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JP3155035B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP3155035B2
JP3155035B2 JP25020091A JP25020091A JP3155035B2 JP 3155035 B2 JP3155035 B2 JP 3155035B2 JP 25020091 A JP25020091 A JP 25020091A JP 25020091 A JP25020091 A JP 25020091A JP 3155035 B2 JP3155035 B2 JP 3155035B2
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JP
Japan
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group
hydrolyzable silicon
molecular weight
compound
polyether
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崇 渡部
博嗣 山本
茂幸 小沢
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿分存在下で硬化する室
温硬化性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで末端加水分解性珪素基を有す
る各種の化合物を硬化させてシーリング材、接着剤等に
使用する方法はよく知られており工業的に有用な方法で
ある。
【0003】このような化合物のうち、特に主鎖がポリ
エーテルである化合物は、室温で液状であり、かつ硬化
物が比較的低温でも柔軟性を保持し、シーリング材、接
着剤等へ利用する場合好ましい特性を備えている。
【0004】そのような湿分硬化性の化合物としては、
特開平3−72527号公報および特開平3−4782
5号公報等に記載されている末端に加水分解性珪素基を
有する湿分硬化性の化合物げられる。このような末
端に加水分解性珪素基を有する化合物では、一般にその
分子量が大きい程、硬化物の柔軟性が増すが化合物の粘
度は高いものとなり、作業性が著しく悪くなる。
【0005】また、そのような化合物の分子量が小さい
と粘度は低くなるが、硬化物は柔軟性に劣ったものとな
。これまで、硬化物の柔軟性を保ったまま低粘度とす
るためには各種の可塑剤が用いられてきた。
【0006】そのような可塑剤としては、芳香族カルボ
ン酸エステル類、脂肪族カルボン酸エステル類、グリコ
ールエステル類、リン酸エステル類、エポキシ可塑剤、
塩素化パラフィン等が使用されている。しかしながら、
これらの可塑剤は移行性があるためシーリング等に使
用した場合シーリング部周辺の汚染や接着性への悪影響
を及ぼすという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、加水分解性珪
素基を有する湿分硬化性の化合物に対して、その柔軟性
を低下させることなく、化合物を含む組成物の粘度を低
下させることができ、しかも移行性の非常に低い添加剤
を検討した結果本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
子中に平均して1.5以上の加水分解性珪素基を有する
分子量8000以上50000以下の主鎖がポリエーテ
ルである加水分解性珪素基含有の高分子重合体(I)お
よびその重合体100重量部に対し、分子中に平均して
0.5以上1.5未満の加水分解性珪素基を有する分子
量300以上8000未満の主鎖がポリエーテルである
加水分解性珪素基含有の低分子化合物(II)1〜20
0重量部を含有する室温硬化性組成物である。
【0009】本発明で使用する加水分解性珪素基含有の
高分子重合体(I)は分子中に平均して1.5以上の加
水分解性珪素基を有し、分子量8000〜50000の
湿分存在下室温で硬化する化合物であり、主鎖が本質的
にポリエーテルからなる。
【0010】本発明の加水分解性珪素基含有の高分子重
合体(I)は末端水酸基のポリエーテルに適当な方法で
末端に加水分解性珪素基を導入することによって得られ
る。
【0011】このような重合体は、例えば特開平3−4
7825号公報、特開平3−72527号公報、特開平
3−79627号公報、特公昭46−30711号公
報、特公昭45−36319号公報、特公昭46−17
553号公報等に提案されている。
【0012】加水分解性珪素基含有の高分子重合体
(I)は以下に述べるように官能基を有するポリエーテ
ル化合物の末端に加水分解性珪素基を導入して製造され
る。
【0013】ポリエーテル化合物は、アルカリ金属触
媒、複合金属シアン化物錯体触媒、金属ポルフィリン
など触媒の存在下少なくとも1個の水酸基を有するヒ
ドロキシ化合物などの開始剤にアルキレンオキシドなど
のモノエポキシドなどを反応させて製造する水酸基末端
のものが好ましい。ポリエーテル化合物の官能基数は2
以上が好ましく、特に、2または3が好ましい。
【0014】ポリエーテル化合物としては、具体的には
ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキ
シブチレン、ポリオキシヘキシレン、ポリオキシテトラ
メチレンおよびこれらの共重合物がげられる。
【0015】特に好ましいポリエーテル化合物はポリオ
キシプロピレンジオールとポリオキシプロピレントリオ
ールである。また、下記(1)や(4)の方法に用いる
場合、アリル末端ポリオキシプロピレンモノオールなど
のオレフィン末端のポリエーテル化合物も使用できる。
【0016】本発明における加水分解性珪素基として
は、湿分で加水分解および架橋反応が起こる珪素基であ
ばよく、一般に知られている加水分解性珪素基が使用
できる。
【0017】例えば、一般式(A)で表される珪素基が
よい。 −SiXa3-a ・・・(A)
【0018】式中Rは炭素数1〜20の置換または非置
換の1価の有機基であり、好ましくは炭素数8以下のア
ルキル基、フェニル基やフルオロアルキル基である。特
に好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等で
ある。
【0019】Xは加水分解性基であり、えばハロゲン
原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミ
ノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基などがある。
【0020】これらのうち炭素原子を有する加水分解性
基の炭素数は6以下が好ましく、特に4以下が好まし
い。好ましい加水分解性基は炭素数4以下の低級アルコ
キシ基、特にメトキシ基やエトキシ基、プロポキシ基、
プロペニルオキシ基等が例示できる。aは1、2または
3であり、特に2または3であることが好ましい。
【0021】一般式(A)でされる珪素基のポリエー
テル化合物への導入の方法は特には限定されないが、例
えば以下の方法で導入することができる。
【0022】(1)官能基を有するポリエーテル化合物
の末端にオレフィン基を導入したものと、一般式(B)
で表される水素化珪素化合物を反応させる方法。 HSiXa3-a ・・・(B) (式中R、X、aは前記に同じ)
【0023】ここでオレフィン基を導入する方法として
は、不飽和基および官能基を有する化合物をポリエーテ
ル化合物の末端水酸基に反応させて、エーテル結合、エ
ステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合などによ
り結合させる方法、またはアルキレンオキシドを重合す
る際に、アリルグリシジルエーテルなどのオレフィン基
含有エポキシ化合物を添加して共重合させることにより
側鎖にオレフィン基を導入する方法などが挙げられる。
【0024】(2)官能基を有するポリエーテル化合物
の末端に一般式(C)で表される化合物を反応させる方
法。 R3-a −SiXa −R1 NCO・・・(C) (式中R、X、aは前記に同じ。R1 は炭素数1〜17
の2価炭化水素基。)
【0025】(3)官能基を有するポリエーテル化合物
の末端にトリレンジイソシアネートなどのポリイソシア
ネート化合物を反応させてイソシアネート基末端とした
後、該イソシアネート基に一般式(D)で表される珪素
化合物のW基を反応させる方法。
【0026】R3-a −SiXa −R1 W・・・(D) (式中R、R1 、X、aは前記に同じ。Wは水酸基、カ
ルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級また
は2級)から選ばれた活性水素含有基。)
【0027】(4)官能基を有するポリエーテル化合物
の末端にオレフィン基を導入し、そのオレフィン基と、
Wがメルカプト基である一般式(D)で表される珪素化
合物のメルカプト基を反応させる方法。
【0028】加水分解性珪素基数は加水分解性珪素基含
有の高分子重合体(I)の分子中に平均して1.5〜8
特に1.6〜4であることが好ましい。
【0029】本発明における加水分解性珪素基含有の高
分子重合体(I)として、分子量8000以上5000
以下の有機重合体が使用される。特に、分子量が該有
機重合体の分子量が8000より低い場合は硬化物の伸
びが低いものとなり分子量が50000の場合は高粘
度のため作業性が著しく悪くなる。も好ましい分子量
は10000以上40000以下である。
【0030】本発明では、上記加水分解性珪素基含有の
高分子重合体(I)に対して、分子に平均して0.5
〜1.5未満の加水分解性珪素基を有し、主鎖がポリエ
ーテルである加水分解性珪素基含有の低分子化合物(I
I)を非移行性の反応性減粘剤および可塑剤として使用
する。
【0031】そのような加水分解性珪素基含有の低分子
化合物(II)の製法としては、1官能の開始剤を使用
しアルキレンオキシドの開環重合を行いポリエーテルモ
ノオールとし、その後、水酸基を前記(1)〜(4)の
方法で加水分解性珪素基へ変換する方法などで製造す
る。
【0032】該ポリエーテルモノオールは炭素数1〜2
0の脂肪族、脂環族芳香族のアルコール、チオアルコ
ール、2級アミン、カルボン酸等を開始剤として、上記
公知の方法でアルキレンオキシドを開環重合させて得ら
れる。
【0033】前記(1)や(4)の方法で加水分解性珪
素基を導入する場合アリルアルコールなどの不飽和基
を有するモノオールを開始剤として製造したポリエーテ
ルモノオールを用いてもよく、この場合その末端水酸基
は塩化ベンゾイルと反応させるなどの方法で不活性な有
機基に変換してもよい。
【0034】本発明で使用する加水分解性珪素基含有の
低分子化合物(II)における加水分解性基数は分子中
に平均して0.5以上1.5未満であり、特に0.5
1.2以下が好ましい。
【0035】本発明で使用する加水分解性珪素基含有の
低分子化合物(II)の分子量は300以上8000未
である。該化合物の分子量が8000以上の場合は、
減粘剤としての効果が低くなる。特に300以上600
0以下が好ましい。最も好ましい分子量は2000以上
4000以下である。
【0036】本発明では加水分解性珪素基含有の高分子
重合体(I)100重量部に対して、加水分解性珪素基
含有の低分子化合物(II)を1〜200重量部使用す
る。好ましくは1〜100重量部、特に好ましくは1〜
80重量部である
【0037】本発明の組成物では、公知の種々の硬化触
媒、充填剤、添加剤さらに必要ならば可塑剤等を含むこ
とができる。
【0038】硬化触媒としては、各種の金属のカルボン
酸塩アセチルアセトナート錯体、アセト酢酸エステレ
ート錯体、各種の酸および塩基物質が使用できる。具体
的には、オクチル酸スズ、オクチル酸鉛ジアルキルス
ズジカルボン酸塩、ジブチルスズビスアセチルアセトナ
ート等の金属塩、有機アミン等がげられる。これらの
触媒は単独でまたは併用して使用できる。
【0039】充填剤としては、フュームシリカ、沈降
性シリカ、無水珪酸、含水珪酸カーボンブラックのよ
うな充填剤、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ
ソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベ
ントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜
鉛、活性亜鉛華、水添ひまし油シラスバルーン等の充
填剤、石綿、ガラス繊維フィラメントのような繊維状
充填剤が使用できる。
【0040】可塑剤としては、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフ
タル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸イ
ソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の
脂肪族カルボン酸エステル;ペンタエリスリトールエス
テル等のポリオールエステル類;リン酸トリオクチル、
リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;エポキシ化
大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可
塑剤;塩素化パラフィン等が単独でまたは2種以上の混
合物で使用できる。
【0041】添加剤としては、フェノール樹脂、エポキ
シ樹脂等の接着付与剤、顔料、各種の老化防止剤、紫外
線吸収剤等がげられる。本発明の室温硬化性樹脂組成
物は、特に弾性シーラント用、接着剤用として使用でき
る。
【0042】
【実施例】以下に本発明の参考例(例1〜3)、実施例
(例4〜6)、比較例(例7〜8)げるが、これら
に限定されるものではない。 [1] 2−エチルヘキサノールを開始剤として、特開平3−7
2527号公報記載の方法で複合金属シアン化物錯体触
媒存在下にプロピレンオキシドを反応させてポリオキシ
プロピレンモノオールを製造し、次いで末端水酸基に
化アリルを反応させ不飽和基を導入した後、更にメチル
ジメトキシシランを反応させて、主鎖がポリオキシプロ
ピレンであり、末端基としてメチルジメトキシシリルプ
ロピル基を有する分子量3200の添加剤Aを合成し
た。添加剤Aの粘度は25℃で620cPであった。
【0043】[2] 2−エチルヘキサノールを開始剤として、複合金属シア
ン化物錯体触媒の存在下プロピレンオキシドを開環重合
し、分子量3000のポリオキシプロピレンモノオール
とし、更にこのモノオールに対して等モルのメチルジメ
トキシシリルプロピルイソシアネートと反応させ、添加
剤Bを合成した。添加剤Bの粘度は25℃で750cP
であった。
【0044】[3] アリルアルコールを開始剤として、プロピレンオキシド
を開環重合し、分子量2000の片末端アリルオキシ基
含有のポリオキシプロピレンモノオールとし、続いてト
リエチルアミン存在下、水酸基と等モルの塩化ベンゾイ
ルと反応させた。反応混合物を5倍量のヘキサンで希釈
し水洗してトリエチルアミン塩酸塩を除き、ヘキサンを
留去して一方の末端がベンゾイルオキシ基で、他方の末
端がアリル基である化合物を得た。次に、常法により、
塩化白金酸を触媒として、メチルジメトキシシランと反
応させ、アリル基をメチルジメトキシシリルプロピル基
に変換して分子量2200の添加剤Cを合成した。添加
剤Cの粘度は25℃で700cPであった。
【0045】[例4〜6] グリセリンを開始剤とし複合金属シアン化物錯体触媒の
存在下プロピレンオキシドを反応させて得られたポリオ
キシプロピレントリオールの末端に1分子当り平均2.
4個のメチルジメトキシシリルプロピル基を導入した分
子量30000の珪素基含有ポリオキシプロピレンポリ
エーテル化合物100重量部に対し、添加剤A〜C各々
を30重量部および硬化触媒としてジブチルスズジラウ
レート1重量部、添加剤としてフェノール系酸化防止剤
1重量部を添加して、均一な混合物とし、硬化前の粘
度、硬化後の物性(50%モジュラス、破断強度、伸
び)、および硬化物を溶剤に浸した時の重量変化(重量
減少率)を測定した。
【0046】[例7〜8例4〜6 で添加剤A〜Cの代わりに、添加剤を含まない
もの、および添加剤としてジオクチルフタレート(DO
P)を含むものについて、例4〜6と同様の検討を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明により、加水分解性珪素基を有す
る湿分硬化性の化合物に対して、その柔軟性を低下させ
ることなく、化合物を含む組成物の粘度を低下させるこ
とができる。しかも本発明で使用する添加剤は移行性が
非常に低いため、本発明の組成物をシーリング剤等に使
用した場合シーリング部周辺の汚染や接着性への悪影響
を及ぼすことがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に平均して1.5以上の加水分解性
    珪素基を有する分子量8000以上50000以下の
    鎖がポリエーテルである加水分解性珪素基含有の高分子
    重合体(I)およびその重合体100重量部に対し、分
    子中に平均して0.5以上1.5未満の加水分解性珪素
    基を有する分子量300以上8000未満の主鎖がポリ
    エーテルである加水分解性珪素基含有の低分子化合物
    (II)1〜200重量部を含有する室温硬化性組成
    物。
  2. 【請求項2】高分子重合体(I)および低分子化合物
    (II)の加水分解性珪素基が下記一般式(A)で表さ
    れる請求項1に記載の室温硬化性組成物。 −SiXa3-a・・・(A) (式中Rは炭素数1〜20の置換または非置換の1価の
    有機基、Xは加水分解性珪素基、aは1、2または3を
    示す。)
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