JP3254625B2 - 導電性樹脂ペースト及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents
導電性樹脂ペースト及びこれを用いた半導体装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIC,LSI等の半
導体素子を金属フレーム等の基板に接着させる半導体素
子接着用樹脂ペースト及びこれを用いた半導体装置に関
するものである。
導体素子を金属フレーム等の基板に接着させる半導体素
子接着用樹脂ペースト及びこれを用いた半導体装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の組立において、半導体素子
を金属フレームに接着させる工程、いわゆるダイボンデ
ィング工程において用いられる接合方式は、これまで金
−シリコン共晶に始まり、半田、樹脂ペーストと推移し
てきた。現在では主にIC,LSIの組立においては導
電性樹脂ペーストを、トランジスタ、ダイオードなどの
ディスクリートにおいては通常半田を使用している。
を金属フレームに接着させる工程、いわゆるダイボンデ
ィング工程において用いられる接合方式は、これまで金
−シリコン共晶に始まり、半田、樹脂ペーストと推移し
てきた。現在では主にIC,LSIの組立においては導
電性樹脂ペーストを、トランジスタ、ダイオードなどの
ディスクリートにおいては通常半田を使用している。
【0003】IC、LSI等の半導体装置においてはそ
の半導体素子の面積が大きいことから半田に対してより
低応力性が高い樹脂ペーストを使用する方法が行われて
いる。この樹脂ペーストはエポキシ樹脂中にフレーク状
の銀粉が分散されている。しかし導電性樹脂ペーストを
用いる方法では近年の半導体装置において半導体素子と
金属フレームの間の導電性に関する要求は低くなってき
ている。なぜならば近年の半導体装置では半導体素子や
半導体装置のデザインの進歩に伴い、アースを取るため
に半導体素子の裏面から金属フレームに電気を流す構造
が必ずしも必要ちされていない。また導電性樹脂ペース
トを通して電気を流すにしてもIC,LSIでは電流が
2〜3mA程度の微弱な電流である。この程度の電流で
は樹脂中に金属粉が分散している従来の導電性樹脂ペー
ストでも充分に対応が可能である。
の半導体素子の面積が大きいことから半田に対してより
低応力性が高い樹脂ペーストを使用する方法が行われて
いる。この樹脂ペーストはエポキシ樹脂中にフレーク状
の銀粉が分散されている。しかし導電性樹脂ペーストを
用いる方法では近年の半導体装置において半導体素子と
金属フレームの間の導電性に関する要求は低くなってき
ている。なぜならば近年の半導体装置では半導体素子や
半導体装置のデザインの進歩に伴い、アースを取るため
に半導体素子の裏面から金属フレームに電気を流す構造
が必ずしも必要ちされていない。また導電性樹脂ペース
トを通して電気を流すにしてもIC,LSIでは電流が
2〜3mA程度の微弱な電流である。この程度の電流で
は樹脂中に金属粉が分散している従来の導電性樹脂ペー
ストでも充分に対応が可能である。
【0004】導電性樹脂ペースト対し半田は導電性や接
着性に優れ、価格も安価である。この半田を主に使用し
ているダイオード、トランジスタ等のディスクリートで
はその製品の構造上半導体素子と金属フレームの間で電
気を流す必要がある。
着性に優れ、価格も安価である。この半田を主に使用し
ているダイオード、トランジスタ等のディスクリートで
はその製品の構造上半導体素子と金属フレームの間で電
気を流す必要がある。
【0005】ところが近年の環境問題から半田に使用し
ている鉛を使わない方向に各半導体メーカーが動いてお
り、更に半田を使用する際には必要なフラックスの洗浄
工程が減らすことによるコスト削減の意味からIC,L
SIに使用している導電性樹脂ペーストをディスクリー
ト用に開発しているが、半導体装置に流れる電流が2〜
3A程度の大電流が流れる製品もあり、従来の導電性樹
脂ペーストでは満足する導電性を得ることができなかっ
た。この点に関しては金属皮膜を施したフィラー(例え
ばカーボン、シリカ、ガラスビーズ、ポリマー、その他
無機フィラー)を配合することにより、大電流をが流れ
る半導体製品においても満足な導電性を得ることは可能
であった。
ている鉛を使わない方向に各半導体メーカーが動いてお
り、更に半田を使用する際には必要なフラックスの洗浄
工程が減らすことによるコスト削減の意味からIC,L
SIに使用している導電性樹脂ペーストをディスクリー
ト用に開発しているが、半導体装置に流れる電流が2〜
3A程度の大電流が流れる製品もあり、従来の導電性樹
脂ペーストでは満足する導電性を得ることができなかっ
た。この点に関しては金属皮膜を施したフィラー(例え
ばカーボン、シリカ、ガラスビーズ、ポリマー、その他
無機フィラー)を配合することにより、大電流をが流れ
る半導体製品においても満足な導電性を得ることは可能
であった。
【0006】しかし大電流を流す半導体製品ではこの電
流により、多量の熱を発生し、この発熱が生じることで
導電性樹脂ペーストの温度が高くなる。その場合熱抵抗
により電流が流れにくくなり、半導体製品としての信頼
性を低下させるという結果を招いている。従ってこの様
な導電性には優れるが、熱放散性に劣る導電性樹脂ペー
ストを使用する場合には充分な冷却機構を持った半導体
製品でなければならなかったが、コストアップにつなが
り実用的ではなかった。
流により、多量の熱を発生し、この発熱が生じることで
導電性樹脂ペーストの温度が高くなる。その場合熱抵抗
により電流が流れにくくなり、半導体製品としての信頼
性を低下させるという結果を招いている。従ってこの様
な導電性には優れるが、熱放散性に劣る導電性樹脂ペー
ストを使用する場合には充分な冷却機構を持った半導体
製品でなければならなかったが、コストアップにつなが
り実用的ではなかった。
【0007】また導電性樹脂ペーストを用いて上記の半
導体製品を製造する場合、オーブンを使用したバッチ方
式においては熱伝導性、電導性を満足するものはある
が、本来半田を用いた製造方式では半導体素子の接着に
有する時間が熱盤上で約5〜15秒であることから従来
の導電性樹脂ペーストでは硬化時にボイドが発生するこ
とで熱伝導性、電導性が著しく低下し、満足する特性を
実現するのが困難であった。
導体製品を製造する場合、オーブンを使用したバッチ方
式においては熱伝導性、電導性を満足するものはある
が、本来半田を用いた製造方式では半導体素子の接着に
有する時間が熱盤上で約5〜15秒であることから従来
の導電性樹脂ペーストでは硬化時にボイドが発生するこ
とで熱伝導性、電導性が著しく低下し、満足する特性を
実現するのが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は導電性に優
れ、更に熱放散性にも優れる導電性樹脂ペースト及びこ
れを用いた半導体装置を提供するものである。
れ、更に熱放散性にも優れる導電性樹脂ペースト及びこ
れを用いた半導体装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)平均粒
径が5〜60μmの銀コートアルミ粉、(B)平均粒径
が0.5〜15μmの銀粉、(C)一般式(1)又は
(2)で示されるアクリル樹脂またはメタアクリル樹脂
が全樹脂成分中0.1〜50重量%である樹脂成分、並
びに(D)有機過酸化物を必須成分として、該成分中に
銀コートアルミ粉(A)が10〜90重量%、銀粉
(B)が5〜85重量%含まれており、尚かつ(A)+
(B)が75〜97重量%であることを特徴とする導電
性樹脂ペースト及び上記の導電性樹脂ペーストを用いて
製造された半導体装置である。
径が5〜60μmの銀コートアルミ粉、(B)平均粒径
が0.5〜15μmの銀粉、(C)一般式(1)又は
(2)で示されるアクリル樹脂またはメタアクリル樹脂
が全樹脂成分中0.1〜50重量%である樹脂成分、並
びに(D)有機過酸化物を必須成分として、該成分中に
銀コートアルミ粉(A)が10〜90重量%、銀粉
(B)が5〜85重量%含まれており、尚かつ(A)+
(B)が75〜97重量%であることを特徴とする導電
性樹脂ペースト及び上記の導電性樹脂ペーストを用いて
製造された半導体装置である。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の様な半導体用
導電性樹脂ペーストは導電性を付与するために通常フィ
ラーに銀粉を用いるが、本発明では銀粉だけではなくが
銀コートアルミ粉が必須である。銀粉に銀コートアルミ
粉を併用した理由はより導電性、熱放散性を向上させよ
うとする場合、当然金属の比率を上昇させるのが常套手
段である。そこで銀粉のみの使用で導電性樹脂ペースト
を作成すると高コストになる。そのため銀粉にくらべ低
コストのアルミ粉を使用する。しかしアルミ粉は常温時
においても表面が酸化し、酸化アルミニウムを生ずる。
そのため本発明の目的である導電性を向上させるには不
適切である。従ってそのアルミ粉に導電性が良好な銀を
皮膜する。そうすることでアルミ粉が欠如していた導電
性を補い、且つ熱放散性を良好にすることができる。本
発明に使用する銀粉の粒径は銀コートアルミ粉の粒径よ
りも小さいものが好ましい。その理由としては比較的に
大きい銀コートアルミ粉だけでは粒子同士の間に隙間が
できてしまい熱放散性、導電性を低下させる。
導電性樹脂ペーストは導電性を付与するために通常フィ
ラーに銀粉を用いるが、本発明では銀粉だけではなくが
銀コートアルミ粉が必須である。銀粉に銀コートアルミ
粉を併用した理由はより導電性、熱放散性を向上させよ
うとする場合、当然金属の比率を上昇させるのが常套手
段である。そこで銀粉のみの使用で導電性樹脂ペースト
を作成すると高コストになる。そのため銀粉にくらべ低
コストのアルミ粉を使用する。しかしアルミ粉は常温時
においても表面が酸化し、酸化アルミニウムを生ずる。
そのため本発明の目的である導電性を向上させるには不
適切である。従ってそのアルミ粉に導電性が良好な銀を
皮膜する。そうすることでアルミ粉が欠如していた導電
性を補い、且つ熱放散性を良好にすることができる。本
発明に使用する銀粉の粒径は銀コートアルミ粉の粒径よ
りも小さいものが好ましい。その理由としては比較的に
大きい銀コートアルミ粉だけでは粒子同士の間に隙間が
できてしまい熱放散性、導電性を低下させる。
【0013】本発明では銀コートアルミ粉と銀粉の併せ
た量が75〜97重量%で無ければならない。銀コート
アルミ粉と銀粉を併せた量が75重量%より少ないと導
電性と熱放散性に劣る。また97重量%より多いと粘度
が高くなり過ぎ塗布作業性が著しく低下する。銀コート
アルミ粉が10〜90重量%、銀粉が5〜85重量%で
あるのが望ましい。銀コートアルミ粉が10重量%を下
回ると導電性が低下する。銀コートアルミ粉が90重量
%を越えるとペースト作製時に巻き込みボイドが大き
く、硬化物が脆くなるため好ましくない。
た量が75〜97重量%で無ければならない。銀コート
アルミ粉と銀粉を併せた量が75重量%より少ないと導
電性と熱放散性に劣る。また97重量%より多いと粘度
が高くなり過ぎ塗布作業性が著しく低下する。銀コート
アルミ粉が10〜90重量%、銀粉が5〜85重量%で
あるのが望ましい。銀コートアルミ粉が10重量%を下
回ると導電性が低下する。銀コートアルミ粉が90重量
%を越えるとペースト作製時に巻き込みボイドが大き
く、硬化物が脆くなるため好ましくない。
【0014】本発明で用いる銀コートアルミ粉の形状は
球状が望ましい。本発明の様に高充填にする場合、粒子
の形状は球状の方が比表面積が小さくタップ密度が小さ
いためより多くの粒子を充填することができるので好ま
しい。銀コートアルミ粉の平均粒径は5〜60μmが望
ましい。粒径がこれより小さいと粘度が高くなり金属粉
の高充填化は困難になる。またこれより大きいと塗布し
た場合のペースト厚みが大きくなるため導電性が劣る。
また銀コートアルミ粉における銀コートの手法としては
アルミ粉表面に銀をメッキする方法、銀イオン溶液中に
アルミ粉を投入して金属のイオン化傾向を利用して銀皮
膜を形成する方法があるが本発明では特に限定しない。
球状が望ましい。本発明の様に高充填にする場合、粒子
の形状は球状の方が比表面積が小さくタップ密度が小さ
いためより多くの粒子を充填することができるので好ま
しい。銀コートアルミ粉の平均粒径は5〜60μmが望
ましい。粒径がこれより小さいと粘度が高くなり金属粉
の高充填化は困難になる。またこれより大きいと塗布し
た場合のペースト厚みが大きくなるため導電性が劣る。
また銀コートアルミ粉における銀コートの手法としては
アルミ粉表面に銀をメッキする方法、銀イオン溶液中に
アルミ粉を投入して金属のイオン化傾向を利用して銀皮
膜を形成する方法があるが本発明では特に限定しない。
【0015】本発明に用いる銀粉の平均粒径は0.5〜
15μmが望ましい。形状は球状の方がより高充填化が
可能ではあるが、本発明の様な比較的粒径の大きい球状
銀コートアルミ粉を添加により粘度が低下するためフレ
ーク状の銀粉であっても良好な作業性が得られるため特
に限定するものではない。平均粒径が0.5μmより小
さいと球状銀コートアルミ粉の添加でもロール混練が不
可能、もしくは混練が可能な場合でも粘度が高過ぎてデ
ィスペンスはおろかスクリーン印刷による塗布も出来な
い高い粘度になってしまう。逆に平均粒径が15μmよ
り大きい粒径を使用すると粒度分布が非常に狭くなり、
流動性が低下するため、塗れ広がり性が著しく低下する
ので好ましくない。また本発明において上記範囲内であ
れば、銅、金等の他の金属粉を混合しても構わない。
15μmが望ましい。形状は球状の方がより高充填化が
可能ではあるが、本発明の様な比較的粒径の大きい球状
銀コートアルミ粉を添加により粘度が低下するためフレ
ーク状の銀粉であっても良好な作業性が得られるため特
に限定するものではない。平均粒径が0.5μmより小
さいと球状銀コートアルミ粉の添加でもロール混練が不
可能、もしくは混練が可能な場合でも粘度が高過ぎてデ
ィスペンスはおろかスクリーン印刷による塗布も出来な
い高い粘度になってしまう。逆に平均粒径が15μmよ
り大きい粒径を使用すると粒度分布が非常に狭くなり、
流動性が低下するため、塗れ広がり性が著しく低下する
ので好ましくない。また本発明において上記範囲内であ
れば、銅、金等の他の金属粉を混合しても構わない。
【0016】本発明に用いる一般式(1)または(2)
で示されるアクリル樹脂またはメタクリル樹脂は、ラジ
カル重合をするアクリル基またはメタクリル基を有して
おり、また一方にはグリシジル基を有している。その結
果、通常アクリル樹脂だけでの重合はエポキシに比べ、
重合速度は速いものの硬化収縮が大きく、エポキシの様
に硬化反応により金属やシリコンに対する接着に有効な
水酸基を生じないことから接着性が乏しく、本発明の様
な半導体素子接着用の導電性樹脂ペーストには不向きと
されてきた。しかし(1)あるいは(2)の様な樹脂を
用いるとアクリル樹脂中にグリシジル基を有することか
ら従来のエポキシの様にグリシジル基の硬化反応により
水酸基を生じることでアクリル樹脂あるいはメタクリル
樹脂の最大の欠点であった接着性を向上させ、またエポ
キシのみの樹脂系に比べ短時間で接着できる導電性樹脂
ペーストを得ることができる。また通常の液状エポキシ
樹脂を使用している導電性樹脂ペーストでは粘度を調整
するために使用するより低粘度の液状エポキシ樹脂や有
機溶剤が硬化時に揮発し、硬化物中にボイドを発生させ
て熱伝導性、電導性を低下させるが、本発明の導電性樹
脂ペーストは反応機構がラジカル重合であることから、
より低粘度のアクリル樹脂あるいはメタクリル樹脂を使
用しても重合反応が速いため揮発しにくく、結果として
ボイドが極めて少ない硬化物を得られる。熱盤で硬化し
た場合、従来のエポキシ系の導電性樹脂ペーストに比べ
満足する熱伝導性、電導性を得ることができる。
で示されるアクリル樹脂またはメタクリル樹脂は、ラジ
カル重合をするアクリル基またはメタクリル基を有して
おり、また一方にはグリシジル基を有している。その結
果、通常アクリル樹脂だけでの重合はエポキシに比べ、
重合速度は速いものの硬化収縮が大きく、エポキシの様
に硬化反応により金属やシリコンに対する接着に有効な
水酸基を生じないことから接着性が乏しく、本発明の様
な半導体素子接着用の導電性樹脂ペーストには不向きと
されてきた。しかし(1)あるいは(2)の様な樹脂を
用いるとアクリル樹脂中にグリシジル基を有することか
ら従来のエポキシの様にグリシジル基の硬化反応により
水酸基を生じることでアクリル樹脂あるいはメタクリル
樹脂の最大の欠点であった接着性を向上させ、またエポ
キシのみの樹脂系に比べ短時間で接着できる導電性樹脂
ペーストを得ることができる。また通常の液状エポキシ
樹脂を使用している導電性樹脂ペーストでは粘度を調整
するために使用するより低粘度の液状エポキシ樹脂や有
機溶剤が硬化時に揮発し、硬化物中にボイドを発生させ
て熱伝導性、電導性を低下させるが、本発明の導電性樹
脂ペーストは反応機構がラジカル重合であることから、
より低粘度のアクリル樹脂あるいはメタクリル樹脂を使
用しても重合反応が速いため揮発しにくく、結果として
ボイドが極めて少ない硬化物を得られる。熱盤で硬化し
た場合、従来のエポキシ系の導電性樹脂ペーストに比べ
満足する熱伝導性、電導性を得ることができる。
【0017】また他のアクリル樹脂あるいはメタクリル
樹脂、エポキシ樹脂等とも上記の範囲内であれば併用す
ることは可能である。アクリル樹脂としては例えばΒ−
アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネー
ト、ラウリルアクリレート等のモノアクリレート等のモ
ノアクリレートあるいはメタクリレート、エチレングリ
コールアクリレート、1.、3−ブタジエングレコール
アクリレート、2、2−ビス{4−(アクリロキシ・ジ
エトキシ)フェニル}プロパン等のジアクリレートある
いはジメタクリレート等があり、またエポキシ樹脂とし
てはエピビス型エポキシ、2、6−ジグリシジルナフタ
レン等がある。
樹脂、エポキシ樹脂等とも上記の範囲内であれば併用す
ることは可能である。アクリル樹脂としては例えばΒ−
アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネー
ト、ラウリルアクリレート等のモノアクリレート等のモ
ノアクリレートあるいはメタクリレート、エチレングリ
コールアクリレート、1.、3−ブタジエングレコール
アクリレート、2、2−ビス{4−(アクリロキシ・ジ
エトキシ)フェニル}プロパン等のジアクリレートある
いはジメタクリレート等があり、またエポキシ樹脂とし
てはエピビス型エポキシ、2、6−ジグリシジルナフタ
レン等がある。
【0018】本発明に用いられる有機過酸化物としては
特に限定されるものではない。例えば1、1、3、3―
テトラメチルーブチルパーオキシー2―エチルヘキサネ
ート、t―ブチルパーオキシー2―エチルヘキサネー
ト、t−ヘキシルパーオキシー2―エトルヘキサネー
ト、1、1―ビス(t−ブチルパーオキシ)―3、3、
5―トリメチルシクロヘキサン、1、1―ビス(t−ヘ
キシルパーオキシ)―3、3、5―トリメチルシクロヘ
キサン、ビス(4―t−ブチルシクロヘキシル)パ―オ
キシジカーボネート等が挙げられる。これら過酸化物は
単独あるいは二種類以上を混合して用いることができ
る。さらに樹脂の保存性を向上するために各種重合禁止
剤を予め添加しておいてもかまわない。
特に限定されるものではない。例えば1、1、3、3―
テトラメチルーブチルパーオキシー2―エチルヘキサネ
ート、t―ブチルパーオキシー2―エチルヘキサネー
ト、t−ヘキシルパーオキシー2―エトルヘキサネー
ト、1、1―ビス(t−ブチルパーオキシ)―3、3、
5―トリメチルシクロヘキサン、1、1―ビス(t−ヘ
キシルパーオキシ)―3、3、5―トリメチルシクロヘ
キサン、ビス(4―t−ブチルシクロヘキシル)パ―オ
キシジカーボネート等が挙げられる。これら過酸化物は
単独あるいは二種類以上を混合して用いることができ
る。さらに樹脂の保存性を向上するために各種重合禁止
剤を予め添加しておいてもかまわない。
【0019】更に本発明の樹脂組成物には必要に応じて
他の樹脂、各種シランカップリング剤、顔料、消泡剤な
どの添加剤を用いることができる。本発明の製造方法は
例えば各成分を予備混練した後、三本ロールを用いて混
練し、ペーストを得て真空下脱泡することなどがある。
他の樹脂、各種シランカップリング剤、顔料、消泡剤な
どの添加剤を用いることができる。本発明の製造方法は
例えば各成分を予備混練した後、三本ロールを用いて混
練し、ペーストを得て真空下脱泡することなどがある。
【0020】以下に本発明を実施例で具体的に説明す
る。 実施例1〜14 ビスフェノールFーモノアクリレートエステル(一般式
(1)、R1、R2=-H;以下アクリル樹脂1)またそのメタ
クリレート(一般式(2)、R1、R2=-H;メタクリル樹脂
1)、ビスフェノールA―モノアクリレートエステル
(一般式(1)、R1、R2=-CH3;アクリル樹脂2)、ラウ
リルアクリレート(以下アクリル樹脂3)あるいはその
メタクリレート(以下メタクリル樹脂2)、重合開始剤
としてビス(4―t−ブチルシクロヘキシル)パーオキ
シジカーボネート(以下TCP)、ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンとの反応により得られるジグリシジ
ルエーテル(エポキシ当量180で常温で液状、以下エ
ポキシ樹脂)、エポキシ樹脂の硬化剤として、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール(以下2P4MZ)、更
に平均粒径6、28、58μmの球状銀コートアルミ粉
及び平均粒径1、13μmの球状銀粉と平均粒径13μ
mのフレーク銀粉を表1及び表2に示す割合で配合し、
3本ロールで混練して導電性樹脂ペーストを得た。この
導電性樹脂ペーストを真空チャンバーにて2mmHgで
30分脱泡後、以下に示す方法により各種性能を評価し
た。評価結果を表1及び表2に示す。
る。 実施例1〜14 ビスフェノールFーモノアクリレートエステル(一般式
(1)、R1、R2=-H;以下アクリル樹脂1)またそのメタ
クリレート(一般式(2)、R1、R2=-H;メタクリル樹脂
1)、ビスフェノールA―モノアクリレートエステル
(一般式(1)、R1、R2=-CH3;アクリル樹脂2)、ラウ
リルアクリレート(以下アクリル樹脂3)あるいはその
メタクリレート(以下メタクリル樹脂2)、重合開始剤
としてビス(4―t−ブチルシクロヘキシル)パーオキ
シジカーボネート(以下TCP)、ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンとの反応により得られるジグリシジ
ルエーテル(エポキシ当量180で常温で液状、以下エ
ポキシ樹脂)、エポキシ樹脂の硬化剤として、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール(以下2P4MZ)、更
に平均粒径6、28、58μmの球状銀コートアルミ粉
及び平均粒径1、13μmの球状銀粉と平均粒径13μ
mのフレーク銀粉を表1及び表2に示す割合で配合し、
3本ロールで混練して導電性樹脂ペーストを得た。この
導電性樹脂ペーストを真空チャンバーにて2mmHgで
30分脱泡後、以下に示す方法により各種性能を評価し
た。評価結果を表1及び表2に示す。
【0021】粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い、
25℃、2.5rpmでの測定値。 体積抵抗率:スライドガラス上にペーストを幅4mm、
厚み30μmに塗布し、150℃熱盤上で30秒間硬化
した後の硬化物の体積抵抗率を測定した。 垂直体積抵抗率:銅フレーム上にペーストをペースト塗
布し、2X2mmの銅板を150℃熱盤上で30秒間硬
化した後の銅板表面と銅フレームの間の電圧を求め、そ
こから硬化物の垂直体積抵抗率を算出した。 250℃熱時接着強度:2mm角のシリコンチップをペ
ーストを用いて銅フレームにマウントし150℃熱盤上
で30秒間硬化した。硬化後、プッシュプルゲージを用
い250℃での熱時ダイシェア強度を測定した。 拡がり性:銅フレームにペーストを塗布し、室温に1時
間放置してシリコンチップをマウントした時にチップの
端までペーストが広がるか評価した。 総合評価:粘度、体積抵抗率及び熱時接着強度の全てを
良好なものを○、1つでも不満足なものを×とした。
25℃、2.5rpmでの測定値。 体積抵抗率:スライドガラス上にペーストを幅4mm、
厚み30μmに塗布し、150℃熱盤上で30秒間硬化
した後の硬化物の体積抵抗率を測定した。 垂直体積抵抗率:銅フレーム上にペーストをペースト塗
布し、2X2mmの銅板を150℃熱盤上で30秒間硬
化した後の銅板表面と銅フレームの間の電圧を求め、そ
こから硬化物の垂直体積抵抗率を算出した。 250℃熱時接着強度:2mm角のシリコンチップをペ
ーストを用いて銅フレームにマウントし150℃熱盤上
で30秒間硬化した。硬化後、プッシュプルゲージを用
い250℃での熱時ダイシェア強度を測定した。 拡がり性:銅フレームにペーストを塗布し、室温に1時
間放置してシリコンチップをマウントした時にチップの
端までペーストが広がるか評価した。 総合評価:粘度、体積抵抗率及び熱時接着強度の全てを
良好なものを○、1つでも不満足なものを×とした。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】比較例1〜10 表3及び表4に示す配合割合で実施例と全く同様にして
導電性樹脂ペーストを作製した。比較例1は、アクリル
樹脂2が全樹脂成分中50重量%を越えたため、硬化に
おいて充分な接着強度を得られなかった。比較例2は、
アクリル樹脂1、2及びメタクリル樹脂1を使用しない
ため、硬化において充分な接着強度を得られなかった。
比較例3、4は、アクリル樹脂1、2が50重量%を越
えたため、拡がり性が悪く、また満足な接着強度を得ら
れなかった。比較例5は、銀コートアルミ粉のみの場
合、銀粉が銀コートアルミ粉同士の接触を補助しないた
め体積抵抗率が低下した。比較例6は、銀粉のみであっ
た場合、ロール混練時に銀粉がつぶれ粘度が高くなっ
た。比較例7は、銀粉を球状のものを使用するかわりに
フレーク状のものを使用した場合、粘度が高くなり塗布
作業性、拡がり性が悪化した。比較例8は、銀コートア
ルミ粉の平均粒径が5μmを下回ったため、粘度が高く
作業性が著しく低下した。比較例9は、銀コートアルミ
粉の平均粒径が60μm越えたため、粘度が低く良好な
作業性は得ることはできるが、粘度が低いためフィラー
が沈降し易く電導性が低い結果となった。比較例10
は、エポキシのみを樹脂として用いた場合、アクリル樹
脂を用いた場合より硬化速度が遅いため、充分な接着強
度、電導性を得ることはできなかった。
導電性樹脂ペーストを作製した。比較例1は、アクリル
樹脂2が全樹脂成分中50重量%を越えたため、硬化に
おいて充分な接着強度を得られなかった。比較例2は、
アクリル樹脂1、2及びメタクリル樹脂1を使用しない
ため、硬化において充分な接着強度を得られなかった。
比較例3、4は、アクリル樹脂1、2が50重量%を越
えたため、拡がり性が悪く、また満足な接着強度を得ら
れなかった。比較例5は、銀コートアルミ粉のみの場
合、銀粉が銀コートアルミ粉同士の接触を補助しないた
め体積抵抗率が低下した。比較例6は、銀粉のみであっ
た場合、ロール混練時に銀粉がつぶれ粘度が高くなっ
た。比較例7は、銀粉を球状のものを使用するかわりに
フレーク状のものを使用した場合、粘度が高くなり塗布
作業性、拡がり性が悪化した。比較例8は、銀コートア
ルミ粉の平均粒径が5μmを下回ったため、粘度が高く
作業性が著しく低下した。比較例9は、銀コートアルミ
粉の平均粒径が60μm越えたため、粘度が低く良好な
作業性は得ることはできるが、粘度が低いためフィラー
が沈降し易く電導性が低い結果となった。比較例10
は、エポキシのみを樹脂として用いた場合、アクリル樹
脂を用いた場合より硬化速度が遅いため、充分な接着強
度、電導性を得ることはできなかった。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【発明の効果】本発明の導電性樹脂ペーストは半導体素
子と金属フレーム間の導電性が良好で、尚かつダイボン
ディング時のペーストの濡れ拡がり性が良好で、更にナ
トリウム、塩素などのイオン性不純物が少なく銅、42
合金等の金属フレーム、セラミック基板、ガラスエポキ
シ等の有機基板へのIC、LSI等の半導体素子の接着
に用いることができる。
子と金属フレーム間の導電性が良好で、尚かつダイボン
ディング時のペーストの濡れ拡がり性が良好で、更にナ
トリウム、塩素などのイオン性不純物が少なく銅、42
合金等の金属フレーム、セラミック基板、ガラスエポキ
シ等の有機基板へのIC、LSI等の半導体素子の接着
に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 9/02 C09J 9/02 163/10 163/10 (56)参考文献 特開 平11−92736(JP,A) 特開 平11−92626(JP,A) 特開 平7−126489(JP,A) 特開 昭61−296077(JP,A) 特開 平8−287724(JP,A) 特開 昭60−170658(JP,A) 特開 平6−295617(JP,A) 特開 昭58−179643(JP,A) 特開 平2−272071(JP,A) 特開 平4−7369(JP,A) 特開 平6−139818(JP,A) 特開 平9−35530(JP,A) 特開 平4−196007(JP,A) 特開 平10−338844(JP,A) 特開 平10−338843(JP,A) 特開 平10−338841(JP,A) 特開 平10−168412(JP,A) 特開 平10−8006(JP,A) 特開 平1−221481(JP,A) 特表 平7−508555(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 1/20 - 1/24 C08L 33/00 - 101/10 C08K 3/00 - 13/08 C08G 59/00 - 59/72 C09J 4/00 - 201/10
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)平均粒径が5〜60μmの銀コー
トアルミ粉、(B)平均粒径が0.5〜15μmの銀
粉、(C)一般式(1)又は(2)で示されるアクリル
樹脂またはメタアクリル樹脂が全樹脂成分中0.1〜5
0重量%である樹脂成分、並びに(D)有機過酸化物を
必須成分として、該成分中に銀コートアルミ粉(A)が
10〜90重量%、銀粉(B)が5〜85重量%含まれ
ており、尚かつ(A)+(B)が75〜97重量%であ
ることを特徴とする導電性樹脂ペースト。 - 【請求項2】 請求項1記載の導電性樹脂ペーストを用
いた半導体装置。 【化1】 【化2】
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25628597A JP3254625B2 (ja) | 1997-09-22 | 1997-09-22 | 導電性樹脂ペースト及びこれを用いた半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25628597A JP3254625B2 (ja) | 1997-09-22 | 1997-09-22 | 導電性樹脂ペースト及びこれを用いた半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192625A JPH1192625A (ja) | 1999-04-06 |
JP3254625B2 true JP3254625B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=17290535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25628597A Expired - Fee Related JP3254625B2 (ja) | 1997-09-22 | 1997-09-22 | 導電性樹脂ペースト及びこれを用いた半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3254625B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5713525B2 (ja) * | 2008-09-30 | 2015-05-07 | 三菱マテリアル株式会社 | 導電性インク組成物及び該組成物を用いた太陽電池セル及び太陽電池モジュールの製造方法 |
SG186332A1 (en) * | 2010-06-17 | 2013-01-30 | Hitachi Chemical Co Ltd | Resin paste composition |
EP2431438B1 (en) | 2010-09-20 | 2012-11-28 | Henkel AG & Co. KGaA | Electrically conductive adhesives |
TWI833059B (zh) * | 2020-04-30 | 2024-02-21 | 日商拓自達電線股份有限公司 | 導電性組成物及使用其之屏蔽封裝體之製造方法 |
CN115798786B (zh) * | 2022-12-27 | 2024-06-04 | 南通绿力光电材料有限公司 | 一种晶硅太阳能电池高附着力背场铝导电浆料及其制备方法 |
-
1997
- 1997-09-22 JP JP25628597A patent/JP3254625B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1192625A (ja) | 1999-04-06 |
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---|---|---|---|
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