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JP3486785B2 - 電池用のセパレータ及びその製造方法 - Google Patents

電池用のセパレータ及びその製造方法

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JP3486785B2
JP3486785B2 JP27742594A JP27742594A JP3486785B2 JP 3486785 B2 JP3486785 B2 JP 3486785B2 JP 27742594 A JP27742594 A JP 27742594A JP 27742594 A JP27742594 A JP 27742594A JP 3486785 B2 JP3486785 B2 JP 3486785B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ電池・リチウ
ム一次・二次電池、リチウムイオン一次・二次電池など
の電池セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】電池セパレータには、種々の微多孔膜が
提案されており、特にセパレータの機械的強度の向上に
は、超高分子量ポリエチレンの含有が必須とされてき
た。例えば、特開平2−21559号公報には、粘度平
均分子量100万以上のポリエチレンと粘度平均分子量
30万以下のポリエチレンの混合物からなるセパレータ
が開示されている。また、特開平5−25305号公報
には、重量平均分子量70万以上の超高分子量ポリオレ
フィンと高密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの
組成物からなる微多孔膜が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記に開示さ
れている技術では、超高分子量ポリエチレンを含有して
いることが成形加工性を著しく低下させ、薄膜化できな
いという問題等があった。そこで、上記の問題点を解決
するため、特開平6−212006号公報では、高密度
ポリエチレンを含み、系全体の分子量100万以上の分
率が1〜20重量%、1万以下の分率が1〜40重量
であるポリエチレンからなる微多孔性膜が開示されてい
る。しかし、この膜ではショート温度が低いという欠点
があった。
【0004】そこで本発明は、セパレータの加工性、電
池セパレータとして望まれる機械的強度や電気的特性に
優れ、電池組立性が良く、安全性の高く、かつショート
温度が高いバランスの取れたセパレータを提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、超高分子量
ポリエチレンを含有することなく、成形加工性、機械的
強度、安全性等に優れた電池用の電池セパレータを見い
出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、系全体の
粘度平均分子量が40万未満の微多孔膜であって、該微
多孔膜の組成物中のポリエチレンの最大粘度平均分子量
5万以上50万未満であり、かつ該最大粘度平均分子
量のポリエチレンが5重量%以上含有されたヒューズ温
度135℃未満、ショート温度180℃以上のポリエチ
レン製微多孔膜であることを特徴とする電池用のセパレ
ータである。
【0006】ポリエチレンとしては、エチレンを重合し
た結晶性の単独重合体が望ましく、エチレンと10モル
%以下のプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン等との共重合体でも良い。また、
高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレンのいずれであっても
良く、機械的強度の向上の点で、高密度ポリエチレンの
含有が好ましい。
【0007】また、安全性の向上の点で、中密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン
の含有が好ましい。本発明においては、粘度平均分子量
50万未満の分子量のポリエチレンが使用されることが
必要であり、好ましくは5万以上、より好ましくは15
万〜35万である。これは、後述するように高い機械的
強度等を発現させる為に重要な点であり、使用されるポ
リエチレンの粘度平均分子量が50万以上であると成形
加工が困難である。また、前記ポリエチレンの含有量
は、5重量%以上必要であり、好ましくは60重量%以
下、さらに好ましくは10〜60重量%である。5重量
%未満では、高強度の電池用セパレータは得られず、6
0重量%を越えると成形加工が困難である。
【0008】含有量が10重量%未満では、機械的強度
の低下は防止できず、含有量の上限は、組成物の粘度平
均分子量で調整される。また、本発明のセパレータにお
いては、系全体の粘度平均分子量が、40万未満である
ことが必要である。これは、後述するように高い機械的
強度等を発現させる為に重要な点であり、使用されるポ
リエチレンの電池用のセパレータの粘度平均分子量が4
0万以上では、成形加工が困難である。好ましくは35
万以下、さらに好ましくは30万以下である。特に、3
5万以下になると成形加工性が顕著に向上する。
【0009】膜厚は、好ましくは15〜100μm、さ
らに好ましくは20〜50μmである。15μm未満で
は、電池組立時の短絡不良率が増加し、100μmをこ
えると電池性能が低下する。本発明のセパーレータにす
ることにより、以下の物性を得ることができる。MDの
弾性率は、5000kg/cm2 以上、好ましくは60
00kg/cm 2 以上であるので、電池組み立て性、生
産性に優れ、実用性が高い。
【0010】また、破断強度は、200kg/cm2
上、好ましくは230kg/cm2であるので、電池捲
回時の短絡不良率が低く、電池組立上で起きる問題が少
ない。気孔率は、25%以上85%未満、望ましくは3
0%以上85%未満となる。電解液の含浸性・含浸量及
び電池内部の電気抵抗が良好でありながら、機械的強度
の低下、電池組立上の不具合を生じることがない。
【0011】 透気度は、1000秒/100cc未
満、好ましくは800秒/100cc以下、さらに好ま
しくは500秒/100cc以下なので、電池内部の電
気抵抗が高くなりすぎ、電池特性を低下させることがな
い。エタノール中でのバブルポイントは、1kg/cm
2 〜10kg/cm2 、好ましくは2kg/cm2 〜9
kg/cm2 、さらに好ましくは2kg/cm2 〜7k
g/cm2 となり、電解液の含浸性が良好で、電池の生
産性が良く、電池組立時の短絡不良率等の増加が心配さ
れる。
【0012】さらに本発明の効果として、ヒューズ温
度、ショート温度が改善されたことが挙げられる。電池
の外部短絡等により、電池内部温度が上昇した場合など
熱暴走により、電池が破裂したり、発火したりする場合
がある。この熱暴走は、セパレータで未然に防止する事
が可能である。すなわち、所定温度になるとセパレータ
の微細孔が塞がれるようセパレータを設計し、セパレー
タの電気抵抗あるいは透気度を上昇させ、電池の正極と
負極間を遮断してしまい、正極と負極間の反応を防止す
るものである。このセパレータの電気抵抗あるいは透気
度が上昇する温度をフューズ温度という。
【0013】 また、さらに温度が上昇すると、セパレ
ータは破れて(実質的に電気抵抗あるいは透気度がフュ
ーズ時より減少)しまい、正極と負極間を遮断できない
状態になる。この温度をショート温度という。電池の安
全性の観点から、フューズ温度は低く、ショート温度は
高い方が望ましく、フューズ温度は、135℃以下、さ
らに好ましくは130℃以下、ショート温度は、180
℃以上、さらに好ましくは185℃以上である。一般的
には、フューズ温度を下げるために、流動性の高い、あ
るいは低分子量のポリオレフィンポリマーを混合する
が、機械的強度が低下する。機械的強度の低下を極力抑
えるため、超高分子量のポリオレフィンポリマーを混合
することになる。つまり、従来のセパレータにおいて
は、超高分子量のポリオレフィンポリマーを混合するこ
となく、このように高いシート温度は得ることができ
なかった。
【0014】以下、本発明の製造方法について詳細に述
べる。まず、組成物を規定の範囲となるよう調製を行
う。この組成物の粘度平均分子量の調整には、より低分
子量のポリマーや低密度、線状低密度、中密度ポリエチ
レン、エチレン−プロピレンラバー等の混合により達成
される。より具体的には、機械的強度の低下を防ぐため
には、粘度平均分子量が15万〜35万の高密度ポリエ
チレンを10重量%以上含有させるのが好ましい。
【0015】含有量が10重量%未満では、機械的強度
の低下は防止できず、含有量の上限は、組成物の粘度平
均分子量で調整される。また、安全性の観点からは、フ
ューズ温度を下げるために、MIが0.1以上の高密度
・中密度・低密度・線状低密度ポリエチレンや分子量1
00万以下のエチレン−プロピレンラバーを含有させる
のが望ましい。その含有量は、機械的強度が低下しない
程度に抑える必要があり、50重量%未満である。
【0016】以上のように組成物を調整した上で、下記
に示すような製造方法により製造する。例えば、ポリマ
ーと孔形成剤である、無機微粉体又は/及び可塑剤を混
練・加熱溶融しながらシート状に成形しながら圧延した
後、孔形成剤をそれぞれ抽出除去及び乾燥し、一軸方向
または二軸方向に延伸して得られる。
【0017】具体的には、ポリエチレン、孔形成剤を混
合、成形後、孔形成剤を抽出除去した後乾燥し、さらに
延伸することにより製造する。孔形成剤として無機微粉
体を用いる場合、微粉珪酸、珪酸カルシウム、炭酸カル
シウム、微粉タルク等が上げられ、特に微粉珪酸が好ま
しい。無機微粉体の抽出溶剤は、無機微粉体を溶解する
もので、ポリマーを溶解しないものであればよく、微粉
珪酸の場合、苛性ソーダが好ましい。
【0018】孔形成剤として無機微粉体を用いる場合、
DBP、DOP、DNP、DBS,TBP、流動パラフ
ィン等が上げられ、特にDOP、流動パラフィンが好ま
しい。可塑剤の溶剤としては、メタノール、エタノール
等のアルコール類、アセトン、MEK等のケトン類、
1.1.1−トリクロロエタン等の塩素系炭化水素等一
般的有機溶剤が用いられる。
【0019】可塑剤量は、ポリマー・可塑剤・無機微粉
体混合物重量の50〜100重量%、好ましくは、50
〜80重量%である。50重量%以下では、適度な孔径
(エタノール中のバブルポイントが、1kg/cm2
10kg/cm2 )が得られない。100重量%を越え
ると、成形加工が困難になる。無機微粉体の量は、該混
合物重量の5〜35重量%、好ましくは15〜25重量
%である。5重量%未満、35重量%を越えても適度な
孔径(エタノール中のバブルポイントが、1kg/cm
2 〜10kg/cm2 )が得られない。
【0020】製造方法の一例として、ポリマー、無機微
粉体、可塑剤を所定の混合比率で、ヘンシェルミキサー
等の通常の混合機で混合した後、押出機等の溶融混練装
置によりTダイ等を用いて押し出し、ロール表面温度1
50℃以下の温度で圧延しながら60μm〜200μm
の厚さのシート状に成形する。さらに、該成形物から溶
剤を用いて可塑剤を抽出除去し、続いて無機微粉体の抽
出溶剤にて無機微粉体を抽出したのち、加熱延伸して所
定厚みのセパレータを得る。
【0021】 ロール表面温度は、150℃以下でない
と機械的に高強度なセパレータは得られない。好ましく
は140℃以下、さらに好ましくは130以下、ロー
ル表面温度が50℃以下になると、安定的にフィルム状
に成形加工するのが困難になる。機械方向に延伸する
時、2枚以上重ね合わせて延伸するのは、機械方向・幅
方向共に高強度なセパレータが得られる為、好ましい。
【0022】また、延伸操作は、機械方向の延伸倍率と
横方向の延伸倍率の関係が、横方向延伸倍率≧機械方向
延伸倍率×1.3倍、好ましくは横方向延伸倍率≧機械
方向延伸倍率×1.5倍、さらに好ましくは、横方向延
伸倍率≧機械方向延伸倍率×2倍である必要がある。横
方向延伸倍率が機械方向延伸倍率×1.3倍未満になる
と、透気度が高くなり、電気的特性に劣る。また、理由
は定かではないが、この延伸倍率の条件を規定すること
により、ショート温度がより高いセパレータが得られ
る。
【0023】この延伸比の関係が満足されるような、成
形加工性に優れた組成物でかつ、本発明の製造方法によ
れば、機械的強度等に優れ、かつ電気的特性にも優れた
セパレータが得られる。延伸前あるいは延伸後に公知方
法、例えば、界面活性剤の塗布・含浸やコロナ処理等の
親水化処理を施すことにより、アルカリ電池用のセパレ
ータとしても用いることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、測
定方法を下記に示す。 (1)膜厚 最小目盛り1μmのダイヤルゲージにて測定した。 (2)気孔率 10cm×10cmのサンプルを切り出し、サンプルの
含水時の重量・絶乾時の重量及び膜厚を測定し、下式か
ら求めた。
【0025】 気孔率=(空孔容積/微多孔膜容積)×100(%) 空孔容積=(含水重量(g)−絶乾重量(g))/水の
密度(g/cm3 ) 微多孔膜容積=100×膜厚(cm) (3)バブルポイント ASTM E−128−61に準拠し、エタノール中の
バブルポイントを測定した。 (4)透気度 JIS P−8117に準拠し、東洋精機製B型ガーレ
ー式デンソメータを用い、標線目盛り0〜100までに
要する時間をストップウォッチで測定した。 (5)弾性率及び破断強度 島津社製の型式オートグラフAG−A型を用いて、試験
片の大きさが幅10mm×長さ100mmでチャック間
距離50mm、引張速度200mm/minにおいて引
張試験を行い、弾性率及び破断強度を測定した。なお、
試験片は、MDとCMDそれぞれについて該大きさで切
り出した。
【0026】 断面積は、(1)項で測定した膜厚×膜
幅によって算出した。 (6)粘度平均分子量 デカリンを用い、測定温度135℃でウベローゼ型粘度
計により粘度を測定し、Chiangの式により粘度平
均分子量を求めた。 (7)重量平均分子量 GPCにより、Shodex Columnsを用いて
測定した。 (8)フューズ温度及びショート温度 図1に実施例で使用するインピーダンス測定装置の概略
を示す。図1の装置を用い、連続的にインピーダンスを
測定しながら、25℃から185℃まで2℃/minの
昇温速度に設定されたオーブン内において昇温する。昇
温過程において観測されるシャットダウン領域のインピ
ーダンスを記録するものとする。
【0027】電解液:炭酸プロピレン テトラフルオロホウ酸リチウム 1mol/dm3 条件:ニッケル箔電極 極板間距離 実質的に隔膜の膜厚 極板面積 1.5cm2 交流 1kHz ヒューズ温度は、インピーダンスが100Ωに達した時
の温度とした。ショート温度はインピーダンスが最高値
インピーダンスの10分の1まで低下した時の温度とし
た。 (9)MI JIS K7210に準拠して測定した。
【0028】
【実施例1】粘度平均分子量33万の高分子量ポリエチ
レン12重量%、粘度平均分子量28万の高分子量ポリ
エチレン16重量%、MIが8の低密度ポリエチレン2
0重量%、微粉珪酸22重量%、DOP43重量%をヘ
ンシェルミキサーで混合し、該混合物をφ30mm二軸
押し出し機に450mm幅のTダイを取り付け、フィル
ム状に押し出しながら、ロール表面温度130℃の間に
該フィルムを通し、厚さ120μmのフィルム状に成形
した。
【0029】成形されたフィルムは、1,1,1−トリ
クロロエタン中に10分間浸漬し、DOPを抽出した後
水洗して乾燥し、さらに60℃の25%苛性ソーダ中に
60分間浸漬して、微粉珪酸を抽出した後乾燥して、微
多孔膜とした。さらに、該微多孔膜を125℃に加熱さ
れた一軸ロール延伸機により1.5倍延伸した後、幅方
向に4.5倍延伸し、115℃の雰囲気下で5秒間熱処
理を行い、セパレータとした。
【0030】得られたセパレータの特性を表−1に示
す。また、図2に本実施例のインピーダンスの推移を示
した。
【0031】
【実施例2】MIが8の低密度ポリエチレンの代わり
に、MIが20の線状低密度ポリエチレンを用いた以外
は、実施例1と同様に実施した。得られたセパレータの
特性を表−1に示す。
【0032】
【実施例3】粘度平均分子量48万の高分子量ポリエチ
レン14重量%、粘度平均分子量28万の高分子量ポリ
エチレン20重量%、MIが20の線状低密度ポリエチ
レン6重量%、微粉珪酸20重量%、DOP40重量%
をヘンシェルミキサーで混合し、該混合物をφ30mm
二軸押し出し機に450mm幅のTダイを取り付け、フ
ィルム状に押し出しながら、ロール温度130℃の間に
該フィルムを通し、厚さ120μmのフィルム状に成形
した。
【0033】成形されたフィルムは、1,1,1−トリ
クロロエタン中に10分間浸漬し、DOPを抽出した後
水洗して乾燥し、さらに60℃の25%苛性ソーダ中に
60分間浸漬して、微粉珪酸を抽出した後乾燥して、微
多孔膜とした。さらに、該微多孔膜を125℃に加熱さ
れた一軸ロール延伸機により、1.5倍延伸した後、幅
方向に4.5倍延伸し、115℃の雰囲気下で5秒間熱
処理を行い、セパレータとした。
【0034】得られたセパレータの特性を表−1に示
す。
【0035】
【実施例4】粘度平均分子量48万の高分子量ポリエチ
レンを10.5重量%、粘度平均分子量28万の高分子
量ポリエチレン15重量%、MIが25線状低密度ポリ
エチレン4.5重量%、微粉珪酸23重量%、流動パラ
フィン47重量%をヘンシェルミキサーで混合し、該混
合物をφ30mm二軸押し出し機に450mm幅のTダ
イを取り付けフィルム状に押し出しながら、ロール温度
130℃の間に該フィルムを通し、厚さ100μmのフ
ィルム状に成形した。
【0036】成形されたフィルムは、1,1,1−トリ
クロロエタン中に10分間浸漬し、DOPを抽出した後
水洗して乾燥し、さらに60℃の25%苛性ソーダ中に
60分間浸漬して、微粉珪酸を抽出した後乾燥して、微
多孔膜とした。さらに、該微多孔膜2枚を重ね合わせて
125℃に加熱された一軸ロール延伸機により2.5倍
延伸した後、幅方向に4倍延伸し、115℃の雰囲気下
で5秒間熱処理を行った。
【0037】得られたセパレータの特性を表1に示す。
【0038】
【比較例1】粘度平均分子量33万のポリエチレンの替
わりに、粘度平均分子量300万のポリエチレンを使用
した以外は、実施例1と同様に実施した。しかしなが
ら、均一なシート状に成形加工できず、延伸により薄膜
化できなかった。
【0039】
【比較例2】粘度平均分子量70万の超高分子量ポリエ
チレン30重量%、微粉珪酸23重量%、流動パラフィ
ン47重量%を使用した以外は、実施例4と同様に実施
した。
【0040】
【比較例3】粘度平均分子量33万の高分子量ポリエチ
レンの代わりに、粘度平均分子量70万の超高分子量ポ
リエチレンを使用した以外は、実施例1同様に実施し
た。しかしながら、均一なシート状に成形加工できず、
延伸により薄膜化できなかった。
【0041】
【比較例4】メルトインデックス(測定荷重5kg、1
90℃)0.25g/10min、粘度平均分子量21
万の高密度ポリエチレン30重量%、メルトインデック
ス(測定荷重5kg、190℃)0g/10min、粘
度平均分子量48万の高密度ポリエチレン20重量%、
フタル酸ジオクチル38重量%、および微粉ケイ酸12
重量%をヘンシェルミキサーで混合し、該混合物をφ3
5mmに二軸押出機に650mm幅Tダイを取り付けた
製膜装置に供給して成形物を得た。
【0042】該成形物を1,1,1−トリクロロエタン
中に浸漬して微粉ケイ酸を溶出除去し、水洗、乾燥し、
厚さ100μmのシート上の原膜を得た。更に該膜を、
二軸延伸試験機にて、温度125℃、延伸速度1000
%/minの条件下で、機械方向に4倍、続いて幅方向
に1.4倍逐次二軸延伸した。得られたセパレータの特
性を表1に示す。
【0043】
【比較例5】実施例1と同一組成物を同様な操作によ
り、フィルム上に押し出しながら、ロール表面温度15
5℃の間に該フィルムを通し、厚さ120μmのフィル
ム状に成形し、同様な方法でDOP及微粉珪酸を抽出し
て微多孔膜を得た。さらに該微多孔膜を125℃に加熱
された一軸ロール延伸機により、4.5倍延伸したの
ち、幅方向に1.5倍延伸し、115℃の雰囲気下で5
秒間熱処理を行い、セパレータとした。
【0044】得られたセパレータの特性を表1に示す。
また、図2に本比較例のインピーダンスの推移を示し
た。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明の構成とすることにより、セパレ
ータの加工性、電池セパレータとして望まれる機械的強
度や電気的特性に優れ、電池組立性が良く、安全性の高
く、かつショート温度が高いバランスの取れたセパレー
タを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例で製造したセパレータのインピーダ
ンスを測定する装置。
【符号の説明】1 厚さ10μmのニッケル箔製電極2
ガラス板3 電解液が含浸された隔膜4 ケース5
熱電対6 マスキング用テフロンテープ7 記録装置8
インピーダンス測定装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 系全体の粘度平均分子量が40万未満の
    微多孔膜であって、該微多孔膜の組成物中のポリエチレ
    ンの最大粘度平均分子量が5万以上50万未満であり、
    かつ該最大粘度平均分子量のポリエチレンが5重量%以
    上含有されたヒューズ温度135℃未満、ショート温度
    180℃以上のポリエチレン製微多孔膜であることを特
    徴とする電池用のセパレータ。
  2. 【請求項2】 膜厚が15〜100μm、破断強度が2
    00kg/cm2以上であることを特徴とする請求項1
    記載の電池用のセパレータ。
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