JP3745139B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、挿入部の軟性部と操作部を接続する部分においての軟性部の折れを防止するため、その接続部分に折れ止め部材を取り付けた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、内視鏡は、挿入部の軟性部と操作部を接続する部分において軟性部の折れを防止するため、その接続部分には折れ止め部材が取り付けられている。折れ止め部材はシリコンゴム等の柔軟性部材で成形された筒状のものであり、軟性部が曲がる際に抵抗を与えることにより軟性部が手元側で急激な屈曲が起きて破壊されることを防ぐようになっている。
【0003】
一般的な内視鏡の軟性部と操作部との接続部は図24で示すように構成されている。すなわち、操作部141の外装部材142の内部には円筒管143が固定されている。円筒管143の先端には内方に突き出すフランジ部144が一体に形成されている。一方、軟性部145の後端部分には筒状の後端口金146が設けられている。
【0004】
上記後端口金146の後端には外方へ突き出すフランジ部147が一体に設けられており、このフランジ部147は上記フランジ部144の端壁に当接している。また、後端口金146の外周面には上記円筒管143側のフランジ部147よりもやや先端側に位置して雄ネジ148が形成されている。この雄ネジ148には、内周面に雌ネジを切ったリング状部材であるナット149が螺合されている。このナット149を雄ネジ148にねじ込むことによりそのナット149を上記フランジ部144に突き当て後端口金146のフランジ部147との間で上記フランジ部144を締め付けることにより、円筒管143に対して軟性部145の後端口金146が緩みなく取付け固定されている。
【0005】
一方、折れ止め部材152は軟性部145の後端部外周を被覆する筒状のゴム部材153と、そのゴム部材153の後端内周部に一体的に設けられた筒状の金属製部材である支持部材154とを設けて構成されている。支持部材154の後端部の内面には雌ネジ155が形成されている。そして、この雌ネジ155の部分を上記円筒管143の外周に形成した雄ネジ151に螺合することで、折れ止め部材152は操作部141の円筒管143に対してねじ込み固定される。また上記折れ止め部材152のゴム部材153の先端側端部内面は軟性部145の外表面に対して比較的強く密着している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構造のものでは、折れ止め部材152に対してある一方向へ軸中心の回転力が加わると、折れ止め部材152はその接続が緩んでしまう。このときに折れ止め部材152の先端側にあるゴム部材153と軟性部145とが密着する部分では強いせん断力が発生し、軟性部145の外表面や折れ止め部材152の先端部分が破損してしまうという虞があった。
【0007】
特に大腸内視鏡検査では挿入部の軟性部を把持してかなり頻繁に捻じり操作を行うため、この際に誤って折れ止め部材を把持して捻じりを加えることが多くなり、上記のような問題が発生しやすかった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、折れ止め部材を誤って捻じっても軟性部や折れ止め部材の破損の虞のない内視鏡を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、挿入部を備えた内視鏡において、操作者が把持するための操作部と、後端部分が前記操作部内の枠体に接続される管部材と、前記挿入部を構成するとともに可撓性を調整可能な構造を有し、前記管部材の先端側に口金を介して接続される軟性部と、前記軟性部の後端部近傍の外周を覆い、少なくとも一部が前記軟性部の外表面と接触する内面を有する折れ止め部材と、前記折れ止め部材が前記挿入部の長手軸周りに回転しないように前記管部材に対して前記折れ止め部材を係止する係止部と、前記挿入部の長手軸周りに回転可能に前記係止部を覆うように前記管部材より外側に位置して設けられた、前記軟性部の可撓性を操作者が調整するための硬度調整ノブと、を具備したことを特徴とする内視鏡である。
【0010】
請求項2に係る発明は、さらに前記口金の外周にその口金の円周方向に沿って形成された円周溝と、前記折れ止め部材に設けられ、前記円周溝部と係合する係合部と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡である。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1から図23を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0013】
(構成)
図1に示すように、内視鏡装置1は、撮像手段を内蔵した電子式の内視鏡2と、この内視鏡2に照明光を供給する光源装置3と、上記内視鏡2から出力される撮像信号を信号処理する信号処理装置4と、この信号処理装置4から出力される映像信号により画面上に画像を表示するカラーモニタ5とによって構成されている。
【0014】
上記内視鏡2は、細長の挿入部6と、この挿入部6の後端に連設された太径の操作部7と、この操作部7の側面部から延設されたユニバーサルケーブル8とを備えてなり、ユニバーサルケーブル8の延出先端部には上記光源装置3に着脱自在に接続することができるコネクタ9が設けられている。
【0015】
上記挿入部6は、先端側から硬性の先端部11、この先端部11の後端に連結された湾曲自在な管状の湾曲部12と、この湾曲部12の後端に連結された長尺で可撓性を有する管状の軟性部13とからなり、その軟性部13の後端に対して上記操作部7の前端が連結されている。また、軟性部13の後端部外周には、後述する折れ止め部材10が被嵌され、折れ止め部材10は軟性部13と操作部7との接続部分に取り付けられている。
【0016】
内視視2では、挿入部6、操作部7、及びユニバーサルケーブル8にわたり、可撓性を有し、照明光を伝送する機能を有するファイバ束からなるライトガイド14が挿通されている。ライトガイド14の一端はコネクタ9に突出するように固定されたライトガイドコネクタ部15に接続され、ライトガイド14の他端は先端部11の照明窓に接続されている。そして、上記コネクタ9を光源装置3に接続することにより、ライトガイドコネクタ部15が光源装置3内のランプ16に対向し、そのランプ16の照明光がレンズ17で集光されてライトガイドコネクタ部15の入射端面に入射するようになっている。
【0017】
このライトガイド14によって伝送された照明光は先端部11の照明窓から前方へ出射され、患部等の被写体を照明する。被写体が照明されると、上記照明窓に隣接して先端部11に設けられた観察窓に取り付けた対物レンズ18により光電変換する機能を備えた撮像素子として電荷結合素子(以下、CCDと略記)19の受光面にその光学像を結ばれる。CCD19はその光学像を電気信号に変換する。
【0018】
このCCD19には信号ケーブル21の一端が接続されている。この信号ケーブル21は挿入部6、操作部7、及びユニバーサルケーブル8にわたって挿通され、その後端は上記コネクタ9に設けた電気コネクタ22に接続されている。この電気コネクタ22には外部ケーブル23が接続され、外部ケーブル23は信号処理装置4に接続される。そして、信号処理装置4のドライブ回路24で発生したCCDドライブ信号がCCD19に印加されることにより、そのCCD19において光電変換された撮像信号が順次読み出される。この撮像信号は信号処理装置4内の信号処理回路25に入力され、標準的な映像信号に変換する処理が行われる。この映像信号は上記カラーモニタ5に入力され、CCD19に結像された像を内視鏡観察像の表示領域5aにカラー表示するようになっている。
【0019】
上記挿入部6において、先端部11に隣接して設けられた湾曲部12は、リング形状の多数の湾曲駒26が、隣接する湾曲駒26と上下、左右に対応する位置でリベット等で互いに回動自在に連結して構成されている。最先端の湾曲駒26或いは先端部11には湾曲ワイヤ27の先端が固着され、湾曲ワイヤ27の後端は操作部7内のスプロケット28に連結されている。このスプロケット28の軸には湾曲操作を行う湾曲操作ノブ29が取り付けられている。尚、図1では簡単化のため、上下或いは左右方向のみの湾曲機構の概略を示している。
【0020】
そして、湾曲操作ノブ29を回動する操作を行うことにより、上下方向或いは左右方向に沿って配置した一対の湾曲ワイヤ27の一方を牽引し、他方を弛緩させると、牽引した湾曲ワイヤ27側へ湾曲部12を湾曲させることができる。
【0021】
上記操作部7には湾曲操作ノブ29が設けられた位置より前方側に位置して把持部31が形成されている。術者はその把持部31を把持し、把持した片方の手で把持に使用しない親指等の指で上記湾曲操作ノブ29等の操作を行う。
【0022】
この把持部31より前端側部分には処置具挿入口32が設けてあり、この処置具挿入口32から処理具を挿入することにより内部の処置具チャンネル33(図3を参照)を経て先端部11のチャンネル出口から処置具の先端を突出し、ポリープの切除等の処置を行うことができるようになっている。
【0023】
また、本実施形態では、例えば、上記折れ止め部材10に隣接する操作部7の前端部分に硬度調整操作を行う円筒形状の硬度調整ノブ34が設けられており、この硬度調整ノブ34を軸中心に回動する操作を行うことにより挿入部6の軟性部13内に配置された硬度可変手段を構成する硬度変更用ワイヤ(以下、単にワイヤと略記)35及び硬度変更用コイル(以下、単にコイルと略記)36により軟性部13の硬度を変更できる硬度調整機構が構成されている。
【0024】
図2は、内視鏡2の挿入部6及び操作部7のより具体的な構造を示すものである。軟性部13の外皮を形成する軟性管37の中には上記コイル36と、このコイル36内に挿通され、上記硬度調整ノブ34を操作したときの力を伝達するワイヤ35とが設けられている。コイル36は密巻きまたは密巻きに近い状態のコイルによって形成されている。また、コイル36内に挿通されたワイヤ35には上記コイル36の先端がろう付け等で強固に固定される。また、このコイル36の先端から延出され、コイル回転規制部材を形成するワイヤ延出部30の先端は湾曲部12と軟性部13とを接続する硬性でリング状の接続管38にろう付け等で強固に固定されている。
【0025】
上記湾曲部12と軟性部13とを接続する接続管38は最後端の湾曲駒26に固着されているが、最後端の湾曲駒26がその接続管38の機能を兼ねる兼用形式のものに構成しても良い。この接続管38を含む湾曲駒26はゴムチューブ等の弾性を有する外皮39で覆われている。
【0026】
このように本実施形態ではコイル36の自然状態における捻れ剛性よりも強い(大きい)捻れ剛性を有するワイヤ延出部30を介してコイル36の先端部を接続管38に固定したことにより、コイル36の回転を規制ないしは抑制する回転止めの機能を有するようにしている。ワイヤ延出部30は曲げに対して柔軟な弾性を有し、捻れに対しても適度の弾性を有するものである。
【0027】
このコイル36の手元側端部は操作部7の前端内部に配置したコイルストッパ40に突き当たって、ろう、半田、接着剤等でコイルストッパ40に固着されており、この位置より後方側への移動と回転とが規制(阻止)されている。また、コイル36内に挿通されたワイヤ35はコイルストッパ40の孔を貫通して後方へ延出されており、このワイヤ35はコイル36に対して軸方向に移動自在なものとなっている。尚、コイル36は大きくは回転しない状態にある。
【0028】
上記コイルストッパ40は軟性部13の後端を操作部7に接続固定するために設けた接続管としての後端口金41にビス42でねじ止め固定されている。後端口金41はその外周に配置される円筒管43の前端付近で、ナット44を用いて固定されている。
【0029】
一方、ワイヤ35の手元側の端部、つまり後端にはリング形状のワイヤストッパ45がろう付け等で強固に固定されている。また、コイルストッパ40とワイヤストッパ45の間には前後方向への移動が可能な牽引部材46が配置されており、この牽引部材46はC字状の移動リング47に固定されている。移動リング47には切り欠き部125が設けられている(図12を参照)。
【0030】
また、上記牽引部材46は図3(B)に示すように前後に突き抜ける溝(孔)48を有し、この溝48内に上記ワイヤ35が通るようになっている。つまり、図3(B)に示すように溝48は半径放射方向に長く形成されている。また、牽引部材46は円管状の移動リング47の内周壁にビス49によって固定的に取着されている。
【0031】
この移動リング47は、円筒管43の内面に嵌着され、その内面に摺接して軸方向(前後方向)に移動可能な状態に取り付けられている。この移動リング47と共に牽引部材46が後方側に移動すると、図2で示す牽引部材46がワイヤストッパ45に突き当たり、牽引部材46をさらに後方へ移動させる操作を行うことにより、ワイヤストッパ45と共にワイヤ35も後方側へ移動させることができる。
【0032】
ワイヤストッパ45が後方側へ移動されない状態ではコイルストッパ40により後方側への移動が規制されたコイル36は最も可撓性が高い状態、つまり最も屈曲し易い硬度が低い軟状態にある。これに対し、コイルストッパ40が後方側へ移動してワイヤ35も同時に後方側へ移動させた場合にはコイルストッパ40にコイル36の後端が当り、コイル36を相対的に前方に押し付ける圧縮力が作用する。つまり、ワイヤ35の後端を後方側に移動させる力を加えることによりコイル36に圧縮力を与え、この圧縮力により、弾性を有するコイル36の可撓性を低い状態、つまり屈曲しにくい硬度(より正確には屈曲に対する硬度)が高い、硬い状態に設定できる。この場合、ワイヤストッパ45の後方への移動量に応じてコイル36への圧縮力の大きさが変更され、これによって、コイル36の可撓性の大きさ(硬度の大きさ)を適宜変更することができる。
【0033】
一方、上記円筒管43の外側には図2及び図7で示すカム筒体51が被嵌されている。このカム筒体51にはその筒状部分の相対向する2箇所の位置にカム溝52a,52bが相関的に螺旋状に設けられている。カム筒体51は2条カムであり、カム溝52aとカム溝52bは同じ形をなしていて、カム筒体51の軸に対して一方を180度回転した位置に他方が重なるような対称な位置にそれぞれが設けられている。また、カム溝52a,52bは滑らかな螺旋形状になっている。
【0034】
また、円筒管43にはその長手方向に沿う長孔53が設けられている。そして上記移動リング47にはこの移動リング47と共に移動する2つのピン54が設けられている。各ピン54はそれぞれ対応するカム溝52a,52b及びその内側に位置する長孔53にわたって貫通するように配置され、最も内側の移動リング47にねじ部54aで固定されている。長孔53はワイヤ35の後端、或いはワイヤストッパ45の移動範囲をカバーする長さに設定されている。
【0035】
また、図3(C)に示すように、このカム筒体51の外周には円筒状の硬度調整ノブ34が組み付けられている。このカム筒体51の後端外周にはその外方向に突出する複数のキー71が設けられ、硬度調整ノブ34の後端内周には上記キー71の対応するものとそれぞれ係合するキー溝72が形成されている。従って、硬度調整ノブ34が軸まわりに回転すれば、キー71及びキー溝72を介してカム筒体51も回転する。
【0036】
上記硬度調整ノブ34においての、後述する規制部材74との接触面にはキー溝はなく、その部分の横断面形状は滑らかな円形になるように形成されている。硬度調整ノブ34の外径は先端側から手元側のある位置まで漸次増加しており、先端側よりも後端側が太くなり、握りやすい外周形状に形成されている。
【0037】
また、硬度調整ノブ34の外形状は上述した実施形態のものに限らず、握りやすい他の形状に構成してもよい。例えば、図10(A)に示すように、硬度調整ノブ34の後端側のある一定幅の部分116の外径を等しい大きさの太い径とし、残りの部分117の外径を等しい大きさの細い径とする。
他にも図10(B)や図10(C)で示すように、長手軸方向に平行に設けられた突出部(凸部)118または溝(凹部)119を設けてたものでも良い。
また、図10(D)で示すように、硬度調整ノブ34の外周上の一部に凸部または凹部を設けるようにしても良い。
また、図10(E)で示すように、全周にローレット目120を切ったり、図10(F)のようにゴム等の摩擦係数の高い樹脂121を外周に嵌め込んで、これを滑り止めにするようにしても良い。
また、図10(G)で示すように先端側端縁部のみの外径を大きくして鍔122を形成するようにしても良い。この場合には図10(H)で示すように、その鍔122が握る手の突き当て部分になる。
【0038】
上述した実施形態での硬度調整ノブ34ではその中心軸に対して対称的な形状であるが、非対称的な形状のものにしても良い。たとえば握る手の形に合わせた形状のものにしても良い。
【0039】
一方、図2で示すように、上記硬度調整ノブ34はその前端が円環状のカバー部材73に突き当たり、前方ヘの移動が規制されている。このカバー部材73は弾性部材、例えばゴム製であり、これは折れ止め部材10の支持部材58の外周に被嵌して配置され、折れ止め部材10のゴム部材110と硬度調整ノブ34の間に位置する支持部材58の外周領域を覆うようになっている。従って、支持部材58に形成される後述する通気孔を兼ねる雌ネジ孔111はそのカバー部材73により覆われ、通常、外部に露呈しないようになっている。
【0040】
上記折れ止め部材10のゴム部材110は筒状に形成されており、その外周は先端側が細い先細りの円錘形状に形成されている。そして、ゴム部材110は挿入部6の軟性部13の後端部外周表面に対して圧接して密着している。
【0041】
上記ゴム部材110の後端側部分は支持部材58の先端部に嵌着されている。また、このゴム部材110の後端側部分が嵌着する支持部材58の先端部分の外周には外方向に突出する複数のフランジ109が設けられており、そのフランジ109によってゴム部材110が支持部材58から剥離しにくくなっている。また、ゴム部材110の内側において、軟性部13の外周に圧接している部分よりも後端側で、ゴム部材110と軟性部13と後端口金41と支持部材58によって囲まれた部分には内部空間114が形成されている。
【0042】
図2で示すように、上記円筒管43の前端付近の外周には筒状の当接部材57が配置されており、この当接部材57は上記支持部材58とカム筒体51との間に挟まれて組み付けられている。この当接部材57としては滑り性の良い樹脂、例えばポリアセタール等で形成されている。
【0043】
また、上記円筒管43の外周にはカム筒体51の後端側に位置して円筒状の規制部材74が被嵌して設けられている。この規制部材74の後端部外周と把持部筒体61の前端部内周にそれぞれ形成した段差の間に形成される溝75にはOリング76が圧接して嵌め込んで取り付けられている。そして、規制部材74と把持部筒体61の間の水密がそのOリング76により確保されている。
【0044】
上記規制部材74の中間部外周にも周回する溝77が形成されており、この溝77にはOリング78が密に取り付けられている。このOリング78はその規制部材74の外周に被嵌する硬度調整ノブ34の内周面に圧接しており、この部位での水密を確保すると共に、硬度調整ノブ34を回転するとき、その硬度調整ノブ34に対し、ある程度の摩擦力を与えるようになっている。
【0045】
上記操作部7の把持部筒体61の前端の外周面は硬度調整ノブ34の後端部分を切り欠いて形成した内周面64に摺動可能な状態で密に嵌合している。また、把持部筒体61の前端は上記規制部材74の後端に略突き当る状態に近接している。
【0046】
そして、硬度調整ノブ34はカバー部材73と把持部筒体61との間で、カム筒体51や規制部材74の外周に被嵌され、そして前後方向への移動が規制された状態で取り付けられている。また、硬度調整ノブ34はカム筒体51を介して上記円筒管43の周りに回動自在に配置されている。
【0047】
このように硬度調整ノブ34は軸まわりに回転操作可能であるが、上記規制部材74は回転しないように、ビス79で円筒管43に固定されている。
また、硬度調整ノブ34の前端部内周面とその内側に対向する支持部材58の外周面との間にはOリング62が配置され、その部位での水密を確保すると共に、硬度調整ノブ34の内周面にOリング62が圧接していることにより、硬度調整ノブ34を回転するとき、その硬度調整ノブ34に対し、ある程度の摩擦力を与えるようになっている。
【0048】
上記円筒管43はその後端が図示しないビスにより操作部7の湾曲操作機構等が取り付けられる枠体(図示せず)に接続されている。そして、この円筒管43は硬度調整ノブ34側が回転されても回転しない構造で取り付けられている。
【0049】
図2で示すように、円筒管43の先端内周面にはその内方に突出するフランジ部101が一体に設けられている。また、上記後端口金41の後端外周にはその外方に突出するフランジ部102が一体に設けられている。そして、上記フランジ部101と上記フランジ部102は軸方向から端壁面同士が当接している。さらに、後端口金41の外周面において、上記フランジ部102よりもやや先端側に位置した外周面には雄ネジ103が形成されていて、この雄ネジ103には内周面に雌ネジを切ったリング状部材であるナット44が螺合され、このナット44をフランジ部101に突き当て後端口金41のフランジ部102との間でそのフランジ部101を締め付けて固定している。
【0050】
つまり、後端口金41はそのフランジ部102とナット44の間で、上記フランジ部101の部分を軸方向両側から挟み込むことで、上記円筒管43に対して弛みなく固定的に取り付けられている。
【0051】
上記後端口金41の外周面において、上記雄ネジ103よりも先端側に位置する外周面部分には周回する溝80が形成され、この溝80にはOリング104が設けられている。このOリング104は支持部材58の内周面と圧接しており、この部位での水密を保っている。
【0052】
また、後端口金41において、Oリング104を設けた位置よりも先端側に位置する外面には図2及び図4に示すように、その全周に周回する溝105が形成されている。また、その溝105に対向して上記支持部材58には放射状に配置されて貫通する複数の雌ネジ孔111が形成されている。支持部材58の雌ネジ孔111にはネジ106が螺合され、このネジ106の先端部分は上記溝105内に嵌め込まれている。つまり、支持部材58はネジ106によって後端口金41に組み付けられている。そして、上記溝105と上記ネジ106との係合によって軟性部13の後端部に対して長手方向への動きを規制し、かつ回転方向への動きをほとんど規制しない係合部を構成している。
【0053】
上記雌ネジ孔111が露出する支持部材58の外周領域は前述したカバー部材73によって覆われている。
さらに、図2で示すように、後端口金41の外周面にはその雌ネジ孔111に対向した円周溝105と上記折れ止め部材10のゴム部材110の内側に形成された内部空間114を連通する複数の溝113が設けられている。
【0054】
上述した如く、支持部材58は後端口金41の溝105にネジ106を締め付けることによって後端口金41に組み付けられているが、このように上記溝105とネジ106とによる係合手段だけでは中心軸方向の動きは規制できるが、中心軸まわりの回転は十分に規制できない。そこで、以下の係合手段が設けられている。すなわち、支持部材58の後端側部分を側面から見た図5で示すように、その支持部材58の後端側端部にはその後端に開口する切り欠き部107を設けると共に、円筒管43の外周面部にはピン108を取り付け、このピン108を上記切り欠き部107に嵌め込んで係合するようにする。これにより操作部7に対しての折れ止め部材10の回転方向の動きを規制し、かつ長手方向への動きについては規制しない係合部を構成している。
【0055】
以上の如く、本実施形態では円筒管43と折れ止め部材10とを接続するにあたり、回転方向の移動規制はピン108による係止手段で行われ、中心軸方向への移動規制はネジ106による係止手段で行われる。
【0056】
本発明はこの実施形態のものに限らず、例えば図6で示すように、上記ネジ106及びピン108による接続手段に代わりに、支持部材58の方に円孔161を設け、この円孔161にピン162を嵌め込み、そのピン162を円筒管43にネジ込み固定することで、回転方向と中心軸方向の両方の動きの規制を1つの固定手段で同時に行うようにしても良い。
【0057】
上記内視鏡2の挿入部6内には図3(A)に示すように、様々な内蔵物が配置されている。つまり、上下、左右に対応する位置に配置された4本の湾曲ワイヤ27、中央付近に配置された2本の信号ケーブル21、中央の上部寄りに配置された2本のライトガイド14、下寄りに配置された処置具チャンネル33、左寄りに配置されたコイル36及びワイヤ35、これに隣接して配置された送気を行うための送気チューブ69、及び送水するための送水チューブ70などが内蔵されている。また、操作部7内にも図3(B)に示すように種々の内蔵物が配置されている。
【0058】
(組み立て方法)
次に、図2で示した実施形態の内視鏡の組み立て方法について説明する。まず、図11で示すように、挿入部ユニット123を組み立てる。すなわち、軟性部13の後端に後端口金41を一体に組み付け、軟性部13の外周にOリング104を組み付け、さらに硬度変更用ワイヤ35、硬度変更用コイル36、コイルストッパ40、及びワイヤストッパ45を組み付ける。
なお、挿入部ユニット123の内部には、各種内蔵物が配列されており、挿入部ユニット123の後端からそれらが延出しているが、説明を簡単にするためにそれらについては図示しない。
【0059】
次に、図12(A)に示す位置に移動リング47を配置させる。移動リング47は、C字状の円筒形部材であり、その切り欠き部125から内蔵物(図示しない。)をその内部に誘導するようにして図11の位置に配置させる。つまり、移動リング47は挿入部ユニット123の後端から延出する内蔵物に対して側面から嵌め込む形となっている。
【0060】
次に、逆U字状で底面の両脇に移動リング47の内面と当接するフランジ126を有した牽引部材46を、逆U字状の溝127内に硬度変更用ワイヤ35を挿通した状態で、図12(B)で示すようにネジ124によって移動リング47の内面部に対してネジ止め固定する。
【0061】
次に、図13で示すように、円筒管43を挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら軟性部13の後端方向へ、フランジ部101がフランジ部102に突き当たるまで移動させる。
【0062】
更に、図14で示すように、ナット44を挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら軟性部13の後端方向へ移動させ、雄ネジ103に対して螺合させる。このとき、ナット44は比較的ゆるめに螺合させておく。
【0063】
次に、図15で示すように、操作部7に固定され、その先端部から延出する支持部材128に対して、円筒管43をネジ止め固定する。
【0064】
続いて、図16で示すように、軟性部13の上下左右方向と操作部の上下左右方向とを合わせながら、ナット44を固く締め付ける。
【0065】
次に、図16及び図17で示すように、操作部7の外装部材129を、挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら、軟性部13の後端方向へ移動させる。操作部7の外装部材129は処置具挿入口32を組み付けることで、定位置に固定される。
【0066】
更に、図17及び図18で示すように、溝77、Oリング76を組み付けた規制部材74を、先端から内部に軟性部13を挿通させながら、軟性部13の後端方向へ操作部の外装部材129の先端側内端面に突き当たるまで移動する。
その後、円筒管43に対して、規制部材74をネジ止め固定する。
【0067】
次に、図18及び図19で示すように、挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら、カム筒体51を軟性部13の後端方向へ規制部材74に突き当たるまで移動させる。その状態で、カム溝52b、長孔53を介して、移動リング47に対してピン54を係合する。同様にカム溝52a、長孔53を介して移動リング47をピン54に係合する。
【0068】
更に、図19及び図20で示すように当接部材57を、挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら、軟性部13の後端方向へカム筒体51に突き当たるまで移動させる。その後、ピン108を円筒管43に対して係合させる。
【0069】
次に、図20及び図21で示すように、硬度調整ノブ34を、挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら、軟性部13の後端方向へキー71に突き当たるまで移動させる。それからOリング62を取り付けた折れ止め部材10を、挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら、軟性部13の後端方向へ当接部材57に突き当たるまで移動させる。このとき、図5に示すように、切り欠き部107内にピン108が嵌合する。
【0070】
次に、図22で示すように、雌ネジ孔111を介して、円周溝105に対して折れ止め部材10をネジ止めする。
その後、カバー部材73を、挿入部6の先端から内部に軟性部13を挿通させながら、軟性部13の後端方向へ移動させる。
【0071】
図23で示すように、カバー部材73は弾性変形させながら支持部材58の上に被覆する。このとき、カバー部材73の後端側の突出部は、硬度調整ノブ34の先端部内周に接するようになる。
【0072】
(修理を行う際の作用・効果)
修理作業を行う際には、まず折れ止め部材10を取り付け位置より先端側へずらす必要がある。以下にその手順を示す。最初に、ゴム製のカバー部材73を外側へ向けて広げるように変形させながら先端側へずらして、ネジ106の頭部を露出させる。そして、ネジ106を取り外す。この後に、図8に示すように、外へ露出した雌ネジ孔111の開口にエアガン112の先端ノズルを差し込み、空気を注入する。すると、雌ネジ孔111を通じて注入された空気は通気孔としての雌ネジ孔111→溝105→溝113→内部空間114の順に流れ込む。
【0073】
折れ止め部材10の後端側はOリング104によって仕切られているため、空気を連続して注入すると、内部空間114の内部圧力が高まり、それによって軟性部13と圧接しているゴム部材110が外径方向にめくれ上がって、そこから空気が外部へ漏れるようになる。
【0074】
ゴム部材110がめくれ上がった状態で、図9で示すように、軟性部13の外径より僅かに大きい内径と十分薄い肉厚を有するパイプ材(円筒管)115を軟性部13の先端側から挿入し、ゴム部材110と軟性部13との間に差し込むようにする。そして、折れ止め部材10の全体を先端側にずらすと、切り欠き部107からピン108が外れるので、折れ止め部材10は中心軸まわりに回転が可能な状態になる。
【0075】
このように空気を注入することにより折れ止め部材10のゴム部材110と軟性部13の間にパイプ材115を挿入する作業がスムーズに行えるため、作業に熟練していなくとも、折れ止め部材10を破損させることがない。パイプ材115を挿入した後は折れ止め部材10のゴム部材110と軟性部13との間の摩擦力を大幅に軽減できるために、折れ止め部材10を取り外すのが非常に容易である。従って、修理時の作業性が飛躍的に向上する。
【0076】
また、内部空間114に対して加えられた空気は、他の部分から漏れることなく、その内部空間114を加圧するので、軟性部13とゴム部材110の圧接部に十分な隙間を生じさせることが可能である。また、雌ネジ孔111、ネジ106の部分は通常、ゴム製のカバー部材73で覆われているので、汚れが溜まることがなく、洗滌・消毒性において優れている。
【0077】
(使用上の作用・効果)
上記内視鏡2において、硬度調整ノブ34を回転操作すると、カム筒体51も回転するので、ピン54がカム溝52a,52b内を移動し、牽引部材46が後方へ移動する。このようにして牽引部材46が少し動くと、ワイヤストッパ45に当り、さらに牽引部材46が後方に移動することで、ワイヤ35を牽引し、コイル36に圧縮力を加え、コイル36を硬質化する。これによって軟性部13を硬質化することができる。
【0078】
一方、硬度調整操作を行おうとする場合において、硬度調整ノブ34と間違えて、折れ止め部材10を握って操作することも考えられるが、誤って折れ止め部材10を捻じった際にはその回転操作力が、支持部材58に加わり、この全ての回転力がピン108によって円筒管43に伝達されるので、その回転力が接続部に伝わらない。挿入部6の軟性部13と操作部7の接続部を締結するナット44が緩むことがなくなるので、挿入部6と操作部7との接続が外れることがない。
【0079】
また、支持部材58は後端口金41に対してネジ(ビス)106によっても固定されるが、ネジ106は全周にわたる溝105に対して止めるだけなので、中心軸方向への力は受け止めることはできても中心軸まわりの回転力は受けない。このため、このネジ106を介して後端口金41には回転力が伝達させず、折れ止め部材10に加わった中心軸まわりの回転力は円筒管43にのみ伝達されることになる。従って、折れ止め部材10と軟性部13との接触部において、強いせん断力が生じて、軟性部13の外表面や折れ止め部材10の先端部が破損してしまうようなことがない。
【0080】
また、図6で示した構成のものの場合でも同様であり、折れ止め部材10を捻じると、折れ止め部材10に加わった中心軸まわりの回転力は円筒管43にのみ伝達される。さらに、この図6で示したものでは図2で示したもののように、折れ止め部材10を固定するために複数のピンを設ける必要がないため、組み立て性が良いという長所がある。また、組み立て時の原価低減につながるという効果がある。
【0081】
なお、図2で示したように、軟性部13と操作部7の接続構造にあっては、軟性部13と操作部7との上下左右方向の位置合わせがナット44を緩めるだけで行えるため、その位置合わせ作業が容易であり、この方式のものは多くの種類の内視鏡で採用する上での大きなメリットとなる。
【0082】
(硬度調整ノブの把持操作上の作用・効果)
図2及び図10(A)で示した実施形態のものではその外周の後端側が先端側と比較して太く形成されているため、その硬度調整ノブ34が握り易い。また、外径を大きくしている部分が、硬度調整ノブ34の後端側に位置しており、折れ止め部材10から離れているので、折れ止め部材10を誤って把持することが少なくなる。
【0083】
図10(B),(C),(E),(F)で示す実施形態のものでは硬度調整ノブ34の外周に凹凸を設けているため、その硬度調整ノブ34を把持した場合と、折れ止め部材10を握った場合とでは、その触感に明らかな違いがある。従って、誤操作を回避できる。
【0084】
図10(G)で示す実施形態のものでは図10(H)に示すように硬度調整ノブ34を把持するが、この際、小指に硬度調整ノブ34の鍔122の突出部分の側壁面に当るので、やはり折れ止め部材10を握った際の触感とは明確な差があり、誤操作を回避できる。また、鍔122の突出部分が滑り防止用の指当て機能が得られる。さらに硬度調整ノブ34を把持している手は腕の自重により下方に滑りやすいため、常にグリップをある一定以上の握力で把持する必要があり、検査疲労につながっていたが、図10(G)の構成のものでは、図10(H)に示すように、突出部が手を支えてくれるので、軽く把持しても手が下方に滑ることがなく、検査疲労の軽減につながるという効果がある。
【0085】
図10(D)の構成のものではその突起または溝の位置によって、目で確認せずとも今どの位置まで硬度調整ノブ34を回したかを触感にて確認できるという効果がある。
【0086】
図6で示したような構成のものではその組み立て上、ピン152の位置を硬度調整ノブ34より先端側にずらす必要があり、そのため、円筒管43の長さもそれに合わせて先端側に延出させる必要がある。その結果、円筒管43が軸方向に長くなり、操作部7の大型化につながるという問題がある。
しかし、図2で示した構成のものであれば、ピン108は硬度調整ノブ34の下に埋設可能なので、円筒管43をそれほど長くする必要がなく、操作部7の小型化につながる。
【0089】
<付記>
[付記項1]軟性部と、
上記軟性部の後端部近傍の外周を覆い、先端部内面が上記軟性部の外表面に密着する少なくとも一部が柔軟性樹脂で形成されている折れ止め部材と、
上記軟性部と折れ止め部材とで挟まれた内部空間と、
上記内部空間に連通する少なくとも一つの通気孔と、
を有することを特徴とする内視鏡。
【0090】
[付記項2]付記項1において、通気孔が着脱自在の弾性部材で被覆されていることを特徴とする内視鏡。
【0091】
[付記項3]付記項1において、内部空間は通気孔と先端部内面以外の部分では気密的に形成されていることを特徴とする内視鏡。
【0092】
[付記項4]軟性部の後端部近傍の外周を覆い少なくとも一部が上記軟性部の外表面と接触する柔軟性樹脂で形成されている折れ止め部材と、
上記折れ止め部材近傍に設けられ回転操作を行う操作ノブと、
を有する内視鏡において、
上記操作ノブの少なくとも一部の外径を他の部分の外径より大きくしたことを特徴とする内視鏡。
【0093】
[付記項5]付記項4において、操作ノブの先端側の外径を大きくしたことを特徴とする内視鏡。
[付記項6]付記項4において、操作ノブの後端側の外径を大きくしたことを特徴とする内視鏡。
【0094】
[付記項7]軟性部の後端部近傍の外周を覆い少なくとも一部が上記軟性部の外表面と接触する柔軟性樹脂で形成されている折れ止め部材と、
上記折れ止め部材近傍に設けられ回転操作を行う操作ノブと、
を有する内視鏡において、
上記操作ノブの外表面の少なくとも一部において、滑り止めを設けたことを特徴とする内視鏡。
【0095】
[付記項8]付記項7において、滑り止めは操作ノブ周上の一部に設けられていることを特徴とする内視鏡。
(付記項1の効果)折れ止め部材の取り外しが容易であるため、修理作業が容易である。
【0096】
(付記項2の効果)付記項1の効果に加えて通気孔に汚れがたまらないので、洗滌・消毒性に優れている。
【0097】
(付記項3の効果)付記項1の効果に加えて、通気孔から内部空間へ十分加圧できるので、折れ止め部材と軟性部との間に十分な隙間を生じさせることができ、折れ止め部材の取り外し作業がさらに容易になる。
【0098】
(付記項4の効果)折れ止め部材より操作ノブが把持しやすいので、誤って折れ止め部材を握って回転させてしまうことが少なくなり、軟性部や折れ止め部材の破損の恐れが少ない。
【0099】
(付記項5の効果)付記項4の効果に加えて、操作ノブの外径の大きい部分が操作ノブを把持する手を支えてくれるので、軽く把持しても手が下方に滑ることがなく、検査疲労の軽減につながる。
【0100】
(付記項6の効果)付記項4の効果に加えて、操作ノブの外径の大きい部分が折れ止め部材から離れているので、より折れ止め部材を誤って把持することが少なくなる。
【0101】
(付記項7の効果)付記項2の効果に加えて、操作ノブを操作する時にノブが滑りにくいので、操作性の向上につながる。
【0102】
(付記項8の効果)付記項7の効果に加えて、滑り止めの位置によって、目で確認せずとも今どの位置まで操作ノブを回転したか触感にて確認できる。
【0103】
[付記項1〜3の従来技術とその課題]
図24に示すように、従来の内視鏡において、折れ止め部材152のゴム部材153の先端側端部は軟性部145の外表面に対して比較的強く密着している。
このため、折れ止め部材152を外すため、折れ止め部材152を回転させると、折れ止め部材152のゴム部材153と軟性部145との接触部分の摩擦抵抗が大きいため、軟性部145や折れ止め部材152等が破損してしまう虞がある。
【0104】
そこで、従来では、折れ止め部材152のゴム部材153と軟性部145との接合部分にドライバー等を差し込んで隙間を空け、その隙間に円筒を差し込み、その円筒の外周にゴム部材153を載せて、折れ止め部材152がスムーズに回転するようにして折れ止め部材152を取り外すようにしていた。
【0105】
しかしながら、折れ止め部材152のゴム部材153と軟性部145との接合部分にドライバー等を差し込んで、その間に隙間を空けようとしても、一度の差し込み操作では周方向の一部にしか隙間が作れないので、接合部の全周にわたりその間に円筒を挿入するのはかなり困難な作業であった。そのため、未熟な作業者が行うと、折れ止め部材を破損してしまう虞があった。
【0106】
そこで、付記項1〜3のものは上記事情に鑑みてなされたものであり、折れ止め部材の取り外しが容易な内視鏡を提供することを目的とする。
【0107】
[付記項4〜8の従来技術とその課題]
特願平10−1747号の未公開出願のものには、内視鏡の軟性部の硬度を調整可能な硬度調整手段を設けた構成が示されている。これによると、操作部に設けた硬度調整ノブを操作することにより、軟性部の硬度を変化させることができる。
しかし、硬度調整ノブは折れ止め部材の近傍に設けられているため、折れ止め部材も誤って掴んで、折れ止め部材に回転力を加えてしまうことがある。折れ止め部材の取付け構造が前述した図24で示すようなものでは折れ止め部材に回転力が加わると、その折れ止め部材が中心軸まわりで回転してしまうため、発明の解決しようとする課題の欄で述べたと同様の問題があった。
【0108】
これは、何も軟性部の硬度を変化させる内視鏡に限ったことではなく、折れ止め部材の近傍に、その中心軸まわりに回転する操作ノブを有する内視鏡に共通した問題であり、たとえば光学ズームを調整するための操作ノブを折れ止め部材の近傍に設けた場合も同様の問題がある。
【0109】
付記項4〜8のものは上記事情に鑑みてなされたものであり、折れ止め部材を誤って握って操作することを防止する内視鏡を提供することを目的とする。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、折れ止め部材を誤って捻じっても、軟性部や折れ止め部材の破損の恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る内視鏡装置の概略を示す構成図。
【図2】第1実施形態に係る内視鏡における挿入部の軟性部と操作部にわたる部分の詳細を構成を示す縦断図。
【図3】(A)は図2のA−A線に沿う部分の断面図、(B)は図2のB−B線に沿う部分の断面図、(C)は図2のC−C線に沿う部分の断面図.
【図4】図2のD−D線に沿う部分の断面図。
【図5】上記内視鏡における折れ止め部材の支持部材と円筒管との接続状態を示す説明図。
【図6】上記内視鏡における折れ止め部材を円筒管に対して直接にネジ止めした状態を示す説明図。
【図7】上記内視鏡におけるカム筒体の詳細説明図。
【図8】上記内視鏡における折れ止め部材を取り外す際の作業方法を示す説明図。
【図9】上記内視鏡における折れ止め部材を取り外す際の作業方法を示す説明図。
【図10】(A)〜(H)は硬度調整ノブの他の例を示す説明図。
【図11】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図12】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図13】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図14】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図15】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図16】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図17】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図18】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図19】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図20】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図21】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図22】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図23】上記内視鏡の組み立て手順の説明図。
【図24】一般的な内視鏡の軟性部と操作部との接続部の縦断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡装置、2…内視鏡、6…挿入部、7…操作部、11…先端部、
12…湾曲部、13…軟性部、10…折れ止め部材、37…軟性管、
41…後端口金、43…円筒管、58…支持部材、109…フランジ、
110…ゴム部材。
Claims (2)
- 挿入部を備えた内視鏡において、
操作者が把持するための操作部と、
後端部分が前記操作部内の枠体に接続される管部材と、
前記挿入部を構成するとともに可撓性を調整可能な構造を有し、前記管部材の先端側に口金を介して接続される軟性部と、
前記軟性部の後端部近傍の外周を覆い、少なくとも一部が前記軟性部の外表面と接触する内面を有する折れ止め部材と、
前記折れ止め部材が前記挿入部の長手軸周りに回転しないように前記管部材に対して前記折れ止め部材を係止する係止部と、
前記挿入部の長手軸周りに回転可能に前記係止部を覆うように前記管部材より外側に位置して設けられた、前記軟性部の可撓性を操作者が調整するための硬度調整ノブと、
を具備したことを特徴とする内視鏡。 - さらに、前記口金の外周にその口金の円周方向に沿って形成された円周溝と、
前記折れ止め部材に設けられ、前記円周溝部と係合する係合部と、
を具備したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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