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JP3024138B2 - 車両の加速スリップ制御装置 - Google Patents

車両の加速スリップ制御装置

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Publication number
JP3024138B2
JP3024138B2 JP1108525A JP10852589A JP3024138B2 JP 3024138 B2 JP3024138 B2 JP 3024138B2 JP 1108525 A JP1108525 A JP 1108525A JP 10852589 A JP10852589 A JP 10852589A JP 3024138 B2 JP3024138 B2 JP 3024138B2
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JP
Japan
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road surface
slip
control
acceleration
amount
Prior art date
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JP1108525A
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隆喜 中富
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両加速時に駆動輪に発生する加速スリッ
プを抑制する車両の加速スリップ制御装置に関する。
[従来の技術] 従来、車両の加速スリップ制御装置では、駆動輪の回
転速度と車体速度,或は駆動輪の回転加速度から駆動輪
の加速スリップを検出し、加速スリップ検出時には、駆
動輪を駆動する内燃機関の出力トルクを抑制する内燃機
関のトルク制御(点火時期の遅角制御,燃料カット制
御,スロットルバルブの閉制御等),或はブレーキ装置
を動作させて駆動輪に制動トルクを加える制動制御等を
実行して、駆動輪の回転トルクを低下させることによ
り、車両加速時に発生した駆動輪の加速スリップを抑制
している。
またこの種の装置では、例えば特開昭60−128057号公
報に記載の如く、駆動輪のスリップ状態を最も加速性の
得られる目標スリップ状態に制御できるように、駆動輪
に発生した加速スリップの大きさを表わすスリップ量
(例えばスリップ率)を算出し、このスリップ量と目標
スリップ状態を表わす目標スリップ量との偏差に基づき
上記各種制御の制御量を決定して、駆動輪の回転トルク
を制御することが行なわれている。
[発明が解決しようとする課題] ところがこの種の装置は、駆動輪のスリップ量と目標
スリップ量との偏差に基づくフィードバック制御によっ
て駆動輪の回転トルクを制御しているため、制御中の路
面状態が一定であれば、駆動輪のスリップ量を目標スリ
ップ量に収束させることができるものの、制御中に路面
状態が変化すると制御が不安定となり、駆動林の回転ト
ルクを抑制し過ぎて加速性が低下するとか、逆に駆動輪
の回転トルクを良好に制御できず再度大きな加速スリッ
プを発生させてしまうといった問題があった。
つまり加速スリップ制御中に、車両走行路が、アスフ
ァルト路等の路面摩擦係数μ(以下、単に路面μとい
う)が高くスリップが発生し難い道路(高μ路)から、
雪道等の路面μが低くスリップが発生し易い道路(低μ
路)に変化した場合には、いままで制御していた高μ路
に対応した駆動輪の回転トルクが低μ路に対しては大き
くなりすぎ、駆動輪に再度大きな加速スリップが発生し
てしまうといった問題が発生し、逆に制御中に車両走行
路が低μ路から高μ路に変化した場合には、低μ路にお
いて、高μ路ではスリップが発生することのない充分低
いレベルに駆動輪の回転トルクが抑制されているため、
高μ路において駆動輪の回転トルクが低すぎ、最適な加
速性が得られなくなるといった問題が発生するのであ
る。
そこで本発明は、上記のように加速スリップ制御中に
路面μが変化しても、加速スリップを抑制しつつ、最適
な加速性を実現できる加速スリップ制御装置を提供する
ことを目的としてなされた。
[課題を解決するための手段] 即ち上記目的を達するためになされた本発明は、第1
図に例示する如く、 駆動輪M1の回転速度を検出する駆動輪速度検出手段M2
と、 該検出された駆動輪M1の回転速度を一つのパラメータ
として、車両加速時に駆動輪に発生したスリップの大き
さを表わすスリップ量を算出するスリップ量算出手段M3
と、 該算出されたスリップ量に基づき駆動輪M1の加速スリ
ップを検出する加速スリップ検出手段M4と、 該加速スリップ検出手段M4で駆動輪M1の加速スリップ
が検出されると、上記スリップ量が予め設定された目標
スリップ量となるように、駆動輪M1の回転トルクを制御
する加速スリップ制御手段M5と、 を備えた車両の加速スリップ制御装置において、 当該車両の加速度を検出する車両加速度検出手段M6
と、 該検出された車両加速度と上記駆動輪M1のスリップ量
とに基づき、車両走行路面が、予め路面摩擦係数に応じ
て分類された複数の路面状態のうちのいずれであるかを
識別する路面状態識別手段M7と、 該路面状態識別手段M7の識別結果に基づき、車両走行
路面が、路面摩擦係数が高い路面から路面摩擦係数が低
い路面、或いはその逆方向へと変化したか否かを判断す
る路面変化判断手段M8と、 該路面変化判断手段M8により、車両走行路面が、路面
摩擦係数が低い路面に変化したと判断されると、上記加
速スリップ制御手段M5による制御量を、駆動輪M1の回転
トルクを更に抑制する方向に変化させ、車両走行路面
が、路面摩擦係数が高い路面に変化したと判断される
と、上記加速スリップ制御手段M5による制御量を、駆動
輪M1の回転トルクの抑制を低減する方向に変化させる制
御量変更手段M9と、 上記駆動輪M1のスリップ量が、予め設定された第1基
準スリップ量より小さいときには、上記制御量変更手段
M9による、駆動輪M1の回転トルクを抑制する方向への上
記制御量の変更を禁止し、上記駆動輪M1のスリップ量
が、予め設定された第2基準スリップ量より大きいとき
には、上記制御量変更手段M9による、駆動輪M1の回転ト
ルクの抑制を低減する方向への上記制御量の変更を禁止
する変更禁止手段M10と、 を設けたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装置
を要旨としている。
[作用] 以上のように構成された本発明の加速スリップ制御装
置では、まず駆動輪速度検出手段M2が駆動輪M1の回転速
度を検出する。するとスリップ量算出手段M3が、この検
出された駆動輪の回転速度を一つのパラメータとして駆
動輪M1のスリップ量を算出し、加速スリップ検出手段M4
が、この算出されたスリップ量に基づき駆動輪M1の加速
スリップを検出する。また加速スリップ検出手段M4が駆
動輪M1の加速スリップを検出すると、加速スリップ制御
手段M5が動作して、駆動輪M1のスリップ量が所定の目標
スリップ量になるように駆動輪M1の回転トルクを制御す
る。
また本発明では、車両加速度検出手段M6が車両の加速
度を検出し、路面状態識別手段M7が、この検出された車
両加速度とスリップ量算出手段M3により算出された駆動
輪M1のスリップ量とに基づき、当該車両の走行路面が、
予め路面摩擦係数に応じて分類された複数の路面状態の
うちのいずれであるかを識別する。すると路面変化判断
手段M8が、この路面状態識別手段M7の識別結果に基づ
き、車両走行路面が、路面摩擦係数が高い路面から路面
摩擦係数が低い路面、或いはその逆方向へと変化したか
否かを判断する。そして、路面変化判断手段M8にて、車
両走行路面が、路面摩擦係数が低い路面に変化したと判
断されると、制御量変更手段M9が、加速スリップ制御手
段M5による制御量を、駆動輪M1の回転トルクを更に抑制
する方向に変化させる。また、路面変化判断手段M8に
て、車両走行路面が、路面摩擦係数が高い路面に変化し
たと判断されると、制御量変更手段M9が、加速スリップ
制御手段M5による制御量を、駆動輪M1の回転トルクの抑
制を低減する方向に変化させる。
そして、変更禁止手段M10が、駆動輪M1のスリップ量
が、予め設定された第1基準スリップ量より小さいとき
には、制御量変更手段M9による、駆動輪M1の回転トルク
を抑制する方向への制御量の変更を禁止し、駆動輪M1の
スリップ量が、予め設定された第2基準スリップ量より
大きいときには、制御量変更手段M9による、駆動輪M1の
回転トルクの抑制を低減する方向への制御量の変更を禁
止する。
即ち本発明では、駆動輪M1に加速スリップが発生した
場合に、駆動輪M1のスリップ量が目標スリップ量となる
ように駆動輪M1の回転トルクを制御するだけでなく、駆
動輪M1のスリップ量と車両加速度とに基づき、車両の走
行路面が路面摩擦係数に応じて分類された複数の路面状
態の内のいずれかであるかを識別し、路面状態が変化し
た場合、つまり車両の走行路が低μ路から高μ路,或い
はその逆へと変化した場合には、その変化に応じて制御
量を変化させる。しかも、その路面状態の変化に応じた
制御量の変更は、スリップ量の大きさに応じて禁止され
る。
この結果、駆動輪M1に加速スリップが発生した場合に
は、加速スリップを抑制しつつ、最適な加速性が得られ
るように駆動輪M1の回転トルクを制御することができる
と共に、制御中に路面状態が変化した場合には、駆動輪
M1の回転トルクをその路面状態に応じた最適な値に速や
かに変更することが可能となる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は内燃機関2を動力源とするフロントエン
ジン・リヤドライブ(FR)方式の車両に本発明を適用し
た実施例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概
略構成図である。
図に示す如く内燃機関2の吸気通路4には、吸入空気
の脈動を抑えるサージタンク4aが形成され、その上流に
は、アクセルペダル6と連動して開閉される主スロット
バルブ8と、主スロットバルブ8より上流で駆動モータ
10により開閉されるサブスロットルバルブ12と、が設け
られている。主スロットルバルブ8及びサブスロットル
バルブ12には、夫々、その開度θM及びθSを検出する
主スロットル開度センサ14及びサブスロットル開度セン
サ16が設けられており、これら各センサからの検出信号
は加速スリップ制御回路20に入力される。
加速スリップ制御回路20は、左右駆動輪(後輪)22R
L,22RRに発生した加速スリップを検出し、駆動モータ10
を介してサブスロットルバルブ12を開閉することにより
内燃機関2の出力トルクを制御すると共に、加速スリッ
プ検出直後のサブスロットルバルブ12の開閉制御による
出力トルクの制御遅れを補償するため、加速スリップ検
出直後に、内燃機関2の運転状態に応じて燃料噴射弁24
からの燃料噴射量を制御する周知の内燃機関制御回路26
に対して一時的に燃料カット(以下、F/Cとも記載す
る)指令信号を出力して、燃料噴射弁24からの燃料噴射
を停止するF/C制御を実行させる。尚内燃機関制御回路2
6は、加速スリップ制御回路20からのF/C指令信号が入力
されている間燃料噴射弁24からの燃料噴射を停止するよ
うにされており、このF/C制御によって内燃機関2の出
力トルクが速やかに低下する。
また加速スリップ制御回路20には、こうした加速スリ
ップ制御を行うために車両の走行状態を検出する各種セ
ンサからの検出信号が入力される。
即ち、当該加速スリップ制御装置には、車両の走行状
態を検出するセンサとして、内燃機関2の回転速度NEを
検出する回転速度センサ30、左右従動輪(前輪)22FL,2
2FRの回転速度(従動輪速度)VFL,VFRを検出する左右
の従動輪速度センサ32FL,32FR、及び左右駆動輪22RL,22
RRの回転速度(駆動輪速度)VRL,VRRを検出する駆動輪
速度センサ32RL,32RRが備えられ、これら各センサから
の検出信号が加速スリップ制御回路20に入力される。
尚左右駆動輪22RL,22RRには、内燃機関2の回転が、
変速機34,プロペラシャフト36,及びディファレンシャル
ギヤ38を介して伝達されるため、本実施例では、加速ス
リップ制御回路20において、上記のように内燃機関2の
出力トルクを制御することにより、駆動輪22RL,22RRの
回転トルクを制御している。
次に加速スリップ制御回路20は、第3図に示す如く、
CPU20a,ROM20b、RAM20c、バックアップRAM20d、入出力
ポート20e、及びこれら各部を結ぶコモンバス20fを中心
に論理演算回路として構成されており、上記各センサの
内、回転速度センサ30、左右の従動輪速度センサ32FL,3
2FR、及び左右の駆動輪速度センサ32RL,32RRからの検出
信号は波形整形回路20gを介して、主スロットル開度セ
ンサ14及びサブスロットル開度センサ16からの検出信号
はA/D変換器20hを介して、入出力ポート20eに入力され
る。また入出力ポート20eには、駆動モータ10を駆動し
てサブスロットルバルブ12を目標開度θS0に制御するた
めの駆動回路20i、及び内燃機関制御回路26にF/C指令信
号を出力してF/C制御を実行させるためのF/C指令信号出
力回路20jが接続されており、これら各部を介してサブ
スロットルバルブ12の開閉制御及び内燃機関2のF/C制
御を実行できるようにされている。
以下、このように構成された加速スリップ制御回路20
で実行される加速スリップ制御について、第4図〜第10
図に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。
まず第4図は、駆動輪のスリップ率を算出するスリッ
プ率算出処理を表わすフローチャートである。この処理
は内燃機関2の始動後繰り返し実行されるもので、まず
ステップ100にて、左右の従動輪速度センサ32FL,32FRか
らの検出信号に基づき、左右従動輪22FL,22FRの平均回
転速度{=(VFL+VFR)/2}を車体速度VFとして算出
し、次ステップ110にて、左右の駆動輪速度センサ32RL,
32RRからの検出信号に基づき、左右駆動輪22RL,22RRの
平均回転速度{=(VRL+VRR)/2}を駆動輪速度VRと
して算出する駆動輪速度検出手段M2としての処理を実行
し、続くステップ120にて、この算出された車体速度VF
と駆動輪速度VRとに基づき、次式(1)を用いて駆動輪
のスリップ率SLPを算出するスリップ量算出手段M3とし
ての処理を実行する、といった手順で実行される。
SLP=(VR−VF)/VR …(1) 次に第5図は、上記スリップ率算出処理で算出された
スリップ率SLPに基づき、駆動輪に加速スリップが発生
したか否かを判断し、加速スリップ発生時には、駆動輪
のスリップ率SLPが目標スリップ率SLPOとなるように内
燃機関2の出力トルクを制御する加速スリップ制御処理
を表わすフローチャートである。
この処理は、内燃機関2の始動後、所定時間毎(例え
ば5msec.毎)の割込処理として実行されるもので、処理
が開始されるとまずステップ200を実行して、主スロッ
トルバルブ8が全閉状態でないといった、加速スリップ
制御の実行条件が成立しているか否かを判断する。そし
て加速スリップ制御の実行条件が成立していなければス
テップ205に移行し、加速スリップ制御実行のためのカ
ウンタCENDやフラグFS,FCUTをリセットすると共に、駆
動回路20iが駆動制御するサブスロットルバルブ12の目
標開度(以下、目標サブスロットル開度という)θS0と
してサブスロットルバルブ12の最大開度θSmaxをセット
し、更に後述の第1μ判定処理で加速スリップ制御開始
直後に路面μを識別するのに使用されるフラグFADD,FEN
をリセットにする、といった手順で初期化の処理を実行
して処理を一旦終了する。
一方ステップ200で加速スリップ制御の実行条件が成
立していると判断されると、続くステップ210に移行し
て、上記スリップ率算出処理で算出されたスリップ率SL
Pと予め最適な加速性が得られるように設定された目標
スリップ率SLPO(例えば0.2)との偏差ΔSを算出し、
ステップ215に移行する。
ステップ215では、後述の処理で加速スリップ制御の
実行開始時にセットされる制御実行フラグFSがセット状
態であるか否か、即ち現在加速スリップ制御を実行中で
あるか否かを判断し、制御実行フラグFSがリセット状態
で、加速スリップ制御が実行されていなければ、ステッ
プ220に移行する。ステップ220では、ステップ210で求
めた偏差ΔSが正の値となっているか否か、即ち駆動輪
のスリップ率SLPが目標スリップ率SLPOより大きいか否
かによって、駆動輪に加速スリップが発生したか否かを
判断する加速スリップ検出手段M4としての処理を実行す
る。そしてこのステップ220にて、偏差ΔSが正の値で
ないと判断されると、駆動輪には加速スリップが発生し
ていないものとして上述のステップ205に移行する。
一方ステップ220にて偏差ΔSが正の値であると判断
されると、駆動輪に加速スリップが発生したとして、ス
テップ225に移行し、制御実行フラグFSをセットする。
また続くステップ230では、後述の第1μ判定処理で使
用されるμ判定実行フラグFENをセットし、続くステッ
プ235にて、制御開始時の目標サブスロットル開度θS0
として、後述の制御開始スロットル開度算出処理で算出
された制御開始スロットル開度θSENをセットする。そ
して続くステップ240では、F/C指令信号出力回路20jに
対してF/C指令信号の出力指令を行ない、その旨を表すF
/C制御実行フラグFCUTをセットして、処理を一旦終了す
る。
尚このステップ240の処理を実行することにより、F/C
指令信号出力回路20jから内燃機関制御回路26に対してF
/C指令信号が出力される。すると内燃機関制御回路26
は、このF/C指令信号を受けて、燃料噴射弁24からの燃
料噴射を停止するF/C制御を開始する。
次にステップ215にて、制御実行フラグFSがセット状
態であり、現在加速スリップ制御が実行されていると判
断された場合には、ステップ245に移行して、F/C制御実
行フラグFCUTがリセット状態であるか否か,即ち現在F/
C制御が実行されていないか否かを判断する。そしてF/C
制御実行フラグFCUTがセット状態であり、現在F/C制御
が実行されている場合には、ステップ250に移行して、
回転速度センサ30からの検出信号に基づき内燃機関2の
回転速度NEを求め、この回転速度NEと前回当該処理を実
行した際に求めた回転速度NEn−1との偏差ΔNE(=NE
−NEn−1)を内燃機関2の回転加速度として算出し、
ステップ255に移行する。
ステップ255では、上記算出された内燃機関2の回転
加速度ΔNEが所定値K1(例えば0)以下か否かを判断す
る。そしてΔNE≦K1であれば、ステップ260に移行し、F
/C指令信号出力回路20jからのF/C指令信号の出力を停止
してF/C制御実行フラグFCUTをリセットした後、ステッ
プ265に移行し、逆にΔNE>K1であればそのままステッ
プ265に移行する。
尚このステップ250〜ステップ260の処理は、加速スリ
ップ制御開始後、内燃機関2の回転加速度ΔNEがK1以下
となるまでの間F/C制御を実行して、加速スリップ発生
直後の内燃機関2の出力トルクを速やかに低下させるた
めの処理であり、ステップ260の処理によりF/C指令信号
出力回路20jからのF/C指令信号の出力が停止されると、
内燃機関制御回路26はF/C制御を終了し、通常の燃料噴
射制御を再開する。
次にステップ265は、ステップ245にてF/C制御実行フ
ラグFCUTがリセット状態であると判断されたときにも実
行される処理で、ステップ210で求めた偏差ΔSとその
微分値Δとをパラメータとする次式(2) ΔθS=β1・Δ+β2・ΔS …(2) (但し,β1,β2:比例定数) を用いて、サブスロットルバルブ12の制御量ΔθSを算
出する。そして続くステップ270では、前回当該処理を
実行した際に設定した目標サブスロットル開度θS0から
ステップ265で求めた制御量ΔθSを減ずることで、目
標サブスロットル開度θS0を更新し、ステップ275に移
行する。
尚このステップ270(制御開始直後にはステップ235)
で設定された目標サブスロットル開度θS0は、駆動モー
タ10の制御信号として駆動回路20iに出力され、駆動モ
ータ10を介してサブスロットルバルブ12を目標サブスロ
ットル開度θS0に制御するのに使用される。
次にステップ275では、この更新した目標サブスロッ
トル開度θS0が主スロットル開度θMを越えたか否かを
判断する。そしてθS0>θMであれば、ステップ280に
移行し、θSO>θMの状態を計時するためのカウンタCE
NDをインクリメントして、ステップ285に移行し、逆に
θS0≦θMであれば、ステップ290に移行してカウンタC
ENDをリセットした後そのまま処理を一旦終了する。
またステップ285では、上記カウンタCENDの値が所定
値K2を越えたか否か,即ちθS0>θMの状態が所定時間
以上経過したか否かを判断し、CEND≦K2であればそのま
ま処理を一旦終了し、そうでなければ、もはや駆動輪に
加速スリップが発生することはないと判断して、ステッ
プ205に移行する。
このように第5図の加速スリップ制御処理では、駆動
輪のスリップ率SLPと目標スリップ率SLPOとに基づき加
速スリップを検出し、加速スリップ検出後、内燃機関の
回転加速度ΔNEが所定値K1以下となるまでの間、F/C制
御とサブスロットルバルブ12の開閉制御とを同時に行な
い、その後加速スリップが発生しなくなるまでの間、サ
ブスロットルバルブ12の開閉制御を実行する。この結果
加速スリップ発生直後には、F/C制御によって、内燃機
関2の出力トルクが速やかに低下し、その後のサブスロ
ットルバルブ12の開閉制御によって、駆動輪のスリップ
率SLPが目標スリップ率SLPOになるように内燃機関2の
出力トルクが制御される。尚本実施例では、この加速ス
リップ制御処理において加速スリップ制御のために実行
される一連の処理が、前述の加速スリップ制御手段M5に
相当する。
次に第6図は、加速スリップ制御開始直後の駆動輪の
スリップ状態から、路面μが予め設定された低μ,中
μ,及び高μのうちのいずれであるかを識別する第1μ
判定処理を表わすフローチャートである。
この処理は上述の加速スリップ制御処理と同様、内燃
機関2の始動後所定時間(例えば5msec.)毎の割込処理
として実行されるもので、処理が開始されるとまずステ
ップ300を実行して、上記加速スリップ制御処理におい
て加速スリップ検出直後にセットされるμ判定実行フラ
グFENがセット状態にあるか否かを判断する。
そしてこのステップ300にてμ判定フラグFENがリセッ
ト状態であると判断されると、そのまま処理を終了し、
μ判定フラグFENがセット状態であると判断されると、
続くステップ305に移行し、フラグFADDがセットされて
いるか否かを判断する。このフラグFADDは、加速スリッ
プ制御処理で実行されるステップ205の初期化の処理に
より、加速スリップ制御の非実行時にリセットされるフ
ラグであるため、加速スリップ制御開始直後にはリセッ
ト状態となっており、加速スリップ制御開始後このステ
ップ305が初めて実行された場合には、ステップ305にて
否定判断され、ステップ310に移行する。
ステップ310では、スリップ率算出処理で算出された
駆動輪のスリップ率SLPが、予め設定された基準スリッ
プ率KSLPO以上となったか否かを判断する。そしてこの
ステップ310にて、スリップ率SLPが基準スリップ率KSLP
Oより小さいと判断された場合には、そのまま処理を終
了し、スリップ率SLPが基準スリップ率KSLPO以上となる
と、ステップ315に移行する。
尚この基準スリップ率KSLPOには、加速スリップ制御
のための目標スリップ率SKPOより大きい値が設定されて
いる。
ステップ315では、フラグFADDをセットし、続くステ
ップ320に移行して、以降の処理で更新されるスリップ
率SLPの積算値ΣSLP1を値0に初期設定し、更に次ステ
ップ325にてカウンタCMYU1をリセットする。そして続く
ステップ330では、上記初期設定された積算値ΣSLP1に
スリップ率SLPを加算する処理を実行し、また続くステ
ップ335にて、カウンタCMYU1をインクリメントする処理
を実行した後、当該処理を一旦終了する。
次にステップ305にて、フラグFADDがセット状態にあ
ると判断された場合、即ち加速スリップ制御開始後、ス
リップ率SLPが基準スリップ率KSLPO以上となり、既にス
テップ315でフラグFADDがセットされている場合には、
ステップ340に移行し、加速スリップ制御処理において
セット・リセットされるF/C制御実行フラグFCUTがセッ
ト状態にあるか否か,即ちF/C制御が実行されているか
否かを判断する。
そしてステップ340にて、F/C制御実行フラグFCUTがセ
ット状態でF/C制御が実行されていると判断されると、
ステップ330にて積算値ΣSLP1に現在のスリップ率SLPを
加算し、ステップ335にてカウンタCMYU1をインクリメン
トした後、処理を一旦終了する。
一方ステップ340にて、F/C制御実行フラグがリセット
状態であり、F/C制御が終了したと判断されると、ステ
ップ345に移行し、積算値ΣSLP1をカウンタCMYU1の値で
除することにより、スリップ率SLPが基準スリップ率KSL
PO以上となった後、F/C制御が終了するまでの間の平均
スリップ率▲▼を算出する。
次に続くステップ350では、上記算出された平均スリ
ップ率▲▼が予め設定された高μ判定用の基準
スリップ率KSLPH以上か否かを判断する。そして▲
▼<KSLPHであれば、路面μが高μであるとしてス
テップ355に移行し、路面μを表わすμデータMYULVLに
高μをセットし、ステップ360でμ判定実行フラグFENを
リセットした後処理を一旦終了する。
一方ステップ350にて▲▼≧KSLPHであると判
断されると、ステップ365に移行し、今度は平均スリッ
プ率▲▼が低μ判定用の基準スリップ率KSLPL
以上か否かを判断する。そして▲▼≧KSLPLで
あれば、路面μが低μであるとして、ステップ370に移
行し、μデータMYULVLに低μをセットし、逆に▲
▼<KSLPLであれば、路面μが中μであるとして、ス
テップ375に移行し、μデータMYULVLに中μをセットす
る。そしてこのようにμデータMYULVLに低μ又は中μが
セットされると、ステップ360に移行し、μ判定実行フ
ラグFENをリセットした後、当該処理を一旦終了する。
このように第1μ判定処理では、駆動輪に加速スリッ
プが発生して加速スリップ制御が開始された後、駆動輪
のスリップ率SLPが一旦基準スリップ率KSLPO以上とな
り、その後F/C制御によって内燃機関2の出力トルクが
低下し、内燃機関2の回転加速度ΔNEが所定値K1以下と
なってF/C制御が終了されるまでの間の平均スリップ率
▲▼に基づき路面μが低μ,中μ,高μのうち
のいずれであるかを識別する。つまりこの第1μ判定処
理では、加速スリップ制御が実行される度に、その制御
開始直後の駆動輪のスリップ率に基づき一回だけ路面μ
を識別するのである。
尚上記のように加速スリップ制御開始直後の平均スリ
ップ率▲▼から路面μを判断できるのは、路面
μが低い程駆動輪に大きなスリップが発生するためであ
る。即ち、上記ステップ345にて算出される平均スリッ
プ率▲▼は路面μに応じて変化し、路面μが低
い程平均スリップ率▲▼が大きくなるため、こ
の第1μ判定処理では、この平均スリップ率▲
▼の大きさから路面μを識別するようにしているのであ
る。
次に第7図は、車両の加速度と駆動輪のスリップ率と
に基づき路面μを識別する、前述の路面状態識別手段M7
としての第2μ判定処理を表わすフローチャートであ
る。
この処理は、上述の加速スリップ制御処理や第1μ判
定処理と同様、内燃機関2の始動後所定時間(例えば5m
sec.)毎の割込処理として実行されるもので、処理が開
始されるとまずステップ400を実行して、スリップ率算
出処理で算出された車体速度VFが0以下か否か、即ち車
両が停止しているか否かを判断する。
そしてこのステップ400にて、車体速度VFが0以下で
車両が停止していると判断されると、ステップ405に移
行して、後述の処理で使用する路面μ判定用のカウンタ
CMYUL,CMYUM,及びCMYUHをリセットする。また続くステ
ップ410では、後述の処理で使用する車両加速度検出用
のカウンタCMYU2をリセットすると共に、スリップ率SLP
の積算値ΣSLP2を値0に初期設定し、更に基準速度KVF
として車体速度VFに所定値(本実施例では1.25km/h)を
加えた値(=VF+1.25)を設定し、当該処理を一旦終了
する。
一方ステップ400にて、車体速度VFが0を越えている
と判断されると続くステップ420に移行し、車体速度VF
が上述のステップ410にて設定された基準速度KVF以上と
なったか否かを判断する。そして車体速度VFが基準速度
KVFより小さければ、続くステップ425に移行してカウン
タCMYU2をインクリメントし、更に続くステップ430にて
積算値ΣSLP2にスリップ率算出処理で算出されたスリッ
プ率SLPを加算して、処理を一旦終了する。
ここで上記ステップ420〜ステップ430の処理は、ステ
ップ410にて基準速度KVFが設定された後、車体速度VFが
所定速度(本実施例では1.25km/h)増加するまでの時間
をカウンタCMYU2によりカウントすると共に、その間の
スリップ率SLPを積算するための処理である。
またカウンタCMYU2の値は、車体速度VFが1.25km/h増
加するのに要した時間に相当することから、カウンタCM
YU2の値が小さい程車両加速度が高いこととなり、この
カウンタCMYU2の値は車体加速度を表わすものとなる。
従って本実施例においては、ステップ425の処理が前述
の車両加速度検出手段M6に相当する。
次にステップ420にて車体速度VFが基準速度KVF以上で
あると判断されると、ステップ435に移行し、今度はカ
ウンタCMYU2の値が下限値KNOを越えているか否かを判断
する。この下限値KNOには、車体速度VFが1.25km/h増加
するのに必要な最短時間に対応する値が設定されてい
る。このためステップ435においては、カウンタCMYU2の
値が下限値KNO以下であれば、ノイズ等によってカウン
タCMYU2の値に異常が生じたと判断して、上述のステッ
プ405に移行し、カウンタCMYU2等を初期設定した後、処
理を一旦終了する。
次にステップ435にて、カウンタCMYU2の値が下限値KN
Oを越えていると判断されると、続くステップ440に移行
して、積算値ΣSLP2をカウンタCMYU2の値で除すること
により、車体速度VFが1.25km/h増加する間の平均スリッ
プ率▲▼を算出する。そして続くステップ445
では、カウンタCMYU2の値が高μ判定用の基準値KAH以上
か否かを判断し、CMYU2<KAHであれば、次ステップ450
及びステップ455にて、低μ判定用カウンタCMYUL及び中
μ判定用カウンタCMYUMを夫々リセットした後、ステッ
プ460にて高μ判定用カウンタCMYUHをインクリメントす
る。
次に続くステップ465では、高μ判定用カウンタCMYUH
が2以上となったか否かを判断し、CMYUH≧2であれ
ば、路面μは高μであるとして、ステップ470に移行
し、μデータMYULVLに高μをセットした後、上述のステ
ップ410に移行し、CMYUH<2であればそのままステップ
410に移行する。
一方ステップ445にて、CMYU2≧KAHであると判断され
ると、ステップ475に移行し、今度はカウンタCMYU2の値
が低μ判定用の基準値KAL(>KAH)以上か否かを判断す
る。そしてこのステップ475にて、CMYU2≧KALであると
判断されると、続くステップ480に移行し、平均スリッ
プ率▲▼が予め設定された低μ判定用の基準ス
リップ率KSLP1以上であるか否かを判断し、▲
▼<KSLP1であれば上述のステップ405に移行し、▲
▼≧KSLP1であれば、続くステップ485及び490に
て、中μ判定用カウンタCMYUM及び高μ判定用カウンタC
MYUHを夫々リセットした後、ステップ495にて低μ判定
用カウンタCMYULをインクリメントする。また続くステ
ップ500では、低μ判定用カウンタCMYULが2以上となっ
たか否かを判断し、CMYUL≧2であれば、路面μは低μ
であるとして、続くステップ505に移行し、μデータMYU
LVLに低μをセットした後、上述のステップ410に移行
し、CMYUL<2であれば、そのままステップ410に移行す
る。
次にステップ475にて、CMYU2<KALであると判断され
た場合には、ステップ510に移行し、平均スリップ率▲
▼が予め設定された中μ判定用の基準スリップ
率KSLP2以上であるか否かを判断する。そして▲
▼<KSLP2であれば、上述のステップ405に移行し、▲
▼≧KSLP2であれば、続くステップ515及び520
にて、低μ判定用カウンタCMYUL及び高μ判定用カウン
タCMYUHを夫々リセットした後、ステップ525にて中μ判
定用カウンタCMYUMをインクリメントする。またステッ
プ530では、このインクリメントした中μ判定用カウン
タCMYUMが2以上となったか否かを判断し、CMYUM≧2で
あれば、路面μは中μであるとして、続くステップ535
に移行し、μデータMYULVLに中μをセットした後、上述
のステップ410に移行し、CMYUM<2であればそのままス
テップ410に移行する。
このように第2μ判定処理では、ステップ400〜ステ
ップ440の処理により、車体速度VFが1.25km/h増加する
のに要する時間をカウンタCMYU2を用いて車体加速度相
当値として求めると共に、この間の平均スリップ率▲
▼を算出し、ステップ445の処理により2回連続
して、カウンタCMYU2の値が高μ判定用の基準値KAHより
小さいと判断された場合に、路面μは高μであると判断
するようにしている。
これは低μ路では車両を高加速することができず、高
μ路において初めて車両を高加速運転できるためであ
る。つまりこの第2μ判定処理では、高μ判定用の基準
値KAHとして、高μ路においてのみ実現し得る高加速度
に対応した小さい値を設定しておき、カウンタCMYU2の
値がこの基準値KAHより小さいか否か、即ち車両が高μ
路においてのみ実現可能な加速度で運転されているか否
かを判断することにより、路面μが高μであるか否かを
判断しているのである。
またこの第2μ判定処理では、ステップ445,ステップ
475,及びステップ480の一連の処理において、カウンタC
MYU2の値が、高μ判定用の基準値KAHより大きい値に設
定された低μ判定用の基準値KAL以上となるような車両
の低加速運転時に、平均スリップ率▲▼が低μ
判定用の基準スリップ率KSLP1以上であるか否かを判断
し、この一連の処理により2回連続して▲▼≧
KSLP1であると判断された場合に、路面μが低μである
と判断するようにされている。これは、車両加速度が小
さくなる条件として、路面μが低い場合、車両がスリッ
プしない程度に緩加速運転されている場合、或は降板路
において重力により徐々に加速されている場合等が考え
られるためである。つまり当該第2μ判定処理では、車
両加速度が低いにもかかわらずスリップ率▲▼
が基準スリップ率KSLP1以上となって駆動輪がスリップ
している場合に路面μが低μ路であると判断し、それ以
外の場合にはステップ405に移行してμ判定を最初から
やり直すようにすることで、路面μを正確に識別するよ
うにしているのである。
また更にこの第2μ判定処理では、ステップ445,ステ
ップ475,及びステップ510の一連の処理において、KAL≧
CMYU2≧KAHとなり、車両が中程度の加速で運転されてい
る場合に、平均スリップ率▲▼が中μ判定用の
基準スリップ率KSLP2以上であるか否かを判断し、この
一連の処理により2回連続して▲▼≧KSLP2で
あると判断された場合に、路面μが中μであると判断す
るようにされているが、これは上述の低μ判定の場合と
同様の理由による。
次に第8図は、上記第1又は第2μ判定処理により判
定された路面μに応じて、加速スリップ制御開始時のサ
ブスロットルバルブ12の目標開度,即ち上述の制御開始
スロットル開度θSENを算出する制御開始スロットル開
度算出処理を表わすフローチャートである。
この処理も上記各種制御処理と同様に、内燃機関2の
始動後所定時間(例えば5msec.)毎の割込処理として実
行されるもので、処理が開始されるとまずステップ600
を実行して、第1又は第2μ判定処理により設定された
最新のμデータMYULVLから、路面μが高μであるか否か
を判断する。そして路面μが高μであれば、続くステッ
プ605に移行して、内燃機関2の回転速度NEに基づき、
第11図に示す高μ用のマップを用いて高μ用スロットル
開度θSNEHを算出し、次ステップ610にてこの算出した
高μ用スロットル開度θSNEHを制御開始スロットル開度
θSENとして設定し、続くステップ615にて、加速スリッ
プ制御処理において制御量ΔθSを算出する際に使用す
る前述の演算式(2)の比例定数β1及びβ2として予
め設定された高μ用の値を設定し、当該処理を一旦終了
する。
一方ステップ600にて路面μが高μでないと判断され
ると、ステップ620に移行し、今度は上記μデータMYULV
Lから、路面μが中μであるか否かを判断する。そして
路面μが中μであれば、ステップ625に移行して、内燃
機関2の回転速度NEに基づき、第11図に示す中μ用のマ
ップを用いて中μ用スロットル開度θSNEMを算出し、次
ステップ630にてこの算出した中μ用スロットル開度θS
NEMを制御開始スロットル開度θSENとして設定し、続く
ステップ635にて上記演算式(2)の比例定数β1及び
β2として中μ用の値を設定し、当該処理を一旦終了す
る。
またステップ620にて、路面μが中μでないと判断さ
れた場合,即ち路面μが低μである場合には、ステップ
640に移行して、内燃機関2の回転速度NEに基づき、第1
1図に示す低μ用のマップを用いて低μ用スロットル開
度θSNELを算出し、次ステップ645にてこの算出した低
μ用スロットル開度θSNELを制御開始スロットル開度θ
SENとして設定し、続くステップ650にて上記演算式
(2)の比例定数β1及びβ2として低μ用の値を設定
し、当該処理を一旦終了する。
即ち当該制御開始スロットル開度算出処理において
は、第1又は第2μ判定処理にて識別された最新の路面
μに基づき、第11図に示すマップを用いて制御開始スロ
ットル開度θSNEを設定し、また路面μに応じて制御量
算出用の演算式(2)の比例定数β1及びβ2を設定す
るものである。
ここで制御開始スロットル開度θSNE算出用のマップ
は、第11図から明らかな如く、路面μが高い程制御開始
スロットル開度θSNEが大きくなるように設定されてい
るが、これは路面μが低い程加速スリップが発生し易
く、内燃機関2の出力トルクをより多く抑制する必要が
あるためである。
またステップ615,ステップ635,又はステップ650にて
設定する制御量算出用の演算式(2)の比例定数β1及
びβ2には、路面μが低い程小さな値が設定されてい
る。これは路面μが低い程駆動輪がスリップし易く、内
燃機関2のトルク変化に対して駆動輪速度が大きく変動
するためである。つまり路面μが低い程比例定数β1及
びβ2を小さくすることで、内燃機関2の出力トルクの
変化量を小さくして、スリップ率SLPを目標スリップ率S
LPOに速やかに収束させるようにしているのである。
次に第9図は、加速スリップ制御実行時に上記第1又
は第2μ判定処理により判定された路面μが変化したと
き、後述のスロットル開度変更処理により路面μに応じ
て加速スリップ制御の制御量(本実施例では目標サブス
ロットル開度)を変更するか否かを判定する変更禁止手
段としてのスロットル開度変更許可判定処理を表わすフ
ローチャートである。
この処理も上記各種制御処理と同様に、内燃機関2の
始動後所定時間(例えば5msec.)毎の割込処理として実
行されるもので、処理が開始されるとまずステップ700
を実行して、前述の制御実行フラグFSがセット状態にあ
り、加速スリップ制御が実行されているか否かを判断す
る。そして制御実行フラグFSがリセット状態で、加速ス
リップ制御が実行されていなければ、ステップ705及び
ステップ710にて、サブスロットルバルブ12の閉じ過ぎ
防止フラグFCHGC及び開け過ぎ防止フラグFCHGAをセット
し、続くステップ715にてカウンタCNTをリセットし、更
に続くステップ720にてスリップ率SLPの積算値ΣSLP3に
値0を設定して、処理を一旦終了する。
一方ステップ700にて制御実行フラグFSがセット状態
で、加速スリップ制御が実行されていると判断された場
合には、ステップ725に移行して、カウンタCNTの値が予
め設定された基準値KCNT以上か否かを判断する。そして
CNT<KCNTであれば、ステップ730に移行してカウンタCN
Tをインクリメントした後、ステップ735に移行し、スリ
ップ率算出処理で算出された駆動輪のスリップ率SLPを
積算値ΣSLP3に加算し、処理を一旦終了する。
また次にステップ725にてCNT≧KCNTであると判断され
た場合、即ちステップ715及びステップ720の処理により
カウンタCNT及び積算値ΣSLP3が初期化された後、ステ
ップ730及びステップ735の処理が基準値KCNTで決定され
る所定回(所定時間)実行された場合には、続くステッ
プ740に移行して、積算値ΣSLP3をカウンタCNTの値で除
することにより、カウンタKCNTで決定される所定時間当
りの平均スリップ率▲▼を算出する。
次に続くステップ745では、上記算出された平均スリ
ップ率▲▼が予め設定された第1基準スリップ
量としての閉じ過ぎ防止判定用の基準スリップ率KSLPC
以上か否かを判断し、▲▼≧KSLPCであれば、
閉じ過ぎ防止フラグFCHGCをセットし、逆に▲
▼<KSLPCであれば閉じ過ぎ防止フラグFCHGCをリセット
する。
また次に続くステップ760では、上記算出された平均
スリップ率▲▼が予め設定された第2基準スリ
ップ量としての開け過ぎ防止判定用の基準スリップ率KS
LPA以上か否かを判断し、▲▼≧KSLPAであれ
ば、開け過ぎ防止フラグFCHGAをリセットし、逆に▲
▼<KSLPAであれば開け過ぎ防止フラグFCHGAをセ
ットする。
ここで閉じ込み防止フラグFCHGC及び開け過ぎ防止フ
ラグFCHGAは、後述のスロットル開度変更処理にて、路
面μの変化に応じて制御目標となる目標サブスロットル
開度θS0を変更する際に、目標サブスロットル開度θS0
を必要以上に小さく或は大きく設定し過ぎて、制御特性
を悪化させてしまうのを防止するためのフラグである。
即ち、平均スリップ率▲▼が小さく、加速スリ
ップ制御によって内燃機関2の出力トルクが充分抑制さ
れているような場合に、路面μが変化したとしてサブス
ロットルバルブ12を閉じると、駆動輪の回転を抑制し過
ぎて、良好な加速性が得られなくなる、逆に平均スリッ
プ率▲▼が大きく、加速スリップ制御によって
内燃機関2の出力トルクを充分抑制できていない場合
に、路面μが変化したとしてサブスロットルバルブ12を
開けると、駆動輪の回転が上昇し過ぎ、駆動輪に大きな
加速スリップが発生する、といったことがあるため、当
該スロットル開度変更許可判定処理では、ステップ740
〜ステップ770の処理により、加速スリップ制御による
駆動輪の制御状態を確認して、目標サブスロットル開度
θS0を閉側に変化させると制御特性が悪化する場合には
閉じ過ぎ防止フラグFCHGCをリセットし、逆に目標サブ
スロットル開度θS0を開側に変化させると制御特性が悪
化する場合には開け過ぎ防止フラグFCHGAをリセットし
て、後述のスロットル開度変更処理によりサブスロット
ルバルブ12を開・閉し過ぎるのを防止しているのであ
る。
次に第10図は、上記第1又は第2μ判定処理による路
面μの識別結果に基づき路面μが変化したか否かを判断
し、路面μが変化している場合には最新の路面μに応じ
て目標サブスロットル開度θS0を変更する、前述の路面
変化判断手段M8及び制御量変更手段M9としてのスロット
ル開度変更処理を表わすフローチャートである。
この処理も上記各種制御処理と同様に、内燃機関2の
始動後所定時間(例えば5msec.)毎の割込処理として実
行されるもので、処理が開始されるとまずステップ800
を実行して、前述の制御実行フラグFSがセット状態にあ
り、加速スリップ制御が実行されているか否かを判断す
る。そして制御実行フラグFSがリセット状態で、加速ス
リップ制御が実行されていなければ、ステップ805に移
行して第1又は第2μ判定処理にて判定された最新の路
面μを表わすμデータMYULVLを次回の処理のための前回
のμデータMYULVLOとして設定し、処理を一旦終了す
る。
次にステップ800にて制御実行フラグFSがセット状態
で、加速スリップ制御が実行されていると判断された場
合には、ステップ810に移行して、現在のμデータMYULV
Lと前回のμデータMYULVLOとが一致しているか否か、即
ち路面μが変化したか否かを判断する。そしてMYULVL=
MYULVLOで路面μが変化していなければ、目標サブスロ
ットル開度θS0を変更する必要はないので、そのまま上
記ステップ805に移行し、そうでなければ続くステップ8
15に移行して、μデータMYULVLに基づき路面μが高μで
あるか否かを判断する。
ステップ815にて、路面μが高μであると判断された
場合,即ち路面μが低μ又は中μから高μに変化した場
合には、ステップ820に移行して、前述のスロットル開
度変更許可判定処理でセット・リセットされる開け過ぎ
防止フラグFCHGAがセットされているか否かを判断し、
このフラグFCHGAがリセット状態であれば、ステップ805
を実行した後、処理を一旦終了する。
一方ステップ820にて、開け過ぎ防止フラグFCHGAがセ
ットされていると判断されると、ステップ825に移行
し、現在の目標サブスロットル開度θS0が前述の制御開
始スロットル開度θSNEより小さいか否かを判断する。
そしてθSO≧θSNEであればステップ805を実行して処理
を一旦終了し、θSO<θSNEであれば、続くステップ830
に移行して、現在の目標サブスロットル開度θS0と制御
開始スロットル開度θSNEとの平均値{(θS0+θSNE)
/2}を目標サブスロットル開度θS0として設定し、ステ
ップ805を実行した後、処理を一旦終了する。
また次にステップ815にて、路面μが高μではないと
判断された場合には、ステップ835に移行して、μデー
タMYULVLに基づき路面μが低μであるか否かを判断す
る。そして路面μが低μでなければ、即ち路面μが中μ
であれば、ステップ840に移行して、前回のμデータMYU
LVLOが高μであるか否かを判断することにより、路面μ
が高μから低μに変化したか否かを判断する。またこの
ステップ840にて前回のμデータMYULVLOが高μでないと
判断された場合、即ち路面μが低μから中μに変化した
場合には、上述のステップ820に移行して、上述のステ
ップ820以降の処理を実行する。
一方ステップ835にて路面μが低μであると判断され
た場合、或はステップ840にて前回の路面μが高μ路で
あると判断された場合には、ステップ845に移行して、
前述の閉じ過ぎ防止フラグFCHGCがセットされているか
否かを判断する。そして閉じ過ぎ防止フラグFCHGCがリ
セット状態であればそのままステップ805に以降し、そ
うでなければステップ850に移行して、現在の目標サブ
スロットル開度θS0が制御開始スロットル開度θSNEを
越えているか否かを判断し、θS0≦θSNEであればステ
ップ805に移行し、θS0>θSNEであればステップ830に
移行する。
このように当該スロットル開度変更処理では、路面μ
がスリップの発生し難い高μ側に変化した場合には、開
け過ぎ防止フラグFCHGAがセット状態で、しかも制御開
始スロットル開度θSNEが現時点の目標サブスロットル
開度θS0より大きいことを確認した上で、ステップ830
の処理を実行することにより、目標サブスロットル開度
θS0を開方向に変更し、逆に路面μがスリップの発生し
易い低μ側に変化した場合には、閉じ過ぎ防止フラグFC
HGCがセット状態で、しかも制御開始スロットル開度θS
NEが現時点の目標サブスロットル開度θS0よりも小さい
ことを確認した上で、ステップ830の処理を実行するこ
とにより、目標サブスロットル開度θS0を閉方向に変更
する。
以上詳述したように本実施例の加速スリップ制御装置
においては、第2μ判定処理において、車体加速度(実
際には車体加速度を表わすカウント値)と平均スリップ
率▲▼とに基づき、路面μが予め設定された低
μ,中μ,高μのうちのいずれであるかを識別し、スロ
ットル開度変更処理において、この識別結果に基づき路
面μが変化した場合の目標サブスロットル開度θS0を路
面μに応じた値に変更するようにされている。
このため例えば第12図(a)に示す如く、加速スリッ
プ制御実行中に路面μが中μから低μに変化したような
場合には、その時点t1で路面μの変化を速やかに検出し
て、目標サブスロットル開度θS0をその路面μに応じた
値に変更することができ、サブスロットルバルブ12を閉
方向に駆動して内燃機関2の出力トルクを更に抑制し、
駆動輪のスリップ率を速やかに目標スリップ率に制御す
ることが可能となる。
また本実施例では、路面μを識別するための処理とし
て、上記第2μ判定処理とは別に、加速スリップ開始直
後の平均スリップ率▲▼に基づき路面μを識別
する第1μ判定処理も実行するようにされている。この
ため第2μ判定処理において路面μを判定できない運転
領域,即ち車両が実際に加速されない加速スリップ発生
直後の領域でも路面μを識別することが可能となる。
従って例えば第12図(b)に示す如く、時点t2で加速
スリップ制御開始直後に路面μが中μから低μに変化し
たような場合には、その変化を第1μ判定処理の路面μ
の識別結果から速やかに検出して、目標サブスロットル
開度θS0を路面μに応じた値に変更することができ、上
記と同様、サブスロットルバルブ12を閉方向に駆動して
内燃機関2の出力トルクを更に抑制し、駆動輪のスリッ
プ率を速やかに目標スリップ率に制御することが可能と
なる。
尚第12図(b)においては、時点t3において加速スリ
ップ制御実行中に路面μが低μから中μに変化した場合
の制御動作も表わしており、図から明らかな如く、路面
μが高μ側に変化した場合には、目標サブスロットル開
度θS0をその路面μに応じてスロットル開方向に変更し
て、駆動輪のスリップ率を速やかに目標スリップ率に制
御することが可能となる。
また更に本実施例では、スロットル開度変更処理にお
いて路面μの変化に伴い目標サブスロットル開度θS0を
変更する際には、スロットル開度変更許可判定処理にて
セット・リセットされる閉じ過ぎ防止フラグFCHGC又は
開け過ぎ防止フラグFCHGAがリセットされていないこと
を確認した上で、目標サブスロットル開度θS0を閉又は
開方向に変更するようにされている。
このため例えば第12図(c)に示す如く、加速スリッ
プ制御実行中に路面μが中μから低μに変化した場合で
あっても、その時点t4で駆動輪のスリップ率SLPが目標
スリップ率SLPO付近に良好に制御されているような場合
には、目標スロットル開度θS0は変更されず、この結果
路面μの変化に伴い目標スロットル開度θS0を変更し過
ぎて、加速スリップ制御の制御精度を低下させてしまう
といったことも防止できる。
また本実施例では、第1又は第2μ判定処理による路
面μの識別結果に応じて目標サブスロットル開度θS0の
算出に用いる演算式(2)の比例定数β1及びβ2を変
更するようにされているため、サブスロットルバルブ12
の開閉制御によって内燃機関2の出力トルクを路面μに
応じてより最適に制御することができ、これによっても
制御精度を向上することが可能となる。
ここで上記実施例では、駆動輪のスリップの大きさを
表わすスリップ量として、前述の(1)式を用いてスリ
ップ率を算出するように構成したが、この他例えば駆動
輪速度VRと車体速度VFとの偏差をスリップ量として算出
するようにしてもよい。
また上記実施例では、内燃機関2のF/C制御とサブス
ロットル開度制御とを用いた内燃機関2の出力トルク制
御により、加速スリップ制御を実行するように構成した
が、従来より周知のように、点火時期の遅角制御による
内燃機関2の出力トルク制御や、ブレーキ装置を用いた
制動制御によって加速スリップ制御を実行するようにし
てもよく、またこれら各制御の組合せにより実行するよ
うにしてもよい。
また更に上記実施例では、加速スリップ発生直後の内
燃機関2の出力トルクを抑制するためのF/C制御を、内
燃機関2の回転加速度ΔNEが所定値以下となるまでの間
実行するように構成したが、制御開始後、駆動輪の駆動
加速度が所定値以下となるまで実行するようにしてもよ
く、また内燃機関の回転速度NEが所定値以下となるまで
実行するようにしてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の加速スリップ制御装置に
おいては、駆動輪のスリップ量と車両加速度とに基づき
車両の走行路面が路面摩擦係数に応じて分類された複数
の路面状態のうちのいずれであるかを識別し、加速スリ
ップ制御実行時に、この識別結果が変化すると、その路
面状態の変化に応じて、車両走行路面が、路面摩擦係数
が高い路面から路面摩擦係数が低い路面に変化した場合
には、加速スリップ制御のための制御量を、駆動輪の回
転トルクを更に抑制する方向に変化させ、逆に、車両走
行路面が、路面摩擦係数が高い路面に変化した場合に
は、加速スリップ制御のための制御量を、駆動輪の回転
トルクの抑制を低減する方向に変化させる。
そして、駆動輪のスリップ量が、予め設定された第1
基準スリップ量より小さいときには、路面状態の変化に
応じた、駆動輪と回転トルクを抑制する方向への制御量
の変更を禁止し、駆動輪のスリップ量が、予め設定され
た第2基準スリップ量より大きいときには、路面状態の
変化に応じた、駆動輪の回転トルクの抑制を低減する方
向への制御量の変更を禁止する。
このため、本願発明によれば、加速スリップ制御中
に、車両走行路が高μ路から低μ路或いはその逆方向へ
と変化したとしても、駆動輪の回転トルクを、その路面
状態に応じた最適値に速やかに制御することができ、車
両走行路が高μ路から低μ路に変化した際に、駆動輪の
回転トルクを充分抑制できずに、大きな加速スリップが
再発するとか、逆に、車両走行路が低μ路から高μ路か
ら変化した際に、駆動輪の回転トルクを抑制し過ぎて、
車両の加速性能を充分発揮できなくなる、といったこと
を防止し、車両加速時には、加速スリップを抑制しつ
つ、車両を最大の加速度で走行させることが可能とな
る。
しかも、本願発明によれば、駆動輪のスリップ量が第
1基準スリップ量より小さいときには、路面μの変化に
応じた、駆動輪の回転トルクを抑制する方向への制御量
の変更を禁止することから、駆動力の回転が抑制され過
ぎて良好な加速性が得られなくなるのを防止でき、ま
た、駆動輪のスリップ量が第2基準スリップ量より大き
いときには、路面μの変化に応じた、駆動輪の回転トル
ク抑制を低減する方向への制御量の変更を禁止すること
から、駆動輪の回転が上昇し過ぎて大きな加速スリップ
が発生するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を表わすブロック図、第2図は実
施例の加速スリップ制御装置全体の構成を表わす概略構
成図、第3図は加速スリップ制御回路の構成を表わすブ
ロック図、第4図は加速スリップ制御回路で実行される
スリップ率算出処理を表わすフローチャート、第5図は
同じく加速スリップ制御処理を表わすフローチャート、
第6図は同じく第1μ判定処理を表わすフローチャー
ト、第7図は同じく第2μ判定処理を表わすフローチャ
ート、第8図は同じく制御開始スロットル開度算出処理
を表わすフローチャート、第9図は同じくスロットル開
度変更許可判定処理を表わすフローチャート、第10図は
スロットル開度変更処理を表わすフローチャート、第11
図は路面μに応じて制御開始スロットル開度を算出する
のに使用されるマップを表わす線図、第12図は実施例の
加速スリップ制御の動作を説明するタイムチャート、で
ある。 M1,22RL,22RR……駆動輪 M2……駆動輪速度検出手段 M3……スリップ量算出手段 M4……加速スリップ検出手段 M5……加速スリップ制御手段 M6……車両加速度検出手段 M7……路面状態識別手段 M8……路面変化判断手段 M9……制御量変更手段、M10……変更禁止手段 2……内燃機関、12……サブスロットルバルブ 20……加速スリップ制御回路 26……内燃機関制御回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 - 41/28 B60T 7/12 - 7/22 B60T 8/32 - 8/96 F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪の回転速度を検出する駆動輪速度検
    出手段と、 該検出された駆動輪の回転速度を一つのパラメータとし
    て、車両加速時に駆動輪に発生したスリップの大きさを
    表わすスリップ量を算出するスリップ量算出手段と、 該算出されたスリップ量に基づき駆動輪の加速スリップ
    を検出する加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段で駆動輪の加速スリップが検出
    されると、上記スリップ量が予め設定された目標スリッ
    プ量となるように、駆動輪の回転トルクを制御する加速
    スリップ制御手段と、 を備えた車両の加速スリップ制御装置において、 当該車両の加速度を検出する車両加速度検出手段と、 該検出された車両加速度と上記駆動輪のスリップ量とに
    基づき、車両走行路面が、予め路面摩擦係数に応じて分
    類された複数の路面状態のうちのいずれであるかを識別
    する路面状態識別手段と、 該路面状態識別手段の識別結果に基づき、車両走行路面
    が、路面摩擦係数が高い路面から路面摩擦係数が低い路
    面、或いはその逆方向へと変化したか否かを判断する路
    面変化判断手段と、 該路面変化判断手段により、車両走行路面が、路面摩擦
    係数が低い路面に変化したと判断されると、上記加速ス
    リップ制御手段による制御量を、駆動輪の回転トルクを
    更に抑制する方向に変化させ、車両走行路面が、路面摩
    擦係数が高い路面に変化したと判断されると、上記加速
    スリップ制御手段による制御量を、駆動輪の回転トルク
    の抑制を低減する方向に変化させる制御量変更手段と、 上記駆動輪のスリップ量が、予め設定された第1基準ス
    リップ量より小さいときには、上記制御量変更手段によ
    る、駆動輪の回転トルクを抑制する方向への上記制御量
    の変更を禁止し、上記駆動輪のスリップ量が、予め設定
    された第2基準スリップ量より大きいときには、上記制
    御量変更手段による、駆動輪の回転トルクの抑制を低減
    する方向への上記制御量の変更を禁止する変更禁止手段
    と、 を設けたことを特徴とする車両の加速スリップ制御装
    置。
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