JP3606655B2 - 自動車用成形天井材およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、自動車用成形天井材およびその製造方法に関し、さらに詳しくは軽量で、かつ、剛性を備えたリサイクルが可能なポリプロピレン系発泡成形品からなる自動車用成形天井材およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
ポリプロピレンをはじめとするプロピレン系樹脂の発泡体は、一般にポリエチレン発泡体に比べ、耐熱性、強度、剛性などの物性が優れているため、高温用断熱材、包装材、建材、軽量構造材などとしての用途が拡大しつつある。
【0003】
ところで、既存のポリプロピレン系発泡体は、発泡倍率15〜40倍という高発泡体で、かつ、柔らかいプロピレンランダム共重合体を主体とした軟質フォームである。これに対し、自動車内装用基材(骨材)としてのポリプロピレン発泡体は、軽量で剛性の高いことが要求されている。
【0004】
自動車内装用基材、たとえば自動車用天井材の基材には、紙段ボール、発泡ウレタンとガラス繊維との複合材、繊維と熱硬化性樹脂とを結合させてなるレジンフェルト、ガラス繊維を主体とし、その結合材としてポリエチレンまたはポリプロピレンを用いた材料、ポリスチレンの発泡体を用いてなるダイラークTMなど、多くの基材材料がある。
【0005】
しかしながら、自動車用成形天井材では、軽量であること、剛性が高いこと、寸法安定性に優れていること、音響特性に優れていること、安価であること、成形の自由度があること、成形時に環境を汚さないこと、リサイクルが可能であること(リサイクル性)、意匠のバリエーションが広いこと(意匠性)、取り付け作業が容易であることなどが要求され、上記のような基材材料にはそれぞれ一長一短があり、上記要求のすべてを満足する材料は少ない。特に地球環境問題からリサイクル性が今後重要視されるようになるが、現時点でリサイクル性を満足する自動車用天井材の基材材料は一部には使用されているが、これらの基材材料は、その他の問題から主流となるまでには至っていない。
【0006】
また、特開平5−70621号公報には、次のようなポリプロピレン系発泡成形品の製造方法が提案されている。すなわち、プロピレンブロック共重合体からなるプロピレン系樹脂、ラジカル発生剤、架橋助剤および発泡剤を含む発泡性シート形成用組成物を、該発泡剤が分解しない温度でシート状に成形し、得られた発泡性シートの片面にバッキング材を裏打ちまたはバッキング材としての機能を有する表皮材を積層して一体化した後、該発泡性シートに電離性放射線を照射して該プロピレン樹脂を架橋させ、次いで、該発泡性シートを加熱して発泡させると同時に成形加工することを特徴とする発泡成形品の製造方法である。このような製造方法によれば、軽量で、基材(骨材)として用いられ得る程度の強度および高剛性を有し、自動車などの内装材基材として用いられる複合発泡成形品が得られる。上記のような方法によれば、具体的にトランクルーム材、ドアートリムが得られることが上記公報に記載されているが、綿毛状のシート、ビロード等の起毛しているシートを表皮材として用いた場合には表皮材表面の起毛が毛倒れし、発泡成形品の表皮面の風合いは必ずしも満足できるものではない。
【0007】
したがって、軽量で剛性が高く、寸法安定性、音響特性、成形環境性、意匠性、表皮面の風合い、取り付け作業性およびリサイクル性に優れ、しかも、成形の自由度がある安価な自動車用成形天井材を製造しうるような方法およびその成形天井材の出現が望まれている。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、軽量で剛性が高く、寸法安定性、音響特性、成形環境性、意匠性、表皮面の風合い、取り付け作業性およびリサイクル性に優れ、しかも、成形の自由度がある安価な自動車用成形天井材およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係る自動車用成形天井材の製造方法は、
プロピレン系樹脂(A)として下記のプロピレン樹脂組成物(A−4)75〜95重量部と、ガラス繊維(B)5〜25重量部[成分(A)と(B)との合計量は100重量部である]とを含み、さらにプロピレン系樹脂(A)とガラス繊維(B)との合計量100重量部に対して、ラジカル発生剤(C)を0.01〜0.1重量部、架橋助剤(D)を0.1〜5重量部、発泡剤(E)を2〜5重量部の割合で含む発泡性シート形成用組成物を、該発泡剤(E)が分解しない温度でシート状に成形し、得られた発泡性シートの片面にバッキング材を裏打ちして一体化した後、該発泡性シートに電離性放射線を照射して該プロピレン系樹脂(A)を架橋させ、
次いで、該発泡性シートを加熱して発泡させた後、該発泡シートが冷却固化しないうちに該発泡シート表面に表皮材を載置してプレス成形加工することを特徴としている。
プロピレン樹脂組成物(A−4);
[I]エチレン・プロピレン共重合体セグメント10〜30重量%および結晶性ポリプロ ピレンセグメント70〜90重量%からなり、
135℃デカリン中で測定したエチレン・プロピレン共重合体セグメントの極限粘度 [η]が2〜8dl/gであり、
エチレン含有量が10〜30モル%である
プロピレンブロック共重合体(A−2):15重量部以上30重量部未満の量と、
[ II ]メルトフローレート(ASTM D−1238,L,230℃、2.16kg荷重 )が0.5〜20g/10分であるプロピレン重合体(A−3):70重量部を超え8 5重量部以下の量
[プロピレンブロック共重合体(A−2)とプロピレン重合体(A−3)との合計量は 100重量部である]と
からなるプロピレン樹脂組成物。
【0011】
前記結晶性ポリプロピレンセグメントは、結晶性ポリプロピレン80〜100重量%と結晶性ポリエチレン0〜20重量%とからなることが好ましい。
本発明に係る自動車用成形天井材は、
前記プロピレン樹脂組成物(A−4)であるプロピレン系樹脂(A)75〜95重量部と、
ガラス繊維(B)5〜25重量部
[成分(A)と(B)との合計量は100重量部である]と
からなり、
ゲル分率がプロピレン系樹脂(A)の重量に対して1〜10重量%であり、
かつ、
厚み方向に主として発泡したその倍率が5〜10倍である
架橋発泡シートを有することを特徴としている。
【0012】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る自動車用成形天井材およびその製造方法について具体的に説明する。
【0013】
まず、本発明において自動車用成形天井材を製造するのに用いられる発泡性シート形成用組成物について説明する。
発泡性シート形成用組成物
本発明で用いられる発泡性シート形成用組成物は、プロピレン系樹脂(A)、ガラス繊維(B)、ラジカル発生剤(C)、架橋助剤(D)および発泡剤(E)、さらには熱安定剤や場合によっては着色剤などの添加剤を含んでいる。
【0014】
本発明で用いられるプロピレン系樹脂(A)は、ポリマーブレンドタイプ、すなわちプロピレンブロック共重合体(A−2)とプロピレン重合体(A−3)とからなるプロピレン樹脂組成物(A−4)である。本発明の範囲外であるが、プロピレン系樹脂組成物(A−4)の代わりに、いわゆる非ポリマーブレンドタイプ(すなわち化学ブレンドタイプ)のプロピレンブロック共重合体(A−1)を用いることができる。
まず、このプロピレンブロック共重合体(A−1)について説明する。
【0015】
上記プロピレンブロック共重合体(A−1)は、具体的には、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜8dl/g、好ましくは3〜6dl/gであるエチレン・プロピレン共重合体セグメント1.5重量%以上9重量%未満の量と、結晶性ポリプロピレンセグメント91重量%を超え98.5重量%以下の量とからなるプロピレンブロック共重合体である。このエチレン・プロピレン共重合体セグメントは、低結晶性ないしゴム的性質を有している。
【0016】
この結晶性ポリプロピレンセグメントは、少量の結晶性ポリエチレン成分を、本発明の目的を損なわない範囲内で含んでいてもよい。より具体的には、この結晶性ポリプロピレンセグメントは、結晶性ポリプロピレン80〜100重量%と結晶性ポリエチレン0〜20重量%とからなる。また、この結晶性ポリプロピレンまたは結晶性ポリエチレン中に、少量のエチレン、プロピレン等のα- オレフィン成分単位が含まれていてもよい。たとえば、結晶性ポリプロピレンは少量のエチレン成分単位を含んでいてもよく、また結晶性ポリエチレンは少量のプロピレン成分単位を含んでいてもよい。
【0017】
このプロピレンブロック共重合体(A−1)におけるエチレン含有量は、1.5モル%以上9モル%未満である。
エチレン含有量が上記範囲内にあるプロピレンブロック共重合体をプロピレン系樹脂(A)として用いると、電離性放射線によるプロピレン系樹脂の架橋が適度な架橋度まで進むので、加熱によりシートの厚み方向に主として発泡させることができ、5〜10倍の発泡倍率で、厚みが3mm以上となる発泡シートを提供し得る発泡性シート形成用組成物を得ることができる。
【0018】
このプロピレンブロック共重合体を構成するエチレン・プロピレン共重合体セグメントは、均一な発泡体を得るのに不可欠である。
上記プロピレンブロック共重合体(A−1)は、オレフィン類を立体規則性触媒、好ましくは担体付遷移金属成分および有機アルミニウム化合物よりなる触媒の存在下で重合させることにより得られる。たとえばプロピレンの単独重合をまず行ない、次いで、同じ重合系でプロピレンとエチレンとのランダム共重合を行ない、必要に応じて、エチレンの単独重合を行なう等の操作により、プロピレンブロック共重合体を得ることができる。この方法で得られるブロック共重合体は、いわゆる非ポリマーブレンドタイプすなわち化学ブレンドタイプの共重合体である。すなわち多段重合法により、結晶性ポリプロピレン、エチレン・プロピレンランダム共重合体および結晶性ポリエチレンを、重合反応系中で直接ブレンド状態にする。この具体的な製造方法は、本願出願人による特開昭52-98045号および特公昭57-26613号の公報に詳しく説明されている。
【0019】
次に、上記プロピレン系樹脂(A)としてプロピレンブロック共重合体(A−2)とプロピレン重合体(A−3)とをブレンドして得られるプロピレン樹脂組成物(A−4)について説明する。
【0020】
このようなプロピレン樹脂組成物(A−4)で用いられるプロピレンブロック共重合体(A−2)は、具体的には、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が2〜8dl/g、好ましくは3〜6dl/gであるエチレン・プロピレン共重合体セグメント10〜30重量%、好ましくは10〜20重量%と、結晶性ポリプロピレンセグメント70〜90重量%、好ましくは80〜90重量%とからなるプロピレンブロック共重合体である。
【0021】
本発明においては、結晶性ポリプロピレンセグメントは、少量の結晶性ポリエチレンを、本発明の目的を損なわない範囲内で含んでいてもよい。より具体的には、この結晶性ポリプロピレンセグメントは、結晶性ポリプロピレン80〜100重量%と結晶性ポリエチレン0〜20重量%とからなる。また、この結晶性ポリプロピレンまたは結晶性ポリエチレン中に、少量のエチレン、プロピレン等のα− オレフィン成分単位が含まれていてもよい。たとえば、結晶性ポリプロピレンは少量のエチレン成分単位を含んでいてもよく、また結晶性ポリエチレンは少量のプロピレン成分単位を含んでいてもよい。
【0022】
このプロピレンブロック共重合体(A−2)におけるエチレン含有量は、10〜30モル%、好ましくは15〜25モル%である。
エチレン含有量が上記範囲内にあるプロピレンブロック共重合体を用いると、電離性放射線によるプロピレン系樹脂の架橋が適度な架橋度まで進むので、加熱によりシートの厚み方向に主として発泡させることができ、5〜10倍の発泡倍率で、厚みが3mm以上となる発泡シートを提供し得る発泡性シート形成用組成物を得ることができる。
【0023】
このプロピレンブロック共重合体のメルトフローレート(MFR:ASTM D−1238,L,230℃、2.16kg荷重)は、0.5〜20g/10分、好ましくは1〜10g/10分である。
【0024】
プロピレンブロック共重合体(A−2)とプロピレン重合体(A−3)とからなるプロピレン樹脂組成物(A−4)においては、プロピレンブロック共重合体(A−2)とプロピレン重合体(A−3)との合計量100重量部に対して、プロピレンブロック共重合体(A−2)は、15重量部以上30重量部未満、好ましくは20重量部以上30重量部未満の割合で用いられ、プロピレン重合体(A−3)は、70重量部を超え85重量部以下の量、好ましくは70重量部を超え80重量部以下の割合で用いられる。
【0025】
また、上記プロピレンブロック共重合体とともに用いられるプロピレン重合体は、メルトフローレート(MFR:ASTM D−1238,L,230℃、2.16kg荷重)が0.5〜20g/10分、好ましくは1〜10g/10分である。
【0026】
本発明で用いられるプロピレン系樹脂(A)、すなわちプロピレン樹脂組成物(A−4)は、メルトフローレート(MFR:ASTM D−1238,L,230℃、2.16kg荷重)が0.5〜20g/10分、好ましくは1.0〜10g/10分である。このプロピレン系樹脂(A)のメルトフローレートが上記範囲内にあると、混練押出しが容易であり、また少ない架橋助剤の使用量で高い機械強度を保つことができ、天井材の材料として好適である。本発明の範囲外であるが、プロピレンブロック共重合体(A−1)のメルトフローレートも、プロピレン樹脂組成物(A−4)のメルトフローレートと同じである。
【0027】
上記のようなプロピレン系樹脂(A)は、プロピレン系樹脂(A)とガラス繊維(B)との合計量100重量部に対して、75〜95重量部、好ましくは80〜90重量部の割合で用いられる。
【0028】
本発明で用いられるガラス繊維(B)は、平均繊維径が通常5〜20μm、好ましくは10〜15μmであり、繊維長さが0.1〜20mm、好ましくは0.3〜10mmである。
【0029】
ガラス繊維(B)は、プロピレン系樹脂(A)とガラス繊維(B)との合計量100重量部に対して、5〜25重量部、好ましくは10〜20重量部の割合で用いられる。
【0030】
ガラス繊維(B)を上記のような割合で用いると、高剛性で耐熱性および寸法安定性に優れた自動車用成形天井材を提供し得る発泡性シートを得ることができる。自動車用成形天井材は、90℃から−40℃における湿冷熱試験において、10mm以上垂れ下がらないことが要求されるが、この要求は上記のガラス繊維(B)を用いることによって満たされる。また従来、剛性を向上させる充填剤として、タルクは安価で最もよく使用されている。しかしながら、天井材の剛性だけでなく耐熱性をも向上させる必要があるため、それらの物性を満足させるにはタルクの使用量が多くなり過ぎて、得られる天井材の重量が重くなり、しかも発泡性シートの発泡性が低下するという欠点がある。タルクのこのような欠点は、上記のガラス繊維(B)を用いることによって改善することができる。
【0031】
本発明においては、ガラス繊維(B)とプロピレン系樹脂(A)との接着性を高める観点から、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性したポリプロピレン(変性ポリプロピレン)をガラス繊維に直接コーティングしたり、あるいはプロピレン系樹脂(A)に適量添加することが望ましい。
【0032】
ポリプロピレンの変性に用いられる不飽和カルボン酸としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、エンドシス− ビシクロ[2,2,1 ]ヘプト−5− エン−2,3− ジカルボン酸(ナジック酸TM)などが挙げられる。
【0033】
また、不飽和カルボン酸の誘導体としては、酸ハライド、エステル、アミド、イミド、無水物などが挙げられ、具体的には、マレイミド、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。
【0034】
これらの化合物は、単独または2種以上組み合わせて用いられる。中でも、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸が好ましい。
たとえばガラス繊維(B)に、無水マレイン酸をグラフト重合した変性ポリプロピレンを溶液状態で含浸付着させたり、溶融状態でコーティングすることができる。この際、ポリプロピレンへの不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラフト量は、変性ポリプロピレン重量に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。また、変性ポリプロピレンは、不飽和カルボン酸またはその誘導体を高度にグラフト重合した変性ポリプロピレンを、未変性のポリプロピレンで希釈して上記グラフト量の範囲内にしたものでもよい。
【0035】
このような表面処理をしたガラス繊維(B)とプロピレン系樹脂(A)とは、重量比で60/40〜80/20の範囲で混合し、マスターバッチを製造しておくことが好ましい。特に長さ10mm、直径3mm程度の形状を有するマスターバッチにしておくことが、発泡性シートの成形をする際に他の成分との混合上好ましい。
【0036】
なお、プロピレン系樹脂(A)と他の成分との配合割合を決定するに際して、通常変性ポリプロピレンの使用量は最小限にとどめるために、上記変性ポリプロピレンでコーティングする前のガラス繊維(B)の量のみを考慮する。
【0037】
発泡性シ―ト形成用組成物を架橋された状態とするために用いられるラジカル発生剤(C)としては、有機ペルオキシド、有機ペルオキシエステルが主として用いられ、このラジカル発生剤の半減期が1分(min)を示す分解温度は、プロピレン系樹脂(A)の融点よりも高いことが好ましい。なお、上記ラジカル発生剤(C)の半減期が100時間(hr)を示す分解温度が40℃以上であることが実用上好ましい。
【0038】
これら有機ペルオキシドおよび有機ペルオキシエステルとしては、具体的には、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド(1)、オクタノイルペルオキシド(2)、デカノイルペルオキシド(3)、ラウロイルペルオキシド(4)、こはく酸ペルオキシド(5)、アセチルペルオキシド(6)、t− ブチルペルオキシ(2−エチルヘキサノエート)(7)、m− トルオイルペルオキシド(8)、ベンゾイルペルオキシド(9)、t− ブチルペルオキシイソブチレート(10)、1,1−ビス(t− ブチルペルオキシ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(11)、1,1−ビス(t− ブチルペルオキシ)シクロヘキサン(12)、t− ブチルペルオキシマレイン酸(13)、t− ブチルペルオキシラウレート(14)、t− ブチルペルオキシ−3,5,5− トリメチルシクロヘキサノエート(15)、シクロヘキサノンペルオキシド(16)、t− ブチルペルオキシイソプロピルカルボネート(17)、2,5−ジメチル−2,5− ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン(18)、t− ブチルペルオキシアセテート(19)、2,2−ビス(t− ブチルペルオキシ)ブタン(20)、t− ブチルペルオキシベンゾエート(21)、n−ブチル−4,4− ビス(t− ブチルペルオキシ)バレレート(22)、ジ−t−ブチルペルオキシイソフタレート(23)、メチルエチルケトンペルオキシド(24)、α,α’− ビス(t− ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン(25)、ジクミルペルオキシド(26)、2,5−ジメチル−2,5− ジ(t− ブチルペルオキシ)ヘキサン(27)、t− ブチルクミルペルオキシド(28)、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(29)、ジ−t−ブチルペルオキシド(30)、p− メンタンヒドロペルオキシド(31)、2,5−ジメチル−2,5− ジ(t− ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(32)、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド(33)、2,5−ジメチルヘキサン−2,5− ジヒドロペルオキシド(34)、クメンヒドロペルオキシド(35)、t− ブチルヒドロペルオキシド(36)などが挙げられる。これらのうちでは特に(12)〜(36)の化合物が好ましい。
【0039】
このラジカル発生剤(C)は、本発明における発泡性シート形成用組成物中に、上述したポリプロピレン系樹脂(A)とガラス繊維(B)との合計量100重量部に対して0.01〜0.1重量部の割合で存在する。このラジカル発生剤(C)の量が上記範囲内にあると、プロピレン系樹脂(A)の溶融粘弾性の適切な増加が達成され、良好な独立気泡を有する発泡成形品が得られる。
【0040】
上記のようなプロピレン系樹脂(A)を架橋するための架橋助剤(D)としては、具体的には、p−キノンジオキシム、p,p’− ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メチル−N,4− ジニトロソアニリン、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン−N,N’−m−フェニレンジマレイミド、ジビニルベンゼン(DVB)、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートの如き多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラートまたはビニルステアレートの如き多官能性ビニルモノマーが挙げられる。
【0041】
上記のような架橋助剤(D)により、均一かつ緩和な架橋反応が期待できる。特に、本発明においてはジビニルベンゼン(DVB)、トリアリルイソシアヌレ―ト(TAIC)が好ましい。
【0042】
この架橋助剤(D)は、上記ポリプロピレン系樹脂(A)を主成分として含む発泡性シート形成用組成物中に、上述したポリプロピレン系樹脂(A)とガラス繊維(B)との合計量100重量部に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の割合で存在する。この架橋助剤(D)の量が上記範囲内にあると、プロピレン系樹脂(A)の架橋反応が良好に進行し、所望の架橋度が得られ、溶融粘弾性が充分に改良され、適度な発泡が行なわれるので好ましい。
【0043】
発泡性シート形成用組成物中に用いられる発泡剤(E)は、常温で液体または固体であって加熱により分解して気体を発生する化学物質であり、プロピレン系樹脂の融点以上の分解温度を有するものであれば特に限定はされない。
【0044】
このような発泡剤としては、アゾジカーボンアミド(ADCA)、アゾジカルボン酸バリウム、N,N’− ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3− ジスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジノトリアジン、ビウレア、炭酸亜鉛などが挙げられる。これらの中では、ガス発生量が多く、ガス発生終了温度がプロピレン系樹脂(A)の熱劣化開始温度よりも充分低い、アゾジカーボンアミド(ADCA)、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トリヒドラジノトリアジンが特に好ましい。
【0045】
この発泡剤(E)は、本発明における発泡性シート形成用組成物中に、上述したポリプロピレン系樹脂(A)とガラス繊維(B)との合計量100重量部に対して2〜5重量部の割合で存在する。この発泡剤(E)の量が上記範囲内にあると、発生するガスの量が適度であるために、厚み方向へ5〜10倍の膨張が可能となり、しかも泡が均一の大きさで、かつ均一に分散する。また、架橋度を上げて発泡度を上げ過ぎると、シートは3次元方向に発泡し、天井用発泡基材として使用できなくなる。
【0046】
本発明に係る発泡性シート形成用組成物は、上記のような各成分に加えて、各種の添加剤を含むことができる。たとえばプロピレン系樹脂(A)とともに、ガラス繊維(B)、ラジカル発生剤(C)、架橋助剤(D)および発泡剤(E)を混練する際に、炭素原子数30以上のフェノール系耐熱安定剤を、発泡性シート形成用組成物中に、0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%添加すると、ポリマーラジカルの発生濃度を制御して架橋効率を高めるとともに上記組成物を加熱し発泡させる際および発泡体の熱加工の際の酸化劣化を防止することができ、かつ、使用中の製品の耐熱老化性を高めることができるため、フェノ―ル系耐熱安定剤を使用することが好ましい。
【0047】
このような耐熱安定剤としては、たとえば、n−オクタデシル−3− (4’− ヒドロキシ−3’ ,5’− ジ−t− ブチルフェニル)プロピオネート、1,1,3−トリス(2−メチル−4− ヒドロキシ−5−t− ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3− ヒドロキシ−2,6− ジメチルベンジル)−s− トリアジン−2,4,6− (1H,3H,5H)トリオン、1,3,5 トリメチル−2,4,6− トリス(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニル)ベンジルベンゼン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t− ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s− トリアジン−2,4,6− (1H,3H,5H)トリオン、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、あるいはこれらの2種以上の混合物が用いられる。
【0048】
また発泡剤(E)に、発泡剤の二次凝集を防止する機能を有する添加剤を前もって混合しておけば、発泡剤(E)の発泡性シート形成用組成物中への分散性が向上し、粗大気泡のない良好な発泡体を得ることができる。このような添加剤には、金属石ケン類、界面活性剤類がある。具体的には、たとえばステアリン酸カルシウムなどのステアリン酸金属塩およびステアリルモノグリセライドのような、混練温度で固体である物質が好ましい。
【0049】
また、発泡成形品は一般に白色を帯びた外観を呈するため、発泡成形品の末端などの色が目立つ場合、発泡性シート形成用組成物中にカーボンブラックなどの着色剤を添加することができる。
【0050】
バッキング材
本発明においては、上記のような発泡性シート形成用組成物から得られた発泡性シートの片面にバッキング材が裏打ちされるが、好ましいバッキング材としては、たとえばウーリーナイロン、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、寒冷紗、ガラスクロスなどからなり、目付が15〜100g/m2 、好ましくは20〜80g/m2 である通気性の不織布および織布であって、発泡剤の分解時に溶融しない材料が挙げられる。
【0051】
さらに、バッキング材としては、絞り成形等の成形加工で金型の形状に追随させるため、縦横の伸びが大きく、かつ縦横の伸縮性のバランスのとれた材料が好ましい。
【0052】
表皮材
本発明で用いられる表皮材としては、具体的には、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等の不織布、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等からなる織布、天然繊維からなる織布などが挙げられる。上記不織布等の目付は、通常100〜300g/m2 である。また、これらの材料にポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等の発泡体をラミネートした複合材料も表皮材として用いることができる。さらに、塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラストマー等から製造されたレザーに織布等を裏打ちした複合材料、およびこのようなレザーにポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等の発泡体をラミネートした複合材料も表皮材として用いることができる。
【0053】
なお、上述した発泡性シートは発泡状態では溶融状態であり、織布、不織布、連続気泡発泡体とはアンカー効果により結合し、また、ポリプロピレンとは熱融着により結合するため、接着剤は必ずしも必要としない。
【0054】
製造方法
次に、上記のような発泡性シート形成用組成物を用いて、自動車用成形天井材の製造方法について説明する。
【0055】
まず、発泡性シート形成用組成物をシート状に成形するには、上記のような各成分を含む発泡性シート形成用組成物をブラベンダーなどで混練した後、カレンダーロールでシート状に成形する方法、プレス成形機でシート化する方法、および押出機を用いて発泡性シート形成用組成物を混練した後Tダイまたは環状ダイを通してシート化する方法などが採用できる。これらのなかでは、最後の方法、つまりこの組成物を混練した後、発泡剤(E)の分解温度未満の温度でTダイから押し出して成形する方法は、エネルギ―消費量、所要時間ともに少なく、シートの平面性や押出肌も良好であり好ましい。
【0056】
発泡性シート形成用組成物をシート状とする際には、前述のように発泡剤(E)が分解しない温度で行なう必要があるが、具体的には発泡剤としてアゾジカーボンアミド(ADCA)を用いる場合には約160〜190℃、好ましくは165〜180℃で発泡性シート形成用組成物のシート化を行なうことが好ましい。
【0057】
この未発泡状態の発泡性シートの厚みは、0.5〜1mm程度である。
次に、上記のようにして得られた発泡性シートの片面に、上記バッキング材を従来公知の方法で裏打ち一体化する。たとえば、本発明においては、発泡性シート形成用組成物をシート状に押し出し、その直後の一対のシーティングロールに通すとともに、バッキング材をこの一対のシーティングロールに通すことにより、発泡性シートとバッキング材とをシーティングロールで圧着して一体化することができ、このような一体化方法は接着剤を特に必要としないので好ましい。
【0058】
このようにバッキング材を発泡性シートに裏打ちしておくことにより、このシートの加熱軟化によるドローダウンを防止することができるとともに、発泡性シートを構成するポリプロピレン系樹脂(A)をシートの厚み方向に主として発泡させることができ、3倍以上の発泡倍率の成形品、特に5〜10倍という高発泡倍率の成形品を得ることができる。
【0059】
次に、このバッキング材が裏打ち一体化された発泡性シートに、電離性放射線を照射して、上記プロピレン系樹脂(A)を架橋させる。
電離性放射線としては、α線、β線、γ線、X線、電子線、中性子線などが用いられる。このうちコバルト−60のγ線、電子線が好ましく用いられる。この電離性放射線の照射量としては、約2〜10KGy、好ましくは3〜7KGyであり、かつ、プロピレン系樹脂(A)の架橋度の指標となるゲル分率が1〜10重量%、好ましくは3〜7重量%の範囲内になるような照射量であることが望ましい。電離性放射線の照射量を上記範囲内にすると、プロピレン系樹脂(A)の架橋度が適度で所望の発泡度を得ることができ、しかも、発泡性シートの厚み方向に主として発泡するので好ましい。また、この程度の架橋度を有する発泡シートのトリミング屑は、リサイクル使用することができる。たとえば、このトリミング屑を自動車成形天井材用のの未使用樹脂と混合して有効に使用することができる。
【0060】
ここで、プロピレン系樹脂(A)の架橋度の指標となるゲル分率は、次のようにして求められる。
#100メッシュのスクリーン籠に試料を3g採り、この試料について、ソックスレー抽出装置を用いて、p− キシレンで3時間抽出処理を行ない、その抽出残率(キシレン不溶分率)を求め、このキシレン不溶分率をもってゲル分率とする。
【0061】
このようにして架橋された発泡性シートを加熱して所望形状に成形すると、ポリプロピレン系発泡成形品が得られる。この際には、当然発泡剤(E)の分解温度以上に加熱することが必要である。
【0062】
発泡性シートを加熱して発泡させるには、以下のような方法がある。
(1)発熱体からの輻射熱を利用する方法。
(2)高周波誘導により加熱する方法。
(3)オーブンを用いて加熱する方法。
(4)熱風加熱する方法。
【0063】
発泡性シートは主として厚さ方向に発泡するが、加熱により収縮する傾向があり、シート周囲をクランプしておく必要がある。発泡性シートは発泡が起こりつつあるか、あるいは発泡がほぼ完了したがなおシートが可塑性を保っている間に成形する。加工方法としては、プレス成形法が用いられる。
【0064】
表皮材は一般的にはポリエステルの不織布が用いられる。この表皮材は、発泡性シートが発泡した後、可塑状態にあるうちに、発泡性シートの上面に載置し、上下合わせの天井用金型を閉じて両者を積層一体化するとともに賦形する。金型は冷却水溝を設けておき、チラー等を使って冷却する。本発明の方法によれば、表皮材はヒーターによって加熱されることがないので、厚さと外観に変化がなく、特に綿毛状のシート、ビロード等の起毛しているシートあるいは植毛されたシートを表皮材として用いた場合であっても毛倒れすることがなく、風合いの優れた表皮面が得られる。
【0065】
上下金型のクリアランスは発泡シートの発泡厚みプラス表皮材の厚みより1〜2mm小さい位が適している。なお、発泡シートの末端のクリアランスを最小にすることにより、発泡樹脂を押し潰してトリミングが容易になる。
【0066】
上記のようにして得られる表皮材と発泡シートとバッキング材とが順に積層された本発明に係る自動車用成形天井材は、軽量で剛性が高く、かつ表皮材の表面状態が良好に保存されているので、表皮面の風合いに優れている。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る自動車用成形天井材の製造方法によれば、プロピレン系樹脂(A)、ガラス繊維(B)、ラジカル発生剤(C)、架橋助剤(D)および発泡剤(E)を含む発泡性シート形成用組成物から発泡性シートを成形し、この発泡性シートの片面にバッキング材を裏打ちして一体化した後、プロピレン系樹脂(A)の架橋反応を、発泡性シートに電離性放射線を照射することにより行なっているので、架橋時に発泡剤(E)が分解してプロピレン系樹脂(A)が発泡してしまうことがなく、発泡性シートの縦方向および横方向への発泡による膨張が規制され、厚み方向に主として発泡膨張する。したがって、プロピレン系樹脂(A)の架橋後に発泡性シートを加熱することにより、大きさが均一で微細な独立気泡を有するポリプロピレン系発泡成形品を得ることができる。しかも、このポリプロピレン系発泡成形品は、結晶性ポリプロピレンセグメントとエチレンプロピレン共重合体セグメントとからなるプロピレンブロック共重合体を含む組成物から構成され、また厚み方向に主として発泡してその発泡倍率が5〜10倍になっているため、軽量で、剛性の高い成形天井が得られる。しかも、この成形天井材は、寸法安定性、音響特性、成形環境性、意匠性、表皮面の風合い、取り付け作業性およびリサイクル性に優れ、しかも、成形の自由度があり、安価である。
【0068】
したがって、本発明に係る自動車用成形天井材は、軽量で剛性が高く、寸法安定性、音響特性、成形環境性、意匠性、取り付け作業性、リサイクル性および表皮面の風合いに優れ、しかも、成形の自由度があり、安価である。
【0069】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0070】
【実施例1】
プロピレンブロック共重合体(MFR:2.0g/10分、エチレン含量:20モル%、エチレン・プロピレン共重合体セグメント:10重量%、結晶性ポリプロピレンセグメント(結晶性ポリプロピレン:86.7重量%、結晶性ポリエチレン:13.3重量%)90重量%、エチレン・プロピレン共重合体セグメントの極限粘度[η]:3dl/g)25重量部と、
MFRが2.0g/10分のプロピレン重合体60重量部と、
長さが10mm、平均繊維径が13μmのガラス繊維(70重量%)に、無水マレイン酸をグラフト重合して得た変性ポリプロピレン(無水マレイン酸のグラフト量が変性ポリプロピレン重量に対して0.6重量%)(30重量%)を押出しコーティングしたガラス繊維マスターバッチ21.5重量部と、
さらに、上記のブロック共重合体、プロピレン重合体、および変性ポリプロピレンでコーティングされる前のガラス繊維の合計量100重量部に対して、
ラジカル発生剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3 0.05重量部と、
架橋助剤としてジビニルベンゼン(DVB)1.0重量部と、
酸化防止剤としてテトラキス− [メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン[商品名Irganox1010,日本チバガイギー(株)製]0.1重量部と、
ステアリン酸カルシウム0.1重量部と、
発泡剤としてアゾジカーボンアミド(ADCA)3.0重量部と
を、高速混合機(ヘンシェルミキサー)を用いて混合した。
【0071】
次いで、この混合物をスクリュー50mm径の2軸押出機を用いて170℃にて溶融して造粒し、未発泡の均一混合ペレットを得た。
次いで、このペレットをスクリュー90mm径で1800mm幅のT−ダイシート成形機を用いて175℃の温度で0.8mm厚の未発泡の発泡性シートに成形した。そして、この発泡性シートの片面に目付け30g/m2 のポリエステル不織布(PET不織布)からなるバッキング材を裏打ちした。
【0072】
次いで、この発泡性シートにγ線(Co−60)を3KGy照射して、架橋を行なった。この架橋後の発泡性シートは、MFR(230℃)が3.0g/10分であり、沸騰p− キシレンによる処理を3時間行なって求めたゲル分率(キシレン不溶分率)が3.5%であった。
【0073】
次いで、この発泡性シートをサイズ1500mm×1300mmにカットし、その4方をクランプしてバッキング材が下面となる状態で、遠赤外線ヒータにより発泡性シートを加熱した。ヒーターの温度条件は上ヒータの設定温度を400℃とし、またその反対側すなわちバッキング材側にある下ヒータの設定温度を300℃にして加熱したところ85秒で発泡した。得られた発泡シートは、厚みが5.6mmで、発泡倍率が7倍であった。
【0074】
次いで、得られた発泡シートが未だ冷却固化しないうちに、発泡シート上面に天井表皮材として目付け250g/m2 のポリエステル製不織布を重ね、上下合わせのアルミ製天井金型にてプレス成形した。この金型は通水により冷却されている。発泡シートと表皮材とを一体化した成形天井材は1分で冷却固化した。1分後、金型を開いて成形天井材を取り出した。なお、天井材の端面は金型クリアランスが0と設定されているため、発泡樹脂は潰されて薄肉化しており、カッターにより容易にカッティングすることができた。また樹脂がほとんど存在しないので側面から見た外観は表皮材とバッキング材のみが見られるだけであった。また端面以外の部分の金型クリアランスは、発泡シートと押圧された表皮材の厚みから1.5mm引いた厚みになるように設定してプレス成形し、厚み5.1mmの複合一体成形品(成形天井材)を得た。なお、基材のみの厚みは4.3mmであった。プレス圧力は5kg/cm2と極めて低圧であった。
【0075】
以上のように、表皮材を直接加熱しないこととプレス圧力が極めて低いことにより、表皮材は毛倒れすることなく、風合いの良い外観であった。
得られた成形天井材を自動車の天井に取付け、湿冷熱試験を以下の条件で行なった結果、天井の垂れ下がりは10mm以下であり、かつ変形や外観も異状もなく自動車メーカーの規格をクリアーするものであった。
【0076】
[湿冷熱試験方法]
成形仕上げされた天井材を板金モデルの自動車天井に取付けて、湿冷熱試験を以下の条件で行ない、試験前の天井材の位置と試験後の天井材の位置との比較を行ない、その差(天井の垂れ下がり量)が10mm以下であれば合格とした。また湿冷熱試験後の天井材に目立つ変形が見られないかどうか、さらには表皮材の剥離や変色等がないかどうかを調べた。
試験条件
90℃×4時間→室温0.5時間放置→−40℃×7.5時間→室温0.5時間放置→50℃×95%RH×3時間→室温0.5時間放置を1サイクルとして4サイクルの試験を行なう。
【0077】
なお、フリー発泡状態の発泡シートの厚みとその発泡倍率は、次の要領で求めた。
発泡性シートの4方をクランプした後、上下ヒーターで発泡性シートを加熱発泡させた。次いで、得られた発泡シートを空気ファンにより強制冷却して固化した。そして、固化後の発泡シートの中央部の平均厚みを「フリー発泡状態の発泡シートの厚み」とした。また、この発泡シートの厚みを、発泡させる前のシート(発泡性シート)の厚みで割った値を「フリー発泡状態の発泡シートの発泡倍率」とした。
【0078】
また、プレス成形後の発泡成形品を構成する発泡シートの厚みとその発泡倍率は、次の要領で求めた。
上記発泡シートが固化する前に表皮材を発泡シート上に載置して天井金型を用いてプレス成形し冷却固化した。得られた発泡成形体(成形天井)の中央平面部の表皮材を剥離した発泡シートのみの厚みを測定した。この発泡シートの厚みを発泡性シートの厚みで割った値を「プレス成形後の発泡成形体の発泡シートの発泡倍率」とした。
結果を第1表に示す。
【0079】
【参考例】
実施例1において、実施例1のプロピレンブロック共重合体の代わりにMFRが2.0g/10分、エチレン含量が8モル%、エチレン・プロピレン共重合体セグメントが8重量%、結晶性ポリプロピレンセグメント(結晶性ポリプロピレン:98.4重量%、結晶性ポリエチレン:1.6重量%)92重量%、エチレン・プロピレン共重合体セグメントの極限粘度[η]が3.0dl/gのプロピレンブロック共重合体を85重量部用い、プロピレン重合体を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を比較例2の結果とともに第2表に示す。
【0080】
【実施例3】
実施例1において、実施例1のプロピレンブロック共重合体の代わりにMFRが6.0g/10分、エチレン含量が26モル%、エチレン・プロピレン共重合体セグメントが22重量%、結晶性ポリプロピレンセグメント(結晶性ポリプロピレン:91重量%、結晶性ポリエチレン:9重量%)が78重量%、エチレン・プロピレン共重合体セグメントの極限粘度[η]が3dl/gのプロピレンブロック共重合体15重量部を用い、かつ、プロピレン重合体の配合量を70重量部とした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0081】
【実施例4】
実施例1において、プロピレン重合体および変性ポリプロピレンをコーティングしたガラス繊維の配合量をそれぞれ70重量部、7.1重量部とした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0082】
【実施例5】
実施例1において、プロピレンブロック共重合体および変性ポリプロピレンをコーティングしたガラス繊維の配合量をそれぞれ20重量部、28.6重量部とした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0083】
【実施例6】
実施例1において、γ線の照射線量を7KGyとした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0084】
【実施例7】
実施例1において、実施例1の表皮材の代わりに、オレフィン系熱可塑性エラストマーからなる厚み0.2mmのレザーと厚み3mmのポリプロピレンフォーム[東レ(株)製、商品名:PPAM 25030、発泡倍率25倍]とを熱融着によりラミネートした2層積層品に針孔加工をして得た表皮材を用いた以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0085】
【比較例1】
実施例1において、プロピレンブロック共重合体とプロピレン重合体の配合量をそれぞれ0重量部、85重量部とした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0086】
【比較例2】
実施例1において、プロピレンブロック共重合体とプロピレン重合体の配合量をそれぞれ85重量部、0重量部とした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。また、この結果を実施例2の結果とともに第2表に示す。
【0087】
【比較例3】
実施例1において、プロピレン重合体、および変性ポリプロピレンをコーティングしたガラス繊維の配合量をそれぞれ75重量部、0重量部とした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0088】
【比較例4】
実施例1において、プロピレン重合体および変性ポリプロピレンをコーティングしたガラス繊維のマスターバッチの配合量をそれぞれ45重量部、42.9重量部とした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0089】
【比較例5】
実施例1において、変性ポリプロピレンをコーティングしたガラス繊維21.5重量部の代わりにタルクを15重量部用いた以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0090】
【比較例6】
実施例1において、γ線の照射をしなかった以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0091】
【比較例7】
実施例1において、γ線の照射線量を20KGyとした以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0092】
【比較例8】
実施例1において、実施例1のプロピレンブロック共重合体の代わりにMFRが24g/10分、エチレン含量が26モル%、エチレン・プロピレン共重合体セグメント(極限粘度[η]:4dl/g)が22重量%、結晶性ポリプロピレンセグメント(結晶性ポリプロピレン:91重量%、結晶性ポリエチレン:9重量%)が78重量%のプロピレンブロック共重合体15重量部を用い、かつ、実施例1のプロピレン重合体60重量部の代わりにMFRが25g/10分のプロピレン重合体70重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、成形天井材を調製し、試験を行なった。
結果を第1表に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
Claims (10)
- プロピレン系樹脂(A)として下記のプロピレン樹脂組成物(A−4)75〜95重量部と、ガラス繊維(B)5〜25重量部[成分(A)と(B)との合計量は100重量部である]とを含み、さらにプロピレン系樹脂(A)とガラス繊維(B)との合計量100重量部に対して、ラジカル発生剤(C)を0.01〜0.1重量部、架橋助剤(D)を0.1〜5重量部、発泡剤(E)を2〜5重量部の割合で含む発泡性シート形成用組成物を、該発泡剤(E)が分解しない温度でシート状に成形し、得られた発泡性シートの片面にバッキング材を裏打ちして一体化した後、該発泡性シートに電離性放射線を照射して該プロピレン系樹脂(A)を架橋させ、
次いで、該発泡性シートを加熱して発泡させた後、該発泡シートが冷却固化しないうちに該発泡シート表面に表皮材を載置してプレス成形加工することを特徴とする自動車用成形天井材の製造方法;
プロピレン樹脂組成物(A−4);
[I]エチレン・プロピレン共重合体セグメント10〜30重量%および結晶性ポリプロ ピレンセグメント70〜90重量%からなり、
135℃デカリン中で測定したエチレン・プロピレン共重合体セグメントの極限粘度 [η]が2〜8dl/gであり、
エチレン含有量が10〜30モル%である
プロピレンブロック共重合体(A−2):15重量部以上30重量部未満の量と、
[II]メルトフローレート(ASTM D−1238,L,230℃、2.16kg荷重 )が0.5〜20g/10分であるプロピレン重合体(A−3):70重量部を超え8 5重量部以下の量
[プロピレンブロック共重合体(A−2)とプロピレン重合体(A−3)との合計量は 100重量部である]と
からなるプロピレン樹脂組成物。 - 前記プロピレン樹脂組成物(A−4)を構成するプロピレンブロック共重合体(A−2)の結晶性ポリプロピレンセグメントが、結晶性ポリプロピレン80〜100重量%と結晶性ポリエチレン0〜20重量%とからなる請求項1に記載の自動車用成形天井材の製造方法。
- 前記プロピレン系樹脂(A)のメルトフローレート(ASTM D−1238,L,230℃、2.16kg荷重)が0.5〜20g/10分であることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用成形天井材の製造方法。
- 前記ガラス繊維(B)は、平均繊維径が5〜20μmであり、繊維長さが0.1〜20mmであることを特徴とする請求項1に記載の自動車用成形天井材の製造方法。
- 前記ガラス繊維(B)が、不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合した変性ポリプロピレンでコーティングされているガラス繊維であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用成形天井材の製造方法。
- 前記電離性放射線の照射量が2〜10KGyであることを特徴とする請求項1に記載の自動車用成形天井材の製造方法。
- 前記電離性放射線照射後の発泡性シートのゲル分率が、プロピレン系樹脂(A)重量に対して1〜10重量%であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用成形天井材の製造方法。
- 前記発泡性シートが、加熱によりシートの厚み方向に主として発泡したその倍率が5〜10倍で、かつ、厚みが3mm以上となる発泡シートが得られる未発泡のシートであることを特徴とする請求項1に記載の自動車用成形天井材の製造方法。
- 下記のプロピレン樹脂組成物(A−4)であるプロピレン系樹脂(A)75〜95重量部と、
ガラス繊維(B)5〜25重量部
[成分(A)と(B)との合計量は100重量部である]とからなり、
ゲル分率がプロピレン系樹脂(A)の重量に対して1〜10重量%であり、かつ、
厚み方向に主として発泡したその倍率が5〜10倍である架橋発泡シートを有することを特徴とする自動車用成形天井材;
プロピレン樹脂組成物(A−4);
[I]エチレン・プロピレン共重合体セグメント10〜30重量%および結晶性ポリプロ ピレンセグメント70〜90重量%からなり、
135℃デカリン中で測定したエチレン・プロピレン共重合体セグメントの極限粘度 [η]が2〜8dl/gであり、
エチレン含有量が10〜30モル%である
プロピレンブロック共重合体(A−2):15重量部以上30重量部未満の量と、
[II]メルトフローレート(ASTM D−1238,L,230℃、2.16kg荷重 )が0.5〜20g/10分であるプロピレン重合体(A−3):70重量部を超え8 5重量部以下の量
[プロピレンブロック共重合体(A−2)とプロピレン重合体(A−3)との合計量は 100重量部である]と
からなるプロピレン樹脂組成物。 - 前記架橋発泡シートの一方の面に表皮材、他方の面にバッキング材が積層されてなることを特徴とする請求項9に記載の自動車用成形天井材。
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1995
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