JP3687655B2 - 超高圧放電ランプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高圧放電ランプに関する。特に、放電容器内に0.15mg/mm3以上の水銀が封入されて、点灯時の水銀蒸気圧が150気圧以上になる超高圧放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
投射型プロジェクター装置は、矩形上のスクリーンに対して均一に、しかも十分な演色性を持って画像を照明させることが要求され、このため、光源としては水銀や金属ハロゲン化物を封入させたメタルハライドランプが使われている。また、最近では、より一層の小型化、点光源化が進められ、電極間距離も極めて小さいものが実用化されてきている。
【0003】
このような背景のもと、最近では、メタルハライドランプに代わって、極めて高い水銀蒸気圧、例えば200バール(約197気圧)以上を持つランプが提案されている。これは水銀蒸気圧を高くすることで、アークの広がりを抑えると共に、より一層の光出力の向上を図るというものである。
【0004】
最近は、DMDTM(テキサスインスツルメンツ社;デジタルマイクロミラーデバイス)を使ったDLPTM(同社;デジタルライトプロセッサ)方式が採用されたことにより、液晶パネルを使う必要がなくなり、これにより、一層小型のプロジェクター装置が注目されつつある。つまり、プロジェクター装置用の放電ランプは、高い光出力や照度維持率が要求される反面、プロジェクター装置の小型化に伴い放電ランプもより小型化が求められ、その点灯条件もより厳しい内容が要求されつつある。
【0005】
このようなプロジェクター装置に使用される光源装置は、鮮明な画像を投射するという関係上、放電ランプの照度が低下することは大きな問題となる。このような照度の低下は、ランプ点灯時に蒸発した電極構成物質が放電容器の内壁に付着して放電容器の黒化を生じ、これにより、放電容器の透過率が低下することが原因であると考えられる。放電容器の黒化を解決する手段として、従来は、放電容器の内部に封入されたハロゲンによるハロゲンサイクルを利用することにより、放電容器の内壁へのタングステンの付着を防止している(例えば、特許文献1、2参照)。ハロゲンサイクルとは、電極から飛散した金属が、放電容器内に存在するハロゲンや酸素と反応することで、ハロゲン化金属とされた後、再度電極に堆積するという一連の流れを示す。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1、2に開示される技術にもとづいた放電ランプをプロジェクター装置に搭載して点灯させたところ、以下の2つの問題が発生することにより、良好な点灯が必ずしもできていないことが判明した。
第1の問題は、前記放電ランプは、点灯時間の経過とともに放電容器に黒化、白濁が生じることにより、照度維持率が著しく低下することである。
ここで、放電容器に黒化が生じることは、前述の記載内容に矛盾しているように思われるが、放電容器の黒化を防止できるのはハロゲンサイクルが十分に機能した場合であって、ハロゲンサイクルが十分に機能しなければ放電容器に黒化が生じるのは当然のことである。
第2の問題は、前記放電ランプについて、点灯と消灯をそれぞれ比較的短時間で繰り返し行ったところ、放電容器にクラックが発生することである。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−148561号
【特許文献2】
特開平6−52830号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、石英ガラスからなる放電容器に0.15mg/mm3以上の水銀を封入するプロジェクター装置用の超高圧放電ランプであって、放電容器に黒化、白濁が生じることにより照度維持率が低下する問題や、放電容器にクラックが発生する問題を解決することが可能な超高圧放電ランプを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の放電ランプは、石英ガラスからなる放電容器に一対の電極が対向配置され、この放電容器に0.15mg/mm3以上の水銀が封入された超高圧放電ランプにおいて、前記石英ガラスは、水素の含有量が0.2〜290重量ppmであることを特徴とする。
また、本発明の放電ランプは、OH基の含有量が1重量ppm以下、アルミニウムの含有量が2〜30重量ppmであることが好ましい。
【0010】
【作用】
本発明者は、上記課題を解決するために前述の第1の問題、すなわち、放電容器に黒化、白濁が生じることにより、照度維持率が著しく低下する原因を鋭意検討した結果、以下の結論を得た。
まず、放電容器に黒化が生じる原因について説明する。前述のハロゲンサイクルを利用することによって、ランプ点灯時に蒸発した電極構成物質が放電容器の内表面に付着することを防止しているが、このハロゲンサイクルが十分に機能していないために、放電容器に黒化が生じると考えられる。この理由を以下に説明する。
放電容器を構成する石英ガラスは、その製造段階において多量の水分が含有されているので、多量の水素分子およびOH基が含有されていることになる。その結果、ランプ点灯時に放電容器の温度が上昇すると、石英ガラスに含有された水素分子が放電容器内に放出され、放電容器内のハロゲンを捕捉してしまう。これにより、蒸発した電極構成物質とハロゲンが結合できないので、放電容器内表面に電極構成物質が付着して放電容器に黒化が生じると考えられる。
さらに、ランプ点灯時に放電容器が高温化すると、石英ガラスに含有されているOH基が加熱分解されて水素が生成することによっても、前述のようにして放電容器に黒化が生じると考えられる。
【0011】
次に、放電容器に白濁が生じる原因について説明する。放電容器内表面の石英ガラスが、前述のようにして放電容器内に放出された水素によって還元され、これにより生成した結晶核が成長することにより、放電容器に白濁が生じると考えられる。
【0012】
このような結論から、石英ガラスにおける水素分子、OH基の含有量を低減することが、第1の問題解決に有効であることを見出した。
【0013】
本発明者は、前述の第2の問題、すなわち、放電容器にクラックが発生する原因について検討した結果、以下の結論を得た。
放電容器を構成する石英ガラスは、その製造段階において水分が含有されることによりOH基が含有されている。このOH基は石英ガラス中においてSi−OHの状態で存在するので、OH基の含有量が多いとSiO2ネットワーク構造が寸断されることによる非架橋結合が多数形成される。ランプ点灯時に放電容器が高温状態になると、この非架橋結合がネットワーク構造中を自在に移動することにより、石英ガラスの粘性が低下する。これにより、石英ガラスの耐熱性が低下して放電容器にクラックが発生したと考えられる。とりわけ、本発明に係る放電ランプは、点灯時において、放電容器は非常に高温状態になるため、多量のOH基を含有する石英ガラスからなる放電容器では、耐熱性が不十分であると考えられる。
このような結論から、石英ガラスにおけるOH基の含有量を低減することが、第2の問題解決に有効であることを見出した。
【0014】
さらに、本発明者は、放電容器に適量のアルミニウムを添加することにより、上記非架橋結合を修飾したり、あるいは、Al−O結合を形成してピンニングサイトを形成することにより、高温化した放電容器における非架橋結合の移動を抑制できることを見出した。
すなわち、放電容器のアルミニウム含有量を適正な範囲に規定することによっても、第2の問題を効果的に解決することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の超高圧放電ランプ(放電ランプとも呼ぶ)を管軸方向に切断した断面図を示す。放電ランプ1は、石英ガラスからなる放電容器10を有し、この放電容器10は、放電空間11を包囲する発光管部12と、この発光管部12の両端に連続して形成された各々の封止部13から構成されている。放電空間11内では、タングステンよりなる陰極14と陽極15が対向配置されている。各々の封止部13には、モリブデンからなる金属箔16が、例えばピンチシールによって気密に封止されている。金属箔16は、発光管部側の一端に陰極14および陽極15の基端部が溶接によって電気的に接続され、他端に外部に突出する外部リード棒17が溶接によって電気的に接続されている。
尚、従来の放電ランプも図1と構成は同じである。
【0016】
放電空間11内には、水銀、希ガス、ハロゲンガスが封入されている。
水銀は、可視領域の波長を有する放射光を得るために0.15mg/mm3以上封入される。この封入量は、発光管部12内の点灯時における水銀蒸気圧が、150気圧以上となるように求められた値である。
希ガスは、例えば、Arが13.3KPa封入される。
ハロゲンガスは、ハロゲンサイクルを行うことによって放電ランプの寿命を延ばすために、例えば臭素が、2×10−4μmol/mm3封入される。
【0017】
このような放電ランプの数値例を挙げると、発光管部の最大外径11mm、封止部の外径5mm、電極間距離1.2mm、発光管内容積100mm3、定格電圧75V、定格電力200Wである。
【0018】
請求項1に記載する発明の放電ランプ1は、放電容器10を構成する石英ガラスにおける水素分子の含有量を0.1〜290重量ppmの範囲に規定したことを特徴とする。
【0019】
以下に、水素分子の含有量を規定する理由を説明する。
水素分子の含有量が290重量ppmを超えると、ランプ点灯時において、石英ガラスから放電空間11内へ放出される水素によって多量のハロゲンが捕捉されるので、蒸発した電極構成物質、すなわち、タングステンと結合するハロゲン量が減少する。その結果、ハロゲンサイクルが十分に機能することができないので、発光管部12の内表面にタングステンが付着して発光管部12に黒化が生じる。
さらに、ランプ点灯時において、石英ガラス中から放電空間11内へ放出される水素によって発光管部12の内表面が還元され、生成した結晶核が成長することにより、発光管部12に白濁が生じる。
上記の理由により、放電ランプ1の照度維持率が低下する。
また、水素分子の含有量が0.1重量ppm未満であると、発光管部12に黒化、白濁は生じないが、石英ガラス中の水素分子が過剰に消失することにより構造欠陥が形成される。これにより、放電容器の機械的強度が低下し、発光管部12にクラックが発生する。
【0020】
石英ガラスにおける水素分子の含有量を0.1〜290重量ppmの範囲に規定するためには、放電容器10となるべき石英ガラス管に対して真空脱ガス処理を行うことにより、石英ガラス管に含有されている水分を放出させる必要がある。
具体的な処理条件を挙げると、例えば、処理温度1150℃、処理圧10−4Pa、処理時間17時間である。
【0021】
図2は、石英ガラス管における水素分子の含有量を測定するための水素ガス分析装置20の概略を示す。水素ガス分析装置20は、試料を加熱するための加熱炉21と、熱伝導度検出器22と、熱伝導度の変化量を基に水素量を演算する測定装置23とからなる。
まず、熱伝導度検出器22内に、キャリアガスとしてヘリウムを導入して熱伝導度の測定を行い、得られた測定値を測定値1とする。次に、石英ガラス管を粉砕することで得た試料粉Mと、助燃材である鉄および錫を加熱炉21内で同時に燃焼させ、発生したガスを熱伝導度検出器22内に導入して熱伝導度の測定を行い、得られた測定値を測定値2とする。そして、測定値1と測定値2の2つのデータを測定装置23にて比較演算を行わせることにより、試料粉M中に含有される水素分子量を求めることができる。
【0022】
請求項2に記載される放電ランプ1は、請求項1に記載されるように石英ガラスにおける水素分子の含有量を規定するとともに、OH基の含有量を1重量ppm以下に規定し、アルミニウムの含有量を2〜30重量ppmの範囲に規定することを特徴とする。
【0023】
まず、OH基の含有量を規定する理由について説明する。OH基の含有量が1重量ppmを超えると、OH基が加熱分解されることによって放電空間11内に多量の水素が放出され、発光管部12に黒化、白濁が生じる。これにより、放電ランプ1の照度維持率が低下する。
また、OH基の含有量が1重量ppmを超えると、SiO2ネットワーク構造が寸断されることによる非架橋結合が多数形成される。ランプ点灯時において放電容器が高温状態になると、この非架橋結合がネットワーク構造中を自在に移動することにより、石英ガラスの粘性が低下する。これにより、石英ガラスの耐熱性が低下して発光管部12にクラックが発生する。
尚、前述の処理条件にて、放電容器10となるべき石英ガラス管に対して真空脱ガス処理を行うことにより、石英ガラス中のOH基の含有量を1重量ppm以下にすることができる。
【0024】
次に、石英ガラスにアルミニウムを含有させ、その含有量を規定する理由について説明する。石英ガラスに適量のアルミニウムを含有させることにより、上記非架橋結合を修飾したり、あるいは、Al−O結合を形成してピンニングサイトを形成することにより、放電容器が高温になった際の非架橋結合の移動を抑制することができる。
アルミニウムの含有量が30重量ppmを超えると、不純物効果が大きくなることにより発光管部12に白濁が生じ、かつ、クラックも発生する。アルミニウムの含有量が2重量ppm未満であると、非架橋結合を修飾する機能や、非架橋結合の移動を抑制する機能を十分に果たすことができないので、石英ガラスの粘性が低下する。これにより、石英ガラスの耐熱性が低下して、発光管部12にクラックが発生する。
【0025】
ここで、本発明の作用効果に関する実験を行うために作製した超高圧放電ランプについて説明する。
<実施例>
石英ガラスにおける水素濃度、OH基濃度、アルミニウム濃度を本発明の数値範囲内に規定し、図1の構成にしたがって、下記の仕様による超高圧放電ランプを19本作製した。
〔超高圧放電ランプ〕
発光部の最大外径:11mm
発光管内容積:100mm3
電極間距離:1.2mm
封入水銀量:0.25mg/mm3
封入ハロゲンガス:臭素
封入ハロゲンガス量:1.3×10−8mol
定格電圧:70V
定格電流:3A
<比較例>
石英ガラスにおける水素濃度、OH基濃度、アルミニウム濃度のいずれかが、本発明の数値範囲外となるようにして、図1の構成にしたがって、実施例と同様の仕様による超高圧放電ランプを15本作製した。
【0026】
上記実施例と比較例の超高圧放電ランプを用いた実験について説明する。
実験は、実施例および比較例の超高圧放電ランプについて、発光管部12の黒化、白濁と、照度維持率の変化と、発光管部12のクラック発生について観察を行った。
発光管部12の黒化、白濁については、2分間点灯させた後40秒間消灯させるという動作を50回繰り返した後、放電容器を目視して黒化、白濁を観察した。
照度維持率の変化については、50時間連続点灯させた後、照度維持率の変化を観察した。
発光管部12のクラック発生については、2分間点灯させた後40秒間消灯させるという動作を50回繰り返した後、放電容器を目視してクラック発生を確認した。
【0027】
図3は、上記実施例の超高圧放電ランプ(実施例1〜19)の実験結果を示す。
黒化、白濁については、黒化、白濁のいずれも生じなかったものを「○」、白濁のみ生じたものを「△」、黒化、白濁の両方が生じたものを「×」とした。
照度維持率の変化については、照度維持率98%以上のものを「○」、80〜98%のものを「△」、80%以下のものを「×」とした。
クラック発生については、クラックが発生しなかったものを「○」、発生したものを「×」とした。
【0028】
図3の結果から、水素濃度が0.1〜290重量ppm、アルミニウム濃度が2〜30重量ppm、OH基濃度が1重量ppm以下の範囲であれば、発光管部12に黒化、白濁が生じず、照度維持率が低下しないことが分かる。さらに、発光管部12にクラックが発生しないことも分かる。
【0029】
図4は、上記比較例の超高圧放電ランプ(比較例1〜15)の実験結果を示す。
比較例1〜6は、OH基濃度と、アルミニウム濃度は本発明の範囲内で、水素濃度が本発明の範囲から外れる場合について行った実験結果である。
図4より、水素濃度が0.1重量ppm未満であると、発光管部12にクラックが発生する。290重量ppmを超えると、発光管部12に黒化、白濁の両方が生じ、照度維持率も80%以下に低下する。
【0030】
比較例7〜11は、水素濃度と、OH基濃度は本発明の範囲内で、アルミニウム濃度が本発明の範囲から外れる場合について行った実験結果である。
図4より、アルミニウム濃度が2重量ppm未満であると、発光管部12にクラックが発生する。また、30重量ppmを超えると、30重量ppmに最も近い比較例10でも照度維持率が低下した。さらにアルミニウム濃度が最も多い比較例11については、発光管部12に白濁が生じるとともにクラックが発生し、照度維持率が著しく低下した。
【0031】
比較例12〜15は、水素濃度と、アルミニウム濃度は本発明の範囲内で、OH基濃度が本発明の範囲から外れる場合について行った実験結果である。
図4より、OH基濃度が1重量ppmを超えると、1重量ppmに最も近い比較例14でも照度維持率が低下した。さらにOH基濃度が最も多い比較例15については、発光管部12に白濁が生じるとともにクラックが発生し、照度維持率が低下した。
【0032】
尚、石英ガラスの水素濃度、OH基濃度、アルミニウム濃度についての本発明の規定は、通常は発光管部12での規定であるが、封止部13も含めて放電容器10全体で規定することもできる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の超高圧放電ランプによると、放電容器に黒化、白濁が生じることにより照度維持率が低下する問題や、放電容器にクラックが発生する問題を解決することが可能な超高圧放電ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超高圧放電ランプの全体を示す図である。
【図2】石英ガラスの水素分子の含有量を測定するための水素ガス分析装置の概略を示す図である。
【図3】本発明の超高圧放電ランプの効果を示す図である。
【図4】本発明の超高圧放電ランプと比較した説明を示す図である。
【符号の説明】
1 放電ランプ
10 放電容器
11 放電空間
12 発光管部
13 封止部
14 陰極
15 陽極
16 金属箔
17 外部リード棒
20 水素ガス分析装置
21 加熱炉
22 熱伝導度検出器
23 測定装置
Claims (2)
- 石英ガラスからなる放電容器に一対の電極が対向配置され、この放電容器に0.15mg/mm3以上の水銀が封入された超高圧放電ランプにおいて、
前記石英ガラスにおける水素分子の含有量が、0.2〜290重量ppmであることを特徴とする超高圧放電ランプ。 - 前記石英ガラスにおけるOH基の含有量が1重量ppm以下、アルミニウムの含有量が2〜30重量ppmであることを特徴とする請求項1に記載の超高圧放電ランプ。
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