JP3128907B2 - 静電荷像現像用カラートナー - Google Patents
静電荷像現像用カラートナーInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録、静
電印刷などにおける静電荷像を現像するためのカラート
ナーに関するものである。
電印刷などにおける静電荷像を現像するためのカラート
ナーに関するものである。
【0002】
【従来技術】電子写真法においては、一般に光導電性物
質を利用し、種々の手段により感光体に静電荷像を形
成、この静電荷像をトナ−で現像し、次に紙等の転写材
に定着される。
質を利用し、種々の手段により感光体に静電荷像を形
成、この静電荷像をトナ−で現像し、次に紙等の転写材
に定着される。
【0003】近年の情報化社会の急速な発展は、複写
機、プリンタ−等電子写真の分野において、記録コピ−
のより高速化、カラー化、画質の鮮明化が求められてお
り、トナ−に用いられる結着樹脂として、より定着性能
の優れた、カラー発色性の良い樹脂が望まれている。
機、プリンタ−等電子写真の分野において、記録コピ−
のより高速化、カラー化、画質の鮮明化が求められてお
り、トナ−に用いられる結着樹脂として、より定着性能
の優れた、カラー発色性の良い樹脂が望まれている。
【0004】一般にかかる結着樹脂としては例えば、特
公昭55−6895号公報にみられるスチレン・アクリ
ル樹脂、特開昭62−67562号公報にみられるエポ
キシ樹脂等が用いられるが、特にポリエステル樹脂は特
開昭60−112052号公報にもみられるように定着
性に優れるため高速コピ−用に適している。
公昭55−6895号公報にみられるスチレン・アクリ
ル樹脂、特開昭62−67562号公報にみられるエポ
キシ樹脂等が用いられるが、特にポリエステル樹脂は特
開昭60−112052号公報にもみられるように定着
性に優れるため高速コピ−用に適している。
【0005】しかしながら、ポリエステル樹脂はトナ−
の結着樹脂として用いた場合、連続コピ−時にトナ−と
キャリヤ−或は現像マグネットロール等との摩擦により
蓄熱して熱凝集を起し易く、その改良が望まれている。
又、ヒ−トロ−ル定着法はヒ−トロ−ル表面に直接紙等
に転写されたトナ−像が接触し、ヒ−トロ−ルの熱と圧
力によりトナ−が紙等に溶融、定着されるが、その際ト
ナ−像の一部がロ−ラ−表面に付着転移し、更にこの転
移物が次の紙等の転写材に再転移する、いわゆるオフセ
ット現象を生じコピ−トラブルを生じることがあり、特
にポリエステル樹脂はその傾向が強く、その改良が望ま
れている。
の結着樹脂として用いた場合、連続コピ−時にトナ−と
キャリヤ−或は現像マグネットロール等との摩擦により
蓄熱して熱凝集を起し易く、その改良が望まれている。
又、ヒ−トロ−ル定着法はヒ−トロ−ル表面に直接紙等
に転写されたトナ−像が接触し、ヒ−トロ−ルの熱と圧
力によりトナ−が紙等に溶融、定着されるが、その際ト
ナ−像の一部がロ−ラ−表面に付着転移し、更にこの転
移物が次の紙等の転写材に再転移する、いわゆるオフセ
ット現象を生じコピ−トラブルを生じることがあり、特
にポリエステル樹脂はその傾向が強く、その改良が望ま
れている。
【0006】これらの問題点を改良すべく、特公昭62
ー39428号公報には非晶性ポリエステルと結晶性ポ
リエステルをブレンドして使用するトナーが開示されて
いる。また、一部結晶性セグメントを導入したブロック
共重合ポリエステルについても、例えば特開昭50ー8
7032号公報で知られている。
ー39428号公報には非晶性ポリエステルと結晶性ポ
リエステルをブレンドして使用するトナーが開示されて
いる。また、一部結晶性セグメントを導入したブロック
共重合ポリエステルについても、例えば特開昭50ー8
7032号公報で知られている。
【0007】これら公報に記載の技術は、いずれも結晶
性ポリエステルを導入することによってトナーとしての
定着下限温度を下げ、耐オフセット性を改良しようとす
るものであり、その点での効果は認められるものの、こ
れらはいずれも低Tgの結晶性セグメントもしくは結晶
性ポリマー鎖を含んでいるため、トナーとしてのTgが
充分高くなく、常温での粉砕性が悪く、熱凝集を起こし
易いという問題点がある。
性ポリエステルを導入することによってトナーとしての
定着下限温度を下げ、耐オフセット性を改良しようとす
るものであり、その点での効果は認められるものの、こ
れらはいずれも低Tgの結晶性セグメントもしくは結晶
性ポリマー鎖を含んでいるため、トナーとしてのTgが
充分高くなく、常温での粉砕性が悪く、熱凝集を起こし
易いという問題点がある。
【0008】しかも、これら結晶性ポリエステルを含む
樹脂は一般に無色透明ではないので、これをカラートナ
ーに用いても濁った色相になり、カラートナー用の結着
樹脂としては適さない。
樹脂は一般に無色透明ではないので、これをカラートナ
ーに用いても濁った色相になり、カラートナー用の結着
樹脂としては適さない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定組成の
ポリエステル樹脂を結着樹脂として用いることによっ
て、定着性、耐熱凝集性、耐オフセット性、カラー発色
性が改良された静電荷像現像用カラートナ−を提供しよ
うとするものである。
ポリエステル樹脂を結着樹脂として用いることによっ
て、定着性、耐熱凝集性、耐オフセット性、カラー発色
性が改良された静電荷像現像用カラートナ−を提供しよ
うとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決すべく、鋭意研究した結果本発明を完成させる
に至った。
点を解決すべく、鋭意研究した結果本発明を完成させる
に至った。
【0011】即ち本発明は、多塩基酸成分がテレフタル
酸を主成分とし、多価アルコール成分が1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール(A)と下式(1)で表されるグ
リコール(B)とを主成分とし、該(A):該(B)の
モル比が35:65〜65:35であり、且つ多価アル
コール成分中該(A)と該(B)との合計を90モル%
以上含有し、ガラス転移温度Tgが55〜75℃、重量
平均分子量Mwが5000〜20000、100℃にお
ける溶融粘度が104〜106ポイズ、環求法軟化点SP
が90〜120℃であることを特徴とするポリエステル
樹脂を結着樹脂とする静電荷像現像用カラートナーであ
る。
酸を主成分とし、多価アルコール成分が1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール(A)と下式(1)で表されるグ
リコール(B)とを主成分とし、該(A):該(B)の
モル比が35:65〜65:35であり、且つ多価アル
コール成分中該(A)と該(B)との合計を90モル%
以上含有し、ガラス転移温度Tgが55〜75℃、重量
平均分子量Mwが5000〜20000、100℃にお
ける溶融粘度が104〜106ポイズ、環求法軟化点SP
が90〜120℃であることを特徴とするポリエステル
樹脂を結着樹脂とする静電荷像現像用カラートナーであ
る。
【0012】
【化2】
【0013】(式中、Rは炭素数2または3のアルキレ
ン基であり、mおよびnは整数であって、2≦m+n≦
4である。)本発明者らは、特願平2ー115172号
公報に記載の如く、1,4ーシクロヘキサンジメタノー
ルをグリコールの必須成分とするポリエステル樹脂を種
々検討してきたところ、上記特定範囲の組成比とガラス
転移温度Tg、重量平均分子量Mw、溶融粘度及び環球
法軟化点SPのポリエステル樹脂が、特にカラートナー
の結着樹脂として極めて優れたものであることを見いだ
し、本発明に到達したものである。
ン基であり、mおよびnは整数であって、2≦m+n≦
4である。)本発明者らは、特願平2ー115172号
公報に記載の如く、1,4ーシクロヘキサンジメタノー
ルをグリコールの必須成分とするポリエステル樹脂を種
々検討してきたところ、上記特定範囲の組成比とガラス
転移温度Tg、重量平均分子量Mw、溶融粘度及び環球
法軟化点SPのポリエステル樹脂が、特にカラートナー
の結着樹脂として極めて優れたものであることを見いだ
し、本発明に到達したものである。
【0014】本発明で結着樹脂として用いるポリエステ
ル樹脂は、その特定の成分組成比とガラス転移温度等ゆ
えに結晶性と非晶性の中間的な性質を持ち、トナーとし
ての低温定着性、耐オフセット性が良く、なお且つ、カ
ラートナー用として不可欠な完全な無色透明性を併せ持
つものである。
ル樹脂は、その特定の成分組成比とガラス転移温度等ゆ
えに結晶性と非晶性の中間的な性質を持ち、トナーとし
ての低温定着性、耐オフセット性が良く、なお且つ、カ
ラートナー用として不可欠な完全な無色透明性を併せ持
つものである。
【0015】本発明におけるポリエステル樹脂を構成す
る多価アルコ−ル成分としては、1,4ーシクロヘキサ
ンジメタノ−ル(A)と式(1)で表されるグリコール
(B)を必須成分とする。式(1)で表されるグリコー
ル(B)の中でもビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド2モル付加物もしくはプロピレンオキサイド2モル付
加物が好ましく、特にエチレンオキサイド2モル付加物
が好ましい。
る多価アルコ−ル成分としては、1,4ーシクロヘキサ
ンジメタノ−ル(A)と式(1)で表されるグリコール
(B)を必須成分とする。式(1)で表されるグリコー
ル(B)の中でもビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド2モル付加物もしくはプロピレンオキサイド2モル付
加物が好ましく、特にエチレンオキサイド2モル付加物
が好ましい。
【0016】1,4ーシクロヘキサンジメタノ−ル
(A)と式(1)で表されるグリコール(B)以外にこ
れらと併用できる他の多価アルコ−ルとしては、エチレ
ングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、1,2−プロ
ピレングリコ−ル、1,3−プロピレングリコ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル 、
1,4−ブテンジオ−ル 、1,5−ペンタンジオ−
ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、水添ビスフェノ−ルA
等の2価アルコ−ル類、グリセリン、トリメチロ−ルエ
タン、トリメチロ−ルプロパン、トリスヒドロキシエチ
ルイソシアヌレ−ト、ペンタエリスリト−ル等の3価以
上のアルコ−ル類が挙げられ、本発明の効果を損なわな
い範囲で、10モル%未満の少量を併用することが可能
である。
(A)と式(1)で表されるグリコール(B)以外にこ
れらと併用できる他の多価アルコ−ルとしては、エチレ
ングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、1,2−プロ
ピレングリコ−ル、1,3−プロピレングリコ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル 、
1,4−ブテンジオ−ル 、1,5−ペンタンジオ−
ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、水添ビスフェノ−ルA
等の2価アルコ−ル類、グリセリン、トリメチロ−ルエ
タン、トリメチロ−ルプロパン、トリスヒドロキシエチ
ルイソシアヌレ−ト、ペンタエリスリト−ル等の3価以
上のアルコ−ル類が挙げられ、本発明の効果を損なわな
い範囲で、10モル%未満の少量を併用することが可能
である。
【0017】本発明におけるポリエステル樹脂を構成す
る多価アルコ−ル成分、1,4ーシクロヘキサンジメタ
ノ−ル(A)と式(1)で表されるグリコール(B)の
モル比(A):(B)は35:65〜65:35の範囲
が好ましく、特に好ましくは40:60〜60:40の
範囲である。
る多価アルコ−ル成分、1,4ーシクロヘキサンジメタ
ノ−ル(A)と式(1)で表されるグリコール(B)の
モル比(A):(B)は35:65〜65:35の範囲
が好ましく、特に好ましくは40:60〜60:40の
範囲である。
【0018】1,4ーシクロヘキサンジメタノールの使
用比率が65モル%を越えると、結晶化傾向が大きす
ぎ、樹脂自体が完全に不透明となり、本発明の目的とす
る透明性が良く、発色性の良好なカラートナーが得られ
ない。
用比率が65モル%を越えると、結晶化傾向が大きす
ぎ、樹脂自体が完全に不透明となり、本発明の目的とす
る透明性が良く、発色性の良好なカラートナーが得られ
ない。
【0019】逆に、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルの使用比率が35モル%未満では、本発明のポリエス
テル樹脂の特徴である半結晶的な性状を呈しなくなるば
かりか、ポリエステル樹脂自体が黄褐色に着色してくる
傾向が強まり、精緻な色彩管理が要求されるデジタルカ
ラー複写機用トナーを提供する事ができない。また本発
明は、多価アルコール成分として、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールと式(1)で表されるグリコールとの
合計が、多価アルコール成分中90モル%以上であるこ
とがガラス転移温度を55〜75℃に保持する点から必
要である。
ルの使用比率が35モル%未満では、本発明のポリエス
テル樹脂の特徴である半結晶的な性状を呈しなくなるば
かりか、ポリエステル樹脂自体が黄褐色に着色してくる
傾向が強まり、精緻な色彩管理が要求されるデジタルカ
ラー複写機用トナーを提供する事ができない。また本発
明は、多価アルコール成分として、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールと式(1)で表されるグリコールとの
合計が、多価アルコール成分中90モル%以上であるこ
とがガラス転移温度を55〜75℃に保持する点から必
要である。
【0020】多塩基酸成分がテレフタル酸を主成分と
し、上記多価アルコール成分(A):(B)のモル比が
35:65 〜65:35の範囲であり、ガラス転移温
度Tgが55〜75℃、重量平均分子量Mwが5000
〜20000、100℃における溶融粘度が104 〜1
06 ポイズ、環球法軟化点SPが90〜120℃である
と、驚くべきことに、ポリエステル樹脂は半結晶性とも
言うべき状態を呈する。
し、上記多価アルコール成分(A):(B)のモル比が
35:65 〜65:35の範囲であり、ガラス転移温
度Tgが55〜75℃、重量平均分子量Mwが5000
〜20000、100℃における溶融粘度が104 〜1
06 ポイズ、環球法軟化点SPが90〜120℃である
と、驚くべきことに、ポリエステル樹脂は半結晶性とも
言うべき状態を呈する。
【0021】樹脂の透明性の程度は、ヘーズ値(曇価)
で表示される。本発明におけるカラートナー用ポリエス
テル樹脂は、ヘーズ値が20以下のものが好ましい。本
発明のカラートナーに用いられるポリエステル樹脂は、
樹脂を220℃以上に加熱溶融して室温まで急冷(冷却
速度100℃/分以上)した場合にはヘーズ値が20以
下となり、透明となるが、徐冷(冷却速度0.1℃/分
以下)した場合にはヘーズ値は70以上で不透明(結晶
化)な状態を呈する。
で表示される。本発明におけるカラートナー用ポリエス
テル樹脂は、ヘーズ値が20以下のものが好ましい。本
発明のカラートナーに用いられるポリエステル樹脂は、
樹脂を220℃以上に加熱溶融して室温まで急冷(冷却
速度100℃/分以上)した場合にはヘーズ値が20以
下となり、透明となるが、徐冷(冷却速度0.1℃/分
以下)した場合にはヘーズ値は70以上で不透明(結晶
化)な状態を呈する。
【0022】工業的に実現可能な冷却でなお不透明では
カラートナーには使用出来ないのである。式(1)で表
されるビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物の
ような芳香族構造のグリコールは、シクロヘキサンジメ
タノールのような脂環構造のグリコールに比べてエステ
ル化反応の速度が遅いため、高温(240℃付近以上)
で反応せざるを得ない上、芳香族構造のグリコールは高
温での安定性が良くないため一部分解、変質が起こって
着色するものと思われる。
カラートナーには使用出来ないのである。式(1)で表
されるビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物の
ような芳香族構造のグリコールは、シクロヘキサンジメ
タノールのような脂環構造のグリコールに比べてエステ
ル化反応の速度が遅いため、高温(240℃付近以上)
で反応せざるを得ない上、芳香族構造のグリコールは高
温での安定性が良くないため一部分解、変質が起こって
着色するものと思われる。
【0023】1,4ーシクロヘキサンジメタノールが3
5モル%以上65%モル以下である場合には比較的反応
速度が大きいのでやや低温(230℃付近)で反応で
き、熱安定性も良好であるので、無色透明であり、本発
明の目的とする色相の良好なカラートナーを得ることが
できる。
5モル%以上65%モル以下である場合には比較的反応
速度が大きいのでやや低温(230℃付近)で反応で
き、熱安定性も良好であるので、無色透明であり、本発
明の目的とする色相の良好なカラートナーを得ることが
できる。
【0024】樹脂自体の変質、着色の程度はガードナー
色数で表示される。本発明におけるカラートナー用ポリ
エステル樹脂はガードナー色数が2以下であるのが好ま
しく、より好ましくは、1以下である。
色数で表示される。本発明におけるカラートナー用ポリ
エステル樹脂はガードナー色数が2以下であるのが好ま
しく、より好ましくは、1以下である。
【0025】本発明におけるカラートナー用ポリエステ
ルを製造する際に、主たるモノマー原料であるシクロヘ
キサンジメタノール、ビスフェノールAアルキレンオキ
サイド付加物、テレフタール酸以外にも前述の諸原料を
本発明の主旨を逸脱しない範囲で少量併用することがで
きるが、樹脂に着色をもたらす原料、例えば、窒素原子
を含む様な、多価アルコール、多塩基酸、あるいはポリ
アミン、ポリイソシアネート類は好ましくない。
ルを製造する際に、主たるモノマー原料であるシクロヘ
キサンジメタノール、ビスフェノールAアルキレンオキ
サイド付加物、テレフタール酸以外にも前述の諸原料を
本発明の主旨を逸脱しない範囲で少量併用することがで
きるが、樹脂に着色をもたらす原料、例えば、窒素原子
を含む様な、多価アルコール、多塩基酸、あるいはポリ
アミン、ポリイソシアネート類は好ましくない。
【0026】本発明におけるポリエステル樹脂を構成す
る多塩基酸成分としては、耐熱凝集性の点からテレフタ
ル酸、もしくはその低級アルキルエステルを主成分とす
る。テレフタル酸と併用できる他の多塩基酸としては、
例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、マ
ロン酸、マレイン酸、フマ−ル酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、グルタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、
オルソフタル酸、イソフタル酸、等の二塩基酸類、トリ
メリット酸、トリメチン酸、ピロメリット酸等の三塩基
以上の酸類及びこれらの無水物、低級アルキルエステル
類が挙げられ、これらを10モル%未満の少量併用する
ことが可能である。
る多塩基酸成分としては、耐熱凝集性の点からテレフタ
ル酸、もしくはその低級アルキルエステルを主成分とす
る。テレフタル酸と併用できる他の多塩基酸としては、
例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、マ
ロン酸、マレイン酸、フマ−ル酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、グルタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、
オルソフタル酸、イソフタル酸、等の二塩基酸類、トリ
メリット酸、トリメチン酸、ピロメリット酸等の三塩基
以上の酸類及びこれらの無水物、低級アルキルエステル
類が挙げられ、これらを10モル%未満の少量併用する
ことが可能である。
【0027】本発明におけるカラー用ポリエステル樹脂
のガラス転移点は55〜75℃であるのが好ましく、よ
り好ましくは60〜70℃である。ガラス転移点が55
℃未満であるとトナーとしての耐熱凝集性が不良とな
り、75℃を越えると定着性が不良となる。
のガラス転移点は55〜75℃であるのが好ましく、よ
り好ましくは60〜70℃である。ガラス転移点が55
℃未満であるとトナーとしての耐熱凝集性が不良とな
り、75℃を越えると定着性が不良となる。
【0028】本発明におけるカラー用ポリエステル樹脂
の100℃における溶融粘度は、104〜106ポイズで
あるのが好ましく、より好ましくは5×104〜5×1
05ポイズである。100℃における溶融粘度が104ポ
イズ未満であると、定着ヒートロールのシリコンオイル
供給量にも依るが、紙の巻き付きやオフセット現象が起
こりやすくなる。逆に106ポイズを越えると紙上に転
写したシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各色トナ
ーの定着時における溶融混合が不完全となり、発色不良
となる。
の100℃における溶融粘度は、104〜106ポイズで
あるのが好ましく、より好ましくは5×104〜5×1
05ポイズである。100℃における溶融粘度が104ポ
イズ未満であると、定着ヒートロールのシリコンオイル
供給量にも依るが、紙の巻き付きやオフセット現象が起
こりやすくなる。逆に106ポイズを越えると紙上に転
写したシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各色トナ
ーの定着時における溶融混合が不完全となり、発色不良
となる。
【0029】本発明におけるカラー用ポリエステル樹脂
の環球式軟化点SPは90〜120℃であるのが好まし
く、より好ましくは95〜115℃である。軟化点が9
0℃未満であると定着ヒートロールのシリコンオイル供
給量にも依るが、紙の巻き付きやオフセット現象が起こ
りやすくなる。逆に120℃を越えると紙上に転写した
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各色トナーの定
着時における溶融混合が不完全となり、発色不良とな
る。
の環球式軟化点SPは90〜120℃であるのが好まし
く、より好ましくは95〜115℃である。軟化点が9
0℃未満であると定着ヒートロールのシリコンオイル供
給量にも依るが、紙の巻き付きやオフセット現象が起こ
りやすくなる。逆に120℃を越えると紙上に転写した
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各色トナーの定
着時における溶融混合が不完全となり、発色不良とな
る。
【0030】本発明におけるカラー用ポリエステル樹脂
の重量平均分子量は、5000〜20000であるのが
好ましく、より好ましくは7000〜12000であ
る。重量平均分子量が5000以下であると樹脂が脆く
なりすぎて、トナー化粉砕時に2ミクロン以下の微粉が
大量に生成し、分級収率が低下する。逆に重量平均分子
量が20000を越えると樹脂が強靱になりすぎ、トナ
ーの粉砕性(生産性)が低下する。
の重量平均分子量は、5000〜20000であるのが
好ましく、より好ましくは7000〜12000であ
る。重量平均分子量が5000以下であると樹脂が脆く
なりすぎて、トナー化粉砕時に2ミクロン以下の微粉が
大量に生成し、分級収率が低下する。逆に重量平均分子
量が20000を越えると樹脂が強靱になりすぎ、トナ
ーの粉砕性(生産性)が低下する。
【0031】本発明におけるポリエステル樹脂の酸価は
30mg・KOH/g以下、水酸基価は60mg・KO
H/g以下が好ましい。本発明におけるポリエステル樹
脂は、通常のポリエステル合成法すなわち多塩基酸成分
と多価アルコール成分をエステル化反応またはエステル
交換反応せしめ、縮合水、低沸点のアルコール成分等を
系外に留出せしめつつ重縮合する方法によって合成され
る。
30mg・KOH/g以下、水酸基価は60mg・KO
H/g以下が好ましい。本発明におけるポリエステル樹
脂は、通常のポリエステル合成法すなわち多塩基酸成分
と多価アルコール成分をエステル化反応またはエステル
交換反応せしめ、縮合水、低沸点のアルコール成分等を
系外に留出せしめつつ重縮合する方法によって合成され
る。
【0032】重縮合に際しては、公知の重合触媒、例え
ばチタンテトラブトキサイド、ジブチルスズオキサイ
ド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモ
ン、二酸化ゲルマニウムなどを用いることができる。
ばチタンテトラブトキサイド、ジブチルスズオキサイ
ド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモ
ン、二酸化ゲルマニウムなどを用いることができる。
【0033】本発明におけるポリエステル樹脂は単独で
用いるのが好ましいが、本発明の目的を逸脱しない範囲
で、他の樹脂、例えばスチレンアクリル樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂などとブレンドして
も用いることも可能である。
用いるのが好ましいが、本発明の目的を逸脱しない範囲
で、他の樹脂、例えばスチレンアクリル樹脂、エポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂などとブレンドして
も用いることも可能である。
【0034】本発明におけるポリエステル樹脂を用いた
トナ−の製造法及びトナ−配合例を記載する。先ず、本
発明にかかわる結着樹脂を粉砕し、着色剤、摩擦帯電性
を調整するための帯電制御剤等を加えてプレミックス
し、押出し機、加圧ニ−ダ−等で溶融混練後、粉砕分級
し、最後にシリカ微粉末などの流動性向上剤をドライブ
レンドして、トナ−を得るものである。
トナ−の製造法及びトナ−配合例を記載する。先ず、本
発明にかかわる結着樹脂を粉砕し、着色剤、摩擦帯電性
を調整するための帯電制御剤等を加えてプレミックス
し、押出し機、加圧ニ−ダ−等で溶融混練後、粉砕分級
し、最後にシリカ微粉末などの流動性向上剤をドライブ
レンドして、トナ−を得るものである。
【0035】着色剤としては、例えば下記の中から単独
または混合して用いることができる。黄色顔料として
は、 C.I.NO. C.I. 顔料名 化学構造 Pig.NO. 21127 Y−81 KET yellow 401 不溶性ジスアゾ Y−154 KET yellow 402 ベンズイミダゾロ ン21105 Y−17 KET yellow 403 不溶性ジスアゾ 21095 Y−14 KET yellow 404 不溶性ジスアゾ 21100 Y−13 KET yellow 405 不溶性ジスアゾ 21090 Y−12 KET yellow 406 不溶性ジスアゾ マゼンタ顔料としては 15865:3 R−48−3 KET Red 305 アゾレーキ 15850:3 R−57−1 KET Red 306 アゾレーキ 15850:3 R−57−1 KET Red 307 アゾレーキ 12360 R−31 KET Red 308 アゾレーキ 73915 R−122 KET Red 309 キナクリドン系 シアン顔料としては 74160 B−15−6 KET Blue 102 フタロシアニン系 74160 B−15 KET Blue 103 〃 74160 B−15−3 KET Blue 104 〃 74160 B−15−4 KET Blue 105 〃 74160 B−15−4 KET Blue 106 〃 B−68 KET Blue 107 〃 が挙げられ、他にC.I.Pigment Red 5、
C.I.PigmentRed 6、C.I.Pigm
ent Red 207、 C.I.PigmentYe
llow 15、C.I.Pigment Blue 1
6などが挙げられる。但しこれらに限定されるものでは
ない。
または混合して用いることができる。黄色顔料として
は、 C.I.NO. C.I. 顔料名 化学構造 Pig.NO. 21127 Y−81 KET yellow 401 不溶性ジスアゾ Y−154 KET yellow 402 ベンズイミダゾロ ン21105 Y−17 KET yellow 403 不溶性ジスアゾ 21095 Y−14 KET yellow 404 不溶性ジスアゾ 21100 Y−13 KET yellow 405 不溶性ジスアゾ 21090 Y−12 KET yellow 406 不溶性ジスアゾ マゼンタ顔料としては 15865:3 R−48−3 KET Red 305 アゾレーキ 15850:3 R−57−1 KET Red 306 アゾレーキ 15850:3 R−57−1 KET Red 307 アゾレーキ 12360 R−31 KET Red 308 アゾレーキ 73915 R−122 KET Red 309 キナクリドン系 シアン顔料としては 74160 B−15−6 KET Blue 102 フタロシアニン系 74160 B−15 KET Blue 103 〃 74160 B−15−3 KET Blue 104 〃 74160 B−15−4 KET Blue 105 〃 74160 B−15−4 KET Blue 106 〃 B−68 KET Blue 107 〃 が挙げられ、他にC.I.Pigment Red 5、
C.I.PigmentRed 6、C.I.Pigm
ent Red 207、 C.I.PigmentYe
llow 15、C.I.Pigment Blue 1
6などが挙げられる。但しこれらに限定されるものでは
ない。
【0036】このうちKETシリーズの顔料は大日本イ
ンキ化学工業(株)から入手できる。油溶性染料として
は C.I.Solvent Red 24 C.I.Solvent Violet 13 C.I.Solvent Blue 7 C.I.Solvent Blue 35 C.I.Solvent Brown 5 C.I.Solvent Yellow 2 C.I.Solvent Yellow 14 C.I.Solvent Orange 7 C.I.Solvent Red 3 などが挙げられる。
ンキ化学工業(株)から入手できる。油溶性染料として
は C.I.Solvent Red 24 C.I.Solvent Violet 13 C.I.Solvent Blue 7 C.I.Solvent Blue 35 C.I.Solvent Brown 5 C.I.Solvent Yellow 2 C.I.Solvent Yellow 14 C.I.Solvent Orange 7 C.I.Solvent Red 3 などが挙げられる。
【0037】帯電制御剤としては、負帯電を与えるもの
としてサルチル酸又はサルチル酸とアルキルアルコール
のエステルの金属錯化合物、電子受容性金属錯体などが
使用されうるが、本発明のポリエステル樹脂自体が負帯
電性を有しているので、必ずしも必須ではない。正帯電
を与えるものとしては、アルコオキシ化アミン、第4級
アンモニウム塩、アルキルアミド等が用いられる。
としてサルチル酸又はサルチル酸とアルキルアルコール
のエステルの金属錯化合物、電子受容性金属錯体などが
使用されうるが、本発明のポリエステル樹脂自体が負帯
電性を有しているので、必ずしも必須ではない。正帯電
を与えるものとしては、アルコオキシ化アミン、第4級
アンモニウム塩、アルキルアミド等が用いられる。
【0038】耐オフセット性向上剤としては、従来の黒
トナーの場合には通常ポリプロピレンワックス、ポリエ
チレンワックスなど低分子量ポリオレフィンが好んで用
いられるが、本発明の目的とする透明性、発色性の良い
カラートナーの原料としては好ましいものではない。一
般に低分子量ポリオレフィンはポリエステルと相溶性が
悪く、透明性を損なうためである。
トナーの場合には通常ポリプロピレンワックス、ポリエ
チレンワックスなど低分子量ポリオレフィンが好んで用
いられるが、本発明の目的とする透明性、発色性の良い
カラートナーの原料としては好ましいものではない。一
般に低分子量ポリオレフィンはポリエステルと相溶性が
悪く、透明性を損なうためである。
【0039】
【実施例】以下に実施例、比較例等を記載し本発明を詳
述する。なお、例中の部は重量基準である。
述する。なお、例中の部は重量基準である。
【0040】(合成例−1)攪拌機、温度計、N2 ガス
導入管、分留管を有するフラスコにシクロヘキサンジメ
タノ−ル 576部(4モル相当)、ビスフェノールA
エチレンオキサイド2.2モル付加物 1950部(6
モル相当)、ついでテレフタル酸 1461部(8.8
モル相当)とジブチル錫オキサイド 4部を仕込み、N
2 ガス気流下攪拌加熱昇温し、240℃にて脱水縮合反
応を行った。その際原料モノマーが留出しないよう注意
を払い、もし留出した場合には留出分を補填して、仕込
組成通りの樹脂組成となるよう調整した。酸価が5mg
・KOH/gとなる迄反応した後取り出して、固形のポ
リエステル樹脂を得た。
導入管、分留管を有するフラスコにシクロヘキサンジメ
タノ−ル 576部(4モル相当)、ビスフェノールA
エチレンオキサイド2.2モル付加物 1950部(6
モル相当)、ついでテレフタル酸 1461部(8.8
モル相当)とジブチル錫オキサイド 4部を仕込み、N
2 ガス気流下攪拌加熱昇温し、240℃にて脱水縮合反
応を行った。その際原料モノマーが留出しないよう注意
を払い、もし留出した場合には留出分を補填して、仕込
組成通りの樹脂組成となるよう調整した。酸価が5mg
・KOH/gとなる迄反応した後取り出して、固形のポ
リエステル樹脂を得た。
【0041】(合成例2〜4、比較合成例1〜3)合成
例−1と同様にしてポリエステル樹脂を合成した。合成
例、比較合成例で使用した原料組成を表1に、得られた
各ポリエステル樹脂の物性値を表2及び表3に示す。
例−1と同様にしてポリエステル樹脂を合成した。合成
例、比較合成例で使用した原料組成を表1に、得られた
各ポリエステル樹脂の物性値を表2及び表3に示す。
【0042】各物性値の測定は常法により、下記の如く
行った。 *環球式軟化点:明峰社製作所製 環球式自動軟化点試
験器 25D5−ASP−M4SP型を用いて測定し
た。 *ガラス転移温度:セイコー電子工業製 示差走査熱量
計DSC220Cを用い、JIS K−7121に準じ
て、測定した。 *溶融粘度:島津製作所製 フローテスターCFT−5
00を用い、ノズル径0.5mm、ノズル長1mm、荷
重80Kg、昇温速度5℃/分で測定した。 *重量平均分子量:東ソー製GPC測定機 HLCー8
020を用い、カラムは東ソー製TSKーGー5000
HXL、4000HXL,3000HXL,2000H
XLの4本。0.3W/V%のTHF溶液で測定。検量
線は標準ポリスチレンで作成した。 *ヘーズ値:スガ試験機製 積分球式光線透過率測定装
置(全自動直読ヘーズメーター HGM−20P)を用
い、直径45mm、厚み7mmの試験片で測定した。ヘ
ーズ値(H)は拡散透過率(Td)と全透過率(Tt)
の比で表示される。 H=Td/Tt ×100 % *ガードナー色数: ガードナーヘリーゲ比色計を用
い、ASTM D−154−58に準じて測定した。
行った。 *環球式軟化点:明峰社製作所製 環球式自動軟化点試
験器 25D5−ASP−M4SP型を用いて測定し
た。 *ガラス転移温度:セイコー電子工業製 示差走査熱量
計DSC220Cを用い、JIS K−7121に準じ
て、測定した。 *溶融粘度:島津製作所製 フローテスターCFT−5
00を用い、ノズル径0.5mm、ノズル長1mm、荷
重80Kg、昇温速度5℃/分で測定した。 *重量平均分子量:東ソー製GPC測定機 HLCー8
020を用い、カラムは東ソー製TSKーGー5000
HXL、4000HXL,3000HXL,2000H
XLの4本。0.3W/V%のTHF溶液で測定。検量
線は標準ポリスチレンで作成した。 *ヘーズ値:スガ試験機製 積分球式光線透過率測定装
置(全自動直読ヘーズメーター HGM−20P)を用
い、直径45mm、厚み7mmの試験片で測定した。ヘ
ーズ値(H)は拡散透過率(Td)と全透過率(Tt)
の比で表示される。 H=Td/Tt ×100 % *ガードナー色数: ガードナーヘリーゲ比色計を用
い、ASTM D−154−58に準じて測定した。
【0043】
【表1】 (注)数値はモル数を表わす。
【0044】CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール NPG:ネオペンチルグリコール BPAEO:ビスフェノールAエチレンオキサイド2.
2モル付加物 BPAPO:ビスフェノールAプロピレンオキサイド
2.2モル付加物 TPA:テレフタル酸 TMAn:無水トリメリット酸
ノール NPG:ネオペンチルグリコール BPAEO:ビスフェノールAエチレンオキサイド2.
2モル付加物 BPAPO:ビスフェノールAプロピレンオキサイド
2.2モル付加物 TPA:テレフタル酸 TMAn:無水トリメリット酸
【0045】
【表2】 表中、急冷は100℃/分以上、徐冷は0.1℃/分以
下での冷却を表わす。
下での冷却を表わす。
【0046】(実施例1〜3、比較例1〜3)合成例1
〜3及び比較合成例1〜3で得られたポリエステル樹脂
を用い、下記の方法でカラートナ−を作成した。
〜3及び比較合成例1〜3で得られたポリエステル樹脂
を用い、下記の方法でカラートナ−を作成した。
【0047】シアントナーは結着樹脂100部に対し
て、KET Blue 103(C.I.Pigmen
t Blue 15)5部、ボントロンE−84(オリ
エント化学製帯電制御剤)3部を混合し加熱ロールで溶
融混練後、ジェットミルで粉砕、粒子径5〜15μmを
分級採取し、アエロジルR−972(日本アエロジル製
疎水化処理シリカ)0.4部を外添して平均粒径10μ
mのシアントナーを得た。 他の色のトナーも着色顔料
とその配合量を変える以外は全く同様にして作成した。
すなわち、マゼンタトナーはKET Red 309
(C.I.Pigment Red 122)を3部、
イエロートナーはKET Yellow 403(C.
I.Pigment Yellow 17)を4部、ブラ
ックトナーはKET Yellow 403を1.2
部、C.I.Pigment Red6を2.7部、
C.I.Pigment Blue16を1.1部 配
合して作成した。
て、KET Blue 103(C.I.Pigmen
t Blue 15)5部、ボントロンE−84(オリ
エント化学製帯電制御剤)3部を混合し加熱ロールで溶
融混練後、ジェットミルで粉砕、粒子径5〜15μmを
分級採取し、アエロジルR−972(日本アエロジル製
疎水化処理シリカ)0.4部を外添して平均粒径10μ
mのシアントナーを得た。 他の色のトナーも着色顔料
とその配合量を変える以外は全く同様にして作成した。
すなわち、マゼンタトナーはKET Red 309
(C.I.Pigment Red 122)を3部、
イエロートナーはKET Yellow 403(C.
I.Pigment Yellow 17)を4部、ブラ
ックトナーはKET Yellow 403を1.2
部、C.I.Pigment Red6を2.7部、
C.I.Pigment Blue16を1.1部 配
合して作成した。
【0048】得られたカラートナ−5部、スチレンアク
リル樹脂をコーティングしたフェライトキャリア95部
を混合して現像剤を調整、市販のカラー電子写真複写機
(シリコンオイル塗布型ヒ−トロ−ル定着装置内蔵)に
て画像出しを行なった。
リル樹脂をコーティングしたフェライトキャリア95部
を混合して現像剤を調整、市販のカラー電子写真複写機
(シリコンオイル塗布型ヒ−トロ−ル定着装置内蔵)に
て画像出しを行なった。
【0049】その結果を表4に示す。全ての項において
○又は◎なら本発明のカラートナーとして適用可能であ
る。各物性値の測定は常法により下記のとおり行った。 *耐熱凝集性:トナー20gを100ccのサンプル瓶
に入れ、50℃の熱風乾燥機中24時間静置したものを
瓶を逆さにして紙上に広げ、凝集ブロックを観察評価し
た。 *定着性:シアントナーで現像したベタ面をセロテープ
で剥離テストを行った。 *耐オフセット性:シアントナーで帯状ベタ面を連続し
て現像し、オフセット像の発生の有無、ロールの汚れの
有無、紙巻き付きの有無をチェックした。 *発色性の評価:シアン、マゼンタ、イエロー、ブラッ
クの全トナーを使用、標準カラー原稿を使用してトナー
定着像のフラット性、中間色の再現性を目視判断した。
○又は◎なら本発明のカラートナーとして適用可能であ
る。各物性値の測定は常法により下記のとおり行った。 *耐熱凝集性:トナー20gを100ccのサンプル瓶
に入れ、50℃の熱風乾燥機中24時間静置したものを
瓶を逆さにして紙上に広げ、凝集ブロックを観察評価し
た。 *定着性:シアントナーで現像したベタ面をセロテープ
で剥離テストを行った。 *耐オフセット性:シアントナーで帯状ベタ面を連続し
て現像し、オフセット像の発生の有無、ロールの汚れの
有無、紙巻き付きの有無をチェックした。 *発色性の評価:シアン、マゼンタ、イエロー、ブラッ
クの全トナーを使用、標準カラー原稿を使用してトナー
定着像のフラット性、中間色の再現性を目視判断した。
【0050】
【表3】 *: THF等の溶剤に不溶の為測定不可 **: 白濁の為測定不可 ***:100℃では全く流出せず
【0051】
【表4】 耐熱凝集性: ◎:殆ど凝集ブロックなし。 ○:わ
ずかにあるが容易にほぐれる。 △:やや多量でほぐれ
にくい。 ×: かなり硬いブロック。××:瓶から出
ない。 定着性: ◎:殆どセロテープに付着しない。 ○:わ
ずかにセロテープに付着。△:30%程度セロテープに
付着。 ×:60%程度付着。
ずかにあるが容易にほぐれる。 △:やや多量でほぐれ
にくい。 ×: かなり硬いブロック。××:瓶から出
ない。 定着性: ◎:殆どセロテープに付着しない。 ○:わ
ずかにセロテープに付着。△:30%程度セロテープに
付着。 ×:60%程度付着。
【0052】××:ほとんどが剥離。 耐オフセット性: ○:1万枚以上問題なし。 ×:
1万枚までにオフセット現象が現れる。
1万枚までにオフセット現象が現れる。
【0053】発色性: ◎:極めて優れている。 ○:
優れている。 △:やや不満である。 ×:
明らかに色再現が悪い。
優れている。 △:やや不満である。 ×:
明らかに色再現が悪い。
【0054】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂を結着樹脂と
して用いることにより、発色性、耐熱凝集性、定着性、
耐オフセット性の優れたカラートナ−を得る事が出来
る。
して用いることにより、発色性、耐熱凝集性、定着性、
耐オフセット性の優れたカラートナ−を得る事が出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−9278(JP,A) 特開 平4−239022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08
Claims (1)
- 【請求項1】多塩基酸成分がテレフタル酸を主成分と
し、多価アルコール成分が1,4−シクロヘキサンジメ
タノール(A)と下式(1)で表されるグリコール
(B)とを主成分とし、該(A):該(B)のモル比が
35:65〜65:35であり、且つ多価アルコール成
分中該(A)と該(B)との合計を90モル%以上含有
し、ガラス転移温度Tgが55〜75℃、重量平均分子
量Mwが5000〜20000、100℃における溶融
粘度が104〜106ポイズ、環求法軟化点SPが90〜
120℃であることを特徴とするポリエステル樹脂を結
着樹脂とする静電荷像現像用カラートナー。 【化1】 (式中、Rは炭素数2または3のアルキレン基であり、
mおよびnは整数であって、2≦m+n≦4である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03331930A JP3128907B2 (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 静電荷像現像用カラートナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03331930A JP3128907B2 (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 静電荷像現像用カラートナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05165252A JPH05165252A (ja) | 1993-07-02 |
JP3128907B2 true JP3128907B2 (ja) | 2001-01-29 |
Family
ID=18249231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03331930A Expired - Fee Related JP3128907B2 (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 静電荷像現像用カラートナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
US7306887B2 (en) | 2003-03-19 | 2007-12-11 | Ricoh Company, Ltd. | Toner and developer for electrostatic development, production thereof, image forming process and apparatus using the same |
US7867682B2 (en) | 2006-03-16 | 2011-01-11 | Ricoh Company Limited | Toner for developing electrostatic image, and developer, toner container, image forming apparatus and process cartridge using the toner |
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---|---|---|---|---|
JP3358004B2 (ja) * | 1993-11-15 | 2002-12-16 | 株式会社リコー | カラートナー |
JPH08123074A (ja) * | 1994-10-20 | 1996-05-17 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像定着方法 |
JPH08211655A (ja) * | 1994-12-09 | 1996-08-20 | Dainippon Ink & Chem Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP3471118B2 (ja) * | 1995-04-25 | 2003-11-25 | 三菱レイヨン株式会社 | フルカラートナー用ポリエステル樹脂 |
JP2002006548A (ja) * | 2000-06-21 | 2002-01-09 | Mitsubishi Chemicals Corp | 画像形成方法及び画像形成装置 |
JP2002006539A (ja) * | 2000-06-23 | 2002-01-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | 電子写真用トナー及びその製法 |
JP3945153B2 (ja) | 2000-06-28 | 2007-07-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用トナーおよびその製造方法、並びに、電子写真用現像剤、画像形成方法 |
JP3794264B2 (ja) | 2000-12-12 | 2006-07-05 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用現像剤および画像形成方法 |
JP2002311643A (ja) * | 2001-04-10 | 2002-10-23 | Sharp Corp | 電子写真用トナー |
JP2003149865A (ja) * | 2001-11-14 | 2003-05-21 | Sharp Corp | 現像用トナー |
JP3820973B2 (ja) | 2001-12-04 | 2006-09-13 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用トナー及びその製造方法及び静電荷像現像剤及び画像形成方法 |
JP3794336B2 (ja) * | 2002-03-08 | 2006-07-05 | シャープ株式会社 | 電子写真用トナーおよび現像剤 |
JP2005025144A (ja) * | 2002-07-30 | 2005-01-27 | Sekisui Chem Co Ltd | トナー用樹脂組成物及びトナー |
US7485401B2 (en) | 2002-07-30 | 2009-02-03 | Mitsui Chemicals, Inc. | Resin composition for toner, and toners |
JP4037731B2 (ja) * | 2002-10-11 | 2008-01-23 | 三井化学株式会社 | トナー用樹脂組成物及びトナー |
JP4032940B2 (ja) * | 2002-11-25 | 2008-01-16 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用現像剤及び画像形成方法 |
JP4400192B2 (ja) * | 2003-12-01 | 2010-01-20 | パナソニック株式会社 | トナー、トナーにおける結着樹脂および結晶性樹脂成分の選定方法 |
JP4297795B2 (ja) * | 2004-01-26 | 2009-07-15 | 株式会社リコー | 静電荷像現像用トナー、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置 |
US7410741B2 (en) | 2005-02-28 | 2008-08-12 | Fuji Xerox Co., Ltd | Toner for electrophotography and developer for electrophotography, as well as image forming method |
JP4075949B2 (ja) | 2006-07-28 | 2008-04-16 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷現像用トナー、静電荷現像用現像剤、カートリッジ及び画像形成装置 |
KR102157563B1 (ko) | 2015-06-01 | 2020-09-18 | 미쯔비시 케미컬 주식회사 | 토너용 결합제 수지, 토너 및 그의 제조 방법 |
-
1991
- 1991-12-16 JP JP03331930A patent/JP3128907B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7306887B2 (en) | 2003-03-19 | 2007-12-11 | Ricoh Company, Ltd. | Toner and developer for electrostatic development, production thereof, image forming process and apparatus using the same |
US7867682B2 (en) | 2006-03-16 | 2011-01-11 | Ricoh Company Limited | Toner for developing electrostatic image, and developer, toner container, image forming apparatus and process cartridge using the toner |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05165252A (ja) | 1993-07-02 |
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