JP3182945U - タイヤ成形用環状金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】替駒の交換、固定が容易で、正確、確実に行え、また替駒の製作が容易で、替駒固定用のネジ部分にゴム溜りが生じるのを防止できるタイヤ成形用環状金型を提供する。
【解決手段】金型20表面に構成される嵌合凹所21に替駒40を交換自在に嵌め合わせ、替駒40に形成された転写情報をタイヤTの側面に転写するようにしたタイヤ成形用環状金型1であって、金型20表面に構成される嵌合凹所21を、タイヤTの回転軸A方向に対して平行な内側面21aと直角な内底面21bとで構成し、嵌合凹所21に嵌め込まれた替駒40をネジ50固定するためのネジ穴22、42を、差込み方向が金型20表面の曲面に対し法線方向Bとなるよう替駒40と嵌合凹所21に構成し、これにより替駒40を嵌合凹所21に対してタイヤTの回転軸A方向に嵌合すると共に金型20表面に対して法線方向Bにネジ50固定する構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】金型20表面に構成される嵌合凹所21に替駒40を交換自在に嵌め合わせ、替駒40に形成された転写情報をタイヤTの側面に転写するようにしたタイヤ成形用環状金型1であって、金型20表面に構成される嵌合凹所21を、タイヤTの回転軸A方向に対して平行な内側面21aと直角な内底面21bとで構成し、嵌合凹所21に嵌め込まれた替駒40をネジ50固定するためのネジ穴22、42を、差込み方向が金型20表面の曲面に対し法線方向Bとなるよう替駒40と嵌合凹所21に構成し、これにより替駒40を嵌合凹所21に対してタイヤTの回転軸A方向に嵌合すると共に金型20表面に対して法線方向Bにネジ50固定する構成とした。
【選択図】図1
Description
本考案はタイヤ成形用環状金型に関し、より詳しくは、自動車等のタイヤを加硫成形等により成形するための環状金型に関する。
例えば自動車タイヤには生産の条件等によって種々の仕様があるが、そのような仕様をタイヤ情報として成形されるタイヤに情報として表示することがなされている。この場合、同じ金型を用いてタイヤを成形する場合であっても、成形されるタイヤに応じてタイヤ情報を変更させる必要が生じる。このため、従来より、替駒と称する交換用の金型を主たる金型の一部に交換自在に取り付けることで、同じ金型で替駒だけを必要に応じて取り替えることが行われている。
前記替駒によるタイヤ情報等のタイヤへの転写、表示は、タイヤの側面に行われる場合が一般的であるが、タイヤの成形用環状金型は3次元曲面を有しているので、タイヤの側面であっても、替駒を金型表面の凹所に良好に、また容易、迅速に交換することには、色々と工夫が必要となってくる。
特開平11−77694号公報(特許文献1)には、替駒(4)を用いたタイヤ加硫成形用金型が開示されている。
特開平11−333844号公報(特許文献2)にも、替駒(7)を用いたタイヤ加硫用成形金型が開示されている。
特開2005−297353号公報(特許文献3)には、溝底を広げた凹溝(4)に替駒プレート(3)を嵌装して、係止するようにしたタイヤ加硫成形用金型が開示されている。
前記替駒によるタイヤ情報等のタイヤへの転写、表示は、タイヤの側面に行われる場合が一般的であるが、タイヤの成形用環状金型は3次元曲面を有しているので、タイヤの側面であっても、替駒を金型表面の凹所に良好に、また容易、迅速に交換することには、色々と工夫が必要となってくる。
特開平11−77694号公報(特許文献1)には、替駒(4)を用いたタイヤ加硫成形用金型が開示されている。
特開平11−333844号公報(特許文献2)にも、替駒(7)を用いたタイヤ加硫用成形金型が開示されている。
特開2005−297353号公報(特許文献3)には、溝底を広げた凹溝(4)に替駒プレート(3)を嵌装して、係止するようにしたタイヤ加硫成形用金型が開示されている。
上記特許文献1に開示のタイヤ加硫成形用金型では、替駒(4)を嵌め込む金型(1)の凹部(5)を金型内面に対して法線方向に彫り込んで形成している。凹部(5)の深さを均一にできるものの、この法線方式では替駒(4)の形状が複雑な3次元形状となり易く、製作し難いという問題がある。
また、この特許文献1のように、替駒(4)を金型(1)の背後から抜き穴(6)を介してボルト固定する方式のものは、金型(1)の裏面での作業が組み合わされることから、交換作業が複雑で時間を要する問題がある。
上記特許文献2に開示のタイヤ加硫用成形金型では、凹部(2B)に嵌入した替駒(7)の側面(7a)を、ボルト(9)で片側から押し付けるような形で凹部(2B)内に固定する構成となっている。金型を加硫機から取り外す必要なく行えるので、替駒の取り替えが容易になるものの、ボルト(9)による替駒(7)の固定が片側面(7a)からの押し付け固定であるので、強い圧力のかかる替駒の固定が十分に行われない問題が残る。
上記特許文献3に開示のタイヤ加硫成形用金型では、取り付け取り外しは容易であるものの、替駒が湾曲する必要があるので、対象がかなり薄肉の替駒に限定されること、固定位置がずれ易い等の問題がある。
また、この特許文献1のように、替駒(4)を金型(1)の背後から抜き穴(6)を介してボルト固定する方式のものは、金型(1)の裏面での作業が組み合わされることから、交換作業が複雑で時間を要する問題がある。
上記特許文献2に開示のタイヤ加硫用成形金型では、凹部(2B)に嵌入した替駒(7)の側面(7a)を、ボルト(9)で片側から押し付けるような形で凹部(2B)内に固定する構成となっている。金型を加硫機から取り外す必要なく行えるので、替駒の取り替えが容易になるものの、ボルト(9)による替駒(7)の固定が片側面(7a)からの押し付け固定であるので、強い圧力のかかる替駒の固定が十分に行われない問題が残る。
上記特許文献3に開示のタイヤ加硫成形用金型では、取り付け取り外しは容易であるものの、替駒が湾曲する必要があるので、対象がかなり薄肉の替駒に限定されること、固定位置がずれ易い等の問題がある。
そこで本考案は上記従来技術の問題を解消し、替駒の交換が容易であり、また替駒の固定が正確、確実に行え、しかも替駒の製作が容易で、替駒固定用のネジ部分にゴム溜りが生じることも防止できるタイヤ成形用環状金型の提供を課題とする。
本考案のタイヤ成形用環状金型は、金型表面に構成される嵌合凹所に替駒を交換自在に嵌め合わせることで、前記替駒に形成された転写情報をタイヤの側面に転写できるようにしたタイヤ成形用環状金型であって、前記金型表面に構成される嵌合凹所を、タイヤの回転軸の軸方向に対して平行な内側面と直角な内底面とからなる嵌合凹所として構成すると共に、該嵌合凹所に嵌め込まれた替駒を金型にネジ固定するためのネジ穴を、該ネジ穴の差込み方向がその差込み位置における金型表面の曲面に対して法線方向となるようにして、前記替駒及び嵌合凹所に構成し、これによって替駒を前記嵌合凹所に対してタイヤの回転軸方向に嵌合すると共に嵌合された替駒を金型表面に対して法線方向にネジ固定する構成としたことを第1の特徴としている。
また本考案のタイヤ成形用環状金型は、上記第1の特徴に加えて、ネジ固定は、皿ネジを用いて行い、替駒に構成されるネジ穴の形状は前記皿ネジの頭部がネジ穴に過不足なく収容される形状としていることを第2の特徴としている。
また本考案のタイヤ成形用環状金型は、上記第1又は第2の特徴に加えて、替駒表面に形成される転写情報は、成形されるタイヤのタイヤ情報であることを第3の特徴としている。
また本考案のタイヤ成形用環状金型は、上記第1の特徴に加えて、ネジ固定は、皿ネジを用いて行い、替駒に構成されるネジ穴の形状は前記皿ネジの頭部がネジ穴に過不足なく収容される形状としていることを第2の特徴としている。
また本考案のタイヤ成形用環状金型は、上記第1又は第2の特徴に加えて、替駒表面に形成される転写情報は、成形されるタイヤのタイヤ情報であることを第3の特徴としている。
請求項1に記載のタイヤ成形用環状金型によれば、金型表面に構成される嵌合凹所を、タイヤの回転軸の軸方向に対して平行な内側面と直角な内底面とからなる嵌合凹所として構成してあるので、嵌合凹所の成形が非常に容易である。即ち、嵌合凹所はタイヤの回転軸に直角な内底面と、該内底面から直角に立ち上がる内側面だけで構成されるので、嵌合凹所の成形が容易である。従って、その嵌合凹所に嵌合される替駒の成形もまた非常に容易である。即ち、替駒の底面はフラットな2次元の面で構成すればよく、また替駒の側周面は前記替駒のフラットな底面に直角な面で構成すればよい。替駒の上面のみ金型表面の曲面と一致するようにすればよい。
しかも本請求項1に記載のタイヤ成形用循環金型によれば、嵌合凹所に嵌め込まれた替駒を金型にネジ固定するためのネジ穴を、該ネジ穴の差込み方向がその差込み位置における金型表面の曲面に対して法線方向となるようにして、前記替駒及び嵌合凹所に構成してあるので、替駒の取り付け取り外しが容易で且つ正確、確実に行える。しかも替駒を固定するネジ部分にゴム溜りが生じることも防止できる。即ち、替駒を金型表面から交換することができるので、金型の裏面等からのネジ操作で替駒を交換する場合に比べて、交換作業が容易で且つ短時間で行うことができる。勿論、ネジ固定は金型表面から替駒及び嵌合凹所に構成されたネジ穴を用いて替駒を貫通するようにしてネジ固定することができるので、固定が正確、確実となる。更にネジ固定はネジ固定がなされる金型表面の曲面に対して法線方向に差し込まれて行われるので、ネジ固定付近での金型表面とのギャップ発生を無くすことが可能となり、ギャップにゴム溜りが生じるのを防止することが可能となる。
しかも本請求項1に記載のタイヤ成形用循環金型によれば、嵌合凹所に嵌め込まれた替駒を金型にネジ固定するためのネジ穴を、該ネジ穴の差込み方向がその差込み位置における金型表面の曲面に対して法線方向となるようにして、前記替駒及び嵌合凹所に構成してあるので、替駒の取り付け取り外しが容易で且つ正確、確実に行える。しかも替駒を固定するネジ部分にゴム溜りが生じることも防止できる。即ち、替駒を金型表面から交換することができるので、金型の裏面等からのネジ操作で替駒を交換する場合に比べて、交換作業が容易で且つ短時間で行うことができる。勿論、ネジ固定は金型表面から替駒及び嵌合凹所に構成されたネジ穴を用いて替駒を貫通するようにしてネジ固定することができるので、固定が正確、確実となる。更にネジ固定はネジ固定がなされる金型表面の曲面に対して法線方向に差し込まれて行われるので、ネジ固定付近での金型表面とのギャップ発生を無くすことが可能となり、ギャップにゴム溜りが生じるのを防止することが可能となる。
請求項2に記載のタイヤ成形用環状金型によれば、上記請求項1に記載の構成による作用効果に加えて、ネジ固定は、皿ネジを用いて行い、替駒に構成されるネジ穴の形状は前記皿ネジの頭部がネジ穴に過不足なく収容される形状としているので、替駒のネジ固定による金型表面でのギャップ発生の問題を確実に解消し、ゴム溜りの発生を確実に防止することができる。
請求項3に記載のタイヤ成形用環状金型によれば、上記請求項1又は2に記載の構成による作用効果に加えて、替駒表面に形成される転写情報は、成形されるタイヤのタイヤ情報であるので、同じ金型を用いて成形される種々の異なる仕様、異なる形式のタイヤに対して、タイヤに応じたタイヤ情報をタイヤの側面に転写して、タイヤ情報とすることができる。
以下の図面を参照して、本考案のタイヤ成形用環状金型を説明し、本考案の理解に供する。しかし、以下の説明は本考案の実用新案登録請求の範囲に記載の考案を限定するものではない。
先ず図1を参照して、本考案に係るタイヤ成形用環状金型1は、タイヤTの回転軸Aを中心に環状に構成される。
タイヤ成形用金型1は、タイヤのトレッドパターンを成形するトレッド部セグメント金型10と、タイヤの側面を成形する一対の側面部金型20と、タイヤのビード部を成形するビード部金型30を有する。
タイヤ成形用金型1は、タイヤのトレッドパターンを成形するトレッド部セグメント金型10と、タイヤの側面を成形する一対の側面部金型20と、タイヤのビード部を成形するビード部金型30を有する。
図2も参照して、前記タイヤの側面を成形する側面部金型20に対して、替駒40が交換自在に嵌め合わされ、固定されている。
替駒40は、側面部金型20の一部に嵌合、固定されて、側面部金型20の一部となる交換用の金型と言えるものである。
替駒40の表面には、タイヤに転写されるべき転写情報41が形成されている。ここで転写情報41とは、転写されるべき情報で、情報とは、タイヤの仕様や形式等、タイヤ情報を言うものとする。例えばタイヤの仕様情報、製造情報、製造年月日情報等種々のタイヤ情報が転写情報として、文字や数字、その他により左右逆(ミラー対象)の状態に替駒表面に形成される。
転写情報41の形成は、刻設等により凹状に形成するが、凸状に形成することも可能である。
替駒40は、側面部金型20の一部に嵌合、固定されて、側面部金型20の一部となる交換用の金型と言えるものである。
替駒40の表面には、タイヤに転写されるべき転写情報41が形成されている。ここで転写情報41とは、転写されるべき情報で、情報とは、タイヤの仕様や形式等、タイヤ情報を言うものとする。例えばタイヤの仕様情報、製造情報、製造年月日情報等種々のタイヤ情報が転写情報として、文字や数字、その他により左右逆(ミラー対象)の状態に替駒表面に形成される。
転写情報41の形成は、刻設等により凹状に形成するが、凸状に形成することも可能である。
替駒40は、必要に応じて一対の側面部金型20の一方若しくは両方に設けることができる。図1においては、側面部金型20の両方に替駒40が設けられている。
替駒40の形状は、例えば図2に示すように、タイヤTの回転軸Aの半径方向に所定寸法の幅と、円周方向に所定寸法の円弧長さとを備えた帯状円弧体とすることができる。
替駒40の表面は側面部金型20の表面の一部となるべく、三次元に変化する曲面となって、側面部金型20の嵌合凹所21に面一に嵌合する。
替駒40は、側面部金型20の表面に構成された嵌合凹所21に交換自在に嵌め合わされた後、ネジ50により固定される。これによって替駒は側面部金型20の一部となり、替駒40の転写情報41がタイヤTの加硫成形の際にタイヤTの側面に転写される。
替駒40の形状は、例えば図2に示すように、タイヤTの回転軸Aの半径方向に所定寸法の幅と、円周方向に所定寸法の円弧長さとを備えた帯状円弧体とすることができる。
替駒40の表面は側面部金型20の表面の一部となるべく、三次元に変化する曲面となって、側面部金型20の嵌合凹所21に面一に嵌合する。
替駒40は、側面部金型20の表面に構成された嵌合凹所21に交換自在に嵌め合わされた後、ネジ50により固定される。これによって替駒は側面部金型20の一部となり、替駒40の転写情報41がタイヤTの加硫成形の際にタイヤTの側面に転写される。
図3も参照して、前記側面部金型20の嵌合凹所21は、タイヤTの回転軸Aに平行な内側面21aと、タイヤTの回転軸Aに直角な内底面21bとで構成されている。
従って嵌合凹所21の実際の成形作業は、側面部金型20の表面から回転軸Aに平行に彫り込んでいけばよいので、彫り込みが単純で簡単となる。また嵌合凹所21の長手方向は回転軸Aを中心として円弧状となるので、長手方向の彫り込みもまた単純で簡単となり、正確な凹所形状を確保することができる。更に嵌合凹所21の内底面21bは回転軸Aに直角であるので、これも単純な平面として容易に、正確に彫ることができる。
なお、嵌合凹所21の成形に関して上記では「彫る」という言葉を用いたが、嵌合凹所21の成形は側面部金型20の表面を後から削る形で成形するのではなく、側面部金型20の成形の際に同時一体的に嵌合凹所21を成形しておくことも可能である。嵌合凹所21の具体的な成形方法は特に限定されるものではない。
従って嵌合凹所21の実際の成形作業は、側面部金型20の表面から回転軸Aに平行に彫り込んでいけばよいので、彫り込みが単純で簡単となる。また嵌合凹所21の長手方向は回転軸Aを中心として円弧状となるので、長手方向の彫り込みもまた単純で簡単となり、正確な凹所形状を確保することができる。更に嵌合凹所21の内底面21bは回転軸Aに直角であるので、これも単純な平面として容易に、正確に彫ることができる。
なお、嵌合凹所21の成形に関して上記では「彫る」という言葉を用いたが、嵌合凹所21の成形は側面部金型20の表面を後から削る形で成形するのではなく、側面部金型20の成形の際に同時一体的に嵌合凹所21を成形しておくことも可能である。嵌合凹所21の具体的な成形方法は特に限定されるものではない。
替駒40の表面形状は、上記したように、前記嵌合凹所21に嵌合したときに、側面部金型20の表面形状の一部となり且つ周囲の金型表面と面一となる形状である。実際には、替駒40の形状が先に決定され、その替駒40の形状に合わせて嵌合凹所21が形成される。
替駒40の形状は嵌合凹所21の凹所形状と同じとされるのが前提である。しかし図3に示すように、替駒40が嵌合凹所21に面一に嵌合することを前提に、表面以外の側面の一部、底面の一部において、嵌合凹所21の内面との間に隙間Sがあってもよい。更に替駒40と嵌合凹所21との嵌め合いは、両者40、21間にタイヤ成形の際にバリが侵入しない程度の嵌め合い隙間があってもよい。
替駒40の形状は嵌合凹所21の凹所形状と同じとされるのが前提である。しかし図3に示すように、替駒40が嵌合凹所21に面一に嵌合することを前提に、表面以外の側面の一部、底面の一部において、嵌合凹所21の内面との間に隙間Sがあってもよい。更に替駒40と嵌合凹所21との嵌め合いは、両者40、21間にタイヤ成形の際にバリが侵入しない程度の嵌め合い隙間があってもよい。
前記替駒40は嵌合凹所21に嵌め込まれた後、ネジ50で固定される。替駒40及び嵌合凹所21にそれぞれネジ穴42、ネジ穴22が構成されている。ネジ穴42とネジ穴22は、替駒40が嵌合凹所21に嵌合された際に、両者42、22が連続するネジ穴となるように、それぞれ替駒40と嵌合凹所21に形成されている。
替駒40のネジ穴42は、該替駒40を貫通して形成され、且つ側面部金型20の表面、より具体的には側面部金型20の一部を構成する替駒40の表面の曲面に対して法線B方向に形成されている。ネジ穴42は前記ネジ50に対しては、いわゆる「バカ穴」となっている。このネジ穴42は、替駒40を嵌合凹所21から取り出す際に、取り出し冶具と螺合させるのに用いられる。
嵌合凹所21のネジ穴22は、前記ネジ50と実際に螺合され、替駒40とネジ固定するのに用いられるネジ穴で、嵌合凹所21の内底面21bから掘られた状態に形成されている。このネジ穴22は前記法線Bの方向に形成され、前記ネジ穴42と連続する。
なお、嵌合凹所21のネジ穴22は、嵌合凹所21から側面部金型20の背面まで貫通する貫通穴の一部に雌ネジを切ることで構成してもよい。
替駒40のネジ穴42は、該替駒40を貫通して形成され、且つ側面部金型20の表面、より具体的には側面部金型20の一部を構成する替駒40の表面の曲面に対して法線B方向に形成されている。ネジ穴42は前記ネジ50に対しては、いわゆる「バカ穴」となっている。このネジ穴42は、替駒40を嵌合凹所21から取り出す際に、取り出し冶具と螺合させるのに用いられる。
嵌合凹所21のネジ穴22は、前記ネジ50と実際に螺合され、替駒40とネジ固定するのに用いられるネジ穴で、嵌合凹所21の内底面21bから掘られた状態に形成されている。このネジ穴22は前記法線Bの方向に形成され、前記ネジ穴42と連続する。
なお、嵌合凹所21のネジ穴22は、嵌合凹所21から側面部金型20の背面まで貫通する貫通穴の一部に雌ネジを切ることで構成してもよい。
前記ネジ50は、具体的には前記雌ネジであるネジ穴22に対する雄ネジとして構成する。そしてネジ50は皿ネジとすると共に、替駒40のネジ穴42の入口形状を前記皿ネジ50の頭部51の形状と同じにすることで、皿ネジ50の頭部51を替駒40のネジ穴42に過不足なく、即ち面一に収容するようにしている。
替駒40の交換手順を説明する。
今、成形しようとするタイヤTのタイヤ情報が、タイヤ成形用環状金型1の側面部金型20に嵌合固定された替駒40の転写情報41とは異なるものになる場合は、替駒40を適切な転写情報41が設けられた替駒40に交換する必要が生じる。
替駒40の交換は、先ず替駒40を側面部金型20に固定しているネジ50を緩め、現状の替駒40を側面部金型20から取り外す。
次に、今から成形しようとするタイヤTのタイヤ情報と適合する転写情報41を備えた替駒40を選択し、この正しい替駒40を、側面部金型20に取り付ける。取り付けは、側面部金型20に設けられた嵌合凹所21に替駒40を嵌め合わせ、ネジ50を螺合して、替駒40及びネジ50が側面部金型20の曲面に面一になるように固定する。これで替駒40の交換が完了する。
今、成形しようとするタイヤTのタイヤ情報が、タイヤ成形用環状金型1の側面部金型20に嵌合固定された替駒40の転写情報41とは異なるものになる場合は、替駒40を適切な転写情報41が設けられた替駒40に交換する必要が生じる。
替駒40の交換は、先ず替駒40を側面部金型20に固定しているネジ50を緩め、現状の替駒40を側面部金型20から取り外す。
次に、今から成形しようとするタイヤTのタイヤ情報と適合する転写情報41を備えた替駒40を選択し、この正しい替駒40を、側面部金型20に取り付ける。取り付けは、側面部金型20に設けられた嵌合凹所21に替駒40を嵌め合わせ、ネジ50を螺合して、替駒40及びネジ50が側面部金型20の曲面に面一になるように固定する。これで替駒40の交換が完了する。
図4に示す従来の替駒140の取付例では、替駒140を側面部金型120の背面120a側からネジ150固定している。しかし、この方法では替駒140の交換作業が側面部金型120の表面と背面120aの両方からの作業となるので、作業がし難く、時間もかかる。
図5に示す従来の替駒240の取付例では、ネジ250の螺合方向は法線B方向であるが、側面部金型220の嵌合凹所221の形成方向も法線B方向となっている。このため、嵌合凹所221の内側面や内底面がタイヤTの回転軸Aに対して平行にも直角にもならず、三次元に変化する面として形成する必要が生じる。よって内側面や内底面を正確に成形することが非常に難しい。
図6に示す従来の替駒340の取付例では、側面部金型320の嵌合凹所321の形成方向はタイヤTの回転軸Aの方向となっているが、ネジ350の螺合方向も回転軸A方向である。このためネジ350の頭と嵌合凹所321のところにギャップによるゴム溜りGが生じる。
図5に示す従来の替駒240の取付例では、ネジ250の螺合方向は法線B方向であるが、側面部金型220の嵌合凹所221の形成方向も法線B方向となっている。このため、嵌合凹所221の内側面や内底面がタイヤTの回転軸Aに対して平行にも直角にもならず、三次元に変化する面として形成する必要が生じる。よって内側面や内底面を正確に成形することが非常に難しい。
図6に示す従来の替駒340の取付例では、側面部金型320の嵌合凹所321の形成方向はタイヤTの回転軸Aの方向となっているが、ネジ350の螺合方向も回転軸A方向である。このためネジ350の頭と嵌合凹所321のところにギャップによるゴム溜りGが生じる。
本考案のタイヤ成型用環状金型1によれば、側面部金型20に設けられる嵌合凹所21が、タイヤTの回転軸Aに平行な内側面21aと直角な内底面21bで構成されているので、嵌合凹所21の形成が容易となり、よってまた正確な寸法で形成することができる。更に替駒40をネジ固定する際のネジ50の差込み方向が、金型表面に対して法線B方向になるように構成されているので、ネジ50の頭が替駒40の表面に対し何らのギャップも生じることなく面一とすることができ、ゴム溜りの生じる余地を無くすことができる。
本考案のタイヤ成形用環状金型は、タイヤ成形の分野において有用であり、産業上の利用可能性が大きい。
1 タイヤ成形用環状金型
10 トレッド部セグメント金型
20 側面部金型
21 嵌合凹所
21a 内側面
21b 内底面
22 ネジ穴
30 ビード部金型
40 替駒
41 転写情報
42 ネジ穴
50 ネジ
51 頭部
A 回転軸
B 法線
S 隙間
T タイヤ
10 トレッド部セグメント金型
20 側面部金型
21 嵌合凹所
21a 内側面
21b 内底面
22 ネジ穴
30 ビード部金型
40 替駒
41 転写情報
42 ネジ穴
50 ネジ
51 頭部
A 回転軸
B 法線
S 隙間
T タイヤ
Claims (3)
- 金型表面に構成される嵌合凹所に替駒を交換自在に嵌め合わせることで、前記替駒に形成された転写情報をタイヤの側面に転写できるようにしたタイヤ成形用環状金型であって、前記金型表面に構成される嵌合凹所を、タイヤの回転軸の軸方向に対して平行な内側面と直角な内底面とからなる嵌合凹所として構成すると共に、該嵌合凹所に嵌め込まれた替駒を金型にネジ固定するためのネジ穴を、該ネジ穴の差込み方向がその差込み位置における金型表面の曲面に対して法線方向となるようにして、前記替駒及び嵌合凹所に構成し、これによって替駒を前記嵌合凹所に対してタイヤの回転軸方向に嵌合すると共に嵌合された替駒を金型表面に対して法線方向にネジ固定する構成としたことを特徴とするタイヤ成形用環状金型。
- ネジ固定は、皿ネジを用いて行い、替駒に構成されるネジ穴の形状は前記皿ネジの頭部がネジ穴に過不足なく収容される形状としていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ成形用環状金型。
- 替駒表面に形成された転写情報は、成形されるタイヤのタイヤ情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ成形用環状金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013000563U JP3182945U (ja) | 2013-02-04 | 2013-02-04 | タイヤ成形用環状金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013000563U JP3182945U (ja) | 2013-02-04 | 2013-02-04 | タイヤ成形用環状金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3182945U true JP3182945U (ja) | 2013-04-18 |
Family
ID=50426970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013000563U Expired - Lifetime JP3182945U (ja) | 2013-02-04 | 2013-02-04 | タイヤ成形用環状金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3182945U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2021074895A (ja) * | 2019-11-05 | 2021-05-20 | Toyo Tire株式会社 | ステンシルプレートの取り付け方法 |
-
2013
- 2013-02-04 JP JP2013000563U patent/JP3182945U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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