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JP3369810B2 - 通信モジュール - Google Patents

通信モジュール

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JP3369810B2
JP3369810B2 JP23429395A JP23429395A JP3369810B2 JP 3369810 B2 JP3369810 B2 JP 3369810B2 JP 23429395 A JP23429395 A JP 23429395A JP 23429395 A JP23429395 A JP 23429395A JP 3369810 B2 JP3369810 B2 JP 3369810B2
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Japan
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antenna
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parasitic
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映児 高木
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Toshiba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明はミリ波帯送受信器に関
し、例えば構内無線伝送システムに用いられる通信モジ
ュールに関する。
【従来の技術】ミリ波の様な高周波では、表皮の厚さが
薄くなるので、配線の引き回しによる伝送損失が非常に
大きくなる。例えば周波数を60GHz、配線に用いら
れる金属を金とした場合、表皮の厚さは0.3μm程度
となる。この為、ミリ波無線に用いられる送受信モジュ
ールでは、送受信部とアンテナを結ぶ給電線での損失が
大きいためなるべく両者間を短くし、できるだけ給電線
での損失を抑える工夫が成される。そこで、ミリ波無線
に用いられる送受信機ではミリ波モジュールIC、即ち
MMIC上に平面アンテナを形成するなどして、アンテ
ナ一体型のモジュールとする試みが成されている。たと
えば、特開平4−21203号に示されているアンテナ
一体型MMICは、能動素子と受動素子とで構成され、
増幅、変調等の機能動作をするMMICの上面に別の絶
縁性層を介してアンテナが形成されている。この際、例
えばMMICには例えばGaAs基板が用いられ、絶縁
層にはポリイミドが用いられる。このような構成を取る
と、出力回路部からアンテナに電力を供給するための給
電線が短くて済み、ミリ波のような高周波帯でもアンテ
ナに給電する際の損失を抑えることができる。一方、ア
ンテナをMMICに一体に形成することによる不具合も
生じる。MMICを一旦作製してしまうと、放射パター
ン、アンテナの周波数帯域、アンテナインピーダンスが
固定されてしまう。通常、アンテナに供給された電力
が、アンテナを通じて空間に効率よく放射される様にイ
ンピーダンス整合が行われるが、アンテナを一体成形し
てしまうと作成後にインピーダンスを調整することは困
R>難になる。作製したMMIC上の回路の設計値からの
ずれ、また大量生産したときのロット内の特性のバラツ
キによるインピーダンス不整合を後工程の調整により取
り除くことは困難である。また、アンテナの指向性を変
えたり、周波数帯域を拡張させるためにアンテナの上に
無給電の素子を積層させることがあるが、寄生素子とも
呼ばれるアンテナ上の無給電素子は一般に面積が能動素
子部に較べて大きいので、MMIC面積の増大を招き、
小型化、低価格化を阻害する要因となってしまう。ま
た、MMICとアンテナが一体成形されているので、異
なる放射パターン、周波数帯域のモジュールを実現させ
るためには、個別にMMICを作製しなければならな
い。オフィスの無線LANの様に閉空間での無線伝送に
ミリ波を用いた場合、近接反射などによるマルチパスの
影響等伝搬環境は一般に複雑になる。この為アンテナと
しても、指向性、周波数帯域等の多彩な要求に応える必
要がある。ところが、アンテナがMMICと一体で形成
されている場合、上記の理由で素子作製上もしくは素子
をシステムに適用する上で、大きな制約となっていた。
【発明が解決しようとする課題】ミリ波帯の電磁波を構
内無線LANに使用する場合、室内の什器、壁、天井等
による多重反射が発生するため、伝搬環境は複雑にな
り、アンテナにも様々な指向性、周波数帯域等が要求さ
れる。一方、ミリ波特有の問題、即ちアンテナ迄の給電
線上の損失をできるだけ抑える目的から、アンテナ内蔵
型MMICの研究が盛んに行われているが、多彩な伝搬
環境に対応するアンテナに対する要求に柔軟に応えるこ
とは困難であった。本発明の目的は、上記従来の欠点を
除去し、ペレットの面積を増大させることなく、また、
MMICの種類を変えずに、様々な指向性、周波数帯
域、入力インピーダンスを持つアンテナを内蔵したモジ
ュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明は、通信信号処理
部と、この通信信号処理部側に設けられる給電アンテナ
層とこの給電アンテナ層に非直流的に結合される無給電
アンテナ層とにより構成される多層構造アンテナとによ
り構成される通信モジュールを提供する。本発明による
と、多層平面構造を有するアンテナに於て、ミリ波モジ
ュールIC(MMIC)上の出力回路からアンテナに電
力を供給するための給電線と直流的に接続されているア
ンテナパターンをMMIC上に構成し、該給電線と直流
に接続されていない層の一部もしくは全部をMMICが
搭載されているモジュールの一部もしくはモジュールに
取り付けられる機構を有する外部部品に形成するアンテ
ナ内蔵型送信、受信または送受信モジュール、即ち通信
モジュールを提供する。本発明においては、アンテナ内
蔵型通信モジュールにおいてアンテナが多層平面で構成
され、給電線の接続されていない寄生素子、即ち無給電
素子をMMICと空間的に分離された層に構成すること
により、MMIC上の構成を変えずにアンテナの指向
性、周波数帯域を変えることができ、多様な電波伝搬環
境に対応させることが可能となる。また、アンテナの一
部を構成する給電線で直流的に接続されていない寄生素
子、即ち無給電素子をMMIC外に構成させることによ
り、アンテナ一体型MMICの長所である出力回路から
アンテナまでの給電線上の伝送損失を最小限に抑えると
言った効果を保持したまま、MMICの面積を小さく抑
えることができる。
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら実施例
を説明する。図1には本発明の一実施例に係る通信モジ
ュール、特にミリ波モジュールが示されている。この実
施例によると、送受信の通信信号処理を行うミリ波モジ
ュールIC、即ちMMIC11上にはパッチアンテナ1
2と能動素子を含む回路(図示せず)とが一体に形成さ
れている。MMIC11は、モジュール基体14に半田
または樹脂系接着剤等で機械的に接続される。また、電
気的には金属細線15により基体14の回路に接続され
ている。モジュール蓋体13に無給電素子16が形成さ
れており、蓋体13をモジュール基体14に実装するこ
とにより蓋体13の無給電素子16とモジュール基体1
4のMMIC11上のパッチアンテナ12とが結合さ
れ、アンテナが完成する。上記のようなアンテナによる
と、蓋体13上の無給電素子16の位置や形状、または
MMIC11上のパッチアンテナパターン12と蓋体1
3に形成された無給電素子16との距離を適当に設定す
ることにより、アンテナの指向性、利得、周波数帯域等
を高い自由度で良好な状態で得ることができる。従っ
て、従来のようにアンテナの全てをMMIC11上に固
定的に構成させた場合とは異なり、MMIC作製後でも
蓋体を取り付ける段階で、アンテナの諸特性を所望の値
に変更することができ、多彩な伝搬環境に対応可能な送
信または受信あるいは送受信モジュールを実現すること
ができる。なお、無給電素子16は、図1および図2に
示されるように蓋体13の表面、即ちモジュールの外側
の面に設けて良いし、図3に示されるように蓋体13の
裏面、即ちモジュールの内側の面に設けても良い。ま
た、図には示されていないが、蓋体13の表裏面両方に
設けても良い。なお、無給電素子16は蓋体13を回転
させたとき指向性などが変わるようにMMIC11上に
形成されたパッチアンテナパターン12に対して変位す
るように形成配置される。図1〜図3では、アンテナの
一部を構成する無給電素子16がモジュールの蓋体13
に設けられているが、本発明は、給電線を含む平面アン
テナの一部をMMIC上に形成し、残りの無給電素子を
MMICが搭載されるモジュール上に形成することを特
徴としているので、無給電素子が形成される面は蓋体で
ある必要が無い。例えば、図4に示すようにMMICを
封止する為の蓋体13とは別に無給電素子16を設けた
基板17を蓋体13の上部に可動に取り付けても良い。
また、無給電素子16を設けた蓋体13および無給電素
子基板17をモータ等の駆動装置により自動的に駆動で
きるようにアンテナの指向性、利得、周波数帯域等を自
動的に調整できるように構成しても良い。また、モジュ
ール基体14または蓋体13などにネジ切りを設け、同
調し易いようにし、また適正な位置に固定するように構
成しても良い。さらに、無給電素子を有する蓋体および
基板を複数個準備し、使用場所に応じて交換できるよう
に構成することができる。図1〜図3では、金属細線1
5を用いてMMIC11とモジュール基体14との電気
的な接続を取っているが、フリップチップ接続の方法を
採用しても良い。即ち、図5に示すようにMMIC11
に形成された電気接続用電極20をモジュール基体14
に対向するように設け、基体14の配線に接続する。こ
の場合、接続は一般に半田で行われる。また、本発明
は、給電線を含む平面アンテナの一部をMMIC上に形
成し、残りの無給電素子をMMICが搭載されるモジュ
ール上に設けることを特徴としているので、無給電素子
はモジュール基体14の裏面に設けても良い。第6図
は、スロット22によって結合されるパッチアンテナを
モジュールに一体化させた実施例を示している。この図
6では、給電線路21を有する給電板22とスロット2
3を有するスロット板24と無給電素子25が配設され
た蓋体26が互いに対面して配置されている。この実施
例において、第7図の例では、給電線路21までの部分
がMMIC11に形成され、スロット23及びパッチ型
無給電素子25が蓋体26に設けられている。図8の例
では、スロット23のある接地面までの部分がMMIC
11上に構成され、パッチ型の無給電素子25が蓋体2
6に形成される。第9図は、2つの離散的な周波数に対
応したスロット結合パッチアンテナの例を示している。
第6図で説明したようにスロット結合アンテナを本発明
に適用する場合、例えば、最下層の給電線21をMMI
C11に設け、最上層の無給電パッチ、即ち無給電素子
25をモジュール上、即ちモジュール基体14上に設け
る。中間の第2及び第3層、即ちスロット板24a及び
24bはMMIC11上に設けても、モジュール基体1
4上に設けても良い。本発明によれば、例えば第4層の
給電線21と第3層のスロット板24bとをMMIC1
1に設けた場合、第1及び第2層、即ち蓋体(無給電素
子板)26及びスロット板24aをモジュール上に構成
することにより2周波数対応のアンテナを実現でき、1
層目のみをモジュール上に構成することにより単一周波
数対応のアンテナを実現することができる。層数を増や
すことにより、さらに多周波に対応させることができ
る。また、スロットの形状、位置を適切な値に設定する
ことにより、アンテナの入力インピーダンス、周波数を
広範囲に変えることができる。この他にも本発明と公知
の平面多層アンテナとを組み合わせることにより、広範
囲の放射パターン、周波数帯域、入力インピーダンスを
持ったアンテナを搭載した、アンテナ一体型送信または
受信あるいは送受信モジュールを実現できる。また、図
1では、リードレスチップキャリアタイプのモジュール
を用いた実施例について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではない。即ち、モジュールの形状はクワ
ッドフラットパッケージでも良いし、トランスファーモ
ールドタイプのパッケージでも良い。
【発明の効果】本発明によれば、MMIC作製後にアン
テナの指向性、周波数帯域、インピーダンスを調整でき
るので、伝搬環境に応じた放射パターンの最適化、イン
ピーダンス整合が容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のミリ波モジュールの斜視図
【図2】図1のミリ波モジュールの断面図
【図3】図1の実施例の変形例であるミリ波モジュール
の断面図
【図4】本発明の他の実施例のミリ波モジュールの斜視
【図5】本発明の他の実施例のミリ波モジュールの一部
断面図
【図6】本発明をスロット結合アンテナに適用した他の
実施例のミリ波モジュールの主要部の斜視図
【図7】図6の実施例のミリ波モジュールの断面図
【図8】図7の実施例の変形例であるミリ波モジュール
の断面図
【図9】スロット結合アンテナに適用した他の実施例の
ミリ波モジュールの主要部の斜視図
【符号の説明】 11…MMIC、12…アンテナ、13…蓋体、14…
モジュール基体 15…金属細線、16…無給電素子、17…無給電素子
基板 21…給電線路、22…スロット、25…無給電素子、
26…蓋体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 13/08 H01Q 23/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンテナを内蔵し、送信および受信の少な
    くとも一方を行う通信モジュールにおいて: 通信信号処理部と; 多層平面アンテナの最上層を含む単層または複数の層に
    より構成される無給電素子と、この無給電素子に非直流
    的に結合され前記多層平面アンテナを構成する残りの層
    を構成する給電アンテナ素子とにより構成され、前記無
    給電素子は前記給電アンテナ素子に対して変位可能に配
    置される多層構造アンテナとを具備することを特徴とす
    る通信モジュール。
  2. 【請求項2】前記給電アンテナ素子は前記通信信号処理
    部としてのミリ波モジュールICに形成されたパッチア
    ンテナパターンを有し、前記無給電素子は前記ミリ波モ
    ジュールICに実装される蓋体に形成されることを特徴
    とする請求項1の通信モジュール。
  3. 【請求項3】アンテナを内蔵し、送信および受信の少な
    くとも一方を行う通信モジュールにおいて: 通信信号処理部と; 給電アンテナ素子とこの給電アンテナ素子に非直流的に
    結合される無給電素子とにより構成される多層構造アン
    テナとを具備し、 前記給電アンテナ素子は前記通信信号処理部としてのミ
    リ波モジュールICに形成されたパッチアンテナパター
    ンを有し、前記無給電素子は前記ミリ波モジュールIC
    に実装される蓋体に形成され、前記蓋体は前記ミリ波モ
    ジュールICに対して移動可能であることを特徴とする
    通信モジュール。
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