向の周期パターンピッチに最適化されている他、それ以外の斜め方向のパターンピッチにも対応しているので実用的見地から汎用性がある。
【0073】
図13のマスクMK上には異物付着によるパターン転写不良等を防止するためのペリクルPEが設けられている。マスク26上に描かれたマスクパターンは、投影レンズ20fを介して試料基板であるウエハW上に投影される。なお、マスクMKは、マスク位置制御手段20gで制御されたマスクステージ20h上に載置され、その中心と投影レンズ20fの光軸とは正確に位置合わせがなされている。ウエハWは、ウエハステージ20i上に真空吸着されている。ウエハステージ20iは、投影レンズ20fの光軸方向、すなわちZ方向に移動可能なZステージ20j上に載置され、さらにXYステージ20k上に搭載されている。Zステージ20j及びXYステージ20kは、主制御系20mからの制御命令に応じてそれぞれの駆動手段20n1,20n2によって駆動されるので、所望の露光位置に移動可能である。その位置はZステージ20jに固定されたミラー20pの位置として、レーザ測長機20qで正確にモニタされている。また、ウエハW(基板1)の表面位置は、通常の露光装置が有する焦点位置検出手段で計測される。計測結果に応じてZステージ20jを駆動させることにより、ウエハWの表面は常に投影レンズ20fの結像面と一致させることができる。
【0074】
ウエハW上に形成された回路パターンに対してマスクMK上の回路パターンを重ね合わせ露光する場合、ウエハW上に形成されたマークパターンの位置をアライメント検出光学系20rを用いて検出し、その検出結果からウエハWを位置決めして重ね合わせ転写する。主制御系20mはネットワーク装置20sと電気的に接続されており、露光装置20の状態の遠隔監視等が可能となっている。
【0075】
図15は、本発明のマスク(ハーフトーンマスク)を用いた場合と、本発明者が検討したマスク(例えば前記特開平11−135402に代表される技術:バイナリマスク)を用いた場合とで、焦点深度特性(ホール径の焦点ずれ依存性)をシミュレーションにより比較した結果を示している。なお、光近接効果補正(OPC)については後述の他の実施の形態で説明する。
【0076】
シミュレーションの露光強度はフォーカスずれが零(0)において、密パターンの転写パターン(ホールパターン)の直径が、例えば0.16μm程度になる値とした。密パターンに関しては、本発明のマスクを用いた場合(黒塗りの三角)と本発明者が検討したマスクを用いた場合(黒塗りの四角)とが重なっており、双方間で有意差はない。一方、疎パターンに関しては、本発明のマスクを用いた場合(白抜きの三角)が、本発明者が検討したマスクを用いた場合(白抜きの四角)よりもパターンの寸法差が約7nm程度改善されることが分かった。
【0077】
また、図16は、露光量に対する疎領域におけるホールパターン径のシミュレーション結果を示している。白抜きの三角および四角形状のプロットは、マスク上の補助開口部が解像することを示している。補助開口部が解像するか否かの判定はマージンを考慮して、非解像のためには補助開口部における露光強度が解像露光強度の80%以下となるようにした。本発明者が検討した技術では、ホールパターンの直径が所望の160nm程度になる露光量でマスクの補助開口部がウエハ上に解像してしまい適用できない。これに対して、本発明のマスクでは、マスクの補助開口部がウエハ上に解像せず、適用可能であることが分かる。
【0078】
このように、本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(1).露光処理に際して、上記構造のマスクを用い、かつ、変形照明を用いることにより、パターンの解像度を向上させることが可能となる。
(2).露光処理に際して、上記構造のマスクを用い、かつ、変形照明を用いることにより、疎領域と密領域とにおけるパターンの寸法差を低減することが可能となる。
(3).露光処理に際して、上記構造のマスクを用い、かつ、変形照明を用いることにより、パターンの寸法精度を向上させることが可能となる。
(4).上記(1)〜(3)により、半導体集積回路装置の性能および信頼性を向上させることが可能となる。
【0079】
(実施の形態2)
上記構造の本発明のマスクの場合、疎密パターン間の寸法差が20nm程度と大きく、前記図3のホールパターンHを寸法精度±10%で形成することができない場合がある。
【0080】
そこで、本実施の形態においては、近接効果補正を適用する。この近接効果補正は、上記疎領域のホールパターンを転写するマスク上の主開口部、上記密領域のホールパターンを転写するマスク上の主開口部のうち周囲に他のホールパターンを転写するための主開口部が配置されない主開口部、または、その両方の主開口部に対して行うことが好ましい。それ以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。
【0081】
図17は、本実施の形態にかかるマスクを使用して形成されるホールパターンHを有するウエハの要部平面図を例示し、図18は、本実施の形態にかかるホールパターンHの形成に用いたマスクの一例を示している。なお、図18(a)はマスクの要部平面図、(b)は(a)のA7−A7線の断面図を示している。
【0082】
ウエハW上の仮想線Xw,Ywの交点P1に配置されたホールパターンHを形成するためのマスクMKにおける主開口部3のOPC値ΔDopc(Left)は、ウエハ上の仮想線Xw,Ywの交点P2,P3,P4におけるホールパターンの有無に応じ、それぞれの交点P1,P2,P3,P4の相対的位置により決まる補正値を積算することで求められる。この例では、交点P2,P3にホールパターンが配置されておらず、それぞれに応じた補正値を積算する。図18のマスクMKの主開口部3a1は、近接効果補正の前の開口パターンを示しており、主開口部3a2は、近接効果補正の後の開口パターンを示している。近接効果補正の後の主開口部3a2の寸法は、他の主開口部3の寸法よりも大きくなっている。
【0083】
図3の疎領域のホールパターンHを形成するための図4のマスクMKの主開口部3に近接効果補正を適用したときの効果をシミュレーションにより求めた。補助開口部4のウエハ上換算の平面寸法は、上記したように、例えば140nm×140nm程度であり、近接効果補正ΔDopcを各方向に、例えば10nm程度とし、主開口部3のウエハ上換算の平面寸法を、例えば220nm×220nm程度とした。その結果、前記図15の焦点深度特性に示すように、パターンの寸法精度が±10%で焦点深度が±0.3μmとなり、図3の疎領域のホールパターンHを転写することができた。すなわち、本実施の形態によれば、前記実施の形態1で得られる効果の他に、疎領域と密領域との境界に位置するホールパターンHを寸法精度±10%で形成することができる、という効果が得られる。
【0084】
変形例としてマスクMKのハーフトーン膜2を、例えばクロムの単体膜またはクロムと酸化クロムとの積層膜からなる遮光膜に代える構造を例示できる。この場合も、上記効果を得ることができる。
【0085】
(実施の形態3)
前記実施の形態2においては、マスクの主開口部に対して近接効果補正を適用する場合について説明したが、本実施の形態においては、前記実施の形態2と同様の理由からマスクの補助開口部に対して近接効果補正を行う場合について説明する。
【0086】
図19は、本実施の形態にかかるマスクを使用して形成されるホールパターンHを有するウエハWの要部平面図を例示し、図20は、本実施の形態にかかるホールパターンHの形成に用いたマスクMKの一例を示している。なお、図20(a)はマスクMKの要部平面図、(b)は(a)のA8−A8線の断面図を示している。
【0087】
ここでは、ウエハW上の仮想線Xw,Ywの交点P5にホールパターンHが配置されていない場合が例示されている。図20のマスクMKにおいて、図19のウエハW上の交点P5に対応する位置には補助開口部4(4a1,4a2)が配置される。この補助開口部4a1は、近接効果補正の前の開口パターンを示し、補助開口部4a2は、近接効果補正の後の開口パターンを示している。補助開口部4a1に対するOPC値Δdopc(Left)は、図19のウエハW上の仮想線Xw,Ywの交点P6,P7,P8におけるホールパターンの有無に応じ、それぞれの交点P5,P6,P7,P8の相対的位置により決まる補正値を積算することで求められる。この例では、交点P6,P7にホールパターンが配置されておらず、それぞれに応じた補正値を積算する。近接効果補正の後の補助開口部4a2の寸法は、補正前よりも若干大きくなっている。この補正により、疎領域において、ホールパターンを形成するための主開口部3の周りの補助開口部4が大きくなることから、疎密差を低減できる。また、密領域での補助開口部4の非解像に対するマージンに関しても密領域での補助開口部4が相対的に小さくなることで改善できる。
【0088】
本実施の形態3においても変形例としてマスクMKのハーフトーン膜2を、例えばクロムの単体膜またはクロムと酸化クロムとの積層膜からなる遮光膜に代える構造とすることができる。また、それと前記実施の形態2で述べた変形例とを組み合わせることもできる。これらの場合も、上記効果を得ることができる。
【0089】
(実施の形態4)
本実施の形態においては、前記マスク上の補助開口部の配置方法の一例について説明する。
【0090】
図21は、ホールパターンHの設計データを模式的に示している。ここでは、疎領域(図21の右側)および密領域(図21の左側)におけるホールパターンHの配置を例示している。ホールパターンHは、仮想線Xw,Ywの交点に配置されている。
【0091】
本実施の形態においては、ホールパターンHが配置されている上記交点を囲む交点をマスク上の補助開口部の配置領域B(網掛けハッチングを付す)とし、この配置領域B内において、ホールパターンHが配置されていない上記交点に補助開口部を配置することとした。この配置領域Bは、ホールパターンHをパターンピッチの2倍の長さブローデンさせて自動的に形成される領域である。
【0092】
図22は、上記配置方法により作成されたマスクMKを示している。図22(a)は、そのマスクMKの要部平面図、(b)は(a)のA9−A9線の断面図を示している。上記ホールパターンHを転写するための主開口部3の周りの仮想線Xm,Ymの交点に、主開口部3を取り囲むように補助開口部4が配置されている。
【0093】
このように、補助開口部4の有効領域を決め、そこに補助開口部4を配置することにより、無駄な補助開口部4を形成してしまうのを防止できる。このため、マスク製造時において無駄なパターンを描画することを防止できる。したがって、マスクMKのパターン描画時間を短縮でき、マスクMKの製造時間を短縮できる。その結果、半導体集積回路装置の開発期間や製造期間を短縮できる。
【0094】
このようなマスク上の補助開口部の配置方法は、遮光膜としてクロムの単体膜またはクロムと酸化クロムとの積層膜等を用いるマスクにおいても適用できる。また、それと前記実施の形態2,3で述べた変形例とを組み合わせることもできる。これらの場合も上記効果を得ることができる。
【0095】
(実施の形態5)
本実施の形態においては、前記仮想線の配置に一部ずれがある場合について説明する。
【0096】
図23は、複数のホールパターンHが配置されたウエハWの要部平面図を示している。ウエハWの領域C,Dにおいて仮想線Xwはずれもなく同一ピッチで配置されている。しかし、領域Cの仮想線Yw1と、領域Dの仮想線Yw2とは、間隔は同じだが、ピッチが互いに半ピッチずれている。
【0097】
図24(a)は、上記図23のホールパターンHを転写する場合のマスクMKの要部平面図を示している。図24(b),(c)は、パターン配置が密な場合と疎な場合とにおける主開口部3の補正を示す説明図である。このマスクMKの断面は前記しているのと同じである。仮想線Ym1,Ym2も半ピッチずれている。
【0098】
この場合、図23の領域C,Dの境界領域に当たる領域に配置される開口部(主開口部3や補助開口部4)に対して、前記実施の形態2,3で説明した近接効果補正を行うことが好ましい。そして、その境界領域の開口部に対する補正は、上記境界領域以外の領域に配置される開口部(主開口部3や補助開口部4)に対する補正とは異なる補正量となるようにする。例えば境界領域にあるウエハ上の仮想線Xw,Yw2の交点P9に配置されたホールパターンHを形成するためのマスクMKにおける主開口部3のOPC値ΔDopc(edge)はウエハ上の仮想線Xw,Yw1の交点P10,P11におけるホールパターンの有無に応じ、それぞれの交点P9,P10,P11の相対位置より決まる補正量を積算することで求められる。ホールパターンHがパターンピッチの半分程度の場合(密な配置の場合)、ΔDopc(edge)の値は上記境界領域以外のOPC値より小さくすることが望ましい(図24(b))。また、ホールパターンHのX方向のピッチが大きい場合(疎な配置の場合)は、ΔDopc(edge)の値は上記境界領域以外のOPC値と同じかまたは大きくすることが望ましい(図24(c))。補助開口部4に関しても同じようにOPC値を決める。なお、図24(a)では、1つの主開口部3のみに補正をかけた図を例示しているが、実際には、境界領域(破線で囲まれた領域)内の主開口部3や補助開口部4に補正を行う。
【0099】
これにより、上記のようにパターン配置にずれがある場合においても良好にパターンの転写が可能となる。したがって、実際の半導体集積回路装置のパターン転写に対応することが可能となる。また、半導体集積回路装置の信頼性および歩留まりの向上を図ることが可能となる。
【0100】
このようなパターンずれに対応する方法は、遮光膜としてクロムの単体膜またはクロムと酸化クロムとの積層膜等を用いるマスクにおいても適用できる。また、それと前記実施の形態2〜4で述べた変形例とを組み合わせることもできる。これらの場合も上記効果を得ることができる。
【0101】
(実施の形態6)
本実施の形態においては、前記仮想線の縦横のピッチが異なる場合の一例を説明する。
【0102】
図25は、ウエハWの要部平面図を示している。ここでは、仮想線Xw,YwのピッチDwy,Dwxが異なり、ピッチDwxの方が、ピッチDwyよりも長い場合が例示されている。また、図26は、その場合のマスクMKの要部平面図を示している。仮想線Xm,YmのピッチDmy,Dmxが異なり、ピッチDmxの方が、ピッチDmyよりも長くなる。また、図27は、この場合に用いる露光装置の照明系の一例として4開口照明が示されている。4開口照明における開口部の中心の光軸からの距離LDは、前記した通りである。ここで、前記仮想線のピッチDwx,Dwyは、縦横独立に決めることができ、それぞれのピッチに応じて上記4開口照明の開口部中心の光軸からの距離LDx,LDyの最適値を決めることが可能である。図27では、距離LDx,LDyが異なり、距離LDyの方が距離LDxよりも長くなっている。
【0103】
また、この場合、上記近接効果補正も、仮想線Xm,Ymの縦方向と横方向とで独立に行う。図25のように、横方向のピッチDxwが大きく、所望のホールパターンHが縦横に同じサイズの場合は、縦方向の近接効果補正値を横方向の近接効果補正値よりも大きくすることが好ましい。
【0104】
これにより、上記のように仮想線の縦横ピッチが異なる場合においても良好にパターンの転写が可能となる。したがって、実際の半導体集積回路装置のパターン転写に対応することが可能となる。また、半導体集積回路装置の信頼性および歩留まりの向上を図ることが可能となる。
【0105】
このような仮想線の縦横ピッチの違いに対応する方法は、遮光膜としてクロムの単体膜またはクロムと酸化クロムとの積層膜等を用いるマスクにおいても適用できる。また、それと前記実施の形態2〜5で述べた変形例とを組み合わせることもできる。これらの場合も上記効果を得ることができる。
【0106】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0107】
例えば前記実施の形態においては、DRAMのメモリセルのキャパシタがクラウン型のものを示したが、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばフィン型のものにも適用可能である。
【0108】
また、前記実施の形態においては、配線構造が通常の配線構造の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば絶縁膜に掘られた溝や孔内に導体膜を埋め込むことで配線やプラグを形成する、いわゆるダマシン配線構造のものにも適用可能である。
【0109】
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるCMIS−ロジックを有する半導体集積回路装置またはDRAM−ロジック混成回路を有する半導体集積回路装置の製造に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えばSRAM(Static Random Access Memory)またはフラッシュメモリ(EEPROM;Electric Erasable Programmable Read Only Memory)等のようなメモリ回路を有する半導体集積回路装置、マイクロプロセッサ等のような論理回路を有する半導体集積回路装置あるいは上記メモリ回路と論理回路とを同一半導体基板に設けている混載型の半導体集積回路装置の製造方法にも適用できる。
【0110】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
(1).本発明によれば、変形照明による露光光をフォトマスクを介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより前記半導体ウエハに所定のパターンを転写する露光処理に際し、そのフォトマスクとして、マスク基板上のハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記所定のパターンを転写するための主開口部および前記ハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記半導体ウエハ上には解像されない補助開口部が周期性を持つように配置されたフォトマスクを用いることにより、所定のパターンの解像度を向上させることが可能となる。
(2).本発明によれば、変形照明による露光光をフォトマスクを介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより前記半導体ウエハに所定のパターンを転写する露光処理に際し、そのフォトマスクとして、マスク基板上のハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記所定のパターンを転写するための主開口部および前記ハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記半導体ウエハ上には解像されない補助開口部が周期性を持つように配置されたフォトマスクを用いることにより、前記所定のパターンが相対的に疎に配置された疎領域と、前記所定のパターンが相対的に密に配置された密領域とにおけるパターンの寸法差を低減することが可能となる。
(3).本発明によれば、変形照明による露光光をフォトマスクを介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより前記半導体ウエハに所定のパターンを転写する露光処理に際し、そのフォトマスクとして、マスク基板上のハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記所定のパターンを転写するための主開口部および前記ハーフトーン膜の一部を除去することで形成された開口部であって前記半導体ウエハ上には解像されない補助開口部が周期性を持つように配置されたフォトマスクを用いることにより、前記所定のパターンが相対的に疎に配置された疎領域と、前記所定のパターンが相対的に密に配置された密領域との境界に存在するパターンの寸法精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の要部平面図である。
【図2】(a)は図1の半導体集積回路装置のパターンを転写するのに用いたフォトマスクの要部平面図、(b)は(a)のA1−A1線の断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の要部平面図である。
【図4】(a)は図3の半導体集積回路装置のパターンを転写するのに用いたフォトマスクの要部平面図、(b)は(a)のA2−A2線の断面図である。
【図5】(a)は図4のフォトマスクを用いた半導体集積回路装置の製造工程中の要部平面図、(b)は(a)のA3−A3線の断面図である。
【図6】(a)は図5に続く半導体集積回路装置の製造工程中の要部平面図、(b)は(a)のA3−A3線の断面図である。
【図7】(a)は図6に続く半導体集積回路装置の製造工程中の要部平面図、(b)は(a)のA3−A3線の断面図である。
【図8】(a)は図7に続く半導体集積回路装置の製造工程中の要部平面図、(b)は(a)のA3−A3線の断面図である。
【図9】(a)は本発明の一実施の形態であるCMIS−ロジック回路を有する半導体集積回路装置の密領域の要部平面図、(b)は(a)のA4−A4線の断面図である。
【図10】(a)は図9の半導体集積回路装置のパターン転写用のマスクの要部平面図、(b)は(a)のA5−A5線の断面図である。
【図11】本発明の一実施の形態であるDRAM−ロジック混載回路を有する半導体集積回路装置の密領域の要部平面図である。
【図12】図11のA6−A6線の断面図である。
【図13】本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造時に用いた露光装置の一例の説明図である。
【図14】(a)は図13の露光装置の照明系の一例であって4開口照明の平面図、(b)は図13の露光装置の照明系の他の一例であって輪帯照明の平面図である。
【図15】本発明および検討例におけるホール径の焦点ずれ依存性を示すグラフ図である。
【図16】本発明および検討例における疎領域のホールパターン径の露光量依存性を示すグラフ図である。
【図17】本発明の他の本実施の形態にかかるフォトマスクを使用して形成されるホールパターンを有するウエハの要部平面図である。
【図18】(a)は図17のホールパターンの形成に用いたフォトマスクの一例の要部平面図、(b)は(a)のA7−A7線の断面図である。
【図19】本発明のさらに他の本実施の形態にかかるフォトマスクを使用して形成されるホールパターンを有するウエハの要部平面図である。
【図20】(a)は図19のホールパターンの形成に用いたフォトマスクの一例の要部平面図、(b)は(a)のA8−A8線の断面図である。
【図21】本発明の一実施の形態におけるフォトマスク上のパターンの配置方法を説明する説明図である。
【図22】(a)は図21の配置方法によってパターンが配置されたフォトマスクの要部平面図、(b)は(a)のA9−A9線の断面図である。
【図23】本発明の別の本実施の形態にかかるフォトマスクを使用して形成されるホールパターンを有するウエハの要部平面図である。
【図24】(a)は図23のホールパターンの形成に用いたフォトマスクの一例の要部平面図、(b),(c)は、パターン配置が密な場合と疎な場合とにおける主開口部3の補正を示す説明図である。
【図25】本発明のさらに別の本実施の形態にかかるフォトマスクを使用して形成されるホールパターンを有するウエハの要部平面図である。
【図26】図25のホールパターンの形成に用いたフォトマスクの一例の要部平面図である。
【図27】図25のホールパターンを転写する際に用いた露光装置の照明系の一例の平面図である。
【符号の説明】
1 マスク基板
2 ハーフトーン膜
3,3a,3b 主開口部
3a1 主開口部
3a2 主開口部
4,4a,4b 補助開口部
4a1 補助開口部
4a2 補助開口部
5,5a〜5k 層間絶縁膜
6 フォトレジスト膜
6A フォトレジストパターン
7 配線
8 半導体領域
8a,8b 半導体領域
9 ゲート絶縁膜
10A 第1層配線
10B 第2層配線
10C 第3層配線
11 n型半導体領域
14 絶縁膜
15 絶縁膜
16a,16b プラグ
17a 下部電極
17b 上部電極
17c 容量絶縁膜
20 露光装置
20a 露光光源
20b フライアイレンズ
20c アパーチャ
20d1,20d2 コンデンサレンズ
20e ミラー
20f 投影レンズ
20g マスク位置制御手段
20h マスクステージ
20i ウエハステージ
20j Zステージ
20k XYステージ
20m 主制御系
20n1,20n2 駆動手段
20p ミラー
20q レーザ測長機
20r アライメント検出光学系
20s ネットワーク装置
Qp pチャネル型のMIS・FET
Qn nチャネル型のMIS・FET
G ゲート電極
L 活性領域
S 分離領域
MK フォトマスク
W 半導体ウエハ
H ホールパターン
CH,CH1〜CH3 コンタクトホール
TH1,TH2 スルーホール
Xw,Yw,Yw1,Yw2 仮想線
Xm,Ym,Ym1,Ym2 仮想線
Dwx,Dwy ピッチ
Dmx,Dmy ピッチ
LD,LDx,LDy 距離
C,D 領域

Claims (10)

  1. (a)半導体ウエハ上にフォトレジスト液を滴下してフォトレジスト膜を形成する工程、
    (b)前記半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に、縮小投影露光装置を用いてフォトマスクを介して変形照明による露光光を照射することにより前記半導体ウエハに集積回路パターンを転写する工程を有し、
    前記フォトマスクは、マスク基板、その主面に形成されたハーフトーン膜、前記ハーフトーン膜に形成された開口部であって、前記集積回路パターンを転写するための複数の主開口部および前記半導体ウエハ上には解像されない複数の補助開口部を有し、
    前記複数の主開口部のうちの複数の第1の主開口部を、各々が前記フォトマスク上の第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に一定の第1のピッチを有する複数の第1の仮想線と、各々が前記第2の方向に延び、前記第1の方向に一定の第2のピッチを有する複数の第2の仮想線との交点であって、前記集積回路パターンに応じた第1の交点に配置し、
    前記複数の補助開口部のうちの複数の第1の補助開口部を、前記第1の主開口部を配置した前記第1の交点の周囲に隣接した交点であって、前記第1の主開口部が配置されていない第2の交点に配置し、
    前記第1のピッチと前記第2のピッチとが異なり、
    前記集積回路パターンを転写する露光処理に際して、前記第1,第2の仮想線のピッチ構成に応じた変形照明を用いることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  2. 請求項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の主開口部のうちの前記複数の第1の主開口部とは異なる複数の第2の主開口部を、互い隣接する2つの前記交点の間の中点であって、前記集積回路パターンに応じた第1の中点に配置し、前記複数の補助開口部のうちの前記複数の第1の補助開口部とは異なる複数の第2の補助開口部を、前記第2の主開口部を配置した前記第1の中点の周囲に隣接した中点であって、前記第2の主開口部が配置されていない第2の中点に配置することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の主開口部のうちの所定の主開口部、前記複数の補助開口部のうちの所定の補助開口部またはその両方に近接効果補正を加えたことを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の補助開口部は、前記複数の主開口部が配置された領域の回りに配置されることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記変形照明が4開口照明または輪帯照明であることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記半導体ウエハの所定の領域内の同層には、前記集積回路パターンが相対的に疎に配置された疎領域と、前記集積回路パターンが相対的に密に配置された密領域とが存在することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  7. 半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に、縮小投影露光装置を用いてフォトマスクを介して変形照明による紫外線露光光を照射することにより前記半導体ウエハにホールパターンを転写する工程を有し、
    前記フォトマスクは、前記紫外線露光光に対して透明なマスク基板、その主面に形成されたハーフトーン膜、前記ハーフトーン膜に形成された開口部であって、前記ホールパターンを転写するための複数の主開口部および前記半導体ウエハ上には解像されない複数の補助開口部を有し、
    前記複数の主開口部のうちの複数の第1の主開口部を、各々が前記フォトマスク上の第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に一定の第1のピッチを有する複 数の第1の仮想線と、各々が前記第2の方向に延び、前記第1の方向に一定の第2のピッチを有する複数の第2の仮想線との交点であって、前記ホールパターンに応じた第1の交点に配置し、
    前記複数の補助開口部のうちの複数の第1の補助開口部を、前記第1の主開口部を配置した前記第1の交点の周囲に隣接した交点であって、前記第1の主開口部が配置されていない第2の交点に配置し、
    前記第1のピッチと前記第2のピッチとが異なり、
    前記ホールパターンを転写する露光処理に際して、前記第1,第2の仮想線のピッチ構成に応じた変形照明を用いることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  8. 請求項記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記変形照明は、4開口照明または輪帯照明であることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  9. 請求項またはに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記紫外線露光光はKrFエキシマレーザ光であることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  10. 請求項またはに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記紫外線露光光はArFエキシマレーザ光であることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
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