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JP3188139U - ボトルキャップ - Google Patents

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JP3188139U
JP3188139U JP2013006009U JP2013006009U JP3188139U JP 3188139 U JP3188139 U JP 3188139U JP 2013006009 U JP2013006009 U JP 2013006009U JP 2013006009 U JP2013006009 U JP 2013006009U JP 3188139 U JP3188139 U JP 3188139U
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健太 南
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Abstract

【課題】打栓時において破断することを防止でき、かつ、手で破断する際に縦弱化線部と周方向弱化線部とを比較的小さな力で破断できるボトルキャップを提供する。【解決手段】ボトル上端の口部に装着される環状のスカート壁14に、縦方向に延びて破断可能とされた縦弱化線部24と、周方向に延びて破断可能とされた周方向弱化線部26とが形成され、前記縦弱化線部24およびこの近傍に、切込溝23の底部の溝深さを浅くさせる縦弱化線補強部31が設けられ、この縦弱化線補強部31は、縦弱化線部24における少なくとも周方向弱化線部26と連なる箇所に設けられているとともに、この箇所よりも上方に延びるように形成された縦弱化線補強延長部31bが縦弱化線補強部31に設けられている。【選択図】図11

Description

本考案はボトルキャップに関し、特にリサイクル可能なボトルキャップに関する。
調味料などが収容される容器としてのボトルには、その上端の口部にボトルキャップが打栓されることにより装着される場合が多い。このボトルキャップは、ボトルに装着されるとともに注出筒(注ぎ口)が形成された本体部と、本体部にヒンジ結合された開閉蓋とを有した構成が一般的である。ボトルは、その口部の外周に環状突部を有し、ボトルキャップの本体部は、ボトルの口部に装着される環状のスカート壁と、スカート壁の内面においてその周方向に形成された突起とを有する。そして、ボトルにボトルキャップが打栓されたときには、スカート壁の内周の突起がボトルの外周の環状突部に係合することで、ボトルキャップがボトルに強く組み付けられて固定され、ボトルからのボトルキャップの脱落が防止される。ボトルキャップは合成樹脂にて形成されていることが一般的であり、打栓時には、ボトルキャップが径方向に弾性変形することで、このボトルキャップの突起がボトルの環状突部を乗り越える。
このような打栓時の弾性変形を良好に行わせるとともに、開閉蓋と注出筒とを確実にシールさせるために、ボトルキャップは、ポリエチレンなどの軟質の合成樹脂にて形成されることが通例である。これに対し、ボトルは、調味料などの容器としてその形状を維持することが必要であるため、ガラスやポリエチレンテレフタレートなどの硬質の材料にて形成されることが多い。すなわち、ボトルと、このボトルに打栓されたボトルキャップとは、異種の材料で形成されていることが一般的である。
したがって、使用後には、異種の材料であるボトルとボトルキャップとを分別してリサイクルできることが好都合である。これに対応可能な構造として、たとえば特許文献1には、本体部(ボトルキャップの本体部)のスカート壁に、縦方向(すなわちボトルの軸方向と略平行な上下方向)に薄肉に形成した縦弱化線部と、周方向に薄肉に形成した周方向弱化線部と、が設けられたボトルキャップが開示されている。なお、本体部のスカート壁において、周方向弱化線部の一端部が縦弱化線部に接続されたり近接されたりして連なった状態で設けられている。このようなボトルキャップであると、使用後に手指により本体部に大きな力を作用させて、縦弱化線部と周方向弱化線部とにおいて本体部を破断させることで、ボトルキャップをボトルから容易に離脱させて分別回収することが可能である。
一方、このように縦弱化線部を形成したボトルキャップでは、スカート壁における縦弱化線部が形成された部分の肉厚が他の部分の肉厚より薄くされて、他の部分よりも破断し易くなっている。このため、ボトルキャップをボトルに打栓して装着するときにおける、ボトルキャップの突起がボトルの環状突部を乗り越える際のボトルキャップの拡径時に、縦弱化線部に応力が集中して破断することがあった。
特許文献1に記載されたボトルキャップでは、このような事態の発生を防止するために、縦弱化線部をスカート壁の下端部から形成せず、下端部から所定距離(0.1mm〜3mm)あけた箇所より上方に形成している。この構成により、打栓時にスカート壁の下端部における縦弱化線部が形成されている箇所に亀裂を生じて、この箇所から亀裂が広がって縦弱化線部全体が破断することを防止するよう図っている。なお、この種の縦弱化線部は例えばその断面が平面視してV溝形状に形成される。
特開2001−240101号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたボトルキャップでも、ボトルキャップを打栓する際の拡径時に、縦弱化線部と周方向弱化線部との連なった箇所やその近傍箇所で、破断することがあり、特に打栓時の環境が低温であって、合成樹脂製のキャップが硬くなっているときには、その傾向が大きくなっていた。
また、このような不具合を解消すべく、縦弱化線部のV溝全体の切込み深さを小さくすると、破断することは防止できる一方で、手で破断する際に大きな力が必要となって破断し難くなり利便性が低下する難点を生じていた。
本考案は上記不具合および難点を解決するもので、打栓時において縦弱化線部と周方向弱化線部との連なった箇所で破断することを防止でき、かつ、手で破断する際に縦弱化線部と周方向弱化線部とを比較的小さな力で破断することができるボトルキャップを提供することを目的とする。
上記不具合および難点を解決するために、本考案は、ボトル上端の口部に装着されるボトルキャップであって、前記口部に装着される環状のスカート壁を本体部に有し、スカート壁の内面に、ボトル上端の外周に形成された環状突部に係合する突起が形成され、スカート壁に、肉厚方向に切込む切込溝により周方向の他の箇所よりも薄肉になるように切れ込まれた状態でボトルの軸方向と略平行の縦方向に延びて、破断可能とされた縦弱化線部が形成され、スカート壁に、縦方向の他の箇所よりも薄肉にされて周方向に延びて、その一端部側が前記縦弱化線部と連なり、破断可能とされた周方向弱化線部が形成され、前記縦弱化線部およびこの近傍に、切込溝の底部の溝深さを浅くさせる縦弱化線補強部が設けられ、前記縦弱化線補強部は、前記縦弱化線部における少なくとも周方向弱化線部と連なる箇所に設けられているとともに、この箇所よりも上方に延びるように形成された縦弱化線補強延長部が前記縦弱化線補強部に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、縦弱化線部に、切込溝の底部の溝深さを浅くさせる縦弱化線補強部が設けられ、前記縦弱化線補強部として、前記縦弱化線部における少なくとも周方向弱化線部と連なる箇所に縦弱化線補強部が設けられているので、打栓時において縦弱化線部と周方向弱化線部とが連なった箇所からスカート壁が破断し始めることを防止できる。また、前記縦弱化線補強部には、前記縦弱化線部における周方向弱化線部と連なる箇所よりも上方に延びる縦弱化線補強延長部が形成されているので、縦弱化線部と周方向弱化線部とが連なった箇所からスカート壁が破断し始めることを確実に防止できるものとなっている。また、前記切込溝における前記縦弱化線補強部が形成されていない箇所の肉厚は、前記切込溝全体の溝の切込み深さを浅くした場合のように切込溝全体の肉厚が増加することがないので、手で破断する際に、切込溝により形成された縦弱化線部と周方向弱化線部とを比較的小さな力で破断することができる。
また、本考案は、前記縦弱化線補強部に、前記縦弱化線部における周方向弱化線部と連なる箇所から下方に延びる縦弱化線補強下延部が設けられていることを特徴とする。この構成によれば、打栓時において縦弱化線部と周方向弱化線部とが連なった箇所の下方からスカート壁が破断し始めて縦弱化線部が破断することも防止できる。
また、本考案は、前記縦弱化線補強延長部の前記周方向弱化線部寄りの辺が、上方ほど、前記縦弱化線部の切込溝の谷底に近づくように傾斜して形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、前記縦弱化線部における最も薄肉となっている切込溝の谷底と、前記縦弱化線部と前記周方向弱化線部とが連なる箇所とが、上方ほど前記縦弱化線部の切込溝の谷底に近づくように傾斜して形成されている前記縦弱化線補強延長部の前記周方向弱化線部寄りの辺によって滑らかに接続される。これにより、ボトルの使用後などに当該ボトルキャップをボトルから分離するために、前記縦弱化線部と前記周方向弱化線部とが連なる箇所に手から外力を加えた際に、前記縦弱化線部における最も薄肉となっている切込溝の谷底から傾斜して接続される前記縦弱化線補強延長部の前記周方向弱化線部寄りの辺に沿って比較的スムーズに破断させることが可能となる。
なお、前記周方向弱化線部における前記縦弱化線部と連なる一端部側に、空間からなる窓部が形成されている場合でも、本考案によれば、打栓時においてスカート壁が破断することを防止できる。
本考案のボトルキャップによれば、スカート壁に縦弱化線部と周方向弱化線部とが形成され、前記縦弱化線部およびこの近傍に、切込溝の底部の溝深さを浅くさせる縦弱化線補強部が設けられ、前記縦弱化線補強部を、前記縦弱化線部における少なくとも周方向弱化線部と連なる箇所に設けるとともに、この箇所よりも上方に延びるように形成された縦弱化線補強延長部を設けたため、打栓時において縦弱化線部と周方向弱化線部との接続部で破断することを確実に防止できて信頼性を向上することができる。
また、前記縦弱化線補強部として、前記縦弱化線部における周方向弱化線部と連なる箇所から下方に延びる縦弱化線補強下延部を設けることにより、打栓時において縦弱化線部と周方向弱化線部とが連なった箇所だけでなく、この箇所の下方の箇所からスカート壁が破断し始めて縦弱化線部が破断することを防止できて、信頼性をさらに向上させることができる。
また、本考案によれば、手で当該ボトルキャップをボトルから取り外す場合の容易化を図るべく、例えば、前記周方向弱化線部における前記縦弱化線部と連なる一端部側に、空間からなる窓部を形成している場合などにおいても、打栓時において縦弱化線部と窓部とが連なった箇所からスカート壁が破断し始めることを防止でき、これにより、打栓時におけるスカート壁の破断を防止することができて、信頼性が向上する。
また、縦弱化線補強延長部の周方向弱化線部寄りの辺を、上方ほど、縦弱化線部の切込溝の谷底に近づくように傾斜して形成することにより、ボトルの使用後などに当該ボトルキャップをボトルから分離するために、前記縦弱化線部と前記周方向弱化線部とが連なる箇所に手から外力を加えた際に、前記縦弱化線部における最も薄肉となっている溝の谷底から傾斜して形成されている縦弱化線補強延長部の周方向弱化線部寄りの辺に沿って縦弱化線部へ力が伝達し比較的スムーズに破断させることが可能となり、打栓時の破断を確実に防止できながら、当該ボトルキャップをボトルから分離する際の力を最小限に抑えることができて、良好な利便性を得ることができる。
本考案の実施の形態に係るボトルキャップの平面図であり、開閉蓋を開けた状態を示す。 同ボトルキャップの縦断側面図であり、開閉蓋を開けた状態を示す。 同ボトルキャップの斜視図であり、開閉蓋を開けた状態を示す。 同ボトルキャップの縦断側面図であり、開閉蓋を閉じた状態を示す。 同ボトルキャップの背面図であり、開閉蓋を閉じた状態を示す。 同ボトルキャップの斜視図であり、スカート壁を破断させ始めている状態を示す。 同ボトルキャップの斜視図であり、スカート壁を破断させた状態を示す。 (a)は同ボトルキャップの縦弱化線部が設けられている箇所の拡大縦断面図(図1および図10のO−X線矢視縦断面図)であり、(b)は同ボトルキャップの縦弱化線部が設けられている箇所の拡大横断面図(平面断面図)である。 (a)〜(d)は同ボトルキャップの縦弱化線部が設けられている箇所の拡大縦断面図であり、(a)は、図1のO−A線矢視縦断面図、(b)は、図1のO−B線矢視縦断面図、(c)は、図1のO−C線矢視縦断面図、(d)は、図1のO−D線矢視縦断面図である。 (a)は同ボトルキャップの要部拡大平面図であり、(b)は同ボトルキャップの要部拡大底面図(下方から見た図)である。 (a)は同ボトルキャップの縦弱化線部が設けられている箇所を斜め側方から見た図であり、(b)は比較例としてのボトルキャップの縦弱化線部が設けられている箇所を斜め側方から見た図である。 本考案の他の実施の形態に係る同ボトルキャップの縦弱化線部が設けられている箇所の拡大横断面図(平面断面図)である。
以下、本考案の実施の形態に係るボトルキャップを図面に基づき説明する。
図1〜図4などに示すように、本考案の実施の形態に係るボトルキャップ10は、弾性変形性を有するポリエチレンなどの合成樹脂製とされており、ボトル1に装着される本体部11と、ヒンジ12を介して本体部11に結合される開閉蓋13とが、一体に形成されて構成されている。本体部11は、ボトル1の上端の口部2に上方から打栓されることで、口部2に装着されて固定される。ボトル1は、ガラスやポリエチレンテレフタレートなどの、ボトルキャップ10よりも硬質の材料により形成されている。
ボトルキャップ10の本体部11はその外周に環状のスカート壁14を有しており、このスカート壁14がボトル1の口部2に外嵌される。ボトル1の口部2の外周には環状突部3が一体に形成され、これに対しスカート壁14の内面には、その周方向に沿って内径側に突出する突起15が形成されている。そして、このスカート壁14の突起15がボトル1の環状突部3に係合することで、ボトルキャップ10がボトル1に強く固定される。
ボトルキャップ10の本体部11におけるスカート壁14よりも内周にはインナーリング16が一体に形成されている。このインナーリング16はボトル1の上端の口部2の内側に入り込み可能であり、このインナーリング16とスカート壁14とが協働してボトル1の上端の口部2を内側と外側とから挟持する。本体部11の上部には上壁17を有し、インナーリング16と、上壁17と、スカート壁14と、突起15とによってボトル1の口部2を包み込むように保持することで、本体部11とボトル1の口部2との間がシールされるとともに、ボトルキャップ10がボトル1の口部2に固定される。
本体部11の中央部およびその近傍には、ボトル1の内容物を注ぎ出す開口を形成するための開口形成用壁部18と、この開口形成用壁部18を引き上げて離脱させるためのプルリング19とが一体に設けられている。開口形成用壁部18の輪郭に沿ってスコア20が形成されて薄肉とされており、プルリング19を手指により引っ張り上げると、スコア20が形成された薄肉の部分が破断して、開口形成用壁部18が本体部11から脱落し、それによって、ボトル1の内容物を注ぎ出すための開口が形成される。
開口形成用壁部18およびプルリング19の周囲には、円筒状の注出筒21が設けられており、この注出筒21によってボトル1からの注ぎ口が形成されている。開閉蓋13の内周には筒状のシール壁22が一体に形成されている。このシール壁22は、図4に示すように開閉蓋13が閉じられたときに、注出筒21の内部に入り込む。そして、注出筒21とシール壁22とが互いに弾性的に圧接し合うことで、開閉蓋13が閉じられたときのシールが行われる。
本考案の実施の形態に係るボトルキャップ10は、使用後はボトル1から離脱させてリサイクルできるよう構成されている。このため、図1、図5〜図10、図11(a)に示すように、スカート壁14(この実施の形態では、詳しくはスカート壁14におけるヒンジ12の近傍箇所)には、肉厚方向に断面略V字形状に切込む切込溝23により周方向の他の箇所よりも薄肉になるように切れ込まれた縦弱化線部24が、ボトル1の軸方向と略平行の縦方向(上下方向)に延びて形成されている。なお、この実施の形態では、図8および図10(b)に示すように、スカート壁14における縦弱化線部24が形成されている箇所の内面側(裏面側)も副切込溝25により切れ込まれ、これにより極めて薄肉とされている箇所が縦弱化線部24とされている。一方、切込溝23の下端部が臨むスカート壁14の下縁部には、切込溝23が形成されておらず、肉厚寸法が大きい厚肉部29が設けられている。
さらに、図5〜図10、図11(a)に示すように、スカート壁14(詳しくはスカート壁14における上壁17との接続部)には、縦方向の他の箇所よりも薄肉になるように切れ込まれた周方向弱化線部26が、周方向に沿って延びるように形成されている。なお、この実施の形態では、図9に示すように、周方向弱化線部26が、スカート壁14の上部と上壁17とを分離するように形成された溝部27と、スカート壁14の上部寄り箇所の内面において窪む凹部28とにより、上下および厚み方向に対して薄肉状となった状態で周方向に沿った一定範囲にわたって延びるように形成されている。
そして、図11(a)に示すように、周方向弱化線部26の一端部(図11(a)に示す場合においては、周方向弱化線部26の左端部)が、縦弱化線部24の上部側箇所に接続されて連なっている。また、周方向弱化線部26における縦弱化線部24と連なる一端部側領域(図11(a)に示す場合においては、周方向弱化線部26の左端部寄り領域)では、図9に示すように、前記凹部28の窪みが厚み方向(径方向外側)に深く形成されるとともに、上壁17とスカート壁14とが上下に分離されており、図9、図11(a)に示すように、リサイクルのためにヒンジ12を手で把持して外側に引っ張り上げることで、分別を容易にするための空間からなる窓部30が形成されるようになっている。
上記したように、肉厚方向に断面略V字形状に切込む切込溝23と裏面側より切り込まれた副切込溝25とにより、切込溝23の底部に薄肉の縦弱化線部24が形成されている。しかし、このような構成に加えて、切込溝23には、切込溝23の底部の(詳しくは、切込溝23の底部のみの)溝深さを浅くさせて縦弱化線部24およびその近傍箇所の厚みを僅かに増加させる縦弱化線補強部31が一体に設けられている。
ここで、縦弱化線補強部31は、縦弱化線部24における周方向弱化線部26と連なる箇所(接続部)に設けられているとともに、縦弱化線部24と周方向弱化線部26とが連なる箇所(接続部)よりも上方に延びる縦弱化線補強延長部31bと、縦弱化線部24における周方向弱化線部26と連なる箇所(接続部)から縦弱化線部24の下端部まで下方に延びる縦弱化線補強下延部31aと、が設けられている。
また、この実施の形態においては、縦弱化線補強延長部31bよりも上方の箇所(図11(a)、(b)参照)では、図8に示すように、副切込溝25が形成されていない非弱化線部32とされている。一方、縦弱化線補強部31が設けられている箇所では、この実施の形態では、図8(b)に示すように、断面略V字形状に切込まれて形成されている切込溝23の谷底部分の先端の断面三角形部分だけ浅くなるように形成されており、この分だけ、縦弱化線部24の厚みを増加させている。
また、図11(a)に示すように、この実施の形態では、縦弱化線補強下延部31aについては、この縦弱化線補強下延部31aにより切込溝23の底部のみ増加させた厚みおよび幅(すなわち増加する断面積)が上下に略均一で、比較的大きくなるように形成されている(なお、この実施の形態では縦弱化線補強下延部31aにより、上部が下部に比べて僅かに薄肉とされて、リサイクルの分別時に破断しやすくなるよう図られている)。これに対して、周方向弱化線部26との接続部から上方に延びる縦弱化線補強延長部31bについては、周方向弱化線部26との接続部では縦弱化線補強下延部31aと同じ増加厚みおよび増加幅(すなわち増加断面積)とされているが、上方になるに従い、増加厚みおよび増加幅(すなわち増加断面積)が徐々に減少され、上端で切込溝23の谷底に連なるように形成されている。これにより、縦弱化線補強延長部31bの周方向弱化線部寄りの辺31b’(図11(a)における右辺)が、上方ほど、切込溝23の谷底に近づくように傾斜して形成されている。
上記構成において、ボトルキャップ10をボトル1に打栓するときには、ボトル1の口部2にボトルキャップ10を載せた後、ボトルキャップ10を押下させるように押圧力がかけられる。これにより、スカート壁14の内面の突起15が弾性的に拡径しながらボトル1の環状突部3に乗り上げた後に乗り越えて、ボトルキャップ10がボトル1の口部2に組み付けられる。
この際、ボトルキャップ10の切込溝23の底部に設けられている縦弱化線部24にも、拡径方向に力が加えられる。この場合に、縦弱化線部24は薄肉であるとともに、力が加えられる縦方向に延びて形成されているために力が集中し易い。また、周方向弱化線部26は薄肉であったり、窓部30が設けられて上壁17から分離されたりしているため、ボトルキャップ10のスカート壁14が拡径する際に、大きく拡径(弾性変形)し易い。この結果、縦弱化線部24における周方向弱化線部26との接続部が破断する可能性が高くなり、特に、周方向弱化線部26における縦弱化線部24との接続部に窓部30が設けられている場合にはこの傾向が高まることとなる。
しかしながら、上記構成によれば、縦弱化線部24およびこの近傍(上方箇所)には、切込溝23の底部の溝深さを浅くさせる縦弱化線補強部31が設けられ、縦弱化線補強部31として、縦弱化線部24における周方向弱化線部26と連なる箇所から上方に延びる縦弱化線補強延長部31bが設けられているので、打栓時において縦弱化線部24と周方向弱化線部26とが連なる接続部からスカート壁14が破断し始めることを防止できる。
さらに、上記構成によれば、縦弱化線補強部31として、縦弱化線部24の周方向弱化線部26と連なる箇所(接続部)よりも下方に延びる縦弱化線補強下延部31aが設けられているので、打栓時において縦弱化線部24と周方向弱化線部26とが連なった箇所の下方の箇所からスカート壁14が破断し始めるも防止でき、これにより、打栓時におけるスカート壁14の破断を確実に防止することができる。
つまり、比較例として図11(b)に示すように、縦弱化線補強部31として、周方向弱化線部26と連なる箇所から下方に延びる縦弱化線補強下延部31aだけが設けられ、これより、周方向弱化線部26と連なる箇所よりも上方に図11(a)に示すような縦弱化線補強部31bが形成されていない場合には、打栓時に、縦弱化線部24と周方向弱化線部26とが連なる箇所からスカート壁14が破断し始める可能性があり、特に、方向弱化線部26における縦弱化線部24と連なる一端部に、空間からなる窓部30を形成した場合などにおいては、破断する可能性が高くなっていた。しかし、上記構成では、縦弱化線補強部31として、縦弱化線補強下延部31aだけでなく、縦弱化線部24の周方向弱化線部26と連なる箇所(接続部)よりも上方に延びる縦弱化線補強延長部31bが設けられているので、打栓時におけるスカート壁14の破断を確実に防止することができ、信頼性が向上する。
なお、図11(a)などに示すように、切込溝23の下端部が臨むスカート壁14の下縁部には、切込溝23が形成されておらず、肉厚寸法が大きい厚肉部29が設けられているため、打栓時に、スカート壁14の下縁部側から破断することはない。
ボトル1の使用後においてボトル1とボトルキャップ10とをリサイクルするために分別する場合には、図6に示すように、ボトルキャップ10の開閉蓋13を手指で掴んで、本体部11やボトル1から遠ざかる方向に引っ張る。このように手から加えられた力は、スカート壁14を本体部11の上壁17から離反させるように作用する。この場合に、ボトルキャップ10のスカート壁14におけるヒンジ12の近傍箇所には、縦弱化線部24と、これに連なる周方向弱化線部26とが形成されているため、手からの力は、ヒンジ12を介して、縦弱化線部24や周方向弱化線部26、およびこれらの接続部にも作用する。周方向弱化線部26における縦弱化線部24との接続部やその近傍箇所では窓部30が形成されて、スカート壁14が上壁17から分離されているため、手からの力は、縦弱化線部24における周方向弱化線部26との接続部を介して縦弱化線部24に作用し易くなる。
ここで、切込溝23(この実施の形態では切込溝23および副切込溝25)により形成された縦弱化線部24は、縦弱化線補強部31が設けられている箇所については肉厚が少し増加されているが、切込溝23における縦弱化線補強部31が設けられていない箇所では肉厚が増えていない。また、切込溝23の谷底と、縦弱化線部24と周方向弱化線部26とが連なる箇所とは、縦弱化線補強延長部31bの周方向弱化線部寄りの辺31b’によって滑らかに傾斜して接続されている。
したがって、スカート壁14を本体部11の上壁17から離反させるように力が作用すると、図7に示すように、この力が縦弱化線補強延長部31bの周方向弱化線部寄りの辺31b’に伝達され、比較的小さな力でも、縦弱化線補強延長部31bの周方向弱化線部寄りの辺31b’に沿ってスムーズに破断できる。このように、打栓時の破断を確実に防止できながら、当該ボトルキャップ10をボトル1から分離する際の力を最小限に抑えることができて、良好な利便性を得ることができる。
なお、縦弱化線部24(切込溝23の谷底部分)およびこの近傍(上方箇所)の厚みを増加させて補強させる縦弱化線補強部31の断面形状は、上記の実施の形態においては、切込溝23の谷底部分の先端の断面三角形部分だけ浅くなるように形成した場合を述べたが、これに限るものではなく、図12に示すように、例えば、断面四角形状などに形成してもよい。
また、上記実施の形態では、縦弱化線補強延長部31bの上端部を、スカート壁14における上端部と、周方向弱化線部26との接続部と、の略中間部まで形成した場合を述べたが、これに限るものではなく、スカート壁14における上端部と周方向弱化線部26の接続部との間の寸法が短い場合などには、縦弱化線補強延長部31bをスカート壁14における上端部まで延長させて形成してもよい。
また、上記実施の形態では、縦弱化線部24は、縦弱化線補強部31が、縦弱化線部24と周方向弱化線部26とが連なる箇所と、周方向弱化線部26と連なる箇所から上方に延びる縦弱化線補強延長部31bとを設けただけでなく、縦弱化線部24の周方向弱化線部26と連なる箇所(接続部)よりも下方に延びる縦弱化線補強下延部31aが設けられている場合を述べ、これにより、打栓時におけるスカート壁14の破断を極めて確実に防止することができる場合を説明した。しかしながら、これに限るものではなく、縦弱化線補強部31が、縦弱化線部24と周方向弱化線部26とが連なる箇所、およびこの箇所から上方に延びる縦弱化線補強延長部31bだけを設けて、縦弱化線部24の周方向弱化線部26と連なる箇所(接続部)よりも下方に延びる縦弱化線補強下延部31aについては必ずしも設けなくてもよく、この場合においても、例えば、ボトルキャップ10の材料を工夫することなどにより、打栓時におけるスカート壁14の破断を防止することは可能である(下延長部は縦弱化線の下端まで設けなくても良い)。
また、上記実施の形態では、ボトルキャップ10が、その開閉蓋13がヒンジ12を介して本体部11に結合されているいわゆるヒンジタイプである場合を述べたが、これに限るものではなく、開閉蓋が本体部にスクリュー式のねじで着脱可能とされるスクリュータイプのものに対しても同様な構成を採用可能であることはもちろんである。
1 ボトル
2 口部
3 環状突部
10 ボトルキャップ
11 本体部
12 ヒンジ
13 開閉蓋
14 スカート壁
15 突起
17 上壁
23 切込溝
24 縦弱化線部
24a 縦弱化線非補強部
26 周方向弱化線部
27 溝部
28 凹部
29 厚肉部
30 窓部
31 縦弱化線補強部
31a 縦弱化線補強本体部
31b 縦弱化線補強延長部

Claims (4)

  1. ボトル上端の口部に装着されるボトルキャップであって、
    前記口部に装着される環状のスカート壁を本体部に有し、
    スカート壁の内面に、ボトル上端の外周に形成された環状突部に係合する突起が形成され、
    スカート壁に、肉厚方向に切込む切込溝により周方向の他の箇所よりも薄肉になるように切れ込まれた状態でボトルの軸方向と略平行の縦方向に延びて、破断可能とされた縦弱化線部が形成され、
    スカート壁に、縦方向の他の箇所よりも薄肉にされて周方向に延びて、その一端部側が前記縦弱化線部と連なり、破断可能とされた周方向弱化線部が形成され、
    前記縦弱化線部およびこの近傍に、切込溝の底部の溝深さを浅くさせる縦弱化線補強部が設けられ、
    前記縦弱化線補強部は、前記縦弱化線部における少なくとも周方向弱化線部と連なる箇所に設けられているとともに、この箇所よりも上方に延びるように形成された縦弱化線補強延長部が前記縦弱化線補強部に設けられている
    ことを特徴とするボトルキャップ。
  2. 前記縦弱化線補強部に、前記縦弱化線部における周方向弱化線部と連なる箇所から下方に延びる縦弱化線補強下延部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のボトルキャップ。
  3. 前記縦弱化線補強延長部の前記周方向弱化線部寄りの辺が、上方ほど、前記縦弱化線部の切込溝の谷底に近づくように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のボトルキャップ。
  4. 前記周方向弱化線部における前記縦弱化線部と連なる一端部側に、空間からなる窓部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のボトルキャップ。
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