JP2542300B2 - 変速用歯車 - Google Patents
変速用歯車Info
- Publication number
- JP2542300B2 JP2542300B2 JP3255864A JP25586491A JP2542300B2 JP 2542300 B2 JP2542300 B2 JP 2542300B2 JP 3255864 A JP3255864 A JP 3255864A JP 25586491 A JP25586491 A JP 25586491A JP 2542300 B2 JP2542300 B2 JP 2542300B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- die
- speed change
- tooth
- spline
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H55/00—Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
- F16H55/02—Toothed members; Worms
- F16H55/17—Toothed wheels
- F16H55/171—Toothed belt pulleys
Landscapes
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Forging (AREA)
- Gears, Cams (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシンクロメッシュ型変速
機において使用される、鍛造にて一体に成形した変速用
歯部と、この変速用歯部より小径のボス部とからなり、
ボス部の外周に逆テーパ状で、先端にチャンファを有す
るスプライン歯を形成した変速用歯車に関するものであ
る。
機において使用される、鍛造にて一体に成形した変速用
歯部と、この変速用歯部より小径のボス部とからなり、
ボス部の外周に逆テーパ状で、先端にチャンファを有す
るスプライン歯を形成した変速用歯車に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、シンクロメッシュ型変速機に使用
しているクラッチスプライン歯付変速用歯車は、ギヤー
ブランクよりスプライン歯の機械加工のためのぬすみを
スプライン歯の根元に設けて変速歯部と一体で削り出し
成形する方法と、変速歯部分と歯形が逆テーパ形をした
クラッチスプライン歯部分とを個別に機械加工又は冷間
鍛造にて製作し、精度良く仕上げた変速歯部の外周にク
ラッチスプライン歯部を嵌合し、この接合部外面を電子
ビーム溶接にて一体とする方法がある。前者はスプライ
ン歯の根元にぬすみを設けるためスプライン有効長さが
短くなる欠点がある。また、後者はスプライン歯部分と
変速歯部分とのメタルフローが切れ、強度的に弱くなる
とともに機械加工、溶接組立加工を要し、コスト高とな
る欠点がある。
しているクラッチスプライン歯付変速用歯車は、ギヤー
ブランクよりスプライン歯の機械加工のためのぬすみを
スプライン歯の根元に設けて変速歯部と一体で削り出し
成形する方法と、変速歯部分と歯形が逆テーパ形をした
クラッチスプライン歯部分とを個別に機械加工又は冷間
鍛造にて製作し、精度良く仕上げた変速歯部の外周にク
ラッチスプライン歯部を嵌合し、この接合部外面を電子
ビーム溶接にて一体とする方法がある。前者はスプライ
ン歯の根元にぬすみを設けるためスプライン有効長さが
短くなる欠点がある。また、後者はスプライン歯部分と
変速歯部分とのメタルフローが切れ、強度的に弱くなる
とともに機械加工、溶接組立加工を要し、コスト高とな
る欠点がある。
【0003】この二分割式を改善して鍛造工程で、変速
歯部とスプライン歯部とを一体に形成する方法が、例え
ば、特公昭49ー11543号、特開昭52ー6116
2号公報に提案されている。しかし、前者においてはス
プライン歯が直線的であるとともに、逆テーパ状のスプ
ライン歯は形成することができない。また、後者におい
てはスプライン歯がボス部に逆テーパ状にして冷間成形
にて一体成形することが示されているが、スプライン歯
の根元部分を切削加工している(特開昭52ー6116
2号公報第1図、第3図参照)。
歯部とスプライン歯部とを一体に形成する方法が、例え
ば、特公昭49ー11543号、特開昭52ー6116
2号公報に提案されている。しかし、前者においてはス
プライン歯が直線的であるとともに、逆テーパ状のスプ
ライン歯は形成することができない。また、後者におい
てはスプライン歯がボス部に逆テーパ状にして冷間成形
にて一体成形することが示されているが、スプライン歯
の根元部分を切削加工している(特開昭52ー6116
2号公報第1図、第3図参照)。
【0004】したがって、この後者においても前者と同
様にスプライン歯の有効長が短いものとなり、かつ切削
加工を要するものである。
様にスプライン歯の有効長が短いものとなり、かつ切削
加工を要するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鍛造工程の
みで逆テーパ形のスプライン歯をボス部根元まで形成し
た、スプライン歯の有効長の長い変速用歯車を提供する
ことを目的とする。
みで逆テーパ形のスプライン歯をボス部根元まで形成し
た、スプライン歯の有効長の長い変速用歯車を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の変速用歯車は、鍛造にて一体に成形した変
速用歯部と、この変速用歯部より小径のボス部とからな
り、該ボス部の外周に逆テーパ状で、先端にチャンファ
を有するスプライン歯を形成した変速用歯車であって、
前記逆テーパ状のスプライン歯が、鍛造によりボス部の
根元まで形成した歯車軸線に平行なスプライン歯間に、
歯車軸線に対して放射状に配設したダイを歯車軸線に直
角方向に歯車中心に向って強制的に摺動させて押し込ん
だ後、前記ダイを歯車軸線に直角方向に歯車中心から外
側に向って強制的に摺動させて引き抜くことによりボス
部の根元まで形成したものであることを特徴とする。
め、本発明の変速用歯車は、鍛造にて一体に成形した変
速用歯部と、この変速用歯部より小径のボス部とからな
り、該ボス部の外周に逆テーパ状で、先端にチャンファ
を有するスプライン歯を形成した変速用歯車であって、
前記逆テーパ状のスプライン歯が、鍛造によりボス部の
根元まで形成した歯車軸線に平行なスプライン歯間に、
歯車軸線に対して放射状に配設したダイを歯車軸線に直
角方向に歯車中心に向って強制的に摺動させて押し込ん
だ後、前記ダイを歯車軸線に直角方向に歯車中心から外
側に向って強制的に摺動させて引き抜くことによりボス
部の根元まで形成したものであることを特徴とする。
【0007】
【実施例】図1は本発明の変速用歯車を示す正面図で、
1は歯車、2はこの歯車の外周に形成された変速用の
歯、例えばヘリカル歯で、3はこの歯車1の一側部に歯
車外径よりも少し小径となしたボス部で、このボス部3
は歯車の本体1と一体に成形されているとともに、この
ボス部3の外周面にはミッションの抜け止め用としての
逆テーパ形のスプライン歯4を形成する。このスプライ
ン歯4はボス部3の根元すなわち歯車部との接続部まで
達するように形成されている。
1は歯車、2はこの歯車の外周に形成された変速用の
歯、例えばヘリカル歯で、3はこの歯車1の一側部に歯
車外径よりも少し小径となしたボス部で、このボス部3
は歯車の本体1と一体に成形されているとともに、この
ボス部3の外周面にはミッションの抜け止め用としての
逆テーパ形のスプライン歯4を形成する。このスプライ
ン歯4はボス部3の根元すなわち歯車部との接続部まで
達するように形成されている。
【0008】次に、本発明の変速用歯車の製造装置及び
製造方法について説明する。歯車として使用可能な鋼
材、例えば、SC鋼、SCM鋼、SNC鋼、SNCM
鋼、SCR鋼等で、一般にはその棒状材を、製造する歯
車の大きさ、形状、径等に適したものとなるようにして
切断する(図3(1))。この所要長に切断された素材
Wを次に熱間鍛造すなわち塑性加工に適した温度となる
よう素材の種別、大きさ、重量に応じて加熱温度を定め
て加熱する。この加熱された素材Wを形成される歯車形
状に合わせて据込工程にて熱間鍛造すなわち塑性加工に
て素材HWのように据え込み成形される(図3
(2))。この場合、据込外径は次工程の塑性加工に適
するように製造する歯車の外径に合わせる。
製造方法について説明する。歯車として使用可能な鋼
材、例えば、SC鋼、SCM鋼、SNC鋼、SNCM
鋼、SCR鋼等で、一般にはその棒状材を、製造する歯
車の大きさ、形状、径等に適したものとなるようにして
切断する(図3(1))。この所要長に切断された素材
Wを次に熱間鍛造すなわち塑性加工に適した温度となる
よう素材の種別、大きさ、重量に応じて加熱温度を定め
て加熱する。この加熱された素材Wを形成される歯車形
状に合わせて据込工程にて熱間鍛造すなわち塑性加工に
て素材HWのように据え込み成形される(図3
(2))。この場合、据込外径は次工程の塑性加工に適
するように製造する歯車の外径に合わせる。
【0009】次に、この据え込まれた素材HWを鍛造型
内に入れ1回又は荒工程、仕上工程などの複数回の工程
を経て変速歯部とスプライン歯となる溝形部とを素材F
Wのように一体に形成する(図3(3))。この鍛造型
にて成形されるスプライン歯4は仕上げ寸法よりも少し
小形とし、次にこれを軸穴側内部の余肉を素材の外側へ
塑性加工する冷間コイニング工程で歯形が所定寸法、所
定精度を持つようにする。そして、この冷間コイニング
工程の前処理として、この歯車外形状を形成した素材F
Wに軸穴5をあける(図3(4))。この場合も軸穴5
の径は設定された軸穴径よりも小径とし、この軸穴部分
に余肉部を持たせるものである。この穴明工程後、必要
に応じて焼準、ショットブラスト等その他必要な後処理
工程を得ることもある。
内に入れ1回又は荒工程、仕上工程などの複数回の工程
を経て変速歯部とスプライン歯となる溝形部とを素材F
Wのように一体に形成する(図3(3))。この鍛造型
にて成形されるスプライン歯4は仕上げ寸法よりも少し
小形とし、次にこれを軸穴側内部の余肉を素材の外側へ
塑性加工する冷間コイニング工程で歯形が所定寸法、所
定精度を持つようにする。そして、この冷間コイニング
工程の前処理として、この歯車外形状を形成した素材F
Wに軸穴5をあける(図3(4))。この場合も軸穴5
の径は設定された軸穴径よりも小径とし、この軸穴部分
に余肉部を持たせるものである。この穴明工程後、必要
に応じて焼準、ショットブラスト等その他必要な後処理
工程を得ることもある。
【0010】このようにして予めスプライン歯を形成し
た素材FWを次に冷間コイニング工程に送る。この冷間
コイニングは軸穴側内部の余肉を素材の外側へ押しひろ
げてスプライン歯が所定寸法、所定精度を持つようにす
る(図3(5)))。このようにして歯車軸線に平行な
スプライン歯を成形した素材を逆テーパ状スプライン歯
の成形工程に送る(図3(6))。逆テーパ状スプライ
ン歯の成形は、図4以降に示す製造装置を用いて行われ
る。
た素材FWを次に冷間コイニング工程に送る。この冷間
コイニングは軸穴側内部の余肉を素材の外側へ押しひろ
げてスプライン歯が所定寸法、所定精度を持つようにす
る(図3(5)))。このようにして歯車軸線に平行な
スプライン歯を成形した素材を逆テーパ状スプライン歯
の成形工程に送る(図3(6))。逆テーパ状スプライ
ン歯の成形は、図4以降に示す製造装置を用いて行われ
る。
【0011】次にこの製造装置について説明する。上型
11は上型取付台12にばね圧下状態にして取り付けら
れるとともにこの上型11と対向する下型13は下型取
付台14に固定され、この下型取付台14に突設された
パンチ15を下型13内を貫通せしめ、かつこのパンチ
15の外周に筒状のノックアウト筒16を配設し、さら
に下型取付台14に環状のケース17を固定する。この
ケース17には逆テーパ状スプライン歯の成形工程で歯
形を成形する際、この歯車の歯間角度及び歯数に合った
カム嵌挿孔17Hを定ピッチで多数穿設するとともにこ
のカム嵌挿孔17Hの外周側の内側面をカム押圧面17
Fとし、このカム押圧面を垂直で、かつダイ23の長手
方向軸心に対して直角をなす平面とし、この各孔17H
内にそれぞれカム21を嵌合する。また下型取付台14
の上に下型取付台14に取り付けられたスプリング24
により支持される環状フランジ18を配設し、この環状
フランジ18にてカム嵌挿孔17H内に嵌合されるカム
21の底部を支持するようにし、カム21はフランジ1
8にボルト止めされる。
11は上型取付台12にばね圧下状態にして取り付けら
れるとともにこの上型11と対向する下型13は下型取
付台14に固定され、この下型取付台14に突設された
パンチ15を下型13内を貫通せしめ、かつこのパンチ
15の外周に筒状のノックアウト筒16を配設し、さら
に下型取付台14に環状のケース17を固定する。この
ケース17には逆テーパ状スプライン歯の成形工程で歯
形を成形する際、この歯車の歯間角度及び歯数に合った
カム嵌挿孔17Hを定ピッチで多数穿設するとともにこ
のカム嵌挿孔17Hの外周側の内側面をカム押圧面17
Fとし、このカム押圧面を垂直で、かつダイ23の長手
方向軸心に対して直角をなす平面とし、この各孔17H
内にそれぞれカム21を嵌合する。また下型取付台14
の上に下型取付台14に取り付けられたスプリング24
により支持される環状フランジ18を配設し、この環状
フランジ18にてカム嵌挿孔17H内に嵌合されるカム
21の底部を支持するようにし、カム21はフランジ1
8にボルト止めされる。
【0012】カム21はその背面がカム押圧面17Fに
接するよう平面状に、かつ高精度にて仕上げられてお
り、下部内側にピン22を上端側が内方向に傾斜するよ
うにして突設固定するとともにこのピン22の傾斜角と
等しい傾斜角を有するダイ押圧面21Tをカムの内側面
にしかもピン22と対向して形成する。
接するよう平面状に、かつ高精度にて仕上げられてお
り、下部内側にピン22を上端側が内方向に傾斜するよ
うにして突設固定するとともにこのピン22の傾斜角と
等しい傾斜角を有するダイ押圧面21Tをカムの内側面
にしかもピン22と対向して形成する。
【0013】下型13の上部には図6、図7に詳示する
如く歯車の歯間角度に合わせた下型の中心に向かう直線
に合わせてダイ嵌挿孔13Hを所定角度毎に形成すると
ともに、このダイ嵌挿孔13Hは断面円形で、かつその
頂部が平面状にカットされ、開口した形状のもので、こ
の各ダイ嵌挿孔13Hに丸棒状で上面が平面状にカット
されたダイ23が夫々嵌挿され放射状に配設されるとと
もに、ケース17でダイの平面部を押さえ、ダイ23が
回転しないようになっている。このダイ23の先端23
Dは歯車に所定の逆テーパ状のスプライン歯を成形でき
るようになっている。また、ダイ23には、ピン22を
挿通するためのピン孔23Hを穿設するとともに、ダイ
23の後端部23Tは傾斜面に形成する。
如く歯車の歯間角度に合わせた下型の中心に向かう直線
に合わせてダイ嵌挿孔13Hを所定角度毎に形成すると
ともに、このダイ嵌挿孔13Hは断面円形で、かつその
頂部が平面状にカットされ、開口した形状のもので、こ
の各ダイ嵌挿孔13Hに丸棒状で上面が平面状にカット
されたダイ23が夫々嵌挿され放射状に配設されるとと
もに、ケース17でダイの平面部を押さえ、ダイ23が
回転しないようになっている。このダイ23の先端23
Dは歯車に所定の逆テーパ状のスプライン歯を成形でき
るようになっている。また、ダイ23には、ピン22を
挿通するためのピン孔23Hを穿設するとともに、ダイ
23の後端部23Tは傾斜面に形成する。
【0014】また下型13内に装着した素材FWを上型
11の降下にてダイ23にて逆テーパ状のスプライン歯
を成形した後、この素材FWを下型内より取り出す際、
ノックアウトピン19,20及びノックアウト筒16に
て容易に取り出されるようになす。ノックアウトピン1
9がフランジ18を早く押し上げて後、ノックアウトピ
ン20がノックアウト筒16を押し上げるようにノック
アウトピン19,20の長さを決める。これにより、ダ
イ23を素材FWの歯部より外方へ抜き去った後、素材
FWを下型内より突き出すようにする。
11の降下にてダイ23にて逆テーパ状のスプライン歯
を成形した後、この素材FWを下型内より取り出す際、
ノックアウトピン19,20及びノックアウト筒16に
て容易に取り出されるようになす。ノックアウトピン1
9がフランジ18を早く押し上げて後、ノックアウトピ
ン20がノックアウト筒16を押し上げるようにノック
アウトピン19,20の長さを決める。これにより、ダ
イ23を素材FWの歯部より外方へ抜き去った後、素材
FWを下型内より突き出すようにする。
【0015】上記のとおり構成する製造装置により予め
鍛造工程でスプライン歯を形成した素材FWを下型13
内にセットする。次に、上型取付台12を降下させると
ばね圧下にある上型11にて素材FWは上下両型間にて
挟持されるとともに、この上型取付台12の降下にて、
カム21の上面を素材FWの挟持より少し遅れて押圧す
る。これにより、カム21及びフランジ18が押し下げ
られることになり、これによってカム21のテーパ状を
したダイ押圧面21Tにてダイ23の後端部23Tが押
され、各ダイ23は下型13の中心に向かう方向、すな
わち歯車の軸心方向に摺動し、ダイ23の先端23Dに
て素材FWのスプライン歯4は所定の逆テーパ状のスプ
ライン歯に成形される。その後、上型取付台12を上昇
させるとともに、ノックアウトピン19を押し上げる。
これにより、フランジ18も復帰する。このフランジ1
8の復帰、すなわち上昇にてカム21も上昇するが、こ
のカム21に傾斜して突設されたピン22がダイ23の
ピン孔23Hに挿通されているので、このピン22の上
昇に合わせて、下型13に嵌挿された状態で放射状にの
み摺動できるようになっているダイ23が歯車の軸心方
向と逆方向に強制的に摺動、復帰する。
鍛造工程でスプライン歯を形成した素材FWを下型13
内にセットする。次に、上型取付台12を降下させると
ばね圧下にある上型11にて素材FWは上下両型間にて
挟持されるとともに、この上型取付台12の降下にて、
カム21の上面を素材FWの挟持より少し遅れて押圧す
る。これにより、カム21及びフランジ18が押し下げ
られることになり、これによってカム21のテーパ状を
したダイ押圧面21Tにてダイ23の後端部23Tが押
され、各ダイ23は下型13の中心に向かう方向、すな
わち歯車の軸心方向に摺動し、ダイ23の先端23Dに
て素材FWのスプライン歯4は所定の逆テーパ状のスプ
ライン歯に成形される。その後、上型取付台12を上昇
させるとともに、ノックアウトピン19を押し上げる。
これにより、フランジ18も復帰する。このフランジ1
8の復帰、すなわち上昇にてカム21も上昇するが、こ
のカム21に傾斜して突設されたピン22がダイ23の
ピン孔23Hに挿通されているので、このピン22の上
昇に合わせて、下型13に嵌挿された状態で放射状にの
み摺動できるようになっているダイ23が歯車の軸心方
向と逆方向に強制的に摺動、復帰する。
【0016】そして、ダイ23の先端23Dが素材FW
の歯部より離開した後、ノックアウトピン20を押し上
げる。これにより、ノックアウト筒16が押し上げら
れ、素材FWは下型13内より突き上げられ下型13よ
り取り出されるものである。
の歯部より離開した後、ノックアウトピン20を押し上
げる。これにより、ノックアウト筒16が押し上げら
れ、素材FWは下型13内より突き上げられ下型13よ
り取り出されるものである。
【0017】
【発明の効果】本発明の変速用歯車は、逆テーパ状のス
プライン歯を、鍛造によりボス部の根元まで形成した歯
車軸線に平行なスプライン歯間に、歯車軸線に対して放
射状に配設したダイを歯車軸線に直角方向に歯車中心に
向って強制的に摺動させて押し込んだ後、前記ダイを歯
車軸線に直角方向に歯車中心から外側に向って強制的に
摺動させて引き抜くことにより形成するようにしている
ため、ボス部の外周に形成した逆テーパ状で、先端にチ
ャンファを有するスプライン歯は、高精度なものとな
る。また、この変速用歯車は、鍛造工程のみで製造され
るため、製造工程を簡略化することができるとともに、
メタルフローが切断されないため、スプライン歯の強度
が大となり、スプライン歯の加工精度が高く、かつ、ボ
ス部の長さに対するスプライン歯の有効長さが大となる
ことと相俟って、変速用歯車を小形化できる利点があ
る。
プライン歯を、鍛造によりボス部の根元まで形成した歯
車軸線に平行なスプライン歯間に、歯車軸線に対して放
射状に配設したダイを歯車軸線に直角方向に歯車中心に
向って強制的に摺動させて押し込んだ後、前記ダイを歯
車軸線に直角方向に歯車中心から外側に向って強制的に
摺動させて引き抜くことにより形成するようにしている
ため、ボス部の外周に形成した逆テーパ状で、先端にチ
ャンファを有するスプライン歯は、高精度なものとな
る。また、この変速用歯車は、鍛造工程のみで製造され
るため、製造工程を簡略化することができるとともに、
メタルフローが切断されないため、スプライン歯の強度
が大となり、スプライン歯の加工精度が高く、かつ、ボ
ス部の長さに対するスプライン歯の有効長さが大となる
ことと相俟って、変速用歯車を小形化できる利点があ
る。
【図1】本発明の変速用歯車の正面図である。
【図2】本発明の変速用歯車の断面図である。
【図3】変速用歯車の製造工程を示す説明図である。
【図4】変速用歯車の製造装置の縦断面図である。
【図5】変速用歯車の製造装置の横断面図である。
【図6】変速用歯車の製造装置の下型の平面図である。
【図7】変速用歯車の製造装置の下型の一部を示す正面
図である。
図である。
【図8】変速用歯車の製造装置のダイの説明図である。
FW 素材 HW 素材 W 素材 1 歯車 2 ヘリカル歯 3 ボス部 4 スプライン歯 11 上型 13 下型 17 ケース 18 フランジ 21 カム 22 ピン 23 ダイ
Claims (1)
- 【請求項1】 鍛造にて一体に成形した変速用歯部と、
この変速用歯部より小径のボス部とからなり、該ボス部
の外周に逆テーパ状で、先端にチャンファを有するスプ
ライン歯を形成した変速用歯車であって、前記逆テーパ
状のスプライン歯が、鍛造によりボス部の根元まで形成
した歯車軸線に平行なスプライン歯間に、歯車軸線に対
して放射状に配設したダイを歯車軸線に直角方向に歯車
中心に向って強制的に摺動させて押し込んだ後、前記ダ
イを歯車軸線に直角方向に歯車中心から外側に向って強
制的に摺動させて引き抜くことによりボス部の根元まで
形成したものであることを特徴とする変速用歯車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3255864A JP2542300B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 変速用歯車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3255864A JP2542300B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 変速用歯車 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61266257A Division JPH0673712B2 (ja) | 1986-11-07 | 1986-11-07 | 変速用歯車の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04366028A JPH04366028A (ja) | 1992-12-17 |
JP2542300B2 true JP2542300B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=17284646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3255864A Expired - Lifetime JP2542300B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 変速用歯車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542300B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3108710B2 (ja) | 1997-12-26 | 2000-11-13 | 株式会社メタルアート | 変速用歯車の製造方法 |
FR2813029B1 (fr) * | 2000-08-18 | 2002-10-31 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Procede de fabrication d'un pignon de transmission, pignon de transmission obtenu et synchroniseur pour une transmission de vehicule automobile equipe d'un tel pignon |
CA2451893C (en) * | 2002-12-02 | 2013-04-09 | Tesma International Inc. | Differential housing with integrated ring gear |
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JPH04366028A (ja) | 1992-12-17 |
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