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JP3761748B2 - ニードルレス混注管 - Google Patents

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JP3761748B2
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和雄 江良
良隆 安田
昭子 北林
幸弘 野村
敬二 藤田
典男 山崎
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ハナコメディカル株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニードルレス混注管に関するもので、更に詳しくは側管に接続する操作者が誤って手に針を刺すことがなく、またシリンジ等の抜去時に薬液や血液等の飛び跳ねを防止し、困難なく容易に接続操作が可能なニードルレス混注管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、患者に薬液や栄養液等を与える際、静脈に挿入されたカテーテルにチューブを接続し、このチューブへ薬液や栄養液等を供給するが、複数の薬液を患者に供給する場合もしばしばあり、そのような場合には、分岐管を有す混注管が使用される。従来この混注管は分岐管の開口部にゴム部材を密栓し、このゴム部材に穿刺針を突き刺してシリンジ等と接続し、薬液等を注入する。また三方活栓を輸液本管と側管との合流部に形成して薬液等の注入を行うものも知られている。またゴム栓キャップに、一文字、×字形等の切り込みを有する構造からなり、この切り込みに細い円管状のものを押し込む、いわゆる無針の専用オス管を刺し込み、液を流通させる製品が販売されている。
【0003】
更に特開平8−206230号に開示されている如く、適宜形状のゴム部材で密栓した輸液用ニードルレス混注管が知られ、このゴム部材には、十文字形等の密着孔が設けられており、この密着孔にニードル乃至シリンジを挿入することにより連通することが示されている。また別の例では、特開平10−192415号公報には、分岐管を有する混注管において、分岐管に、閉塞部を有するゴム状弾性体を有し、このゴム状弾性体は分岐管内で支持部材で支持される如くされたものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の如く混注管の分岐管の開口部にゴム部材を密栓したものにあっては、ゴム部材に穿刺針を突き刺すのにかなり強い力が必要で、その結果操作者が誤って穿刺針を手に刺してしまう恐れがあり問題であった。また三方活栓を使用する場合には、三方活栓を閉栓している管路は外気に曝されているので、雑菌による汚染が起こりやすいという問題があった。またゴム栓キャップに、一文字、×字形等の切り込みを有する構造のものは、使用に際し、専用のオス管が必要となるばかりでなく、オス管の外径に限度が生じ、特に現在市販されているシリンジのテーパー部を有する太径のものは挿入が困難であり、仮に挿入できるとしても切り込み部分に亀裂が生じる等の問題がある。
【0005】
更に最近公開された特開平8−206230号に記載の混注管のゴム部材の場合には、側注管またはシリンジを無菌状態で接続、分離等の操作を行うことができ、穿刺針のように誤って手に刺すようなことがない点で優れた効果を奏するものではあるが、シリンジ等の刺し込みが今一つ容易でないという問題が考えられる。更に刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等が飛び跳ねるという問題があり、また特開平10−192415号公報に記載の閉塞部を有するゴム状弾性体を有し、このゴム状弾性体は分岐管内で支持部材で支持される如くされたものでは、その構造が複雑で経済的でないという問題が考えられる。
【0006】
そこで、本発明等は、これらの問題点につき種々検討した結果、シリンジ等の刺し込みが容易であり、かつ簡単な構造からなり経済的であるゴム部材の構造を案出することができたもので、この知見に基づいて本発明のニードルレス混注管が完成した。また上部凹部の構造において、その一部を階段状テーパーとすること及び上方凹部と下方凹部との間の閉塞部が上方に位置することにより、簡単な構造であるにもかかわらず刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の飛び跳ねを防止することができることを見出した。したがって、本発明が解決しようとする第1の課題は、シリンジ等の刺し込みが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるゴム部材を有するニードルレス混注管を提供するものである。また本発明が解決しようとする第2の課題は、シリンジ等の刺し込みが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるばかりでなく刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の飛び跳ねを防止することができるゴム部材を有するニードルレス混注管を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、以下の各請求項に記載された発明によってそれぞれ達成される。
【0008】
[請求項1]本管と側管とがT字形を有する混注管からなり、この側管に蓋を有し、この側管内には、弾性部材が充填されているニードルレス混注管において、該弾性部材は、本管と側管との流通を遮断しており、該弾性部材の中央部には閉塞孔を有し、またこの弾性部材の上部には同心円状に円筒部分と円錐部分からなる凹部を有すると共に、該円筒部分の内壁は、その一部若しくは全部が蓋の舌片で覆われていることを特徴とするニードルレス混注管。
[請求項2]弾性部材が上方凹部と下方凹部を有する断面H形状からなる円筒形状であり、上方凹部と下方凹部との間の閉塞部が上方に位置すると共に、上方凹部の下部凹部が上部凹部より狭くなる階段状テーパーを有し、該上部凹部の壁がすり鉢状に傾斜しており、更に該傾斜部分の一部若しくは全部が蓋の挿入孔の壁で覆われていることを特徴とする請求項1に記載のニードルレス混注管。
[請求項3]弾性部材の上面に設けられた凹部の円筒部分の側壁は、下方にテーパーを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のニードルレス混注管。
[請求項4]弾性部材に設けられている閉塞孔が、V字形、十字形、Y字形又は一文字形のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のニードルレス混注管。
[請求項5]弾性部材の側面に凹部を有するか又は該側面に凹部を有しかつ上面と下面の周囲に環状凸部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のニードルレス混注管。
[請求項6]弾性部材が蓋の内径よりも小さい径を有し、かつ該弾性部材の側面に蓋の内径よりわずかに大きい径を有する環状凸部を有し、および上面と下面の周囲に環状凸部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のニードルレス混注管。
【0009】
請求項1に記載されるように、本発明のニードルレス混注管は、弾性部材が、本管と側管との流通を遮断しており、該弾性部材の中央部には閉塞孔を有し、またこの弾性部材の上部には同心円状に円筒部分と円錐部分からなる凹部を有すると共に、該円筒部分の内壁は、その一部若しくは全部が蓋の舌片で覆われていることを特徴とするもので、この凹部を有することによりシリンジ等を差し込む際、位置合わせが容易であると共に、凹部の円筒部分の内壁は、その一部若しくは全部が蓋の舌片で覆われていることによりシリンジ等を挿入する際、舌片がゴム部材の円錐部分と協同して凹部を押し広げ、シリンジ等が閉塞孔に挿入されるのを容易にするという優れた効果を奏するものである。
【0010】
請求項2に記載されるように、弾性部材が上方凹部と下方凹部を有する断面H形状からなる円筒形状であり、上方凹部と下方凹部との間の閉塞部が上方に位置すると共に、上方凹部の下部凹部が上部凹部より狭くなる階段状テーパーを有し、該上部凹部の壁がすり鉢状に傾斜しており、更に該傾斜部分の一部若しくは全部が蓋の挿入孔の壁で覆われていることにより、シリンジ等の刺し込みが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるばかりでなく刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の飛び跳ねを防止することができる。
【0011】
また請求項3に記載されるように、弾性部材の上面に設けられた凹部の円筒部分の側壁は、下方にテーパーを有することにより、シリンジ等の挿入がいっそう容易である。
【0012】
また請求項4に記載されるように、弾性部材に設けられている閉塞孔が、V字形、十字形、Y字形又は一文字形のいずれかであることにより密閉が十分できると共にシリンジ等の挿入時には、凹部と協同して容易に挿入することができる。
【0013】
また請求項5に記載されるように、弾性部材の側面に凹部を有するか又は該側面に凹部を有しかつ上面と下面の周囲に環状凸部を有することにより、蓋の側壁と弾性部材の凹部面および凸部面との間に気密孔又は空間が形成される。これにより通常は、気密孔又は空間で構成された気密室は、シリンジ等の挿入による非圧縮性の弾性部材が変形した時の回避スペースを与えるので、シリンジ等の挿入の際、その気密孔が弾性部材により圧縮され、弾性部材の逃げ道として作用する。また気密室に封入される気体(空気)はその圧縮性のため挿入されたシリンジの保持力を本来弾性部材が保有する反撥弾性以上に増加させ、シリンジ等を交換する際などには密閉孔を閉鎖する力を高める作用を有するものである。したがって、シリンジ等の密閉孔の開口が極めて容易にでき、必要以上の力を入れて挿入する必要はないという優れた効果を奏するものである。
【0014】
請求項6に記載されるように、弾性部材が蓋の内径よりも小さい径を有し、かつ該弾性部材の側面に蓋の内径よりわずかに大きい径を有する環状凸部を有し、および上面と下面の周囲に環状凸部を有することにより、気密孔又は空間が形成され、この気密孔又は空間で構成された気密室により請求項5に記載したと同様の優れた作用効果を奏することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0016】
図1は、本発明のニードルレス混注管を示す斜視図である。図2は、図1の平面図である。図3は、図1のニードルレス混注管および内蔵されたゴム部材を示す断面図である。図4は、本発明のニードルレス混注管に内蔵される別のゴム部材の断面図である。図5は、図4に示されるゴム部材の別の形態を示す断面図である。図6は、本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状を示す断面図である。図7は、本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状の別の実施形態を示す断面図である。図8は、本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状の更に別の実施形態を示す断面図である。図9は、本発明に用いる弾性部材の側壁に環状凹部を有する形状の実施形態を示す断面図である。図10は、本発明に用いる側壁に環状凸部を有する弾性部材を混注管に充填したところを示す断面図である。図11は、弾性部材を示す断面図並びに斜視図である。図12は、図11の弾性部材を混注管に充填したところを示す斜視図である。
【0017】
図1及び図2において、ニードルレス混注管1は、本管2と側管4とでT字形に構成されている。しかしT字形にこだわる必要もなくY字形やト字形でもよいことは明らかであるから、T字形とは、これらも含む意味で用いている。本管2は、開口端3a及び3bを有しており、これらには通常チューブが接続される。また側管4には、ゴム部材10(図3参照)が内蔵されて閉塞されており、更に蓋5が装着されている。蓋5は上面に窪み8を有し、その中央部には同心円状に挿入孔51を有し、かつ該挿入孔51にはゴム部材10を覆うように下方に延びた舌片6a,6b,6c,6dを有する。この舌片6a,6b,6c,6dは、先端に向かってテーパーを有しており、したがってこれらの間は溝9が構成される。この舌片6a,6b,6c,6dは、シリンジ等の挿入時にゴム部材10の凹部11の円錐部分7を押し広げる前段階として凹部11の円筒部分12(図3参照)を押し広げる作用を有するもので、これによりシリンジ等が円錐部分及び閉塞孔10aを容易にかつ完全に挿入される。
【0018】
図3及び図4において、ニードルレス混注管1の側管4には、ゴム部材10が内蔵されており、更に蓋5により密閉されている。蓋5から延びる舌片6a,6b,6c,6dの断面の形状は、下方に向かって厚みが厚くなっており、これによりゴム部材の凹部の円筒部分は、下方にテーパーが形成される。したがって、この舌片で覆われた凹部内面の径は、下方に向かって小さくなっているので、シリンジ等の挿入時、該凹部11の円筒部分12を容易に押し広げることができる。
【0019】
一方、ゴム部材10は、図4に示される如く、円柱部材からなり、この中央部には同心円状に閉塞孔10aを有すると共に、上面には中央部に同心円状に凹部が形成されている。この凹部11は、円筒部分と円錐部分とからなり、シリンジ等が容易に挿入しうる形状となっている。またこの円筒部分の内壁は垂直に形成されてもよいが、内壁は下方にテーパーを有する方が、シリンジ等の挿入に際し、位置決めが簡単にできる点で好ましい(請求項2)。
【0020】
更にこのゴム部材10は、好ましくは側面ないし底面に凹部又は凸部を形成するのがよい。この凹部形状としては、図4に示されるような断面三角形状13や図5に示される如き碗形状14が好ましいが、これらに限定されるものではない(請求項4)。閉塞孔10aの長さは、h2 =h0 −h1 により決まるが、その目的用途により適宜決定し得るものである。
【0021】
本発明において、更に弾性部材に凹部又は凸部を設けた構成の実施形態を挙げると、図6のa,bに示されるように、それぞれ弾性部材10の側壁10bの周囲に断面半円形状の環状突起15a、15bが設けられている。この弾性部材10を混注管の側管4に充填し蓋5を設けたところを図10に示すが、この際、側管4と蓋5の内壁と弾性部材10の側壁との間に気密室19a,19bが形成される。この気密室19a,19bは、断面半円形状の環状突起15a、15bの径が、側管の内壁の径よりもわずかに大きい径を有することにより気密が保たれる。また図7のa,bにおいては、それぞれ弾性部材10の側壁10bの周囲に断面半円形状の環状突起15a、15bが設けられると共に、更にこの弾性部材10の上面及び下面の周囲には、断面半円形状の環状突起16a、16bを有している。更に図8のa,bにおいては、それぞれ弾性部材10の側壁10bの周囲に断面方形状の環状突起17a、17bが設けられると共に、更にこの弾性部材10の上面及び下面の周囲には、断面半円形状の環状突起16a、16bを有している。
【0022】
図6乃至図8に示される環状突起15a、15b、16a、16b、17a、17bの断面形状は、これらに限定されるものではなく、断面が半楕円形、三角形、半五角形、半六角形等の任意の形状でもよい。これらの環状突起15a、15b、16a、16b、17a、17bは、側管4に充填された時には、シールリップとして作用し、側管4に設けられた蓋5の側面との間に形成される気密孔が気密室となる。この気密室の作用は前述の通りである。
【0023】
図9のa,bにおいては、それぞれ弾性部材10の側壁には、その周囲に沿って断面半円形状の環状凹部18a,18bが設けられている。また図9のc,dにおいては、それぞれ弾性部材10の側壁には、その周囲に沿って断面半円形状の環状凹部18a,18bが設けられていると共に、更にこの弾性部材10の上面及び下面の周囲には、断面半円形状の環状突起16a、16bを有している。本発明においては、この凹部18a又は18bは、蓋5の側壁との間に気密孔乃至気密室が形成されて、凸部による気密室と同様の優れた作用効果を奏するものである。またこの断面半円形状の環状凹部18a,18bに代えて、半楕円形、三角形、半五角形、半六角形等の任意の形状を用いてもよい。
【0024】
図11a,bにおいて、弾性部材10は、断面H形状を有しており、閉塞孔10aを有する閉塞部11eを堺に上方凹部11と碗形状の下方凹部14を有している。上方凹部11は、上部の凹部11cと下部の凹部11dからなり、上方凹部11の側壁は、階段状テーパー11aを有すると共に上部の凹部側壁11bは、鉢状に傾斜しており、このような上方凹部11が階段状テーパー11aを有することにより、シリンジ等の刺し込みが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるばかりでなく刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の飛び跳ねを防止することができる。
【0025】
本発明では、弾性部材10は、断面H形状を有しているが、上方凹部11と下方凹部14の間にある閉塞部11eの厚みは、上方凹部11と下方凹部14との深さと密接な関係があるが、したがって、閉塞部11eの厚みは、0.3〜3mmの間で決定される。その厚みが0.3mmより薄い場合には、薬液又は血液等の染み出しやすくなりエアーの吸い込みやすさが増してくるので好ましくない。また3mmを越えた厚みでは、シリンジ等のテーパー先端部の挿入がしずらくなり、閉塞孔10aのスリットの形成において、スリットが入りずらくなってくる。したがって、閉塞部11eの厚みの決定は、シリンジ、シャントジョイント等の挿入部材の種類、医療用具等の用途の種類によって0.3〜3mmの間で適宜試験しながら、その厚みを決定することができる。
【0026】
図12は、図11の弾性部材10を混注管1に充填したもので、この際、用いられる蓋5は、挿入孔51の側壁52が弾性部材10の一部を覆うような構造となっている。これにより弾性部材10を確実に混注管1に固定することができると共に、シリンジ等のテーパー先端部の挿入ガイドの役目を有している。
【0027】
本発明に用いられるゴム部材10に設けられる閉塞孔10aは、V字形、十字形、Y字形又は一文字形のいずれかであることが好ましく、更に好ましくはV字形、十字形、Y字形である(請求項3)。ゴム部材10の材質としては、シリコーンゴム、天然ゴム(例えば純化天然ゴム)、ポリウレタン、軟質ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体等が挙げられる。好ましくは純化天然ゴム又はポリイソプレンが好ましい。
【0028】
本発明のニードルレス混注管1は、輸液側注管またはシリンジを接続するが、このシリンジの先端は、このままか又は好ましくはテーパーを有する筒状管を設けたものを使用する方がよい。このテーパー部の先端は、丸みを帯びた形状がよい。本発明のニードルレス混注管1は、適宜の用途に使用されるが、一例を挙げれば、輸液・輸血セット、血液回路、バッグ類の蓋、薬液ビンの蓋、検査器具等に用いられる。
【0029】
【発明の効果】
本発明のニードルレス混注管は、弾性部材が、本管と側管との流通を遮断しており、該弾性部材の中央部には閉塞孔を有し、またこの弾性部材の上部には同心円状に円筒部分と円錐部分からなる凹部を有すると共に、該円筒部分の内壁は、その一部若しくは全部が蓋の舌片で覆われていることにより、シリンジ等を閉塞孔に挿入するのが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるという優れた効果を奏するものである。また本発明のニードルレス混注管は、上方凹部と下方凹部を有する断面H形状からなる円筒形状であり、上部の凹部が、下部が狭くなる階段状テーパーを有し、凹部上部の壁がすり鉢状に傾斜している弾性部材を用いることにより、シリンジ等の刺し込みが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるばかりでなく刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の飛び跳ねを防止することができる。
【0030】
また、本発明のニードルレス混注管は、弾性部材の側面に凹部を有するか又は該側面に凹部を有しかつ上面と下面の周囲に環状凸部を有するか又は弾性部材が蓋の内径よりも小さい径を有し、かつ該弾性部材の側面に蓋の内径よりわずかに大きい径を有する環状凸部を有するか又は該環状突起を有する側面および上面と下面の周囲に環状凸部を有することにより、気密孔又は空間が形成され、この気密孔又は空間で構成された気密室により、蓋の側壁と弾性部材の凹部面および凸部面との間に気密孔又は空間が形成される。したがって、シリンジ等の密閉孔の開口が極めて容易にでき、必要以上の力を入れて挿入する必要はないという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニードルレス混注管を示す斜視図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1のニードルレス混注管および内蔵されたゴム部材を示す断面図である。
【図4】本発明のニードルレス混注管に内蔵される別のゴム部材の断面図である。
【図5】図4に示されるゴム部材の別の形態を示す断面図である。
【図6】本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状を示す断面図である。
【図7】本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状の別の実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状の更に別の実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に用いる弾性部材の側壁に環状凹部を有する形状の実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明に用いる側壁に環状凸部を有する弾性部材を混注管に充填したところを示す断面図である。
【図11】本発明に用いられる弾性部材を示す断面図並びに斜視図である。
【図12】図11の弾性部材を混注管に充填したところを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 混注管
2 本管
3 本管開口端(3a,3b)
4 側管
5 蓋
6 舌片(6a,6b,6c,6d)
7 円錐部分
8 くぼみ
9 溝
10 ゴム部材
10a 閉塞孔
11 凹部(ゴム部材の上方凹部)
11a 階段状テーパー
11b 傾斜部
11c 上部凹部
11d 下部凹部
11e 閉塞部
12 円筒部
13 断面三角形状
14 下方凹部(碗形状)
15 断面円形状凸部(15a,15b)
16 断面円形状凸部(16a,16b)
17 断面方形状凸部(17a,17b)
18 断面円形状凹部(18a,18b)
19 気密室(19a,19b)
51 挿入孔(蓋の)
52 挿入孔壁(蓋の)

Claims (6)

  1. 本管と側管とがT字形を有する混注管からなり、この側管に蓋を有し、この側管内には、弾性部材が充填されているニードルレス混注管において、該弾性部材は、本管と側管との流通を遮断しており、該弾性部材の中央部には閉塞孔を有し、またこの弾性部材の上部には同心円状に円筒部分と円錐部分からなる凹部を有すると共に、該円筒部分の内壁は、その一部若しくは全部が蓋の舌片で覆われていることを特徴とするニードルレス混注管。
  2. 弾性部材が上方凹部と下方凹部を有する断面H形状からなる円筒形状であり、上方凹部と下方凹部との間の閉塞部が上方に位置すると共に、上方凹部の下部凹部が上部凹部より狭くなる階段状テーパーを有し、該凹部上部の壁がすり鉢状に傾斜しており、更に該傾斜部分の一部若しくは全部が蓋の挿入孔の壁で覆われていることを特徴とする請求項1に記載のニードルレス混注管。
  3. 弾性部材の上面に設けられた凹部の円筒部分の側壁は、下方にテーパーを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のニードルレス混注管。
  4. 弾性部材に設けられている閉塞孔が、V字形、十字形、Y字形又は一文字形のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のニードルレス混注管。
  5. 弾性部材の側面に凹部を有するか又は該側面に凹部を有しかつ上面と下面の周囲に環状凸部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のニードルレス混注管。
  6. 弾性部材が蓋の内径よりも小さい径を有し、かつ該弾性部材の側面に蓋の内径よりわずかに大きい径を有する環状凸部を有し、および上面と下面の周囲に環状凸部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のニードルレス混注管。
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