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JP3342770B2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP3342770B2
JP3342770B2 JP08152094A JP8152094A JP3342770B2 JP 3342770 B2 JP3342770 B2 JP 3342770B2 JP 08152094 A JP08152094 A JP 08152094A JP 8152094 A JP8152094 A JP 8152094A JP 3342770 B2 JP3342770 B2 JP 3342770B2
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casing
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heater core
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Inventor
幸夫 尾関
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カルソニックカンセイ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る自動車用空気調和
装置は、自動車室内の空気調和、即ち、冷房、暖房、除
湿を行う為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車室内の空気調和を行う為の自動車
用空気調和装置として、従来から各種構造のものが知ら
れている。例えば、実開昭59−169213号公報に
は、図7に示す様な構造の自動車用空気調和装置が記載
されている。この図7に示した第1例の構造は、リヒー
トエアミックスタイプと呼ばれるものである。一般的に
自動車用空気調和装置は、図7に示す様に、インテーク
ユニット1とクーリングユニット2とヒータユニット3
とを、互いに直列に接続する事で構成されている。これ
ら各ユニット1〜3を構成するユニットケース1a、2
a、3aが集まって、上記空気調和装置のケーシング4
を構成する。
【0003】このケーシング4は、四周を囲まれた内側
流路5を有し、この内側流路5に空気調和用の空気を流
通自在である。このケーシング4の上流端を構成する、
上記インテークユニット1のユニットケース1aは、車
外空気取り入れ口6と車内空気取り入れ口7とを有す
る。上記ユニットケース1a内にはインテークドア8を
設けている。このインテークドア8は、図7の実線又は
破線の位置で上記両空気取り入れ口6、7の一方を開放
する他、中間位置で両取り入れ口6、7を開口する。こ
の様な取り入れ口6、7を有するインテークユニット1
のユニットケース1a内には送風機9を設け、上記各空
気取り入れ口6、7から吸引した空気を、上記ケーシン
グ4の下流側に送れる様にしている。
【0004】上記ケーシング4の中間部を構成するクー
リングユニット2のユニットケース2aの内側にはエバ
ポレータ10を、上記内側流路5全体を塞ぐ状態で、空
気の流れ方向(図7の左右方向)に対し直角に設けてい
る。このエバポレータ10は、図示しないコンプレッ
サ、コンデンサ、リキッドタンク、膨張弁等と共に蒸気
圧縮式冷凍機を構成し、膨張弁を通過した冷媒を内部で
蒸発させる事により温度低下する。そして、上記内側流
路5に沿ってコア部を、図7の左から右に通過する空気
を冷却すると同時に、この空気中に含まれる水分を除去
(水蒸気を凝縮し捕集)する。尚、上記エバポレータ1
0内には、エアコンスイッチがONされて、コンプレッ
サが駆動されている場合にのみ、冷媒が送り込まれる。
従って、冬期等、空気の冷却が不要とされる際には、エ
バポレータ10内には冷媒が流通せず、このエバポレー
タ10を通過する空気が冷却される事もない。
【0005】又、上記ケーシング4の中間部から下流部
分を構成する、前記ヒータユニット3のユニットケース
3aの内側にはヒータコア11を設けている。このヒー
タコア11は上記ユニットケース3aの内側に、空気の
流れ方向に対し傾斜させて設け、前記内側流路5の一部
を塞いでいる。従って、このヒータコア11の側方(図
7の上方)には、このヒータコア11を通過しない空気
を通過させるバイパス通路12が設けられる。そして、
このバイパス通路12並びに上記ヒータコア11の上流
側に、エアミックスドア13を設けている。このエアミ
ックスドア13は、その回動位置を調節する事により、
上記バイパス通路12を通過する空気とヒータコア11
を通過する空気との割合を調節する。尚、上記ヒータコ
ア11内には、空気の加温が必要とされて、図示しない
温水コックが開いている場合にのみ、温水が送り込まれ
る。従って、夏期等、空気の加温が不要とされる際に
は、ヒータコア11には温水が流通せず、このヒータコ
ア11を通過する空気が加温される事もない。
【0006】更に、上記ケーシング4の下流端となる、
前記ヒータユニット3のユニットケース3aの下流端に
は、デフロスタ吹き出し口14と、ダッシュパネル吹き
出し口15と、足下吹き出し口16とを、互いに並列に
設けている。そして、これら各吹き出し口14〜16
に、それぞれ第一〜第三のモードドア17〜19を設け
て、これら各吹き出し口14〜16からの空気の吹き出
し及び停止を制御自在としている。尚、前記内側流路5
の下流端部分で、これら各吹き出し口14〜16と上記
ヒータコア11及びバイパス通路12との間部分は、ミ
ックスチャンバ20としている。
【0007】上述の様に構成される空気調和装置の使用
時には、前記送風機9を運転し、インテークドア8の位
置に応じて車外或は車内、又は車外及び車内から取り入
れた空気を、前記内側流路5の下流側に送る。この空気
は、前記エバポレータ10を通過して温度降下した(エ
バポレータ10に冷媒が流れている場合)後、前記エア
ミックスドア13の位置に応じて、前記ヒータコア11
とバイパス通路12との一方又は双方を通過する。上記
ヒータコア11に温水が流れており、エアミックスドア
13が中間位置に存在する場合には、上記ヒータコア1
1を通過して温度上昇した空気と上記バイパス通路12
を通過した冷たいままの空気とは、ミックスチャンバ2
0部分で混ざり合う。そして、前記第一〜第三のモード
ドア17〜19の開閉状態に応じて、所望の吹き出し口
14〜16から車室内に吹き出す。
【0008】次に、図8に示した構造は、例えば実開昭
59−167715号公報に記載されたもので、フルリ
ヒートタイプと呼ばれている。この図8に示した第2例
の構造の場合にはヒータコア11を、エバポレータ10
とほぼ平行に配置している。そして、このヒータコア1
1の側方(図8の上方)に設けたバイパス通路12を、
ドア21により開閉自在としている。冷房時、或は頭寒
足熱時にはこのドア21を図8の破線位置に回動させ
て、上記バイパス通路12を開放する。又、フル暖房時
には上記ドア21を図8の実線位置に回動させて、上記
バイパス通路12を閉じる。その他の構成及び作用は、
上述した第1例と同様である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成され作用する従来構造の場合には、次に述べる様な
解決すべき問題点があった。先ず、図7に示した第1例
の構造の場合には、空気の流れ方向に亙る長さ寸法が大
きくなる事が避けられず、小型化が難しい。この為、軽
自動車等の小型自動車用の空気調和装置の設計が難し
い。即ち、上記第1例の構造の場合には、ヒータコア1
1を空気の流れ方向に対し傾斜させている事と、このヒ
ータコア11の下流側にミックスチャンバ20を設ける
事とにより、上記長さ寸法が大きくなり、上記不都合が
発生する。
【0010】又、図8に示した第2例の構造の場合に
は、上記第1例の様な不都合がないが、バイパス通路1
2を開閉する為にモードドア17〜19とは独立したド
ア21が必要であり、構造が複雑で製作費が嵩む事が避
けられない。本発明の自動車用空気調和装置は、上述の
様な不都合を何れも解消すべく考えたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車用空気調
和装置は、前述した従来の自動車用空気調和装置と同様
に、四周を囲まれた内側流路を有し、この内側流路に空
気調和用の空気を流通自在なケーシングと、このケーシ
ングの上流端に設けられた空気取り入れ口と、上記ケー
シングの上流側端部内側に設けられ、上記空気取り入れ
口から吸引した空気を上記ケーシングの下流側に送る送
風機と、上記ケーシングの中間部内側に、上記内側流路
全体を塞ぐ状態で設けられ、通過する空気を冷却するエ
バポレータと、上記ケーシングの中間部内側で上記エバ
ポレータの下流側部分に、上記内側流路の一部を塞ぐ状
態で上記エバポレータとほぼ平行に配置され、通過する
空気を加温するヒータコアと、上記ケーシングの中間部
に設けられ、上記ヒータコアを通過しない空気を流通さ
せるバイパス通路と、上記ケーシングの下流端に設けら
れ、互いに並列な第一、第二の吹き出し口と、上記ケー
シングの下流側端部内側に設けられ、上記第一、第二の
吹き出し口への空気の送り出し状態を切り換えるモード
ドアとを備えている。
【0012】特に、本発明の自動車用空気調和装置に於
いては、上記第一の吹き出し口は平坦な第一の板部に開
口している。この第一の板部と上記ヒータコアの端部と
の間に上記バイパス通路の下流端開口が存在しており、
上記第二の吹き出し口は、中間部内面側が上流に凸面と
なる方向に折れ曲がった第二の板部に開口している。そ
して、上記モードドアは、上記第一の板部の内面に当接
して上記第一の吹き出し口を閉鎖自在な基板部並びにこ
の基板部の先端部から折れ曲がった折れ曲がり板部を備
える。又、上記第二の吹き出し口は上記第二の板部の内
面と上記基板部並びに折れ曲がり板部との当接に基づい
て閉鎖自在である。更に、上記折れ曲がり板部は、第一
の板部の内面と上記基板部との当接時に上記バイパス通
路の下流端開口を塞ぐ位置に形成されている。
【0013】
【作用】上述の様に構成される本発明の自動車用空気調
和装置は、次の様に作用して、第一、第二の吹き出し口
の開閉状態を切り換える。先ず、モードドアの基板部片
面を第一の板部の内面に当接させると、この基板部が上
記第一の吹き出し口を塞ぐと同時に、上記モードドアの
折れ曲がり板部が、バイパス通路の下流端開口を塞ぐ。
この結果、エバポレータを通過した空気は総て、ヒータ
コアを通過して第二の吹き出し口に送られる。
【0014】次に、上記モードドアを構成する基板部の
他面及び上記折れ曲がり板部を第二の板部の内面に当接
させると、上記バイパス通路の下流端が開放されると同
時に、上記第二の吹き出し口が閉じられる。この結果、
上記ヒータコアを通過した空気と上記バイパス通路を通
過した空気とが混ざり合って、上記第一の吹き出し口に
送られる。
【0015】更に、上記モードドアを中間位置にすれ
ば、上記バイパス通路の下流端開口並びに上記第一、第
二の両吹き出し口が何れも開放される。そして、バイパ
ス流路を通過した低温の空気がモードドアに案内されて
第一の吹き出し口に、ヒータコアを通過した高温の空気
が第二の吹き出し口に、それぞれ送られる。
【0016】上記第一の吹き出し口には、上記モードド
アの位置に応じてヒータコアを通過した高温の空気も送
り込み自在である。従って、第一の吹き出し口から吹き
出す空気の温度は、モードドアの位置により調節自在で
ある。又、上記第二の吹き出し口から吹き出す空気の温
度は、エバポレータに流通させる冷媒の量(零を含
む)、或はヒータコアに流通させる温水の量(零を含
む)を変える事により調節自在である。
【0017】
【実施例】図1〜6は本発明の実施例を示している。内
側流路5に空気調和用の空気を流通自在なケーシング4
の上流端(図1の左端)には、前述の図7〜8に示した
従来構造の場合と同様に、内外気切り換え自在な空気取
り入れ口(図1〜6には省略)を設けている。そして、
このケーシング4の上流側端部内側に送風機9を設け、
上記空気取り入れ口から吸引した空気を上記ケーシング
4の下流側(図1の右側)に送れる様にしている。
【0018】上記ケーシング4の中間部内側にはエバポ
レータ10を、上記内側流路5全体を塞ぐ状態で設けて
いる。このエバポレータ10は冷媒の流通時に、コア部
を通過する空気を冷却する。又、上記ケーシング4の中
間部内側で上記エバポレータ10の下流側部分にはヒー
タコア11を、上記内側流路5の一部を塞ぐ状態で、上
記エバポレータ10とほぼ平行に配置している。このヒ
ータコア11は温水の流通時に、コア部を通過する空気
を加温する。上記ケーシング4の中間部で上記ヒータコ
ア11の側方(図1、2、6の上方)には、バイパス通
路12を設けている。このバイパス通路12は、上記ヒ
ータコア11を通過しない空気を流通させる。
【0019】又、上記ケーシング4の下流端には、互い
に並列な第一の吹き出し口22と第二の吹き出し口23
とを設けている。図示の実施例の場合、自動車への組み
付け状態で上記第一の吹き出し口22は、図示しないダ
クトを介して、ダッシュパネル吹き出し口等、車室上部
への吹き出し口に通じさせる。又、上記第二の吹き出し
口23は、次述する分流ケース24と図示しないダクト
とを介して、フロントガラス内面に向けて開口したデフ
ロスタ吹き出し口並びに足下吹き出し口(何れも図示せ
ず)に通じさせる。
【0020】上記分流ケース24は、上記ケーシング4
の下流端壁を構成する、後述する第二の板部25の外面
に、気密に結合固定される。図4〜5に示す様にこの分
流ケース24は、それぞれがほぼ鉛直方向に存在し互い
に交差する、1対の板部26a、26bを有する。そし
て、これら両板部26a、26bに、上記デフロスタ吹
き出し口に通じるデフロスタ開口27、上記足下吹き出
し口に通じる足下開口28を、それぞれ設けている。更
に、上記両板部26a、26bの間に切り換えドア29
を設け、この切り換えドア29を、上記両板部26a、
26bの交差部内側に設けられた枢軸30を中心に揺動
自在としている。上記切り換えドア29は、金属製又は
合成樹脂製の基板31の両面に、ウレタンフォーム等の
気密材32、32を添着して成り、上記枢軸30を中心
とする揺動に基づき、上記各開口27、28を開閉自在
である。
【0021】更に、上記ケーシング4の下流側端部内側
には、本発明の特徴であるモードドア33を設け、この
モードドア33によって、前記第一、第二の吹き出し口
22、23への空気の送り出し状態並びに前記バイパス
通路12の開閉状態を切り換え自在としている。この様
に、1枚のモードドア33により各状態を切り換え自在
とすべく、上記第一の吹き出し口22は平坦な第一の板
部34に開口させている。前記バイパス通路12の下流
端開口は、この第一の板部34と上記ヒータコア11の
端部との間に存在する。一方、上記第二の吹き出し口2
3は、前記第二の板部25に開口している。この第二の
板部25は、中間部内面側が上流に凸面となる方向に、
く字形に折れ曲がっている。
【0022】そして、上記モードドア33は、基板部3
5と折れ曲がり板部36とを備え、全体を略く字形に形
成されている。即ち、このモードドア33は、上記第一
の板部34と第二の板部25との交差部内側に設けられ
た枢軸37を中心に揺動する、金属製又は合成樹脂製で
く字形の基板38の両面に、ウレタンフォーム等の気密
材39、39を添着して成る。そして、上記基板部35
は、第一の板部34の内面に当接した状態で、上記第一
の吹き出し口22を閉鎖自在な大きさを有する。又、上
記第二の吹き出し口23は、上記モードドア33が上記
第二の板部25の内面に当接した状態で、上記基板部3
5並びに折れ曲がり板部36により閉鎖自在な大きさを
有する。
【0023】更に、上記折れ曲がり板部36は、上記第
一の板部34の内面と上記基板部35との当接時に、上
記バイパス通路12の下流端開口を閉鎖自在な形状と大
きさとを有する。尚、上記バイパス通路12とヒータコ
ア11との境界部分には仕切り部材40を設け、この仕
切り部材40から突壁41を、上記バイパス通路12の
側に張り出させている。この突壁41は、上記モードド
ア33が図1、2の鎖線位置に回動した状態で、前記折
れ曲がり板部36が上記バイパス通路12を確実に塞ぐ
様に機能する。
【0024】上述の様に構成される本発明の自動車用空
気調和装置は次の様に作用して、第一、第二の吹き出し
口22、23の開閉状態を切り換える。先ず、自動車室
内を暖房若しくは除湿する場合には、モードドア33
を、枢軸37を中心として図1、2の時計方向に回動さ
せ、同図に鎖線で示す様に、上記モードドア33を構成
する基板部35の片面を第一の板部34の内面に当接さ
せる。この様に基板部35が上記第一の吹き出し口22
を塞ぐと同時に、上記モードドア33の折れ曲がり板部
36が、バイパス通路12の下流端開口を塞ぐ。この結
果、エバポレータ10を通過した空気は総て、ヒータコ
ア11を通過して第二の吹き出し口23に送られる。
【0025】この様に上記モードドア33を図1、2の
鎖線位置に回動させた状態で、暖房を行う為には、上記
エバポレータ10に冷媒を流通させる事なく、上記ヒー
タコア11に必要量の冷媒を流通させる。この結果、上
記第二の吹き出し口23が連通する、デフロスタ開口2
7、足下開口28(図4、5)の一方又は双方に温風が
送られ、この温風が車室内の足下部分若しくはフロント
ガラスの内面に吹き出す。又、除湿を行う為には、上記
エバポレータ10に必要量の冷媒を、上記ヒータコア1
1に必要量の温水を、それぞれ流通させる。この結果、
上記両開口27、28の一方又は双方に乾燥空気が送ら
れ、この乾燥空気が車室内の足下部分若しくはフロント
ガラスの内面に吹き出す。
【0026】次に、自動車室内を冷房若しくは除湿する
場合には、上記モードドア33を、枢軸37を中心とし
て図1、2の反時計方向に回動させ、同図に実線状態で
示す様に、上記モードドア33を構成する基板部35の
他面及び前記折れ曲がり板部36を、前記第二の板部2
5の内面に当接させる。この状態では、上記バイパス通
路12の下流端開口が開放されると同時に、上記第二の
吹き出し口23が閉じられる。この結果、上記ヒータコ
ア11を通過した空気と上記バイパス通路12を通過し
た空気とが混ざり合って、上記第一の吹き出し口22に
送られ、ダッシュパネル等に設けられた吹き出し口か
ら、車室内の上部に吹き出す。この状態で、上記ヒータ
コア11に温水を流通させず、エバポレータ10への冷
媒流通のみを行わせれば、車室内の冷房を行える。又、
エバポレータ10に必要量の冷媒を、上記ヒータコア1
1に必要量の温水を、それぞれ流通させれば、車室内の
除湿を行える。
【0027】更に、頭寒足熱のバイレベルモードを実現
する為には、図6に示す様に、上記モードドア33を中
間位置にする。この結果、上記バイパス通路12の下流
端開口並びに上記第一、第二の両吹き出し口22、23
が何れも開放される。そして、バイパス流路12を通過
した低温の空気がモードドア33に案内されて第一の吹
き出し口22に送られ、図示しないダクトを通じてダッ
シュパネル等、車室上部への吹き出し口から吹き出す。
一方、上記ヒータコア11を通過した高温の空気が第二
の吹き出し口23に送られ、更に前記足下開口28(図
5)から車室下部への吹き出し口に送られる。この結
果、上部吹き出し口からは冷風が、下部吹き出し口から
は温風が、それぞれ吹き出して、頭寒足熱の為のバイレ
ベルモードを実現できる。
【0028】尚、上記第一の吹き出し口22には、バイ
パス通路12を通過した低温の空気だけでなく、上記モ
ードドア33の位置に応じて、ヒータコア11を通過し
た高温の空気も送り込み自在である。従って、上記バイ
レベルモード状態で第一の吹き出し口22から吹き出す
空気の温度は、モードドア33の位置により調節自在で
ある。又、上記第二の吹き出し口23から吹き出す空気
の温度は、エバポレータ10に流通させる冷媒の量(零
を含む)、或はヒータコア11に流通させる温水の量
(零を含む)を変える事により調節自在である。
【0029】
【発明の効果】本発明の自動車用空気調和装置は、以上
に述べた通り構成され作用するので、長さ寸法を小さく
し、しかも通路切り換え用のドアの数を少なくできる。
従って、小型でしかも部品点数が少なく、安価な装置を
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す略縦断側面図。
【図2】図1の右部拡大図。
【図3】ケーシングの下流側端部を外側から見た斜視
図。
【図4】分流ケースを装着した状態でケーシングの下流
側半部を外側から見た、一部を透視した状態で示す斜視
図。
【図5】図4のA−A断面図。
【図6】頭寒足熱状態を実現する為の状態を示す、図1
と同様の図。
【図7】従来構造の第1例を示す略縦断側面図。
【図8】同第2例を示す略縦断側面図。
【符号の説明】
1 インテークユニット 1a ユニットケース 2 クーリングユニット 2a ユニットケース 3 ヒータユニット 3a ユニットケース 4 ケーシング 5 内側流路 6 車外空気取り入れ口 7 車内空気取り入れ口 8 インテークドア 9 送風機 10 エバポレータ 11 ヒータコア 12 バイパス通路 13 エアミックスドア 14 デフロスタ吹き出し口 15 ダッシュパネル吹き出し口 16 足下吹き出し口 17 第一のモードドア 18 第二のモードドア 19 第三のモードドア 20 ミックスチャンバ 21 ドア 22 第一の吹き出し口 23 第二の吹き出し口 24 分流ケース 25 第二の板部 26a、26b 板部 27 デフロスタ開口 28 足下開口 29 切り換えドア 30 枢軸 31 基板 32 気密材 33 モードドア 34 第一の板部 35 基板部 36 折れ曲がり板部 37 枢軸 38 基板 39 気密材 40 仕切り部材 41 突壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四周を囲まれた内側流路を有し、この内
    側流路に空気調和用の空気を流通自在なケーシングと、
    このケーシングの上流端に設けられた空気取り入れ口
    と、上記ケーシングの上流側端部内側に設けられ、上記
    空気取り入れ口から吸引した空気を上記ケーシングの下
    流側に送る送風機と、上記ケーシングの中間部内側に、
    上記内側流路全体を塞ぐ状態で設けられ、通過する空気
    を冷却するエバポレータと、上記ケーシングの中間部内
    側で上記エバポレータの下流側部分に、上記内側流路の
    一部を塞ぐ状態で上記エバポレータとほぼ平行に配置さ
    れ、通過する空気を加温するヒータコアと、上記ケーシ
    ングの中間部に設けられ、上記ヒータコアを通過しない
    空気を流通させるバイパス通路と、上記ケーシングの下
    流端に設けられ、互いに並列な第一、第二の吹き出し口
    と、上記ケーシングの下流側端部内側に設けられ、上記
    第一、第二の吹き出し口への空気の送り出し状態を切り
    換えるモードドアとを備えた自動車用空気調和装置に於
    いて、上記第一の吹き出し口は平坦な第一の板部に開口
    しており、この第一の板部と上記ヒータコアの端部との
    間に上記バイパス通路の下流端開口が存在しており、上
    記第二の吹き出し口は、中間部内面側が上流に凸面とな
    る方向に折れ曲がった第二の板部に開口しており、上記
    モードドアは、上記第一の板部の内面に当接して上記第
    一の吹き出し口を閉鎖自在な基板部並びにこの基板部の
    先端部から折れ曲がった折れ曲がり板部を備え、上記第
    二の吹き出し口は上記第二の板部の内面と上記基板部並
    びに折れ曲がり板部との当接に基づいて閉鎖自在であ
    り、上記折れ曲がり板部は、第一の板部の内面と上記基
    板部との当接時に上記バイパス通路の下流端開口を塞ぐ
    位置に形成されている事を特徴とする自動車用空気調和
    装置。
JP08152094A 1994-04-20 1994-04-20 自動車用空気調和装置 Expired - Fee Related JP3342770B2 (ja)

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