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JP3325143B2 - リモニウム属植物の種苗増殖方法 - Google Patents

リモニウム属植物の種苗増殖方法

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JP3325143B2
JP3325143B2 JP00808995A JP808995A JP3325143B2 JP 3325143 B2 JP3325143 B2 JP 3325143B2 JP 00808995 A JP00808995 A JP 00808995A JP 808995 A JP808995 A JP 808995A JP 3325143 B2 JP3325143 B2 JP 3325143B2
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隆夫 古田
晃丞 芝
裕子 宮本
芳城 宮本
利光 小畑
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和歌山県農業協同組合連合会
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、無病のリモニウ
ム属植物の種苗を大量に増殖するようにした種苗増殖方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リモニウム属植物の増殖は、播
種、株分け、若しくは根挿しなどによって行われてき
た。ここで、種子による増殖法であれば、遺伝形質の純
化が十分になされていないため、開花期などを始めとす
る各種の形質が均一にならない場合が多い。また、単な
る栄養繁殖法であれば、増殖率が低く、しかも増殖率の
バラツキが大きいことから、安定した技術として確率さ
れていない。更に、組織培養による大量増殖法も実用化
されているが、該法のみでは生産コストがかかり過ぎ、
普及上のネックになっている(「花専科 育種と栽培
スターチス」、藤田政良編著、誠文堂新光社発行、第8
7頁及び第173頁)。
【0003】ところで、初夏まで開花し続けてきた、例
えばスターチス・シヌアータ(リモニウム属植物の一品
種)は、8月の高温を受けると脱春化(春化型の植物
で、低温を受けていったん開花誘導状態になったもの
が、その後の高温で低温処理の効果が消失し、逆戻りす
る現象をいう)し、その後は次の低温を受けるまで花芽
分化しないとされている。しかしながら、まだ次々と花
茎が現れている7月に地際まで切返し、7〜8月の高温
期を大株で過ごさせないよう、その前に、生長してきた
新芽をひとつひとつに切り離して挿し芽すると、その株
は脱春化しないで開花し続ける。すなわち、小苗の間は
花茎を除去し、ある程度大株になってから花茎を伸長さ
せると、10月中旬から翌春まで良質の切り花が得られ
ることが知られている。
【0004】そこで、上記のような性質を利用した栄養
増殖法が提案されている。すなわち、図9に示すよう
に、スターチスの露地栽培株の葉及び花茎を短縮茎から
全て刈り込み、その後約2週間で短縮茎から萌芽し展葉
してきた苗条(地上部分の葉及び花茎をいう)及び短縮
茎を苗条単位で切り分け分割して複数の挿し穂を得、こ
の挿し穂を挿し芽し育成して種苗を得る挿し芽栄養増殖
法が提案されている。この挿し芽栄養増殖法によれば、
スターチスを極めて簡便に栄養繁殖できるといった利点
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の挿し芽栄養増殖法は、露地栽培により得た親株を用
いるものであるため、よく知られた褐斑病,萎凋細菌
病、あるいは深刻な灰色カビ病,キュウリモザイクウィ
ルス病,カブモザイクウィルス病等に感染している場合
が多い。また、見た目にはわからなくても、種苗の段階
で感染していることがある。そのため、製品としての種
苗出荷後に発病することがあった。従って、種苗の出荷
前に、感染有無の検定を行う必要があり、この検定作業
や検定試薬に要する手間やコストもかかっていた。一方
で、露地栽培株の短縮茎は比較的大きくなるので、後に
得られる挿し穂数は多くなる。しかしながら、この短縮
茎を露地から堀り上げる作業が大変であった。更に、露
地栽培株の短縮茎は木化して硬いことから、短縮茎を切
り分けて分割する際に多大な労力が必要であった。
【0006】他方、前記のような挿し芽栄養増殖法に、
組織培養により得た無菌の苗から親株を得ることが考え
られるが、挿し穂を大量に採取するためには、親株を大
きくしなければならない。ところが、組織培養苗を用い
ると親株を大きく育成させるまでに時間がかかることか
ら、その間に再感染する可能性が高かった。そのため、
大きな親株を得ることが困難であり、春化の度合いも不
十分になることがあった。また、小さな親株から得られ
た種苗は花茎の萌芽が遅いという欠点もあった。かかる
理由で、上記のような技術は実用化に至っていない。
【0007】そこで、本発明者らは、従来のリモニウム
属植物の増殖方法には上記のような問題点のあることを
認知した上で、従来法とは異なる新規な栄養繁殖法によ
りリモニウム属植物の無病の種苗を効率よく増殖する方
法について検討した。
【0008】
【課題を解決するための手段】その結果、本発明者らは
リモニウム属植物の無病の種苗を大量増殖するにあた
り、組織培養により得た幼植物体を育成して親株とし、
この親株をさらに挿し芽栄養増殖することにより、上記
従来技術の問題点を良好に解消し得ることを見出し、こ
の新知見に基づいてさらに研究を重ねた結果、本発明を
完成するに至ったのである。すなわち、本発明によれ
ば、 組織培養により得たリモニウム属植物の幼植物
体を育成して親株とし、該親株の短縮茎から葉及び花茎
を刈り込み、前記葉及び花茎が刈り込まれた短縮茎から
複数の苗条が出芽し生長したのちに、前記複数の苗条が
生長した短縮茎を苗条単位で分割することにより、複数
の種苗源を得るようにしたリモニウム属植物の種苗増殖
方法、 の構成において、リモニウム属植物の幼植
物体を隔離栽培土壌で育成するようにしたリモニウム属
植物の種苗増殖方法、 またはの構成において、
リモニウム属植物の幼植物体の育成中に、生長してきた
花茎を切除するようにしたリモニウム属植物の種苗増殖
方法、 乃至のいずれかの構成において、親株の
短縮茎から葉及び花茎を刈込むにあたり、適宜枚数の下
葉を残して刈り込むようにしたリモニウム属植物の種苗
増殖方法、 乃至のいずれかの構成において、リ
モニウム属植物の幼植物体の育成中に該幼植物体を冷蔵
温度下に、若しくは涼温下に保持するようにしたリモニ
ウム属植物の種苗増殖方法が、それぞれ、提供される。
【0009】本発明は、リモニウム属に属する植物であ
ればいずれにも適用できる。該植物として、具体的には
Limonium sinuatum,Limoniu
mhybrid,Limonium altaica,
Limonium dumosum Mill,Lim
onium beliiolium Gams,Lim
onium Perezii F.T.Hubb,Li
monium latifolium O.Kunz
e,Limonium bonduellii,Lim
onium belidifoliumなどを例示で
き、本発明ではこれらを用いるのが望ましい。
【0010】引続き、本発明方法を添付の図面に基づい
て具体的に説明する。本発明においては、リモニウム属
植物の幼植物体を育成して親株とし、この親株の短縮茎
から葉及び花茎を刈り込み、複数の苗条が生長した短縮
茎を苗条単位で分割することにより、複数の挿し穂を形
成させ、これらの挿し穂を挿し芽し、種苗を得るにあた
って以下に詳述する方法が採用される。図1は本発明に
係るリモニウム属植物の種苗増殖方法のプロセスを示し
ている。先ず、無菌の組織培養により得たリモニウム属
植物の苗(本発明の幼植物体)から育成された親株が、
原材料として用いられる。従って、病原菌やウイルスの
感染が幼植物体の段階で未然に防止される。
【0011】また、ポットやプランターなどで個別に隔
離された栽培土壌で幼植物体を育成することにより、病
原菌やウイルスの感染が極力抑制される。また、ポット
等で育成して得た親株は若くて柔らかいことから、後述
する分割作業が極めて容易になる。因みに、この場合の
全体作業効率は、露地栽培株の場合(株堀り上げ作業も
含む)と比べて約10倍程度向上した。また、ポット等
を狭スペースに移動させて集めると、親株育成の集中管
理が行える。
【0012】そして、幼植物体の育成管理は、慣行法に
よれば十分であるが、望ましくは、育成中に生長してく
る花茎を順次切除(ピンチ処理)し続けるとよい。これ
により、花茎に採られていた養分等が短縮茎の成長に充
当される。従って、親株の葉数が増え、短縮茎も迅速に
大きく成長する。その結果、刈込み後に得られる挿し穂
の数が増加する(図2)。
【0013】また、幼植物体の育成中に、幼植物体を0
〜5℃の冷蔵温度下に保持したり、あるいは15〜25
℃の涼温下で育成したりすることにより、親株は花芽分
化しやすい生殖生長の状態にされる。その結果、後に挿
し芽して得た種苗にも同じ生理状態が引き継がれる。こ
れにより、花茎の立った、すなわち早期に開花する種苗
が得られる。
【0014】そうして、育成した親株の葉及び花茎は1
〜50mm、望ましくは10mm前後を残して短縮茎か
ら刈り取られ、その後の短縮茎からの萌芽を待つ(図
3)。この際に、ポット等で育成された比較的小さな親
株であっても、下葉を1〜20枚、望ましくは10〜1
5枚程度残して刈り込むことによって、下葉からの栄養
分補給や呼吸が十分に行われる。従って、後に得られる
挿し穂の数が飛躍的に増加する。因みに、上記のように
下葉を残して刈り込んでおけば、例えば20〜30本も
の苗条が出芽し生長する。これに対し、葉及び花茎を全
て刈り込んだ場合は、10本未満しか出芽しない。
【0015】更に、刈込み後10〜20日で萌芽・展葉
してきた親株(図4)の苗条及び短縮茎は、剪定ばさみ
やナイフなどで苗条単位に(すなわち、単一の芽を持た
せるように)切り分けて分割され、複数の挿し穂(本発
明の種苗源)とされる(図5)。この場合、比較的大き
な露地栽培株を親株とした場合よりも、ポット栽培によ
り得た親株の方が、短縮茎が若く柔らかいことから、分
割時の作業性に優れている。
【0016】また、得られた挿し穂は、慣行の挿し芽増
殖法と同様にして種苗に育成される。すなわち、10-9
M〜10-5M濃度の発根促進ホルモン剤(例えば、オー
キシン,エスレル,メネデール(商標、株式会社メネデ
ール化学研究所製)など)を、挿し穂あるいは挿し床に
施用することが可能である。挿し床は、特に限定されな
いが、オアシス(商標、SMITHERS−OASIS
社製のさし木用培地、製品型式P1)、ソイルブロッ
ク、赤土、赤玉土、鹿沼土、ミズゴケ、バーク、バーミ
キュライト、パーライトの各単体あるいは混合したもの
を例示できる。栽培管理は30〜90%遮光し、葉水、
ミスト、フォグなどで挿し穂が乾かぬようにし、炭酸ガ
スを300〜10000ppmに施用して発根を促進さ
せることも可能である。挿し芽後の挿し穂の成長状態
は、図6〜図8の写真模写図に示した通りであって、い
ずれも良好である。こうして、成長したリモニウム属植
物は、挿し芽後約2週間で鉢上げされる。
【0017】
【実施例】
実施例1.幼植物体としてリモニウム・シヌアータの品
種マリンブルー(組織培養苗、第一園芸株式会社製の市
販品)を用いた。入手時の苗は9cm径ポットに収容さ
れた葉数7〜10枚の苗齢のもの(組織培養により得た
苗を無菌の状態でポットに収容したものを、以下、ポッ
ト苗という)である。このポット苗を5月8〜10日の
時期に、12cm径ポットに移植した。12cm径ポッ
ト内の用土(本発明の隔離栽培土壌)は市販の花及び野
菜用の土を用い、肥料は元肥として有機入り隣加安プラ
ン403号(N:P:K=14:10:13)約2g/
土壌1Lを用いた。栽培管理は慣行法によった。この場
合、40日間の苗育成中に、生長してくる花茎を順次切
除し続け、葉数及び最大葉長を調査し、それぞれの平均
値を算出した後、ここでは、全ての葉及び花茎を刈り込
んで、短縮茎のみとした。そして、葉及び花茎の刈込み
から20日後に、この間に苗条が生長した短縮茎を剪定
ばさみ及びナイフを用いて、複数の挿し穂に切り分けて
分割し、1株当たりに得られた挿し穂の数を調査し、平
均値を算出した。尚、挿し穂は2つ以上の芽を持たない
ように注意して分割作業を行った。得られた結果は表1
に示す。 比較例1.実施例1における花茎の切除を行わないこと
以外は、実施例1と同様にして親株を育成し、挿し穂を
形成させた。得られた結果は表1に示す。
【0018】実施例2.実施例1における葉および花茎
の刈込みの際に、下葉を9〜13枚残して刈り込むこと
以外は、実施例1と同様にして親株を育成し、挿し穂を
形成させた。得られた結果は表1に示す。
【0019】 〔表1〕 ─────────────────────────────────── 平均葉数 平均最大葉長 平均挿し穂数 ─────────────────────────────────── 実施例1(16株分) 69枚 151mm 16.9本 比較例1(18株分) 36.3枚 126.7mm 7.8本 実施例2(7株分) 61枚 135mm 26.3本 ─────────────────────────────────── 表1によれば、ポット苗を用いた親株育成中に花茎を切
除することが、1株当たりに得られる挿し穂数の多さに
貢献することを示している。更に、下葉を残して刈り込
めば、1株当たりの挿し穂数を格段に多くできることが
わかる。
【0020】実施例3.幼植物体としては、リモニウム
・シヌアータの品種パープルライト(組織培養苗,和歌
山県農業協同組合連合会の登録品種)を用いた。ポット
苗から育成した親株(ポット株)を剪定ハサミやナイフ
等を用いて切り分け分割した。3回にわたり、同様の分
割作業を繰り返し、1時間当たりに分割可能な挿し穂の
本数(平均値)を調査した。得られた結果は表2に示
す。 比較例3.幼植物体として露地栽培株(定植後8カ月)
を用いること以外は、実施例3と同様にして、親株を分
割し調査した。得られた結果は表2に示す。
【0021】 〔表2〕 ─────────────────────────────────── 供試株 分割効率(平均値) ─────────────────────────────────── 実施例3 ポット株 64.8本/時間 比較例3 露地栽培株 29.6本/時間 ─────────────────────────────────── 表2からも明らかなように、挿し穂を得るための分割効
率は、露地栽培株よりもポット株の方が良いことが判
る。
【0022】実施例4.実施例1〜3で得られた挿し穂
を用いて挿し芽を行った。ハウス内に50%遮光の寒冷
紗をかけ、挿し穂はオキシベロン液剤800〜1000
倍希釈液に基部を瞬間浸漬した後、フェノール発泡樹脂
製のさし木用培地(例えば、前出のオアシス)に挿し芽
し、日中1時間に10秒の割合でミスト管理を行うこと
により育成し、20日後に発根個体数を調査した。得ら
れた結果は表3に示す。
【0023】 〔表3〕 ─────────────────────────────────── 供試数 発根個体数 ─────────────────────────────────── 実施例4 100 96 ─────────────────────────────────── 表3によれば、得られた挿し穂は通常の挿し芽手法でも
問題なく発根しており、本発明が種苗の増殖方法として
適当であることを示している。
【0024】実施例5.幼植物体としては、リモニウム
・シヌアータの品種パープルライトの馴化終了直後の組
織培養苗を用いた。ポットに移植し、温室内で1ケ月無
農薬で栽培した後に褐斑病の症状である斑点をもつ株
を、発病した株とみなし、その株数を調査した。罹病率
は、下式に示すように、栽培した株数に対する褐斑病の
症状を持つ株数の百分率で表した。得られた結果は表4
に示す。 罹病率(%)=〔(発病した株数)/(栽培した株
数)〕×100 比較例4.幼植物体として露地栽培株を挿し芽して得た
苗を用いること以外は、実施例5と同様にして行った。
得られた結果は表4に示す。
【0025】 〔表4〕 ─────────────────────────────────── 栽培した株数 発病した株数 罹病率 ─────────────────────────────────── 実施例5 30 0 0% 比較例4 25 25 100% ─────────────────────────────────── 表4によれば、ポット苗を用いた場合は、栽培した株か
らの発病がなく、ポットで隔離された栽培土壌が無菌で
あったことを示している。これに対し、露地栽培株を用
いた場合は全て発病した。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、組
織培養により得たリモニウム属の幼植物体を育成して親
株とし、この親株を種苗の原材料として用いているの
で、幼植物体育成の段階で病原菌やウイルスの感染を防
ぐことができる。
【0027】また、例えばポット等で隔離された栽培土
壌で幼植物体を育成するようにしたので、病原菌やウィ
ルスの感染を極力抑えることができる。また、ポット等
の移動は容易であり、例えば狭スペースに集めて集中管
理を行えることから、親株の育成管理が容易になる。ま
た、親株の短縮茎は比較的若く柔らかいことから分割時
に切り分けやすく、従って労力が極めて少なくてすみ、
かつ、容易に分割作業できる。一方、露地栽培で育成し
た従来の親株のように、掘り出しに多大な労力を要する
こともない。これにより、作業全体の効率化を格段に図
ることができる。
【0028】更に、幼植物体の育成中に生長してきた花
茎を切除して、当該花茎に養分等がとられるのを防ぐよ
うにしたので、迅速に親株を大きく生長させることがで
きる。これにより、種苗の生産性の向上化を図ることが
できる。
【0029】そして、適宜枚数の下葉を残して親株の短
縮茎から葉及び花茎を刈り込むようにしたので、下葉か
ら栄養分補給や呼吸が十分になされて親株を生長を施
し、多数の種苗源を得ることができる。従って、種苗の
生産性の向上化を図ることができる。
【0030】また、育成中の幼植物体を冷蔵温度下に若
しくは涼温下に保持するようにしたので、後に得られる
種苗に対し春化に係る深い生理状態を付与できる。これ
により、花茎の立った、すなわち早期に開花する種苗を
市場に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリモニウム属植物の種苗増殖方法
のプロセスを示す説明図である。
【図2】刈込み前のポット株を示す写真の模写図であ
る。
【図3】下葉残し刈込み直後のポット株を示す写真の模
写図である。
【図4】下葉残し刈込み後20日の萌芽したポット株を
示す写真の模写図である。
【図5】分割されて得た複数の挿し穂を示す写真の模写
図である。
【図6】挿し芽直後のリモニウム属植物を示す写真の模
写図である。
【図7】挿し芽2週間後のリモニウム属植物を示す写真
の模写図である。
【図8】挿し芽6週間後のリモニウム属植物を示す写真
の模写図である。
【図9】本発明の背景のとなる従来のリモニウム属植物
の種苗増殖方法のプロセスを示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 裕子 和歌山県和歌山市美園町5丁目1番地の 1 和歌山県農業協同組合連合会内 (72)発明者 宮本 芳城 和歌山県御坊市塩屋町南塩屋724番地 和歌山県暖地園芸センター内 (72)発明者 小畑 利光 和歌山県御坊市塩屋町南塩屋724番地 和歌山県暖地園芸センター内 (72)発明者 加藤 一人 和歌山県御坊市塩屋町南塩屋724番地 和歌山県暖地園芸センター内 (56)参考文献 近畿中国農業研究成果情報,vol. 1993(1994),p.361−362 農業および園芸,第67巻第4号 (1992),p.500−506 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 1/00 A01H 4/00 JICSTファイル(JOIS) BIOSIS(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織培養により得たリモニウム属植物の
    幼植物体を育成して親株とし、該親株の短縮茎から葉及
    び花茎を刈り込み、前記葉及び花茎が刈り込まれた短縮
    茎から複数の苗条が出芽し生長したのちに、前記複数の
    苗条が生長した短縮茎を苗条単位で分割することによ
    り、複数の種苗源を得ることを特徴とするリモニウム属
    植物の種苗増殖方法。
  2. 【請求項2】 リモニウム属植物の幼植物体を隔離栽培
    土壌で育成することを特徴とする請求項1に記載のリモ
    ニウム属植物の種苗増殖方法。
  3. 【請求項3】 リモニウム属植物の幼植物体の育成中
    に、生長してきた花茎を切除することを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載のリモニウム属植物の種苗増
    殖方法。
  4. 【請求項4】 親株の短縮茎から葉及び花茎を刈込むに
    あたり、適宜枚数の下葉を残して刈り込むことを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のリモニウ
    ム属植物の種苗増殖方法。
  5. 【請求項5】 リモニウム属植物の幼植物体の育成中
    に、該幼植物体を冷蔵温度下に、若しくは涼温下に保持
    することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載のリモニウム属植物の種苗増殖方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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農業および園芸,第67巻第4号(1992),p.500−506
近畿中国農業研究成果情報,vol.1993(1994),p.361−362

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