JP3258850B2 - 5−置換ジヒドロウラシル類の製造法 - Google Patents
5−置換ジヒドロウラシル類の製造法Info
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- JP3258850B2 JP3258850B2 JP07893195A JP7893195A JP3258850B2 JP 3258850 B2 JP3258850 B2 JP 3258850B2 JP 07893195 A JP07893195 A JP 07893195A JP 7893195 A JP7893195 A JP 7893195A JP 3258850 B2 JP3258850 B2 JP 3258850B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般式(2)
【化3】 (式中、Rはフッ素原子又はC1〜C10までのペルフル
オロアルキル基)で表される、5−置換ジヒドロウラシ
ル誘導体を製造する方法に関する。
オロアルキル基)で表される、5−置換ジヒドロウラシ
ル誘導体を製造する方法に関する。
【0002】更に詳しくは、一般式(1)
【化4】 (式中、Rはフッ素原子又はC1〜C10までのペルフル
オロアルキル基)で表されるα−置換アクリル酸と尿素
を無水酢酸中にて反応させることによる5−置換ジヒド
ロウラシル誘導体を製造する方法における、改良された
方法を提供するものである。
オロアルキル基)で表されるα−置換アクリル酸と尿素
を無水酢酸中にて反応させることによる5−置換ジヒド
ロウラシル誘導体を製造する方法における、改良された
方法を提供するものである。
【0003】
【従来の技術】本発明により得られる前記一般式(2)
で表される5−置換ジヒドロウラシル類は5,6位の水
素基の脱離反応により5−置換ウラシル類へ誘導され、
該5−置換ウラシル類はそれ自身生理活性を有する化合
物であるばかりでなく、制癌剤、抗ウイルス剤等の医薬
品に誘導しうる中間体として重要な物質である。
で表される5−置換ジヒドロウラシル類は5,6位の水
素基の脱離反応により5−置換ウラシル類へ誘導され、
該5−置換ウラシル類はそれ自身生理活性を有する化合
物であるばかりでなく、制癌剤、抗ウイルス剤等の医薬
品に誘導しうる中間体として重要な物質である。
【0004】従来、5−置換ジヒドロウラシルの製造法
としては、α−置換アクリロニトリルをメタノール中、
臭化水素と反応させβ−ブロモ−α−置換プロピオンア
ミドとしたのちさらに尿素またはアセチル尿素と反応さ
せて得られる化合物を塩酸中で環化させる方法が知られ
ている〔C.Heidelberger,D.G.Pa
rsonsand D.C.Remy,J.Med.C
hem.,7,1(1964)参照〕。
としては、α−置換アクリロニトリルをメタノール中、
臭化水素と反応させβ−ブロモ−α−置換プロピオンア
ミドとしたのちさらに尿素またはアセチル尿素と反応さ
せて得られる化合物を塩酸中で環化させる方法が知られ
ている〔C.Heidelberger,D.G.Pa
rsonsand D.C.Remy,J.Med.C
hem.,7,1(1964)参照〕。
【0005】しかし、この製法は工程も長く、しかも全
収率も7〜16%ときわめて低く、工業的な製法として
は満足できるものではない。
収率も7〜16%ときわめて低く、工業的な製法として
は満足できるものではない。
【0006】また、α−置換アクリル酸と尿素誘導体と
から5−置換ジヒドロウラシルあるいはその誘導体を製
造する方法が知られている〔特公昭61−48830号
公報〕。
から5−置換ジヒドロウラシルあるいはその誘導体を製
造する方法が知られている〔特公昭61−48830号
公報〕。
【0007】しかし、この方法にしても無置換及び一置
換尿素との縮合反応の際に、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(以下、DCCと略する)などの高価な縮合剤を
用いており、また収率面も概して高くはなく、さらに
は、反応後DCCに由来する副生物を留去する為の操作
が必要であり、工業的には不十分な方法と言わざるをえ
ない。
換尿素との縮合反応の際に、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(以下、DCCと略する)などの高価な縮合剤を
用いており、また収率面も概して高くはなく、さらに
は、反応後DCCに由来する副生物を留去する為の操作
が必要であり、工業的には不十分な方法と言わざるをえ
ない。
【0008】さらにまた、α−置換アクリル酸と尿素誘
導体とを無水酢酸中にて縮合させる方法も知られている
〔特公昭61−48830号公報〕。この方法ではα−
置換アクリル酸に対し尿素誘導体と無水酢酸を過剰に用
いることで目的物が収率65〜70%と比較的高収率で
得られている。しかしながらこの方法では我々の追試の
結果、尿素と無水酢酸が反応して生成するアセチル尿素
が目的物に30〜50重量%程度混入し、アセチル尿素
は再結晶等の操作で容易に分離できないので、容易に高
純度の目的物を高収率で製造できない欠点を有すること
が判明した。
導体とを無水酢酸中にて縮合させる方法も知られている
〔特公昭61−48830号公報〕。この方法ではα−
置換アクリル酸に対し尿素誘導体と無水酢酸を過剰に用
いることで目的物が収率65〜70%と比較的高収率で
得られている。しかしながらこの方法では我々の追試の
結果、尿素と無水酢酸が反応して生成するアセチル尿素
が目的物に30〜50重量%程度混入し、アセチル尿素
は再結晶等の操作で容易に分離できないので、容易に高
純度の目的物を高収率で製造できない欠点を有すること
が判明した。
【0009】ところで、5−置換ジヒドロウラシルを5
−置換ウラシルに誘導する反応では、溶媒兼脱水素剤と
してジメチルスルホキシドを、触媒として硫酸とヨウ素
を用い、脱水素反応するFatmaらの方法により収率
よく反応が進行することが見いだされている〔W.Fa
tma,J.Iqbal,W.Rahman,Chem
st.&Indst.315,5,1979〕。
−置換ウラシルに誘導する反応では、溶媒兼脱水素剤と
してジメチルスルホキシドを、触媒として硫酸とヨウ素
を用い、脱水素反応するFatmaらの方法により収率
よく反応が進行することが見いだされている〔W.Fa
tma,J.Iqbal,W.Rahman,Chem
st.&Indst.315,5,1979〕。
【0010】この反応において、我々が種々検討を行っ
た結果、5−置換ジヒドロウラシルに混入するアセチル
尿素は、反応を阻害し目的物の収率を低下させることが
判明した。このため、5−置換ジヒドロウラシルを医薬
品の中間体として有用な5−置換ウラシルに誘導する反
応において、5−置換ジヒドロウラシルに混入するアセ
チル尿素を除去し、高品質の5−置換ジヒドロウラシル
を製造する方法が必要となった。
た結果、5−置換ジヒドロウラシルに混入するアセチル
尿素は、反応を阻害し目的物の収率を低下させることが
判明した。このため、5−置換ジヒドロウラシルを医薬
品の中間体として有用な5−置換ウラシルに誘導する反
応において、5−置換ジヒドロウラシルに混入するアセ
チル尿素を除去し、高品質の5−置換ジヒドロウラシル
を製造する方法が必要となった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、5−置換ジヒドロウラシルを製造する反応
混合物からアセチル化された尿素誘導体を効率良く分離
し、品質良好な5−置換ジヒドロウラシルを製造する方
法を提供することである。
する課題は、5−置換ジヒドロウラシルを製造する反応
混合物からアセチル化された尿素誘導体を効率良く分離
し、品質良好な5−置換ジヒドロウラシルを製造する方
法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等はα−置換ア
クリル酸と尿素とを無水酢酸中にて縮合させ5−置換ジ
ヒドロウラシル類を製造する方法において、前記した副
生物であるアセチル尿素誘導体を反応混合物から、効率
良く分離し、高品質の5−置換ジヒドロウラシルを製造
する方法について鋭意検討した。
クリル酸と尿素とを無水酢酸中にて縮合させ5−置換ジ
ヒドロウラシル類を製造する方法において、前記した副
生物であるアセチル尿素誘導体を反応混合物から、効率
良く分離し、高品質の5−置換ジヒドロウラシルを製造
する方法について鋭意検討した。
【0013】その結果、例えばα−トリフルオロメチル
アクリル酸と尿素とを無水酢酸中にて縮合し5−トリフ
ルオロメチルジヒドロウラシルを生成させた反応マスを
濃縮して過剰の無水酢酸を留去した反応混合物に塩酸の
ような鉱酸を添加して処理すると副生したアセチル尿素
が選択的に加水分解され、水に易溶な尿素に変換される
ことがわかり、その結果単離される目的の5−トリフル
オロメチルジヒドロウラシルの品質が大幅に改善され、
再結晶等の精製操作を施すことなく高品質の5−トリフ
ルオロメチルジヒドロウラシルが得られることがわかっ
た。
アクリル酸と尿素とを無水酢酸中にて縮合し5−トリフ
ルオロメチルジヒドロウラシルを生成させた反応マスを
濃縮して過剰の無水酢酸を留去した反応混合物に塩酸の
ような鉱酸を添加して処理すると副生したアセチル尿素
が選択的に加水分解され、水に易溶な尿素に変換される
ことがわかり、その結果単離される目的の5−トリフル
オロメチルジヒドロウラシルの品質が大幅に改善され、
再結晶等の精製操作を施すことなく高品質の5−トリフ
ルオロメチルジヒドロウラシルが得られることがわかっ
た。
【0014】また、α−トリフルオロメチルアクリル酸
と尿素とを無水酢酸中にて縮合し5−トリフルオロメチ
ルジヒドロウラシルを生成させた反応液に塩酸のような
鉱酸を添加して処理することで副生したアセチル尿素を
選択的に加水分解した後、溶媒を濃縮することでも高品
質の5−トリフルオロメチルジヒドロウラシルを得るこ
とができる。
と尿素とを無水酢酸中にて縮合し5−トリフルオロメチ
ルジヒドロウラシルを生成させた反応液に塩酸のような
鉱酸を添加して処理することで副生したアセチル尿素を
選択的に加水分解した後、溶媒を濃縮することでも高品
質の5−トリフルオロメチルジヒドロウラシルを得るこ
とができる。
【0015】即ち、本発明は、一般式(1)
【化5】 (式中、Rはフッ素原子又はC1〜C10までのペルフル
オロアルキル基)で表されるα−置換アクリル酸と尿素
とを無水酢酸存在下に反応させ、一般式(2)
オロアルキル基)で表されるα−置換アクリル酸と尿素
とを無水酢酸存在下に反応させ、一般式(2)
【化6】 (式中、Rはフッ素原子又はC1〜C10までのペルフル
オロアルキル基)で表される、5−置換ジヒドロウラシ
ル類を製造する方法において、反応混合物を鉱酸にて処
理することを特徴とする5−置換ジヒドロウラシル類の
製造方法である。
オロアルキル基)で表される、5−置換ジヒドロウラシ
ル類を製造する方法において、反応混合物を鉱酸にて処
理することを特徴とする5−置換ジヒドロウラシル類の
製造方法である。
【0016】本発明の特徴はα−置換アクリル酸と尿素
とを無水酢酸中にて縮合し5−置換ジヒドロウラシルを
生成させた反応液を鉱酸水溶液にて処理することで、驚
いたことに目的物である5−置換ジヒドロウラシルを分
解させることなく副生するアセチル尿素のみを加水分解
し分離することで収率良く、高純度の5−置換ジヒドロ
ウラシルを得る事ができ特別の精製をする事なく次の工
程に使用することが可能である。
とを無水酢酸中にて縮合し5−置換ジヒドロウラシルを
生成させた反応液を鉱酸水溶液にて処理することで、驚
いたことに目的物である5−置換ジヒドロウラシルを分
解させることなく副生するアセチル尿素のみを加水分解
し分離することで収率良く、高純度の5−置換ジヒドロ
ウラシルを得る事ができ特別の精製をする事なく次の工
程に使用することが可能である。
【0017】以下本発明の方法を具体的に説明する。本
発明の方法において一般式(1)のα−置換アクリル酸
と尿素との反応は基本的に、特公昭61−48830号
公報記載の方法に準じてα−置換アクリル酸と尿素とを
無水酢酸中で加熱し、反応を行わせる。この反応の際の
尿素、無水酢酸の量は、経済的観点より、尿素はα−置
換アクリル酸の1.1〜1.5当量、無水酢酸は3〜1
0当量、好ましくは3〜6当量である。反応終了後その
ままあるいは溶媒を留去させ、この反応液に鉱酸水溶液
を添加し加熱溶解させアセチル尿素を加水分解させる。
発明の方法において一般式(1)のα−置換アクリル酸
と尿素との反応は基本的に、特公昭61−48830号
公報記載の方法に準じてα−置換アクリル酸と尿素とを
無水酢酸中で加熱し、反応を行わせる。この反応の際の
尿素、無水酢酸の量は、経済的観点より、尿素はα−置
換アクリル酸の1.1〜1.5当量、無水酢酸は3〜1
0当量、好ましくは3〜6当量である。反応終了後その
ままあるいは溶媒を留去させ、この反応液に鉱酸水溶液
を添加し加熱溶解させアセチル尿素を加水分解させる。
【0018】ここで言う鉱酸とは塩酸、硝酸、リン酸、
硫酸のことであり、添加する鉱酸水溶液の濃度は2〜5
0%、好ましくは5〜30%が望ましい。鉱酸濃度が2
%より低いとアセチル尿素の加水分解速度が非常に遅く
なり精製を困難にし、鉱酸濃度が50%を越えると5−
置換ジヒドロウラシル類の分解が顕著になり収率が低下
する。
硫酸のことであり、添加する鉱酸水溶液の濃度は2〜5
0%、好ましくは5〜30%が望ましい。鉱酸濃度が2
%より低いとアセチル尿素の加水分解速度が非常に遅く
なり精製を困難にし、鉱酸濃度が50%を越えると5−
置換ジヒドロウラシル類の分解が顕著になり収率が低下
する。
【0019】鉱酸水溶液を添加する際の5−置換ジヒド
ロウラシル類の濃度は10〜30重量%が望ましい。5
−置換ジヒドロウラシル類の濃度が10重量%より低け
れば晶析時に母液への溶解により収率が低下するし、3
0重量%を越えると晶析前の溶解時、結晶が完溶しない
ため不溶解分が晶析後の結晶中に残存し品質を低下させ
る。
ロウラシル類の濃度は10〜30重量%が望ましい。5
−置換ジヒドロウラシル類の濃度が10重量%より低け
れば晶析時に母液への溶解により収率が低下するし、3
0重量%を越えると晶析前の溶解時、結晶が完溶しない
ため不溶解分が晶析後の結晶中に残存し品質を低下させ
る。
【0020】さらに加水分解時の温度は50〜100
℃、好ましくは70〜90℃である。温度が50℃未満
ではアセチル尿素の加水分解速度が非常に遅いため精製
を困難にし、100℃を越えると5−置換ジヒドロウラ
シル類の分解が顕著になり収率が低下する。
℃、好ましくは70〜90℃である。温度が50℃未満
ではアセチル尿素の加水分解速度が非常に遅いため精製
を困難にし、100℃を越えると5−置換ジヒドロウラ
シル類の分解が顕著になり収率が低下する。
【0021】上記の加水分解反応液を、10℃以下で晶
析させて、濾過し、乾燥することにより、5−置換ジヒ
ドロウラシルが原料のα−置換アクリル酸に対し収率6
5〜70モル%で得られる。
析させて、濾過し、乾燥することにより、5−置換ジヒ
ドロウラシルが原料のα−置換アクリル酸に対し収率6
5〜70モル%で得られる。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。 実施例1 α−トリフルオロメチルアクリル酸500g(3.57
モル)、尿素320g(5.33モル)と無水酢酸18
20g(17.83モル)を90℃で1時間反応させ
た。反応終了後、減圧濃縮にて1200gまで濃縮し
た。ここに3.6%塩酸1350gを添加し80℃で溶
解させ1時間保持した。その後この反応液を冷却し5℃
で2時間晶析させ、結晶を濾過後、5℃の水600gで
洗浄した。これを乾燥させ5−トリフルオロメチルジヒ
ドロウラシルを418g(収率64.0%)得た。 純度 99.5% m.p.202〜205℃(分解)(文献値203〜2
05℃(分解)) IR(KBr):3700〜2800cm-1(νN-H
) 1750,1710cm-1(νC=o )1 H NMR(d6−アセトン:TMS):δ 3.4〜
4.2(m,3H) 7.0(bs,1H) 9.5(bs,1H)19 F NMR(d6−アセトン:CFCl3):δ −6
6.6(m)
る。 実施例1 α−トリフルオロメチルアクリル酸500g(3.57
モル)、尿素320g(5.33モル)と無水酢酸18
20g(17.83モル)を90℃で1時間反応させ
た。反応終了後、減圧濃縮にて1200gまで濃縮し
た。ここに3.6%塩酸1350gを添加し80℃で溶
解させ1時間保持した。その後この反応液を冷却し5℃
で2時間晶析させ、結晶を濾過後、5℃の水600gで
洗浄した。これを乾燥させ5−トリフルオロメチルジヒ
ドロウラシルを418g(収率64.0%)得た。 純度 99.5% m.p.202〜205℃(分解)(文献値203〜2
05℃(分解)) IR(KBr):3700〜2800cm-1(νN-H
) 1750,1710cm-1(νC=o )1 H NMR(d6−アセトン:TMS):δ 3.4〜
4.2(m,3H) 7.0(bs,1H) 9.5(bs,1H)19 F NMR(d6−アセトン:CFCl3):δ −6
6.6(m)
【0023】比較例1 α−トリフルオロメチルアクリル酸100g(0.71
モル)、尿素56g(0.93モル)と無水酢酸362
g(3.55モル)を90℃で1時間反応させた。反応
終了後、反応液を冷却し、5℃で1時間結晶を析出さ
せ、結晶を濾取し、5℃の水100gで洗浄した。これ
を乾燥させ、5−トリフルオロメチルジヒドロウラシル
117g(収率49.8%)を得た。純度 55.0%
モル)、尿素56g(0.93モル)と無水酢酸362
g(3.55モル)を90℃で1時間反応させた。反応
終了後、反応液を冷却し、5℃で1時間結晶を析出さ
せ、結晶を濾取し、5℃の水100gで洗浄した。これ
を乾燥させ、5−トリフルオロメチルジヒドロウラシル
117g(収率49.8%)を得た。純度 55.0%
【0024】実施例2 α−トリフルオロメチルアクリル酸200g(1.43
モル)、尿素112g(1.87モル)と無水酢酸51
5g(5.04モル)を90℃で1時間反応させた。反
応終了後、減圧濃縮にて500gまで濃縮した。ここに
10%硫酸600gを添加し、80℃で溶解させ、1時
間保持した。その後この反応液を冷却し5℃で2時間晶
析させ結晶を濾過し、5℃の水120gで洗浄した。こ
れを乾燥させ5−トリフルオロメチルジヒドロウラシル
を175g(収率67.0%)得た。純度99.6%
モル)、尿素112g(1.87モル)と無水酢酸51
5g(5.04モル)を90℃で1時間反応させた。反
応終了後、減圧濃縮にて500gまで濃縮した。ここに
10%硫酸600gを添加し、80℃で溶解させ、1時
間保持した。その後この反応液を冷却し5℃で2時間晶
析させ結晶を濾過し、5℃の水120gで洗浄した。こ
れを乾燥させ5−トリフルオロメチルジヒドロウラシル
を175g(収率67.0%)得た。純度99.6%
【0025】実施例3 α−トリフルオロメチルアクリル酸200g(1.43
モル)、尿素125g(2.08モル)と無水酢酸51
5g(5.04モル)を85℃で1.5時間反応させ
た。反応終了後、減圧濃縮にて500gまで濃縮した。
ここに10%塩酸600gを添加し、80℃で溶解させ
1時間保持した。その後この反応液を冷却し5℃で2時
間晶析させ結晶を濾過し、5℃の水120gで洗浄し
た。これを乾燥させ5−トリフルオロメチルジヒドロウ
ラシルを174g(収率66.5%)得た。 純度 99.5%
モル)、尿素125g(2.08モル)と無水酢酸51
5g(5.04モル)を85℃で1.5時間反応させ
た。反応終了後、減圧濃縮にて500gまで濃縮した。
ここに10%塩酸600gを添加し、80℃で溶解させ
1時間保持した。その後この反応液を冷却し5℃で2時
間晶析させ結晶を濾過し、5℃の水120gで洗浄し
た。これを乾燥させ5−トリフルオロメチルジヒドロウ
ラシルを174g(収率66.5%)得た。 純度 99.5%
【0026】参考例1 実施例1の方法で製造した5−トリフルオロメチルジヒ
ドロウラシル(純度99.5%)184g(1.0モ
ル)、98%硫酸5g(0.05モル)、ヨウ素12.
8g(0.05モル)、ジメチルスルホキシド400g
を130℃で10時間反応させた。反応後、水700
g、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液250g、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液180gを順次添加した。1時間加
熱還溜後、熱濾過にて不溶物を除去し、得られた液を冷
却し5℃で1時間晶析させた。結晶を濾取し、これを乾
燥させトリフルオロチミンを145g(収率77.3
%)得た。 純度 96.0% m.p.239〜240℃ IR(KBr):1740,1707cm-1(νC=O)1 H NMR(d6−アセトン:TMS):δ8.0(b
s,1H) 10.4(bs,1H)19 F NMR(d6−アセトン:CFCl3):δ −6
3.0(d,J=1)
ドロウラシル(純度99.5%)184g(1.0モ
ル)、98%硫酸5g(0.05モル)、ヨウ素12.
8g(0.05モル)、ジメチルスルホキシド400g
を130℃で10時間反応させた。反応後、水700
g、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液250g、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液180gを順次添加した。1時間加
熱還溜後、熱濾過にて不溶物を除去し、得られた液を冷
却し5℃で1時間晶析させた。結晶を濾取し、これを乾
燥させトリフルオロチミンを145g(収率77.3
%)得た。 純度 96.0% m.p.239〜240℃ IR(KBr):1740,1707cm-1(νC=O)1 H NMR(d6−アセトン:TMS):δ8.0(b
s,1H) 10.4(bs,1H)19 F NMR(d6−アセトン:CFCl3):δ −6
3.0(d,J=1)
【0027】参考例2比較例1 の方法で製造した5−トリフルオロメチルジヒ
ドロウラシル(純度55.0%)100g(0.30モ
ル)、98%硫酸1.5g(0.015モル)、ヨウ素
3.8g(0.015モル)、ジメチルスルホキシド1
20gを130℃で10時間反応させた。反応後、水2
10gを飽和亜硫酸ナトリウム水溶液75g、飽和炭酸
ナトリウム水溶液54gを順次添加した。1時間加熱還
溜後、熱濾過にて不溶物を除去し、得られた液を冷却し
5℃で晶析させた。結晶を濾取し、これを乾燥させトリ
フルオロチミンを43g(収率73.2%)得た。 純度 92.0% 5−トリフルオロメチルジヒドロウラシル 4.2%
ドロウラシル(純度55.0%)100g(0.30モ
ル)、98%硫酸1.5g(0.015モル)、ヨウ素
3.8g(0.015モル)、ジメチルスルホキシド1
20gを130℃で10時間反応させた。反応後、水2
10gを飽和亜硫酸ナトリウム水溶液75g、飽和炭酸
ナトリウム水溶液54gを順次添加した。1時間加熱還
溜後、熱濾過にて不溶物を除去し、得られた液を冷却し
5℃で晶析させた。結晶を濾取し、これを乾燥させトリ
フルオロチミンを43g(収率73.2%)得た。 純度 92.0% 5−トリフルオロメチルジヒドロウラシル 4.2%
【0028】
【発明の効果】以上に記載したように、5−置換ジヒド
ロウラシルを製造する方法において、α−置換アクリル
酸と尿素を無水酢酸中にて縮合させ、溶媒を濃縮後に鉱
酸水溶液にてアセチル尿素を加水分解させ、該液を冷却
することにより5−置換ジヒドロウラシルを析出させる
ことで、高純度の5−置換ジヒドロウラシルを加水分解
により収率を低下させることなく製造することが可能に
なる。その結果得られる5−置換ジヒドロウラシルは純
度99%以上の高純度品である。
ロウラシルを製造する方法において、α−置換アクリル
酸と尿素を無水酢酸中にて縮合させ、溶媒を濃縮後に鉱
酸水溶液にてアセチル尿素を加水分解させ、該液を冷却
することにより5−置換ジヒドロウラシルを析出させる
ことで、高純度の5−置換ジヒドロウラシルを加水分解
により収率を低下させることなく製造することが可能に
なる。その結果得られる5−置換ジヒドロウラシルは純
度99%以上の高純度品である。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、Rはフッ素原子又はC1〜C10までのペルフル
オロアルキル基)で表されるα−置換アクリル酸と尿素
とを無水酢酸存在下に反応させ、一般式(2) 【化2】 (式中、Rはフッ素原子又はC1〜C10までのペルフル
オロアルキル基)で表される、5−置換ジヒドロウラシ
ル類を製造する方法において、反応混合物を鉱酸にて処
理することを特徴とする5−置換ジヒドロウラシル類の
製造方法。 - 【請求項2】鉱酸が塩酸、硝酸、リン酸又は硫酸の群か
ら選ばれる請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07893195A JP3258850B2 (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 5−置換ジヒドロウラシル類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07893195A JP3258850B2 (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 5−置換ジヒドロウラシル類の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08269020A JPH08269020A (ja) | 1996-10-15 |
JP3258850B2 true JP3258850B2 (ja) | 2002-02-18 |
Family
ID=13675626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07893195A Expired - Fee Related JP3258850B2 (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 5−置換ジヒドロウラシル類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3258850B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2769911B1 (fr) * | 1997-08-07 | 2001-05-25 | F Tech Inc | Procede pour preparer des derives de 5-perfluoroalkyluracile |
MXPA01008189A (es) * | 1999-02-16 | 2004-09-06 | Basf Ag | Proceso para la preparacion de compuestos 6-)perfluoroalquil) uracilo a partir de compuestos de urea. |
-
1995
- 1995-04-04 JP JP07893195A patent/JP3258850B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08269020A (ja) | 1996-10-15 |
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