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JP3589056B2 - 光中継器監視システム及び方法 - Google Patents

光中継器監視システム及び方法 Download PDF

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JP3589056B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光中継器監視システム及び方法に関し、より具体的には、光伝送システムにおいて中継器などの監視情報を端局に転送するシステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光伝送システム、特に、光信号を光増幅中継する1以上の光中継器を具備する光中継伝送システムでは、その光中継器の動作状態等を遠隔監視したり、遠隔制御したりする必要がある。光中継器の動作状態等を端局に送信する構成として、従来、各光中継器に固有の周波数又は同じ周波数の局部発振信号源を設け、その出力を中継器監視情報データで変調して端局に送信していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、局部発振信号源は、温度変動及びエージングによってその発振周波数が変動するので、端局では、この周波数変動を見込んで受信帯域を広くとっておく必要があった。即ち、従来例では、必要以上に帯域を広くすることによって、信号電力対雑音電力比(SNR)を劣化させていた。
【0004】
本発明は、このような問題点を解決し、高いSNRで監視信号を受信できる光中継器監視システム及び方法を提示することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光中継器監視システムは、発振源と、当該発振源の出力から生成される所定周波数の基準信号を第1の光ファイバに送出する基準信号送出手段と、当該第1の光ファイバからの光を電気信号に変換する受光器、当該受光器から当該基準信号成分を抽出する基準信号抽出手段、当該基準信号抽出手段の出力から搬送波を生成する搬送波生成手段、当該光中継器の動作状態を示す監視信号で当該搬送波生成手段により生成された搬送波を変調する監視信号変調手段、及び、当該監視信号変調手段の出力を第2の光ファイバ上に送出する送出手段を具備する光中継器と、当該発振源の出力及び当該基準信号の一方から当該監視信号の搬送波と同じ周波数の復調用信号を生成する復調用信号生成手段と、当該第2の光ファイバを伝送した光を受光する受光器と、当該受光器の出力と、当該検復調用信号生成手段の出力とから当該監視信号を復調する監視信号復調手段とからなることを特徴とする。
【0006】
この構成により、光中継器の動作状態などを示す監視信号を端局に送信するための搬送波を、同じ端局又は別の端局からの基準信号を元に光中継器内で生成するので、光中継器内に局部発振器を設ける必要がなくなる。その結果、監視信号を受信する側で監視信号を搬送する搬送波の周波数変動を考慮する必要が無くなり、監視信号を受信するために不必要に広い帯域の受信装置を設けなくて良くなる。監視信号変調信号を復調するのに同期検波を使用できるので、高いS/N比で監視信号を復調できる。監視信号は、基準信号を送出する端局又は別の端局の何れでの受信できる。
【0007】
基準信号を伝送信号光に重畳すれば、光ファイバ伝送路を有効活用できる。監視信号を搬送する専用光を使用すれば、信号光への悪影響を軽減できる。
【0008】
本発明に係る光中継器監視方法は、基準信号送出装置から光ファイバ線路を介して光中継器に所定周波数の基準信号を送出する基準信号送信ステップと、当該光中継器において、当該基準信号から、当該光中継器の監視信号を搬送する、当該基準信号の周波数とは異なる周波数の搬送波を生成する搬送波生成ステップと、当該光中継器において、当該監視信号で当該搬送波を変調する監視信号変調ステップと、当該光中継器において、当該監視信号変調ステップによる監視信号の変調波を監視信号受信装置に向けて送信する監視信号送信ステップと、当該監視信号受信装置において、当該搬送波と同じ周波数の復調用信号を生成する復調用信号生成ステップと、当該監視信号受信装置において、当該光中継器から送られた監視信号変調信号を当該復調用信号により復調する監視信号復調ステップとからなることを特徴とする。
【0009】
このような構成により、本発明に係る光中継器監視システムの場合と同様の利点が得られる。
【0010】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。端局10,12間に、端局10から端局12に信号光を伝送する光ファイバ線路14と、端局12から端局10に信号光を伝送する光ファイバ線路16を敷設してある。そして、光ファイバ線路14,16の中間に光中継器18が配置されている。説明の都合上、光ファイバ線路14で、端局10と光中継器18との間の光ファイバを符号14aで特定し、光中継器18と端局12との間の光ファイバを符号14bで特定する。同様に、光ファイバ線路16で、端局12と光中継器18との間の光ファイバを符号16aで特定し、光中継器18と端局10との間の光ファイバを符号16bで特定する。
【0012】
端局10の構成と動作を説明する。基準発振器20は、光中継器18が中継器データを含む監視信号を端局10(又は端局12)に向け送信する際に使用する搬送波を作成するのに使用する周波数信号(例えば、6.37MHz)を発生する。基準発振器20の出力は分周器22により分周(例えば、1/14)されて、制御信号変調器24に印加される。制御・処理回路26は光中継器18を制御する制御信号を発生し、その制御信号を制御信号変調器24に印加する。本実施例では、端局10は、制御信号と基準信号を時分割で光中継器18に送信する。制御信号変調器24は、制御信号を光中継器18に送信すべき期間、制御・処理回路26からの制御信号で分周器22からの周波数信号(光中継器18に送信する基準信号)を変調し、それ以外の期間、即ち、基準信号を光中継器18に送信すべき期間では、分周器22の出力をそのまま出力する。基準信号は、好ましくは、単一周波数のトーン信号である。
【0013】
レーザ光源27は、端局12に送信すべき信号(例えば、10Gbit/s)を搬送するレーザ光を発生し、光変調器28は、レーザ光源27の出力レーザ光を伝送信号で強度変調し、RZ光パルス列又はNRZ光パルス列を出力する。重畳器30は、光変調器28から出力される信号光に制御信号変調器24の出力を重畳する。重畳方法として、具体的には、制御信号(及び基準信号)を搬送する専用波長光を使用する方法と、光変調器28から出力される信号光の振幅を、制御信号変調器24の出力で変調する方法があるが、これらの詳細は後述する。重畳器30の出力光は光ファイバ線路14の光ファイバ14aに入射し、これを伝送して光中継器18に入射する。
【0014】
他方、受光器32は、光ファイバ線路16から入力する光を電気信号に変換する。受光器32に入力する信号光は、後述するように、光中継器18の中継器データ等を含む監視信号をも搬送している。受信装置34は、光ファイバ線路16からの入力光を電気信号に変換し、端局12からの信号を受信処理する。受光器32の出力は監視信号復調器36に入力する。分周器38は、光中継器18が監視信号を端局10に伝送するのに使用する搬送波の周波数(例えば、43.041kHz)を得るような分周比(例えば、1/148)で、基準発振器20の出力を分周し、監視信号復調器36に印加する。監視信号復調器36は、分周器38の出力を使って受光器32の出力から監視信号を復調する。復調された監視信号は制御・処理回路26に供給される。
【0015】
光中継器18の構成と動作を説明する。光アンプ(例えば、エルビウム添加光ファイバを使用する光増幅器)40,42は、励起回路44からの励起光により励起されて、それぞれ、光ファイバ14a,16aからの信号光を光増幅する。光分岐器46,48は、それぞれ、光アンプ40,42の出力のほとんどを後段の光ファイバ14b,16bに出力すると共に、一部を分岐して受光器50,52に供給する。受光器50,52は、それぞれ、光分岐器46,48からの光を電気信号に変換する。受光器50,52は、端局10からの制御信号及び基準信号を検出できればよいので、低速のものでよい。
【0016】
受光器50,52の出力はワイヤード・オアにより合成され、バンドパス・フィルタ(BPF)54に印加される。2つの受光器50,52を使用する代わりに、光分岐器46,48の出力光を光合してから受光器により電気信号に変換しても良い。これにより、単一の中継器監視回路で端局10,12のどちらからも光中継器18を監視できる。即ち、低コストで両方の端局10,12から光中継器18を監視できる。。
【0017】
BPF54は、受光器50,52の出力から、端局10からの制御信号及び基準信号の周波数成分を抽出して、基準再生回路56及び制御信号復調器58に供給する。基準再生回路56は、BPF54の出力に含まれる基準信号成分をPLLにより逓倍し、その後、分周器60が、基準再生回路56の出力を分周して、監視信号を搬送する搬送波を作成する。即ち、基準再生回路56及び分周器60が搬送波生成回路となる。このような逓倍と分周により、安定した周波数の搬送波を得ることができる。勿論、基準再生回路56は端局10から送出される基準信号の周波数成分を抽出する狭帯域フィルタであってもよい。本実施例では、例えば、基準再生回路56は、BPF54の出力の基準周波数(455kHz)成分を7倍し、分周器60は、基準再生回路56の出力を1/74分周する。分周器60の出力周波数は43.04kHzとなる。
【0018】
制御信号復調器58は、BPF54の出力から制御信号を復調して、制御回路62に供給する。制御回路62は、制御信号復調器58からの制御信号に従って、各部を制御又は監視し、監視結果を示す監視信号を監視信号変調器64に出力する。監視信号変調器64には分周器60の出力が印加されている。監視信号変調器64は、分周器60の出力を制御回路62からの監視信号で変調する。変調方式は、例えば、ASK、FSK又はPSK方式が好ましい。
【0019】
監視信号変調器64の出力は励起回路44に印加される。励起回路44は、監視信号変調器64の出力に従って、光アンプ40及び/又は同42への励起光を浅く強度変調する。この結果、光ファイバ線路16を端局12から端局10に向けて伝搬する信号光に監視信号変調信号が重畳されて、端局10に伝送される。本実施例では、監視信号を端局10に伝送するために、光アンプ42のゲインを監視信号変調器64の出力で変調したが、光ファイバ線路16上でラマン増幅を発生させ、その利得を監視信号変調器64の出力に応じて変動させる方法を使用しても良い。即ち、光ファイバ線路16上の信号光の波長帯でラマン増幅を起こさせるポンプ光を光ファイバ線路16に供給し、そのポンプ光の強度を、監視信号変調器64の出力で変調する。すると、光ファイバ線路16上を伝送する信号光のゲインが、監視信号変調器64の出力に応じて変動することになり、光アンプ42のゲインを変動させるのと同じ作用になる。
【0020】
図2(A)は、端局10から光中継器への信号伝送のタイミングを示し、図2(B)は、光中継器18から端局10への監視信号の伝送タイミングを示す。光中継器18は、端局10から基準信号を受信している間に、監視信号の搬送波を生成し、監視信号を端局10に送信する。
【0021】
端局10が光中継器18に光中継器18の動作状態を示す監視信号を端局10に送信させるためのプロセスを説明する。
【0022】
図2(A)に図示したように、端局10は先ず、光中継器18に中継器制御信号を送る。中継器制御信号は、例えば、光中継器18の動作状態を遠隔制御する信号、及び、光中継器18の動作状態を問い合わせる信号等である。制御・処理回路26は、所望の内容(ここでは、光中継器18の動作状態を問い合わせる信号であるとする。)の制御信号を制御信号変調器24に出力する。制御信号変調器24には他に、基準発振器20の出力を分周器22で分周した基準信号が印加されている。制御信号変調器24は、その基準信号を制御・処理回路26からの制御信号で変調する。変調結果は重畳器30に印加される。重畳器30は、レーザ光源27及び光変調器28により生成される信号光に、制御信号変調器24の出力を重畳し、光ファイバ14aに出力する。
【0023】
光ファイバ14aを伝搬する光は、光中継器18の光アンプ40に入射して、光増幅され、光分岐器46により2つに分割され、一方が後段の光ファイバ16bに、他方が受光器50に入射する。受光器50は入射光強度を電気信号に変換し、その出力はBPF54に印加される。BPF54は、受光器50の出力から分周器22の出力周波数の成分を抽出して、基準再生回路56及び制御信号復調器58に印加する。この段階では、制御信号復調器58は、BPF54の出力を、制御信号変調器24の変調方式に対応する復調方式で復調し、得られた制御信号を制御回路62に印加する。制御回路62は、入力する制御信号に従って各部を制御し、各部の動作状態を示すデータを収集する。
【0024】
端局10は、一定期間、制御信号を光中継器18に向けて送信した後、制御信号を制御信号変調器24に供給するのを止めて、制御信号変調器24を無変調動作状態にする。これにより、分周器22の出力が制御信号変調器24を素通りして、重畳器30に印加される。重畳器30は、制御信号を送信する場合と同様に、レーザ光源27及び光変調器28により生成される信号光に、制御信号変調器24の出力を重畳し、光ファイバ14aに出力する。これにより、光中継器18が監視信号を端局10(又は12)に送信するための搬送波周波数を規定する基準信号が、端局10から光中継器18に向けて送信される。
【0025】
制御信号の場合と同様に、光中継器18では、BPF54が、受光器50の出力から分周器22の出力周波数の成分を抽出して、基準再生回路56及び制御信号復調器58に印加する。基準再生回路56は、BPF54の出力(基準信号)の周波数を逓倍し、分周器60が基準再生回路56の出力を分周する。これにより、監視信号を端局10(又は12)に向けて送信するための搬送波が形成され、監視信号変調器64に印加される。制御回路62は、先に収集した中継器データを示す監視信号を監視信号変調器64に印加する。監視信号変調器64は、ASK、FSK又はPSK等のディジタル変調方式により、制御回路62からの監視信号で分周器60の出力を変調する。監視信号変調器64の出力は励起回路44に印加される。励起回路44は、先に説明したように、監視信号変調器64の出力に従って、光アンプ40及び/又は同42への励起光を浅く強度変調して、監視信号変調信号を光ファイバ線路16上で端局12から端局10に向かう信号光に重畳し、この信号光と一緒に端局10に送信する。
【0026】
端局10では、受光器32が、光ファイバ線路16から入力する光を電気信号に変換する。受光器32の出力は受信装置34と監視信号復調器36に入力する。分周器38は、光中継器18が監視信号を端局10に伝送するのに使用する搬送波の周波数(例えば、43.041kHz)を得るような分周比(例えば、1/148)で、基準発振器20の出力を分周し、監視信号復調器36に印加する。監視信号復調器36は、分周器38の出力を使って受光器32の出力から監視信号を復調する。復調された監視信号は制御・処理回路26に供給される。これにより、端局10は、遠隔にる光中継器18の詳細な動作状態を知ることができる。
【0027】
ここで、分周器22,60,38における分周比の関係を簡単に説明する。監視信号の搬送波としては、太平洋横断長とされる10,000km長の中継伝送システムでは、光増幅器の変調特性及びこれらの多段接続による周波数特性から見て、43kHz帯が最良である。光中継器18内での処理の容易さを考慮し、端局10から光中継器18に送信する基準信号の周波数を455kHzとする。基準再生回路56は、受信した基準信号を奇数倍(具体的には、7倍)して、3.185MHzを生成し、分周器60が基準再生回路56の出力を74分周して、43.04kHzを生成する。端局10では、基準発振器20の発振周波数を3.185MHzとすると、分周器22の分周比が1/7になり、デューティ比が50%でなくなる。デューティ比は50%であるのが好ましいので、分周器22の分周比1/nのnを整数にする必要がある。従って、基準発振器20の発振周波数を、455kHzの14倍(=2×7)の6.37MHzとした。基準発振器20の発振周波数はまた、455kHzの21倍(=3×7)の9.555MHzでもよい。光中継器18の分周器60から出力される搬送波の周波数と分周器38の出力の周波数とを一致させるためには、分周器38の分周比を1/148にすればよい。但し、基準発振器20の発振周波数が9.555MHzである場合には、分周器38の分周比を1/222とする。分周器38の出力の周波数を監視信号の搬送波の周波数と一致させることにより、監視信号復調器36で同期検波が可能になり、監視信号を容易に復調できるようになる。
【0028】
監視信号はまた、端局12で受信しても良い。端局12において監視信号を復調するための構成例を、図3に示す。この場合、光中継器18の励起回路44は、監視信号変調器64の出力に従って、光アンプ40への励起光を強度変調する。
【0029】
受光器70は、光ファイバ14bから入力する光を電気信号に変換する。受光器70の出力は、BPF72及びBPF74に印加される。BPF72は、端局10から光ファイバ線路14上に送出される基準信号成分を抽出する。BPF74は、光アンプ40の利得の変調により光ファイバ線路14に光中継器18から送出される監視信号変調信号の周波数成分を抽出する。BPF72の出力は基準再生回路76に印加される。基準再生回路76は、光中継器18の基準再生回路56と同様の回路であり、BPF72の出力周波数をPLLにより逓倍し、分周器78が基準再生回路76の出力を分周して、監視信号変調信号を同期検波するための周波数信号を生成する。基準再生回路76及び分周器78はそれぞれ、光中継器18の基準再生回路56及び分周器60と同じであり、同様に機能する。即ち、分周器78の出力周波数は、分周器60の出力周波数と同じである。監視信号復調器80は、分周器78の出力をBPF74の出力に乗算して、監視信号を同期検波する。
【0030】
本実施例では、端局10から光ファイバ線路14に送出される基準信号の周波数(455kHz)と、光中継器18から端局12に監視信号を伝送するのに使用するキャリアの周波数(43.041kHz)を上述のように異なる値にしているので、端局12は、基準信号と監視信号搬送波とを容易に識別できる。
【0031】
重畳器30における信号光と基準信号(又は制御信号の変調信号)の重畳方法を簡単に説明する。図4は、伝送信号光の振幅を基準信号(又は制御信号の変調信号)で変調して伝送する構成例を示し、図5は、基準信号(又は制御信号の変調信号)を送信する専用波長を設ける構成例を示す。
【0032】
図4を説明する。レーザ光源82−1〜82−nはそれぞれ異なる波長λ1〜λnでレーザ発振し、光変調器84−1〜84−nは、各レーザ光源82−1〜82−nの出力光を伝送信号#1〜#nで強度変調する。合波器86は、光変調器84−1〜84−nの出力光を合波する。光変調器88は、合波器86の出力を制御信号変調器24の出力(即ち、基準信号又は制御信号変調信号)で、浅く強度変調する。光変調器88の出力は光ファイバ線路14に出力される。この例では、光変調器88が、重畳器30となる。図1に示す実施例の光中継器18の構成は、図5に示す重畳方式に対応するものである。
【0033】
図5を説明する。レーザ光源90−1〜90−nはそれぞれ異なる波長λ1〜λnでレーザ発振し、光変調器92−1〜92−nは、各レーザ光源90−1〜90−nの出力光を伝送信号#1〜#nで強度変調する。また、レーザ光源94は、信号光の波長λ1〜λnのどれとも異なる波長λaでレーザ発振し、光変調器96が、レーザ光源94の出力光を、制御信号変調器24の出力(即ち、基準信号又は制御信号変調信号)で強度変調する。合波器98は、光変調器92−1〜92−n及び光変調器96の出力光を合波して、光ファイバ線路14に出力する。この例では、レーザ光源94、光変調器96及び合波器98が、重畳器30を構成する。光中継器18では、波長λaを分離する光フィルタが光段に必要になる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、光中継器の動作状態などを示す監視信号を端局に送信するための搬送波を、同じ端局又は別の端局からの基準信号を元に光中継器内で生成するので、光中継器内に局部発振器を設ける必要がなくなる。その結果、監視信号受信側で監視信号を搬送する搬送波の周波数変動を考慮する必要が無くなり、監視信号を受信するために不必要に広い帯域の受信装置を設けなくて良くなる。端局で監視信号変調信号を復調するのに同期検波を使用できるので、高いS/N比で監視信号を復調できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】本実施例における制御信号、基準信号及び監視信号のタイミング・チャートであり、(A)は、制御信号及び基準信号の送信シーケンスを示し、(B)は、監視信号の送信タイミングを示す。
【図3】端局12における監視信号受信系の概略構成ブロック図である。
【図4】重畳器30の一例の概略構成ブロック図である。
【図5】重畳器30の別の例の概略構成ブロック図である。
【符号の説明】
10,12:端局
14,16:光ファイバ線路
14a,14b,16a,16b:光ファイバ
18:光中継器
20:基準発振器
22:分周器
24:制御信号変調器
26:制御・処理回路
27:レーザ光源
28:光変調器
30:重畳器
32:受光器
34:受信装置
36:監視信号復調器
38:分周器
40,42:光アンプ
44:励起回路
46,48:光分岐器
50,52:受光器
54:バンドパス・フィルタ(BPF)
56:基準再生回路
58:制御信号復調器
60:分周器
62:制御回路
64:監視信号変調器
70:受光器
72,74:BPF
76:基準再生回路
78:分周器
80:監視信号復調器
82−1〜82−n:レーザ光源
84−1〜84−n:光変調器
86:合波器
88:光変調器
90−1〜90−n:レーザ光源
92−1〜92−n:光変調器
94:レーザ光源
96:光変調器
98:合波器

Claims (17)

  1. 発振源と、
    当該発振源の出力から生成される所定周波数の基準信号を第1の光ファイバに送出する基準信号送出手段と、
    当該第1の光ファイバからの光を電気信号に変換する受光器、当該受光器の出力から当該基準信号成分を抽出する基準信号抽出手段、当該基準信号抽出手段の出力から搬送波を生成する搬送波生成手段、当該光中継器の動作状態を示す監視信号で当該搬送波生成手段により生成された搬送波を変調する監視信号変調手段、及び、当該監視信号変調手段の出力を第2の光ファイバ上に送出する送出手段を具備する光中継器と、
    当該発振源の出力及び当該基準信号の一方から当該監視信号の搬送波と同じ周波数の復調用信号を生成する復調用信号生成手段と、
    当該第2の光ファイバを伝送した光を受光する受光器と、
    当該受光器の出力と、当該検復調用信号生成手段の出力とから当該監視信号を復調する監視信号復調手段
    とからなることを特徴とする光中継器監視システム。
  2. 当該発振源、当該基準信号送出手段、当該復調用信号生成手段及び当該監視信号復調手段が同じ端局に配置され、当該復調用信号生成手段は、当該発振源の出力から当該復調用信号を生成する請求項1に記載の光中継器監視システム。
  3. 当該発振源及び当該基準信号送出手段が第1の端局に配置されると共に、当該復調用信号生成手段及び当該監視信号復調手段が第2の端局に配置され、
    当該光中継器は当該第1の光ファイバからの光を当該第2の光ファイバに送出し、
    当該復調用信号生成手段は、当該第1の光ファイバ及び当該第2の光ファイバを伝送した当該基準信号から当該復調用信号を生成する請求項1に記載の光中継器監視システム。
  4. 当該基準信号送出手段は、当該基準信号を伝送信号光に重畳する重畳手段を有する請求項1に記載の光中継器監視システム。
  5. 当該重畳手段は、当該伝送信号光とは異なる波長の、当該監視信号を搬送する光を、当該伝送信号光と合波する光合波手段からなる請求項4に記載の光中継器監視システム。
  6. 当該重畳手段は、当該伝送信号光を当該基準信号に従って強度変調する光変調手段からなる請求項4に記載の光中継器監視システム。
  7. 当該基準信号が単一周波数のトーン信号である請求項1に記載の光中継器監視システム。
  8. 当該監視信号変調手段が、振幅シフトキーイング方式、位相シフトキーイング方式及び周波数シフトキーイング方式の何れか1の変調手段である請求項1に記載の光中継器監視システム。
  9. 当該送出手段は、当該第2の光ファイバに出力される信号光を当該監視信号変調手段の出力に応じて強度変調する光変調手段である請求項1に記載の光中継器監視システム。
  10. 当該光変調手段が、当該第2の光ファイバに出力される信号の利得を当該監視信号変調手段の出力に応じて変動させる手段である請求項9に記載の光中継器監視システム。
  11. 基準信号送出装置から光ファイバ線路を介して光中継器に所定周波数の基準信号を送出する基準信号送信ステップと、
    当該光中継器において、当該光中継器の監視信号を搬送する、当該基準信号の周波数とは異なる周波数の搬送波を当該基準信号から生成する搬送波生成ステップと、
    当該光中継器において、当該監視信号で当該搬送波を変調する監視信号変調ステップと、
    当該光中継器において、当該監視信号変調ステップによる監視信号の変調波を監視信号受信装置に向けて送信する監視信号送信ステップと、
    当該監視信号受信装置において、当該搬送波と同じ周波数の復調用信号を生成する復調用信号生成ステップと、
    当該監視信号受信装置において、当該光中継器から送られた監視信号変調信号を当該復調用信号により復調する監視信号復調ステップ
    とからなることを特徴とする光中継器監視方法。
  12. 当該復調用信号生成ステップが、当該基準信号及び当該基準信号を生成する元になる信号源の出力の一方から当該復調用信号を生成する請求項11に記載の光中継器監視方法。
  13. 当該基準信号送出ステップは、当該基準信号を伝送信号光に重畳する重畳ステップである請求項11に記載の光中継器監視方法。
  14. 当該重畳ステップは、当該伝送信号光とは異なる波長の、当該監視信号を搬送する光を、当該伝送信号光と合波する光合波ステップからなる請求項13に記載の光中継器監視方法。
  15. 当該重畳ステップは、当該伝送信号光を当該基準信号に従って強度変調する光変調ステップからなる請求項13に記載の光中継器監視方法。
  16. 当該監視信号変調ステップが、振幅シフトキーイング方式、位相シフトキーイング方式及び周波数シフトキーイング方式の何れか1の変調ステップである請求項11に記載の光中継器監視方法。
  17. 当該監視信号送信ステップは、伝送信号光を当該監視信号変調ステップの出力に応じて強度変調する光変調ステップである請求項11に記載の光中継器監視方法。
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