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JP3194468B2 - マイクロストリップアンテナ - Google Patents

マイクロストリップアンテナ

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Publication number
JP3194468B2
JP3194468B2 JP13553596A JP13553596A JP3194468B2 JP 3194468 B2 JP3194468 B2 JP 3194468B2 JP 13553596 A JP13553596 A JP 13553596A JP 13553596 A JP13553596 A JP 13553596A JP 3194468 B2 JP3194468 B2 JP 3194468B2
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JP
Japan
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microstrip antenna
antenna
film
microstrip
ground conductor
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JP13553596A
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健司 鴨川
恒雄 徳満
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波帯〜ミ
リ波帯の無線信号を送受信するために用いられるアンテ
ナ、並びに、上記無線信号を伝送する給電線路および高
周波回路に関する。特に、本発明は、小型でその厚みが
薄く、また、異なる周波数帯の複数のアンテナを一体に
形成することのできるマイクロストリップアンテナに係
る。本発明の適用例としては、ゲートカードやセキュリ
ティカードなどのパーソナル用無線機、AWA(ATM
ワイヤレスアクセス)用無線端末機、移動体端末機等が
ある。マルチパスによるフェージングやシャドーイング
の問題により、マルチバンドシステムが提案されている
構内高速無線LANでは、平面構造でかつ実装が容易な
小型無線装置が必要とされており、本発明は、このよう
な小型無線装置にも適用可能である。
【0002】
【従来の技術】マイクロストリップアンテナは小型、軽
量かつ薄型であることから、レーダ、移動体通信、衛星
通信用アンテナとして、様々な分野で応用されている。
また、マイクロストリップアンテナは、アクティブアン
テナに最も適したアンテナである。ここで、アクティブ
アンテナは、同一基板にアンテナ素子、給電回路、能動
デバイスまたは能動回路を一体化したアンテナであり、
装置の小型化、低コスト化、多機能化に有効である。
【0003】図14(a)は、従来のマイクロストリッ
プアンテナの例を示す斜視図であり、図14(b)は、
図14(a)におけるA・A線断面図を表わしている。
これらの図において、数字符号102はアンテナ素子で
あり、101は接地導体であり、100は誘電体膜であ
る。アンテナ素子102、接地導体101および誘電体
膜100により、マイクロストリップアンテナ104が
構成されている。
【0004】また、103はストリップ状導体である。
該ストリップ状導体103、接地導体101および誘電
体膜100により、マイクロストリップ線路105が構
成されている。マイクロストリップ線路105を伝搬し
てきた信号は、アンテナ素子102と電磁界的に結合
し、マイクロストリップアンテナ104を励振する。共
振器の一種であるマイクロストリップアンテナ104が
励振されると、空間に電波が放射される。しかし、この
マイクロストリップアンテナでは、給電線路となるマイ
クロストリップ線路105が、接地導体101に対し
て、電波の放射方向に形成されているため、「マイクロ
ストリップ線路からの不要放射が、マイクロストリップ
アンテナの放射界に影響を与える」という好ましくない
問題を有していた。
【0005】このような問題を解決するため、従来、以
下に説明するようなマイクロストリップアンテナが考え
られていた。図15(a)は、従来のマイクロストリッ
プアンテナの他の例を示す斜視図であり、図15(b)
は、図15(a)におけるA・A線断面図を表わしてい
る。これらの図において、数字符号112はアンテナ素
子であり、111は接地導体であり、110は第1の誘
電体膜である。アンテナ素子112、接地導体111お
よび第1の誘電体膜110により、マイクロストリップ
アンテナ114が構成されている。
【0006】また、113はストリップ状導体であり、
115は第2の誘電体膜である。ストリップ状導体11
3、第2の誘電体膜115および接地導体111によ
り、マイクロストリップ線路116が構成されている。
また、117は、接地導体111に形成されたスロット
である。マイクロストリップ線路116を伝搬してきた
信号は、スロット117を介して、アンテナ素子112
と電磁界的に結合し、マイクロストリップアンテナ11
4を励振する。
【0007】図15(a)および図15(b)に示すマ
イクロストリップアンテナは、給電線路となるマイクロ
ストリップ線路116が、接地導体111に対してアン
テナ素子112の反対側にあるので、マイクロストリッ
プ線路116からの不要放射がマイクロストリップアン
テナ114の放射界に与える影響はほとんどない。
【0008】図14(a)および図14(b)および図
15(a)および図15(b)に示したマイクロストリ
ップアンテナの特性は、第1の誘電体膜110(または
100)の比誘電率,誘電正接(tanδ)および厚さ
(h)と、アンテナ素子102(または112)の導電
率(σ)とにより求められる。
【0009】図16は、表面波を考慮しない場合におけ
る円形マイクロストリップアンテナの放射効率と無負荷
Qとの関係例を示すグラフである。(K.Hirasa
waand M.Haneishi,”Analysi
s,Design,andMeasurement o
f Small and Low−Profile A
ntennas,”Artech House,Nor
wood,MA02062 参照)
【0010】ここで、Sを定在波比(VSWR)とする
と、アンテナの帯域幅BWは、次式で示される。
【数1】
【0011】このように、アンテナの帯域幅は無負荷Q
に反比例するので、図16に示すように、良好なアンテ
ナ特性(高い放射効率、広い帯域幅、等)を得るために
は、誘電体膜の厚さhが厚いことが好ましい。しかし、
厚さhが大きくなると表面波による損失が無視できなく
なるとともに、厚さhがある程度以上大きくなると、誘
電体膜の厚さ方向に高次モードが励起され、マイクロス
トリップアンテナとして良好に動作しなくなる。従っ
て、良好なアンテナを設計する場合、誘電体膜の厚さh
は最も重要な設計パラメータである。一般的に、マイク
ロストリップアンテナでは、中心周波数の波長の1/5
0〜1/20の厚さを有する誘電体膜を用いる場合が多
い。
【0012】一方、マイクロストリップアンテナは軽
量、薄型である等多くの優れた利点を有する反面、単一
周波数動作であり、かつQ値が高く帯域幅が狭いため、
広範な利用に供するためには広帯域化は避けて通れない
課題であった。これらの課題に対して、従来より、以下
に示す2周波共用マイクロストリップアンテナが開発さ
れている。図17(a)は、従来の2周波共用マイクロ
ストリップアンテナの例を示す平面図であり、図17
(b)は、図17(a)におけるA・A線断面図を表わ
している。この図に示す2周波共用マイクロストリップ
アンテナは、2枚の誘電体膜100を積層し、その膜間
および膜上に同一寸法のアンテナ素子102を形成した
ものである。各アンテナ素子102は、誘電体膜100
の反対面に形成された接地導体101側から、給電ピン
200で、直接給電される。ここで、上下に配置された
アンテナ素子102は電磁界成分の境界条件が異なり、
これによって、等価的な誘電率が異なるため、この図に
示すマイクロストリップアンテナは、2周波共用マイク
ロストリップアンテナとして動作する。すなわち、上側
の誘電体膜100の比誘電率をεr1とし、下側の誘電
体膜100の比誘電率をεr2とすると、上に配置され
たアンテナ素子102の等価誘電率は(εr1+1)/
2、下に配置されたアンテナ素子102の等価誘電率は
(εr1+εr2)/2と近似的に表される。マイクロス
トリップアンテナの誘電体膜としてよく利用されるテフ
ロン基板やPTFE基板(比誘電率εrは2.55程
度)等では、等価誘電率の変化が少なく、2つのアンテ
ナ素子は接近した周波数で共振する。したがって、一方
のアンテナ素子にとって最適な基板厚の誘電体膜を用い
ると、他方のアンテナ素子にとって最適な基板厚が得ら
れない場合もあり、効率の低下や帯域幅の減少を招く。
【0013】上記問題点を解決するマイクロストリップ
アンテナを図18(a)および図18(b)に示す。図
18(a)は、従来の2周波共用マイクロストリップア
ンテナの他の例を示す平面図であり、図18(b)は、
図18(a)におけるA・A線断面図を表わしている。
この図に示す2周波共用マイクロストリップアンテナで
は、2つのアンテナ素子102a,102bの大きさが
異なる。これにより、上側に形成された大きなアンテナ
素子102aは低周波用として動作し、下側に形成され
た小さなアンテナ素子102bは高周波用として動作す
る。したがって、各アンテナ素子に対する誘電体膜の厚
さを最適にすることが可能となる。しかし、これまでに
述べた2周波共用マイクロストリップアンテナは、給電
ピン200を用いて給電を行うため、「給電ピンからの
不要放射が、アンテナ素子の放射磁界に影響を与える」
という好ましくない問題を有していた。
【0014】上記問題点を解決するマイクロストリップ
アンテナを図19(a)および図19(b)に示す。図
19(a)は、従来の2周波共用マイクロストリップア
ンテナの他の例を示す平面図であり、図19(b)は、
図19(a)におけるA・A線断面図を表わしている。
この図に示す2周波共用マイクロストリップアンテナで
は、接地導体101を挟んで、アンテナ素子102a,
102bと反対側に、ストリップ状導体113を形成す
る。そして、各アンテナ素子102a,102bは、ス
ロット117を介して、ストリップ状導体113と電磁
界結合し、励振される。また、この図に示す2周波共用
マイクロストリップアンテナでも、図18(a)および
図18(b)と同様に、2つのアンテナ素子102a,
102bの大きさが異なる。これにより、上側に形成さ
れた大きなアンテナ素子102aは低周波用として動作
し、下側に形成された小さなアンテナ素子102bは高
周波用として動作する。したがって、各アンテナ素子1
02a,102bに対する誘電体膜の厚さを最適にする
ことが可能となる。しかし、これまでに述べた2周波共
用マイクロストリップアンテナは、誘電体膜の厚さが2
つの動作周波数帯に対して最適であるため、さらに別の
周波数帯に対して良好に動作するアンテナを同時に実現
することが困難であり、マルチバンドアンテナを実現す
ることは困難であった。
【0015】上記問題点を解決するマイクロストリップ
アンテナを図20(a)および図20(b)に示す。図
20(a)は、従来の2周波共用マイクロストリップア
ンテナの他の例を示す平面図であり、図20(b)は、
図20(a)におけるA・A線断面図を表わしている。
この図に示す2周波共用マイクロストリップアンテナで
は、共振長の異なる半波長プリントダイポール201a
〜201fを誘電体膜100上に配列し、接地導体10
1を挟んで、該半波長プリントダイポール201a〜2
01fと反対側に、ストリップ状導体113を形成す
る。そして、各半波長プリントダイポール201a〜2
01fは、スロット117を介して、ストリップ状導体
113と電磁界結合し、励振される。これにより、この
図に示す2周波共用マイクロストリップアンテナは、マ
ルチバンドアンテナとして動作する。
【0016】しかし、この2周波共用マイクロストリッ
プアンテナでは、各半波長プリントダイポール201a
〜201fは、同じ誘電体膜100上に形成されている
ため、最適に動作する周波数範囲は狭くなる。また、各
半波長プリントダイポール201a〜201fは、スロ
ット117と結合されることにより、励振するため、該
スロット117上に配列できる半波長プリントダイポー
ルの数には、物理的な制限が生じる。このように、図2
0(a)および図20(b)に示す方法では、動作周波
数の大きく異なるマイクロストリップアンテナを同じ誘
電体膜上に同時に形成することは困難であった。すなわ
ち、従来の2周波共用マイクロストリップアンテナで
は、広い周波数範囲において任意でかつ複数の動作周波
数に対して良好に動作するマルチバンドアンテナを同時
に実現することが困難であった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のマイクロストリップアンテナでは、超広帯域の周波
数範囲(マイクロ波帯〜ミリ波帯)の中で、任意でかつ
複数の動作周波数に対して、各アンテナがそれぞれ最適
な基板厚を有し、良好に動作できるマルチバンドアンテ
ナを同じ基板に同時に形成することができなかった。
【0018】本発明は上述した従来の問題を解決するた
めになされたものであり、超広帯域の周波数範囲(マイ
クロ波帯〜ミリ波帯)の中で、任意でかつ複数の動作周
波数に対して、各アンテナがそれぞれ最適な基板厚を有
し、良好に動作できるマルチバンドアンテナを同じ基板
に同時に形成することができるとともに、電子回路を一
体化することが製造的に容易な、小型、薄型で多機能な
マイクロストリップアンテナを得ることを目的としてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
互いに比誘電率および膜厚の異なる複数種類の誘電体膜
を、各誘電体膜毎にそれぞれ積層し、該積層により構成
された複数の多層誘電体膜同士を、さらに積層した多層
誘電体基板と、アンテナ素子と、前記アンテナ素子の接
地導体である接地導体膜とを具備し、前記アンテナ素子
は、前記多層誘電体基板を構成するいずれかの誘電体膜
の膜面に形成され、前記接地導体膜は、前記多層誘電体
基板を構成するいずれかの誘電体膜の膜面に形成され、
前記アンテナ素子が形成される誘電体膜の膜面と前記接
地導体膜が形成される誘電体膜の膜面は異なることを特
徴とする。請求項2記載の発明は、請求項1記載のマイ
クロストリップアンテナにおいて、前記接地導体膜を挟
んで前記アンテナ素子と向き合い、かつ、前記多層誘電
基板を構成するいずれかの誘電体膜の膜面に接して形
成された高周波線路と、前記接地導体膜に形成され、か
つ、前記高周波線路に入力された信号を、前記アンテナ
素子へ電磁界的に結合し、該アンテナ素子を励振するス
ロットとを具備することを特徴とする。請求項3記載の
発明は、請求項1記載のマイクロストリップアンテナに
おいて、前記接地導体膜を挟んで前記アンテナ素子と向
き合い、かつ、前記多層誘電体基板を構成するいずれか
の誘電体膜の膜面に接して形成された高周波線路と、前
記接地導体膜に形成されたスロットと、前記高周波線路
の一端と前記アンテナ素子とを、前記スロットの箇所で
直接接続し、該アンテナ素子を励振する導体とを具備す
ることを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項3
記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記導体
はスルーホールであることを特徴とする。請求項5記載
の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
マイクロストリップアンテナにおいて、前記高周波線路
はマイクロストリップ線路であることを特徴とする。請
求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれ
かに記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記
高周波線路はトリプレート線路であることを特徴とす
る。請求項7記載の発明は、請求項1ないし請求項6の
いずれかに記載のマイクロストリップアンテナにおい
て、前記アンテナ素子を複数具備することを特徴とす
る。請求項8記載の発明は、請求項1ないし請求項7の
いずれかに記載のマイクロストリップアンテナにおい
て、前記多層誘電体基板を構成するいずれかの誘電体膜
の表面に接し、かつ、前記アンテナ素子の送受信信号を
処理する電子回路を具備することを特徴とする。請求項
9記載の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに
記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記接地
導体膜に接し、かつ、前記アンテナ素子の送受信信号を
処理する電子回路を具備することを特徴とする。請求項
10記載の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれか
に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記多
層誘電体基板を構成する誘電体膜の一部が除去されてい
ることを特徴とする。請求項11記載の発明は、請求項
1ないし請求項10のいずれかに記載のマイクロストリ
ップアンテナにおいて、前記多層誘電体膜同士が互いに
接する面に回路素子が設けられていることを特徴とす
る。請求項12記載の発明は、請求項11記載のマイク
ロストリップアンテナにおいて、前記回路素子はキャパ
シタであることを特徴とする。請求項13記載の発明
は、請求項11記載のマイクロストリップアンテナにお
いて、前記回路素子は抵抗であることを特徴とする。請
求項14記載の発明は、請求項1ないし請求項13のい
ずれかに記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記複数種類の誘電体膜の少なくとも一種類はアルミナ
セラミックであることを特徴とする。請求項15記載の
発明は、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の
マイクロストリップアンテナにおいて、前記複数種類の
誘電体膜の少なくとも一種類はポリイミドであることを
特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について説明する。図1(a)は、本発明の
第1の実施形態を示す斜視図であり、図1(b)は、図
1(a)におけるA・A線断面図を表わしている。これ
らの図において、数字符号1は第1の誘電体膜、2は第
2の誘電体膜、11は接地導体、12はアンテナ素子、
13はストリップ状導体、14はマイクロストリップア
ンテナ、15はマイクロストリップ線路、16はスロッ
トを表わしている。
【0021】誘電体膜1および誘電体膜2の膜面を、そ
れぞれ図1(b)に示すように、下から1a、1b、1
c、1dおよび2a、2b、2c、2d、2eとする。
膜面1cに接地導体11が形成され、膜面2eにアンテ
ナ素子12が形成されている。該アンテナ素子12は、
膜面1cより上に位置する誘電体膜1および誘電体膜2
を誘電体基板として、マイクロストリップアンテナ14
として動作する。
【0022】また、膜面1bにストリップ導体13が形
成されている。該ストリップ状導体13、誘電体膜1お
よび接地導体11により、マイクロストリップ線路15
が形成されている。この図において、マイクロストリッ
プ線路15を伝搬してきた信号は、上記接地導体11に
形成されたスロット16を介して、アンテナ素子12と
電磁界的に結合し、マイクロストリップアンテナ14を
励振する。共振器の一種であるマイクロストリップアン
テナ14が励振されると、図1(b)において上方へ電
波が放射される。
【0023】図1の実施形態によれば、上記接地導体1
1およびアンテナ素子12を誘電体膜1または誘電体膜
2のいずれかの膜間に形成することが可能である。ま
た、上記誘電体膜2の膜厚は、誘電体膜1のそれに比べ
て薄い。そのため、図2に示す第2の実施形態のよう
に、接地導体やアンテナ素子の形成位置を、11aや1
2aのように変えることにより、マイクロストリップア
ンテナの誘電体基板の厚さを自由に変えることができ
る。従って、任意の周波数帯に対して良好なアンテナ特
性を得るための基板厚が得られる。ゆえに、送信周波数
と受信周波数が大きく離れている場合や、使用周波数帯
が大きく異なる場合であっても、いずれの周波数帯でも
良好に動作するマイクロストリップアンテナを、図2に
示すように、同時に形成することができる。
【0024】また、図2において、給電線路であるマイ
クロストリップ線路15,15aと、アンテナ素子1
2,12aとは、接地導体膜11,11aにより互いに
遮蔽されているため、マイクロストリップ線路15,1
5aからの不要放射磁界の影響を抑圧することができ
る。
【0025】また、第1の誘電体膜1として、アルミ
ナ、窒化アルミニウム、シリコンなどを用いることによ
り、アンテナ素子12が小型になる。また、これらの材
料の熱膨張率が、マイクロ波・ミリ波帯で用いられる半
導体材料の熱膨張率とよく一致しているため、半導体基
板上に形成した電子回路との一体化が容易であるととも
に、多機能なアンテナ装置が実現できる。また、誘電体
膜2の比誘電率を誘電体膜1の比誘電率に比べて小さく
することにより、高い周波数で用いるマイクロストリッ
プアンテナの等価誘電率を小さくできるため、帯域特性
の優れたアンテナを実現できる。
【0026】図3(a)および図3(b)は、図2に示
す構造を用いたマイクロストリップアンテナのリターン
ロス特性の測定結果を示すグラフである。このマイクロ
ストリップアンテナでは、10GHz帯マイクロストリ
ップアンテナと18GHz帯マイクロストリップアンテ
ナとを同時に形成してある。図3(a)は10GHz帯
マイクロストリップアンテナの特性を示し、図3(b)
は18GHz帯マイクロストリップアンテナの特性を示
す。なお、第1の誘電体膜1、第2の誘電体膜2、10
GHz帯マイクロストリップアンテナおよび18GHz
帯マイクロストリップアンテナの構造パラメータは、表
1および表2に示す通りである。
【0027】なお、測定に用いたマイクロストリップア
ンテナは、オンウェハ評価を行なうため、給電線路を接
地導体に対してアンテナ素子と同じ側に形成し、スルー
ホールを用いて直接給電している。また、表2中のアン
テナ素子、接地導体およびマイクロストリップ線路の中
心導体の形成位置については、図1(b)に示す膜面1
a、1c、2a、2eを用いて示している。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】図3(a)および図3(b)より、周波数
帯の大きく異なるマイクロストリップアンテナ(10G
Hz帯アンテナと18GHz帯アンテナ)を、同程度の
比帯域を持たせて、同時に形成できることが分かる。
【0031】また、第2の誘電体膜2の比誘電率および
膜厚が第1の誘電体膜1の比誘電率および膜厚より小さ
いので、例えば、上記の多層誘電体膜を用いれば、20
0GHzを越す周波数帯でのマイクロストリップアンテ
ナ(中心周波数の波長の1/50〜1/20の厚さを有
する誘電体膜を具備したマイクロストリップアンテナ)
も実現可能であり、任意かつ複数の異なった使用周波数
帯のマイクロ波帯・ミリ波帯マイクロストリップアンテ
ナを、同時に実現することができる。
【0032】図4は、本発明の第3の実施形態を示す断
面図である。この図において、図1(a)および(b)
と同一のものについては同一の数字符号を付している。
図4において、図1(a)および(b)と同様に、数字
符号1は第1の誘電体膜であり、2は第2の誘電体膜で
ある。誘電体膜1および誘電体膜2の膜面を、それぞれ
下から1a、1b、1c、1d、2a、2b、2c、2
d、2eとする。膜面1cに接地導体11が形成され、
膜面1aに接地導体17が形成され、膜面2eにアンテ
ナ素子12が形成されている。
【0033】アンテナ素子12は、膜面1cより上に位
置する誘電体膜1および誘電体膜2を誘電体基板とし
て、マイクロストリップアンテナ14として動作する。
また、膜面1bにストリップ導体13が形成されてい
る。該ストリップ状導体13、誘電体膜1、接地導体膜
11および接地導体膜17により、トリプレート線路1
8が形成されている。
【0034】次に、動作について説明する。トリプレー
ト線路18を伝搬してきた信号は、上記接地導体11に
形成されたスロット16を介してアンテナ素子12と電
磁界的に結合し、マイクロストリップアンテナ14を励
振する。共振器の一種であるマイクロストリップアンテ
ナ14が励振されると、図4において上方へ電波が放射
される。
【0035】従来、トリプレート線路を用いたときにお
いて、接地導体間を伝搬するパラレルプレートモード
(TEM波)が発生し、電力漏洩や不要な結合を引き起
こす等の問題が生じていた。これらの問題に対しては、
給電点(スロット)付近において、接地導体間を短絡ピ
ンなどで接続する方法が有効であるが、第3の実施形態
によれば、この短絡ピンを、従来のような半田を用いず
に、スルーホールを用いて形成することが可能となる。
【0036】図5は、本発明の第4の実施形態を示す断
面図である。この図において、図1(a)および図1
(b)と同一のものについては同一の数字符号を付して
いる。図5において、数字符号1は第1の誘電体膜であ
り、2は第2の誘電体膜である。図1の場合と同様に、
誘電体膜1および誘電体膜2の膜面を、それぞれ下から
1a、1b、1c、1d、2a、2b、2c、2d、2
eとする。
【0037】膜面1cに接地導体11が形成され、膜面
2eにアンテナ素子12が形成されている。アンテナ素
子12は、膜面1cより上に位置する誘電体膜1および
誘電体膜2を基板として、マイクロストリップアンテナ
14として動作する。また、膜面1bにストリップ導体
13が形成されている。該ストリップ状導体13、誘電
体膜1および接地導体11により、マイクロストリップ
線路15が形成されている。
【0038】次に、動作について説明する。マイクロス
トリップ線路15を伝搬してきた信号は、スルーホール
19を介してマイクロストリップアンテナ14を直接励
振する。ここで、スルーホール19は、ストリップ導体
13の一端とアンテナ素子12とを接続している。そし
て、共振器の一種であるマイクロストリップアンテナ1
4が励振されると、図5において上方へ電波が放射され
る。
【0039】図6は、本発明の第5の実施形態を示す断
面図である。この図において、各数字符号は、これまで
に説明した他の実施形態における数字符号と同様であ
る。この実施形態は、マイクロストリップ線路とトリプ
レート線路というように、給電方法の異なる2つのアン
テナを一体化して構成した例を示している。本発明のマ
イクロストリップアンテナでは、このように、異なった
種類の給電方法が混在しても良い。
【0040】図7(a)および図7(b)は、本発明の
第6の実施形態を示す断面図である。この図において、
数字符号20は、半導体基板上に形成した電子回路を示
しており、他の数字符号は他の実施形態の数字符号と同
様である。本実施形態では、半導体基板上に形成した電
子回路20を、マイクロストリップアンテナに一体化し
て構成する。
【0041】また、図7(a)および図7(b)に示す
マイクロストリップアンテナは、それぞれ電子回路20
を2つ有しているが、これらの図では、該電子回路20
の位置が異なる。すなわち、図7(a)では、誘電体膜
1の一部が除去され、該除去により露出した接地導体1
1上に、一方の電子回路20が配設されている。そし
て、同図において、もう一方の電子回路20は、誘電体
膜1の表面に配設されている。これに対して、図7
(b)では、誘電体膜2の一部が除去され、該除去によ
り露出した誘電体膜1上に、一方の電子回路20が配設
されている。そして、同図において、もう一方の電子回
路20は、誘電体膜2の表面に配設されている。
【0042】このように、本発明のマイクロストリップ
アンテナは、半導体基板上に形成した電子回路と一体化
して、高周波回路からアンテナ素子までの伝送損失を少
なくすることができると共に、フェーズドアレーアンテ
ナを始めアクティブアンテナを小型、薄型に実現するこ
とができる。また、本発明のマイクロストリップアンテ
ナによれば、多層誘電体膜の一部を取り除き、電子回路
を挿入することにより、電子回路と高周波線路を接続す
るワイヤを短くすることができるので、伝送損失の低減
に効果を有するとともに、より薄型に実現できる。ま
た、電子回路の接地導体としてマイクロストリップアン
テナ14の接地導体11を用いたり、半導体基板と熱膨
張率のよく一致した誘電体膜上に電子回路を実装するこ
とにより、電子回路で発生する熱を効率的に放熱でき
る。
【0043】なお、上記各実施形態では、1つのマイク
ロストリップアンテナを構成するアンテナ素子が1つで
ある例を示したが、本発明は、複数のアンテナ素子を配
列したアレーアンテナにも同様に適用できることは言う
までもない。また、上記各実施形態では、アンテナ素子
として円形のアンテナ素子12を示したが、他の任意形
状のアンテナ素子でもよい。
【0044】図8(a)は、本発明の第7の実施形態を
示す平面図であり、図8(b)は、図8(a)における
A・A線断面図を表わしている。この図において、上記
各実施形態の各部分に対応する部分には同一の数字符号
を付け、その説明を省略する。この図に示すマイクロス
トリップアンテナでは、第2の誘電体膜2の膜上に低周
波用の大きなアンテナ素子12を配置し、第2の誘電体
膜2の膜間に高周波用の小さなアンテナ素子12aを配
置している。
【0045】図9(a)は、本発明の第8の実施形態を
示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)における
A・A線断面図を表わしている。この図において、上記
各実施形態の各部分に対応する部分には同一の数字符号
を付け、その説明を省略する。この図に示すマイクロス
トリップアンテナでは、第2の多層誘電体膜において、
異なった膜上または膜間に、共振長の異なる半波長プリ
ントダイポール21a〜21cを配置している。
【0046】図8(a)および図8(b)および図9
(a)および図9(b)に示すマイクロストリップアン
テナでは、膜厚の薄い誘電体膜において異なった膜面に
動作周波数のわずかに異なるアンテナ素子を配置するこ
とにより、アンテナ帯域の広帯域化が実現するととも
に、各アンテナ素子に対する誘電体膜の厚さを最適にす
ることができる。すなわち、本発明の第7および第8の
実施形態に示すマイクロストリップアンテナは、アンテ
ナ特性を劣化することなく、広帯域化を実現することが
できる。
【0047】また、上記第6実施形態では、第1の多層
誘電体膜または第2の多層誘電体膜の一部を除去し、該
除去により露出した誘電体膜上に電子回路を配設する例
を示したが、該除去により露出した誘電体膜上にアンテ
ナ素子を配置したり、該除去により生じた空間に何も配
置しないことも考えられる。
【0048】図10(a)は、本発明の第9の実施形態
を示す平面図であり、図10(b)は、図10(a)に
おけるA・A線断面図を表わしている。この図におい
て、上記各実施形態の各部分に対応する部分には同一の
数字符号を付け、その説明を省略する。この図に示すマ
イクロストリップアンテナでは、第2の多層誘電体膜の
一部を除去し、該除去により露出した誘電体膜2上にア
ンテナ素子12を配置している。これにより、マイクロ
ストリップアンテナ14の誘電体損失を低減し、放射効
率を改善することができる。
【0049】また、図11(a)は、本発明の第10の
実施形態を示す平面図であり、図11(b)は、図11
(a)におけるA・A線断面図を表わしている。この図
において、上記各実施形態の各部分に対応する部分には
同一の数字符号を付け、その説明を省略する。この図に
示すマイクロストリップアンテナでは、誘電体膜1およ
び誘電体膜2の一部を除去することにより、アンテナ素
子12の下側に空間22を形成している。これにより、
アンテナ素子12の等価誘電率を下げ、利得・帯域を改
善できる。
【0050】また、上記各実施形態において、第1の多
層誘電体膜と第2の多層誘電体膜との接合面に、回路素
子(キャパシタ、抵抗等)を配置することも考えられ
る。図12(a)は、本発明の第11の実施形態を示す
平面図であり、図12(b)は、図12(a)における
A・A線断面図を表わしている。この図において、上記
各実施形態の各部分に対応する部分には同一の数字符号
を付け、その説明を省略する。この図に示すマイクロス
トリップアンテナでは、第1の多層誘電体膜と第2の多
層誘電体膜との接合面に、キャパシタ23を配置してい
る。該キャパシタ23は、スルーホール19およびワイ
ヤボンド24を介して、電子回路20に接続されてい
る。これにより、電子回路20(能動デバイス、MMI
Cチップ等)を実装するときに不可欠なDCバイアス用
チップコンデンサを除去することができ、また、該DC
バイアス用チップコンデンサの実装作業にかかるコスト
を大幅に低減することができる。また、抵抗を実装した
場合には、該抵抗を利用してウイルキンソンディバイダ
を形成することができるため、端子間のアイソレーショ
ンに優れた給電回路を実現できる。これにより、給電線
路の不整合性によるアンテナ素子相互間の影響を低減で
きる。
【0051】また、上記各実施形態では、2つの多層誘
電体膜(第1の多層誘電体膜および第2の多層誘電体
膜)を用いているが、多層誘電体膜の数についてはこれ
に限るものではない。図13(a)は、本発明の第12
の実施形態を示す平面図であり、図13(b)は、図1
3(a)におけるA・A線断面図を表わしている。この
図において、上記各実施形態の各部分に対応する部分に
は同一の数字符号を付け、その説明を省略する。この図
に示すマイクロストリップアンテナでは、誘電体膜1を
積層して第1の多層誘電体膜を形成し、誘電体膜2を積
層して第2の多層誘電体膜を形成し、誘電体膜25を積
層して第3の多層誘電体膜を形成している。そして、該
3種類の多層誘電体膜が積層されている。さらに、第2
の多層誘電体膜にアンテナ素子12を設け、第3の多層
誘電体膜にアンテナ素子12aを設け、第1の多層誘電
体膜に接地導体11とストリップ状導体13を設けてい
る。これにより、接地導体11を挟んで双方向にマルチ
バンドマイクロストリップアンテナを形成できる。
【0052】また、上記各実施形態では、各多層誘電体
膜はそれぞれ4層であるが、該多層誘電体膜の層数につ
いてはこれに限るものではない。また、アンテナ素子を
2つ用いて、その端子間を90度の位相差で励振しても
よい。また、マイクロストリップアンテナに縮退分離素
子を設け、円偏波を励振してもよい。
【0053】以上、この発明の実施形態を図面を参照し
て詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0054】
【発明の効果】本発明のマイクロストリップアンテナは
上述のような構成を採っているので、マイクロストリッ
プアンテナのアンテナ素子および接地導体を任意の誘電
体膜間に形成し、マイクロストリップアンテナの誘電体
膜厚を大きな範囲で自由にかつ連続的に変えることがで
きるとともに、異なる膜間に配置された接地導体膜をス
ルーホールを用いて同電位に接続することができる。
【0055】従って、広い周波数範囲の中から任意の動
作周波数帯に対して良好なアンテナ特性を得るための誘
電体膜の厚さが容易に得られるため、送信周波数と受信
周波数が大きく離れていたり、動作周波数帯の大きく異
なるマイクロストリップアンテナを形成することが可能
となる。
【0056】また、異なる膜厚を有する各誘電体膜の1
層当たりの膜厚や膜数を変えることが可能であるため、
任意でかつ複数の異なった周波数帯で動作するマルチバ
ンドマイクロ波帯・ミリ波帯アンテナを同じ基板に同時
に実現できる。また、膜厚の薄い誘電体膜の異なった膜
面にわずかに共振周波数の異なるアンテナ素子を形成す
ることにより、各アンテナ素子の特性を劣化することな
く、広帯域化を図ることができる。
【0057】また、各多層誘電体膜の比誘電率がお互い
に異なるため、高い誘電率の誘電体膜を用いることによ
り、アンテナ素子を小型に実現できるとともに、低い誘
電率の誘電体膜を用いることによりアンテナの利得、効
率を向上することができる。
【0058】また、誘電体膜としてアルミナ、窒化アル
ミニウム、シリコンなどを用いることにより、マイクロ
波・ミリ波帯で用いられる半導体材料と熱膨張率がよく
一致しているため、半導体基板上に回路を構成するモノ
リシックマイクロ波集積回路(MMIC)との一体化が
容易であるとともに、アクティブアンテナなどの多機能
なアンテナ装置が実現できる。
【0059】また、異なる誘電体膜の接合面にキャパシ
タや抵抗等の回路要素を配置することにより、チップコ
ンデンサを用いずに電子回路や能動素子を実装できるた
めアクティブアンテナの低コスト化に効果を有する。ま
た、端子間のアイソレーション特性に優れたウイルキン
ソンディバイダを用いて給電回路を構成できるため、給
電回路によるアンテナ素子間結合を低減できる。
【0060】さらに、多層構造の特徴を活かして給電回
路やバイアス回路を自由にレイアウトできるとともに、
給電回路および給電方法の自由度が従来に比較して大き
い。すなわち、スルーホールを用いた直接給電、スロッ
トを介した電磁界結合給電ができるとともに、給電線路
としてマイクロストリップ線路およびトリプレート線路
を用いることができる。また、トリプレート線路におい
て問題となる不要モードの抑圧に有効な短絡ピンを、半
田を用いずに、スルーホールで形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態を示す斜視図
であり、(b)は図1(a)におけるA・A線断面図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す断面図である。
【図3】(a)は10GHz帯マイクロストリップアン
テナのリターンロス特性の測定結果を示すグラフであ
り、(b)は18GHz帯マイクロストリップアンテナ
のリターンロス特性の測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明の第3の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施形態を示す断面図である。
【図7】(a)、(b)は共に本発明の第6の実施形態
を示す断面図である。
【図8】(a)は本発明の第7の実施形態を示す平面図
であり、(b)は図8(a)におけるA・A線断面図で
ある。
【図9】(a)は本発明の第8の実施形態を示す平面図
であり、(b)は図9(a)におけるA・A線断面図で
ある。
【図10】(a)は本発明の第9の実施形態を示す平面
図であり、(b)は図10(a)におけるA・A線断面
図である。
【図11】(a)は本発明の第10の実施形態を示す平
面図であり、(b)は図11(a)におけるA・A線断
面図である。
【図12】(a)は本発明の第11の実施形態を示す平
面図であり、(b)は図12(a)におけるA・A線断
面図である。
【図13】(a)は本発明の第12の実施形態を示す平
面図であり、(b)は図13(a)におけるA・A線断
面図である。
【図14】(a)は従来のマイクロストリップアンテナ
の例を示す斜視図であり、(b)は図14(a)におけ
るA・A線断面図である。
【図15】(a)は従来のマイクロストリップアンテナ
の他の例を示す斜視図であり、(b)は図15(a)に
おけるA・A線断面図である。
【図16】円形マイクロストリップアンテナの放射効率
と無負荷Qとの関係例を示すグラフである。
【図17】(a)は従来の2周波共用マイクロストリッ
プアンテナの例を示す平面図であり、(b)は図17
(a)におけるA・A線断面図である。
【図18】(a)は従来の2周波共用マイクロストリッ
プアンテナの他の例を示す平面図であり、(b)は図1
8(a)におけるA・A線断面図である。
【図19】(a)は従来の2周波共用マイクロストリッ
プアンテナの他の例を示す平面図であり、(b)は図1
9(a)におけるA・A線断面図である。
【図20】(a)は従来の2周波共用マイクロストリッ
プアンテナの他の例を示す平面図であり、(b)は図2
0(a)におけるA・A線断面図である。
【符号の説明】
1,2,25……誘電体膜、 11,11a,17……
接地導体、12,12a……アンテナ素子、 13……
ストリップ状導体、14,14a,14b,14c……
マイクロストリップアンテナ、15,15a……マイク
ロストリップ線路、 16……スロット、18……トリ
プレート線路、 19……スルーホール、20……電子
回路、21a,21b,21c……半波長プリントダイ
ポール、22……空間、 23……キャパシタ、 24
……ワイヤボンド
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−221007(JP,A) 特開 平3−182102(JP,A) 特開 平5−129825(JP,A) 特開 平1−254008(JP,A) 特開 平4−286204(JP,A) 特開 平4−21203(JP,A) 特開 平5−102721(JP,A) 実開 昭63−3612(JP,U) 実開 平1−57810(JP,U) 1996年電子情報通信学会総合大会SC −1−11 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 13/08

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに比誘電率および膜厚の異なる複数
    種類の誘電体膜を、各誘電体膜毎にそれぞれ積層し、該
    積層により構成された複数の多層誘電体膜同士を、さら
    に積層した多層誘電体基板と、アンテナ素子と、 前記アンテナ素子の接地導体である接地導体膜とを具備
    し、 前記アンテナ素子は、前記多層誘電体基板を構成するい
    ずれかの誘電体膜の膜面に形成され、 前記接地導体膜は、前記多層誘電体基板を構成するいず
    れかの誘電体膜の膜面に形成され、 前記アンテナ素子が形成される誘電体膜の膜面と前記接
    地導体膜が形成される誘電体膜の膜面は異なる ことを特
    徴とするマイクロストリップアンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマイクロストリップアン
    テナにおいて、 前記接地導体膜を挟んで前記アンテナ素子と向き合い、
    かつ、前記多層誘電体基板を構成するいずれかの誘電体
    膜の膜面に接して形成された高周波線路と、 前記接地導体膜に形成され、かつ、前記高周波線路に入
    力された信号を、前記アンテナ素子へ電磁界的に結合
    し、該アンテナ素子を励振するスロットとを具備するこ
    とを特徴とするマイクロストリップアンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のマイクロストリップアン
    テナにおいて、 前記接地導体膜を挟んで前記アンテナ素子と向き合い、
    かつ、前記多層誘電体基板を構成するいずれかの誘電体
    膜の膜面に接して形成された高周波線路と、 前記接地導体膜に形成されたスロットと、 前記高周波線路の一端と前記アンテナ素子とを、前記ス
    ロットの箇所で直接接続し、該アンテナ素子を励振する
    導体とを具備することを特徴とするマイクロストリップ
    アンテナ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のマイクロストリップアン
    テナにおいて、 前記導体はスルーホールであることを特徴とするマイク
    ロストリップアンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載のマイクロストリップアンテナにおいて、 前記高周波線路はマイクロストリップ線路であることを
    特徴とするマイクロストリップアンテナ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載のマイクロストリップアンテナにおいて、 前記高周波線路はトリプレート線路であることを特徴と
    するマイクロストリップアンテナ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載のマイクロストリップアンテナにおいて、 前記アンテナ素子を複数具備することを特徴とするマイ
    クロストリップアンテナ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載のマイクロストリップアンテナにおいて、 前記多層誘電体基板を構成するいずれかの誘電体膜の表
    に接し、かつ、前記アンテナ素子の送受信信号を処理
    する電子回路を具備することを特徴とするマイクロスト
    リップアンテナ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載のマイクロストリップアンテナにおいて、 前記接地導体膜に接し、かつ、前記アンテナ素子の送受
    信信号を処理する電子回路を具備することを特徴とする
    マイクロストリップアンテナ。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載のマイクロストリップアンテナにおいて、 前記多層誘電体基板を構成する誘電体膜の一部が除去さ
    れていることを特徴とするマイクロストリップアンテ
    ナ。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のいずれか
    に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、 前記多層誘電体膜同士が互いに接する面に回路素子が設
    けられていることを特徴とするマイクロストリップアン
    テナ。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のマイクロストリップ
    アンテナにおいて、 前記回路素子はキャパシタであることを特徴とするマイ
    クロストリップアンテナ。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のマイクロストリップ
    アンテナにおいて、 前記回路素子は抵抗であることを特徴とするマイクロス
    トリップアンテナ。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし請求項13のいずれか
    に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記複数種類の誘電体膜の少なくとも一種類 はアルミナ
    セラミックであることを特徴とするマイクロストリップ
    アンテナ。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし請求項13のいずれか
    に記載のマイクロストリップアンテナにおいて、前記複数種類の誘電体膜の少なくとも一種類 はポリイミ
    ドであることを特徴とするマイクロストリップアンテ
    ナ。
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