JP3032389U - バーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で灯油消費量が少なくて済み、長
時間に亘ってむらなく燃焼を継続することが可能で、灯
油の補充が容易なバーナを提供すること。 【解決手段】 バーナ１は、不燃材よりなるパイプ２の
内部に先端から順に無機質繊維芯３、硬質芯４及び軟質
芯５を挿入固定すると共に、無機質繊維芯３の先端部を
パイプ外部に突出させ、これら無機質繊維芯３、硬質芯
４及び軟質芯５に灯油を染み込ませて構成される。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【考案の属する技術分野】 本考案は、携帯用のバーナに関する。 【０００２】 【従来の技術】 従来、田圃の畦や土手の枯れ草を焼くのに用いるバーナとして、灯油をハンド ポンプによって加圧気化させる火炎噴射式のバーナが知られている。このものは 、火力は強いが灯油消費量が多く、装置が大型で重いという欠点がある。このた め、屋外の照明や点火用などの余り大きな火力を必要としないバーナには不向き であった。 【０００３】 そこで、上部が開口したケーシングの内部に灯油が含浸されたグラスウール製 の芯を上方に移動可能に収納した照明装置が実開平４−１３３３０１号公報に開 示されている。 しかし、このものは、芯に含まれる灯油量をコントロールしにくいため、使い 終わった後、新たに灯油をケーシング内部に注ぎ足すと、芯では吸収しきれなか った余分な灯油がケーシングの底に溜まって使用途中で零れたり、あるいは、逆 に灯油の量が不足して短時間で火が消える心配がある。 【０００４】 【考案が解決しようとする課題】 本考案は、構造が簡単で灯油消費量が少なくて済み、灯油を大量に吸収保持す ることができると共に、その灯油をコントロールしながら燃焼させることができ 、この結果、長時間に亘ってむらなく燃焼を継続することが可能で、灯油の補充 が容易なバーナを提供することを目的とする。 【０００５】 【課題を解決するための手段】 本発明のバーナは、不燃材よりなるパイプの内部に先端から順に無機質繊維芯 、硬質芯及び軟質芯を挿入固定すると共に、無機質繊維芯の先端部をパイプ外部 に突出させ、これら無機質繊維芯、硬質芯及び軟質芯に灯油を染み込ませる。 軟質芯が多量の灯油を含浸保持し、この灯油が硬質芯を介して無機質繊維芯に 少しづつ供給される。 【０００６】 軟質芯の後方に逆流防止弁を設けることは、軟質芯に吸収された灯油の漏れを 防ぐので望ましい。 【０００７】 パイプの後端が着脱自在に嵌装されるエンドキャップで閉塞されることは、パ イプ後端からの灯油の供給が容易となるので望ましい。 【０００８】 パイプの外周後端部に熱伝導率の小さいグリップ部が装着されることは、使用 中手でバーナを保持することができるため望ましい。 【０００９】 パイプが、外筒と、その内側に挿入固定される内筒とから成ることがある。 【００１０】 【考案の実施の形態】 図１は、本考案のバーナ１の第１の実施形態を示す。 バーナ１は、金属等の不燃材よりなるパイプ２と、パイプ２の内部に先端から 順に収納される無機質繊維芯３、硬質芯４及び軟質芯５を備える。 【００１１】 パイプ２は、直径４０mm, 長さ７０cm程度の両端が開放された中空管であり、 先端部がやや小径となるよう絞り加工が施されている。また、パイプ２の先端開 口縁の周囲に内向きのフランジ１１が形成され、先端寄りの外周囲にストップリ ング６が装着される。 さらに、パイプ２の先端部に先端キャップ７が着脱自在に被せられる。先端キ ャップ７は金属を素材とし、パイプ２の先端部の外径とほぼ同じ内径を有すると 共に、先端が閉塞された帽嵌部８の後縁から後方に、これよりやや大径の嵌合部 ９を張り出して構成される。従って、先端キャップ７をパイプ２に被せるときは 、大径の嵌合部９にパイプ２の先端を容易に挿入することができ、先端キャップ ７を後方に移動すると、嵌合部９の内面にストップリング６が当接すると共に、 帽嵌部８の内面とパイプ２の先端部外面とが密着して、パイプ２の先端開口部へ の給気が遮断される。 【００１２】 パイプ２の内部の後端部寄りに逆流防止弁１０が装着される。この逆流防止弁 １０を設けたことにより、パイプ２の後端からパイプ２の内部に灯油を注入する ことはできるが、灯油が逆流して逆流防止弁１０より後方に溢れ出ることはない 。 【００１３】 また、パイプ２の後端は、ロック１２を介して開閉自在に枢着されたエンドキ ャップ１３で閉塞される。パイプ２の内部に灯油を注入するときは、エンドキャ ップ１３を開いてパイプ２の後端部を露出する。 さらに、パイプ２の後部外周には、長さ１０〜１５cmに亘って合成ゴム等の熱 伝導率が小さい素材よりなるグリップ部１４が装着される。これにより、バーナ １を使用している間も、パイプ２を手で握ることができるようになっている。 【００１４】 無機質繊維芯３はガラス繊維を素材とし、先端部の径が基部の径より細くなっ ている。そしてその基部はパイプ２の内部に挿入され、先端部はパイプ２の先端 から外方に突出されている。なお、無機質繊維芯３はパイプ２の先端に形成され たフランジ１１に引っ掛かっているので、パイプ２から脱出することはない。 【００１５】 硬質芯４は硬質綿より成り、無機質繊維芯３の後方において、パイプ２の先端 部の小径部分に収納される。 【００１６】 軟質芯５は軟質綿を素材とし、硬質芯４の後方に密着して収納される。軟質芯 ５はパイプ２の後端まで充填されておらず、軟質芯５と逆流防止弁１０との間に は空隙が形成される。 そして、無機質繊維芯３、硬質芯４及び軟質芯５に灯油が含浸される。軟質芯 ５には多量の灯油が吸収保持され、この灯油が硬質芯４を介して少しづつ無機質 繊維芯３に供給される。 【００１７】 このバーナ１を使用する時は、先端キャップ７を開けて無機質繊維芯３の先端 部を露出させ、この部分にライター、マッチ等で火をつける。すると、無機質繊 維芯３に含浸された灯油が燃焼し、照明器具としてあるいは点火用器具として利 用できる。また、無機質繊維芯３に含浸される灯油が減少すると、軟質芯５及び 硬質芯４に含浸されている灯油が少しづつ無機質繊維芯３に供給されて、燃焼が 持続する。 【００１８】 火を消したいときは、先端キャップ７をパイプ２の先端に被せれば、無機質繊 維芯３に空気が供給されないので燃焼が停止する。 無機質繊維芯３、硬質芯４及び軟質芯５に含浸された灯油が少なくなったら、 エンドキャップ１３をあけてパイプ２の後端開口部を露出し、灯油供給ノズルを 逆流防止弁１０から差し込んでパイプ２の内部に灯油を注入する。 【００１９】 図２は、本考案のバーナ１の第２の実施形態を示す。 パイプ２は、それぞれ金属よりなる外筒１５と、その内側に嵌装される内筒１ ６とから構成される。外筒１５の内径は内筒１６の外径よりやや太くなっており 、外筒１５と内筒１６の間に間隙が形成される。このため、燃焼に伴って発生す る熱が外筒１６に伝わりにくい。 また、外筒１５の先端の径はやや細く、内筒１６の後端部の径はやや太く形成 されている。従って、外筒１５の先端部と後端部において、外筒１５と内筒１６ とが密着している。 【００２０】 なお、必要に応じて、外筒１５の吊り下げ用のバンド１７が装着される。 その他の構成及び使用方法は、図１に示す実施形態とほぼ同様なので、同一部 分に同一符号を付して説明を省略する。 【００２１】 【考案の効果】 請求項１の構成によれば、中空のパイプに繊維質の芯を収納し、この芯に含浸 された灯油を燃焼させるので、構造が簡単で軽量であり、灯油消費量も少なくて 済む。 また、軟質芯が多量の灯油を吸収保持すると共に、燃焼に伴って、この灯油が 硬質芯を介して少しづつ無機質繊維芯に供給されるので、長時間に亘って穏やか な燃焼を持続することが可能である。 さらに、無機質繊維芯、硬質芯及び軟質芯に含浸された灯油が減少して、新た に灯油を注入した場合に、注入量が多すぎても軟質芯の吸収量が多いため、洩れ 出す心配がない。 【００２２】 請求項２の構成によれば、軟質芯に含浸された灯油が逆流してパイプの後端か ら零れる虞がない。 【００２３】 請求項３の構成によれば、無機質繊維芯、硬質芯及び軟質芯に含浸された灯油 が少なくなった時、パイプの後端から灯油を容易に注入することができる。 【００２４】 請求項４の構成によれば、バーナを使用している間も、パイプを手で持って保 持することが可能である。 【００２５】 請求項５の構成によれば、強度が増すばかりか、熱がパイプの外面に伝わりに くい。

【図面の簡単な説明】 【図１】本考案の第１の実施形態を示すバーナの断面図 【図２】本考案の第２の実施形態を示すバーナの断面図 【符号の説明】 １ バーナ ２ パイプ ３ 無機質繊維芯 ４ 硬質芯 ５ 軟質芯 ６ ストップリング ７ 先端キャップ ８ 帽嵌部 ９ 嵌合部 １０ 逆流防止弁 １１ フランジ １２ ロック １３ エンドキャップ １４ グリップ部 １５ 外筒 １６ 内筒 １７ バンド

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 不燃材よりなるパイプの内部に先端から
   順に無機質繊維芯、硬質芯及び軟質芯を挿入固定すると
   共に、前記無機質繊維芯の先端部をパイプ外部に突出さ
   せ、これら無機質繊維芯、硬質芯及び軟質芯に灯油を染
   み込ませたことを特徴とするバーナ。 【請求項２】 前記軟質芯の後方に逆流防止弁を設けた
   ことを特徴とする請求項１に記載されたバーナ。 【請求項３】 前記パイプの後端が着脱自在に嵌装され
   るエンドキャップで閉塞されたことを特徴とする請求項
   １又は２に記載されたバーナ。 【請求請４】 前記パイプの外周後端部に熱伝導率の小
   さいグリップ部が装着されたことを特徴とする請求項１
   乃至３のいずれかに記載されたバーナ。 【請求項５】 前記パイプが、外筒と、その内側に挿入
   固定される内筒とから成る請求項１乃至４のいずれかに
   記載されたバーナ。