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JP3312280B2 - X線画像処理装置 - Google Patents

X線画像処理装置

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JP3312280B2
JP3312280B2 JP11025992A JP11025992A JP3312280B2 JP 3312280 B2 JP3312280 B2 JP 3312280B2 JP 11025992 A JP11025992 A JP 11025992A JP 11025992 A JP11025992 A JP 11025992A JP 3312280 B2 JP3312280 B2 JP 3312280B2
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  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はX線画像処理装置に関
し、詳しくは、X線写真を読み取って得られたX線画像
データを、X線フィルムの非線型な階調特性を含んで最
適な濃度データに補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、医療分野において、放射線画
像による診断は重要な位置を占めている。特に集中治療
室などでは、患者の病状の把握のために定期的にX線写
真を撮影すると共に、直ちにこのX線写真の複製を作成
し、治療の担当医と放射線科医とで同時に読影すること
が行われる場合がある。
【0003】前記X線写真の複製は、従来では、複製用
のフィルムに原稿となるX線写真を密着露光させて現像
することにより作成していた。この方法では、感材や現
像処理,露光装置の変動が大きいため、原稿のX線写真
と同等の濃度を得るためには、試行錯誤を繰り返して露
光条件を設定するしかなく、適正な濃度の複製画像を得
るには多大な時間と労力とを必要としている。
【0004】また、複製用フィルムの階調特性が線型で
ないため、部分的に原画と同等の濃度を得られても、他
の部分では濃度が異なってしまったりして、同等のコン
トラスト,階調を得るのが困難であった。また、画質に
ついても鮮鋭性の低下やノイズの増大などにより、診断
に必要な情報が損なわれることがあった。このような問
題を解決するために、近年開発されている高画質のフィ
ルムディジタイザを用いてX線写真を光電的に読み取
り、該読み取りで得られたディジタル画像データを高画
質のハードコピー装置を用いフィルムに焼き付けること
により、診断上問題のない画質の複製を作成する装置が
提案されている。
【0005】このような装置を用いれば、複製写真にお
ける原稿と同等の濃度階調の再現についても、画像入出
力機器の階調特性の補正をディジタル画像処理の技術に
より行うことができ、原画とほぼ同等の濃度階調を容易
に得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような装置のディ
ジタル画像処理技術の積極的な利用方法として、撮影時
の条件設定の失敗で発生した露光過度,不足によるX線
写真の濃度の不適正を補正することが考えられる。しか
しながら、X線フィルムの階調特性は非線型で複雑な形
をしているため、露光量を変えた場合のX線写真上の濃
度の変化は、単純な濃度のシフトではなく、濃度分布の
変化も伴ってしまう。
【0007】例えば胸部X線写真では、露光過度で撮影
がなされた場合、肺野では濃度は増加するがコントラス
トは低下し、逆に縦隔部分ではコントラストが増大す
る。従って、コントラストの強調や、定数の加減算のよ
うな比較的単純な画像処理で階調補正を行おうとする
と、一部の濃度については適正露光と同等の濃度に補正
することができるが、別の部分では濃度が異なったり、
又は、全体的なコントラストが不適切になってしまい、
診断に必要な最適な濃度階調に補正することが難しいこ
とが多い。
【0008】このため、露光過不足で撮影されたX線写
真の画像データを、適正露光を行ったX線写真と同等の
階調に補正するためには、画像データの入出力特性に加
え、X線フィルムの特性曲線(相対X線量に対する濃度
の特性)を考慮に入れた非線型の階調変換特性を用いて
濃度階調の補正を行う複雑な処理が必要となる。このよ
うな濃度の補正を行う場合には、技師がX線写真毎に露
光条件の判定を行って、どの程度補正を行うかの指定を
しなければならず、これらの作業を自動化することがで
きなかった。或いは、補正の必要なもの(露光過不足の
X線写真)だけを選り分け、正常なもの(適正露光のX
線写真)についてのみ自動化するために、正常な濃度階
調(適正な露光が行われたX線写真)かどうかの選り分
けの作業が必要となる。
【0009】このようなX線写真の濃度判定(露光条件
の判定)は、X線撮影に熟練し知識・経験が豊富な技師
であれば、X線写真を見て露光の過不足の程度をある程
度判断することはできるが、そうでない者にとって前記
判定を正確に行うことは難しく、実際には、このような
システムを使いこなすにはかなりの熟練が必要となり、
これらの機能を有効に利用することは困難であった。
【0010】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、X線写真を読み取って得られたX線画像データの
階調補正において、撮影条件の失敗(露光過不足)によ
る不適切な濃度の補正が、X線フィルムの非線型な階調
特性を考慮して、正確かつ容易に行えるようにすること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
X線画像処理装置は、X線写真を読み取ってX線画像デ
ータに変換する手段と、前記読み取られたX線画像デー
タから主要被写体内の高濃度部分を代表するデータ,低
濃度部を代表するデータ,平均的な濃度を代表するデー
タのうちの少なくとも1つの濃度代表データを検出する
手段と、予め設定されたX線フィルムにおける濃度と相
対X線量との関係を示す特性関数に基づき前記濃度代表
データを変換して得られる相対X線量を、前記特性関数
に基づき前記濃度代表データの最適値を変換して得られ
る相対X線量に変換する変換式に基づいて、前記画像デ
ータを変換する階調変換関数を設定する手段と、前記設
定された階調変換関数に従って前記X線画像データを変
換して出力する手段と、を含んで構成される。
【0012】ここで、濃度代表データとして高濃度部分
を代表するデータが検出される場合には、濃度1.5 〜2.
5 の範囲に含まれる所定濃度を前記高濃度部分に対応す
る最適濃度として階調変換関数を設定させると良い。ま
た、低濃度部分を代表するデータが検出される場合に
は、対応する最適濃度としては濃度0.1 〜0.5 の範囲に
含まれる所定濃度を設定すると良い。
【0013】更に、平均的な濃度を代表するデータが検
出される場合には、対応する最適濃度としては濃度0.5
〜1.5 の範囲に含まれる所定濃度を設定すると良い。ま
た、X線写真が、胸部X線写真である場合には、肺野を
含む矩形領域を設定し、この矩形領域を主要被写体の領
域として用いると良い。更に、階調変換関数が、濃度デ
ータから相対X線量への変換と相対X線量から濃度デー
タへの変換とにおいてそれぞれ異なったX線フィルムの
特性関数を用いることも可能である。
【0014】また、読み取られたX線画像データが、X
線フィルムの特性関数における設定濃度範囲を越えると
きには、前記特性関数を補正して用いるようにしても良
い。更に、階調変換関数に従ったX線画像データの変換
度合いが、予め設定された範囲内であるときには、X線
画像データの変換を禁止するよう構成すると良い。前記
階調変換関数の設定においては、X線フィルムの特性関
数を複数記憶させておき、撮影部位に応じて前記複数の
特性関数から用いる特性関数を選択させるようにすると
良い。
【0015】前記撮影部位は、X線画像データの主要被
写体の形状パターンを解析して推定することが可能であ
る。また、撮影部位に代えてX線写真のフィルムサイズ
に応じて前記特性関数を選択させるようにしても良い。
更に、X線写真上にX線フィルムの種別を示す情報が記
録される場合には、この情報を認識して、X線フィルム
の種別に応じて前記特性関数を選択させても良い。
【0016】
【作用】かかる構成のX線画像処理装置によると、X線
写真を読み取ってX線画像データに変換し、このX線画
像データから検出された主要被写体の濃度特性を代表す
る濃度代表データ(高濃度部分を代表するデータ,低濃
度部を代表するデータ,平均的な濃度を代表するデータ
のうちの少なくとも1つ)を、X線写真上の最適濃度デ
ータに変換する。ここで、前記変換に用いる階調変換関
数は、X線フィルムにおける相対X線量と濃度との関係
を示す特性関数を用い、前記濃度代表データに対応する
相対X線量が前記最適濃度データに対応する相対X線量
に変換されるように設定される。
【0017】従って、本発明にかかるX線画像処理装置
によると、X線フィルムの非線型な階調特性を考慮した
補正特性が個々のX線写真毎の濃度特性に応じて設定さ
れ、読み取るX線写真の撮影条件による濃度レベルの不
適正を正確に補正することが可能となる。一般的なX線
写真においては、その濃度分布が略一定しているから、
濃度代表データとして、前述のように主要被写体内の高
濃度部分を代表するデータ,低濃度部を代表するデー
タ,平均的な濃度を代表するデータのうちの少なくとも
1つを検出し、かかる濃度代表データを最適濃度データ
に変換することで、適正露光のX線写真と略同等の濃度
階調に修正し得る。
【0018】また、濃度代表データとして検出される高
濃度部分を代表するデータ,低濃度部を代表するデー
タ,平均的な濃度を代表するデータに対応する最適濃度
の範囲は、それぞれ1.5 〜2.5 ,0.1 〜0.5 ,0.5 〜1.
5 であり、これらの範囲に含まれる所定濃度に実際の濃
度データが変換されるように関数を設定することで、最
適露光に対応する濃度データに変換し得る。
【0019】胸部X線写真においては、肺野を含む矩形
領域を設定し、この領域内を主要被写体に対応するX線
画像データと見做して、この領域内において濃度代表デ
ータを検出させれば、主要被写体部分の濃度特性を代表
するデータを正確に求めることが可能となる。また、階
調変換関数で用いるX線フィルムの特性関数として、濃
度データを相対X線量に変換するための特性関数と、相
対X線量を濃度データに変換するための特性関数とを別
々に用いる構成とすれば、例えば撮影部位に対して最適
でないX線フィルムを用いて撮影したときに、実際に撮
影に用いたX線フィルムに対応する特性曲線によって濃
度代表データを相対X線量に変換する一方、対象とする
撮影部位に対して最適であるX線フィルムに対応する特
性曲線によって前記変換された相対X線量を濃度に変換
することで、撮影部位に適合するX線フィルムを用いて
最適露光で撮影したときの濃度データへの変換が可能と
なる。
【0020】また、X線画像データが、X線フィルムの
特性関数における設定濃度範囲を越えるときには、前記
特性関数をX線画像データの濃度範囲に適合するように
補正すれば、濃度範囲の不適合に対応し得る。更に、階
調変換関数によるX線画像データの変換度合いが、所定
範囲内であるときに変換を禁止させれば、略適正露光で
撮影されたX線写真の画像データが不要に階調変換され
てしまうことを回避できる。
【0021】また、撮影部位に応じてX線フィルムが使
い分けられるときには、使用が予測されるX線フィルム
毎の特性関数を記憶させておき、撮影部位に応じて選択
した特性関数を用いるようにする。また、撮影種別毎に
フィルムサイズが限定される場合があるので、フィルム
サイズから特性関数を選択することが適当な場合もあ
る。
【0022】更に、X線写真にX線フィルムの種別が記
録される場合には、このX線写真上の記録情報に基づい
て、階調補正に用いるX線フィルムの特性関数を選択さ
せるようにすることができる。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図1は本
発明にかかるX線画像処理装置のシステム構成を示すブ
ロック図であり、X線写真(現像されたX線フィルム)
を読み取ってディジタル画像データに変換し、この画像
データに階調補正を施してからプリンタを用いてハード
コピーし、前記X線写真の複製を作成するシステムとな
っている。
【0024】この図1において、X線写真読み取り装置
1(X線写真読み取り手段)では、X線写真を光電的に
読み取ってX線画像データ(ディジタル画像信号)に変
換する。前記X線写真読み取り装置1で得られたX線画
像データは、画像データ記憶装置2に一時的に記憶され
る。
【0025】画像階調解析装置3では、前記画像データ
記憶装置2に記憶されたX線画像データと、X線フィル
ム特性曲線(特性関数)記憶装置4(特性関数記憶手
段)に予め記憶されているX線フィルム毎の相対X線量
と濃度との関係を示す特性曲線(特性関数)とを用い、
前記X線画像データを最適濃度(適正露光で撮影された
ときのX線写真上の濃度)に修正するための階調変換関
数を設定する。
【0026】尚、本実施例において、前記画像データ記
憶装置2と画像階調解析装置3とX線フィルム特性曲線
記憶装置4とが、階調変換関数設定手段及び濃度代表デ
ータ検出手段を構成する。そして、画像データ変換装置
5(変換手段)では、前記画像階調解析装置3で設定さ
れた階調変換関数を用いて、前記画像データ記憶装置2
に記憶されたX線画像データを変換する。
【0027】画像データ変換装置5で変換された(階調
補正された)X線画像データは、ハードコピー装置6に
出力され、ここで、前記X線写真読み取り装置1にセッ
トされたX線写真の複製が作成される。次に、図2のフ
ローチャートに示す処理手順を参照しつつ、本実施例の
X線画像処理装置の詳細を説明する。
【0028】X線写真を読み取るX線写真読み取り装置
1として、本実施例では、X線写真用のレーザディジタ
イザを用いている。この装置は、セットされたX線写真
(S1)をレーザ光で走査し、透過した光を光電変換す
る装置であり、前記光電変換により得た電気信号をA/
D変換してディジタル画像データとして出力する(S
2)。
【0029】本実施例では、175 μのサンプリングピッ
チで画像データをサンプリングし、濃度0〜4を12ビッ
ト(4096階調)にディジタイズしている。例えば35cm
四方のX線写真の場合、前記サンプリングピッチでは約
2000×2000の画素数となる。胸部などのX線写真では、
この程度の精度で略原画と同等な鮮鋭度の画像データを
得ることができる。また、ノイズについても、物理的な
測定では原画像に対しほとんど増加しない。
【0030】このように原稿のX線写真と同等の画質が
得られるが、場合によってはより細かなサンプリングピ
ッチ、例えば87μでサンプリングし、35cm四方のX線
写真で4000×4000画素数の画像データとすることもでき
る。また、小さなフィルムを用いる場合には、より細か
なサンプリングピッチでディジタイズすることも可能で
ある。
【0031】階調については、通常のX線写真の場合、
12ビット(4096階調)で十分であり、特に濃度が濃くな
い場合であれば、濃度0〜3を10ビット(1024階調)の
量子化を行っても、必要十分な階調が得られる。本実施
例で用いたX線写真用のレーザディジタイザでは、前述
の濃度範囲を等間隔で量子化しているため、画素データ
は濃度値の1000倍となっており、後述の濃度補正やハー
ドコピー時の階調再現処理が容易になっている。しかし
ながら、濃度と画素データとの関係が分かっていれば、
濃度と画素データとは特に比例関係で無くても良く、例
えば、人間の眼のコントラスト分解能が高い低濃度部分
を細かく量子化し、影響の少ない高濃度部分を粗く量子
化することで、階調数が少ない場合でも十分な濃度分解
能を得ることも可能である。
【0032】また、このディジタイザにバーコードリー
ダを組み込むことが可能であるので、原稿となるX線写
真に種々のデータを書き込んだバーコードのシールを貼
り付け、画像の読み取りと同時にX線写真上のバーコー
ドも読み込み、後述の画像処理の制御を行わせるよう構
成することもできる。前記ディジタイザ(X線写真読み
取り装置)で読み取られた画像データは、汎用のコンピ
ュータに転送され、この汎用コンピュータに付設された
画像データ記憶装置2(例えばハードディスク装置)に
一旦記憶され、この画像データ記憶装置2上の画像デー
タを解析し、主要被写体部分の代表的な濃度(濃度代表
データ)が求められる(S3)。この部分が濃度代表デ
ータ検出手段に相当する。
【0033】ここで、例えば胸部正面写真の場合には、
図3に示すように例えばプロファイル情報などに基づい
て肺野を取り囲む矩形の領域を設定し、これを主要被写
体の領域として用い、かかる領域内のX線画像データの
中の最大濃度Dmax,最小濃度Dmin(肺野の濃度
特性を代表する濃度代表データ)を求める。尚、肺野側
面の場合も同様にして矩形領域を設定して、かかる領域
内で最大濃度Dmax,最小濃度Dminを求めれば良
い。
【0034】また、胸部X線写真の場合には、肺野の濃
度が一定の範囲になるものが良いとされており、画像認
識技術を用い肺野の輪郭を抽出するなどして肺野領域を
検出することにより、その領域の中の平均的な値を濃度
代表データとして用いることもできる。腹部や腰椎の撮
影などのように、肺野のような特徴的な形状パターンが
ない場合には、人体以外の部分(背景等)を含まないよ
うな矩形の関心領域を設定する。単純で然も効果的な方
法としては、図3に示すように、画面の中央に縦横1/
2の長さの矩形領域を設定することで代用することがで
きる。この方法は、胸部正面,側面についても適用する
ことができる。
【0035】前記最大濃度Dmax(高濃度部を代表す
るデータ),最小濃度Dmin(低濃度部を代表するデ
ータ)の測定は、設定した斜陽被写体領域の中のヒスト
グラムを求め、ノイズ成分と考えられる特異な最大濃
度,最小濃度を除いた部分の最大値,最小値として検出
している。このような特異的な最大値,最小値を持つよ
うなノイズを除く方法としては、上記のようにヒストグ
ラムを使う方法の他に、平均値フィルタやメディアンフ
ィルタを用いて処理した画像データの最大値,最小値を
求めても良い。
【0036】尚、最大濃度Dmax,最小濃度Dmin
を求めるには、設定した主要被写体領域内の全画素を用
いる必要はなく、適当に間引くことにより計算時間を短
縮することができる。読み取られた画像データのヒスト
グラムの形状は、X線撮影時の露光量が異なると同一被
写体であっても図4に示すように、撮影に用いたX線フ
ィルムの特性曲線や読み取り装置(画像入力装置)の特
性によって変形してしまう。このため、撮影時の露光量
の違いを補正するためには、画像データの値を相対X線
量に変換する必要がある。
【0037】かかる相対X線量への変換を用いた階調変
換関数の設定(S4)を、図5を用いて説明する。尚、
この図2におけるS4の部分が階調変換関数設定手段に
相当する。前記求められた最大濃度Dmax,最小濃度
Dminは、予めX線フィルム特性曲線記憶装置4に記
憶してあるX線フィルムの特性曲線(相対X線量と濃度
との関係を示す曲線)を示す関数D=f1(E)の逆関数
E=f1 -1(D)を用いて、相対X線量Emax,Em
inにそれぞれ変換される。
【0038】次に、同じ特性曲線を用いて、予め設定し
ておいた適正露光を行った場合のX線写真上の代表的な
最大濃度Dcmax,最小濃度Dcmin(最適濃度デ
ータ)を、同様に相対X線量Ecmax,Ecminに
それぞれ変換する。尚、前記最大濃度Dcmax,最小
濃度Dcminは、読み取り対象のX線フィルムを用い
て同じ撮影部位を最適露光条件で撮影したときに得られ
る主要被写体部分での濃度レベルを示す。
【0039】これら4つの相対X線量の値Emax,E
min,Ecmax,Ecminから、読み取られた画
像データに対応する相対X線量を、最適濃度に対応する
相対X線量に変換するための変換式は、相対X線量の次
元での以下のような1次の変換式f2(E)として求める
ことができる。
【0040】
【数1】
【0041】ここで、前述のX線フィルムの特性曲線の
関数f1(E)とその逆関数f1 -1(D)とを、上記相対
X線量の変換式に組み合わせると、濃度の次元における
階調補正のための関数F(D)(階調変換関数)は次式
のようになる。 F(D)=f1(f2(f1 -1(D)) この関数(階調変換関数)によりX線画像データを変換
することにより(S5)、X線フィルムの非線型特性を
考慮して、露光過不足の画像の濃度補正を行うことがで
きる。
【0042】撮影時の露光条件の失敗により露光が過度
或いは不足となり適正な濃度にならなかったX線写真に
おいては、単純な濃度ずれだけではなく、部分的なコン
トラストの変化も生じる。これは、X線フィルムの特性
曲線が線型でないために生じるので、撮影時にX線フィ
ルムに照射されたX線量に関しては各部分に照射された
X線量のコントラストに違いはない。従って、原稿のX
線写真の作成に用いたX線フィルムの特性曲線を用い
て、入力されたX線画像データを相対X線量を単位とし
た数値に変換することにより、露光ミスの補正を直線関
数による変換或いは単純な定数の加減算によって行うこ
とができる。
【0043】このため、本実施例では、X線写真のフィ
ルムの特性曲線を用いて、濃度代表データ(最大濃度D
max,最小濃度Dmin又は平均値)を相対X線量に
変換し、また、適正露光時における代表的な濃度(最大
濃度Dcmax,最小濃度Dcmin)も同様に相対X
線量に変換する。そして、それらの差を求め、その差を
画像データの取り得る範囲の相対X線量の値に対して加
えるような1次の関数を求める。次いで、これを先のX
線フィルムの特性曲線を用いて画像データの単位である
濃度値に対する関数に作り直した上で、画像データの変
換を行い、濃度の補正を行う。
【0044】かかる階調補正により、不適切な露光条件
で撮影されたX線写真であっても適切な露光が行われた
X線写真と同等の濃度と階調,コントラストを得ること
ができる。上記のようにして階調補正を行う場合には、
X線写真の主要な被写体部分の濃度を示すデータを正確
に求める必要がある。X線写真の濃度分布は、被写体と
なる人体の個人差や撮影条件の変化などにより、写真毎
に大きく異なる。特に、背景の高濃度部分の面積は、被
写体の大小により大きく異なり、X線画像のヒストグラ
ムの形に大きく影響する。
【0045】しかしながら、X線撮影の大きな割合を占
める胸部正面写真においては、経験的に、肺の陰影の濃
度分布は略一定しており、その代表的な濃度の値もかな
り狭い範囲に分布することが知られている。従って、露
光過不足による濃度階調の不適切なX線写真であって
も、その肺陰影の代表的な濃度値を検出し、これを適正
露光における濃度に変換することにより、適正露光と同
等の濃度階調の画像データに変換することが可能とな
る。
【0046】前記濃度代表データとしては、前述のよう
に最大濃度と最小濃度とを用いることが好ましいが、最
大濃度値,最小濃度値,平均値のうちの1のみを用いて
も良い。ここで、濃度代表データとして1つだけを用い
る場合には、特に、肺陰影の中の実質的(ノイズ成分を
除いた)最大濃度を用いるのが、検出も容易であり、か
つ、被写体による差も少なく有効である。
【0047】前記肺陰影の中の実質的最大濃度は、適正
露光時には濃度1.8 〜2.1 程度の範囲に分布する(最大
濃度Dcmax=1.8 〜2.1 )。従って、不適切な露光
によるX線写真について、その肺陰影の最大濃度を予め
設定された前記濃度範囲内の値(最適濃度データ)に変
換するような関数を用いることにより、適切な露光で撮
影したものと同等の濃度階調の画像を得ることができ
る。
【0048】また、前述のように肺野領域を正確に把握
できる場合には、その領域内の画像データの平均値を用
いることも可能であり、この場合、前記平均値が最適露
光条件で取り得る濃度範囲は、0.8 〜1.2 程度であり、
この範囲内の値を最適濃度データとすれば良い。更に、
主要被写体に対応するX線画像データの中の最小濃度
を、濃度代表データとする場合には、適正露光時におけ
る前記最小濃度の範囲は、胸部正面撮影の場合には、縦
隔部のノイズ成分を除いて0.2 〜0.4 程度となる。
【0049】上記の階調変換は、前述の胸部正面写真に
限らず、他の部位の撮影、例えば胸部側面,腹部,腰椎
などの撮影にもそのまま適用できるものであるが、適正
露光時の濃度範囲は広がり、最大濃度で1.5 〜2.5 程度
の範囲に、平均的な濃度では0.5 〜1.5 程度の範囲に、
最小濃度では0.1 〜0.5 程度の範囲になる。但し、部位
毎のばらつきは小さく、略濃度差0.2 程度の範囲内に入
る。
【0050】ところで、X線撮影においては、人体によ
るX線の散乱が発生し、X線写真のコントラストを下げ
るため、通常はグリッドを用いて散乱線の除去を行って
いる。しかし、グリッドの配置の不適切によりその効果
が低下し、散乱線の除去ができなくなり、結果として、
X線写真のコントラストが低下する場合がある。このよ
うな場合、濃度代表データとして最大濃度を検出し、こ
の最大濃度を最適濃度に変換する補正を行っても、前記
散乱線の影響で低濃度部の濃度が上昇しているから、な
んらかの補正が必要となる。このような写真について
も、同様に自動的な濃度補正を行うには、最大濃度に加
え主要な被写体の低濃度部分を代表する値を検出し、最
大濃度と最小濃度とを用いて前述のように1次の階調変
換関数を求めることが好ましい。
【0051】また、本実施例では、階調補正関数を求め
ると同時に濃度補正の係数(変換度合い)も求め、その
値が略適正露光の範囲内であれば変換を行わないように
してある。即ち、濃度補正は、露光過不足のX線写真に
対しては有効であるが、適正露光されたものに対しても
代表的な濃度データの僅かなばらつきにより若干の修正
を行ってしまうことになる。この作用は、同一人に対し
て複数のX線撮影を同一露光条件で行い濃度の変化を調
べるような場合には不適当である。従って、ある範囲内
で適正露光と判定された写真に対しては、若干の補正が
必要と判定されても補正を行わないようにすることによ
り、前述の問題を解決することができる。尚、かかる機
能が、本実施例における変換禁止手段に相当する。
【0052】また、前記濃度補正の係数を使用者の端末
に表示し、この条件で補正を行うかどうかの確認を行わ
せても良い。この場合、使用者が階調変換の補正条件が
不適切であると判断した場合には、手動で変換特性の設
定を行えるようにすると良い。但し、これらの操作は、
大量のX線写真を自動的に処理するような場合には煩雑
であるので、行わないようにすることもできる。
【0053】また、上記実施例では、関数F(D)にお
いて、濃度データを相対X線量に変換するときと、相対
X線量を濃度データに変換するときとで同一の特性曲線
を用いているが、逆関数の特性として異なるフィルムの
特性曲線を用いることも可能である。このような処理を
行うことにより、撮影時に部位に対し最適でないフィル
ムを使用してしまった場合の階調の不適切さを補正する
ことが可能となる。
【0054】即ち、実際に撮影に使用したX線フィルム
の特性曲線を用いて濃度データを相対X線量に変換する
一方、該相対X線量の濃度への変換においては、撮影部
位に適合するX線フィルムの特性曲線を用いるようにす
れば良い。具体的には、例えば前記最大濃度Dmax,
最小濃度Dminを濃度代表データとする場合には、実
際に撮影に使用したX線フィルムに対応する特性関数D
=f1(E)を用いて、前記最大濃度Dmax,最小濃度
Dminをそれぞれ相対X線量に変換する一方、本来用
いるべきであったX線フィルムに対応する特性関数D=
1' (E)を用いて最適最大濃度Dcmax,最適最小
濃度Dcminを相対X線量に変換し、これによって得
られた相対X線量の値から、前記数1に従って相対X線
量の次元での変換式f2(E)を設定する。
【0055】そして、濃度データの次元での変換式F
(D)は、F(D)=f1'(f2(f1 -1(D)) として
設定される。また、X線写真の濃度特性はX線フィルム
のロットや現像条件によって変動するため、X線写真上
の最小濃度或いは最大濃度が一般的な特性曲線で示され
る濃度範囲を越える場合が生じる。このような場合、上
記の方法では、濃度から相対X線量への変換ができなく
なる濃度範囲が生じてしまう。このような不都合は、背
景部分や照射領域以外を含んだ画像上の最小値と最大値
とを求め、その範囲に特性曲線を合わせるような補正
(特性曲線のシフトや回転補正)を行うことによって回
避することができる。
【0056】また、X線フィルムは撮影部位毎に特性の
異なったものを用いるのが普通であり、その特性曲線も
異なっており、通常の撮影用でも5〜6種類は用いられ
る。また、スクリーンや現像処理との組み合わせによっ
ても多少は変化するが、後述の濃度補正に影響が出るほ
どではない。このため、本実施例では、複数の代表的な
特性曲線をX線フィルム特性曲線記憶装置4上に記憶し
ておき、胸部用,腹部用,骨撮影用などの撮影部位のメ
ニューを表示し、使用者がフィルム毎に選択できるよう
にしている。これらの選択を自動化することも可能であ
り、コンピュータによるパターン解析により撮影された
部位の判定を行い、使用したフィルムを前記撮影部位の
判定から推定する機能を組み込むことによって行える。
上記の機能が、撮影部位による特性関数選択手段に相当
し、コンピュータによりパターン解析によって撮影部位
を推定させる場合には、前記コンピュータが撮影部位推
定手段に相当することになる。
【0057】また、前述のX線写真に貼り付けられるバ
ーコードにフィルムの種類に関する情報を書き込んでお
き、自動的に特性曲線を選択させることもできる。或い
は、撮影時にラベルを写し込む撮影装置であれば、ラベ
ル上にフィルムの種別情報を示すパターンを付与してお
き、読み取った画像データのラベル部分のパターンを認
識することによりフィルムの種類を判別させることもで
きる。上記の機能が、本実施例におけるフィルム種別に
よる特性曲線選択手段に相当し、バーコードリーダ又は
X線写真読み取り装置1が、種別情報認識手段に相当す
ることになる。
【0058】また、施設によっては、撮影種別毎にフィ
ルムサイズが限定される場合もあり、この場合には、X
線写真読み取り時に識別されたフィルム(X線写真)の
サイズにより特性曲線を選択することもできる。かかる
機能が、フィルムサイズによる特性曲線選択手段に相当
する。尚、フィルムサイズによっては1つの特性曲線を
特定できず、同じフィルムサイズに対して複数の特性曲
線の候補が上げられる場合があるが、前述の撮影部位,
フィルム種類に基づいて特性曲線を選択する場合など
に、フィルムサイズの情報を用いて候補を絞ることがで
きるようになる場合があり、これによって処理を簡略化
できる。
【0059】以上の手段により、濃度の補正処理が行わ
れた画像データは再び記憶装置上に記憶され、種々の画
像処理が加えられた後に、ハードコピー装置6によりフ
ィルムに焼き付けられ(S6)、X線写真読み取り装置
1で読み取られたX線写真の複製が出来上がる(S
7)。前記画像処理においては、患者の特徴を際立たせ
るようなエッジ強調処理などを行うことも可能である。
また、出力画像の大きさを調整するための拡大縮小処理
を行うこともできる。この場合、原稿と複製とのサイズ
が異なるため、画面の周辺に原稿上の長さを示すスケー
ルを描き込むことによって、容易に陰影の大きさを得る
ことができるようにすると良い。
【0060】また、縮小する場合、複数の画像データを
メモリ上に配置し、同時にプリントすることにより、1
枚の写真の中に複数のX線画像を並べた複製を作ること
ができる。このようにすれば、複製のコストを下げるこ
とができるほか、同一患者の多数の写真を同時に観察で
きるようになるなどのメリットも生じる。また、撮影の
都合で見たい患者(関心領域)以外が大きく撮影されて
いる場合には、逆に重要な部分を拡大し、1枚の写真と
してプリントすることにより、微細な構造の読影が可能
となる。
【0061】また、ホストコンピュータに異常陰影の検
出ソフトなどを搭載し、読み込んだ画像データから異常
陰影の候補を自動的に抽出し、その結果をハードコピー
の画像上にグラフィックスとして重ね書きし、読影の際
の援助とすることも可能である。この場合、1枚の複製
に2つの画像をプリントし、片方にグラフィックスの重
ね書きを行い、他方には原画像をそのままプリントする
こともできる。
【0062】このようなハードコピーを作成する装置と
して、本実施例では、フィルム上にレーザ光を走査して
ディジタル画像を焼き付けるレーザプリンタを用いてい
る。これは、14×17インチのフィルムに4000×5000画素
の画像を12ビット4096階調で焼き付けるもので、原稿と
ほぼ同じ大きさ,縮尺の複製を作成できる。このプリン
タは、階調補正用の変換テーブルを備えており、プリン
タ本体及び現像機の変動による階調特性の補正を行うこ
とができる。
【0063】前記変換テーブルの設定は、プリンタに付
属する濃度計を用いてステップウェッジの濃度測定を行
うことによって自動的に行える他、ホストのコンピュー
タからもデータを転送して行うことができる。このた
め、前述の露光過不足の写真の濃度補正関数を変換テー
ブルのデータとして、ハードコピー装置に書き込むこと
により、X線写真読み取り装置1で読み取られたX線画
像データをそのまま転送しプリントすることによって
も、露光過不足に対応する濃度補正処理をした複製を得
ることができる。
【0064】このプリンタにおいては、画像の周辺に文
字情報をプリントすることができるので、使用者が入力
した文字情報や濃度補正の条件などをプリントさせても
良い。また、前述のバーコードに患者番号などが含まれ
ている場合には、この患者番号をもとに、放射線情報シ
ステムなどから患者情報を読み込み、前記周辺部にプリ
ントすることもできる。
【0065】画像出力(ハードコピー)手段としては、
この他にCT画像のハードコピー作成に用いられる装置
を用いることもできる。この場合、前記CT画像用のハ
ードコピー装置がディジタルインターフェースを備えて
いれば、ディジタル画像をそのまま転送すれば良く、前
記インターフェースを備えない場合にはディジタル画像
をビデオ信号にして転送するか、元の画像がビデオ信号
であればそのままプリントすることができる。
【0066】また、場合によっては、複製がフィルムで
ある必要がない場合もあり、この場合には印画紙や感熱
紙にプリントするハードコピー装置を用いることも可能
である。また、普通紙へのインクジェットプリンタや電
子写真プリンタを流用することも可能である。いずれの
場合でも、X線画像データ値と出力されるハードコピー
上の対応する濃度値との関係が1対1に対応しており、
その関係が分かっていれば良い。
【0067】尚、本実施例では、X線写真を読み取って
画像データに変換し、この画像データを用いて前記X線
写真の複製ハードコピーを作成するシステムとしたが、
本発明はX線写真から読み取ったX線画像データの階調
変換技術に特徴を有するものであるから、ハードコピー
を作成するシステムに限定されるものではなく、表示装
置の濃度特性とX線画像データとの対応が分かっている
場合には、適当な変換テーブルを用いてCRT等の表示
装置にX線画像を表示させるシステムであっても良い。
勿論、階調変換されたX線画像データをデータベースに
格納しておき、必要に応じて読み出されたX線画像デー
タをハードコピー装置又は表示装置に転送する構成であ
っても良い。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるX
線画像処理装置によると、撮影条件の失敗(露光過不
足)により不適切な濃度に撮影されたX線写真の画像デ
ータ(濃度データ)を、X線フィルムの非線型な階調特
性を考慮して変換することで、最適な撮影条件(適正露
光)で撮影された場合と同等の濃度にバランス良く変換
することができるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のシステム構成を示すブロック図。
【図2】実施例の画像処理の流れを示すフローチャー
ト。
【図3】胸部正面写真における主要被写体領域の設定を
示す図。
【図4】露光過不足により画像データのヒストグラムが
変形する様子を示す線図。
【図5】実施例における階調変換関数の設定の様子を示
す線図。
【符号の説明】
1 X線写真読み取り装置 2 画像データ記憶装置 3 画像階調解析装置 4 X線フィルム特性曲線記憶装置 5 画像データ変換装置 6 ハードコピー装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 7/18 G06F 15/68 310 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 42/02 A61B 6/00 G06T 1/00 G06T 5/00 H04N 5/243 H04N 7/18

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線写真を読み取りX線画像データに変換
    するX線写真読み取り手段と、 前記X線画像データから主要被写体内の高濃度部分を代
    表するデータ,低濃度部を代表するデータ,平均的な濃
    度を代表するデータのうちの少なくとも1つの濃度代表
    データを検出する濃度代表データ検出手段と、予め設定されたX線フィルムにおける濃度と相対X線量
    との関係を示す特性関数に基づき前記濃度代表データを
    変換して得られる相対X線量を、前記特性関数に基づき
    前記濃度代表データの最適値を変換して得られる相対X
    線量に変換する変換式に基づいて、前記画像データを変
    換する階調変換関数を設定する階調変換関数設定手段
    と、 該変換関数設定手段で設定された階調変換関数に従って
    前記X線画像データを変換して出力する変換手段と、 を含んで構成されたことを特徴とするX線画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】前記濃度代表データ検出手段が、少なくと
    も高濃度部分を代表するデータを検出し、前記階調変換
    関数設定手段が、濃度1.5 〜2.5 の範囲に含まれる所定
    濃度を高濃度部分に対応する最適濃度として階調変換関
    数を設定することを特徴とする請求項1記載のX線画像
    処理装置。
  3. 【請求項3】前記濃度代表データ検出手段が、少なくと
    も低濃度部分を代表するデータを検出し、前記階調変換
    関数設定手段が、濃度0.1 〜0.5 の範囲に含まれる所定
    濃度を低濃度部分に対応する最適濃度として階調変換関
    数を設定することを特徴とする請求項1記載のX線画像
    処理装置。
  4. 【請求項4】前記濃度代表データ検出手段が、少なくと
    も平均的な濃度を代表するデータを検出し、前記階調変
    換関数設定手段が、濃度0.5 〜1.5 の範囲に含まれる所
    定濃度を平均的な濃度データの最適値として階調変換関
    数を設定することを特徴とする請求項1記載のX線画像
    処理装置。
  5. 【請求項5】前記X線写真が胸部X線写真であって、前
    記濃度代表データ検出手段が、肺野を含む矩形領域を設
    定し、該矩形領域を主要被写体の領域として用いること
    を特徴とする請求項1,2,3又は4のいずれかに記載
    のX線画像処理装置。
  6. 【請求項6】前記階調変換関数設定手段で設定される階
    調変換関数が、濃度データから相対X線量への変換と相
    対X線量から濃度データへの変換とにおいてそれぞれ異
    なったX線フィルムの特性関数を用いることを特徴とす
    る請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載のX線
    画像処理装置。
  7. 【請求項7】前記階調変換関数設定手段が、前記読み取
    られたX線画像データが、X線フィルムの特性関数にお
    ける設定濃度範囲を越えるときに、前記特性関数を補正
    して用いることを特徴とする請求項1,2,3,4,5
    又は6のいずれかに記載のX線画像処理装置。
  8. 【請求項8】前記変換手段による前記階調変換関数に従
    った前記X線画像データの変換度合いが、予め設定され
    た範囲内であるときに、前記変換手段によるX線画像デ
    ータの変換を禁止する変換禁止手段を設けたことを特徴
    とする請求項1,2,3,4,5,6又は7のいずれか
    に記載のX線画像処理装置。
  9. 【請求項9】前記階調変換関数設定手段が、 X線フィルムの特性関数を複数記憶した特性関数記憶手
    段と、 撮影部位に応じて前記複数の特性関数から特性関数を選
    択する撮影部位による特性関数選択手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5,6,7又は8のいずれかに記載のX線画像
    処理装置。
  10. 【請求項10】前記階調変換関数設定手段が、X線画像デ
    ータの主要被写体の形状パターンを解析して撮影部位を
    推定する撮影部位推定手段を含んで構成されることを特
    徴とする請求項9記載のX線画像処理装置。
  11. 【請求項11】前記階調変換関数設定手段が、 X線フィルムの特性関数を複数記憶した特性関数記憶手
    段と、 前記X線写真読み取り手段で読み取られたX線写真のフ
    ィルムサイズに応じて前記複数の特性関数から特性関数
    を選択するフィルムサイズによる特性関数選択手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5,6,7又は8のいずれかに記載のX線画像
    処理装置。
  12. 【請求項12】前記階調変換関数設定手段が、 X線フィルムの特性関数を複数記憶した特性関数記憶手
    段と、 前記X線写真読み取り手段で読み取られるX線写真上に
    記録されたX線フィルムの種別を示す情報を認識する種
    別情報認識手段と、 該種別情報認識手段で認識されたX線フィルムの種別に
    応じて前記複数の特性関数から特性関数を選択するフィ
    ルム種別による特性関数選択手段と、 を含んで構成されることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5,6,7又は8のいずれかに記載のX線画像
    処理装置。
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