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JP3156969B2 - ポリブテンの成形物 - Google Patents

ポリブテンの成形物

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JP3156969B2
JP3156969B2 JP8484190A JP8484190A JP3156969B2 JP 3156969 B2 JP3156969 B2 JP 3156969B2 JP 8484190 A JP8484190 A JP 8484190A JP 8484190 A JP8484190 A JP 8484190A JP 3156969 B2 JP3156969 B2 JP 3156969B2
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JP
Japan
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polybutene
molecular weight
polymerization
molded product
moldings
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JP8484190A
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浅沼  正
宏 松澤
貢 伊藤
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリブテン−1の成形物に関する。詳しく
は、特定の結晶構造を有するポリブテン−1の成形物に
関する。
〔従来技術〕
アイソタクチックポリブテン−1は従来より知られて
おり種々の用途にその利用が検討されているが、シンジ
オタクチック構造のポリブテン−1は従来知られていな
った。
〔発明が解決しようとする課題〕
高度にシンジオタクティシティーを有するポリプロピ
レンは、、J.A.EWENらにより初めて発見された(J.Am.C
hem.Soc.,1988,110,6255−6256)非対称な配位子を有す
る遷移金属化合物とアルミノキサンからなる触媒を用い
ることで製造できるが、この触媒を利用して充分に精製
されたブテン−1を重合すると極めてシンジオタクティ
シティーの高いポリブテン−1が得られることが我々に
より見出された。(特願平1−141168)しかしながらこ
のものの結晶性については全くわかっていなった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、結晶化したポリブテン−1について鋭
意探索し特定の構造の結晶性のポリブテン−1が製造で
きることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明はシンジオタクチック構造を有するポリ
ブテン−1を成形してなるX線回折によって定められた
格子定数がa=16.9、b=6.05、c=7.78Åである斜方
晶であるポリブテン−1の成形物である。
本発明についてその製造方法の一例を示すことでさら
に説明する。後述の方法で合成できる高立体規則性のシ
ンジオタクチック構造のポリブテン−1を溶融成形する
か、あるいはトルエンなどの炭化水素溶剤に溶解してキ
ャスト成形し溶剤を蒸発除去することで実質的に1つの
結晶構造からなるポリブテン−1の成形物とすることが
できる。溶融成形したものは比較的低温で比較的長時間
保持することで結晶化させることができる。
ここで用いるシンジオタクチックポリブテン−1は、
例えば上述のJ.A.EWENらにより初めて発見された非対称
な配位子を有する遷移金属化合物とアルミノキサンから
なる触媒を用いてブテン−1を重合することで製造でき
る。ここで好ましくは、非対称な配位子を有する遷移金
属化合物は純度の高い(塩化リチウムなどの活性のない
不純物は問題は無いが特に一方の配位子が外れた構造の
遷移金属化合物などは極力少ないことが要求される。)
ものを用いるのが好ましく、重合体のシンジオタクチッ
クペンタッド分率(Macromolecules 1983 vol16 786−7
90)が0.5以上、特に好ましくは0.7を越えるようなタク
ティシティーの良好なポリブテン−1が好ましく利用さ
れる。
非対称な配位子を有する遷移金属化合物としては上記
文献に記載されたイソプロピル(シクロペンタジエニル
−1−フルオレニル)ハフニウムジクロリド、あるいは
イソプロピル(シクロペンタジエニル−1−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリドなどが例示され、またアル
ミノキサンとしては、一般式、 (式中Rは炭素数1〜3の炭化水素残基。)で表される
化合物が例示でき、特にRがメチル基であるメチルアル
ミノキサンでnが5以上、好ましくは10以上のものが利
用される。上記遷移金属化合物に対するアルミノキサン
の使用割合としては10〜1000000モル倍、通常50〜5000
モル倍である。また重合条件については特に制限はなく
不活性媒体を用いる溶媒重合法、或いは実質的に不活性
媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき
る。重合温度としては−100〜200℃、重合圧力としては
常圧〜100kg/cm2で行うのが一般的である。好ましくは
−100〜100℃、常圧〜50kg/cm2である。
上記触媒を用いると、重合に際して実質的に一段重合
で行うことで分子量分布が狭く135℃でゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量と
数平均分子量の比が通常1.5〜3.5程度であるポリマーが
得られるが、2種の遷移金属化合物(金属として例えば
ジルコニウムとハフニウムなど2種類のものを用いると
効果的である。)を用いたり、分子量の異なるものを2
種以上混合するなどして3.5以上であるような広い分子
量分布のものを製造することができ、どの様な分子量分
布を有するものも本発明に利用することができる。好ま
しい分子量としては、135℃テトラリン溶液で測定した
極限粘度として0.5〜20.0dl/g程度であるのが一般的で
ある。
上記方法で得られたシンジオタクチック構造のポリブ
テン−1は、上述のように加熱溶融し特定の形状に成形
するか、あるいは炭素数5〜20の炭化水素溶剤に溶解
し、ついでキャスト成形したのち溶剤を蒸発除去するこ
とで成形物とされる。成形物は、特に溶融成形したもの
は成形後比較的低温で、好ましくは40℃以下で比較的長
時間保持することで結晶性のポリブテン−1とすること
ができる。この結晶構造のポリブテン−1にするために
は高度にシンジイオタクチック構造であるポリブテン−
1を用い、例えば数時間〜数日などと比較的長時間低温
に保持することが必要である。
こうして製造された実質的に1つの結晶構造を有する
成形物のCu−Kα線によるX線回折像をワイゼンベルグ
カメラで撮影した写真を第1図に示す。X線回折の測定
結果から決定した格子定数がa=16.9、b=6.05、c=
7.78Åである斜方晶系の結晶であり、8個のモノマー単
位で1周期を構成する。
〔実施例〕
以下に実施例を示しさらに本発明を説明する。
実施例1 常法にしたがって合成したイソプロピルシクロペンタ
ジエニル−1−フルオレンをリチウム化し、四塩化ジル
コニウムと反応し再結晶することで得たイソプロピル
(シクロペンタジエニル−1−フルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド5mgと東洋アクゾ(株)製メチルアルミ
ノキサン(重合度16.1)0.34gを用い、内容積200mmlの
オートクレーブで40gのブテン−1と25℃で5時間攪拌
混合した。反応後、未反応のブテン−1を蒸発除去しヘ
キサン100mlを残った固形分に加えさらにケタノール50m
lを加えて60℃で30分間処理し、さらにヘキサン溶液を
水で洗浄した。ヘキサン溶液を濃縮して約30mlとした
後、キャスト成形してシートを得た。シートは30℃で30
時間乾燥してヘキサンを完全に除去した。この成形物の
一部を溶解して13C−NMRで測定したシンジオタクチック
ペンタッド分率は0.92でありまたゲルパーミエーション
クロマトグラフィーで測定したプロピレン換算の分子量
は数平均分子量が27500、重量平均分子量が42500であっ
た。得られたシートのX線繊維写真を第1図に示す。こ
の結果より格子定数はa=16.9、b=6.05、c=7.78Å
である斜方晶系の結晶であり、8個のモノマー単位で1
周期を構成することがわかる。
〔発明の効果〕
本発明の成形体は常温で結晶性であり種々の用途が期
待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は図面にかわる本発明のポリブテン−1の成形物
のX線回折の測定結果写真である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シンジオタクチック構造を有するポリブテ
    ン−1を成形してなるX線回折によって定められた格子
    定数がa=16.9、b=6.05、c=7.78Åである斜方晶で
    あるポリブテン−1の成形物。
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