JP3108262B2 - 研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤 - Google Patents
研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ポビドンヨード等を配
合した歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療及び予防のための
口腔用半練状製剤であって、研磨剤を含有しない口腔用
半練状製剤に関する。
合した歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療及び予防のための
口腔用半練状製剤であって、研磨剤を含有しない口腔用
半練状製剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】ポビドンヨードが歯周病菌に対し有効で
あることはよく知られている（歯界展望：第７０巻、第
６号（１９８７）ｐ．１４０９〜１４１５／日本歯科大
学歯学会大会（平成元年度）講演抄録ｐ．２６平成元年
９月１０日）。又、ポビドンヨードを含有する溶液の安
定化剤としてヨウ化カリウム及び／又はヨウ化ナトリウ
ムが、歯磨剤の安定化剤としてヨウ化カリウム及び／又
はヨウ化ナトリウムと塩化ナトリウム及び／又は塩化カ
リウムが用いられることが知られている（特開平2−213
348号公報、特開平 4−173726号公報、特願平 4−15634
1号）。しかし、これらの製品が市場に流通する間、品
質を確保するためには、これら安定化剤の配合量を多く
する必要があるが、えぐみ、塩味があり、使用感からよ
り味のよい安定化剤が望まれている。
あることはよく知られている（歯界展望：第７０巻、第
６号（１９８７）ｐ．１４０９〜１４１５／日本歯科大
学歯学会大会（平成元年度）講演抄録ｐ．２６平成元年
９月１０日）。又、ポビドンヨードを含有する溶液の安
定化剤としてヨウ化カリウム及び／又はヨウ化ナトリウ
ムが、歯磨剤の安定化剤としてヨウ化カリウム及び／又
はヨウ化ナトリウムと塩化ナトリウム及び／又は塩化カ
リウムが用いられることが知られている（特開平2−213
348号公報、特開平 4−173726号公報、特願平 4−15634
1号）。しかし、これらの製品が市場に流通する間、品
質を確保するためには、これら安定化剤の配合量を多く
する必要があるが、えぐみ、塩味があり、使用感からよ
り味のよい安定化剤が望まれている。
【０００３】少糖類の糖アルコールであるマルチトール
（還元麦芽糖）、ラクチトール（還元乳糖）が、歯磨剤
の潤性保湿剤として、従来のものに比べて粘稠で比重が
高く、保湿性、香味もすぐれていることから用いられて
いる（特公昭40−15120 号、特開昭49−31832号）。し
かし、マルチトール及びラクチトールは研磨剤を含有し
た従来の歯磨剤の潤性保湿剤として優れた物性を有して
いることから用いられているのであって、ポビドンヨー
ドの安定化剤として、また歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治
療及び予防のための半練状製剤の基剤として用いられて
いるのではない。
（還元麦芽糖）、ラクチトール（還元乳糖）が、歯磨剤
の潤性保湿剤として、従来のものに比べて粘稠で比重が
高く、保湿性、香味もすぐれていることから用いられて
いる（特公昭40−15120 号、特開昭49−31832号）。し
かし、マルチトール及びラクチトールは研磨剤を含有し
た従来の歯磨剤の潤性保湿剤として優れた物性を有して
いることから用いられているのであって、ポビドンヨー
ドの安定化剤として、また歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治
療及び予防のための半練状製剤の基剤として用いられて
いるのではない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポビ
ドンヨードを含有する歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療及
び予防のための口腔用半練状製剤で、適度な粘度があ
り、味がよく、且つ、長期保存安定性がよい、研磨剤を
含有しない口腔用半練状製剤を提供することである。
ドンヨードを含有する歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療及
び予防のための口腔用半練状製剤で、適度な粘度があ
り、味がよく、且つ、長期保存安定性がよい、研磨剤を
含有しない口腔用半練状製剤を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、有効成分とし
て、ポビドンヨード１重量部に対し、ヨウ化カリウム０
〜５０重量部、基剤及び安定化剤として少糖類の糖アル
コール１〜３００重量部、且つ製剤の総重量中ポビドン
ヨード０．１〜２０重量％を少なくとも含有し、歯肉炎
・歯槽膿漏・口内炎治療及び予防のための口腔用半練状
製剤であって、該少糖類の糖アルコールによって適度な
粘度があり、味がよく、且つ、長期保存安定性がよいこ
とを特徴とする研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤で
ある。
て、ポビドンヨード１重量部に対し、ヨウ化カリウム０
〜５０重量部、基剤及び安定化剤として少糖類の糖アル
コール１〜３００重量部、且つ製剤の総重量中ポビドン
ヨード０．１〜２０重量％を少なくとも含有し、歯肉炎
・歯槽膿漏・口内炎治療及び予防のための口腔用半練状
製剤であって、該少糖類の糖アルコールによって適度な
粘度があり、味がよく、且つ、長期保存安定性がよいこ
とを特徴とする研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤で
ある。
【０００６】本発明にかかわる研磨剤を含有しない口腔
用半練製剤のｐＨの範囲としては1.5〜7.5、好ましくは
3.0〜5.0が適当である。歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療
及び予防のための口腔用半練製剤の基剤に必要な物理化
学的特性は、研磨剤を含有しなくても適度な粘度があ
り、味がよく、且つ化学的に安定なことである。この条
件に合うものとして、糖を還元して化学的に安定化した
糖アルコールを選択した。
用半練製剤のｐＨの範囲としては1.5〜7.5、好ましくは
3.0〜5.0が適当である。歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療
及び予防のための口腔用半練製剤の基剤に必要な物理化
学的特性は、研磨剤を含有しなくても適度な粘度があ
り、味がよく、且つ化学的に安定なことである。この条
件に合うものとして、糖を還元して化学的に安定化した
糖アルコールを選択した。
【０００７】糖類として単糖類, 少糖類, 多糖類が知ら
れている。粘度に関しては、単糖類の糖アルコール、例
えばソルビトール、キシリトール、マンニトール等を基
剤とし、増粘剤を添加して適度な粘度を有する製剤を得
ることは可能であるが、これらの増粘剤はポビドンヨー
ドの安定性を害するため、本発明の目的には合わない。
れている。粘度に関しては、単糖類の糖アルコール、例
えばソルビトール、キシリトール、マンニトール等を基
剤とし、増粘剤を添加して適度な粘度を有する製剤を得
ることは可能であるが、これらの増粘剤はポビドンヨー
ドの安定性を害するため、本発明の目的には合わない。
【０００８】少糖類の糖アルコール、例えばマルチトー
ル、ラクチトール、マルチトライトール、マルチテトラ
オール等は適度な粘度が得られ適している。多糖類の糖
アルコールでは、少糖類に比し粘度が高くなるので、少
糖類との組合せで適度な粘度を得ることができる。
ル、ラクチトール、マルチトライトール、マルチテトラ
オール等は適度な粘度が得られ適している。多糖類の糖
アルコールでは、少糖類に比し粘度が高くなるので、少
糖類との組合せで適度な粘度を得ることができる。
【０００９】ポビドンヨードは化学的に極めて活性で、
非常に安定性が悪く、通常用いられている増粘剤を配合
し、常温で保持した場合、数日間で有効ヨウ素含量が著
しく低減する。ポビドンヨードを配合した製剤の安定性
を改善するために、従来、ヨウ化カリウム／又はヨウ化
ナトリウムを２〜３重量％、さらに塩化ナトリウム及び
／又は塩化カリウムを５〜10重量％が配合されている。
これらの配合品では安定性は改善されているが、えぐ
み、塩味があり、使用感が好ましくない。
非常に安定性が悪く、通常用いられている増粘剤を配合
し、常温で保持した場合、数日間で有効ヨウ素含量が著
しく低減する。ポビドンヨードを配合した製剤の安定性
を改善するために、従来、ヨウ化カリウム／又はヨウ化
ナトリウムを２〜３重量％、さらに塩化ナトリウム及び
／又は塩化カリウムを５〜10重量％が配合されている。
これらの配合品では安定性は改善されているが、えぐ
み、塩味があり、使用感が好ましくない。
【００１０】しかし、糖類ではポビドンヨードと反応が
起こり、有効ヨウ素量が経時的に減少し、目的とする製
剤を得ることができない。一方、糖類をほぼ完全に還元
して得られる糖アルコール類では、ポビドンヨードとの
反応がほとんど進行せず、ポビドンヨードは長期間にわ
たって安定である。このポビドンヨードの保存安定性
は、使用する糖の還元の程度が関与し、より安定性のよ
い製剤を得るためには、限りなく完全に近く還元された
糖アルコールを用いることが重要で、少なくとも未還元
物の存在は５％以下でなければならない。
起こり、有効ヨウ素量が経時的に減少し、目的とする製
剤を得ることができない。一方、糖類をほぼ完全に還元
して得られる糖アルコール類では、ポビドンヨードとの
反応がほとんど進行せず、ポビドンヨードは長期間にわ
たって安定である。このポビドンヨードの保存安定性
は、使用する糖の還元の程度が関与し、より安定性のよ
い製剤を得るためには、限りなく完全に近く還元された
糖アルコールを用いることが重要で、少なくとも未還元
物の存在は５％以下でなければならない。
【００１１】少糖類の糖アルコールのうち、マルトース
（麦芽糖）を７５％程度含有する水飴のほぼ完全な還元
物、即ちマルチトールを主たる組成物とする、いわゆる
還元麦芽糖水飴を用いることで、安定性及び半練状の物
性等の優位性を充分保つことができる。この場合、還元
麦芽糖水飴中の、いわゆる不純物である非還元物、即ち
糖類はポビドンヨードの安定性を害するので、用いる還
元麦芽糖水飴の還元率は少なくとも９５％以上、望まし
くは９８％以上でなければならない。また、還元麦芽糖
水飴中、マルチトール以外の少糖類の糖アルコールであ
るマルチトライトール、マルチテトラオール等もポビド
ンヨードの安定性には良好である。分子量が大きな糖が
多くなる程、製剤の粘度は上昇するため、分子量の小さ
な糖と分子量の大きな糖の配合比率を調整することによ
り、適度な粘度を得ることができる。
（麦芽糖）を７５％程度含有する水飴のほぼ完全な還元
物、即ちマルチトールを主たる組成物とする、いわゆる
還元麦芽糖水飴を用いることで、安定性及び半練状の物
性等の優位性を充分保つことができる。この場合、還元
麦芽糖水飴中の、いわゆる不純物である非還元物、即ち
糖類はポビドンヨードの安定性を害するので、用いる還
元麦芽糖水飴の還元率は少なくとも９５％以上、望まし
くは９８％以上でなければならない。また、還元麦芽糖
水飴中、マルチトール以外の少糖類の糖アルコールであ
るマルチトライトール、マルチテトラオール等もポビド
ンヨードの安定性には良好である。分子量が大きな糖が
多くなる程、製剤の粘度は上昇するため、分子量の小さ
な糖と分子量の大きな糖の配合比率を調整することによ
り、適度な粘度を得ることができる。
【００１２】本発明の研磨剤を含有しない口腔用半練状
製剤の配合成分としては、上述した有効成分、基剤以外
にその他の任意成分として湿潤剤、増粘剤、発泡剤、安
定化剤、甘味剤、防腐剤、香味剤、着色剤等が配合され
る。このような任意成分として具体的には、湿潤剤とし
てグリセリン、ソルビトール、プロピレングルコール、
ポリエチレングリコール等が例示される。
製剤の配合成分としては、上述した有効成分、基剤以外
にその他の任意成分として湿潤剤、増粘剤、発泡剤、安
定化剤、甘味剤、防腐剤、香味剤、着色剤等が配合され
る。このような任意成分として具体的には、湿潤剤とし
てグリセリン、ソルビトール、プロピレングルコール、
ポリエチレングリコール等が例示される。
【００１３】増粘剤としてカルボキシメチルセルロース
ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カラギーナ
ン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ローカスト
ビーンガム、カーボポール、グアガム、モンモリロナイ
ト、ゼラチン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等が例示される。
ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カラギーナ
ン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ローカスト
ビーンガム、カーボポール、グアガム、モンモリロナイ
ト、ゼラチン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等が例示される。
【００１４】発泡剤としてラウリル硫酸ナトリウム、α
−オリフィンスルホン酸ナトリウム、Ｎ−アシルサルコ
シネート、Ｎ−アシルグルタメート、Ｎ−アシルタウレ
ート、ショ糖脂肪酸エステル、アルマロールアマイド、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪
酸エステル等が例示される。甘味剤としてサッカリンナ
トリウム、ステビオサイド、パラメトキシシンナミック
アルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリ
ラルチン等が例示される。
−オリフィンスルホン酸ナトリウム、Ｎ−アシルサルコ
シネート、Ｎ−アシルグルタメート、Ｎ−アシルタウレ
ート、ショ糖脂肪酸エステル、アルマロールアマイド、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪
酸エステル等が例示される。甘味剤としてサッカリンナ
トリウム、ステビオサイド、パラメトキシシンナミック
アルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリ
ラルチン等が例示される。
【００１５】防腐剤としてパラオキシ安息香酸エステ
ル、安息香酸ナトリウム等が例示される。他の各種有効
成分としてフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化
アンモニウム、フッ化第１スズ、モノフルオロリン酸ナ
トリウムなどのフッ化物、アラントインクロルヒドロキ
シアルミニウム、ヒノキチオール、トラネキサム酸、ア
スコルビン酸、塩化リゾチーム、グリチルリチン酸及び
その塩類、塩化ナトリウム、酢酸ｄ１−α−トコフェロ
ール、α−ビサボロール、イソプロピルメチルフェノー
ル、クロロヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、
アズレン、グリチルレチン酸、銅クロロフィリンナトリ
ウム、乳酸アルミニウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸
及びその誘導体、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミ
ラーゼ、エピジヒドロコレステリン、塩化ベンゼトニウ
ム、ジヒドロコレステロール、トリクロロカルバニリ
ド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、チョウジ、ローズ
マリー、オウゴン、ベニバナなどの抽出物等が例示され
る。
ル、安息香酸ナトリウム等が例示される。他の各種有効
成分としてフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化
アンモニウム、フッ化第１スズ、モノフルオロリン酸ナ
トリウムなどのフッ化物、アラントインクロルヒドロキ
シアルミニウム、ヒノキチオール、トラネキサム酸、ア
スコルビン酸、塩化リゾチーム、グリチルリチン酸及び
その塩類、塩化ナトリウム、酢酸ｄ１−α−トコフェロ
ール、α−ビサボロール、イソプロピルメチルフェノー
ル、クロロヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、
アズレン、グリチルレチン酸、銅クロロフィリンナトリ
ウム、乳酸アルミニウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸
及びその誘導体、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミ
ラーゼ、エピジヒドロコレステリン、塩化ベンゼトニウ
ム、ジヒドロコレステロール、トリクロロカルバニリ
ド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、チョウジ、ローズ
マリー、オウゴン、ベニバナなどの抽出物等が例示され
る。
【００１６】香料として１−メントール、アネトール
等、色素として青色１号, 黄色４号等が例示される。
等、色素として青色１号, 黄色４号等が例示される。
【００１７】
【実施例】比較例１、２
【表１】
【００１８】単糖類ソルビトールについて溶解度上限に
近い70％シロップを使用して上記配合品（比較例１、
２）を試作し、使用感を試験した結果、比較例１は粘度
が低過ぎ、研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤として
不適であった。増粘剤カルボキシメチルセルロースナト
リウムを添加した比較例２は、研磨剤を含有しない口腔
用半練状製剤として適度な粘度を有していた。上記配合
品をポリエチレン容器に入れて、60°及び40°の条件で
保存し、有効ヨウ素を測定し、その残存率を求めた。そ
の結果、比較例１は安定であったが、比較例２はポビド
ンヨードの安定性が悪く、製品化は困難であった。
近い70％シロップを使用して上記配合品（比較例１、
２）を試作し、使用感を試験した結果、比較例１は粘度
が低過ぎ、研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤として
不適であった。増粘剤カルボキシメチルセルロースナト
リウムを添加した比較例２は、研磨剤を含有しない口腔
用半練状製剤として適度な粘度を有していた。上記配合
品をポリエチレン容器に入れて、60°及び40°の条件で
保存し、有効ヨウ素を測定し、その残存率を求めた。そ
の結果、比較例１は安定であったが、比較例２はポビド
ンヨードの安定性が悪く、製品化は困難であった。
【００１９】比較例３、４
【表２】
【００２０】単糖類キシリトールについて溶解度上限に
近い64％キシリトール液をあらかじめ調製し, 上記配合
品（比較例３、４）を試作した後、使用感を試験した結
果、比較例３は比較例１と同様に粘度が低過ぎ、研磨剤
を含有しない口腔用半練状製剤として不適であった。増
粘剤ポリアクリル酸ナトリウムを添加した比較例４は、
研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤として適度な粘度
を有していた。上記配合品をポリエチレン容器に入れ
て、60°及び40°の条件で保存し、有効ヨウ素を測定
し、その残存率を求めた。その結果比較例３は安定であ
ったが、比較例４はポビドンヨードの安定性が悪く、製
品化は困難であった。
近い64％キシリトール液をあらかじめ調製し, 上記配合
品（比較例３、４）を試作した後、使用感を試験した結
果、比較例３は比較例１と同様に粘度が低過ぎ、研磨剤
を含有しない口腔用半練状製剤として不適であった。増
粘剤ポリアクリル酸ナトリウムを添加した比較例４は、
研磨剤を含有しない口腔用半練状製剤として適度な粘度
を有していた。上記配合品をポリエチレン容器に入れ
て、60°及び40°の条件で保存し、有効ヨウ素を測定
し、その残存率を求めた。その結果比較例３は安定であ
ったが、比較例４はポビドンヨードの安定性が悪く、製
品化は困難であった。
【００２１】実施例１、２、比較例５
【表３】
【００２２】二糖類の麦芽糖及び乳糖並びにその糖アル
コールである還元麦芽糖及び還元乳糖につき、各々の溶
解度を測定した結果、濃度は各々31％、14％、63％、57
％であった。乳糖は溶解度が低く、研磨剤を含有しない
口腔用半練状製剤の基剤として不適であった。麦芽糖、
還元麦芽糖及び還元乳糖を用い、上記配合品（比較例
５、実施例１、２）を試作した。 これらの配合品をポ
リエチレン容器に入れ、60°及び40°の条件で保存し、
有効ヨウ素を測定し、その残存率を求めた。実施例１、
２は安定で、製品化が可能であったが、比較例５は実施
例１、２に比べて安定性が悪く、製品化が困難であっ
た。
コールである還元麦芽糖及び還元乳糖につき、各々の溶
解度を測定した結果、濃度は各々31％、14％、63％、57
％であった。乳糖は溶解度が低く、研磨剤を含有しない
口腔用半練状製剤の基剤として不適であった。麦芽糖、
還元麦芽糖及び還元乳糖を用い、上記配合品（比較例
５、実施例１、２）を試作した。 これらの配合品をポ
リエチレン容器に入れ、60°及び40°の条件で保存し、
有効ヨウ素を測定し、その残存率を求めた。実施例１、
２は安定で、製品化が可能であったが、比較例５は実施
例１、２に比べて安定性が悪く、製品化が困難であっ
た。
【００２３】
【発明の効果】本発明にかかわるポビドンヨード配合の
歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療及び予防のための口腔用
半練状製剤は、長期保存安定性がよい。且つ、味がよ
く、研磨剤を含有しなくても適度な粘度があり、使用感
に優れている。
歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療及び予防のための口腔用
半練状製剤は、長期保存安定性がよい。且つ、味がよ
く、研磨剤を含有しなくても適度な粘度があり、使用感
に優れている。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61K 7/16 A61K 33/18
Claims (3)
- 【請求項１】 有効成分として、ポビドンヨード１重量
部に対し、ヨウ化カリウム０〜５０重量部、基剤及び安
定化剤として少糖類の糖アルコール１〜３００重量部、
且つ製剤の総重量中ポビドンヨード０．１〜２０重量％
を少なくとも含有し、歯肉炎・歯槽膿漏・口内炎治療及
び予防のための口腔用半練状製剤であって、該少糖類の
糖アルコールによって適度な粘度があり、味がよく、且
つ、長期保存安定性がよいことを特徴とする研磨剤を含
有しない口腔用半練状製剤。 - 【請求項２】 少糖類の糖アルコール中の未還元物が５
％以下であることを特徴とする請求項１記載の研磨剤を
含有しない口腔用半練状製剤。 - 【請求項３】 少糖類の糖アルコールがマルチトール、
ラクチトール、マルチトライトール、マルチテトラオー
ルから選択される１種、または２種以上であることを特
徴とする請求項１、２いずれか１項記載の研磨剤を含有
しない口腔用半練状製剤。
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