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JP3340618B2 - 誤り検出方法 - Google Patents

誤り検出方法

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JP3340618B2
JP3340618B2 JP09846996A JP9846996A JP3340618B2 JP 3340618 B2 JP3340618 B2 JP 3340618B2 JP 09846996 A JP09846996 A JP 09846996A JP 9846996 A JP9846996 A JP 9846996A JP 3340618 B2 JP3340618 B2 JP 3340618B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル通信等
に使用される誤り訂正および誤り検出符号化における誤
り検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の誤り検出方法を説明する
ためのフローチャートである。
【0003】図5において送信側では、音声を符号化し
た情報(kビット)に対し誤り検出符号(CRC:Cyclic
Redundancy Check code)(mビット)を付加し(S701)、
さらにこの(k+mビット)の情報に対し誤り訂正符号化
(S702)を行って、1フレームのデータとして送信する
(S703)。
【0004】受信側では、上記1フレームのデータを受
信し(S704)、誤り訂正符号の復号後(S705)、CRC検
査を行い(S706)、この検査において誤りの検出をし(S
707)、検査の結果、誤りが検出されないデータは上記復
号データから音声復号処理を行い(S708)、検査の結
果、誤りが検出されたデータは上記音声復号処理をやめ
前フレームを用いた補間あるいは無音化等を行い(S70
9)、これらの両出力を合成して音声出力する(S710)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の誤
り検出方法では、誤り検出符号(CRC符号)が上述の
(k+m)ビットにおいてランダムなデータである場合、
誤りを検出できない場合があるため必ずしも十分な精度
で誤り検出を行うことができないという問題があった。
【0006】送信したいkビットの情報系列をA(x)と
すると、
【0007】
【数1】 A(x)=ak-1k-1+ak-2k-2+・・・+a1x+a0 CRC符号ではA(x)xmをm次の生成多項式G(x)で
割った余りR(x)を(数2)で求め
【0008】
【数2】 A(x)xm=Q(x)G(x)+R(x) R(x)=cm-1m-1+cm-2m-2+・・・+c1x+c0 情報系列A(x)xmに余りR(x)を加えたX(x)を(数
3)で求め
【0009】
【数3】X(x)=A(x)xm+R(x) を送信符号として伝送する。
【0010】余りR(x)は生成多項式G(x)の剰余多項
式であるので(m−1)次の多項式となり、mビットの係
数を持つ。余りとして求められたmビットの系列が冗長
ビットに相当し、送信符号X(x)はn=k+mビットの
符号となる。
【0011】例えば、3ビットの情報系列を {a2,a1,a0} とし、生成多項式(1次)G(x)を G(x)=x+1 とすると、余り(1ビット)は {c0} で示される。よって、送信符号(3+1ビット)は {a2,a1,a0,c0} で表すことができる。
【0012】ここで、送信側からの誤りのない正しい送
信符号は8(23)パターン存在することがわかる。もし
も、伝送路上に異常が発生し受信したデータがランダム
なデータである場合、受信側では符号の全組み合わせは
16(24)パターン存在し、そのうち8パターンは、CRC
検査において誤りとして検出できる。しかしながら、残
りの8パターンは、CRC検査においては誤りのない正
しいデータとして判定されることになるため、7/16の
確立でデータの誤りを見逃してしまうときがある。よっ
て、誤りを含んだデータが音声として復号されてしまう
ため、高い頻度で復号化音声に雑音が生じるという問題
があった。
【0013】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、上記のようなランダムなデータに対し
ても誤り検出ができる優れた誤り検出方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決し、目的を達成するために請求項1記載の発明では、
CRC符号による第1の誤り検出過程に加え、受信時に
得られるフレームの尤度に対して設定されたしきい値、
及び、それぞれの尤度ごとに、誤り訂正復号化でビタビ
復号を用いた場合に得られるパスメトリック値に対して
設定されたしきい値に基づいて、そのしきい値を越える
ものについてはデータに誤りが多く含まれるものと判断
するという第2の誤り検出過程を有するものである。
【0015】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の発明において、受信時に得られるフレームの尤度
に対して設定されたしきい値及び誤り訂正復号化でビタ
ビ復号を用いた場合に得られるパスメトリック値に対し
て設定されたしきい値のいずれもが予め設定されるもの
である。
【0016】また,請求項3記載の発明では、フレーム
の尤度およびパスメトリック値のしきい値を外部から任
意に設定可能にしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
誤り検出及び誤り訂正符号化された音声データを受信し
誤り訂正復号化をする過程と、誤り検出符号を検査する
ことにより前記誤り訂正復号化されたデータの誤りを検
出する第1の誤り検出過程と、受信時に得られるフレー
ムの尤度に対して設定されたしきい値、及び、それぞれ
の尤度ごとに、誤り訂正復号化でビタビ復号を用いた場
合に得られるパスメトリック値に対して設定されたしき
い値に基づいて、前記誤り訂正復号化されたデータの誤
りを検出する第2の誤り検出過程と、前記第1の誤り検
出過程または前記第2の誤り検出過程のいずれかにおい
て誤りが検出されたデータに対して補間または無音化処
理をして音声出力をすることを特徴としており、CRC
検査によって誤り検出できないデータに対しても第2の
誤り検出過程において誤り検出することができるので、
誤りを含んだままのデータを音声復号処理したことによ
り、雑音が出力される確立を大幅に低減することがで
き、しかもフレームの尤度とパスメトリック値とを組み
合わせた値(図2中の傾きを持った直線)により、詳細
で複合的なしきい値の設定が可能になるという作用を有
する。
【0018】本発明の請求項2記載の発明は、受信時に
得られるフレームの尤度に対して設定されたしきい値及
び誤り訂正復号化でビタビ復号を用いた場合に得られる
パスメトリック値に対して設定されたしきい値のいずれ
もが予め設定されることを特徴としており、フレームの
尤度に対して予め設定されたしきい値と受信時に得られ
たフレームの尤度、および尤度ごとに、誤り訂正復号化
でビタビ復号を用いた場合に得られるパスメトリック値
に対して予め設定されたしきい値とパスメトリック値と
によってデータの誤りを判定することができる。
【0019】本発明の請求項3記載の発明は、受信時に
得られるフレームの尤度に対して設定されたしきい値及
び誤り訂正復号化でビタビ復号を用いた場合に得られる
パスメトリック値に対して設定されたしきい値を送受信
間の回線状態に応じて適応的に可変することを特徴とし
ており、請求項1記載の発明と同様の作用を有するとと
もに、フレームの尤度に対するしきい値とパスメトリッ
ク値に対するしきい値を、送受信間の回線状態に応じて
フレキシブルに可変することができるという作用を有す
る。
【0020】以下、本発明の各実施の形態について、図
1から図4を用いて説明する。
【0021】(参考例) 図1は本発明の実施の形態を説明する上での参考例とし
ての誤り検出方法を示すフローチャートである。図1に
おいて、送信側では音声を符号化した情報(kビット)に
対し誤り検出符号(CRC符号)(mビット)を付加し(S3
01)、さらにこの(k+mビット)の情報に対し誤り訂正
符号化(S302)を行って、1フレームのデータとして送
信する(S303)。
【0022】受信側において、1フレームのデータを受
信し(S304)、フレームの尤度を求め(S305)、誤り訂正
符号に対してビタビ復号後(S306)、パスメトリック値
を求め(S307)、CRC検査を行い(S308)、この検査に
おいて第1の誤り検出をし(S309)、検査の結果、誤り
が検出されないデータは、引き続きフレームの尤度に対
するしきい値により第2の誤り検出をし(S310)、第2
の検査の結果でも誤りが検出されないデータは、引き続
きパスメトリック値に対するしきい値により第3の誤り
検出をし(S311)、第1,第2および第3の誤り検出(S
309,S310,S311)の結果、誤りが検出されないデータ
は、前記復号データから音声復号処理を行い(S312)、
第1,第2および第3の誤り検出の結果、誤りが検出さ
れたデータは、前記音声復号処理をやめ、前フレームを
用いた補間あるいは無音化等を行い(S313)、これらの
両出力を合成して音声出力する(S314)。
【0023】このような処理ステップでデータの誤り検
出をすることにより、フレームの尤度を用いた誤り検出
過程において誤りと判定し得ないデータがある場合は、
パスメトリック値を用いた誤り検出過程において再再度
データの誤り判定ができる。
【0024】(実施の形態1) 図2は本発明の実施の形態1における誤り検出方法を示
すフローチャートである。図2において、S401〜S403
は送信側のステップを示し、図1に示した送信側処理
(S301〜S303)と同様である。S404からの受信側にお
いて、1フレームのデータを受信し(S404)、フレーム
の尤度を求め(S405)、誤り訂正符号に対してビタビ復
号後(S406)、パスメトリック値を求め(S407)、CRC
検査を行い(S408)、この検査において第1の誤り検出
をし(S409)、検査の結果、誤りが検出されないデータ
は、引き続きフレームの尤度とパスメトリック値とを組
み合わせた値に対するしきい値、すなわち、図3に示す
グラフのように、例えば、フレームの尤度(横軸)に対す
るしきい値Aの直線と、フレームの尤度x時のパスメ
トリック値X(縦軸)の点と、フレームの尤度y時のパス
メトリック値Y(縦軸)の点とを結ぶ傾きを持った直線
とを、それぞれしきい値として設定し、図中の斜線部を
誤りありと判断することにより第2の誤り検出をし(S4
10)、第1,第2の誤り検出(S409,S410)の結果、誤
りが検出されないデータは、前記復号データから音声復
号処理を行い(S411)、第1および第2の誤り検出の結
果、誤りが検出されたデータは、前記音声復号処理をや
め,前フレームを用いた補間あるいは無音化等を行い
(S412)、これらの両出力を合成して音声出力する(S41
3)。
【0025】このように、フレームの尤度とパスメトリ
ック値とを組み合わせたしきい値(図3中の傾きを持っ
た直線)により、図3のような座標上において、例え
ば、フレームの尤度が大、かつパスメトリック値が中の
ときのような微妙な組み合わせになるデータでも誤りと
して検出できる。
【0026】(実施の形態2) 図4は本発明の実施の形態2における誤り検出方法を示
すフローチャートである。基本的な処理ステップは参考
例(図1)のフローチャートと同様であるが、フレームの
尤度およびパスメトリック値のしきい値を外部から任意
に設定するステップ(S604)を設けてある。
【0027】このような処理ステップを設けることで、
送受信間の回線状態に応じてフレキシブルにしきい値を
可変することができる。
【0028】なお、上述の各実施の形態は本発明の一例
を示すものであり、本発明はこれに限定されるべきもの
ではない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の誤り検出方
法によれば、誤り検出符号(CRC符号)が(k+m)ビッ
トにおいて、ランダムなデータである場合でも、第2の
誤り検出過程において誤り検出することができるので、
誤りを含んだままのデータを音声復号処理したことによ
る雑音を出力する確率を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する上での参考例と
しての誤り検出方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施の形態1における誤り検出方法を
示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1における誤り検出方法の
しきい値設定のグラフである。
【図4】本発明の実施の形態2における誤り検出方法を
示すフローチャートである。
【図5】従来の誤り検出方法のフローチャートである。
【符号の説明】
S(ステップ)401,S601…誤り検出符号化(CRC)、 S40
2,S602…誤り訂正符号化、 S403,S603…送信、 S404,
S605…受信、 S405,S606…フレームの尤度を算出、 S
406,S607…誤り訂正符号の復号、 S407,S608…パスメ
トリック値の算出、 S408,S609…CRC検査、 S409,
S410,S610,S611,S612…誤り検出、 S411,S613…音声復
号処理、 S412,S614…補間または無音化、 S413,S615
…音声出力、 S604…フレームの尤度,パスメトリック
のしきい値の設定。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−79531(JP,A) 特開 平5−199124(JP,A) 特開 平6−276149(JP,A) 特開 平6−334697(JP,A) 特開 平7−240711(JP,A) 特公 平4−50778(JP,B2) 特表 平8−500233(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 13/37 G11B 20/18 534 H04B 14/04 H04L 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誤り検出及び誤り訂正符号化された音声
    データを受信し誤り訂正復号化をする過程と、誤り検出
    符号を検査することにより前記誤り訂正復号化されたデ
    ータの誤りを検出する第1の誤り検出過程と、受信時に
    得られるフレームの尤度に対して設定されたしきい値、
    及び、それぞれの尤度ごとに、誤り訂正復号化でビタビ
    復号を用いた場合に得られるパスメトリック値に対し
    設定されたしきい値に基づいて、前記誤り訂正復号化さ
    れたデータの誤りを検出する第2の誤り検出過程と、前
    記第1の誤り検出過程または前記第2の誤り検出過程の
    いずれかにおいて誤り検出されたデータに対し補間
    または無音化処理をして音声出力をすることを特徴とす
    る誤り検出方法。
  2. 【請求項2】 受信時に得られるフレームの尤度に対し
    て設定されたしきい値及び誤り訂正復号化でビタビ復号
    を用いた場合に得られるパスメトリック値に対して設定
    されたしきい値のいずれもが予め設定されることを特徴
    とする請求項1記載の誤り検出方法。
  3. 【請求項3】 信時に得られるフレームの尤度に対し
    て設定されたしきい値及び誤り訂正復号化でビタビ復号
    を用いた場合に得られるパスメトリック値に対して設定
    されたしきい値を送受信間の回線状態に応じて適応的に
    可変することを特徴とする請求項1記載の誤り検出方
    法。
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