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JP3105438B2 - フォトレジスト組成物 - Google Patents

フォトレジスト組成物

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Publication number
JP3105438B2
JP3105438B2 JP07322312A JP32231295A JP3105438B2 JP 3105438 B2 JP3105438 B2 JP 3105438B2 JP 07322312 A JP07322312 A JP 07322312A JP 32231295 A JP32231295 A JP 32231295A JP 3105438 B2 JP3105438 B2 JP 3105438B2
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JP
Japan
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斉藤太香雄
前田浩平
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板を
製造する際に使用される、光硬化可能なプロペニルエー
テル末端基化合物を含むフォトレジスト組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板の製造、金属の精
密加工等の分野において、エッチング、めっき等に用い
られるレジスト材料として、感光性樹脂組成物およびこ
れらを用いて得られる感光性フィルムが広く用いられて
いる。この感光性フィルムは、光透過性支持体フィル
ム、感光性樹脂、保護フィルムの三層構造よりなり、こ
れを用いて画像形成するには、まず保護フィルムを剥離
した後、該フォトレジストフィルムを銅張積層板に加熱
ロールにより圧着し、光透過性支持体フィルム上にポジ
パターンマスクを密着する。そして、UV等の活性エネ
ルギー線を照射し支持体フィルムを剥離後、アルカリ水
溶液または有機溶剤を噴霧または浸漬してレジストパタ
ーンを形成しさらに露呈した銅箔部分に金属めっきを施
した後、アリカリ水溶液または有機溶剤で硬化レジスト
部分を剥離し、最後に塩化鉄、塩化銅、過酸化水素/硫
酸、アルカリ性アンモニア等の溶液で露呈している銅箔
部分を除去する方法、またはネガパターンにて現像液に
エッチングおよびレジスト剥離する方法が取られてき
た。しかし、従来のフォトレジストフィルムに使用され
る感光性樹脂はアクリル系光ラジカルUV硬化樹脂であ
り、該樹脂の場合、粘着ローラー時に感光性樹脂層と支
持体フィルム間に剥離現象が見られ、該層間に空気が入
り込んで酸素阻害による表面硬化性の低下がおこり、さ
らに光硬化時の体積収縮が大きく、基板との密着性が低
下することにより現像性、感度が低下するという問題が
ある。これらの問題点を克服する組成物としてエポキシ
系光カチオンUV硬化樹脂があるが、光反応性が低いた
め、硬化時に大きなUVエネルギーを必要とする。その
ため、高UVエネルギー照射装置を必要としたり、照射
時間が長くかかるという欠点があった。このような、カ
チオン系UV硬化樹脂の反応性の低さを向上させるため
の方法として、脂環式エポキシ化合物をベースレジンま
たは、希釈剤として用いる方法が知られている(特開平
1−209442号公報など)。しかし、このものはラ
ジカル系UV硬化性樹脂の反応速度に比べると遅く、工
業的に入手できる脂環式エポキシの種類は限られてお
り、実用性能を満足できるものを得るのは困難であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の前述した問題点を解決し、UV等の活性エネルギー線
を照射することにより、高速に硬化し、表面硬化性に優
れ、光硬化時の体積収縮が小さく、基板との密着性に優
れることによる高現像性、高感度のフォトレジスト組成
物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達した。す
なわち本発明は一般式(1)で表されるプロペニルエー
テル末端基を有する(ポリ)エーテルオリゴマー、一般
式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表される
プロペニルエーテル末端基を有するポリエステルオリゴ
マー、一般式(5)で表されるプロペニルエーテル末端
基を有するウレタンオリゴマーおよび一般式(6)また
は(7)で表されるプロペニルエーテル末端基を有する
モノマーの群から選ばれる少なくとも2個のプロペニル
エーテル末端基を有する化合物(A)(数平均分子量が
500以上であるプロペニルエーテル基含有化合物を除
く。)の1種以上、ベースポリマー(B)および光重合
開始剤(C)からなるプリント配線板製造用フォトレジ
スト組成物である。
【化8】 {式中、nは3〜200の整数であり、n個のmは0〜
200の整数であり、mの少なくとも1個は1以上であ
る。n個のR 1 の少なくとも2個はプロペニル基であ
り、残りは水素原子、アルキル、アシルまたはアリール
基でもよい。Aは炭素数2〜12のアルキレン、アリー
レン、アルアルキレンまたはシクロアルキレン基であ
り、mが2以上の場合のAは同一でも異なっていても良
く、(AO)m部分はランダム付加でもブロック付加で
も良い。X 1 は多価アルコール残基である。}
【化9】 {式中、mは1〜200の整数、nは3〜200の整数
であり、X 2 、X 3 はそれぞれHOX 2 OH、HOX 3 OH
で表されるアルキレンジオール、アリーレンジオ ール、
ポリエーテルジオール、ポリウレタンジオールまたはポ
リカーボネートジオールのいずれかのジオールの残基で
あり、Y 1 は多価カルボン酸残基であり、Y 2 は2価カル
ボン酸残基である。n個のR 1 の少なくとも2個はプロ
ペニル基であり、残りは水素原子、アルキル、アシル又
はアリール基でもよい。}
【化10】 {式中、mは1〜200の整数、nは2〜200の整数
であり、X 2 はアルキレンまたはアリーレン基であり、
1 は多価アルコール残基である。n個のR 1 の少なくと
も2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、アルキ
ル、アシルまたはアリール基でもよい。}
【化11】 {式中、mは1〜200、nは2〜200の整数であ
り、X 2 、X 3 はそれぞれ、HOX 2 OH、HOX 3 OHで
表されるアルキレンジオール、アリーレンジオール、ポ
リエーテルジオール、ポリウレタンジオールまたはポリ
カーボネートジオールのいずれかのジオールの残基であ
り、X 1 は多価アルコール残基である。n個のR 1 の少な
くとも2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、ア
ルキル、アシル又はアリール基でもよい。}
【化12】 {式中、mは0〜200、nは3〜200の整数であ
り、Q 1 は−OX 2 O−または−N(R 2 )−X 4 −N(R
2 )−で表される基であり、Q 2 は−OX 2 O−で表され
る基である。X 2 は、HOX 2 OHで表されるアルキルジ
オール、アリールジオール、ポリエーテルジオール、ポ
リエステルジオールまたはポリカーボネートジオールの
いずれかのジオールの残基である。−N(R 2 )−X 4
N(R 2 )−はHN(R 2 )−X 4 −N(R 2 )Hで表され
るジアミン残基であり、X 4 は炭素数2〜12のアルキ
レン、アリーレン、アラルキレンまたはシクロアルキレ
ン基であり、R 2 は炭素数2〜12のアルキル、アリー
ル、アラルキルまたはシクロアルキル基である。Z 1
多価イソシアネート残基であり、Z 2 は2価イソシアネ
ート残基である。n個のR 1 の少なくとも2個はプロペ
ニル基であり、残りは水素原子、アルキル、アシルまた
はアリール基でもよい。}
【化13】 {式中、nは2〜200の整数であり、X 1 は脂肪族多
価アルコール残基である。n個のR 1 の少なくとも2個
はプロペニル基であり、残りは水素原子、アルキル、ア
シルまたはアリール基でもよい。}
【化14】 {式中、nは2〜200、X 2 は、HOX 2 OHで表され
るアルキレンジオール、アリーレンジオール、ポリエー
テルジオール、ポリウレタンジオールまたはポリカーボ
ネートジオールのいずれかのジオールの残基であり、Y
1 は脂肪族多価カルボン酸残基である。n個のR 1 の少な
くとも2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、ア
ルキル、アシルまたはアリール基でもよい。}
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の(A)としては次のもの
があげられる。すなわち、プロペニルエーテル末端基を
有する(ポリ)エーテルオリゴマー、プロペニルエーテ
ル末端基を有するポリエステルオリゴマー、プロペニル
エーテル末端基を有するウレタンオリゴマーおよびプロ
ペニルエーテル末端基を有するモノマーの群から選ばれ
る1種以上のものであり、好ましくはプロペニルエーテ
ル末端基を有するウレタンオリゴマーである。
【0006】本発明の(A)におけるプロペニルエーテ
ル末端基を有する(ポリ)エーテルオリゴマーは下記一
般式(1)で表される化合物である。 X1[−O−(AO)m−R1]n (1) {式中、nは2〜200の整数であり、n個のmは0〜
200の整数でありmの少なくとも1個は1以上であ
る。n個のR1の少なくとも2個はプロペニル基であ
り、残りは水素原子、アルキル、アシルまたはアリール
基でもよい。Aは炭素数2〜12のアルキレン、アリー
レン、アルアルキレンまたはシクロアルキレン基であ
り、mが2以上の場合のAは同一でも異なっていても良
く、(AO)m部分はランダム付加でもブロック付加で
も良い。X1は多価アルコール残基である。}
【0007】一般式(1)において、Aはアルキレン、
アリーレン、アルアルキレンおよびシクロアルキレン基
よりなる群から選ばれる2価の基であり、使用しうるア
ルキレン基の例には、メチレン、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ペンチレン、へキシレン、へプチレン、
オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデ
シレン等があげられる。アリーレン基の例にはフェニレ
ン、ナフチレン、アントリレン、フェナントリレン等が
あげられる。アルアルキレンの例には、ベンジレン、1
−フェニチレン、2−フェニチレン、3−フェニルプロ
ピレン、2−フェニルプロピレン、1−フェニルプロピ
レンなどがあげられる。シクロアルキレン基の例には、
シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレ
ン、シクロオクチレン等があげられる。これらのうち好
ましくは、エチレン基およびプロピレン基である。アル
キレン基が長くなると開始剤の溶解性が悪くなる。
【0008】X1は多価アルコール残基であり、多価ア
ルコールとしては以下のものがあげられる。例えば、グ
リセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜18量
体、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリ
セリン等)、グリシドールの開環重合物(重合度が2〜
5000である化合物)、トリメチロールアルカン(ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールブタン等)および、これらの2〜3量体、モノ
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,
3,5−ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビ
タンソルビタングリセリン縮合物等があげられるが、こ
れらのうち特にグリセリンやポリグリセリンの残基なら
びにトリメチロールアルカンおよびその2〜3量体の残
基等が好ましい。
【0009】n個のmは通常0〜200の整数でありm
の少なくとも1個は1以上であり、好ましくは1〜8
0、特に好ましくは1〜5の整数である。mが200を
超えると通常は粘度が高くなり開始剤の溶解が困難にな
る。
【0010】nは2〜200、好ましくは3〜100、
特に好ましくは3〜5の整数である。nが200を超え
ると、通常は粘度が高くなり開始剤の溶解が困難にな
る。n個のR1の少なくとも2個はプロペニル基であ
り、残りは水素原子、アルキル、アシルまたはアリール
基でもよい。
【0011】本発明におけるプロペニルエーテル末端基
を有するポリエステルオリゴマーは下記一般式(2)、
(3)または(4)で表される化合物があげられる。
【0012】 {式中、mは1〜200の整数、nは2〜200の整数
であり、X2、X3はそれぞれHOX2OH、HOX3OH
で表されるアルキレンジオール、アリーレンジオール、
ポリエーテルジオール、ポリウレタンジオールまたはポ
リカーボネートジオールのいずれかのジオールの残基で
あり、Y1は多価カルボン酸残基であり、Y2は2価カル
ボン酸残基である。n個のR1の少なくとも2個はプロ
ペニル基であり、残りは水素原子、アルキル、アシル又
はアリール基でもよい。}
【0013】一般式(2)におけるX2は、HOX2OH
で表されるアルキレンジオール、アリーレンジオール、
ポリエーテルジオール、ポリウレタンジオールまたはポ
リカーボネートジオールのいずれかのジオールの残基で
ある。
【0014】HOX2OHで表されるアルキレンジオー
ルの例としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1.4−シクロヘキサ
ンジオールなどがあげらる。これらのうち好ましくは、
エチレングリコール、およびプロピレングリコールであ
る。
【0015】HOX2OHで表されるアリーレンジオー
ルの例としては、カテコール、ビス(2−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビスフェノールAなどがあげられる。これらのうち
好ましくは、ビスフェノールAである。
【0016】HOX2OHで表されるポリエーテルジオ
ールの例としては、ポリ(オキシエチレン)ジオール、
ポリ(オキシプロピレン)ジオール、ポリ(オキシテト
ラメチレン)ジオール、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物、およびビスフェノールAのプロピレン
オキサイド付加物などがあげられる。これらのうち好ま
しくは、ポリ(オキシエチレン)ジオールおよびポリ
(オキシプロピレン)ジオールである。
【0017】上記ポリエーテルジオールの重合度は通常
1〜200、好ましくは2〜100、特に好ましくは3
〜20である。
【0018】HOX2OHで表されるポリウレタンジオ
ールの例としては下記の(i)と(ii)との反応生成
物があげられる。 (i) H(OX5)m−OHで表される化合物 (mは0〜200の整数、X5は炭素数2〜12のアル
キレン、アリーレン、アラルキレン、およびシクロアル
キレンの基よりなる群から選ばれる2価の基である) (ii) OCN−Z3−NCO (式中、Z3はアルキレン、アリーレン、アラルキレン
およびシクロアルキレンの基からなる群から選ばれる2
価の基である)
【0019】上記(i)のポリエーテルジオールにおい
てmは通常0〜200、好ましくは、3〜20の整数で
ある。
【0020】上記(i)のポリエーテルジオールにおい
てX5は炭素数2〜12のアルキレン、アリーレン、ア
ラルキレン、およびシクロアルキレンの基よりなる群か
ら選ばれる2価の基であり、使用しうるアルキレン基の
例には、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、
ペンチレン、へキシレン、へプチレン、オクチレン、ノ
ニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン等があげ
られる。アリーレン基の例にはフェニレン、ナフチレ
ン、アントリレン、フェナントリレン等があげられる。
アルアルキレンの例には、ベンジレン、1−フェニチレ
ン、2−フェニチレン、3−フェニルプロピレン、2−
フェニルプロピレン、1−フェニルプロピレンなどがあ
げられる。シクロアルキレン基の例には、シクロペンチ
レン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、シクロオ
クチレン等があげられる。これらのうち好ましくは、エ
チレン、プロピレン基である。アルキレン基が長くなる
と開始剤の溶解性が悪くなる。
【0021】上記(ii)のジイソシアネートの例とし
ては、トルエンジイソシアネート(TDI)、p−およ
び、m−フェニレンジイソシアネート、1,4−テトラ
メチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジ
イソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシ
アネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート(デスモジュールW)、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、3,3’−ジメチ
ル−4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
1,5−テトラヒドロナフタリンジイソシアネート、ナ
フタリン−1,5’−ジイソシアネート、ビス(2−メ
チル−3−イソシアネートフェニル)メタン、4,4’
−ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチル
キシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)などがあげられる。これ
らのうち好ましくは、トルエンジイソシアネート(TD
I)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMX
DI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート(デスモジュールW)、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネートである。
【0022】HOX2OHで表されるポリカーボネート
ジオールの例としては下記の一般式であげられる化合物
があげられる。 (mは1〜200の整数であり、X6は炭素数2〜12
のアルキレン、アリーレン、アラルキレン、およびシク
ロアルキレンの基よりなる群から選ばれる2価の基であ
る)
【0023】上記一般式においてmは通常1〜200の
整数、好ましくは3〜20の整数である。
【0024】上記のポリカーボネートジオールにおいて
6は炭素数2〜12のアルキレン、アリーレン、アラ
ルキレン、およびシクロアルキレンの基よりなる群から
選ばれる2価の基であり、使用しうるアルキレン基の例
には、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペ
ンチレン、へキシレン、へプチレン、オクチレン、ノニ
レン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン等があげら
れる。アリーレン基の例にはフェニレン、ナフチレン、
アントリレン、フェナントリレン等があげられる。アル
アルキレンの例には、ベンジレン、1−フェニチレン、
2−フェニチレン、3−フェニルプロピレン、2−フェ
ニルプロピレン、1−フェニルプロピレンなどがあげら
れる。シクロアルキレン基の例には、シクロペンチレ
ン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、シクロオク
チレン等があげられる。これらのうち好ましくは、エチ
レン、およびプロピレン基である。アルキレン基が長く
なると開始剤の溶解性が悪くなる。
【0025】一般式(2)におけるX3は、上記のX2
示されるものと同一のものがあげられ、X2とX3は同一
でも、異なっていてもよい。
【0026】一般式(2)におけるY1は多価カルボン
酸残基であり、Y2は2価カルボン酸残基である。2価
カルボン酸の例としては、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸等があげられ、3価以上のものとしたは
トリメリット酸、ピリメリット酸、その他のポリカルボ
ン酸等があげられる。これらのうちY1、Y2ともにイソ
フタル酸、テレフタル酸、およびアジピン酸が好まし
い。
【0027】一般式(2)において、mは通常1〜20
0、好ましくは1〜80、特に好ましくは1〜20の整
数である。mが200をこえると粘度が高くなり開始剤
の溶解が困難になる。
【0028】一般式(2)おいて、nは通常2〜20
0、好ましくは3〜100、特に好ましくは3〜20の
整数である。nが200より大きくなると、粘度が高く
なり開始剤の溶解が困難になる。n個のR1の少なくと
も2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、アルキ
ル、アシル又はアリール基でもよい。
【0029】一般式(3)は、 {式中、mは1〜200の整数、nは2〜200の整数
であり、X2はアルキレンまたはアリーレン基であり、
1は多価アルコール残基である。n個のR1の少なくと
も2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、アルキ
ル、アシルまたはアリール基でもよい。}で表される。
【0030】一般式(3)におけるX1は一般式(1)
で示されたものと同一のものがあげられ、X2、mおよ
びnは、それぞれ一般式(2)で示されたものと同一の
ものがあげられる。
【0031】一般式(4)は、 {式中、mは1〜200、nは2〜200の整数であ
り、X2、X3はそれぞれ、HOX2OH、HOX3OHで
表されるアルキレンジオール、アリーレンジオール、ポ
リエーテルジオール、ポリウレタンジオールまたはポリ
カーボネートジオールのいずれかのジオールの残基であ
り、X1は多価アルコール残基である。n個のR1の少な
くとも2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、ア
ルキル、アシル又はアリール基でもよい。}表される。
【0032】一般式(4)におけるX1は一般式(1)
で示されたものと同一のものがあげられ、X2、X3、m
およびnは、それぞれ一般式(2)で示されたものと同
一のものがあげられ、X2とX3は同一でも、異なってい
てもよい。
【0033】本発明の(A)におけるプロペニルエーテ
ル末端基を有するウレタンオリゴマーは下記一般式
(5)で表される。 {式中、mは0〜200、nは2〜200の整数であ
り、Q1は−OX2O−または−N(R2)−X4−N(R
2)−で表される基であり、Q2は−OX2O−で表され
る基である。X2は、HOX2OHで表されるアルキルジ
オール、アリールジオール、ポリ エーテルジオール、
ポリエステルジオールまたはポリカーボネートジオール
のいずれかのジオールの残基である。−N(R2)−X4
−N(R2)−はHN(R2)−X4−N(R2)Hで表さ
れるジアミン残基であり、X4は炭素数2〜12のアル
キレン、アリーレン、アラルキレンまたはシクロアルキ
レン基であり、R2は炭素数2〜12のアルキル、アリ
ール、アラルキルまたはシクロアルキル基である。Z1
は多価イソシアネート残基であり、Z2は2価イソシア
ネート残基である。n個のR1の少なくとも2個はプロ
ペニル基であり、残りは水素原子、アルキル、アシルま
たはアリール基でもよい。}
【0034】一般式(5)において、Z2における2価
イソシアネートとしては前記式(ii)であげられたも
のと同一のものがあげられる。Z1における多価イソシ
アネートとしてはリジンエステルトリイソシアネート、
ヘキサメチレントリイソシアネートおよびポリフェニル
ポリイソシアネート等があげられる。
【0035】一般式(5)において、Q1は−OX2O−
または−N(R2)−X4−N(R2)−で表される基で
あり、Q2は−OX2O−で表される基である。X2はH
OX2OHで表されるアルキレンジオール、アリ−レン
ジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオー
ルまたはポリカーボネートジオールのいずれかのジオー
ルの残基であり、X2は一般(2)におけるX2と同一の
ものがあげられる。
【0036】上記HOX2OHがポリエステルジオール
の場合、下記の(iii)と(iv)との反応生成物が
あげられる。 (iii) H(OX7)m−OH (mは0〜200の整数、X7は炭素数2〜12のアル
キレン、アリーレン、アラルキレン、およびシクロアル
キレンの基よりなる群から選ばれる2価の基である) (iv) HOOC−Y3−COOH (式中、Y3はアルキレン、アリーレン、アラルキレン
およびシクロアルキレンの基よりなる群から選ばれる2
価の基である)
【0037】上記(iii)のポリエーテルジオールに
おいてmは通常0〜200、好ましくは、3〜20の整
数である。
【0038】上記(iii)のポリエーテルジオールに
おいてX7は炭素数2〜12のアルキレン、アリーレ
ン、アラルキレンおよびシクロアルキレンの基よりなる
群から選ばれる2価の基であり、使用しうるアルキレン
基の例には、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、ペンチレン、へキシレン、へプチレン、オクチレ
ン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン等
があげられる。アリーレン基の例にはフェニレン、ナフ
チレン、アントリレン、フェナントリレン等があげられ
る。アルアルキレンの例には、ベンジレン、1−フェニ
チレン、2−フェニチレン、3−フェニルプロピレン、
2−フェニルプロピレン、1−フェニルプロピレンなど
があげられる。シクロアルキレン基の例には、シクロペ
ンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、シク
ロオクチレン等があげられる。これらのうち好ましく
は、エチレン基およびプロピレン基である。アルキレン
基が長くなると開始剤の溶解性が悪くなる。
【0039】上記(iv)のジカルボン酸の例として
は、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ポ
リカルボン酸等があげられる。これらのうち好ましく
は、イソフタル酸、テレフタル酸、およびアジピン酸で
ある。X4は、一般式(2)におけるX2と同一のものが
あげられ、R2は一般式(1)中のAで示されたものと
同一のものがあげられ、mおよびnは一般式(2)で示
したものと同一のものがあげられる。
【0040】本発明の(A)におけるプロペニルエーテ
ル末端基を有するモノマーは下記一般式(6)または一
般式(7)で表される。 X1[−O−R1]n (6) (式中、nは2〜200の整数であり、X1は脂肪族多
価アルコール残基である。n個のR1の少なくとも2個
はプロペニル基であり、残りは水素原子、アルキル、ア
シルまたはアリール基でもよい。)
【0041】一般式(6)において、nは通常2〜20
0、好ましくは2〜6の整数である。nが200を超え
ると粘度が高くハンドリングが悪くなる。X1は一般式
(1)で示したものから芳香族系のものを除いたものが
あげられる。
【0042】 {式中、nは2−200、X2は、HOX2OHで表され
るアルキレンジオール、アリーレンジオール、ポリエー
テルジオール、ポリウレタンジオールまたはポリカーボ
ネートジオールのいずれかのジオールの残基であり、Y
1は脂肪族多価カルボン酸残基である。n個のR1の少な
くとも2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、ア
ルキル、アシルまたはアリール基でもよい。} 一般式(7)において、nは通常2〜200、好ましく
は2〜6の整数である。nが200を超えると粘度が高
くハンドリングが悪くなる。Y1は一般式(2)であげ
られたものから芳香族系のものを除いたものがあげら
れ、X2は一般式(2)であげられたものと同一のもの
があげられる。
【0043】本発明において使用されるベースポリマー
(B)としては特に制限はなく、各種のものを用いるこ
とができるが、アルカリ水溶液で現像可能なベースポリ
マーであることが好ましい。例えば、分子量が1000
以上でカルボキシル基を含有する重合体であり、ビニル
(共)重合体、ポリエステル樹脂等があげられ、単独ま
たは2種以上を混合して用いられる。ビニル(共)重合
体に用いられる単量体としては、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリル酸メトキシエチル、スチレン、(メ
タ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、酢酸
ビニル、ビニルアルコール等があげられる。ポリエステ
ル樹脂は無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
テロラヒドル無水フタル酸、(無水)マレイン酸、フマ
ール酸、アジピン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメ
リト酸等の2価以上のカルボン酸とエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、水素化
ビスフェノールA。グリセリン、トリメチロールプロパ
ン等の2価以上のアルコールとのエステル化反応により
得られるものがあげられる。該重合体はいずれも分子量
が通常、1000以上、好ましくは1000〜20万で
ある。
【0044】本発明において使用される光重合開始剤
(C)としては、公知の光カチオン重合開始剤が使用で
きる。例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオ
ロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムホスフェ
ート、P−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホ
ニウムヘキサフルオロアンチモネート、P−(フェニル
チオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロ
ホスフェート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニ
ウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロルフェニル
ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト、ビス[4−ジフェニルスルフォニオ)フェニル]ス
ルフィドビスヘキサフルオロフォスフェート、ビス[4
−ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビス
ヘキサフルオロアンチモネート、(2、4−シクロペン
タジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼ
ン]−Fe−ヘキサフルオロホスフェート等を挙げるこ
とができる。これらは市場より容易に入手することがで
きる。例えば、旭電化(株)製、SP−150、SP−
170、チバ・ガイギー社製、イルガキュアー261、
ユニオンカーバイド社製、UVR−6974、UVR−
6990等を挙げることができる。
【0045】本発明において樹脂組成物の粘度を調節す
る目的で必要に応じて反応性希釈剤(D)を使用でき
る。
【0046】該(D)は下記一般式(8)であらわされ
る化合物があげられる。 CH3−CH=CH−O−X2−O−R3 (8) {式中、X2は、HOX2OHで表されるアルキレンジオ
ール、アリーレンジオール、ポリエーテルジオール、ポ
リウレタンジオールまたはポリカーボネートジオールの
いずれかのジオールの残基であり、R3は炭素数が2〜
12のアルキル、シクロアルキル基または水素原子であ
る。}
【0047】上記一般式においてX2は一般式(2)で
示されたものと同一のものがあげられ、R3は炭素数が
2〜12のアルキル、シクロアルキル基または水素原子
である。
【0048】本発明において(A)、(B)および
(C)の各含量は(A)、(B)および(C)の合計重
量に対して通常(A)10〜60量%、(B)30〜8
0重量%、(C)0.004〜5重量%であり、好まし
くは(A)30〜50重量%、(B)50〜70重量
%、(C)1〜4重量%である。
【0049】本発明において(A)、(B)および
(C)の合計重量に対して(D)を通常0〜40重量
%、好ましくは10〜30重量%含有させることができ
る。(D)が40重量%をこえると、硬化速度が大幅に
低下する。
【0050】本発明の組成物には必要により(A)とと
もに公知の光ラジカル重合性組成物(E)を併用するこ
とができる。含有する(E)の量としては、通常(A)
成分100重量部に対し0〜100重量部を使用し、好
ましくは10〜40重量部である。
【0051】本発明の組成物には、更に必要に応じて、
密着向上剤、熱重合防止剤、塗料、顔料、可塑剤、難燃
剤、微粒状充填剤、塗工性向上剤、その他各種添加剤等
を含有させることができる。
【0052】本発明に使用される支持体としては、重合
体フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等からなるフィルムが用い
られ、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0053】感光性フィルムを製造するに際しては、ま
ず、(A)〜(C)成分を含むレジスト組成物を溶剤に
均一に溶解する。溶剤はレジスト組成物を溶解する溶剤
であればよく、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の
エーテル系溶剤、ジクロルメタン、クロロホルム等の塩
素化炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール等のアル
コール系溶剤などが用いられる。これらの溶剤は単独ま
たは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0054】次いで、溶液状となったレジスト組成物を
前記支持体フィルム層としての重合体フィルム上に均一
に塗布した後、加熱および/または熱風吹き付けにより
溶剤を除去し、乾燥皮膜とする。乾燥皮膜の厚さには特
に制限は無く、通常10〜100μmとされる。このよ
うにして得られる感光層と重合体フィルムとの2層から
なる本発明の感光性フィルムは、そのまま、または感光
層の他の面に保護フィルムをさらに積層してロール状に
巻き取って貯蔵される。
【0055】本発明の感光性フィルムを用いてフォトレ
ジスト画像を製造するに際しては、前期保護フィルムが
存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光層
を加熱しながら基板に圧着させることにより積層する。
積層される表面は、通常、金属面であるが、特に制限は
ない。感光層の加熱、圧着は、通常、90〜130℃、
圧着圧力3kgf/cm2でおこなわれるが、これらの
条件に制限はない。
【0056】このようにして積層が完了した感光層は、
次いで、ネガフィルム、またはポジフィルムを用いて活
性光に画像的に露光される。次いで、露光後、感光層上
に重合体フィルムが存在している場合には、これを除去
した後、アルカリ水溶液を用いて、例えば、スプレー、
揺動浸漬等の公知の方法で未露光部を除去して現像す
る。アリカリ水溶液の塩基としては、通常、リチウム、
ナトリウム、あるいはカリウムの水酸化物の水酸化アル
カリ、リチウム、ナトリウム、あるいはカリウムの炭酸
塩または重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、
リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン
酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピ
ロリン酸塩などが用いられ、好ましくは炭酸ナトリウム
の水溶液である。溶液のpHは、好ましくは9〜11で
あり、また、その温度は感光層の現像性にあわせて調節
される。
【0057】プリント配線板を製造するに際しては、現
像されたフォトレジスト画像をマスクとして露出してい
る基板の表面をエッチング、めっき等の公知の方法で処
理する。次いで、フォトレジスト画像は、通常、現像に
用いたアルカリ水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液
で剥離される。例えば、1〜5重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液が用いられる。
【0058】
【実施例】以下、実施例を以て本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0059】実施例1〜5、比較例1〜3 表1に示した処方で調整した配合物を用い、下記評価方
法、および評価基準にしたがい、光硬化性、現像性、お
よび銅密着性の評価をおこなった。得られた結果を表2
に示す。光硬化性の評価法:それぞれのテストピースに
紫外線を所定量照射し、次いで希アルカリ水溶液を現像
液としてスプレーで1分間現像せしめたのちの塗膜の状
態を目視判定した。 現像性の評価法:それぞれのテストピースを希アルカリ
水溶液を現像液としてスプレーで現像を行ったときの各
時間ごとの現像性を顕微鏡にて目視判定した。 現像性の評価基準: ◎ 細かいところまで現像できた ○ 基板表面に薄く現像できない部分が残るもの △ 現像できないものがかなり残るもの × ほとんど現像されていないもの 銅密着性の評価方法:JIS D−0202の試験法に
従って、それぞれのテストピースに碁盤目状にクロスカ
ットをいれ、次いでセロテープによるビーリング試験後
の剥がれの状態を目視により判定した。 銅密着性の評価基準: ◎ 100/100で全く変化が認められないもの ○ 100/100で線の際が僅かに剥がれたもの △ 50/100〜90/100 × 0/100〜50/100
【0060】(感光性フィルムの作製)JISK 69
11に準じて測定したポリエステルフィルム(商品名
「ルミラー22AQ45」、融点260℃、東レ株式会
社製)を支持体フィルムとし、該フィルムの上に表1に
示した処方で調製した配合物を塗布、80℃で10分乾
燥し、膜厚40μmでピンホールがなく、粘着性を有し
ない塗膜を得た。次いで、この塗膜上に膜厚40μmの
ポリエチレンフィルムを保護フィルムとして積層して感
光性フィルムを作成した。
【0061】(プリント配線基板の製造)前記で得た感
光性フィルムの保護フィルムを剥離し、60〜70℃に
加熱された銅厚35μmの銅張積層板(25.4mm×
100mm×1.6mm)上に、レジスト組成物が銅部
に接するように110℃でロール圧着し、銅張積層板と
同じ大きさに圧着された感光性フィルムを2cm幅に切
断し、テストピースとした。また、2枚の基板を積層市
折り畳んだが、PETのは剥がれは観察されなかった。
次いで、100μmの直線状ラインのネガを使用して3
kWの高圧水銀灯により照度が10mW/cm2で露光
を行った。
【0062】現像は、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを除去した後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液
をスプレーすることにより行った。
【0063】
【表1】
【0064】表1に示した化合物は以下の通りである。
なお、CH3−CH=CH−基(プロペニル基)はPr
と略す。 プロペニルエーテル末端基化合物(1): Pr−O−(CH2CH2O)12−Pr プロペニルエーテル末端基化合物(2): プロペニルエーテル末端基化合物(3): Pr−O−(CH2CH2O)6−XO−(CH2CH
2O)6−Pr X:ビスフェノールA残基 プロペニルエーテル末端基化合物(4): プロペニルエーテル末端基化合物(5): X:トリエチレングリコール残基 Z:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート残
基、 プロペニルエーテル末端基化合物(6): R[O−Pr]3 R:トリメチロールプロパン残基 アクリレート末端基化合物(7): アクリレート末端基化合物(8): R:トリメチロールプロパン残基 エポキシ末端基化合物(9):EP−828(油化シェ
ル社製ビスフェノール型エポキシ樹脂 脂環式エポキシ末端基化合物(10):ERL−422
1(UCC製脂環式エポキシ樹脂) 光重合触媒(11):UVR−6974(P−(フェニ
ルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオ
ロアンチモネート、ビス[4−(ジフェニルスルフォニ
オ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモ
ネート混合物の50%希釈品) 光重合触媒(12):イルガキュアー184(チバ・ガ
イギー社製) バインダーポエイマー(13):メタクリル酸/メタア
クリル酸メチル/アクリル酸n−ブチル=23/57/
20重量比の共重合体(重量平均分子量約80、00
0)の40%メチルセルソルブ溶液
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】以上、説明したように、プロペニルエー
テル末端基を有する化合物を含むフォトレジスト組成物
は、ラジカル重合型のアクリレート系樹脂よりも、高速
に硬化し、表面硬化性に優れ、光硬化時の体積収縮が小
さく、基板との密着性に優れるという特徴を有する。ま
た、エポキシ系紫外線硬化樹脂よりも、高速硬化性であ
る。これらのことから、本発明のフォトレジスト組成物
を用いた感光性フィルムは高解像性、高感度のレジスト
パターンを形成することが可能となり、プリント配線板
の製造にとって極めて有用なのもである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/06 H05K 3/06 H 3/18 3/18 D (56)参考文献 特開 平7−128850(JP,A) 特開 平7−149870(JP,A) 特開 平7−258159(JP,A) 特開 平10−7754(JP,A) 特開 平9−125010(JP,A) 特表 平3−502923(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/027 511 C08F 2/44 C08F 2/48 C08F 299/02 H05K 3/00 H05K 3/06 H05K 3/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるプロペニルエー
    テル末端基を有する(ポリ)エーテルオリゴマー、一般
    式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表される
    プロペニルエーテル末端基を有するポリエステルオリゴ
    マー、一般式(5)で表されるプロペニルエーテル末端
    基を有するウレタンオリゴマーおよび一般式(6)また
    は(7)で表されるプロペニルエーテル末端基を有する
    モノマーの群から選ばれる少なくとも2個のプロペニル
    エーテル末端基を有する化合物(A)(数平均分子量が
    500以上であるプロペニルエーテル基含有化合物を除
    く。)の1種以上、ベースポリマー(B)および光重合
    開始剤(C)からなるプリント配線板製造用フォトレジ
    スト組成物。 【化1】 {式中、nは3〜200の整数であり、n個のmは0〜
    200の整数であり、mの少なくとも1個は1以上であ
    る。n個のR 1 の少なくとも2個はプロペニル基であ
    り、残りは水素原子、アルキル、アシルまたはアリール
    基でもよい。Aは炭素数2〜12のアルキレン、アリー
    レン、アルアルキレンまたはシクロアルキレン基であ
    り、mが2以上の場合のAは同一でも異なっていても良
    く、(AO)m部分はランダム付加でもブロック付加で
    も良い。X 1 は多価アルコール残基である。} 【化2】 {式中、mは1〜200の整数、nは3〜200の整数
    であり、X 2 、X 3 はそれぞれHOX 2 OH、HOX 3 OH
    で表されるアルキレンジオール、アリーレンジオール、
    ポリエーテルジオール、ポリウレタンジオールまたはポ
    リカーボネートジオールのいずれかのジオールの残基で
    あり、Y 1 は多価カルボン酸残基であり、Y 2 は2価カル
    ボン酸残基である。n個のR 1 の少なくとも2個はプロ
    ペニル基で あり、残りは水素原子、アルキル、アシル又
    はアリール基でもよい。} 【化3】 {式中、mは1〜200の整数、nは2〜200の整数
    であり、X 2 はアルキレンまたはアリーレン基であり、
    1 は多価アルコール残基である。n個のR 1 の少なくと
    も2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、アルキ
    ル、アシルまたはアリール基でもよい。} 【化4】 {式中、mは1〜200、nは2〜200の整数であ
    り、X 2 、X 3 はそれぞれ、HOX 2 OH、HOX 3 OHで
    表されるアルキレンジオール、アリーレンジオール、ポ
    リエーテルジオール、ポリウレタンジオールまたはポリ
    カーボネートジオールのいずれかのジオールの残基であ
    り、X 1 は多価アルコール残基である。n個のR 1 の少な
    くとも2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、ア
    ルキル、アシル又はアリール基でもよい。} 【化5】 {式中、mは0〜200、nは3〜200の整数であ
    り、Q 1 は−OX 2 O−または−N(R 2 )−X 4 −N(R
    2 )−で表される基であり、Q 2 は−OX 2 O−で表され
    る基である。X 2 は、HOX 2 OHで表されるアルキルジ
    オール、アリールジ オール、ポリエーテルジオール、ポ
    リエステルジオールまたはポリカーボネートジオールの
    いずれかのジオールの残基である。 −N(R 2 )−X 4 −N(R 2 )−はHN(R 2 )−X 4
    N(R 2 )Hで表されるジアミン残基であり、X 4 は炭素
    数2〜12のアルキレン、アリーレン、アラルキレンま
    たはシクロアルキレン基であり、R 2 は炭素数2〜12
    のアルキル、アリール、アラルキルまたはシクロアルキ
    ル基である。Z 1 は多価イソシアネート残基であり、Z 2
    は2価イソシアネート残基である。n個のR 1 の少なく
    とも2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、アル
    キル、アシルまたはアリール基でもよい。} 【化6】 {式中、nは2〜200の整数であり、X 1 は脂肪族多
    価アルコール残基である。n個のR 1 の少なくとも2個
    はプロペニル基であり、残りは水素原子、アルキル、ア
    シルまたはアリール基でもよい。} 【化7】 {式中、nは2〜200、X 2 は、HOX 2 OHで表され
    るアルキレンジオール、アリーレンジオール、ポリエー
    テルジオール、ポリウレタンジオールまたはポリカーボ
    ネートジオールのいずれかのジオールの残基であり、Y
    1 は脂肪族多価カルボン酸残基である。n個のR 1 の少な
    くとも2個はプロペニル基であり、残りは水素原子、ア
    ルキル、アシルまたはアリール基でもよい。}
  2. 【請求項2】 さらに反応性希釈剤(D)が配合されて
    なり、(D)の含量が、(A)、(B)および(C)の
    総量に対して、5〜40%である請求項記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】 (D)が下記一般式(8)で表される反
    応性希釈剤である請求項記載の組成物。 CH3−CH=CH−O−X2−O−R3 (8) {式中、X2は、HOX2OHで表されるアルキレンジオ
    ール、アリーレンジオール、ポリエーテルジオール、ポ
    リウレタンジオールまたはポリカーボネートジオールの
    いずれかのジオールの残基であり、R3は炭素数が2〜
    12のアルキル、シクロアルキル基または水素原子であ
    る。}
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の組成物を支
    持体上に積層してなる感光性フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3いずれか記載の組成物を用
    いるプリント配線板の製造方法。
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