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JP3344428B2 - 誘電体共振器および誘電体共振部品 - Google Patents

誘電体共振器および誘電体共振部品

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JP3344428B2
JP3344428B2 JP35089992A JP35089992A JP3344428B2 JP 3344428 B2 JP3344428 B2 JP 3344428B2 JP 35089992 A JP35089992 A JP 35089992A JP 35089992 A JP35089992 A JP 35089992A JP 3344428 B2 JP3344428 B2 JP 3344428B2
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dielectric
inner conductor
dielectric resonator
dielectric block
resonance
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英幸 加藤
達也 辻口
幸裕 北市
忠弘 寄田
治雄 松本
久志 毛利
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
    • H01P1/201Filters for transverse electromagnetic waves
    • H01P1/205Comb or interdigital filters; Cascaded coaxial cavities
    • H01P1/2056Comb filters or interdigital filters with metallised resonator holes in a dielectric block
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P7/00Resonators of the waveguide type
    • H01P7/04Coaxial resonators

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、誘電体共振器および
誘電体共振部品に関し、より特定的には、誘電体ブロッ
クの内部に内導体が形成され、外部に外導体が形成され
た構造の誘電体共振器および誘電体共振部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波帯域(例えば、VHF〜S
HF帯)で用いられる小型で高いQ(低損失)の共振器
としては、同軸型の誘電体共振器が良く知られている。
図22および図23は、それぞれ特公平3−70403
号公報に開示された従来の誘電体共振器の構成を示す図
である。なお、図22(a),図23(a)は、それぞ
れの誘電体共振器の縦断面図を示し、図22(b),図
23(b)は、それぞれの誘電体共振器の正面図を示し
ている。
【0003】まず、図22に示す誘電体共振器の構成を
説明する。図22において、円柱状の誘電体ブロック1
の中心部には、軸方向に沿って延びる内導体形成孔5が
設けられている。内導体形成孔5の内周面には、その全
体に内導体2が形成されている。また、誘電体ブロック
1の外周面には、一方端面1aを除く部分に外導体4が
形成されている。したがって、誘電体ブロック1の一方
端面1aは内導体2と外導体4とが開放された開放端面
となっており、誘電体ブロック1の他方端面1bは内導
体2と外導体4とが短絡された短絡端面になっている。
また、図22に示す誘電体共振器では、内導体形成孔5
の内部に段差部51が設けられている。これによって、
段差部51を境界として、互いに線路インピーダンスが
異なる2つの共振部r1,r2が形成される。そして、
開放端面1aに近い側の共振部r1の線路長L1 と、短
絡端面1bに近い側の共振部r2の線路長L2 とは、互
いに等しい長さに選ばれている。なお、図22に示す誘
電体共振器では、スプリアス共振周波数を基本共振周波
数の整数倍から外すことを目的として、段差部51を設
けている。
【0004】一方、図23に示す誘電体共振器は、図2
2に示す誘電体共振器とほぼ同様の構成であり、相当す
る部分には同一の参照番号を付しておく。図23に示す
誘電体共振器では、誘電体ブロック1の外周面に段差部
101が設けられている。この段差部101も前述の段
差部51と同様の目的で設けられており、開放端面1a
に近い側の共振部r1の線路長L1 と、短絡端面1bに
近い側の共振部r2の線路長L2 とが互いに等しい長さ
に選ばれている。
【0005】ところで、高周波帯域の無線通信装置等に
用いられる各種フィルタ(帯域通過フィルタ:BPF,
帯域阻止フィルタ:BEF等)や発振器等では、特性の
向上および装置の小型化を図るために、複数の誘電体共
振器により構成される誘電体共振部品を採用することが
多い。従来、このような誘電体共振部品は、例えば図2
2または図23に示すような単体の誘電体共振器を複数
個準備し、それらを1つのケース内に並べて収納し、各
誘電体共振器を外部結合素子によって結合することによ
り、所望の周波数特性を得るようにしていた。しかしな
がら、このような構成では、部品点数が多くなり、また
重量も重くなってしまう。そのため、より一層小型化,
軽量化された誘電体共振部品の実現が要望されていた。
特に、最近の移動体通信機器(携帯電話,自動車電話
等)では、その用途の性質上、そこに用いられる共振部
品は小型,軽量であることが強く要請される。
【0006】そこで、単一の誘電体ブロック内に複数の
誘電体共振器を一体的に形成することにより、さらに小
型化および軽量化を図った誘電体共振部品がすでに実現
されている。図24は、そのような従来の誘電体共振部
品の構成を示す分解斜視図である。図24において、略
六面体形状の誘電体ブロック1には、例えば3つの内導
体形成孔H1〜H3と、各内導体形成孔間に配置された
結合孔h1,h2とが設けられている。内導体形成孔H
1〜H3の各内面には内導体が形成され、開放端面1a
を除く誘電体ブロック1の外周には外導体4が形成され
ている。いわゆる樹脂ピンP1,P3は、それぞれ、樹
脂部分P1a,P3aと、信号入出力端子P1b,P3
bとを含む。これら2つの樹脂ピンP1,P3を、それ
ぞれ誘電体ブロック1の開放端面1a側から内導体形成
孔H1,H3に挿入することによって、信号入出力端子
P1b,P3bが内導体形成孔H1,H3内の内導体と
容量結合する。カバー100は、誘電体ブロック1およ
び樹脂ピンP1,P3を保持すると共に、電磁界リーク
防止のために誘電体ブロック1の開放端面1aを覆う役
割を果たす。誘電体ブロック1に樹脂ピンP1,P3を
挿入し、カバー100を被せた後、このカバー100を
外導体4に半田付けすることにより全体を一体化する。
なお、カバー100の突出部100a,100bは、上
記誘電体共振部品を回路基板に実装する際に、接地端子
として機能する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図22および図23に
示す誘電体共振器では、誘電体ブロック1の開放端面1
aに外導体4が存在しないため、この開放端面1aから
電磁界リークが生じるという問題点があった。すなわ
ち、開放端面1aに他の回路要素の導体が近接すると、
当該他の回路要素が悪影響を受ける。逆に、誘電体共振
器が外部の電磁界と結合して、誘電体共振器としての所
期の特性が得られなくなる。また、図22および図23
に示す誘電体共振器では、共振周波数を変えるために
は、誘電体ブロック1の軸長(L1 +L2 )を変えなけ
ればならない。そのため、必要とされる共振周波数が異
なる毎に、サイズの異なる誘電体ブロックを準備しなけ
ればならず、部品の標準化が図れない。その結果、量産
性が低下し、製品のコストが高くなるという問題点もあ
った。
【0008】一方、図24に示す誘電体共振部品では、
誘電体ブロック1にカバー100を被せることによって
開放端面1aからの電磁界リークを低減するようにして
いるが、このようなカバー100を設けても開放端面1
aからの電磁界リークを完全に防止することはできな
い。そのため、開放端面1aからの電磁界リークが依然
として発生し、他の回路要素との間で不都合が生じると
いう問題点があった。また、部品点数が増えるととも
に、カバー100の厚みにより誘電体共振部品の低背化
が困難になるという問題点もあった。さらに、図24に
示す誘電体共振部品では、図22および図23に示す誘
電体共振器と同様に、各誘電体共振器の共振周波数を変
えるためには、誘電体ブロック1のサイズを変えなけれ
ばならない。したがって、部品の標準化が図れず、製品
のコストが高くなるという問題点もあった。さらに、図
24に示す誘電体共振部品では、誘電体ブロック1のサ
イズを変えることなく、各誘電体共振器間の結合度や結
合関係(誘導性結合か、容量性結合か)を変えるために
は、外付けの結合素子(コンデンサ,コイル等)を必要
とし、部品点数が増えるという問題点もあった。
【0009】それゆえに、この発明の目的は、電磁界リ
ークの発生をほぼ完全に防止でき、特性の調整が容易
で、かつ小型の誘電体共振器を提供することである。こ
の発明の他の目的は、電磁界リークの発生をほぼ完全に
防止でき、特性の調整が容易で、かつ小型の誘電体共振
部品を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
その内部に内導体形成孔が設けられた誘電体ブロック
と、内導体形成孔の内周面に形成された内導体と、誘電
体ブロックの外周面に形成された外導体とを備える誘電
体共振器であって、内導体形成孔の内部の任意の位置に
は、段差部が設けられており、外導体は、誘電体ブロッ
クの外周面の全体を覆うように形成されており、内導体
形成孔の内部であって、内導体形成孔の内径が大きい側
一端開口部の近傍には、内導体の非形成部が設けられ
ており 差部を境界として、互いに線路インピーダン
スが異なる2つの共振部が形成されていることを特徴と
する。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、段差部を境界として形成される2つの共振
部は、それぞれの線路長が互いに異なる長さに選ばれて
いることを特徴とする。
【0012】請求項3に係る発明は、その内部に複数の
内導体形成孔が設けられた誘電体ブロックと、各内導体
形成孔の内周面に形成された内導体と、誘電体ブロック
の外周面に形成された外導体とを備える誘電体共振部品
であって、内導体形成孔の内部の任意の位置には、段
差部が設けられており、外導体は、誘電体ブロックの外
周面の全体を覆うように形成されており、各内導体形成
孔の内部であって、各内導体形成孔の内径の大きい側の
一端開口部の近傍には、内導体の非形成部が設けられて
おり、各内導体は、外導体と協働して、それぞれ個別に
誘電体共振器を構成しており、各誘電体共振器は、段差
部を境界として、互いに線路インピーダンスが異なる2
つの共振部を有することを特徴とする。
【0013】
【0014】
【作用】請求項1に係る発明においては、誘電体ブロッ
クの外周面の全体を覆うように外導体を形成し、内導体
形成孔の内部に内導体の非形成部を設けることにより、
共振器の開放端からの電磁界リークをほぼ完全に防止す
るようにいている。また、内導体形成孔の内部に内導体
の非形成部を設けたため、内導体の先端に先端容量が接
続される。その結果、誘電体ブロックの軸長を短くで
き、誘電体共振器の小型化が図れる。さらに、誘電体ブ
ロックの外形寸法を変えることなく、内導体の非形成部
の幅,形成位置や、段差部の高さ,形成位置等を変更す
るだけで、誘電体共振器の特性(共振周波数等)を変化
させることができる。したがって、部品の標準化が図
れ、製品のコストを下げることができる。
【0015】請求項2に係る発明においては、段差部を
境界として形成される2つの共振部の線路長を互いに異
なる長さに選ぶことにより、誘電体ブロックの軸長をさ
らに短くしている。
【0016】請求項3に係る発明においては、誘電体ブ
ロックの外周面の全体を覆うように外導体を形成し、各
内導体形成孔の内部に内導体の非形成部を設けることに
より、各誘電体共振器の開放端からの電磁界リークをほ
ぼ完全に防止するようにしている。また、従来の誘電体
共振部品のようなカバーを設ける必要がないため、部品
点数の削減化および低背化を図ることができる。さら
に、誘電体ブロックの外形寸法を変えることなく、また
外付けの結合素子による調整を行うことなく、内導体の
非形成部の幅,形成位置や、段差部の高さ,形成位置等
を変更するだけで、誘電体共振部品の特性(各誘電体共
振器の共振周波数,各誘電体共振器間の結合定数,各誘
電体共振器間の結合関係)を変化させることができる。
したがって、部品の標準化および部品点数の削減が図れ
る。
【0017】
【0018】
【実施例】図1は、この発明の一実施例の誘電体共振器
を中央の水平面で切断して分離した状態を示す切断斜視
図である。図2は、図1に示す誘電体共振器の切断面を
上から見た状態を示す断面図である。図1および図2に
おいて、略直方体形状の誘電体ブロック1には、互いに
対向する第1の端面1cから第2の端面1dに向けて貫
通する内導体形成孔5が設けられる。誘電体ブロック1
の外周面には、その六面全体を覆うように外導体4が焼
き付けまたは無電解メッキ等の手法により形成される。
内導体形成孔5の内部には、所定の位置に段差部51が
設けられる。そのため、内導体形成孔5の内部では、誘
電体ブロック1の第1の端面1cから段差部51までの
間の直径d1が、第2の端面1dから段差部51までの
直径d2よりも大きくなっている(d1>d2)。内導
体形成孔5の内周面には、焼き付けまたは電解メッキ等
の手法により、内導体2が形成される。当初、内導体2
は内導体形成孔5の内周面の全体に形成される。しか
し、その後、内導体形成孔5の内径が大きい側に係る一
端開口部の内導体2の一部分が削除される。これによっ
て、内導体形成孔5の内径が大きい側の一端開口部から
少し奥に入った位置には、内導体非形成部2aが設けら
れる。なお、誘電体ブロック1の第1の端面1cに形成
された外導体4と連接する内導体2の一部が、先端導体
20として、除去されずに残されている。これによっ
て、内導体2と先端導体20との間で先端容量Csが発
生する。
【0019】上記のように、図1および図2の誘電体共
振器では、誘電体ブロック1の外周面の全体が外導体4
によって覆われており、かつ内導体非形成部2aが内導
体形成孔5の一端開口部から少し奥に入った位置に形成
されているため、誘電体共振器外部への電磁界リークを
ほぼ完全に防止できる。
【0020】図3は、図1および図2に示す誘電体共振
器の等価回路図である。図3に示すように、外導体4は
接地され、入出力信号は内導体2の先端開放部から取り
出される。また、段差部51を境界として、2つの共振
部r1,r2が形成される。第1の端面1cに近い側の
第1の共振部r1の線路インピーダンスZ1 と、第2の
端面1dに近い側の第2の共振部r2の線路インピーダ
ンスZ2 とは、互いに異なる値になっている(Z1 ≠Z
2 )。また、第1の共振部r1の実線路長L1と、第2
の共振部r2の実線路長L2 とは、互いに異なる長さに
選ばれている(L1 ≠L2 )。なお、第1の共振部r1
の先端には、先端容量Csが結合されている。
【0021】ここで、無損失とすると、第1および第2
の共振部r1およびr2の全体としての入力インピーダ
ンスZR は、 ZR =jZ1 (Z2 tanθ2 +Z1 tanθ1 ) /(Z1 −Z2 tanθ1 tanθ2 ) …(1) となる。ただし、上式(1)において、θ1 およびθ2
は、それぞれ、第1および第2の共振部r1およびr2
の電気長を示し、 θ1 =L1 ・ω(εr 1/2 /C θ2 =L2 ・ω(εr 1/2 /C となる。
【0022】また、先端容量Csを含めた共振系全体の
入力インピーダンスZinは、 Zin=ZR /(1+jωCsZR ) …(2) となる。
【0023】上式(2)に上式(1)を代入して整理す
ると、 Zin=jZ1 (Z2 tanθ2 +Z1 tanθ1 ) /{Z1 −Z2 tanθ1 tanθ2 −ωCsZ1 (Z2 tanθ2 +Z1 tanθ1 )} …(3) となる。ここで、共振時にはZin=∞となることから、
上式(3)の分母を0と置いて、共振条件式を求める
と、 ω0 Cs=(Z1 −Z2 tanθ1 ’tanθ2 ’) /Z1 (Z2 tanθ2 ’+Z1 tan θ1 ’) …(3) となる。上式(3)が成立する周波数ω0 で、図1に示
す誘電体共振器は共振する。なお、上式(3)におい
て、θ1 ’およびθ2 ’は、それぞれ、 θ1 ’=L1 ・ω0 (εr 1/2 /C θ2 ’=L2 ・ω0 (εr 1/2 /C である。
【0024】図4は、図1に示す本実施例の誘電体共振
器または図22に示す従来の誘電体共振器が上式(3)
の共振条件を満たす場合において、各共振部の線路長比
1/L2 と全線路長L(=L1 +L2 )との関係を示
すグラフである。図4を参照すると、本実施例の誘電体
共振器のように内導体2の先端に先端容量Csが付加さ
れた場合(先端容量Csが5pFまたは10pFの場
合)、従来の誘電体共振器のように先端容量Csが付加
されない場合(先端容量Csが0pFの場合)に比べ
て、全線路長Lが短縮されることが判る。その結果、誘
電体ブロック1のサイズが小さくなり、誘電体共振器が
小型化される。また、第1の共振部r1の線路長L1
第2の共振部r2の線路長L2 とが異なるとき(L1
2 のとき)に、全線路長Lが最も短い長さLmin とな
ることが判る。本実施例の誘電体共振器は、全線路長L
が最も短い長さLmin となるように、各線路長L1 ,L
2 が互いに異なる長さに選ばれている。
【0025】ところで、前式(3)から判るように、先
端容量Csの容量値を変えれば、共振周波数ω0 が変化
する。ここで、先端容量Csは、内導体非形成部2aの
幅を変えることによって調整が可能である。また、共振
周波数ω0 は、各共振部r1,r2の線路インピーダン
スZ1 ,Z2 や線路長L1 ,L2 を変えることによって
も変化する。これら線路インピーダンスZ1 ,Z2 や線
路長L1 ,L2 は、内導体非形成部2aの形成位置、段
差部51の高さ,形成位置を変えることによって調整が
可能である。このように、本実施例の誘電体共振器は、
誘電体ブロック1の外形寸法を変えることなく特性の調
整が行える。したがって、異なる共振周波数間で部品を
共通化することが可能となり、量産性が向上する。その
結果、製品のコストを下げることができる。
【0026】図5は、この発明の他の実施例の誘電体共
振器の構成を示す図であり、特に、図5(a)は誘電体
共振器の縦断面図を示し、図5(b)は誘電体共振器の
正面図を示している。図5に示す実施例では、内導体形
成孔5の内部には段差部は設けられておらず、誘電体ブ
ロック1の外周面に段差部101が設けられている。図
5に示す実施例のその他の構成は、図1および図2に示
す実施例の構成と同様であり、相当する部分には同一の
参照番号を付し、その説明を省略する。このように、誘
電体ブロック1の外周面に段差部101を形成した場合
も、図1の実施例と同様に、段差部前後での線路インピ
ーダンスが変化する。したがって、段差部の位置や高さ
を変えることで、誘電体共振器の特性を変えることがで
きる。
【0027】なお、他の変形実施例として、図6に示す
ように誘電体ブロック1の断面形状を円形状に変更して
もよく、また図7に示すように内導体形成孔5の断面形
状を正方形状に変更してもよい。さらに、誘電体ブロッ
ク1または内導体形成孔5は、その他の形状であっても
よい。
【0028】図8は、この発明の一実施例に係る誘電体
共振部品の構成を示す外観斜視図である。図8におい
て、略六面体形状の誘電体ブロック1には、互いに対向
する第1の端面1cから第2の端面1dに向けて貫通す
る複数の(図示では2つの)内導体形成孔5a,5bが
設けられる。誘電体ブロック1の外周面には、略全体を
覆うように外導体4が、焼き付けまたは無電解メッキ等
の手法により形成されている。また、誘電体ブロック1
の外周面には、外導体4と電気的に絶縁された状態で、
2つの信号入出力電極9a,9bが、焼き付けまたは無
電解メッキ等の手法により形成されている。
【0029】図9は、図8に示す誘電体共振部品の線A
−A’に沿う断面図である。図9に示すように、内導体
形成孔5a,5bの各内周面には、内導体2が焼き付け
または無電解メッキ等の手法により形成されている。
導体形成孔5a,5bのそれぞれの内部には、段差部5
1が設けられている。これによって、内導体形成孔5
a,5bの内部では、誘電体ブロック1の第1の端面1
cから段差部51までの間の直径d1が、第2の端面1
dから段差部51までの直径d2よりも大きくなってい
る(d1>d2)。内導体2は、内導体形成孔5a,5
bの内径が大きい側の各一端開口部近傍において、部分
的に削除されている。これによって、内導体形成孔5
a,5bの内径が大きい側の各一端開口部から少し奥に
入った位置に内導体非形成部2aが設けられている。な
お、内導体形成孔5a,5bの各一端開口部に連接する
部分の内導体2が、先端導体20として、除去されずに
残されている。これによって、内導体形成孔5a,5b
内の各内導体2と先端導体20との間で先端容量Csが
生じる。なお、内導体形成孔5a,5b内の各内導体2
と信号入出力電極9a,9bとの間には、それぞれ外部
結合容量Ce(図10参照)が生じる。
【0030】図8および図9に示す誘電体共振部品は、
部品点数が極めて少ないため、小型でかつ軽量である。
また、回路基板への表面実装が可能である。さらに、誘
電体ブロック1の外周面の略全体が外導体4によって覆
われており、かつ内導体非形成部2aが内導体形成孔5
a,5bの各一端開口部から少し奥に入った位置に形成
されているため、誘電体共振器外部への電磁界リークを
ほぼ完全に防止できる。
【0031】図10は、図8および図9に示す誘電体共
振部品の等価回路図である。図10に示すように、図8
および図9に示す誘電体共振部品は、内導体形成孔5a
側の誘電体共振器R1と、内導体形成孔5b側の誘電体
共振器R2とが、いわゆるコムライン結合された構成と
なっている。誘電体共振器R1,R2と接地された外導
体4との間には、それぞれ先端容量Csが生じる。ま
た、誘電体共振器R1と信号入出力電極9aとの間、お
よび誘電体共振器R2と信号入出力電極9bとの間に
は、それぞれ外部結合容量Ceが生じる。
【0032】上記誘電体共振器R1,R2は、それぞれ
段差部51を境界として、第1および第2の共振部r1
およびr2を含む。図9に示すように、第1の共振部r
1の線路長はL1 であり、第2の共振部r2の線路長は
2 である。図1に示す誘電体共振器と同様に、線路長
1 と線路長L2 は異なる長さに選ばれている。これに
よって、誘電体ブロック1の軸長(各内導体形成孔5
a,5bの軸方向の長さ)を短くすることができる。
【0033】ここで、第1の共振部r1における偶モー
ドおよび奇モードの特性インピーダンスをそれぞれZe1
およびZo1とし、第2の共振部r2における偶モードお
よび奇モードの特性インピーダンスをそれぞれZe2およ
びZo2とすると、誘電体共振器R1,R2は、 Ze1/Ze2≠Zo1/Zo2 のときに互いに結合する。また、 Ze1/Ze2>Zo1/Zo2 の場合は、容量性結合の傾向が強くなり、誘電体共振部
品の通過帯域は狭くなる。一方、 Ze1/Ze2<Zo1/Zo2 の場合は、誘導性結合の傾向が強くなり、誘電体共振部
品の通過帯域は広くなる。
【0034】図8および図9に示す実施例では、L1
2 の比、d1とd2の比等を変えることにより、各誘
電体共振器間の結合関係を、容量性結合,誘導性結合の
いずれにすることもでき、またその程度も調整すること
ができる。したがって、特性の変更のために誘電体ブロ
ック1の外形寸法を変える必要がなくなるので、部品の
標準化が図れ、量産性を向上できる。
【0035】さらに、図8および図9に示す実施例で
は、内導体形成孔5a,5bの直径d1を変えることに
より、前述の外部結合容量Ceの容量値を変えることが
できる。例えば、直径d1を大きくすると、各内導体2
と入出力電極9a,9bとの間の距離が接近するため、
外部結合容量Ceが大きくなる。この場合、入出力電極
9a,9bのサイズを小さくすることができるため、電
磁界リークの発生をさらに抑制できる。また、外導体4
の削除面積が小さくなるため、特性の改善が図れる。さ
らに、上記実施例は、スプリアス共振周波数を誘電体共
振部品の基本共振周波数の整数倍から外すことができる
ため、スプリアス性ノイズを大幅に低減させることがで
きる。
【0036】なお、図8および図9に示す実施例では、
内導体形成孔5a,5bの内部に段差部51を設けた
が、図11に示すように誘電体ブロック1の外周に段差
部101を設け、それによって段差部前後での線路イン
ピーダンスを異ならせるようにしてもよい。
【0037】一般的に、単一の誘電体ブロック内で複数
の誘電体共振器を結合させた構成の誘電体共振部品(例
えば、図8および図9に示すような誘電体共振部品)
は、図12に示すように、π型等価回路によって表現で
きる。ここで、直列枝Y1 が各誘電体共振器の結合に関
与している。この直列枝Y1 の周数特性が誘電体共振部
品の周波数特性に減衰極を発生させる原因となる。
【0038】ところで、誘電体ブロックに設けられた各
内導体形成孔のすべてが段差部を有していないストレー
ト孔である場合、直列枝Y1 のアドミタンスが0となる
周波数と、並列枝Y2 のアドミタンスが0となる周波数
とは等しく、そのままでは結合しないが、各誘電体共振
器に付加された先端容量Csのため、並列枝Y2 のアド
ミタンスが0となる周波数が低くなって、通過帯域の高
域側に直列枝Y1 による減衰極PH が発生する(図13
参照)。すなわち、この場合、各誘電体共振器は誘導性
結合されている。
【0039】一方、誘電体ブロックに設けられた各内導
体形成孔のすべてが段差部を有しているステップ孔であ
る場合、直列枝Y1 のアドミタンスが0となる周波数
は、元々並列枝Y2 のアドミタンスが0となる周波数よ
りも低い周波数であるため、先端容量Csが存在しない
場合でも通過帯域の低域側に減衰極PL が発生する(図
14参照)。すなわち、この場合、各誘電体共振器は容
量性結合されている。なお、この場合、各誘電体共振器
に先端容量Csが付加されると、並列枝Y2 のアドミタ
ンスが0となる周波数が低くなって、減衰極は中心周波
数f0 に近くなる。そして、先端容量Csがさらに大き
くなると、通過帯域の高域側に減衰極が発生する。
【0040】上記のように、内導体形成孔として、スト
レート孔のみを設けた場合、またはステップ孔のみを設
けた場合、減衰極は通過帯域の高域側または低域側のい
ずれか片側にのみ現れることになる。そのため、波形の
対称性が悪くなり、誘電体共振部品を、高域側および低
域側の両方に減衰極が必要な用途(例えば、バンド・パ
ス・フィルタ)に適用することが困難になる。
【0041】そこで、上記のような問題点を解消し得る
誘電体共振部品を以下に説明する。図15は、この発明
のさらに他の実施例の誘電体共振部品の構成を示す断面
図である。図15に示す実施例では、誘電体ブロック1
に内導体形成孔として、段差部51を有するステップ孔
5cと、段差部を有しないストレート孔5d,5eとが
設けられる。ストレート孔5dは誘電体ブロック1の中
央に配置され、その左右両側にステップ孔5c,ストレ
ート孔5eが配置される。その他の構成は、図8および
図9に示す実施例と同様であり、相当する部分には同一
の参照番号を付し、その説明を省略する。上記のような
構成を有する図15の誘電体共振部品では、ステップ孔
5cとストレート孔5dは、容量性の結合をし、低域に
減衰極を発生させる。一方、ストレート孔5dと5e
は、誘導性の結合をし、高域に減衰極を発生させる。し
たがって、全体としての周波数特性は、図16に示すよ
うに、通過帯域の低域側および高域側の両方に減衰極P
L ,PH が発生することになる。
【0042】図17は、この発明のさらに他の実施例の
誘電体共振部品の構成を示す断面図である。図17に示
す実施例では、誘電体ブロック1に内導体形成孔とし
て、段差部51を有するステップ孔5f,5iと、段差
部を有しないストレート孔5g,5hとが設けられる。
ストレート孔5g,5hは、誘電体ブロック1の中央に
隣接して配置され、その左右両側にステップ孔5f,5
iが配置される。その他の構成は、図8および図9に示
す実施例と同様であり、相当する部分には同一の参照番
号を付し、その説明を省略する。上記のような構成を有
する図17の誘電体共振部品では、ステップ孔5fとス
トレート孔5gおよびステップ孔5iとストレート孔5
hは、それぞれ容量性の結合をし、低域に減衰極を発生
させる。一方、ストレート孔5gと5hは、誘導性の結
合をし、高域に減衰極を発生させる。したがって、全体
としての周波数特性は、図18に示すように、通過帯域
の低域側に2つの減衰極PL1,PL2、高域側に1つの減
衰極PH が発生することになる。そのため、図17に示
す誘電体共振部品は、高域側に比べて低域側により大き
な減衰度が要求される用途に適する。
【0043】図19は、この発明のさらに他の実施例の
誘電体共振部品の構成を示す断面図である。図19に示
す実施例では、誘電体ブロック1に内導体形成孔とし
て、段差部51を有するステップ孔5jと、段差部を有
しないストレート孔5k,5m,5nとが設けられる。
ストレート孔5k,5mは、誘電体ブロック1の中央に
隣接して配置され、その左右両側にステップ孔5j,ス
トレート孔5nが配置される。その他の構成は、図8お
よび図9に示す実施例と同様であり、相当する部分には
同一の参照番号を付し、その説明を省略する。上記のよ
うな構成を有する図19の誘電体共振部品では、ステッ
プ孔5jとストレート孔5kは容量性の結合をし、低域
に減衰極を発生させる。一方、ストレート孔5kと5m
およびストレート孔5mと5nは、それぞれ誘導性の結
合をし、高域に減衰極を発生させる。したがって、全体
としての周波数特性は、図20に示すように、通過帯域
の低域側に1つの減衰極PL 高域側に2つの減衰極
H1,PH2が発生することになる。そのため、図18に
示す誘電体共振部品は、低域側に比べて高域側により大
きな減衰度が要求される用途に適する。
【0044】図21は、この発明のさらに他の実施例の
誘電体共振部品の構成を示す断面図である。図21に示
す実施例では、誘電体ブロック1に内導体形成孔とし
て、段差部51を有するステップ孔5p,5rと、段差
部を有しないストレート孔5qとが設けられる。ストレ
ート孔5qは誘電体ブロック1の中央に配置され、その
左右両側にステップ孔5p,5rが配置される。その他
の構成は、図8および図9に示す実施例と同様であり、
相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を省
略する。図21に示す誘電体共振部品では、ステップ孔
5pとストレート孔5qは容量性の結合をし、低域に減
衰極を発生させる。ここで、ステップ孔5rはストレー
ト孔5qと誘導性の結合をするように、段差部51の形
成位置および先端容量Csの容量値が、ステップ孔5p
のそれらと異なるように選ばれている。したがって、ス
テップ孔5rとストレート孔5qは高域に減衰極を発生
させる。その結果、全体としての周波数特性は、図15
に示す誘電体共振部品と同様に、通過帯域の低域側およ
び高域側の両方に減衰極PL ,PH が発生することにな
る(図16参照)。
【0045】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、誘電体ブ
ロックの外周面の全体を覆うように外導体を形成し、内
導体形成孔の内部に内導体の非形成部を設けるようにし
たので、共振器の開放端からの電磁界リークをほぼ完全
に防止することができる。また、内導体形成孔の内部に
内導体の非形成部を設けたことにより、内導体の先端に
先端容量が接続されるので、誘電体ブロックの軸長を短
くでき、誘電体共振器の小型化が図れる。さらに、誘電
体ブロックの外形寸法を変えることなく、内導体の非形
成部の幅,形成位置や、段差部の高さ,形成位置等を変
更するだけで、誘電体共振器の特性(共振周波数等)を
変化させることができるので、部品の標準化が図れ、製
品のコストを下げることができる。
【0046】請求項2に係る発明によれば、段差部を境
界として形成される2つの共振部の線路長を互いに異な
る長さに選んでいるので、誘電体ブロックの軸長をさら
に短縮化できる。
【0047】請求項3に係る発明によれば、誘電体ブロ
ックの外周面の全体を覆うように外導体を形成し、各内
導体形成孔の内部に内導体の非形成部を設けるようにし
たので、各誘電体共振器の開放端からの電磁界リークを
ほぼ完全に防止することができる。また、電磁界リーク
を防止するためにカバーを設ける必要がないため、部品
点数の削減化および低背化を図ることができる。さら
に、誘電体ブロックの外形寸法を変えることなく、また
外付けの結合素子による調整を行うことなく、内導体の
非形成部の幅,形成位置や、段差部の高さ,形成位置等
を変更するだけで、誘電体共振部品の特性(各誘電体共
振器の共振周波数,各誘電体共振器間の結合定数,各誘
電体共振器間の結合関係)を変化させることができるの
で、部品の標準化および外付け部品の削減化を図ること
ができる。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の誘電体共振器の構成を示
す切断分離斜視図である。
【図2】図1に示す誘電体共振器の断面図である。
【図3】図1に示す誘電体共振器の等価回路図である。
【図4】図1に示す誘電体共振器または図22に示す従
来の誘電体共振器が所定の共振条件を満たす場合におい
て、各共振部の線路長比L1 /L2 と全線路長L(=L
1 +L2 )との関係を示すグラフである。
【図5】この発明の他の実施例の誘電体共振器の断面お
よび正面を示す図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例の誘電体共振器の
構成を示す正面図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例の誘電体共振器の
構成を示す正面図である。
【図8】この発明の一実施例の誘電体共振部品の構成を
示す斜視図である。
【図9】図8に示す誘電体共振部品の断面図である。
【図10】図8に示す誘電体共振部品の等価回路図であ
る。
【図11】この発明の他の実施例の誘電体共振部品の構
成を示す断面図である。
【図12】単一の誘電体ブロック内で複数の誘電体共振
器を結合させた構成の誘電体共振部品をπ型回路で表し
た等価回路図である。
【図13】内導体形成孔としてストレート孔のみが設け
られた誘電体共振部品の周波数特性を示すグラフであ
る。
【図14】内導体形成孔としてステップ孔のみが設けら
れた誘電体共振部品の周波数特性を示すグラフである。
【図15】周波数特性が改善されたこの発明の他の実施
例の誘電体共振部品の構成を示す断面図である。
【図16】図15に示す誘電体共振部品の周波数特性を
示すグラフである。
【図17】周波数特性が改善されたこの発明のさらに他
の実施例の誘電体共振部品の構成を示す断面図である。
【図18】図17に示す誘電体共振部品の周波数特性を
示すグラフである。
【図19】周波数特性が改善されたこの発明のさらに他
の実施例の誘電体共振部品の構成を示す断面図である。
【図20】図19に示す誘電体共振部品の周波数特性を
示すグラフである。
【図21】周波数特性が改善されたこの発明のさらに他
の実施例の誘電体共振部品の構成を示す断面図である。
【図22】従来の誘電体共振器の一例の断面および正面
を示す図である。
【図23】従来の誘電体共振器の他の例の断面および正
面を示す図である。
【図24】従来の誘電体共振部品の構成の一例を示す分
解斜視図である。
【符号の説明】
1: 誘電体ブロック 2: 内導体 2a: 内導体非形成部 20: 先端導体 4: 外導体 5,5a〜5r: 内導体形成孔 51,101: 段差部 9a,9b: 信号入出力電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北市 幸裕 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 寄田 忠弘 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 松本 治雄 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 毛利 久志 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 昭61−52003(JP,A) 特開 昭62−183603(JP,A) 特表 昭59−500198(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/205

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内部に内導体形成孔が設けられた誘
    電体ブロックと、内導体形成孔の内周面に形成された内
    導体と、誘電体ブロックの外周面に形成された外導体と
    を備える誘電体共振器であって、 前記内導体形成孔の内部の任意の位置には、段差部が設
    けられており、 前記外導体は、前記誘電体ブロックの外周面の全体を覆
    うように形成されており、 前記内導体形成孔の内部であって、前記内導体形成孔の
    内径の大きい側の一端開口部の近傍には、前記内導体の
    非形成部が設けられており、 前記段差部を境界として、互いに線路インピーダンスが
    異なる2つの共振部が形成されていることを特徴とす
    る、誘電体共振器。
  2. 【請求項2】 前記段差部を境界として形成される2つ
    の共振部は、それぞれの線路長が互いに異なる長さに選
    ばれていることを特徴とする、請求項1に記載の誘電体
    共振器。
  3. 【請求項3】 その内部に複数の内導体形成孔が設けら
    れた誘電体ブロックと、各内導体形成孔の内周面に形成
    された内導体と、誘電体ブロックの外周面に形成された
    外導体とを備える誘電体共振部品であって、 前記内導体形成孔の内部の任意の位置には、段差部が
    設けられており、 前記外導体は、前記誘電体ブロックの外周面の全体を覆
    うように形成されており、 各前記内導体形成孔の内部であって、各前記内導体形成
    孔の内径の大きい側の一端開口部の近傍には、前記内導
    体の非形成部が設けられており、 各前記内導体は、前記外導体と協働して、それぞれ個別
    に誘電体共振器を構成しており、 各前記誘電体共振器は、前記段差部を境界として、互い
    に線路インピーダンスが異なる2つの共振部を有するこ
    とを特徴とする、誘電体共振部品。
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