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JP3753066B2 - シール構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両のサスペンション装置と車体パネルとを連結するアッパーサポートの取付ブラケットと車体パネルとの間を水密にシールするためのシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両においては、車輪からの振動入力がサスペンション装置を介して車体に伝達されるのを抑制するため、サスペンション装置と車体パネルとを、通例ゴム弾性体を主要素として有するアッパーサポートを介して連結することが行われている。
【0003】
図7はサスペンション装置とアッパーサポートの一例を示している。
図7において200はホイールディスクで、202はサスペンション装置である。
204はロアアームであり、206はサスペンション装置202におけるショックアブゾーバで、208はコイルスプリング、210はアッパーサポート(ストラットマウント)であり、サスペンション装置202は、このアッパーサポート210を介して車体パネルに連結される。
【0004】
詳しくは、アッパーサポート210は金属製の取付ブラケット212を有しており、この取付ブラケット212において締結ボルト214により車体パネルに連結される。
ところで、車体パネルはプレス加工品であり、加えてボルト孔の打抜加工等によって若干波打ちを生じており、これに起因してボルト締結した車体パネルと取付ブラケット212との間で、特にボルト締結部とボルト締結部との間の部分で若干の隙間が生じることがある。
【0005】
而してこのような隙間が生じると車両走行時にその隙間部分で車体パネルと取付ブラケット212とが繰返し当ることによって異音(ピチピチ音)が生じる恐れがある。
特にボルト締結箇所が2箇所であるような場合こうした現象が生じ易く、そのボルト締結箇所を結ぶ方向と直角方向に車体パネルと取付ブラケット212とが相対変位したとき、上記ピチピチ音が発生し易い。
【0006】
そこでこれを防止するため、従来にあっては図8に示すように車体パネルと取付ブラケット212との間に薄板状のガスケット216を介在させて、ボルト締結時にこれを挟み込むようにするといったことが行われていた。
従来、車体パネルと取付ブラケット212との間には上記ガスケット216と併せて、弾性シールリング218を介在させることも行われている。
【0007】
サスペンション装置と車体との連結を行うアッパーサポートの取付ブラケットと車体パネルとの間の部分が十分にシールされていないと、特にリヤ側では外部の水分や泥水等がその連結部分を通じて車室内やトランクルームへと浸入してしまうことから、これを防止すべく取付ブラケット212と車体パネルとの間にシールリング218を介在させて、そのシールリング218により車室内やトランクルーム等と外部とを遮断するのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで取付ブラケット214における弾性シールリング218の嵌着部分、即ち車体パネルにおける取付穴内周面と対向する、取付ブラケット212の嵌入突部の外周面の形状が非正円形状、例えば長円形状(楕円形状を含む)である場合があり、このような場合には弾性シールリング218の形状もまた、これに対応した長円形状に成形しておくのが普通である。
【0009】
しかしながらこの場合、弾性シールリング218を取付ブラケット214に嵌着する際に、取付ブラケット214の長円形状と弾性シールリング218の長円形状とを正確に合せることが必要となって、その作業が大変面倒な作業となり、その際に形状を正しく合せた状態で嵌着しないと、弾性シールリング218と取付ブラケット214との弾性的な密着接触が阻害され、シールの信頼性が低下する問題が生ずる。
【0010】
更にまた、弾性シールリング218の形状が非正円形状である場合には、その加硫成形用の成形型の加工が単純な旋盤加工では行えず、例えば型製作を放電加工等によって行わざるを得なくなり、型製作費が高くなるといった問題も生ずる。
【0011】
加えて弾性シールリング218を取付ブラケット214の形状に合せた形状の非正円形状となした場合、相手側の取付ブラケット214の形状が変るごとに、それに正確に対応した形状の弾性シールリング218を作らなければならず、必然的に弾性シールリングの種類も多くなってコストも高くなってしまう。
【0012】
以上長円形状を例として説明したが、取付ブラケットにおける弾性シールリングの嵌着部分の形状が、その他の様々な非正円形状である場合においても事情は同様である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のシール構造はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、車両のサスペンション装置と車体パネルとを連結するアッパーサポートの取付ブラケットと該車体パネルとの間に、該取付ブラケットと別体を成す弾性シールリングを介装してそれらの間のシールを行うシール構造であって、前記取付ブラケットに、前記車体パネルの取付穴内に所定の隙間をもって嵌入する嵌入突部を設けるとともに、それら取付穴及び嵌入突部を平面形状が非正円形状となす一方、前記シールリングには、前記車体パネルの取付穴内周面と前記取付ブラケットの嵌入突部とで内外方向に挟圧されてシールを行うリングシール部を設けるとともに、該リングシール部を正円形状に成形しておき、該正円形状をなすリングシール部を引張弾性変形を伴って前記非正円形状の嵌入突部に外嵌して、該嵌入突部と前記車体パネルの取付穴内周面にて挟圧せしめるようになしてあることを特徴とする。
【0014】
請求項2のものは、請求項1において、前記嵌入突部及び取付穴の平面形状が長円形状をなしていることを特徴とする。
【0015】
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記リングシール部の内周長が前記嵌入突部の外周長に対して0.8〜1.0未満の比率となしてあることを特徴とする。
【0016】
請求項4のものは、請求項2,3の何れかにおいて、前記長円形状をなす嵌入突部の長径と短径との比が1.0超〜2.0の範囲であることを特徴とする。
【0017】
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記リングシール部には、該リングシール部の基端と上端とを結ぶ外周基準面より外方に環状に突出する断面山形状のシールリップ部と、該シールリップ部に隣接して該外周基準面よりも内方に凹陥する切欠部とが形成されており、且つ該シールリップ部は、断面形状が凹曲面と凹曲面とを互いに交差させて突起を形成した形態の、鋭角の頂部を有する形状となしてあることを特徴とする。
【0018】
請求項6のものは、請求項1〜5の何れかにおいて、前記弾性シールリングには、前記車体パネルと取付ブラケットとのボルト締結部間において径方向外方に延設され、それら車体パネルと取付ブラケットとで上下方向に挟圧される薄肉舌片状の弾性シート部が一体に設けられていることを特徴とする。
【0019】
【作用及び発明の効果】
以上のように本発明のシール構造は、取付ブラケットにおける嵌入突部の平面形状が非正円形状である場合において、そこに嵌着すべきシールリングにおけるリングシール部を正円形状に成形しておき、そしてこれを引張弾性変形を伴って取付ブラケットの非正円形状の嵌入突部に外嵌し、その嵌入突部と車体パネルの取付穴内周面間に挟圧せしめるようになしたものである。
【0020】
かかる本発明のシール構造は、弾性シールリングにおけるリングシール部が相手形状、具体的には取付ブラケットにおける嵌入突部の形状に良好に追従変形することを利用したもので、本発明のシール構造によれば、弾性シールリングを取付ブラケットの嵌入突部に嵌着する際、正確にそれぞれの形状を合せる作業を行わなくても良く、取付作業性が大幅に向上する。
【0021】
また取付状態において、弾性シールリングのリングシール部は取付ブラケットにおける嵌入突部の形状に良好に変形追従するため、弾性シールリングにおけるリングシール部を、取付ブラケットの非正円形状の嵌入突部の形状に正しく合せた成形形状とした場合のように、取付けの位置がずれることによって嵌入突部と弾性シールリングとの弾性的な密着接触が阻害され、シールの信頼性が低下するといった問題も生じない。
即ち本発明によれば、弾性シールリングによるシールの信頼性を効果的に高めることができる。
【0022】
更にまた、本発明によれば弾性シールリング、詳しくはリングシール部が正円形状をなしているため、弾性シールリングの成形加硫用の成形型を単純な旋盤加工で製作できるようになり、成形型の製作のためのコストも低減することができる。
また本発明によれば、同一種類の弾性シールリングによって、嵌入突部が様々な異形状即ち非正円形状である場合にも対応できる利点が得られる。
【0023】
本発明は、取付ブラケットにおける嵌入突部が長円形状である場合に良好に適用することができる(請求項2)。
また本発明は、リングシール部の内周長を取付ブラケットにおける嵌入突部の外周長に対し0.8〜1未満の比率となしておくのが望ましい(請求項3)。
このようになした場合、弾性シールリングを引張状態で嵌入突部に嵌着することとなるため、弾性シールリング、詳しくはリングシール部を取付ブラケットにおける嵌入突部の形状に正確に沿った状態でセットすることができ、弾性シール部と嵌入突部との密着接触力を高め得て、シール性を効果的に高めることができる。
更にまたリングシール部の弾性収縮力に基づいて、かかる弾性シールリングが取付ブラケットから抜け落ちるのを良好に防止することができる。
【0024】
但し嵌入突部を長円形状となした場合において、その長径と短径との比があまり大きくなると、弾性シールリングと嵌入突部との弾性的な密着接触が阻害される傾向となるため、対象となる長円形状については、その長径と短径との比が1.0超〜2.0の範囲となしておくことが望ましい(請求項4)。
【0025】
次に請求項5のものは、弾性シールリングにおけるリングシール部の基端と上端とを結ぶ外周基準面より外方に環状に突出する形態で、断面山形状のシールリップ部を設ける一方、これに隣接して外周基準面よりも内方に凹陥する形態の切欠部を形成し、且つそのシールリップ部の断面形状を、凹曲面と凹曲面とを互いに交差させて突起を形成した形態の、鋭角の頂部を有する形状となしたもので、このようになした場合、取付ブラケットにおける嵌入突部と車体パネルにおける取付穴内周面との間の隙間寸法がばらついた場合であっても、シールリップ部の作用によってそれら嵌入突部と取付穴内周面との間を確実にシールすることができる。
その際切欠部は、シールリップ部の弾性変形を容易化し、シール性を高める作用をなす。
【0026】
請求項6のものは、車体パネルと取付ブラケットとのボルト締結部間において径方向外方に延出し、車体パネルと取付ブラケットとで上下方向に挟圧される薄肉舌片状の弾性シート部を一体に設けたものである。
このような弾性シート部を弾性シールリングに設けておくことで、図8に示すガスケットを用いることなく単一の弾性シールリングを用いるだけで、取付ブラケットと車体パネルとの間の隙間に起因するピチピチ音の発生を防止することができる。
【0027】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図2において、10は自動車のリヤ側のサスペンション装置で、12はその主要素としてのショックアブソーバである。
14はショックアブソーバ12と車体パネル16との間で振動絶縁するためのアッパーサポート(ストラットマウント)で、ゴム弾性体から成る、それぞれ別体の下部18と上部20とを有しており、ショックアブソーバ12のピストンロッド21に対しナット22にて固定されている。
【0028】
24はアッパーサポート14における金属製の取付ブラケットで、平板部26と車体パネル16における取付穴28への嵌入突部30とを有しており、その平板部26を車体パネル16の下面に当接させる状態で、締結ボルト32及びナット34により車体パネル16に締結固定されるようになっている。
尚この例では、取付ブラケット24は周方向に180°隔たる2箇所において、締結ボルト32とナット34とにより車体パネル16に締結される。
尚、図2(B)において36は取付ブラケット24における平板部26及び車体パネル16に設けられたボルト孔である。
【0029】
図2において、38は取付ブラケット24と車体パネル16との間に介装される弾性シールリング(この例ではゴム製)で、その装着状態の平面図が図1に取付ブラケット24の平面形状とともに示してある。
また図3には、この弾性シールリング38と取付ブラケット24のそれぞれの平面形状が互いに分解して示してある。
【0030】
本例では、図2における車体パネル16の取付穴28内周面の平面形状が長円形状をなしており、また図3(B)に示しているように、取付ブラケット24における嵌入突部30の外周面のうち、取付穴28内周面に対応する、弾性シールリング38の嵌着面40が取付穴28に対応した長円形状をなしている。
具体的には、この嵌着面40が一対の半円形状部40−1とストレート部40−2とを有する形状をなしている。
尚ここでは短径Lと長径Lとの比率が1.0超〜2.0の範囲とされている。
一方弾性シールリング38は成形状態、即ち嵌着前の状態において図4に示すような形状をなしている。
【0031】
詳しくは、同図に示しているようにこの弾性シールリング38は、図2における車体パネル16の取付穴28内周面と、取付ブラケット24における嵌入突部30の嵌着面40との間で内外方向に挟圧される、平面形状が正円形状のリングシール部42と、周方向に180°隔たった2箇所において径方向外方に延出し、車体パネル16と取付ブラケット24との間で上下方向に挟圧される、薄肉舌片状の一対の弾性シート部44とを有している。
ここでリングシール部42は、その内周長が取付ブラケット24における上記嵌着面40の外周長に対し0.8〜1未満の比率の長さとされている。
また弾性シート部44の厚みはこの例では0.5mmとされている。
【0032】
図4(C)に拡大して示しているように、リングシール部42には、基端と上端とを結ぶ外周基準面Pより外方に環状に突出する断面山形状のシールリップ部46が形成されており、更にまたこれに隣接して、外周基準面Pよりも内方に凹陥する環状の切欠部48が形成されている。
ここでシールリップ部46は、その断面形状が凹曲面50と52とを互いに交差させて突起を形成した形態の、鋭角の頂部を有する形状となしてある。
尚これら凹曲面50,52はそれぞれ円弧状の曲面である。
【0033】
本例の弾性シールリング38は、一対の薄肉舌片状の弾性シート部44が、図2における締結ボルト32と32との間の丁度中間に位置するようにして、つまり図5に示しているようにそれら弾性シート部44と44とを結ぶ方向と直角方向、即ち取付ブラケット24における一対のボルト孔36と36とを結ぶ方向に引っ張るようにしてこれを取付ブラケット24の外周面、詳しくは嵌着面40に弾性的に嵌着する。また一対の弾性シート部44をつかんで引っ張り回転させながら取付ブラケット24の嵌着面40に弾性的に嵌着させることもできる。
【0034】
そしてこの状態で取付ブラケット24の平板部26と車体パネル16とを、一対の締結ボルト32とナット34とで締結固定すると、リングシール部42が取付ブラケット24の嵌着面40と車体パネル16の取付穴28内周面との間で内外方向に挟圧され、それらの間を水密にシールする。
【0035】
また弾性シールリング38における一対の弾性シート部44は、このとき取付ブラケット24の平板部26と車体パネル16との間に上下に挟圧された状態となり、取付ブラケット24と車体パネル16とがそれら弾性シート部44を介して当接した状態となる。
【0036】
図6に、弾性シールリング38におけるシールリップ部46及び切欠部48の作用が示してある。
同図中(A)は寸法公差内で取付ブラケット24の嵌着面40と取付穴28内周面との間の寸法差が最も大きいdの場合であり、また(B)は寸法差が公差の中央値であるdである場合、また(C)は寸法差が最小値dの場合の状態をそれぞれ模式的に表している。
尚、図6中(ア)はリングシール部42が変形する前の状態を表し、また(イ)は変形後の状態をそれぞれ表している。
【0037】
(A)〜(C)に示しているように、本例の弾性シールリング38の場合、取付ブラケット24の嵌着面40と車体パネル16の取付穴28内周面との間の寸法差が最大値dから最小値dまでばらついた場合であっても、シールリップ部46及び切欠部48の作用によって、確実に嵌着面40と取付穴内周面28との間がシールされる。
【0038】
このように弾性シールリング38におけるリングシール部42が相手形状に良好に追従変形することを利用した本例のシール構造によれば、弾性シールリング38を取付ブラケット24の嵌入突部30に嵌着する際、正確にそれぞれの形状を合せる作業を行わなくても良く、取付作業性が大幅に向上する。
【0039】
また取付状態において弾性シールリング38のリングシール部42は、取付ブラケット24における嵌入突部30の形状に良好に変形追従できるため、取付けの位置がずれることによって嵌入突部30と弾性シールリング38との弾性的な密着接触が阻害され、シールの信頼性が低下するといった問題も生じない。
即ち本例によれば弾性シールリング38によるシールの信頼性を効果的に高めることができる。
【0040】
また本例では弾性シールリング38、詳しくはリングシール部42が正円形状をなしているため、弾性シールリング38の成形加硫用の成形型を単純な旋盤加工で製作できるようになり、成形型の製作のためのコストも低減することができる。
更に同一種類の弾性シールリング38によって、嵌入突部30が様々な異形状即ち非正円形状である場合にも対応できる利点が得られる。
【0041】
また弾性シールリング38を引張状態で嵌入突部30に嵌着することとなるため、弾性シール部38と嵌入突部30との密着接触力を高め得て、シール性を効果的に高めることができる。
加えてリングシール部42の弾性収縮力に基づいて、かかる弾性シールリング38が取付ブラケット24から抜け落ちるのを良好に防止することができる。
【0042】
更に本例では弾性シールリング38の形状を、外周基準面Pより外方に突出する断面山形状で鋭角の頂部を有するシールリップ部46と、外周基準面Pよりも内方に凹陥する形態の切欠部48とを有する形状となしていることから、取付ブラケット24における嵌入突部30と車体パネル16における取付穴28内周面との間の隙間寸法がばらついた場合であっても、シールリップ部46の変形作用によってそれら嵌入突部30と取付穴28内周面との間を確実にシールすることができる。
【0043】
また弾性シールリング38には、車体パネル16と取付ブラケット24とで上下方向に挟圧される薄肉舌片状の弾性シート部44が一体に設けられているため、図8に示すガスケット216を用いることなく単一の弾性シールリング38を用いるだけで、取付ブラケット24と車体パネル16との間の隙間に起因するピチピチ音の発生を防止することができる。
【0044】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば本発明は取付ブラケット24が他の様々な異形状、詳しくは嵌着面40の形状が上例以外の他の様々な異形状(比正円形状)である場合にも適用可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるシール構造を取付ブラケットに弾性シールリングを嵌着した状態で示す平面図である。
【図2】同じ実施例のシール構造を弾性シールリングを装着した状態と外した状態とで示す断面図である。
【図3】同じ実施例における弾性シールリングと取付ブラケットの平面図(一部断面図)である。
【図4】同じ実施例の弾性シールリング単体の構成を示す図である。
【図5】同じ実施例のシール構造を各部材に分解した状態と組み付けた状態とで示す斜視図である。
【図6】同じ実施例の弾性シールリングの作用説明図である。
【図7】本発明の背景説明のための説明図である。
【図8】シール及び異音防止のために従来用いられているガスケットと弾性シールリングの例を示す図である。
【符号の説明】
10 サスペンション装置
14 アッパーサポート
16 車体パネル
24 取付ブラケット
28 取付穴
30 嵌入突部
38 弾性シールリング
40 嵌着面
42 リングシール部
44 弾性シート部
46 シールリップ部
48 切欠部
P 外周基準面

Claims (6)

  1. 車両のサスペンション装置と車体パネルとを連結するアッパーサポートの取付ブラケットと該車体パネルとの間に、該取付ブラケットと別体を成す弾性シールリングを介装してそれらの間のシールを行うシール構造であって、
    前記取付ブラケットに、前記車体パネルの取付穴内に所定の隙間をもって嵌入する嵌入突部を設けるとともに、それら取付穴及び嵌入突部を平面形状が非正円形状となす一方、前記シールリングには、前記車体パネルの取付穴内周面と前記取付ブラケットの嵌入突部とで内外方向に挟圧されてシールを行うリングシール部を設けるとともに、該リングシール部を正円形状に成形しておき、該正円形状をなすリングシール部を引張弾性変形を伴って前記非正円形状の嵌入突部に外嵌して、該嵌入突部と前記車体パネルの取付穴内周面にて挟圧せしめるようになしてあることを特徴とするシール構造。
  2. 請求項1において、前記嵌入突部及び取付穴の平面形状が長円形状をなしていることを特徴とするシール構造。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記リングシール部の内周長が前記嵌入突部の外周長に対して0.8〜1.0未満の比率となしてあることを特徴とするシール構造。
  4. 請求項2,3の何れかにおいて、前記長円形状をなす嵌入突部の長径と短径との比が1.0超〜2.0の範囲であることを特徴とするシール構造。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記リングシール部には、該リングシール部の基端と上端とを結ぶ外周基準面より外方に環状に突出する断面山形状のシールリップ部と、該シールリップ部に隣接して該外周基準面よりも内方に凹陥する切欠部とが形成されており、且つ該シールリップ部は、断面形状が凹曲面と凹曲面とを互いに交差させて突起を形成した形態の、鋭角の頂部を有する形状となしてあることを特徴とするシール構造。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、前記弾性シールリングには、前記車体パネルと取付ブラケットとのボルト締結部間において径方向外方に延設され、それら車体パネルと取付ブラケットとで上下方向に挟圧される薄肉舌片状の弾性シート部が一体に設けられていることを特徴とするシール構造。
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JP2015222114A (ja) * 2014-05-23 2015-12-10 株式会社新興製作所 パッキン装着構造およびパッキン

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