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JP3020965B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3020965B2
JP3020965B2 JP1241048A JP24104889A JP3020965B2 JP 3020965 B2 JP3020965 B2 JP 3020965B2 JP 1241048 A JP1241048 A JP 1241048A JP 24104889 A JP24104889 A JP 24104889A JP 3020965 B2 JP3020965 B2 JP 3020965B2
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ink
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  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、紙、フィルム等の記録媒体にインク液滴を
吐出して該記録媒体に記録を行うインクジェット記録装
置に関し、特に、記録媒体の搬送案内する回転可能な拍
車に関する。
〔従来の技術〕 従来例1 従来インクジエツトプリンターに於いては、記録媒体
にインク液滴を吐出した後に記録媒体の被印字面には何
も当接させないか、印字媒体の記録可能範囲外の部分に
拍車等を当接させるものが多かった。又、ピンフイード
タイプのものもある。
従来例2 被印字面の印字可能範囲内に当接しているタイプのも
のについては、普通紙では無く、定着性のよいコート紙
等に代表されるインクジエツト専用紙を用いるものか、
さらにはインクの乾燥を促進させる為の定着器等の熱源
を取り付けるものが普通であった。
従来例3 又、印字速度が遅く拍車に到達するまでの時間が充分
長く、その間にインクが乾燥して定着してしまう様なも
のにあっては、通常の環境下では使用できる可能性があ
ったが、この様なタイプのものに於いて拍車は、通常、
記録媒体の被印字面に対してできるだけ接触面積を減ら
して、転写可能な面積を極力減らして印字した線や文字
に当る確率を下げるとともに、拍車にインクが転写され
てしまった場合にも拍車が回転して転写したインクが記
録媒体に再転写して印字面を汚す量が極力少なくなる様
に第11図や第13図に示す様な記録媒体に当接する周面が
細く、鋭利にとがった不連続な周面を持った星形の形状
をしているものであった。
〔発明が解決しようとしている課題〕
しかしながら、上記従来例に於いては種々の欠点を有
していた。
従来例1の拍車の無いものに於いては、記録装置の排
紙側に於いて、特に高湿下等の条件であったり、ロール
紙等の長尺紙を用いたときなどでは排紙した記録媒体の
先端のすべりが悪くなり、流れがスムーズに行かなかっ
た場合などに於いて、記録媒体にたわみが発生し、もと
もと記録ヘッドと記録媒体間は0.8mm程度しか無い為、
記録媒体と記録ヘッドが接触を起こし、被印字面を汚し
てしまうという確率が非常に高くなってしまった。又、
ひどい場合には記録媒体がはさまり、ジヤムを起こして
しまうことが多々発生してしまった。
又、印字デユーテイーが高いベタ印字やグラフイクス
等の印字を行った場合にもやはり記録媒体がコツクリン
グ等の変形を起こして、印字面が少し浮き上がる為に、
いっそう記録ヘッド紙間ギヤツプが狭くなり、排紙が不
安定だと印字面を汚す確率が高くなっていた。
又、従来例1の記録媒体の両端の記録可能範囲外に拍
車を当接させるタイプのものについては、原理的にまず
印字可能範囲が狭くなってしまう大きな欠点がある。
さらに、A3サイズやA2サイズ等の大型の装置にあって
は、中央部の排紙性が低下する為に、排紙不良を起こ
し、前述の様なトラブルを起こしやすくなる。
又、ユーザー側から見ても紙幅に応じて、いちいち拍
車位置を変更せねばならず、非常に手間がかかると共
に、設定をラフにすると印字範囲に入ってしまい印字面
を汚してしまったりしてしまう欠点があった。
従来例2のものに於いては、インクジエツト専用紙の
為にインクの吸収能力が非常に高く、もともと問題が出
にくいが、高湿化では同様のことが起こる。又、ピンフ
イードのものでは、ハガキやカツト紙、OHPフイルム等
の多種の記録媒体に対応出来ず今後のニーズに一致しな
くなる。
又、従来例3に於いては、前述従来例1,2の様な欠点
はすべて解消できるが、基本的に印字速度が遅い低速機
にしか応用できないという大きな欠点がある。
又、近年は小型可搬型のラツプトツプ型パソコンやワ
ープロ等のOA機器が増大しており、その出力装置に於い
ても当然、小型、可搬型のものが求められており、その
大きさは年々小さくなり、特に薄型になっていく傾向が
強い。その為に記録ヘツドと拍車の位置が第10図に示す
様に非常に近くなり、いくら低速機であっても2秒程度
で印字してから拍車の位置まで被印字面が送られ到達し
てしまう様になってしまってきた。
その為に、キヤラクタ程度の印字でも拍車へのインク
の転写が起こり、いわゆる拍車跡といわれる点線の様な
不連続点のならびの汚れが記録媒体の主送査方向に出て
しまう様になった。ましてや、グラフイツクス印字やベ
タ印字の様に印字比率が高い印字を行った後では、非常
に目立つものとなり、さらに高湿下で使用した場合に
は、ほとんど製品としては成り立たないレベルになって
しまった。又、当然紙送りの速い高速機に於いても同様
であり、さらにカラー機に於いては、前の印字ラインと
次の印字ラインで色が違った場合、拍車に前のラインの
インクが転写して次のラインのインクと混色を起こし、
C.M.Y系のインクではまったく異なる色になってしまっ
たり、黒インクが薄い色の上ににじんでしまい、やはり
ほとんど製品としては成り立たないものになってしま
う。
よって、上述の様に紙送り系のトラブルと印字面上の
拍車跡のトラブルの両方を同時に解決する手法は今まで
存在しなかった。
〔課題を解決するための手段〕
かかる目的を達成するために、本発明は、インク液滴
を記録媒体へ吐出して該記録媒体に記録を行うインクジ
ェット記録装置において、前記記録媒体を搬送する記録
媒体搬送路と、前記記録媒体搬送路にある前記記録媒体
に吐出された前記インク液滴と接触可能な位置に配さ
れ、前記記録媒体に対して連続して点接触しつつ当該記
録媒体の搬送案内をするための環状連続外周面を備え、
該環状連続外周面の側端と前記記録媒体とのなす角が45
°以上且つ水に対する接触角が60°以上の撥水性を備え
る回転可能な拍車と、を有し、前記拍車の環状連続外周
面は、前記記録媒体と点接触して回転する際に、前記記
録媒体と前記インク液滴との付着力及び前記インク液滴
の表面張力による凝集力により、当該環状連続外周面へ
の前記インク液滴の転写を防止する構成を採用した。
本発明に係るこの構成により、以下のことが見出され
た。即ち、拍車とインク液滴との間での表面の結合力
と、インク液滴と記録媒体との間での結合力と、インク
そのものの凝集力と、で「付着するあるいは付着しな
い」の力のバランスがあり、記録媒体に対して連続して
点接触する環状連続外周面の側端と記録媒体とのなす角
が45°以上且つ水に対する接触角が60°以上の撥水性を
備える回転可能な拍車がインク液滴と接触した場合は、
この力のバランスの特性を利用することによって、拍車
が動く際の該拍車へのインク付着力が常に低くなるよう
にすることができ、拍車へのインク液滴の非転写を図る
ことができる。
〔実施例〕
第1図〜第2図までは本発明の第1の実施例を示し、
第1図は本発明を使用したプリンターの全体の構成を表
わすものであり、1は記録ヘツドとインクタンクが一体
となったカートリツジであり、2はカートリツジを乗せ
て副送査方向ヘスキヤンする為のキヤリツジであり、3
はそのキヤリツジのガイド軸であり、4はメカのベース
のシヤーシを示す。5は搬送用のプラテンローラであ
り、6,7はやはり搬送用のローラである。8は本発明の
実施例による拍車であり、第2図及びその側面図である
第3図より明らかなようなそろばん玉形状の拍車を取り
付けたものである。9は搬送用のガイドである。Pは記
録媒体を示す。また、第8図中の10は記録媒体上に吐出
されたインクを表わす。第10図中の11は従来例の拍車で
あり、第11図及びその側面図である第12図の拍車を取り
付けた状態を示す。図13及びその側面図である図14はそ
の他の従来例を示し、図15は従来例での拍車へのインク
の転写プロセスを示した図である。
表1は本実施例に於ける第2図の形状かつテーパー部
の印字面とのなす角が80°のもので紙面に対する当接圧
を20gに設定して表面の撥水性の異なるサンプルを湿度
の異なる環境下でベタ黒のラインを印字直後ホームフイ
ードを行い拍車跡が出たかどうかのテストである。
表2は同様のテストを第11図の形状で他の条件を同じ
にして行ったもの。
表3は表1で示したテストに対して、拍車の表面粗さ
を変化させたもの。
表4は表1で示したテストに対して撥水性110°のも
のを使用してテーパー部の印字面とのなす角を変化させ
たものである。
撥水性のテストはパラメータとして水に対する接触角
を目安として行った。当接圧のテストは印字面に対する
各拍車の1つ当りの全圧で示した。
次に上記構成に於いて動作を説明すると、第1図に於
いてPで示す記録媒体が第1図に示す様にセツトされた
後に1の記録ヘツドを内蔵したカートリツジが2のキヤ
リツジの副送査方向への動きによりPの記録媒体へ1行
印字を行う。次に5のプラテンローラが回転することに
より記録媒体が主送査方向へ送られる。本実施例第1図
の様な小型可搬型のタイプの装置に於いては、前述の様
に、印字後すぐに印字部分が8の拍車の所へ到達する。
そのときの様子が第8図に示すものである。この状況は
拍車が定着していないインクがPの記録媒体で静止して
いる状況を示す。
第9図は次に第8図の状態から主送査方向へPの記録
媒体が進み出し、8の拍車が当接点に於いて相対運動を
はじめた所を示す。第9図に示す様にインクは拍車表面
に拍車とインクの間の付着するエネルギーレベルで付着
する為に拍車の回転により引きはがされる際に静止状態
よりも盛り上がった形になる。しかし、その際の形状は
盛り上がった点を頂点としたすそが広がった形状とな
る。そのときの力のバランスを考えると8の拍車の周面
の形状が連続面であり、10のインクがその8の拍車に対
する付着力に比例して引きずり上げられた所でインク自
体のすそ広がりの山形の盛り上がりを小さくして表面積
を小さくしようとする表面張力による凝集力の方が強く
なり、さらにその10のインクの下側は大面積にわたって
インクとPの記録媒体の付着力により拘束されている為
に、結果的にPの記録媒体の方へすべりながら引きずり
降ろされることになる。それにより8の拍車上にはイン
クが転写することなく使用することが出来る。もし、従
来の拍車の様に周面の形状に不連続面があったとする
と、上述の力のバランスが一瞬くずれる為にその点イン
クを拍車上に残してしまう訳である。その極端な例が、
今までの従来例の第15図に示すものである。この場合
は、不連続面であるがゆえに付着したインクが連続的に
下へ引きずり降ろす力が本発明の様に連続的に、かつ山
形のすそ広がりの盛り上がりが小さく個々の当接点に出
きてしまい、ほぼ印字面より垂直に持ち上げられてしま
い、11の拍車上にあるインク10-aとPの記録媒体上にあ
る10-aのインク間にくびれが生じてしまい最後にはその
くびれた部分の段面積が一番小さくなってしまう為に一
番そこが弱くなってしまい、10-aのインクと10-bのイン
クそれぞれの表面張力による凝集力で切れてしまうこと
になる。その為に原理的に11の拍車上にインクが転写し
てしまう。
表1〜表4に示したデータは、前述のテスト形式によ
り行った本実施例、従来例をも含めたテストデータを示
す。
表1によれば、他のパラメータを固定した場合には、
本実施例においては60°以上の水に対する接触角をもっ
た撥水性の拍車を用いれば、まったく環境湿度によるイ
ンクの定着性の良し悪しに関係しない拍車を得られるこ
とがわかる。逆に表2に示す様に従来タイプの拍車に於
いては、110°以上の撥水性の非常に高い拍車を使用し
ても転写が起きてしまい、データーに環境湿度依存性が
あることがわかる。これは前述の原理から考えてみれば
明らかなことであり、本発明に於ける拍車は、インク液
中を転がしても前述の原理によりもともと転写されない
訳であるから高湿下の未定着インクの上を通過しても良
い訳である。表1の高湿下で接触角30°の所でNGになっ
ているのはこの近傍に撥水性のパラメータによる良し悪
しの境目が本実施例の設定にあってあったと考えられ
る。
表2の従来例のデータに於いては、50%RHの常温で11
0°以上の接触角を持ったものを使用すれば良くなって
いるが、このレベルは丁度インクが定着しはじめたレベ
ルで増粘していて、前述の原理に於いて記録媒体上への
付着力の方が少し強くなった為と考えられる。
又、10%RHの低湿下ですべてOKになっているのは、前
述までの原理によるものではなく、超低湿の為にすでに
乾燥していて転写をすでに起こさなくなっていることに
よる為である。
又、表3は発明の方式による実施例に於いて拍車の表
面粗さを変化させたものであるが、ここでは便宜的にRm
axでの数値をパラメータとしたが、やはり表面粗さが小
さい方がインクを引きずり降ろす力がすべりが良くなり
抵抗が下がるので小さくてすむ為良好となる。表面粗さ
については素材により数値上同じでも粗さの形状等が異
なるとともに、撥水性による付着力との組合せで特にそ
の良し悪しが決定されるものである。
表4は、印字面とのなす角による変化を示したもので
あるが、やはり印字面に対してできるだけ垂直に近い方
が良い結果となった。これは、インクが拍車から引きず
り降ろされる際に、印字面に対して垂直な方向へ引きは
がし力がかかる為であり、この方向への力がかかりやす
い方が良いという結果となったものである。
〔他の実施例〕
第4図、第5図及び第6図、第7図は本発明の他の実
施例を示す。第4図及びその側面図である第5図に示し
た拍車は、それぞれの図より明らかなように印字面に接
する部材を円盤状の薄板で構成したものであり、第6図
及びその側面図である第7図に示した拍車は、それぞれ
の図より明らかなように印字面に接する部材を円錐台形
状で構成したものである。どちらも周面が連続的に紙面
に当接するものであり、この当接点近傍において周面と
インク滴との接触が切れることなく連続であるものであ
る。
〔発明の効果〕 以上、詳述したように、本発明に係る拍車は、記録媒
体搬送路にある記録媒体に吐出されたインク液滴と接触
可能な位置に配され、記録媒体に対して連続して点接触
しつつ当該記録媒体の搬送案内をするための環状連続外
周面を備え、該環状連続外周面の側端と前記記録媒体と
のなす角が45°以上且つ水に対する接触角が60°以上の
撥水性を備える回転可能な拍車であって、その拍車が記
録媒体と点接触して回転する際に、記録媒体とインク液
滴との付着力及びインク液滴の表面張力による凝集力に
より、当該環状連続外周面へのインク液滴の転写を防止
することができた。そのため、当該拍車が記録媒体に吐
出され付着しているインク液滴に接触しつつ記録媒体の
搬送を案内した場合でも、拍車へのインク液滴の転写が
ないので、拍車から記録媒体へのインク液滴の再転写と
いうこともなく、インク液滴の再転写によって生じる印
字汚れの発生を防止することができた。これにより、記
録媒体のインク記録可能領域内外を問わず搬送案内部材
を配することができ、良好な記録媒体搬送性及び案内性
を得るとともに、記録装置の小型化を図ることができ
た。
更に、記録媒体の記録面に対するインク記録面積比率
の高いインクジェット記録を実行した場合、あるいは高
湿下等の悪環境下の場合であっても、拍車ヘインク液滴
が転写した後に記録媒体に再転写することによって生じ
る印字汚れの発生を防止することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を使用したプリンターの全体の構成説明
図、第2図及びその側面図である第3図は、本発明の第
1の実施例の拍車構成説明図、第4図、第5図及び第6
図、第7図は本発明の他の実施例の正面図、側面図の組
合わせの説明図、第8図は記録媒体上に吐出されたイン
ク状態を示す図、第9図は拍車表面に付着するインクの
エネルギーレベルを説明するための概略図、第10図乃至
第14図は従来拍車例を説明する説明図、第15図は従来例
での拍車へのインクの転写プロセスを示した図である。 8、11は拍車、10はインク。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク液滴を記録媒体へ吐出して該記録媒
    体に記録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録媒体を搬送する記録媒体搬送路と、 前記記録媒体搬送路にある前記記録媒体に吐出された前
    記インク液滴と接触可能な位置に配され、前記記録媒体
    に対して連続して点接触しつつ当該記録媒体の搬送案内
    をするための環状連続外周面を備え、該環状連続外周面
    の側端と前記記録媒体とのなす角が45°以上且つ水に対
    する接触角が60°以上の撥水性を備える回転可能な拍車
    と、 を有し、前記拍車の環状連続外周面は、前記記録媒体と
    点接触して回転する際に、前記記録媒体と前記インク液
    滴との付着力及び前記インク液滴の表面張力による凝集
    力により、当該環状連続外周面への前記インク液滴の転
    写を防止することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】前記拍車は、そろばん玉形状を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】前記拍車は、前記環状連続外周面が薄板円
    盤状部材の外周面であることを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェット記録装置。
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JPS59190544U (ja) * 1983-06-03 1984-12-18 日立工機株式会社 インクジエツトプリンタの紙押え装置

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