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JP3336395B2 - ウォームシャフト素材及びその製造方法 - Google Patents

ウォームシャフト素材及びその製造方法

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JP3336395B2
JP3336395B2 JP01540294A JP1540294A JP3336395B2 JP 3336395 B2 JP3336395 B2 JP 3336395B2 JP 01540294 A JP01540294 A JP 01540294A JP 1540294 A JP1540294 A JP 1540294A JP 3336395 B2 JP3336395 B2 JP 3336395B2
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義夫 関口
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関口産業株式会社
ユニシア ジェーケーシー ステアリングシステム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の操縦装置にお
けるオイルパワーステアリング等の部品となるウォーム
シャフトを製作するための中間素材となるウォームシャ
フト素材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ウォームシャフト素材として
は、その重量を低くするために中空軸により形成され、
その外周部に軸部とウォームとが設けられ、中心軸部に
は連結軸への結合部が形成されている。
【0003】このような形状のウォームシャフト素材を
製作するに当っては、従来は、機械加工による削り出し
によるか、熱間鍛造によるかのいずれかが行なわれてい
た。すなわち、機械加工によるものは、その内径形状及
び外形を旋盤、研削盤その他の工作機械で加工するもの
であり、熱間鍛造によるものは、粗材を加熱して鍛造す
ることによっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】機械加工により製作す
るものは、その加工工程の数が多く、しかも、各部分の
加工自体がきわめて難しいものである。たとえば、加工
前の粗材の長さは、仕上られるウォームシャフト素材の
長さに略一致している。そのため、軸心部分に貫通孔を
明ける作業がその加工長さが大きいことから大変な作業
になり、また、精度を期待することもできない。そのた
め、中心穴の精度が出なければ外形の精度を出すことも
難しいものである。
【0005】つぎに、熱間鍛造によるものは、その加工
法自体に精度上の問題があり、高い精度を期待すること
ができない。そのため、熱間鍛造で製作されたウォーム
シャフト素材は、改めて機械加工をする必要があり、加
工工数が高くなるものである。また、熱を加えて加工し
ている関係で、経時的な変形をも伴うものであり、高精
度の部品を得ることができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
所定直径の丸棒材を一定の長さに切断して粗材を形成す
る切断工程と、前記粗材の軸心に所定内径の貫通孔を形
成して穴明粗材を製作する穴明工程と、この穴明粗材の
貫通孔の一端に内径の大きな一定深さの段状の径大部を
冷間鍛造により形成して段付粗材を形成する第一鍛造工
程と、前記径大部に嵌合する径大軸部と前記貫通孔に嵌
合する中空穴用軸部とが同軸上に形成された成形パンチ
とテーパ状の絞り部が形成されたダイスとにより同一軸
心上に径大部と中空穴とを形成しつつ全長を伸長させて
中間粗材を冷間鍛造により形成する第二鍛造工程と、面
取斜面と前記径大部に嵌合する径大軸部とスプライン形
成部と前記中空穴に嵌合する中空穴用軸部と前記中空穴
の端部を成形する端部成形部とが同一軸心上に配列され
た仕上用パンチと前記中間粗材の先端の一部を縮径させ
る先端絞り部を有するダイスと前記中間粗材の先端に面
取部を形成する面取パンチとによりウォームシャフト素
材を冷間鍛造により仕上げる第三鍛造工程とよりなるウ
ォームシャフト素材の製造方法である。
【0007】請求項2記載の発明は、第二鍛造工程にお
いて使用する成形パンチの先端に中空穴用軸部の径より
小径の細径軸部を形成し、中間粗材の先端に細径穴を形
成したウォームシャフト素材の製造方法である。
【0008】請求項3記載の発明は、第三鍛造工程にお
いて、細径穴部分にパンチを存在させずに鍛造してこの
細径穴部分を肉逃げ部としたウォームシャフト素材の製
造方法である。
【0009】請求項4記載の発明は、両端に面取部が形
成された同一軸心上の内径部分に径大部とスプラインと
中空穴とこの中空穴の成形端部と細径穴とが順次形成さ
れ、軸受部に嵌合する軸部が機械加工により仕上られる
径大外形部とウォームが機械加工により形成されるウォ
ーム形成部とが外周に形成されたウォームシャフト素材
である。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明によれば、粗材の長さが短
いため、貫通孔を高い精度で形成することができ、外形
と貫通孔とを基準にする第一鍛造工程と第二鍛造工程と
を経て作られる中間粗材の各部分の精度が高く、これに
より、第三鍛造工程で作られるウォームシャフト素材の
内径部分及び外形部分の各部の寸法精度がきわめて高
く、最終的に機械加工により仕上られるウォームや軸部
の精度もウォームシャフト素材の中心に形成された面取
部を基準にして加工されるため、高い寸法精度を容易に
得ることができるものである。
【0011】請求項2記載の発明によれば、成形パンチ
の先端に中空穴用軸部の径より小径の細径軸部を形成す
るだけで、粗材の伸長時に簡単に細径穴を形成すること
ができるものである。
【0012】請求項3記載の発明によれば、細径穴部分
を肉逃げ部としているため、最初の切断工程で形成した
粗材の全体積に多少の変動があっても、第三鍛造工程で
製作されるウォームシャフト素材の全長を一定にするこ
とができてその機械加工を省略することができるもので
ある。
【0013】請求項4記載の発明によれば、初期に切断
工程と穴明工程との機械加工を伴うだけできわめて高精
度のウォームシャフト素材を冷間鍛造で製作することが
できるものである。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。まず、最終的に製造すべきウォームシャフト素材1
の形状は、図1に示されたものである。このウォームシ
ャフト素材1は、全長がPである中空状のものであり、
外周に径大外形部2とテーパ部3と直径がφNのウォー
ム形成部4と直径がφMの縮小頸部5とが形成され、中
心の同一軸線上には、両端にHと標記した面取部6とK
と標記した面取部7とが形成されているとともに前記面
取部6側から内径がφQの径大部8とスプライン9と中
空穴10とこの中空穴10の端部に位置する成形端部1
1と細径穴12とが順次形成されている。
【0015】このように形成されたウォームシャフト素
材1は、本発明の対象外となるが、機械加工により図1
2に示すようなウォームシャフト13として仕上られ
る。すなわち、このウォームシャフト13は、両端に形
成された面取部6,7を基準にして工作機械により加工
されたものであり、径大外形部2には、軸受に嵌合され
る所定直径の軸部14が形成され、ウォーム形成部4に
は、ウォーム15が歯切り加工されているものである。
そして、面取部6,7とスプライン9とは後述する冷間
鍛造により同時に成形されているため、それらの軸線上
の精度はきわめて正確であり、それらの面取部6,7を
基準にして加工される軸部14とウォーム15との軸線
に対する精度もきわめて高く、外形部分と内径部分との
各部の寸法精度はきわめて正確である。
【0016】このようにして製作されるウォームシャフ
ト素材1の製造方法を図2乃至図11に基づいて説明す
る。
【0017】<切断工程>図2に示 すように、直径がφBなる鉄鋼材料を長さTを
もって正確に切断して粗材16を形成する。この切断工
程は、ウォームシャフト素材1の全体積を決定するもの
であるため、極力正確であることが望ましい。
【0018】<穴明工程>図3に示 すように、粗材16の中心に、直径φAなる貫
通孔17を外径基準にしてドリル加工により形成して穴
明粗材18を形成する。この加工は、粗材16の長さが
比較的短いため、全長にわたって高精度に形成すること
が可能である。
【0019】<第一鍛造工程>鍛造用の型は図示しない
が、ダイス側にはφBなる粗材16が入り得る内径の穴
を形成し、パンチには、貫通孔17に嵌合する軸部分と
径大部19に相当する外径の軸部分とを段状に形成した
ものを用いて冷間鍛造する。これにより、径大部19を
形成するための余った肉は、長さ方向の増加として移動
することにより粗材16の長さよりは大きな図4に示す
段付粗材20が製作される。この工程に関しては、以
下、「後押し出し」と称する。
【0020】<第二鍛造工程>この第二鍛造工程は、図
5乃至図9に示すものであり、図5に示すものが第二鍛
造工程で使用する成形パンチ21であり、図9に示すも
のがこの第二鍛造工程で製作される中間粗材22であ
る。まず、成形パンチ21は、φBの外径を有して下端
に平面状に形成された押し段部23と第一鍛造工程で製
作された材料の径大部19に嵌合する径大軸部24と前
記貫通孔17に嵌合する中空穴用軸部25とテーパ部2
6と細径軸部27とを同一軸線上に形成してなるもので
ある。また、ダイス28は、φBなる内径の挿入部29
とテーパ状に形成された絞り部30とφFなる内径に形
成されたウォーム形成穴部31とが同一軸線上に形成さ
れたものである。そこで、図6に示すように、粗材16
を上方からダイス28の挿入部29に挿入し、成形パン
チ21を加工させて冷間鍛造する。この時、図7に示す
ように、段付粗材20の先端部が絞り部30に達する
と、徐々に縮径して成形パンチ21の先端の細径軸部2
7により細径穴32が形成される。さらに、段付き粗材
20の変形が進行すると、成形パンチ21がさらに下降
して絞り部30位置に中空穴用軸部25が達するので、
絞り部30で縮径しつつ伸長し、中空穴用軸部25で中
空穴33が押出し成形と同様な原理で形成される。成形
パンチ21が最下段位置まで達した図8に示す状態にお
いては、成形パンチ21の中空穴用軸部25とテーパ部
26とがダイス28の絞り部30の付近に達しているだ
けであるが、段付粗材20の先端は押出し成形されてウ
ォーム形成穴部31の底部にまで伸長し、これにより、
図9に示すような中間粗材22が冷間鍛造により製作さ
れる。この中間粗材22の径大部34はその直径がφB
からφDにまで多少縮径しており、ウォーム形成基部3
5の直径はφFとなっている。また、中空穴33の内径
はφCとなり、細径穴32の内径はφEとなっている。
そして、中間粗材22の上端から中空穴33の下端まで
の寸法はGとなっている。
【0021】<第三鍛造工程>この第三鍛造工程は、図
10及び図11に示されるものであり、図1に示すウォ
ームシャフト素材1が製作される。まず、仕上用パンチ
36は、φDの外径を有して下端に平面状に形成された
押し段部37と面取斜面38と前記中間粗材22の径大
部34に嵌合する径大軸部39とスプライン形成部40
と前記中空穴33に嵌合する中空穴用軸部41と前記中
空穴33の端部に位置する成形端部11を成形するため
の端部成形部42とが同一軸線上に配列されて形成され
ているものである。また、ダイス43は、径大部44と
テーパ状の絞り部45とウォーム軸部46と先端絞り部
47とパンチ穴48とが同一軸線上に順次配列されて形
成されているものである。また、前記パンチ穴48に
は、ウォームシャフト素材1の面取部7を形成するため
の面取パンチ49が挿入されており、この面取パンチ4
9はノックアウトピンとしても作用する。このように形
成されたダイス43に中間粗材22を挿入し、面取パン
チ49を図11に示す一定位置に位置させてから仕上用
パンチ36を下降させる。これにより、仕上用パンチ3
6の押し段部37が中間粗材22を押し下げ、その中間
粗材22が絞り部45で絞られてスプライン形成部40
でスプライン9が形成される。同時に中間粗材22の先
端は、先端絞り部47により絞られて縮径する。このと
き、細径穴32部分には仕上用パンチ36が存在しない
ため、細径穴32の内径も縮小する。この縮小する度合
いは、仕上用パンチ36が最終位置まで下降したとき
に、その仕上用パンチ36とダイス43と面取パンチ4
9とで形成される内容積と穴明工程で製作された穴明粗
材18の体積との差を吸収するためのものであり、両者
の誤差分に応じて細径穴32の縮径状態は相違する。こ
の細径穴32部分の内径の変化により、粗材16の体積
に多少のバラツキがあっても、ウォームシャフト素材1
の全長は一定のPに仕上げることができる。従って、こ
の細径穴32部分は肉逃げ部50として作用するもので
ある。また、ウォームシャフト素材1の上端から成形端
部11の下端までの寸法はOであり、長さ方向の寸法の
精度が高いのみならず、内径寸法と外径寸法との精度も
高い。すなわち、この第三鍛造工程により冷間鍛造され
る結果、ウォームシャフト素材1の内外径の各部は、細
径穴32部分で調節されながら一度に仕上られるため、
軸中心の狂いがなく、正確な寸法に仕上られる。そのた
め、中心部分を基準にして前述のように機械加工されて
ウォームシャフト13が製作されるため、外径加工の機
械的精度がきわめて高い。
【0022】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、所定直径の丸棒
材を一定の長さに切断して粗材を形成する切断工程と、
前記粗材の軸心に所定内径の貫通孔を形成して穴明粗材
を製作する穴明工程と、この穴明粗材の貫通孔の一端に
内径の大きな一定深さの段状の径大部を冷間鍛造により
形成して段付粗材を形成する第一鍛造工程と、前記径大
部に嵌合する径大軸部と前記貫通孔に嵌合する中空穴用
軸部とが同軸上に形成された成形パンチとテーパ状の絞
り部が形成されたダイスとにより同一軸心上に径大部と
中空穴とを形成しつつ全長を伸長させて中間粗材を冷間
鍛造により形成する第二鍛造工程と、面取斜面と前記径
大部に嵌合する径大軸部とスプライン形成部と前記中空
穴に嵌合する中空穴用軸部と前記中空穴の端部を成形す
る端部成形部とが同一軸心上に配列された仕上用パンチ
と前記中間粗材の先端の一部を縮径させる先端絞り部を
有するダイスと前記中間粗材の先端に面取部を形成する
面取パンチとによりウォームシャフト素材を冷間鍛造に
より仕上げる第三鍛造工程とよりなるウォームシャフト
素材の製造方法であるので、粗材に貫通孔を形成する穴
明工程における加工精度は、粗材の長さが短いため、貫
通孔を高い精度で形成することができ、外形と貫通孔と
を基準にする第一鍛造工程と第二鍛造工程とを経て作ら
れる中間粗材の各部分の精度が高く、これにより、第三
鍛造工程で作られるウォームシャフト素材の内径部分及
び外形部分の各部の寸法精度がきわめて高く、最終的に
機械加工により仕上られるウォームや軸部の精度もウォ
ームシャフト素材の中心に形成された面取部を基準にし
て加工されるため、高い寸法精度を容易に得ることがで
きるものである。
【0023】請求項2記載の発明は、第二鍛造工程にお
いて使用する成形パンチの先端に中空穴用軸部の径より
小径の細径軸部を形成し、中間粗材の先端に細径穴を形
成したウォームシャフト素材の製造方法であるため、成
形パンチの先端に中空穴用軸部の径より小径の細径軸部
を形成するだけで、粗材の伸長時に簡単に細径穴を形成
することができるものである。
【0024】請求項3記載の発明は、第三鍛造工程にお
いて、細径穴部分にパンチを存在させずに鍛造してこの
細径穴部分を肉逃げ部としたウォームシャフト素材の製
造方法であるため、細径穴部分を肉逃げ部として最初の
切断工程で形成した粗材の全体積に多少の変動があって
も、第三鍛造工程で製作されるウォームシャフト素材の
全長を一定にすることができて全長仕上の機械加工を省
略することができるものである。
【0025】請求項4記載の発明は、両端に面取部が形
成された同一軸心上の内径部分に径大部とスプラインと
中空穴とこの中空穴の成形端部と細径穴とが順次形成さ
れ、軸受部に嵌合する軸部が機械加工により仕上られる
径大外形部とウォームが機械加工により形成されるウォ
ーム形成部とが外周に形成されたウォームシャフト素材
であるので、初期に切断工程と穴明工程との機械加工を
伴うだけできわめて高精度のウォームシャフト素材を冷
間鍛造で製作することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウォームシャフト素材の一例を示
す縦断側面図である。
【図2】本発明のウォームシャフト素材の製造方法を示
すための粗材の一例を示す縦断側面図である。
【図3】穴明工程で製作された穴明粗材の縦断側面図で
ある。
【図4】第一鍛造工程で冷間鍛造により製作された段付
粗材の縦断側面図である。
【図5】第二鍛造工程で使用される成形パンチの側面図
である。
【図6】第二鍛造工程の鍛造開始直前の状態を示す縦断
側面図である。
【図7】第二鍛造工程の中間過程の状態を示す縦断側面
図である。
【図8】第二鍛造工程が終了した状態の縦断側面図であ
る。
【図9】第二鍛造工程で製作した中間粗材の縦断側面図
である。
【図10】第三鍛造工程で使用する仕上用パンチとダイ
スと面取パンチとを示す縦断側面図である。
【図11】第三鍛造工程を終了した状態の縦断側面図で
ある。
【図12】仕上られたウォームシャフトを示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1 ウォームシャフト素材 2 径大外径部 4 ウォーム形成部 6 面取部 7 面取部 8 径大部 9 スプライン 10 中空穴 11 成形端部 12 細径穴 14 軸部 15 ウォーム 16 粗材 17 貫通孔 18 穴明粗材 19 径大部 20 段付粗材 21 成形パンチ 22 中間粗材 24 径大軸部 25 中空穴用軸部 27 細径軸部 28 ダイス 30 絞り部 32 細径穴 33 中空穴 36 仕上用パンチ 38 面取斜面 39 径大軸部 40 スプライン形成部 41 中空穴用軸部 42 端部成形部 43 ダイス 47 先端絞り部 49 面取パンチ 50 肉逃げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定直径の丸棒材を一定の長さに切断し
    て粗材を形成する切断工程と、前記粗材の軸心に所定内
    径の貫通孔を形成して穴明粗材を製作する穴明工程と、
    この穴明粗材の貫通孔の一端に内径の大きな一定深さの
    段状の径大部を冷間鍛造により形成して段付粗材を形成
    する第一鍛造工程と、前記径大部に嵌合する径大軸部と
    前記貫通孔に嵌合する中空穴用軸部とが同軸上に形成さ
    れた成形パンチとテーパ状の絞り部が形成されたダイス
    とにより同一軸心上に径大部と中空穴とを形成しつつ全
    長を伸長させて中間粗材を冷間鍛造により形成する第二
    鍛造工程と、面取斜面と前記径大部に嵌合する径大軸部
    とスプライン形成部と前記中空穴に嵌合する中空穴用軸
    部と前記中空穴の端部を成形する端部成形部とが同一軸
    心上に配列された仕上用パンチと前記中間粗材の先端の
    一部を縮径させる先端絞り部を有するダイスと前記中間
    粗材の先端に面取部を形成する面取パンチとによりウォ
    ームシャフト素材を冷間鍛造により仕上げる第三鍛造工
    程とよりなることを特徴とするウォームシャフト素材の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 第二鍛造工程において使用する成形パン
    チの先端に中空穴用軸部の径より小径の細径軸部を形成
    し、中間粗材の先端に細径穴を形成したことを特徴とす
    る請求項1記載のウォームシャフト素材の製造方法。
  3. 【請求項3】 第三鍛造工程において、細径穴部分にパ
    ンチを存在させずに鍛造してこの細径穴部分を肉逃げ部
    としたことを特徴とする請求項2記載のウォームシャフ
    ト素材の製造方法。
  4. 【請求項4】 両端に面取部が形成された同一軸心上の
    内径部分に径大部とスプラインと中空穴とこの中空穴の
    端部に位置する成形端部と細径穴とが順次形成され、軸
    受部に嵌合する軸部が機械加工により仕上られる径大外
    形部とウォームが機械加工により形成されるウォーム形
    成部とが外周に形成されたことを特徴とするウォームシ
    ャフト素材。
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