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JP3407469B2 - 情報処置装置 - Google Patents

情報処置装置

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JP3407469B2
JP3407469B2 JP09070895A JP9070895A JP3407469B2 JP 3407469 B2 JP3407469 B2 JP 3407469B2 JP 09070895 A JP09070895 A JP 09070895A JP 9070895 A JP9070895 A JP 9070895A JP 3407469 B2 JP3407469 B2 JP 3407469B2
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JP
Japan
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bus
module
signal
information processing
circuit
Prior art date
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英樹 大坂
行宏 関
茂美 足立
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
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    • G06F13/40Bus structure
    • G06F13/4063Device-to-bus coupling
    • G06F13/4068Electrical coupling
    • G06F13/4072Drivers or receivers
    • G06F13/4077Precharging or discharging
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
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    • HELECTRICITY
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバスを介してなされるC
PUやメモリ等の素子間(例えばCMOS等により構成
されたデジタル回路間又はその機能ブロック間)での信
号伝送をおこなう情報処理装置に関し、特に、複数のモ
ジュールが同一のバス線に接続される装置の信号伝送を
高速に行う情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置により構成されたデ
ジタル回路間の信号伝送を高速に行うための技術とし
て、信号振幅を1V以下のような小振幅で伝達する低振
幅インタフェースに関する技術があげられる。
【0003】特に、半導体集積回路の益々の高速化によ
って、信号波形のエッジすなわち、立ち上がり速度や立
ち下がり速度が早まることにより、モジュールをバスに
接続したときに生じるインピーダンスの不整合による波
形歪が無視できなくなっている。このため、バスを線路
のインピ−ダンスで終端するいわゆる整合終端方法を用
いるのが一般的となっている。
【0004】これらの低振幅インタフェースについて
は、例えば日経エレクトロニクス9月27日号(No.591)
P269〜290(日経BP社、平成5年発行)に詳
しく記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図2は、一般的なバス
配線の1例を示す構成図であって、0はバックボードと
呼ばれるプリント配線基板でありバス接続されるモジュ
ール1から4までを搭載するためのコネクタ41〜44
が実装されている。これら41〜44のコネクタはバス
と呼ばれるバス10により相互に接続されており、バス
10の両端は終端抵抗200と201により両端を整合
終端されている。ここで終端抵抗(Rtt)200、2
01の一方の端は終端電圧電源(Vtt)300にそれ
ぞれ接続されている。
【0006】1〜4は、コネクタ41〜44を介してバ
ス接続されるモジュールである。21はバスに信号を出
力するドライバ、32〜34はバス信号を入力するレシ
ーバである。ここでドライバ21やレシーバ32〜34
は、スタブと呼ばれる配線11〜14を介してコネクタ
41〜44に接続している。
【0007】このようなシステムに於いて、スタブ11
〜14を伝搬波形の立ち上がり立ち下がり時間に進む距
離に比べて無視できない線路長を持つ場合は、スタブ1
1〜14とバス10との間で特性インピーダンスに差が
あるため波形歪みの原因となっている。このためGTL
(Gunning Transistor Logic)では先に掲げた文献(日経
エレクトロニクス9月27日号(No.591) P269〜2
90:日経BP社、平成5年発行)にもあるように切り
替え時間を遅くするための制御回路が設けてある。
【0008】このようにスタブと分岐したバスの特性イ
ンピーダンスが異なるために、また、出力インピーダン
スとスタブの特性インピーダンスが異なるために波形歪
みが大きく、動作周波数を上げることができないと言う
課題があった。
【0009】また、GTLのようなオープンドレイン型
のインタフェースとCTT(CenterTapped Termination)
のようなプッシュプル型のインタフェースの間には信号
レベルの互換がないという課題があった。
【0010】本発明の第1の目的は、伝搬波形の歪みを
小さくすることで高速に信号の伝送行うことができる情
報処理装置を提供することにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、既存のGT
LあるいはCTTのモジュールを変更する事無しに、信
号波形の歪みを少なくすることで更に高速化できるよう
にすることができる情報処理装置を提供することにあ
る。
【0012】また、本発明の第3の目的は、GTLのよ
うなオープンドレイン型のインタフェースと、CTTの
ようなプッシュプル型のインタフェースといった基準電
圧の異なるインタフェースを混在させてデータ転送を可
能とさせる情報処理装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の第4の目的は、必要とする
電源電圧が異なるモジュールを混在してバスに接続する
場合でもデータ転送を可能とさせる情報処理装置を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、信号を伝達するバスと、前記バスに接続
され信号を前記バスに送受信する少なくとも一つのモジ
ュールと、前記バスの両端に設けられ、前記モジュール
が接続された前記バスの特性インピーダンスに従って整
合終端する終端抵抗と、前記バスと前記モジュールの間
に設けられ、前記モジュールの特性インピーダンスに0.
8から1.3を乗じた値から前記バスの特性インピーダンス
に0.5を乗じた値を引いた値を持つマッチング抵抗と、
前記モジュールと前記マッチング抵抗と前記バスとを直
列接続するよう構成される。
【0015】また、本発明は、バックボードと、少なく
とも1つのモジュールと、前記バックボードと前記モジ
ュールを接続するコネクタを有する情報処理装置であっ
て、前記バックボードは、信号を伝達するバスと、前記
バスの両端に設けられ、前記モジュールが接続された前
記バスの特性インピーダンスに従って整合終端する終端
抵抗とを有し、前記モジュールは、前記バスと前記モジ
ュールの間に設けられ、前記モジュールの特性インピー
ダンスに0.8から1.3を乗じた値から前記バスの特性イン
ピーダンスに0.5を乗じた値を引いた値を持つマッチン
グ抵抗とから構成される。
【0016】また、本発明は、バックボードと、少なく
とも1つのモジュールと、前記バックボードと前記モジ
ュールを接続するコネクタを有する情報処理装置であっ
て、前記バックボードは、信号を伝達するバスと、前記
バスの両端に設けられ、前記モジュールが接続された前
記バスの特性インピーダンスに従って整合終端する終端
抵抗と、前記バスと前記モジュールの間に設けられ、前
記モジュールの特性インピーダンスに0.8から1.3を乗じ
た値から前記バスの特性インピーダンスに0.5を乗じた
値を引いた値を持つマッチング抵抗とから構成される。
【0017】
【作用】スタブとバスとの間にマッチング抵抗を挿入す
ることで、スタブから見たバスの特性インピーダンスを
整合する。このことによりスタブの両端での多重反射を
なくすことで波形歪みを無くす。
【0018】さらにこのマッチング抵抗をバックボード
上のバスとコネクタの間に実装することで、GTLある
いはCTTインタフェースを持つモジュールを接続した
バス信号波形歪みを小さくすることができる。
【0019】さらにGTLあるいはCTTインタフェー
スを持つモジュールに供給する入力回路(レシーバ)の
基準電圧と終端電圧をVref制御回路で制御すること
で、これらが混在したモジュール間でバス接続してもデ
ータ転送することができる。
【0020】さらに必要とする電源電圧が異なるモジュ
ールを混在してバスに接続する場合でも、モジュール毎
に必要な電源電圧を識別しこれに応じて個別にモジュー
ルに供給することで達成できる。
【0021】
【実施例】第1の実施例を図1を用いて説明する。 図2
に対応する部分には同じ記号を用いている。51〜54
はマッチング抵抗で、これらはモジュール1〜4上に於
いてスタブ11〜14とコネクタ41〜44の間に挿入
され実装されている。
【0022】伝搬波形の歪みを小さくするためにはスタ
ブとバス間の反射が0となるようにマッチング抵抗の値
を設定すればよい。尚、この理由については後述する。
【0023】まず、反射係数Γは次式によって求めるこ
とができる。
【0024】
【数1】 Γ=((Rm+Z0/2)−Z1)/((Rm+Z0/2)+Z1) この数1から、反射係数Γが0となる場合のマッチング
抵抗51〜54(Rm)は次の数式によって表される。
【0025】
【数2】Rm=Z1−Z0/2 ここで、 Z1:スタブ11〜14の線路の特性インピ
ーダンス Z0:バス10の特性インピーダンス であり、図1に示した回路ついて以下のパラメータに基
づいてシミュレーションを行った。また、シミュレーシ
ョンの結果を図3に、シミュレーションにもちいた図1
の等価回路を図4に示す。
【0026】 ・終端電圧電源:Vtt300,301=1.65
[V] ・終端抵抗:Rtt200,201=36[Ω] ・バス10の特性インピーダンス:Zo=50[Ω] ・スタブL1〜L12の特性インピーダンス:Z1=7
5[Ω] ・マッチング抵抗:R1〜R12=50[Ω] ・キャパシタンス:C1〜C12=10[pF] ・ドライバの出力インピーダンス:RS=10[Ω] ・電圧源:P1=0[V]と3.3[V]の繰り返しパ
ルス電圧(25MHz) (立ち上がり・立ち下がり時間=0.5[ns]) 図3でバスの出力点VP1、バスの近端VP2バスの遠
端VP4とも全てリンギングがなく滑らかな波形である
ことが分かる。このようにスタブとバスの間に数2で表
されるマッチング抵抗を挿入することによってバス上の
伝搬信号の波形歪みが極めて小さくなることが分かる。
また、マッチング抵抗51〜54を挿入したことで、信
号レベルが小さくなるが、図1では示していないが入力
回路32〜34をGTLやCTTと同様にコンパレータ
を用いることで信号を弁別できる。すなわち図5(A)
で示したコンパレータ型レシーバ30の基準電圧(Vr
ef)60をCTTと同じ終端電圧(この場合Vtt=
1.65V)に取ればよい。
【0027】尚、入力回路32〜34の詳しい構成は本
発明の内容に直接関係しないためこれらの構成について
は図4を用いて、後にまとめて記載し、図4の回路の場
合のシュミレーションを図14、図15を用いて後に記
載する。
【0028】次に、マッチング抵抗51〜54の最適な
範囲を示す。
【0029】図6にマッチング抵抗51〜54を変化さ
せたときの、受端の信号振幅(VP2,VP3)と反射
係数Γを示す。ここで用いたパラメータは図3の条件と
同じである。反射係数Γは、マッチング抵抗51〜54
が大きくなるに従い緩やかに増大し、数2で表される抵
抗値の時、零となることがわかる。ここで反射係数Γは
零の場合ばかりでなく±0.1程度であっても実用上問
題ない。この場合のマッチング抵抗Rmは数1から次式
で表される。
【0030】
【数3】 Rm=k・Z1−Z0/2, (0.8<k<1.3) ここでk = (1 + Γ) / (1 - Γ)であり、反射係数Γを
(-0.1 ≦Γ≦ 0.1)の範囲で代入する事で得られる。こ
のときkの下限値・上限値は、Γが±0.1を含むよう
に、それぞれ、小数点第2位で切り捨て、切り上げして
いる。
【0031】また、受端(VP2,VP3)での信号振
幅は逆に抵抗が大きくなるに従い低下する。ここで信号
振幅が前記コンパレータ型レシーバ30が弁別できる振
幅を有している必要があり、この弁別可能な信号振幅は
一般的にVrefに対して±0.2V程度、更にノイズ
マージンを0.2V程度確保しようとすると信号は、
0.6V以上確保する必要がある。 受端(VP2,V
P3)での信号振幅をVkswing以上にするマッチ
ング抵抗Rmは次数で与えられる。
【0032】
【数4】 Rm≦Rtt・(Vtt/Vkswing−0.5)−Rs 数1、2から、波形歪みを小さくするために反射係数Γ
±0.1以下にし、かつ、受端での信号振幅を0.6V
以上を与えるマッチング抵抗51〜54の最適な範囲
は、この場合56〜97Ωであることがわかる。
【0033】このようにマッチング抵抗51〜54を5
6〜97Ωに取ることで、信号波形の歪みを極小にで
き、かつ、信号弁別に必要な振幅を確保できるのでバス
データを高速にかつ安定に転送できる。
【0034】(実施例2)第2の実施例を図7を用いて
説明する。本実施例においてマッチング抵抗51〜54
は、スタブ11〜14を接続するコネクタ41〜44
と、バス10との間に挿入されている。マッチング抵抗
51〜54の値は、第1の実施例と同じ数3で表される
値である。このように構成することによって、スタブか
らバスのインピーダンスの乱れがなくバス上の伝搬信号
の波形歪みが極めて小さくなるという、第1の実施例と
同じ効果がある。
【0035】更に、第1の実施例と比べてマッチング抵
抗51〜54がバス10とコネクタ41〜44の間に挿
入されているので、コネクタ41〜44の持つ静電容量
をバス10から抵抗を介して接続するようになる。その
ためコネクタ41〜44の持つ静電容量を抵抗を含めて
介すためバス10のインピーダンスの乱れ・インピーダ
ンスの低下を防ぐことができる。このことにより、第1
の実施例に比べて更に信号の波形を小さくすることがで
きるという効果がある。
【0036】また、本実施例では、図2と比べてバック
ボード0上のマッチング抵抗51〜54のみ異なる。こ
れにより、図2に示されるようなモジュール1〜4をそ
のまま用いた場合でも、モジュール1〜4のスタブ11
〜14とバス10とのインピーダンス整合が取れること
になり、波形歪みを小さくすることができる。すなわ
ち、モジュール41〜44はほとんど変更無しにバック
ボード0上に抵抗を実装するだけでバス転送を更に高速
化できるという効果がある。この場合、バックボード0
に追加する部品は抵抗だけであり、集合抵抗器などを用
いれば、製造する際のコストアップを抑えることができ
る。
【0037】(実施例3)第3の実施例を図8を用いて
説明する。
【0038】21A〜24AはGTL等のオープンドレ
イン型ドライバであり、本実施例は全てのモジュールの
バスインタフェース回路はオープンドレイン型ドライバ
である。31〜34はコンパレータ型レシーバである。
61〜64はコンパレータ31〜34の基準電圧であ
る。ここでは示していないが基準電圧Vref61〜6
4は、バックボード0から給電されている。また、マッ
チング抵抗Rm51〜54は、数3で与えられる値を取
る。
【0039】このとき受信端でのデータ信号振幅は、こ
れをVkで表せば、次のように表される。
【0040】
【数5】信号H状態:Vkh=Vtt
【0041】
【数6】 信号L状態:Vkl= Vtt−Vtt・Rtt/(2・(Rtt/2+Rm+Rs)) ここでRsはドライバの出力インピーダンスである。コ
ンパレータ型レシーバ61〜64の基準電圧Vrefを
次式で表されるように信号振幅の半分の電圧に取る。
【0042】
【数7】 Vref=(Vkh−Vkl)/2 =Vtt・Rtt/((Rtt/2+Rm+Rs)・4) このようにVref61〜64を(7)数のように取る
ことで、従来知られているGTL等のオープンドレイン
ドライバを用いた場合でも、バックボード0にマッチン
グ抵抗51〜54を挿入するだけで波形が安定し、か
つ、高速動作が可能になる。
【0043】これは、一度ユーザが購入した製品であっ
ても機能モジュールがGTL等のオープンドレイン型ド
ライバであれば、これを買い換えることなく、バックボ
ードのみ交換することで、バス自体の動作周波数を向上
することができることを意味している。このためシステ
ムの性能アップを少ないコストで達成できるという効果
がある。
【0044】(実施例4)第4の実施例を図9を用いて
説明する。
【0045】21B〜24BはCTT等のプッシュプル
型ドライバであり、本実施例は全てのモジュールのバス
インタフェース回路はプッシュプル型ドライバである。
31〜34はコンパレータ型レシーバである。61〜6
4はコンパレータ31〜34の基準電圧である。ここで
は示していないが基準電圧Vref61〜64は、バッ
クボード0から給電されている。マッチング抵抗Rm5
1〜54は、数3で与えられる値を取る。
【0046】このとき受信端でのデータ信号振幅は、V
ttを中心に同じ電圧でHとLに振れるので、この電圧
Vttをコンパレータ31〜34の基準電圧Vref6
1〜64に取れば信号を弁別できる。
【0047】
【数8】Vref = Vtt このようにVref61〜64を数8のように取ること
で、従来技術であるCTT等のプッシュプル型ドライバ
を用いた場合でも、バックボード0にマッチング抵抗5
1〜54を挿入するだけで波形が安定し、かつ、高速動
作が可能になる。
【0048】すなわちモジュールは変更することなしに
データ転送を高速化・安定化する事ができる。
【0049】これは、一度ユーザが購入した製品であっ
ても機能モジュールがCTT等のプッシュプル型ドライ
バであれば、これを買い換えることなく、バックボード
のみ交換することで、バス自体の動作周波数を向上する
ことができることを意味している。このためシステムの
性能アップを少ないコストで達成できるという効果があ
る。
【0050】(実施例5)第5の実施例を図10を用い
て説明する。本実施例では、オープンドレイン型ドライ
バと、プッシュプル型ドライバを持つモジュールが混在
している場合でもデータ転送を可能とするものである。
【0051】1はバスインタフェース回路にGTLのよ
うなオープンドレイン型のドライバ21を持つモジュー
ルである。2〜4はバスインタフェース回路にCTTの
ようなプッシュプル型のドライバ22〜24を持つモジ
ュールである。31〜34はコンパレータ型レシーバで
あり、それぞれの基準電圧(Vref1〜4)61〜6
4は、Vref制御回路400からコネクタ41〜44
を介して給電されている。また終端電圧Vtt300も
Vref制御回路400から制御・給電されている。
【0052】71〜74は各モジュール1〜4の、バス
インタフェース識別信号であり、各モジュール1〜4に
おいて生成され、コネクタ41〜44を通じてVref
制御回路400に接続されている。このバスインタフェ
ース識別信号71〜74は、モジュール1〜4に於いて
バスインタフェースの種類によって生成されるものであ
り、例えばGTLとCTTの2種類の混在バスなら2値
すなわち1ビット信号であればよい。それ以上のバスイ
ンタフェースが混在しているのなら、その種類に応じた
信号を生成できればよく、かつ各インタフェース回路に
応じた固定レベルでよい。尚、バスインタフェース史機
別信号化等をコネクタに割り当ててもよい。
【0053】今、モジュール1のオープンドレイン型の
ドライバ21からデータを出力する場合、図3のように
波形歪みが殆どなく低振幅の波形がバス上を伝搬し各モ
ジュールに到達する。ここで波形歪みが小さい理由は、
実施例1、2と同じくスタブ11とバス10との間で整
合が取れ多重反射を繰り返さないためである。
【0054】この到達した波形は各モジュール2〜4の
レシーバ32〜34に於いて基準電圧62〜64と比較
されることで、データが”H”か”L”かを認識され
る。ここでモジュール2〜4上のバス信号振幅Vkは、
次式で表される。
【0055】
【数9】信号H状態:Vkh=Vtt
【0056】
【数10】 信号L状態:Vkl= Vtt−Vtt・Rtt/(2・(Rtt/2+Rm+Rs)) ここでVkhとVklは、ドライバがそれぞれ”
H”、”L”状態でのレシーバ32〜34の入力信号電
圧である。Rsはドライバの出力インピーダンス、Vt
tは終端電圧、Rttは終端抵抗、Rmはマッチング抵
抗51〜54の値である。
【0057】コンパレータ型レシーバ32〜34は、そ
の基準電圧62〜64を次数で表されるように信号振幅
の半分の電圧に取ることでデータを確実にラッチするこ
とができる。
【0058】
【数11】 Vref=(Vkh−Vkl)/2 =Vtt・Rtt/((Rtt/2+Rm+Rs)・4) これは、実施例3と同じであり、実施例3と同様にコン
パレータ型レシーバ61〜64はデータを弁別できるの
でデータ転送を歪みを少なく確実にかつ高速に行うこと
ができる。
【0059】次に、モジュール4のプッシュプル型のド
ライバ24からデータを出力する場合を説明する。ここ
で22〜24はENABLE用MOSスイッチ型トラン
ジスタを省略して示している。プッシュプル型のドライ
バ24からのデータ波形も、図3のように波形歪みが殆
どなく低振幅の波形がバス上を伝搬し各モジュールに到
達する。ここで波形歪みが小さい理由は、実施例1、2
と同じくスタブ14とバス10との間で整合が取れ多重
反射を繰り返さないためである。
【0060】この到達した波形は各モジュール1〜3の
レシーバ31〜33に於いて基準電圧61〜63と比較
されることで、データが”H”か”L”かを認識され
る。ここでモジュール1〜3上のバス信号振幅Vkは、
次式で表される。
【0061】
【数12】 信号H状態:Vkh= Vtt−(Vcc−Vtt)・Rtt/(2・(Rtt/2+Rm+Rs) )
【0062】
【数13】 信号L状態:Vkl= Vtt−Vtt・Rtt/(2・(Rtt/2+Rm+Rs)) ここでVkhとVklは、ドライバがそれぞれ”
H”、”L”状態でのレシーバ31〜33の入力信号電
圧である。Rsはドライバの出力インピーダンス、Vc
cはCTTの出力ドライバ24に給電される電源電圧で
ある。Vttは終端電圧、Rttは終端抵抗、Rmはマ
ッチング抵抗51〜54の値である。
【0063】コンパレータ型レシーバ31〜33は、そ
の基準電圧61〜63を次式で表されるように信号振幅
の半分の電圧に取ることでデータを確実にラッチするこ
とができる。
【0064】
【数14】 Vref=(Vkh−Vkl)/2 =(2Vtt−Vcc)・Rtt/((Rtt/2+Rm+Rs)・4) これは、CTT等のプッシュプル型ドライバ出力に最適
な場合であるが、GTL等のオープンドレイン型ドライ
バ出力に最適な数11と同じ条件にできる。それはVt
t=Vccであり、CTTドライブ時の基準電圧を与え
る数14はGTLドライブ時の基準電圧の数11と同じ
となる。すなわち終端電圧(Vtt)300をCTTド
ライブに給電電圧Vccと同じにすることで、CTT、
GTLの何れがドライブであっても信号振幅Vkを同じ
にでき、基準電圧Vrefを同一にできる。
【0065】このときCTTのドライバは最終段の出力
回路がプッシュプル型(トーテムポール型)であり、こ
の”H”側トランジスタはVtt=Vccの時、出力信
号に拘わらずドレイン−ソース間の電圧が0のため、絶
えずオフになるので、結果として最終段のトーテムポー
ル回路はオープンドレイン回路と同じ動作をする。この
ようにしてCTT、GTLとも同じ振幅、同じ基準電圧
となり両者間でデータ転送を行うことができる。当然こ
の場合でもスタブとバスの間のインピーダンスはマッチ
ング抵抗Rmにより整合されているので波形歪みが少な
く、 高速にかつ確実にデータを伝送できる。
【0066】このようにVtt=Vccとし、コンパレ
ータの基準電圧を数11とすることで、オープンドレイ
ン型ドライバと、プッシュプル型ドライバを持つモジュ
ールが混在している場合でもデータ転送を可能となる。
【0067】Vref400の具体的な構成と機能を図
11を用いて説明する。Vref制御回路400は、バ
スに接続されるバスインタフェース回路の種類により各
モジュールに供給する基準電圧Vref及び終端電圧V
ttを制御する。
【0068】Vref制御回路400には、各モジュー
ルからのバスインタフェース識別信号71〜74が入力
されている。また、Vref制御回路400からは各モ
ジュールのバスインタフェースの入力レシーバに基準電
圧(Vref1〜4)61〜64を供給している。40
1はインタフェース種認識回路であり、バスインタフェ
ース識別信号71〜74が入力されている。
【0069】認識回路401は、バスインタフェース認
識信号71〜74の全てがGTLなどのオープンドレイ
ン型ドライバを持つバスインタフェースに一致している
場合は、基準電圧61〜64が数11で表される電圧に
なるよう内部電源411〜414を制御する。ここで内
部電源411〜414は、電圧レギュレータ等を制御す
ることで生成しても良いし、制御回路400に供給され
ている電圧から抵抗分圧を用いることで生成しても良
い。これは、レシーバのコンパレータが電流を消費しな
いので抵抗による電圧ドロップがないためである。ま
た、認識回路401は内部電源410をバスに接続され
ているドライバが規定している終端電圧になるように制
御する。この電源410は終端抵抗200、201を介
して電流が流れるので、抵抗による電圧レベルを作る事
はできない。電圧レギュレータ等の電流を流しても電圧
がドロップしない電源が好ましい。
【0070】次に、認識回路401は、バスインタフェ
ース認識信号71〜74の全てがCTTなどのプッシュ
プル型ドライバを持つバスインタフェースに一致してい
る場合は、基準電圧61〜64が終端電圧Vttと同じ
電圧になるよう内部電源411〜414を制御する。ま
た、認識回路401は内部電源410をバスに接続され
ているドライバが規定している終端電圧になるように制
御する。
【0071】更に、バスインタフェース認識信号71〜
74が異なる場合は、すなわちGTLとCTTが混在し
ている場合、終端電圧(Vtt)300をCTTに給電
しているVccと同じ電圧になるよう電源410を制御
するとともに、出力の基準電圧61〜64を数11で表
される電圧になるよう内部電源411〜414を制御す
る。
【0072】ここで示したVref制御回路400はバ
スインタフェース回路が2種類の場合であるが、それ以
上ある場合は、更にそれに応じた種類の基準電圧を供給
すればよい。
【0073】ここでは、基準電圧切り替えを認識回路4
01により行ったが、このほかに認識回路と電圧制御を
プログラマブルにすることで、システム起動時に、ある
いは動作中であっても、構成ソフト(コンフィギュレー
ションソフト)が、自動で制御することができるように
することもできる。このように構成すれば、いわゆるプ
ラグアンドプレーをさまざまなバスインタフェースを持
つモジュール対して実現できる。
【0074】(実施例6)第6の実施例を図12を用い
て説明する。本実施例では、必要とする電源電圧が異な
るモジュールを混在してバスに接続する場合でもデータ
転送を可能とするものである。すなわちエンドユーザが
設置済みのモジュールを生かしながら、バスインタフェ
ースとモジュール電源電圧が異なり、かつ新しい機能を
持つモジュールを増設出来るようにすることが本実施例
の目的である。
【0075】モジュールにそれが接続されているコネク
タ41〜44から給電する場合、コネクタには給電用の
ピンが設けられているが、そのピンの位置(番号)はコ
ネクタ41〜44において全て同じである。これはバス
上のどのコネクタに接続してもモジュールが動作するた
めに不可欠な条件であり、異種電源を持つモジュールを
混在させるためには、コネクタの同じピン番号から異な
る電圧を給電する必要がある。
【0076】バス転送は実施例5と同じくバスインタフ
ェース種別をここには示していないがVref制御回路
が識別し、終端電圧Vttとコンパレータ基準電圧Vr
efを制御することで成される。
【0077】モジュール1〜4にはそれぞれ半導体集積
回路(LSI)を複数個搭載し、そのうちいくつかのL
SIがバス接続されている。ここでは91〜94のLS
Iを代表させて記載している。ここのモジュール1〜4
は、実現する機能により必要な電源電圧が5Vや3.3
Vのように異なる場合があり、また±12Vなどを必要
電圧が複数ある場合もある。図12に於いて各モジュー
ル1〜4が必要とする電圧をVcc1〜4と表記してい
る。
【0078】500は電源供給回路であり、各モジュー
ルが必要とする電源電圧Vcc1〜4を供給する。モジ
ュール1〜4において、81〜84は給電ラインであり
電源供給回路500からコネクタ41〜44を介して給
電される。101〜104はモジュール電源識別信号で
ある。各モジュール毎に必要な電源電圧の情報をこの信
号を介してモジュール1〜4から給電回路500に伝え
られる。
【0079】この信号の生成方法を図13を用いて説明
する。コネクタ40を介して正の電圧700(Vsp)
と負の電圧701(Vsn)が抵抗600(R600)
と601(R601)に加わっている。これらの分割比
によりモジュール電源識別信号100(Vmod)を発
生させることができる。このVmodは次式で表され
る。
【0080】
【数15】 Vmod=(R601・Vsp−R600・Vsn)/(R600+R601 ) 例えば電圧700(Vsp)、701(Vsn)が5V
であってモジュールが必要としている電圧が5Vの場合
は、抵抗600(R600)を0Ωにすることで識別信
号100(Vmod)は5V出力される。この信号を受
けて電圧供給回路500はこのモジュールに対しては5
Vを給電すればよい。
【0081】また、モジュールが必要とする電圧が3.
3Vの場合、抵抗分割比をR600:R601=(1+
3.3/5):(1−3.3/5)となるように選べば
よい。また、モジュールに負の電圧が必要な場合でも、
抵抗600と601の比を変えることで識別信号100
には負の電圧を生成でき電圧給電回路500に伝えられ
る。
【0082】このように電圧供給回路500と識別信号
100、101〜104を構成することで、コネクタ毎
の同じ位置のピンを用いてモジュール毎に給電が出来
る。更にここには記載していないVref制御回路とマ
ッチング抵抗によりバスインタフェースの互換性も取れ
るばかりでなく、データ転送を波形歪みを小さく抑えな
がら高速に行うことが出来る。
【0083】このほかに、コネクタ41〜44のピンの
同じ位置にモジュールが必要とする全ての電源を割り当
てておき、モジュールが必要とする電源を各々使用して
も同じ機能を実現できる。
【0084】本発明の説明において用いてきた図におい
てバス接続されるモジュール数は4個しか記載していな
いが、一般的にはそれ以上でもそれ以下でも良い。ま
た、個々のモジュールはドライバ・レシーバをそれぞれ
持っていても良いし、片方のみ持っていても良い。これ
はバスが応用されるシステムによる。ここでは示してい
ないが、バスインタフェース回路を通じてデータ転送を
行う論理回路(LSI)がある。このバスインタフェー
スは論理LSIと同一チップであっても良いし、別部品
であっても良い。これは、本発明を通じていえることで
ある。
【0085】(発明の背景について)半導体集積回路を
有する装置により構成されたデジタル回路間の信号伝送
の高速化に伴う技術の一つとして、信号を1V以下の低
振幅で伝送するような低振幅インタフェースに関する技
術があげられる。
【0086】特に、半導体集積回路の益々の高速化によ
って信号波形のエッジ、すなわち立ち上がり速度や立ち
下がり速度が早まることにより、インピーダンスの不整
合による波形歪が無視できなくなっている。このため、
バスを線路のインピ−ダンスで終端するいわゆる整合終
端方法を用いるのが一般的となっている。
【0087】低振幅インタフェースのデータ出力ドライ
バは大別して、オープンドレイン型とプッシュプル型が
ある。オープンドレイン型の代表的なものとしてGTL
インタフェースがあり、プッシュプル型の代表的なもの
としてCTTインタフェースがある。また、これらの低
振幅インタフェースのデータ入力レシーバは、基準電圧
(Vref)と比較するコンパレータタイプを内蔵する
のが一般的である。
【0088】図5に、これらの入出力インタフェースを
示す。
【0089】図5(A)は、イネーブル信号(ENAB
LE)20−e付きドライバ20の出力とコンパレータ
型入力レシーバ30を持つバスインタフェース回路であ
る。ドライバ20の出力線とレシーバ30における一方
の入力はバス10に接続され、入力レシーバ30の他方
の端は基準電圧(Vref)60に接続される構成によ
りバスインタフェースを構成するのが一般的である。
【0090】このインタフェースを通じてバスにデータ
を出力する場合は、ENABLE信号20−eを”L”
にアサートしてデータを送信する。また、バス上にデー
タを送信しない場合は、ENABLE信号20−eを”
H”にネゲートするように制御する。このときドライバ
20の出力インピーダンスはハイインピーダンス(以
下、”Hi.Z”と呼ぶ)となっている。
【0091】図5(B)は、GTLのようなオープンド
レイン型ドライバの場合の最終段回路20−aと、コン
パレータ型レシーバ30−aからなるバスインタフェー
スを示している。60−aはレシーバ30−a用の基準
電圧(Vref)である。このオープンドレイン型ドラ
イバでは、最終段のトランジスタのゲートをオン−オフ
することで図4(A)のDATA−OUT信号とENA
BLE信号を兼ねることができる。すなわち、このオー
プンドレイン型ではバスの信号状態は、”L”状態と”
Hi.Z”状態の2種類である。
【0092】GTL等のオープンドレイン型ドライバ2
0−aを用いてバスインタフェースを構成する場合、コ
ンパレータ型レシーバ30−aの基準電圧60−aは、
バスの終端電圧Vttの約3/4程度に設定するのが一
般的である。
【0093】図5(C)は、プッシュプル型のドライバ
の場合の最終段回路20−bと、コンパレータ型レシー
バ30−bからなるバスインタフェースを示している。
60−bはレシーバ30−b用の基準電圧(Vref)
である。このプッシュプル型ドライバの場合、データを
出力するプッシュプル回路と出力信号を”Hi.Z”に
するMOSスイッチを直列に接続するように構成されて
いる。
【0094】すなわち、ENABLE信号20e−bに
より、図のように最終段ドライバと直列に接続している
MOSスイッチを、これの導通の制御をすることで、バ
ス信号を”Hi.Z”状態にできる。また、MOSスイ
ッチを導通させてDATA−OUT信号に応じたデータ
を出力できる。
【0095】このようにして、プッシュプル型ドライバ
の場合、バスの信号レベルは”H”と”L”と”Hi.
Z”が3種類ある。
【0096】CTT等のプッシュプル型ドライバ20−
bを用いてバスを構成する場合、コンパレータ型レシー
バ30−bの基準電圧60−bは、バスの終端電圧Vt
tと同じに設定するのが一般的である。
【0097】これらの低振幅インタフェースについて
は、例えば日経エレクトロニクス9月27日号(No.591)
P269〜290(日経BP社、平成5年発行)に詳
しく記載されている。
【0098】図2は、一般的なバス配線の1例を示す構
成図であって、0はバックボードと呼ばれるプリント配
線基板でありバス接続されるモジュール1から4までを
搭載するためのコネクタ41〜44が実装されている。
これら41〜44のコネクタはメインラインと呼ばれる
バス配線10により相互に接続されており、メインライ
ン10の両端は終端抵抗200と201により両端を整
合終端されている。ここで終端抵抗(Rtt)200、
201の一方の端は終端電圧電源(Vtt)300にそ
れぞれ接続されている。
【0099】1〜4は、コネクタ41〜44を介してバ
ス接続されるモジュールである。21はバスに信号を出
力するドライバ、32〜34はバス信号を入力するレシ
ーバである。ここでドライバ21やレシーバ32〜34
は、スタブと呼ばれる配線11〜14を介してコネクタ
41〜44に接続している。
【0100】このようなシステムに於いて、スタブ11
〜14を伝搬波形の立ち上がり立ち下がり時間に進む距
離に比べて無視できない線路長を持つ場合は、スタブ1
1〜14とメインライン10との間で特性インピーダン
スに差があるため波形歪みの原因となっている。すなわ
ち、スタブライン11を通して信号が出力されたとする
とメインライン10で特性インピーダンスが半分にな
る。これはスタブ11上の信号がメインライン10で2
つに分岐しているためである。
【0101】このためスタブ11とメインライン10の
特性インピーダンスが等しくないので反射が生じる。例
えばスタブ11〜14とメインライン10の特性インピ
ーダンスが50Ωの場合、電圧反射係数は次式で表され
る。
【0102】
【数16】 電圧反射係数: Γ=(Z1−Zo)/(Z1+Zo) ここで、Zoは信号が伝搬している第1の線路の特性イ
ンピーダンスである。
【0103】Z1は第1の線路に接続されている第2の
線路の特性インピーダンスである。数16に値を代入し
て反射係数を求めると、
【0104】
【数17】 Γ=(25−50)/(25+50)=1/3 となり、33%の反射が生じる。
【0105】このスタブ11とメインライン10との接
点で生じる33%の反射波は、スタブ11を逆行し、ド
ライブ21の点で負に全反射(反射係数〜−1)する。
これはドライブ21の出力インピーダンスが低いためで
あり、再反射波は再びスタブを伝搬する。このようにし
てスタブ11とメインライン10との間で反射を繰り返
すため波形が歪む。
【0106】これをシミュレートした波形を図14に、
そのシミュレーション回路を図4に示す。図4に於い
て、図2に対応する部分には、同じ記号を付けて重複す
る説明を省略する。以下の説明も同様である。
【0107】図4では、バス接続されるモジュールは1
2個あり、図中では4個示してあり、残りの8個も同様
な構成である。ここでスタブはL1〜L12で示してあ
る。これは図2のスタブ11〜14と同じ働きをする。
図2の入力回路32〜34は10pFのキャパシタンス
C1〜C12でモデリングしている。
【0108】図2のドライバ21を、図4では抵抗RS
と電源P1でモデリングしている。抵抗R1〜R12
は、スタブL1〜L12とメインライン10とを接続
し、メインライン10に於いてこれら抵抗R1〜R12
の間隔は30mmである。また、スタブL1〜L4の長
さは30mmである。
【0109】キャパシタンスC1、C2、C12の電圧
波形をそれぞれVP1,VP2,VP4で表す。すなわ
ちVP1はドライブ波形、VP2はバス上で最近端での
波形、VP4はバス上で最遠端の波形である。
【0110】ここで各パラメータの値は以下の通りであ
る。
【0111】・終端電圧電源:Vtt300,301=
1.65[V] ・終端抵抗:Rtt200,201=36[Ω] ・マッチング抵抗:R1〜R12=0.1[Ω] ・メインライン10の特性インピーダンス:Zo=50
[Ω] ・スタブL1〜L12の特性インピーダンス:Z1=7
5[Ω] ・キャパシタンス:C1〜C12=10[pF] ・電圧源:P1=0[V] ・ドライバ出力インピーダンス:RS=10[Ω]と1
M[Ω] ・ドライバ出力インピーダンスの切り替え時間0.5
[ns](周期25MHz) 図14は、図4の回路の素子のパラメータを上記のよう
に設定し、シミュレーションを行なったときのシミュレ
ート波形であり、それぞれVP1,VP2,VP4での
電圧波形である。ドライバの出力インピーダンスRSが
10Ωから1MΩに切り替わるとき、波形が大きく乱れ
ているのが分かる。これは、切り替え時間が0.5ns
と短くこの時間にインピーダンスが大きく変化している
ためである。このためGTLでは先に掲げた文献(日経
エレクトロニクス9月27日号(No.591)P269〜29
0:日経BP社、平成5年発行)にもあるように切り替
え時間を遅くするための制御回路が設けてある。
【0112】このようにスタブと分岐したメインライン
の特性インピーダンスが異なるために、また、出力イン
ピーダンスとスタブの特性インピーダンスが異なるため
に波形歪みが大きく、動作周波数を上げることができな
いと言う課題があった。
【0113】同様にプッシュプル型のCTT方式を用い
たドライブ回路を用いた場合のシミュレーション波形を
図15示す。
【0114】等価回路はオープンドレイン型のGTLを
用いた図4と同じであり、出力インピーダンスRSと電
源P1が異なり、異なるパラメータのみ以下に示す。
【0115】 ・ドライバの出力インピーダンス:RS=10[Ω] ・電圧源P1=0[V]と3.3[V]の繰り返しパル
ス電圧の周期:25MHz(立ち上がり・立ち下がり時
間=0.5[ns]) 図15では最遠端でのVP4では図14のオープンドレ
イン型のGTLほどではないが大きくリンギングしてい
るのが分かる。この波形歪みの原因も図5のGTLと同
様である。すなわちスタブと分岐メインラインの特性イ
ンピーダンスが異なるために、また、出力インピーダン
スとスタブの特性インピーダンスが異なるために波形歪
みが大きく、動作周波数を上げることができないと言う
課題があった。また、GTLのようなオープンドレイン
型のインタフェースとCTTのようなプッシュプル型の
インタフェースの間には信号レベルの互換がないという
課題があった。
【0116】これらの課題の存在が本発明のなされた背
景となっている。
【0117】以上、説明してきたように本発明では動作
周波数を従来よりも上げることが可能な構成をなしてい
る。またインタフェース間で信号レベルの互換がない場
合であっても、本発明では接続が可能となる。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、バックボード上のバス
に少なくとも1つのモジュールを接続する情報処理装置
において、モジュールのスタブとバックボードのバスの
間にスタブの持つ特性インピーダンスから、バスの特性
インピーダンスの半分を引いた値のマッチング抵抗を挿
入することで、スタブバス間の多重反射を無くすことが
でき、波形歪みを少なくデータ転送を行うことが出来
る。これにより、データ転送を高速に行うことが出来
る。
【0119】また、このマッチング抵抗を、バスが実装
されているバックボードに実装することにより、一般に
知られているGTL等のオープンドレイン型ドライバ、
またはCTT等のプッシュプル型ドライバを用いて波形
歪みが小さくなり、高速にデータ転送が行えるという効
果がある。
【0120】また、終端電圧とレシーバのコンパレータ
よう基準電圧を制御することによりGTL等のオープン
ドレイン型ドライバのバスインタフェース回路とCTT
などのプッシュプル型ドライブ回路を持つバスインタフ
ェース回路を混在させることが出来る。これにより、エ
ンドユーザが設置済みのモジュールを生かしながら、バ
スインタフェースとモジュール電源が異なる新しい機能
を持つモジュールを増設出来るようにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を説明する図。
【図2】従来技術を示す図。
【図3】第1の実施例を用いた場合の信号波形を示す
図。
【図4】シミュレーション等価回路を示す図。
【図5】従来技術のバスインタフェース回路を示す図。
【図6】マッチング抵抗Rmと受端信号振幅、及びスタ
ブでの反射係数を説明する図。
【図7】第2の実施例を説明する図。
【図8】第5の実施例を説明する図。
【図9】第5の実施例に用いられたVref制御回路の
構成図。
【図10】第3の実施例を説明する図。
【図11】第4の実施例を説明する図。
【図12】第6の実施例を説明する図。
【図13】第6の実施例に用いられたモジュール電圧識
別信号発生を説明する構成図。
【図14】GTLなどオープンドレイン型ドライバによ
る従来技術の信号波形図。
【図15】CTTなどプッシュプル型ドライバによる従
来技術の信号波形図。
【符号の説明】
0…バックボード、 1,2,3,4,…モジュール、 10…バス、 11,12,13,14…スタブ、 21…ドライバ、 32,33,34…レシーバ、 41,42,43,44…コネクタ、 51,52,53,54…マッチング抵抗、 200,201…終端抵抗、 300…終端電圧電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−334280(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バックボードと、少なくとも1つのモジュ
    ールと、前記バックボードと前記モジュールを接続する
    コネクタを有する情報処理装置であって、 前記バックボードは、 信号を伝達するバスと、前記バスの両端にそれぞれ設け
    られ、前記モジュールが接続された前記バスの特性イン
    ピーダンスに従って整合終端する2つの終端抵抗と、 前記バスと前記モジュールの間に設けられ、前記モジュ
    ール上の配線の特性インピーダンスに0.8から1.3
    の範囲内の一つの値を乗じ、この値から前記バスの特性
    インピーダンスに0.5を乗じた値を引いた値を持つマ
    ッチング抵抗と、を持つことを特徴とする情報処理装
    置。
  2. 【請求項2】バックボードと、少なくとも1つのモジュ
    ールと、前記バックボードと前記モジュールを接続する
    コネクタを有する情報処理装置であって、 前記バックボードは、 信号を伝達するバスと、 前記バスの両端にそれぞれ設けられ、前記モジュールが
    接続された前記バスの特性インピーダンスに従って整合
    終端する2つの終端抵抗と、 前記モジュールは、前記モジュール内に前記バスに接続
    されるように設けられ、前記モジュールの特性インピー
    ダンスに0.8から1.3の範囲内の一つの値を乗じ、
    この値から前記バスの特性インピーダンスに0.5を乗
    じた値を引いた値を持つマッチング抵抗と、を有するこ
    とを特徴とする情報処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1、2のいずれかに記載の情報処理
    装置において、 前記モジュールは、前記バスに信号を送出する信号送出
    回路または前記バスから信号を受信する信号受信回路
    と、前記信号送出回路または信号受信回路と前記バスを
    接続するスタブ配線とを有することを特徴とする情報処
    理装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の情報処理装置において、 前記信号送出回路は、オープンドレイン型またはオープ
    ンコレクタ型のドライバであり、前記信号受信回路は、
    電圧比較回路型レシーバであり、基準電圧を前記バスか
    ら到達する信号の振幅の半分の電位とすることを特徴と
    する情報処理装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の情報処理装置において、 前記信号送出回路は、プッシュプル型のドライバであり
    前記信号受信回路は、電圧比較回路型レシーバであり、
    基準電圧を前記バスから到達する信号の振幅の半分の電
    位とすることを特徴とする情報処理装置。
  6. 【請求項6】バックボードと、電源電圧が異なる2つ以
    上のモジュールと、前記モジュールがデータの送受を行
    う前記バックボード上に設けられたバスを有する情報処
    理装置であって、 前記バックボードは、 信号を伝達するバスと、 前記バスの両端にそれぞれ設けられ、前記モジュールが
    接続された前記バスの特性インピーダンスに従って整合
    終端する2つの終端抵抗と、前記バスと前記モジュール
    の間に設けられ、前記モジュール上の両端の特性インピ
    ーダンスに0.8から1.3の範囲内の一つの値を乗
    じ、この値から前記バスの特性インピーダンスに0.5
    を乗じた値を引いた値を持つマッチング抵抗とを有し、 前記モジュールに、前記モジュールが必要とする電源電
    圧に応じたモジュール電源識別信号を発生させるモジュ
    ール電源識別信号発生回路を設け、 前記バックボードに前記モジュール電源識別信号により
    前記モジュールの供給電圧を制御する電源供給回路を設
    けたことを特徴とする情報処理装置。
  7. 【請求項7】請求項6のいずれかに記載の情報処理装置
    において、 前記モジュールは、前記バスに信号を送出する信号送出
    回路または前記バスから信号を受信する信号受信回路
    と、前記信号送出回路または信号受信回路と前記バスを
    接続するスタブ配線とを有することを特徴とする情報処
    理装置。
  8. 【請求項8】請求項3、7のいずれかに記載の情報処理
    装置において、 前記バスに接続される複数の前記モジユールはそれぞれ
    信号送出回路を有し、前記信号送出回路は、オープンド
    レイン型、オープンコレクタ型ドライバ、プッシュプル
    型ドライバのいずれかにより構成されており、 前記信号受信回路は、電圧比較回路型レシーバであり、
    前記バスの終端電圧を前記プッシュプル型ドライバに給
    電している電圧と同じ値の電圧とし、前記レシーバに供
    給する基準電圧を前記バスから到達する信号の振幅の半
    分の電位とすることを特徴とする情報処理装置。
  9. 【請求項9】信号を伝達するバスと、前記バスに接続さ
    れ、必要に応じて信号を前記バスに送受信する少なくと
    も一つのモジュールを接続するための少なくとも1つの
    コネクタと、前記バスの両端にそれぞれ設けられ、前記
    モジュールが接続された前記バスの特性インピーダンス
    に従って整合終端する2つの終端抵抗と、前記バスと前
    記コネクタの間に設けられ、前記バスに接続されるべく
    なるモジュールの特性インピーダンスに0.8から1.
    3の範囲内の一つの値を乗じ、この値から前記バスの特
    性インピーダンスに0.5を乗じた値を引いた値を持つ
    マッチング抵抗とを有することを特徴とする情報処理モ
    ジュール。
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