JP3573833B2 - 感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシリアルプリント方式のワープロ感熱プリンターなどに用いられる感熱記録紙及び感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録材料は支持体上に電子供与性の無色もしくは淡色の染料前駆体と電子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱発色層を設けたものであり熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより染料前駆体と顕色剤とが瞬時に反応し記録画像が得られるものである。
かかる感熱記録材料は比較的簡単な装置で記録画像が得られ、保守が容易で、さらに騒音の発生が少ないなどの利点があることから、ファクシミリ、ラベル、プリンタ等の分野のほか、券売機等の記録材料として広く利用されている。
その中で特に近年ワープロのニーズは、事務機器用から一般パーソナル用へと急速に普及していった。かかるパーソナルワープロには、記録方法としてシリアルヘッドを用いたシリアルプリント方式が一般的にとられているが、シリアルプリント方式はその構造上ヘッド側が移動しながら記録が行われるため、ヘッドと記録材料との摩擦が大きいほど、ヘッドがヘッドを支える支点を軸として、傾いて記録材料上を走行するため、ヘッド移動方向に対し垂直な罫線を印字する際1回印字ごとの罫線がずれてしまう、又、ヘッドが記録材料と接する圧力が高いため、ヘッドと記録材料との摩擦が大きいほど、ヘッドが走行した跡の光沢が上がってしまい甚だしい場合には発色してしまう等の現象が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的はシリアルプリント方式を用いた感熱記録機器における問題点、罫線ずれを防止し得てヘッド走行跡の光沢にも優れた感熱記録材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば支持体上にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層と該感熱発色層上に顔料と樹脂を主成分とする保護層を順次積層してなる感熱記録材料において、保護層には少なくとも融点が75℃以下の滑剤を含有し、かつ、保護層表面の静摩擦係数が0.3以下であり、かつ、該保護層中の顔料の少なくとも1種が球状の有機顔料であり、該保護層の乾燥重量が0.5g/m 2 以上であることを特徴とする感熱記録材料が提供される。
本発明に用いられる融点が75℃以下の滑剤としては、例えば高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性、植物性、鉱物性または石油系の各種ワックス類などが挙げられる。
また、保護層表面の静摩擦係数を0.3以下にするには、保護層に使用される樹脂、顔料、滑剤の種類によっても変わるが、保護層全重量の約0.3%以上の滑剤を含有することが好ましい。
【0005】
本発明において該保護層中に用いられる顔料として、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ベンゾグアナミン/ホルムアルデヒド縮合物、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物、メラミン/ホルムアルデヒド縮合物、アクリル系樹脂などの有機系の微粉末を挙げることができ、好ましくは保護層中の顔料の少なくとも1種の平均粒子径が該保護層の厚みの1倍以上であることが好ましい。
保護層の厚みとしては塗工膜の比重を1.0とし、塗工量がそのまま膜厚として計算でき、保護層の厚みとしの1倍以上の顔料を含有させることで、顔料が保護層の表面に突起し、サーマルヘッドとの接触面積を下げることで摩擦係数を小さくすることができる。
【0006】
本発明において該保護層中の顔料の少なくとも1種が球状の有機顔料であることが好ましく、有機顔料は無機顔料に比べ滑性を良くし、更に保護層表面の摩擦係数を小さくすることができる。また、必要に応じて前記したような無機顔料との併用もできる。
また、本発明によれば支持体上にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層と該感熱発色層上に顔料と樹脂を主成分とする保護層を順次積層してなる感熱記録材料において、該保護層中の顔料の少なくとも1種がモース硬度3以上であり、かつ、保護層表面の摩擦係数が0.3以下であることを特徴とした感熱記録材料が提供される。本発明のこの態様においては上記の態様とは異なりとくに滑剤の融点を75℃以下とすることなく同様の成果を挙げることができる。
【0007】
モース硬度が3以上の顔料としては炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、焼成カオリンなどが挙げられる。
また、本発明によれば支持体上にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層と該感熱発色層上に顔料と樹脂を主成分とする保護層を順次積層してなる感熱記録材料において、保護層に少なくとも融点が75℃以下の滑剤および融点が110℃以上の滑剤を含有することを特徴とした感熱記録材料が提供される。このように融点75℃以下の滑剤と融点が110℃以上の滑剤を併用することによっても罫線ずれを防止し、またヘッド走行跡の光沢の増加を抑制することができる。本発明に用いられる融点が75℃以下の滑剤としては前記の滑剤と同様な滑剤が挙げられる。
また、融点110℃以上の滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスラウリル酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アマイド、ジステアリルアジピン酸アマイドなどが挙げられる。
【0008】
融点75℃以下の滑剤と融点110℃以上の滑剤を保護層中に併用することによって、上記のように罫線ずれやヘッド走行跡の光沢の増加を抑制できるが、これは75℃以下の滑剤は、特にヘッドと感熱記録材料の非印字部との間の摩擦力を低下させる作用を有し、また110℃以上の滑剤はサーマルヘッドからの熱により該滑剤が溶融することで、特にヘッドと感熱記録材料の印字部との間の摩擦力を低下させる作用を有すものと推定され、従って印字部、非印字部ともにヘッドとの摩擦力が低下されるため、上記の効果が発揮されると推定される。
なお、融点75℃以下の滑剤と融点110℃以上の滑剤の比率としては好ましくは1:0.1〜2.0であり、更により好ましくは1:0.15〜1.5である(重量比率)。
本発明において該保護層の乾燥重量が0.5g/m2以上であることが好ましく、0.5g/m2未満では、保護層が感熱発色層を覆い切れず感熱発色層が露出し、保護層の効果が小さくなる。
【0009】
また、本発明においては必要に応じて支持体と感熱発色層との間に中間層を設けることができる。この場合の中間層は中空体微粒子または無機顔料を含有することができる。その中空体微粒子として種々のものが用いられ、例えばガラス、セラミックス、プラスチック等の材料で形成された中空体微粒子が挙げられるが、特に熱可塑性樹脂からなる中空率10%以上の中空体微粒子が好ましい。又、無機顔料としては給油量30ml/100g以上、好ましくは80ml/100g以上のものが選択される。これらの無機顔料としてはこの種の感熱記録材料に慣用される顔料中の一種または二種以上を選択することができる。その具体例としては炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機顔料などを挙げることができる。また、結合剤として後述する慣用の種々の結合剤を適量用いることができる。
本発明において用いられるロイコ染料は単独または2種以上混合して適用されるが、このようなロイコ染料としてはこの種の記録材料に適用されるものが任意に適用され、例えばトリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアゾキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物が好ましく用いられる。このような化合物の例としては、例えば以下に示すようなものが挙げられる。
【0010】
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、
3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、
3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、
3−(N−メチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−メチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−メチル−N−アミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N,N−ジ−n−アミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−メチル−N−iso−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、
3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、
ベンゾイルロイコメチレンブルー、
6’−クロロ−8’−メトキシベンゾインドリノスピロピラン、
6’−ブロモ−8’−メトキシベンゾインドリノスピロピラン、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロロ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−モルホリノ−7−(N−プロピルトリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロロフェニル)メチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルエチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノアミノフルオラン、
2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−N−ブチルアニリノ)フルオラン、
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、
3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−2−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−テトラフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1’’−p−ジメチルアミノフェニル−1’’−p−クロロフェニル−1’’,3’’−ブタジエン−4’’−イル)ベンゾフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1’’−p−ジメチルアミノフェニル−1’’−フェニル−1’’,3’’−ブタジエン−4’’−イル)ベンゾフタリド、
3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’(6’−ジメチルアミノ)フタリド、
3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロネフタリド、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタン等。
【0011】
又、本発明においては顕色剤として電子受容性の種々の化合物、例えばフェノール性化合物、チオフェノール性化合物、チオ尿素誘導体、有機酸及びその金属塩等を使用することができ、その具体例としては以下に示すものがあげられるが、これらに限られるものではない。
4,4’−イソプロピリデンジフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス−o−メチルフェノール、
4,4’−sec−ブチリデンビスフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、
p−ニトロ安息香酸亜鉛、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジルイソシアヌル酸、
2,2−(3,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、
4−{β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、
1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)3,5−ジオキサヘプタン、
1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、
フタル酸モノベンジルエステルモノカルシウム塩、
4,4−シクロヘキシリデンジフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、
4,4’−ジフェノールスルホン、
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジフェノールスルホキシド、
p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、
p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
プロトカテキュ酸ベンジル、
没食子酸ステアリル、
没食子酸ラウリル、
没食子酸オクチル、
1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)プロパン、
N,N’−ジフェニルチオ尿素、
N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、
サリチルアニリド、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、
1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、
2,4’−ジフェノールスルホン、
2,2’−ジアリル−4,4’−ヒドロキシフェニルスルホン、
3,4−ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、
1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、
2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸亜鉛、
2−アセチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、
α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)α−メチルトルエン、
チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、
テトラブロモビスフェノールA、
テトラブロモビスフェノールS、
4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、
4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)等。
【0012】
本発明の感熱記録材料を製造するには、ロイコ染料、顕色剤、本発明の化合物及びそのほかの助剤を支持体上に支持結合させればよい。この場合の結合剤としては、慣用の種々の結合剤を適量用いることができ、その具体例を挙げると、例えば以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタアクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
【0013】
また、本発明においては、さらに感度向上剤として種々の熱可融性物質を併用することができ、その具体例としては以下に示すものが挙げられるが、これに限られるわけではない。ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)等。
【0014】
なお、本発明により感熱記録材料を得る場合には、ロイコ染料、顕色剤と共に必要に応じこの種の感熱記録材料に慣用される添加成分、例えば填料、界面活性剤、滑剤、圧力発色防止剤等を併用することができる。この場合填料として例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などの有機系の微粉末を挙げることができ、滑剤としては高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性、植物性、鉱物性または石油系の各種ワックス類などが挙げられる。
【0015】
なお、本発明においては中間層と感熱発色層との間に、必要に応じて別の中間層として顔料、結合剤、熱可融性物質などを含有する層を設けることができる。更に本発明の記録材料は記録画像の保存安定性を向上などの目的により感熱記録層と保護層との間に別の保護層を設けることも可能であるが、この場合保護層を構成する成分としては前記の顔料、結合剤、熱可融性物質等を用いることができる。
次に本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお以下に示す部および%はすべて重量基準である。
【0016】
【発明の実施の形態】
【0017】
【実施例】
〔A液〕
微小中空粒子分散体(スチレン−アクリルを主体とする共重合体樹
脂)(固形分濃度27.5%、平均粒子径1μm、中空率50%) 72部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47.5%)21部
水 7部
上記配合からなる混合物を撹拌分散して中間層形成液を調製した。
〔B液〕
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
〔C液〕
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン 10部
シュウ酸ビス(4−メチルベンジル) 5部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 30部
炭酸カルシウム 15部
水 40部
上記組成物からなる混合物をそれぞれ平均粒子径が1.5μ以上、2.5μ以下となるようにサンドミルを用いて分散して〔A液〕及び〔B液〕を調製した。
【0018】
次に〔A液〕10部、〔B液〕30部を混合して感熱発色層塗布液を調製した。これらを塗布調製液を市販の上質紙(坪量52g/m2)の表面に、乾燥後重量が5g/m2となるよう塗布乾燥して中間層を設けた後、感熱層の乾燥後重量が4.5〜5.5g/m2となるように塗布乾燥して感熱発色層を設けた。
〔D液〕
顔料 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
上記組成物からなる混合物をサンドミルを用いて分散して、顔料分散液〔D液〕を調製した。なお、顔料は表1に示す。
【0019】
〔E液〕
D液 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 40部
架橋剤 10部
滑剤 x部
水 30−x部
上記配合からなる混合物を撹拌分散して保護層形成液を調製した。なお、滑剤及びその配合比は表1,2に示す。次に感熱発色層上に保護層形成液を乾燥重量が約2g/m2になるよう塗布乾燥し、その表面を平滑度が500〜2000秒になるよう層表面をカレンダー掛けして感熱記録材料を作成した(実施例9〜12)、比較例1〜4)。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
次に実施例11の保護層形成後乾燥重量が表3の様にした以外は、同様にして感熱記録材料を作成した(実施例19〜21)
【0023】
【表3】
【0026】
以上の様にして作製した各感熱記録材料について、罫線ずれ及びヘッド走行跡の光沢に関する試験を行った。その結果を表5,6に示す。試験法は次のようにした。
【0027】
〔罫線ずれ〕
リコー社製マイリポート NT−510及び富士通社製 オアシス 30−LX 701の3行印字可能なシリアルプリンターにて縦罫線を印字し、その1行毎の縦罫線のずれを目視により測定した。
◎:ずれが目立たない
○:ほとんどずれが目立たない
△:ずれはあるが支障がない
×:ずれが目立つ。
【0028】
〔走行跡の光沢〕
リコー社製 マイリポート NT−510及び富士通社製 オアシス 30−LX 701の3行印字可能なシリアルプリンターにて印字し、ヘッド走行前の光沢度とヘッド走行後の光沢度を測定し、光沢増加率を求めた。
【0029】
【数1】
【0030】
〔静摩擦係数〕
JIS P8147 傾斜法による。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【発明の効果】
本発明の記録材料は感熱記録機器において、罫線ずれを防止することができ、またヘッド走行跡の光沢においても優れた感熱記録材料が得られる。
Claims (1)
- 支持体上にロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層と該感熱発色層上に顔料と樹脂を主成分とする保護層を順次積層してなる感熱記録材料において、保護層には少なくとも融点が75℃以下の滑剤を含有し、かつ、保護層表面の静摩擦係数が0.3以下であり、かつ、該保護層中の顔料の少なくとも1種が球状の有機顔料であり、該保護層の乾燥重量が0.5g/m 2 以上であることを特徴とする感熱記録材料。
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JP3230895 | 1995-02-21 | ||
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-08-04 JP JP19995395A patent/JP3573833B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2281694A1 (en) | 2009-08-05 | 2011-02-09 | Ricoh Company, Ltd. | Thermosensitive recording material |
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