JP3218557B2 - 抄紙方法 - Google Patents
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Description
紙方法に関するものであり、さらに詳しくは製紙の抄紙
工程において抄紙パルプに特定の両性水溶性重合体を添
加して歩留および/あるいは濾水性を向上させる抄紙方
法に関するものである。
の向上、使用原料添加薬品の低減、循環する白水の清浄
化等の目的のために歩留向上剤あるいは濾水性向上剤が
使用されている。
は、一般に水溶性高分子物質、すなわちポリアクリルア
ミドおよび、その誘導体、ポリエチレンイミン、ポリア
ミドポリアミンエピクロヒドリン樹脂等の合成高分子物
質、あるいは澱粉および、その誘導体等の天然水溶性高
分子物質が使用されている。また歩留および/あるいは
濾水性をさらに向上させることを目的に種々の方法が提
案されている。
イダルシリカを用いる方法(特開昭57−51900号
公報)、陽イオン性基を有するアクリルアミド系ポリマ
ーとコロイダルシリカを用いる方法(特開昭62−15
391号公報)、コロイド珪酸およびカチオン性もしく
は両性のポリアクリルアミド誘導体とカチオン性澱粉を
添加する方法(特開昭62−110998号公報)、カ
チオン性ポリマーとベントナイトを使用して歩留りを向
上させる方法(特開昭62−191598号公報)等多
様な提案がなされている。
いる方法以上に歩留りの向上あるいは濾水性の向上が図
られてはいるが、最近の製紙技術の高度化や故紙使用率
の増加による原料パルプ事情の悪化、抄紙用水の水質の
低下などにより充分に満足しえるものでなく、さらなる
歩留りあるいは濾水性の向上方法が強く望まれている。
工程においてセルロース繊維および填料などの歩留りを
向上させ、かつ/あるいは濾水性を向上させることによ
り、抄紙工程、乾燥工程での生産性を向上させることに
ある。また、本発明の他の目的は循環する白水を清浄に
保つことにより、安定した抄紙方法を確立することにあ
る。さらには白水回収工程での負荷の低減、廃水処理工
程での負荷の低減をはかる抄紙方法を提供することにあ
る。
目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、製紙の
抄紙工程において抄紙パルプに、特定の重合法によって
製造された両性水溶性重合体とアニオン性コロイダルシ
リカおよび/あるいはベントナイトを添加することによ
り、上記目的が達成できることを見出し本発明に至っ
た。
て抄紙パルプに塩水溶液中での分散重合法によって製造
された両性水溶性水溶性重合体を添加し、次いでアニオ
ン性コロイダルシリカおよび/あるいはベントナイトを
添加し、歩留まりおよび/あるいは濾水性を向上させる
ことを特徴とする抄紙方法である。
紙パルプに、生成する重合体を溶解しない塩水溶液中
で、かつその塩水溶液に溶解可能な高分子電解質の分散
剤の共存下でカチオン性単量体とアニオン性単量体を必
須成分とする複数種の単量体混合物を撹拌しながら重合
する塩水溶液中での分散重合法によって製造された両性
水溶性重合体を添加し、次いでアニオン性コロイダルシ
リカおよび/あるいはベントナイトを添加し、歩留まり
および/あるいは濾水性を向上させることを特徴とする
抄紙方法を提供するものである。
特開昭61−123610号公報あるいは特開昭62−
20511号公報に開示されており、両性水溶性重合体
の油分を含まない高濃度液状品の製法として、最近注目
されている重合法である。
で製造した両性水溶性重合体は、同じ単量体組成をもっ
た従来の重合法、たとえば水溶液重合法、油中水型乳化
重合法で製造された両性水溶性重合体に比べ、アニオン
性コロイダルシリカおよび/あるいはベントナイトと併
用した時に、著しく歩留りおよび/あるいは濾水性を向
上させることを見出し本発明に至った。
に起因していると考えられる。この重合法では、重合前
には単量体は重合溶媒である塩水溶液中に均一に溶解し
ているが、重合が進むにしたがって、生成した重合体が
塩水溶液中から分離析出してき、分散剤の助けで微粒子
の分散液を形成する。すなわち、均一相から2相への相
分離が起きている。この重合メカニズムは明白には解明
されてないが、水溶液重合法、油中水型乳化重合法のよ
うに重合が均一相で行われる重合とは異なった立体的分
子構造の重合体、例えば枝分かれが多い重合体あるいは
ブロック重合体等が生成していると予想される。この立
体的分子構造の違いが、歩留りおよび/あるいは濾水性
を向上させている要因と予想できる。
るカチオン性単量体のひとつは下記式(1)で表される
ものを用いることが好ましい。
C2 H4 、C3 H6 、C3 H5 OH;R1 はHまたはC
H3 ;R2 、R3 は炭素数1〜4のアルキル基;R4 は
Hまたは炭素数1〜4のアルキル基;X- はアニオン性
対イオンを表す。) 上記式(1)で表されるカチオン性単量体の代表的なも
のとしては、アクリロイルオキシエチルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロリド、メタクリロイルオキシエチル
ジメチルベンジルアンモニウムクロリド、アクリルアミ
ドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、メ
タクリルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウム
クロリドなどを挙げることができる。
体は下記式(2)で表されるものを用いることが好まし
い。
C2 H4 、C3 H6 、C3 H5 OH;R1 はHまたはC
H3 ;R2 、R3 は炭素数1〜4のアルキル基;R4 は
Hまたは炭素数1〜4のアルキル基;X- はアニオン性
対イオンを表す。)
の代表的なものとしては、(メタ)アクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アク
リルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートまたはジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩酸塩あ
るいは硫酸塩などを挙げることができる。
基に疎水性の強いベンジル基が結合しており、その結
果、水溶性重合体にもかかわらず塩溶液に溶解しにくく
なっている。そのためカチオン性水溶性重合体の構成要
素に上記式(1)のカチオン性単量体が含まれている場
合は上記式(1)で表されるカチオン性単量体と上記式
(2)で表されるカチオン性単量体のモル比は広範囲に
設定することが可能である。
カチオン性単量体と共に必須成分としてアニオン性単量
体を用いる。アニオン性単量体としては、例えば、イタ
コン酸あるいはその塩、マレイン酸あるいはその塩、フ
マール酸あるいはその塩、(メタ)アクリル系アニオン
単量体あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
的なものとしては、例えば(メタ)アクリル酸あるいは
その塩、あるいは2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸あるいはその塩あるいはこれらの混合物
が挙げられる。
アクリルアミドを共重合することも可能である。本発明
で用いる両性水溶性重合体は上記式(1)および/ある
いは上記式(2)で表されるカチオン性単量体と上記ア
ニオン性単量体と(メタ)アクリルアミドを共重合した
ものが、より好ましい。これら単量体の好ましいモル比
は特に限定されないが、生成した重合体が重合溶媒であ
る塩水溶液に溶解しない、すなわち塩析するような単量
体のモル比が必須条件である。
すためには、カチオン、アニオンを含めた全イオン性単
量体は共重合体中に5モル%以上含まれることが好まし
く、10モル%以上含まれることがさらに好ましい。全
イオン性単量体が共重合体中に5モル%未満であると歩
留り、濾水性などの各種の特性が不十分となる。
に関しては、両性共重合体中のカチオン基がアニオン基
より多いほうが好ましいため、カチオン性単量体のグラ
ム当量値がアニオン性単量体のグラム当量値より大なる
ことが好ましい。
クリロニトリル、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、スチレン等の
疎水性単量体も生成した共重合体が水溶性であるなら
ば、共重合させることも可能である。
ては、例えば、上記式(1)で表されるカチオン性単量
体またはその混合物3〜99モル%、上記式(2)で表
されるカチオン性単量体またはその混合物0〜50モル
%、上記アニオン性単量体1〜30モル%および全単量
体中の前記成分以外の単量体がアクリルアミドから成る
単量体の分散共重合体を挙げることができる。
としては、例えば、上記式(2)で表されるカチオン性
単量体またはその混合物3〜30モル%、アニオン性単
量体1〜30モル%、全単量体中の前記成分以外の単量
体がアクリルアミドから成る単量体の分散共重合体を挙
げることができる。
溶液中で撹拌しながら行うが、この時の単量体濃度は5
重量%以上が好ましく、10重量%以上がさらに好まし
く、15〜40重量%が特に好ましい。単量体濃度が5
重量%未満であると分散液中の重合体濃度が低くなるの
で好ましくない。
ついては、重合生成物が溶解しない、すなわち塩析する
ことが重要な条件である。すなわちこの条件を満たす、
両性水溶性重合体の単量体組成、塩の種類、塩の濃度の
組み合わせが重要である。
トリウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸
アルミニウム、リン酸二水素ナトリウムなどの多価アニ
オンの塩を好ましく挙げることができるが、これら以外
の塩でも、重合生成物を溶解しないものならば用いるこ
とができる。
(1)および式(2)で表されるカチオン性単量体、ア
ニオン性単量体などのモル比や、使用する塩の種類など
により異なるので、特に限定されない。しかし、通常、
重合時の反応液中の塩濃度は、重合反応液の重量から単
量体の重量を除いた重合溶媒に対して15重量%以上
で、飽和濃度まであるいは溶解度の限界までの範囲が好
ましく、15重量%以上30重量%以下がさらに好まし
く、15重量%以上25重量%以下が特に好ましい。塩
濃度が15重量%未満であると反応中の反応液の粘度が
高くなり重合が困難になる。
が、塩の一部は重合終了後、分散液中に添加してもよ
い。重合時の溶媒中に塩を一度に添加して重合するより
も、塩の一部を重合終了後、分散液に添加した方が分散
液の粘度を低下させることができる。塩の一部を重合終
了後、分散液に添加して得られる分散液中の塩濃度は1
5重量%以上、飽和濃度まであるいは溶解度の限界まで
の範囲が好ましく、さらに好ましくは15〜25重量%
である。
重合生成物が塩析しない単量体の組成や、重合生成物の
塩析が起きない両性水溶性重合体の単量体組成と塩の種
類、濃度の組み合わせは不適当である。
は、塩水溶液に溶解可能なことが必須条件である。
共重合体中のカチオン性単量体のグラム当量値がアニオ
ン性単量体のグラム当量値より大なることが好ましいた
め、カチオン性高分子電解質の使用が好ましい。
しては、例えば50〜100モル%のジメチルアミノエ
チル(メタ)3アクリレート塩酸塩あるいは硫酸塩、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩酸塩あ
るいは硫酸塩、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリ
メチルアンモニウム塩、(メタ)アクリロイルアミノプ
ロピルトリメチルアンモニウム塩、ジメチルジアリルア
ンモニウム塩およびその混合物の中から選ばれる1種の
カチオン性単量体、および0〜50モル%のアクリルア
ミドを(共)重合したカチオン性高分子電解質を好まし
く挙げることができる。
に対して、およそ1〜15重量%であり、さらに約1〜
10重量%が好ましい。1重量%未満では重合生成物が
分散状態で得られず、互いに付着し大きな塊となってし
まい好ましくない。また15重量%を超える量の使用は
最終的に得られた分散液自体の粘性が高くなり易流動性
が失われる場合もあるので好ましくない。
るので特に限定されず、重合開始剤が機能する温度であ
ればよい。また、重合開始剤も一般的に使用されている
レドックス系、アゾ系などどのようなものを使用しても
よく、特に限定されない。
合体の濃度は5重量%以上の高濃度であり、通常は5重
量%以上で約40重量%以下である。なお両性水溶性重
合体分散液中には上記の塩および上記の分散剤が含まれ
ている。
で含有するが、両性水溶性重合体は微粒子の状態で分散
液中に安定に分散しているのでその粘度は低く、通常1
0〜3000cPの低粘度であるので、容易に流動し、
非常に取り扱い易い特徴がある。
平均粒径は通常0.1〜150μmであり、好ましくは
0.1〜50μm、さらに好ましくは0.1〜30μm
である。両性水溶性重合体粒子の平均粒径が150μm
を超えると沈殿し易くなるので貯蔵安定性に欠ける上、
分散液の使用時に水と混合しても両性水溶性重合体粒子
が大きいために溶解性が悪く、完全に溶解するまでに長
時間を要する。
量は特に限定されない。しかし、製紙の抄紙工程に用い
る場合は、分子量は大きいことが好ましい。両性水溶性
重合体の濃度が0.5重量%となるように分散液を2重
量%硫酸アンモニウム水溶液に溶解した溶液の固有粘度
で表すと、通常、およそ7dl/g〜30dl/gの範
囲である。
常温で保存しても粒子が付着し合って塊になるなどの不
都合を生じない。
加量は紙料SS当たり0.001重量%から0.2重量
%であり、アニオン性コロイダルシリカおよび/あるい
はベントナイトの添加量の総和が紙料SS当たり0.0
01重量%から0.2重量%が好ましい。
S当たり0.005重量%から0.1重量%であり、ア
ニオン性コロイダルシリカおよび/あるいはベントナイ
トの添加量の総和が紙料SS当たり0.005重量%か
ら0.1重量%がより好ましい。
体を製紙工程のセントリスクリーン前に添加し、アニオ
ン性コロイダルシリカおよび/あるいはベントナイトを
セントリスクリーン後に添加することが好ましい。
より、多大に汚染されている場合には、ポリ−ジメチル
ジアリルアンモニウムクロリド、ポリアミドポリアミン
エピクロルヒドリン樹脂、ポリエチレンイミン等の低分
子量カチオン性ポリマーを併用することにより、本発明
の効果は更に大きく改善される。
リカは、特に限定されるものではない。アニオン性コロ
イダルシリカは通常水中で水和により表面にOH基を有
する二酸化ケイ素であり、その粒子表面は多孔性で水中
では一般に負(−)に帯電している。具体的には、例え
ば特開昭57−51900号公報に記載の表面積約50
〜約1000m2 /g、好ましくは約300〜約700
m2 /gのシリカ粒子を有するコロイド状ケイ酸ゾル、
このコロイド状ケイ酸ゾルを約20〜90%、好ましく
は約20〜90%含有するコロイダルシリカを挙げるこ
とができる。また、約5〜20mμの範囲のほぼ一様な
太さで一平面内のみの伸長を有し、かつ動的光散乱法に
よる粒子径が約40〜300mμである細長い形状のア
ニオン性シリカゾルも好ましく使用できる。
性重合体は、同じ単量体組成をもった、従来の重合法、
たとえば水溶液重合法、油中水型乳化重合法で製造され
た両性水溶性重合体に比べ、アニオン性コロイダルシリ
カおよび/あるいはベントナイトと併用した時に、著し
く歩留りおよび/あるいは濾水性を向上させる。
は単量体は重合溶媒である塩水溶液中に均一に溶解して
いるが、重合が進むにしたがって、生成した重合体が塩
水溶液中から分離析出する。すなわち、均一相から2相
への相分離が起きている。この重合メカニズムは明白に
は解明されてないが、水溶液重合法、油中水型乳化重合
法のように重合が均一相で行われる重合とは異なった立
体的分子構造の重合体、例えば枝分かれが多い重合体
等、が生成され、この立体的分子構造の違いが、歩留り
および/あるいは濾水性を向上させている要因と予想で
きる。
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に制約されるものではない。
入管を備えた1リットルの五つ口のセパラブルフラスコ
に、分散剤としてポリアクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロリド4.2g、析出剤として硫酸
アンモニウム84.0gをとり、イオン交換水303.
0gを加えて溶解した。これに表1記載の組成のモノマ
ー100.0gを仕込み、50℃に加温しながら、窒素
置換した。これに重合開始剤として2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)塩酸塩の1%水溶液を2.0
g加え、攪拌下、50℃で10時間重合すると、塩水溶
液に分散した微粒子の重合体が得られた。この反応液に
21gの硫酸アンモニウムを加えて溶解し、本発明で使
用する分散重合体試料A〜Cを得た。分散重合体試料
(両性水溶性重合体分散液)A〜Cのモノマー組成およ
び2重量%の硫酸アンモニウム水溶液中での固有粘度を
表1に記載する。
記載の組成のモノマーを用い、水溶液重合法および逆相
エマルジョン重合法により表1記載の比較試料a〜cを
得た。比較試料a〜cのモノマー組成および2重量%の
硫酸アンモニウム水溶液中での固有粘度を表1に記載す
る。
A〜Cを抄紙パルプに添加して歩留率を測定する試験を
行った。 (針葉樹サラシクラフトパルプ)針葉樹晒クラフトパル
プ(L−BKP)[カナデイアン・スタンダード・フリ
ーネス(C.S.F)=400cc]に填料として重質
炭酸カルシウムを15重量%(対パルプ)添加し、SS
濃度0.5重量%となるように調整した。このスラリー
を用いて、ブリット式ダイナミックジャーテスターによ
り、歩留率を測定した。
パルプスラリー500mlをブリット式ダイナミックジ
ャーテスターに投入する。1500rpmで攪拌を開始
し、調製例で得られた両性水溶性重合体0.1重量%水
溶液を添加する。この時から計時を開始する。30秒
後、0.1重量%ベントナイト(商品名:オーガノゾー
ブ−O、アライドコロイド社製)および/あるいは0.
1重量%アニオン性コロイダルシリカ(商品名:BMA
−780、日産エカノーベル社製)を添加する。更に3
0秒後、白水採取用のコックを開き、150mesh
wireを通過した白水を流出させる。初期10秒間の
白水を捨て、その後30秒間の白水を採取する。この間
の白水量をXmlとする。この白水を予め105℃での
乾燥重量(W0 g)を測定してある定量用濾紙(東洋濾
紙株式会社NO.5C)にて濾過し、105℃にて乾燥
し、重量を測定する。この重量をw1 gとする。次い
で、600℃にて灰化し、灰分重量を測定する。この重
量をfgとする。白水中のSS濃度及び灰分濃度を次式
にて求める。
同様にSS濃度、灰分濃度を測定する。それぞれ、SS
o、Ashoとする。総歩留率および填料歩留率を次式
にて求める。
溶性重合体分散液A〜Cの代わりに溶液重合タイプの両
性水溶性重合体およびエマルジョタイプの両性水溶性重
合体a〜cを用いて、実施例1と同様の方法で歩留率を
測定した。得られた結果を表2に併せて示す。
液A〜Cを抄紙パルプに添加して濾水性の試験を行っ
た。段ボール故紙:新聞故紙=90:10の混合パルプ
(C.S.F=300cc)をパルプ濃度1重量%に調
整し、更に液体硫酸バンドを3重量%(対パルプ)添加
し、pHを5.8とした。このスラリー300mlを5
00mlビーカーに採取し、スリーワンモーターにて、
600rpmで攪拌しながら、調製例1で得られた両性
水溶性重合体A〜Cの0.1重量%水溶液を添加する。
30秒後、0.1重量%アニオン性コロイダルシリカお
よび/あるいは0.1重量%ベントナイトを添加する。
更に30秒後、攪拌を停止し、このスラリーを1リット
ルメスシリンダーに移す。清水にて全量を1リットルと
した後、転倒攪拌を3回行い、カナディアン・スタンダ
ード・フリーネステスターに投入する。C.S.F測定
の手順に従い、側管に流出する濾液量を測定する。得ら
れた結果を表3に示す。
た両性水溶性重合体分散液A〜Cの代わりに両性水溶性
重合体a〜cを用いて実施例8〜14と同様な方法に
て、濾水量を測定した。得られた結果を表3に併せて示
す。
いてセルロース繊維および填料の歩留りを向上させ、か
つ/あるいは濾水性を向上させることができ、それによ
り、抄紙工程、乾燥工程での生産性を向上させることが
できる。また、本発明の抄紙方法により、循環する白水
を清浄に保つことができ、さらに、白水回収工程での負
荷の低減、廃水処理工程での負荷の低減をはかることが
できる。
Claims (12)
- 【請求項1】 製紙の抄紙工程において紙料に塩水溶液
中での分散重合法(すなわち、単量体を溶解し生成重合
体を溶解しない塩水溶液中で、該塩水溶液に可溶な高分
子電解質から成る分散剤の共存下で、攪拌しながら重合
を行い、微細重合体粒子の分散液を得る重合法)によっ
て製造された両性水溶性重合体を添加混合し、ついでア
ニオン性コロイダルシリカおよび/あるいはベントナイ
トを添加混合することにより、歩留りおよび/あるいは
濾水性を向上させる抄紙方法であって、前記両性水溶性重合体として、下記式(1)で表される
カチオン性単量体またはその混合物3〜99モル%、下
記式(2)で表されるカチオン性単量体またはその混合
物0〜50モル%、アニオン性単量体1〜30モル%お
よび全単量体中の前記成分以外の単量体がアクリルアミ
ドから成る単量体の分散共重合体を添加混合することを
特徴とする抄紙方法 。 【化1】 (ただし、式中、AはOまたはNH;BはC 2 H 4 、C
3 H 6 、C 3 H 5 OH;R 1 はHまたはCH 3 ;R 2 、
R 3 は炭素数1〜4のアルキル基;X - はアニオン性対
イオンを表す。) 【化2】 (ただし、式中、AはOまたはNH;BはC 2 H 4 、C
3 H 6 、C 3 H 5 OH; R 1 はHまたはCH 3 ;R 2 、
R 3 は炭素数1〜4のアルキル基;R 4 はHまたは炭素
数1〜4のアルキル基;X - はアニオン性対イオンを表
す。) - 【請求項2】 分散剤が、50〜100モル%のジメチ
ルアミノエチル(メタ)3アクリレート塩酸塩あるいは
硫酸塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド塩酸塩あるいは硫酸塩、(メタ)アクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウム塩、(メタ)アクリロイ
ルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩、ジメチル
ジアリルアンモニウム塩およびその混合物の中から選ば
れる1種のカチオン性単量体、および0〜50モル%の
アクリルアミドを(共)重合したカチオン性高分子電解
質から成ることを特徴とする請求項1に記載の抄紙方
法。 - 【請求項3】 分散重合法に用いる塩水溶液を形成する
塩が2価アニオン塩であることを特徴とする請求項1に
記載の抄紙方法。 - 【請求項4】 上記式(2)で表されるカチオン性単量
体またはその混合物3〜30モル%、アニオン性単量体
1〜30モル%、全単量体中の前記成分以外の単量体が
アクリルアミドから成る単量体の分散共重合体を両性水
溶性重合体として添加混合することを特徴とする請求項
1ないし請求項3に記載の抄紙方法。 - 【請求項5】 上記式(1)で表されるカチオン性単量
体がアクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロリドであることを特徴とする請求項1ないし
請求項4に記載の抄紙方法。 - 【請求項6】 上記式(2)で表されるカチオン性単量
体がアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロリドであることを特徴とする請求項1ないし請求項
5に記載の抄紙方法。 - 【請求項7】 両性水溶性重合体を形成するアニオン性
単量体が(メタ)アクリル酸またはその塩、イタコン酸
またはその塩、アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸またはその塩およびそれらの混合物から選ばれ
る1種であることを特徴とする請求項1ないし請求項6
に記載の抄紙方法。 - 【請求項8】 両性水溶性重合体を形成するアニオン性
単量体がアクリル酸であることを特徴とする請求項1な
いし請求項7に記載の抄紙方法。 - 【請求項9】 両性水溶性重合体を形成するカチオン性
単量体のグラム当量数がアニオン性単量体のグラム当量
数よりも大なることを特徴とする請求項1ないし請求項
8に記載の抄紙方法。 - 【請求項10】 2重量%硫酸アンモニウム水溶液中に
おける両性水溶性重合体の固有粘度が7dl/g〜30
dl/gであることを特徴とする請求項1ないし請求項
9に記載の抄紙方法。 - 【請求項11】 両性水溶性重合体の添加量が紙料SS
あたり0.001〜0.2重量%でありアニオン性コロ
イダルシリカおよび/あるいはベントナイトの添加量の
総和が紙料SSあたり重量0.001〜0.2重量%で
あることを特徴とする請求項1ないし請求項10に記載
の抄紙方法。 - 【請求項12】 両性水溶性重合体を製紙工程のセント
リスクリーン前に添加しアニオン性コロイダルシリカお
よび/あるいはベントナイトをセントリスクリーン後に
添加することを特徴とする請求項1ないし請求項11に
記載の抄紙方法。
Priority Applications (11)
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