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JP3640862B2 - 車両用ランプ装置 - Google Patents

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JP3640862B2 JP2000153956A JP2000153956A JP3640862B2 JP 3640862 B2 JP3640862 B2 JP 3640862B2 JP 2000153956 A JP2000153956 A JP 2000153956A JP 2000153956 A JP2000153956 A JP 2000153956A JP 3640862 B2 JP3640862 B2 JP 3640862B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターンシグナルランプ,スモールランプ,ポジションランプ,フォグランプ等の補助ランプ用ランプバルブを備えた車両用ランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車に配設されるフロントランプ装置として、図7(a),(b)に示すように、車両前方を照射するヘッドランプ50aを備えたヘッドランプユニット50と、車両の進路変更を行なう際に点滅するターンシグナルユニット51とを一体化したものがある。この種のターンシグナルユニット51は、レンズ開口53aを有する碗状のハウジング53の底部にターンシグナル用ランプバルブ54を装着し、上記レンズ開口53aにレンズ55を配設した構造が一般的である。
【0003】
ところで、上記ターンシグナルユニット等の補助ランプのデザイン上の高級感を高めることによって見栄えの向上を図る観点から、複数灯を同時に点灯または点滅させることが有効と考えられる。この場合、例えば、図8に示すように、ハウジング56内を隔壁56aにより2つのランプ室57a,57bに区分けし、各ランプ室57a,57bに補助ランプ用ランプバルブ54を配設し、この各ランプバルブ54を同時に点灯または点滅させるように構成することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記2つのランプバルブを同時に点灯または点滅させる構造とした場合には、デザイン上の高級感は得られるものの、ランプバルブの部品点数が増えるとともに、リレー回路を各ランプバルブが同時に点灯または点滅するよう構成する必要があり、コストが上昇するという問題がある。
【0005】
ここで、コスト上昇を抑制する観点から、1灯式の補助ランプのレンズ55にモール58を貼着し、これにより2灯式の如く見えるようにすることが考えられる(図7の二点鎖線参照)。しかし、この場合には、コスト的には実現可能なものの、2灯式のような高級感を得ることはできない。
【0006】
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、コスト上昇の抑制を図りながら、デザイン上の高級感を演出できる車両用ランプ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レンズが装着されたレンズ開口を有するハウジング内にヘッドランプユニットと補助ランプユニットとを収容配置した車両用ランプ装置において、上記補助ランプユニットは、補助ランプ用バルブとリフレクタとを備えており、独立した複数の照射開口を有するエクステンションを上記レンズ開口を覆うように配設するとともに上記各照射開口に独立したインナレンズを装着し、上記補助ランプユニットのランプバルブを上記エクステンションの何れか1つの照射開口に臨む位置に配置し、上記リフレクタの上記残りの照射開口に臨む部分に上記ランプバルブからの光を反射させて上記レンズ開口側に照射する反射部を設けたことを特徴としている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1において、上記ランプバルブが配設される照射開口は、残りの照射開口より開口面積が大きく形成されていることを特徴としている。
【0010】
【発明の作用効果】
本発明にかかるランプ装置によれば、独立した複数の照射開口を有するエクステンションをレンズ開口を覆うように配設し、1つの照射開口にランプバルブを配置するとともに、残りの照射開口に上記ランプバルブからの光を反射させる反射部を設けたので、1つのランプバルブで複数の照射開口を同時に点灯または点滅させることができ、デザイン上の2灯式のような高級感を演出することができ、見栄えを向上できる。また1つのランプバルブで全照射開口を発光させることができるので、ランプバルブの個数を増やしたり、リレー回路を変更したりする必要はなく、コスト上昇を抑制できる。
【0011】
請求項2の発明では、ランプバルブが配設された照射開口の開口面積を残りの照射開口面積より大きくしたので、ランプバルブを配置した照射開口と残りの照射開口との見かけ上の明るさを略同等にすることができ、この点からも見栄えを向上できる。
【0012】
即ち、一般的に言って光源の強さが一定ならば照射開口面積が大きいほど見かけ上の明るさは低くなるが、本発明では、光源があり、実際の明るさの大きい方の開口面積を光源のない方より大きくしたので、光源側の開口の見かけ上の明るさが相対的に低下し、結果的に両者の見かけ上の明るさが略同等となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
図1ないし図5は、本発明の一実施形態による車両用ランプ装置を説明するための図であり、図1は車両前方から見たランプ装置の正面図、図2はランプ装置のターンシグナルランプ部分の断面側面図(図1のII-II 線断面図)、図3はランプ装置のヘッドランプ部分の断面側面図(図1のIII-III 線断面図、図4はランプ装置の断面平面図(図1のIV-IV 線断面図)、図5はランプ装置のスモールランプ部分の断面側面図(図1のV-V 線断面図)である。
【0016】
図において、1は自動車の車体左右前端部に配設されたランプ装置であり、これは車両前方に開口する大略半楕円状のレンズ開口2aを有するハウジング2内にヘッドランプユニット3,ターンシグナルランプユニット ( 補助ランプユニット ) 4,及びスモールランプユニット5を収納し、上記レンズ開口2aに各ユニット3,4,5共通の略無色透明なレンズ6を配設して構成されている。
【0017】
上記ハウジング2は、底壁部2bの周縁に周壁部2cを一体形成してなる略碗状のものであり、該ハウジング2の上周壁部2cにはボルト孔2eが形成された固定片2dが上方に突出形成されており、下周壁部2cには左右一対の位置決め固定片2f,2fが下方に突出形成されている。この各位置決め固定片2fには車両後方に突出する位置決め突起2g及びボルト孔2hが形成されている。
【0018】
上記ハウジング2は、左右の位置決め突起2gをラジエータサポート7の位置決め孔7aに差し込んで位置決めし、この状態で各固定片2d,2fをボルト8,8によりラジエータサポート7に締め付けることにより固定されている。
【0019】
上記ハウジング2のレンズ開口2a縁には周方向に延びる凹溝2jが形成されており、該凹溝2j内にはシール部材9が装着されている。またハウジング2のレンズ開口2aの周縁部には周方向に間隔をあけて複数の係合孔2kが形成されている。
【0020】
上記レンズ6の外周縁には、上記凹溝2j内のシール部材9に係合する係合片6aが形成されており、また係合片6aの外周面には上記係合孔2kに係合する突起6bが形成されている。これによりレンズ6とハウジング2とは嵌合固定されており、かつハウジング2内に雨水等が侵入するのを防止している(図2参照)。
【0021】
上記ハウジング2内には樹脂製のエクステンション10が配設されている。このエクステンション10は、レンズ開口2aを覆うように形成されており、これの外周面に形成されたフランジ10aを上記レンズ6に形成されたボス部6cにボルト11により締結固定されている(図4参照)。
【0022】
正面から見て、上記エクステンション10の中央部には大径のヘッドランプ開口10bが形成され、該ヘッドランプ開口10bの右下部にはこれにより小径のスモールランプ開口10cが形成されており、さらにヘッドランプ開口10bの左側部にはターンシグナルランプ開口10dが形成されている。この各開口10b,10c,10dはそれぞれ筒状に形成された隔壁10eにより区分けされている。
【0023】
上記スモールランプ開口10cに上述のスモールランプユニット5が配設されている。このスモールランプユニット5は、ハウジンク2の底壁部2bに上記スモールランプ開口10cに臨むようスモールランプ用ランプバルブ15を着脱可能に装着し、該ランプバルブ15に碗状のリフレクタ16を装着するとともに、該リフレクタ16により上記ランプ開口10cを覆った構造となっている。上記リフレクタ16の内周面にはアルミ蒸着による反射面が形成されており、上記スモールランプ開口10cには着色されたインナレンズ17が装着されている。
【0024】
上記ヘッドランプ開口10bには上記ヘッドランプユニット3が配設されている。このヘッドランプユニット3は、ハウジング2の底壁部2bにソケットカバー18を装着固定し、該ソケットカバー18にヘッドランプ用ランプバルブ19を上記ヘッドランプ開口10bに臨むよう着脱可能に装着し、該ランプバルブ19に碗状のリフレクタ20を装着するとともに、該リフレクタ20により上記ヘッドランプ開口10bを覆った構造となっている。上記リフレクタ20の内周面にはアルミ蒸着による反射面が形成されており、該リフレクタ20はハウジング2の底壁部2bに配設された各エイミング機構21,21により左右及び上下揺動可能に支持されている。このエイミング機構21を回転操作することにより光軸角度を調整するようになっている。
【0025】
上記ターンシグナルランプ開口10dには上記ターンシグナルランプユニット4が配設されている。このターンシグナルランプユニット4は、ハウジング2の底壁部2bにソケットプラグ22を装着固定し、該ソケットプラグ22にターンシグナル用ランプバルブ ( 補助ランプ用バルブ ) 23を着脱可能に装着し、該ランプバルブ23にリフレクタ24を装着するとともに、該リフレクタ24により上記ターンシグナルランプ開口10dを覆った構造となっている。なお、22aはリード線である。
【0026】
そして上記ターンシグナルランプ開口10dは、第1照射開口25と、これの上側に位置する第2照射開口26とを有しており、両開口25,26は筒状の仕切り壁27によりそれぞれ独立形成されている。この第1照射開口25の後方に臨む位置に上記ランプバルブ23が配置されており、該ランプバルブ23からの点滅光は後述のインナレンズ28,レンズ6を透過して外部に照射される。また上記第1照射開口25の開口面積は上記第2照射開口26の開口面積より大きく設定されており、第1,第2照射開口25,26にはそれぞれ着色された光拡散用インナレンズ28,29が装着されている。
【0027】
車両正面から見て、上記第1,第2照射開口25,26の内縁部は、ヘッドランプ開口10bに一部が重なるように切り欠いた形状となっており、これに伴って各インナレンズ28,29も上記照射開口25,26に沿うよう一部切り欠いた形状となっている。
【0028】
また上記ランプバルブ23のバルブ中心P1はインナレンズ28のレンズ中心P2からLだけ車幅方向外側に偏位させて配置されている。このようにしてデザイン上の新規性を高めるとともに、ランプバルブ23からの点滅光をインナレンズ28全体に均等に照射させるようになっている。
【0029】
上記リフレクタ24は、内周面全面にアルミ蒸着による反射面を形成してなるものであり、これの外周面に形成された各フランジ部24d,24dをハウジング2に形成されたボス部2p,2pにボルト30により締結固定されている。
【0030】
上記リフレクタ24は、上記ランプバルブ23を囲む碗状のリフレクタ本体部24aと、該リフレクタ本体部24aの上端部から斜め後方に延びる傾斜部24cと、該傾斜部24cの上端に続いて上記第2照射開口26の後方に臨むよう斜め前方に傾斜して延びる反射部24bとを一体形成して構成されている。
【0031】
上記反射部24bは、側面視で上記第2照射開口26の上端縁から下端縁に渡って形成されており、かつ平面視で上記第2照射開口26の左,右端縁に渡って少し円弧状をなすよう湾曲形成されている。これにより上記ランプバルブ23からの点滅光は反射部24bで反射され、インナレンズ29,レンズ6を透して外部に照射されるとともに、該インナレンズ29全面に均等に照射されることとなる。
【0032】
次に本実施形態の作用効果について説明する。
【0033】
本実施形態のランプ装置1によれば、ハウジング2内のターンシグナル用ランプバルブ23とレンズ6との間に第1,第2照射開口25,26を有するエクステンション10を配設し、上記第1照射開口25の後方に臨む位置に上記ランプバルブ23を配置するとともに、第2照射開口26の後方に臨む部分に上記ランプバルブ23からの点滅光を反射させる反射部24bを形成したので、1つのランプバルブ23で第1,第2照射開口25,26を同時にかつ独立させて点滅させることができ、デザイン上の2灯式のような高級感を得ることができ、見栄えを向上できる。
【0034】
また1つのランプバルブ23で各照射開口25,26を独立して発光させることができるので、ランプバルブの個数を増やしたり,リレー回路を変更したりする必要はなく、コスト上昇を抑制できる。
【0035】
本実施形態では、ランプバルブ23が配設され実際の明るさの大きい第1照射開口25の開口面積を光源がなく実際の明るさの小さい第2照射開口26の開口面積より大きくしたので、第1照射開口25側の見かけ上の明るさが開口面積が大きい分だけ相対的に低下し、その結果第1,第2照射開口25,26の明るさを略同等にすることができ、明るさのバラツキによる見栄えの悪化を防止でき、この点からも2灯式の如き高級感を得ることができる。
【0036】
さらに、上記ハウジング2内にヘッドランプユニット3,ターンシグナルランプユニット4,及びスモールランプユニット5を一体に収納するとともに、各ユニット3〜5共通のレンズ6を配設したので、ハウジング2,レンズ6を共通化することによってランプ装置全体をコンパクトにできる。
【0037】
また本実施形態では、上記ランプバルブ23用のリフレクタ24に反射部24bを一体に延長形成したので、鏡や反射フィルム等の別物を配置する場合に比べて部品点数を低減でき、コスト上昇を抑制できる。
【0038】
なお、上記実施形態では、エクステンション10に2つの照射開口25,26を形成した場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図6に示すランプ装置も可能である。
【0039】
このランプ装置は、ハウジング36とレンズ6との間にエクステンション35を配設するとともに、該エクステンション35に3つの照射開口35a,35b,35cを上下に並列形成し、この真ん中の照射開口35bに臨むハウジング36にターンシグナルランプ用ランプバルブ23を装着する。そして上記ハウジング36のランプバルブ26が装着された部分に碗状のリフレクタ部36bを形成するとともに、上,下照射開口35a,35cに臨む部分に反射部40a,40cを一体形成する。
【0040】
本ランプ装置では、1つのランプバルブ23で3つの照射開口35a〜35cを同時に点滅させることができ、コスト上昇を招くことなく、さらなる高級感を得ることができる。またランプバルブ23を真ん中の照射開口35bに配置するとともに、上,下照射開口35a,35cより開口面積を大きくしたので、各照射開口35a〜35cの明るさを同等にでき、見かけの点灯数を増やす場合の明るさのむらを防止できる。またハウジング36にリフレクタ部36b,反射部36a,36cを一体形成したので、部品点数を削減できる。
【0041】
また、上記実施形態では、自動車のフロント側に配設されるランプ装置のターンシグナルランプについて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば自動車のスモールランプ,ポジションランプ,フォグランプ等の他の補助ランプや、あるいはリヤコンビネーションランプ装置にも勿論適用でき、この場合にも上記実施形態と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による車両用ランプ装置の正面図である。
【図2】上記ランプ装置のターンシグナルランプ部分の断面側面図(図1のII-II 線断面図)である。
【図3】上記ランプ装置のヘッドランプ部分の断面側面図(図1のIII-III 線断面図)である。
【図4】上記ランプ装置の断面平面図(図1のIV-IV 線断面図)である。
【図5】上記ランプ装置のスモールランプ部分の断面側面図(図1のV-V 線断面図)である。
【図6】本発明の他の実施形態によるランプ装置を示す断面図である。
【図7】従来の一般的なランプ装置を示す図である。
【図8】本発明の成立過程を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ランプ装置
2,36 ハウジング
2a レンズ開口
3 ヘッドランプユニット
4 ターンシグナルランプユニット
10,35 エクステンション
23 ターンシグナル用ランプバルブ
24b 反射部
25,26 照射開口
35a〜35c 照射開口
36a,36c 反射部

Claims (2)

  1. レンズが装着されたレンズ開口を有するハウジング内にヘッドランプユニットと補助ランプユニットとを収容配置した車両用ランプ装置において、上記補助ランプユニットは、補助ランプ用バルブとリフレクタとを備えており、独立した複数の照射開口を有するエクステンションを上記レンズ開口を覆うように配設するとともに上記各照射開口に独立したインナレンズを装着し、上記補助ランプユニットのランプバルブを上記エクステンションの何れか1つの照射開口に臨む位置に配置し、上記リフレクタの上記残りの照射開口に臨む部分に上記ランプバルブからの光を反射させて上記レンズ開口側に照射する反射部を設けたことを特徴とする車両用ランプ装置。
  2. 請求項1において、上記ランプバルブが配設される照射開口は、残りの照射開口より開口面積が大きく形成されていることを特徴とする車両用ランプ装置。
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