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JP3088777B2 - 新規光学分割剤及びそれを用いる光学活性アミンの製造方法 - Google Patents

新規光学分割剤及びそれを用いる光学活性アミンの製造方法

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JP3088777B2
JP3088777B2 JP03133771A JP13377191A JP3088777B2 JP 3088777 B2 JP3088777 B2 JP 3088777B2 JP 03133771 A JP03133771 A JP 03133771A JP 13377191 A JP13377191 A JP 13377191A JP 3088777 B2 JP3088777 B2 JP 3088777B2
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JP
Japan
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amine
pantolactone
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lower alkyl
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誠 西村
政和 油谷
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富士薬品工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な光学分割剤及びそ
れらを用いた光学活性アミンの新規な製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】光学活性アミンを得る方
法として、光学分割は極めて有効な方法であり広く用い
られている。しかしながら、従来用いられているアミン
に対する光学分割剤は、高価であったり、片方の光学活
性体のみが安価であったり、回収が簡単ではなかったり
した。
【0003】例えば、酒石酸はL体は天然から容易に得
られ安価であるが、D体は高価である。マンデル酸は回
収に不便である。パントラクトンはパント酸として用い
た後、酸性下ラクトン化するので回収は容易であるが、
水に溶けるので濃縮したり有機溶媒による抽出回数を多
くする必要がある。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者らはD及びLの
光学活性パントラクトンが工業的に安価に製造できるこ
とに着目し、これを誘導して上記欠陥を改善した光学活
性アミンを得るための光学分割剤が出来ないかを検討し
た。
【0005】すなわち、パントラクトンの2位水酸基に
低級アルキル基やベンジル基をつけた、下記一般式
〔1’〕
【化4】 (式中、RはC2〜C4である低級アルキル基を、*
は不斉炭素を表す)で表されるO−アルキルパントラク
トン及び/又は下記一般式〔1〕
【0006】
【化5】
【0007】(式中、RはC1〜C4である低級アル
キル基又はベンジル基を、*は不斉炭素を表す)で表さ
れるO−アルキルパントラクトンを合成することによ
り、分割されるアミンにより適したパントラクトン誘導
体とし、更には水溶性を低下させ、より回収の容易な化
合物とすることが出来、工業的な光学分割が可能であろ
うと考えた。
【0008】光学活性O−アルキルパントラクトン
〔1’〕及び〔1〕は本発明者らが新規に開発した方法
により容易に製造することが出来る。すなわち、光学活
性パントラクトンとハロゲン化アルキルとを酸化金属存
在下反応を行うことにより製造することが出来る。
【0009】ハロゲン化アルキルとしてはヨウ化メチ
ル、ヨウ化エチル、臭化エチル、ヨウ化n−プロピル、
臭化n−プロピル、臭化ベンジル等を挙げることが出来
る。酸化金属としては、酸化銀、酸化バリウムを挙げる
ことが出来る。
【0010】この様にして得られた新規な光学活性O−
アルキルパントラクトン〔1’〕を含む光学活性O−ア
ルキルパントラクトン〔1〕を、下記一般式〔2〕
【化6】 (式中、R′、R″はそれぞれ異なる低級アルキル基、
低級アルキル、ハロゲン、アルコキシ基を1〜3個有し
ていてもよいフェニル基、ナフチル基又はアラルキル基
を表す)で表されるアミンと反応させて2種のジアステ
レオマーを生成させ、これらの塩の溶媒に対する溶解度
差を利用して光学分割を行うことが出来る。
【0011】更に本発明の光学分割方法を具体的に述べ
る。光学活性O−アルキルパントラクトン〔1〕と
(±)−アミン〔2〕を水中加温して反応させるか、ま
たは光学活性O−アルキルパントラクトン〔1〕をアル
カリ水溶液中で加温してラクトン環を開き、そこへ
(±)−アミンの塩酸塩溶液を加え反応させる。反応終
了後、冷却晶出させるか、濃縮後、適当な有機溶媒を加
え加温溶解後、必要なら食塩等の無機塩を濾去後、冷却
するか又は必要に応じて濃縮することにより、難溶性の
O−アルキルパント酸のアミン塩を選択的に晶析させ固
液分離する。
【0012】光学活性O−アルキルパントラクトン
〔1〕に対して用いられる(±)−アミン〔2〕は、
0.4−1.2のモル比で用いられるが、更に好ましく
は0.9−1.1である。
【0013】この様にして得られた光学活性塩が未だ光
学的に純粋でない場合は、必要に応じて再結晶すること
により容易に純粋な塩を得ることが出来る。得られた塩
にアルカリを加えて分解後、有機溶媒で抽出することに
より所望の光学活性アミンを得ることが出来る。水層部
は塩酸等で酸性とした後、加温することによりラクトン
化し、有機溶媒で抽出することにより、容易に光学活性
O−アルキルパントラクトン〔1〕を収率良く回収する
ことが出来る。あるいは、得られた塩に塩酸を加えて分
解後、加温することによりラクトン化し、有機溶媒で抽
出して光学活性O−アルキルパントラクトン〔1〕を回
収後、水層部をアルカリ性とした後、有機溶媒で抽出す
ることによリ容易に所望の光学活性アミンを得ることが
出来る。
【0014】光学分割出来るアミン〔2〕としては、例
えば1−フェニルエチルアミン、1−フェニルプロピル
アミン、1−(1−ナフチル)エチルアミン、1−メチ
ル−3−フェニルプロピルアミンを挙げることが出来
る。
【0015】これらのアミンとO−メチルパントラクト
ン、O−エチルパントラクトン、O−n−プロピルパン
トラクトン、O−ベンジルパントラクトン等の光学活性
O−アルキルパントラクトン〔1〕の組合せを選ぶこと
により更に効率良く光学分割を行うことが出来る。
【0016】
【発明の効果】本発明により新規な光学活性O−アルキ
ルパントラクトンなどを、光学活性アミン製造の為の良
好な光学分割剤として提供することが出来た。
【0017】
【実施例】
【実施例1】(−)−パントラクトン([α]D−5
0.7゜(21℃,c2,水))5.0gをN,N−ジ
メチルホルムアミド(以下DMFと略す)25mlに溶
解する。酸化銀8.9gとヨウ化メチル27.3gを加
え、室温で1時間攪拌反応する。エーテル100mlを
加えた後、不溶物を濾去する。濾液を水洗後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥、濃縮、減圧蒸留し(+)−O−メ
チルパントラクトン4.69gを得た。bp53〜55
℃/3torr。[α]D+49.2゜(21℃,c
2,MeOH)。
【0018】
【実施例2】実施例1において、ヨウ化メチルの代わり
にヨウ化エチル6.58gを用い室温で16時間攪拌反
応した。後処理、シリカゲルカラムクロマト精製、減圧
蒸留して、(+)−O−エチルパントラクトン5.27
gを得た。bp60〜62℃/3torr。[α]D+
51.6゜(21℃,c2,MeOH)。
【0019】
【実施例3】実施例2において、ヨウ化エチルの代わり
にヨウ化n−プロピル8.90gを用いた以外は実施例
2と同様にして、(+)−O−n−プロピルパントラク
トン3.45gを得た。bp71〜72℃/5tor
r。[α]D+48.9゜(21℃,c2,MeO
H)。
【0020】
【実施例4】実施例2において、ヨウ化エチルの代わり
に臭化ベンジル32.8gを用いた以外は実施例2と同
様に反応、後処理、カラムクロマト精製し、(+)−O
−ベンジルパントラクトン7.30gを得た。これを酢
酸エチルとn−ヘキサンで再結晶を行った。mp42〜
43℃。[α]D+89.9゜(21℃,c2,MeO
H)。
【0021】
【実施例5】(+)−パントラクトン([α]D+5
0.3゜(21℃,c2,水))5.0gをDMF25
mlに溶解する。酸化バリウム8.8gとヨウ化メチル
27.3gを加え、加温し還流煮沸下2時間攪拌する。
水を加え、塩化メチレンで抽出、食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮する。シリカゲルカラム
クロマト精製後、減圧蒸留し(−)−O−メチルパント
ラクトン3.54gを得た。bp53〜55℃/3to
rr。[α]D−45.6゜(21℃,c2,MeO
H)
【0022】
【実施例6】実施例5において、ヨウ化メチルの代わり
にヨウ化エチル12.5gを用い室温で18時間攪拌反
応した。実施例5と同様に後処理、精製し、(−)−O
−エチルパントラクトン2.05gを得た。bp60〜
62℃/3torr。[α]D−36.9゜(21℃,
c2,MeOH)。
【0023】
【実施例7】(±)−1−フェニルエチルアミン7.6
4gを2N−塩酸31.5mlに溶解する。(+)−O
−メチルパントラクトン([α]D+49.2゜)9.
08gを2N−苛性ソーダ水溶液35ml中に入れ攪拌
溶解後、2N−塩酸でpH8とする。2つの液を合併
し、減圧濃縮乾固する。メチルエチルケトン(以下ME
Kと略す)200mlを加え、50℃に加温後濾過し、
不溶物を除去する。減圧濃縮乾固後、メタノール72m
lとイソプロピルエーテル360mlを加え加温溶解
後、5℃に冷却晶出をおこなう。結晶を濾取し6.73
gを得た。これをメタノール13mlとイソプロピルエ
ーテル65mlで再結晶を行い、(+)−1−フェニル
エチルアミン・(+)−O−メチルパント酸塩の結晶
4.94gを得た。mp136.5〜138℃。[α]
D+23.7゜(21℃,c2,MeOH)。この塩
4.00gを2N−苛性ソーダ水溶液で分解後、エーテ
ルで抽出、濃縮し(+)−1−フェニルエチルアミン
1.64gを得た。HPLC分析により98.0%ee
であった。又、この時の水層部に塩酸を加えpHを1と
した後、1時間加熱還流煮沸を行った。エーテルで2回
抽出、濃縮し(+)−O−メチルパントラクトン1.9
2gを回収した。[α]D+54.0゜(21℃,c
2,MeOH)。bp53〜55℃/3torr。
−NMR(90MHz,CDCl):δ4.00,
3.88(each 1H,d,−CH−O−C
O),3.64(3H,s,MeO),3.59(1
H,s,MeOCH),1.21,1.10(each
3H,s,MeC<)。IR(NaCl)ν:28
40,1785,1465,1215,1160,11
20,1115,995cm−1
【0024】
【実施例8】(±)−1−(1−ナフチル)エチルアミ
ン11.9gと(+)−O−メチルパントラクトン
([α]D+49.2゜)10.0gを水100ml中
に入れ、2.5時間加熱還流煮沸後、濃縮乾固する。ア
セトン80mlとメタノール40mlを加え加温溶解
後、5℃に冷却晶出をおこなう。結晶を濾取し7.91
gを得た。これをアセトン54mlとメタノール27m
lで再結晶を行い、(+)−1−(1−ナフチル)エチ
ルアミン・(+)−O−メチルパント酸塩の結晶4.2
7gを得た。mp174〜176℃。[α]D+22.
3゜(21℃,c2,MeOH)。この塩4.00gを
2N−苛性ソーダ水溶液で分解後、エーテルで抽出濃縮
し、(+)−1−(1−ナフチル)エチルアミン1.9
1gを得た。HPLC分析により96.9%eeであっ
た。又、この時の水層部に塩酸を加え、pHを1とした
後、1時間加熱還流煮沸を行った。エーテルで2回抽
出、濃縮し(+)−O−メチルパントラクトン1.87
gを回収した。[α]D+54.1゜。
【0025】
【実施例9】(±)−1−(1−ナフチル)エチルアミ
ン10.8gを2N−塩酸31.5mlに溶解する。
(+)−O−エチルパントラクトン([α]D+51.
6゜)10.0gを2N−苛性ソーダ水溶液35ml中
に入れ撹拌溶解後、2N−塩酸でpH8とする。2つの
液を合併し、減圧濃縮乾固する。MEK200mlを加
え、50℃に加温後濾過し、不溶物を除去する。減圧濃
縮乾固後、イソプロパノール200mlを加え加温溶解
し、次いで5℃に冷却、晶出をおこなう。結晶を濾取し
7.23gを得た。これをイソプロパノール170ml
で再結晶を行い、(+)−1−(1−ナフチル)エチル
アミン・(+)−O−エチルパント酸塩の結晶5.39
gを得た。mp136.5〜138℃。[α]D+2
3.7゜(21℃,c2,MeOH)。この塩4.00
gを2N−苛性ソーダ水溶液で分解後エーテルで抽出濃
縮し、(+)−1−(1−ナフチル)エチルアミン1.
88gを得た。HPLC分析により98.0%eeであ
った。又、この時の水層部に塩酸を加えpHを1とした
後1時間加熱還流煮沸を行った。エーテルで2回抽出、
濃縮し(+)−O−エチルパントラクトン1.70gを
回収した。[α]D+55.0゜(21℃,c2,Me
OH)。 bp60〜62℃/3torr。H−NM
R(90MHz,CDCl):δ4.20〜3.50
(2H,m,MeCHO),4.00,3.90(e
ach 1H,d,−CH−O−CO),3.68
(1H,s,EtOCH),1.28(3H,t,C
CHO),1.20,1.10(each 3H,
s,MeC<)。IR(NaCl)ν:2840,1
785,1465,1215,1160,1120,1
115,995cm−1
【0026】
【実施例10】(±)−1−メチルー3−フェニルプロ
ピルアミン10.4gを2N−塩酸35mlに溶解す
る。(+)−O−n−プロピルパントラクトン([α]
D+48.9゜)12.0gを2N−苛性ソーダ水溶液
40ml中に入れ、攪拌溶解後、2N−塩酸でpH8と
する。2つの液を合併し、減圧濃縮乾固する。MEK1
20mlを加え50℃に加温後濾過し、不溶物を除去す
る。減圧濃縮し、約120mlとする。5℃に冷却晶出
をおこなう。結晶を濾取し15.09gを得た。これを
MEK100mlで再結晶を行い(+)−1−メチル−
3−フェニルプロピルアミン・(+)−O−n−プロピ
ルパント酸塩の結晶6.64gを得た。mp140〜1
42℃。[α]D+22.2゜(21℃,c1,MeO
H)。この塩4.00gを2N−苛性ソーダ水溶液で分
解後、エーテルで抽出、濃縮し(+)−1−メチル−3
−フェニルプロピルアミン1.63gを得た。HPLC
分析により98.0%eeであった。又、この時の水層
部に塩酸を加えpHを1とした後、1時間加熱還流煮沸
を行った。エーテルで2回抽出、濃縮し、(+)−O−
n−プロピルパントラクトン1.87gを回収した。
[α]D+49.0゜(21℃,c2,MeOH)。b
p71〜72℃/5torr。H−NMR(90MH
z,CDCl):δ4.10〜3.37(2H,m,
EtCHO),4.02,3.88(each 1
H,d,−CH−O−CO),3.65(1H,s,
PrOCH),1.66(2H,q,CH CH
O),1.20,1.10(each 3H,s,M
C<),0.96(3H,t,C CHCH
O)。IR(NaCl)ν:2875,1790,14
65,1375,1200,1120,1030,10
15,995cm−1
【0027】
【実施例11】(±)−1−フェニルプロピルアミン1
0.57gを2N−塩酸39mlに溶解する。(+)−
O−ベンジルパントラクトン([α]D+80.9゜)
17.22gを2N−苛性ソーダ水溶液43ml中に入
れ撹拌溶解後2N−塩酸でpH8とする。2つの液を合
併し、減圧濃縮乾固する。MEK200mlを加え50
℃に加温後濾過し、不溶物を除去する。減圧濃縮乾固
後、再度MEK70mlで加温溶解する。5℃に冷却晶
出をおこなう。結晶を濾取し14.19gを得た。これ
をMEK160mlで再結晶を行い(+)−1−フェニ
ルプロピルアミン・(+)−O−ベンジルパント酸塩の
結晶9.96gを得た。mp122〜123℃。[α]
D+36.4゜(21℃,c1,MeOH)。この塩
8.00gを1N−塩酸で分解、pHを1とした後1時
間加熱還流煮沸を行った。エーテルで2回抽出、濃縮し
(+)−O−ベンジルパントラクトン4.49gを回収
した。これを酢酸エチルとn−ヘキサンの混合溶媒で再
結晶した。[α]D+91.3゜(21℃,c1,Me
OH)。mp42〜43℃。H−NMR(90MH
z,CDCl):δ7.37(5H,bs,C
),5.08,4.73(each 1H,d,
PhCHO),4.02,3.85(each 1
H,d,−CH−O−CO),3.74(1H,s,
PhCHOC),1.14,1.10(each
3H,s,MeC<)。IR(NaCl)ν:178
5,1760,1120,985cm−1。水層部は苛
性アルカリとした後、エーテルで抽出、濃縮し(+)−
1−フェニルプロピルアミンを得た。HPLC分析によ
り93.6%eeであった。
【0028】
【実施例12】(±)−1−メチル−3−フェニルプロ
ピルアミン6.80gを2N−塩酸23mlに溶解す
る。(+)−O−ベンジルパントラクトン([α]D+
80.9゜)10.00gを2N−苛性ソーダ水溶液2
4ml中に入れ撹拌溶解後、2N−塩酸でpH8とす
る。2つの液を合併し、50℃で30分加温攪拌後、5
℃で冷却晶出をおこなう。結晶を濾取しwet14.9
8gを得た。これをメタノール12mlと水36mlの
混合溶媒で再結晶を行い、(+)−1−メチル−3−フ
ェニルプロピルアミン・(+)−O−ベンジルパント酸
塩の結晶6.06gを得た。mp147〜149℃。
[α]D+45.4゜(21℃,c1,MeOH)。こ
の塩4.00gを1N−塩酸で分解、pHを1とした
後、1時間加熱還流煮沸を行った。エーテルで2回抽
出、濃縮し、(+)−O−ベンジルパントラクトン2.
19gを回収した。[α]D+91.0゜。水層部は苛
性アルカリとした後、エーテルで抽出、濃縮し(+)−
1−メチル−3−フェニルプロピルアミン1.49gを
得た。HPLC分析によりアミンの光学純度は92.8
%eeであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Liebigs Annalen d er Chemie,1989(1),p. 103−104 J.Chem.Soc.,Chem. Commun.,1990(15),p.1033 −1034 Journal fuer Prak tische Chemie,327 (1),p.174−176(1985) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/33 C07B 57/00 360 C07C 211/27 - 211/30 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学分割剤としての下記一般式〔1’〕 【化1】 (式中、RはC2〜C4である低級アルキル基を、*
    は不斉炭素を表す)で表されるO−アルキルパントラク
    トン。
  2. 【請求項2】 下記一般式〔2〕 【化2】 (式中、R′、R″はそれぞれ異なる低級アルキル基、
    低級アルキル、ハロゲン、アルコキシ基を1〜3個有し
    ていてもよいフェニル基、ナフチル基又はアラルキル基
    を表す)で表されるアミンを光学分割するにあたって下
    記一般式〔1〕 【化3】 (式中、RはC1〜C4である低級アルキル基又はベ
    ンジル基を、*は不斉炭素を表す)で表されるO−アル
    キルパントラクトンを光学分割剤として用いることを特
    徴とする光学活性アミンの製造方法。
  3. 【請求項3】 (±)−1−フェニルエチルアミン、
    (±)−1−フェニルプロピルアミン、(±)−1−
    (1−ナフチル)エチルアミン、又は(±)−1−メチ
    ル−3−フェニルプロピルアミンを光学分割するにあた
    って一般式〔1〕で表されるO−アルキルパントラクト
    ンを光学分割剤として用い、該分割剤と上記(±)−ア
    ミンとの2種のジアステレオマー塩を生成せしめ、該ジ
    アステレオマー塩の溶解度差を利用して(±)−アミン
    を光学分割することを特徴とする、光学活性アミンの製
    造方法。
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