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JP3094606B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JP3094606B2
JP3094606B2 JP33885891A JP33885891A JP3094606B2 JP 3094606 B2 JP3094606 B2 JP 3094606B2 JP 33885891 A JP33885891 A JP 33885891A JP 33885891 A JP33885891 A JP 33885891A JP 3094606 B2 JP3094606 B2 JP 3094606B2
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speed
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和彦 青野
信夫 百瀬
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一対のプーリに巻装され
るベルトの巻き付け径比を油圧アクチュエータの切り換
え操作によって変化させて無変速を行う変速機の変速
速度を制御する装置、特に、実変速比と目標変速比との
偏差に基づき変速速度を算出し、この変速速度で両プー
リの巻き付け径比を変化させて無変速を行う無変速
機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プライマリプーリとセカンダリプ
ーリの間に駆動ベルトを巻装し、両プーリに巻装される
ベルトの巻き付け径比を変化させて無変速を行うベル
ト駆動式の無段変速機が知られている。この無段変速機
はエンジンの運転情報に応じて決定された変速比に基づ
く変速制御油圧を変速比制御バルブのスプールに供給
し、同スプールの油圧切り換え作動に基づき調圧された
各プーリ制御油圧をプライマリ及びセカンダリの両プー
リの各固定側プーリ材と可動側プーリ材の相対間隔を接
離操作する両油圧アクチュエータに供給する。これによ
って、一対のプーリに巻装されるベルトの巻き付け径比
を変化させて無変速を行う様に構成されている。
【0003】ところで、無段変速機の変速比iはプライ
マリプーリ回転数Wpとセカンダリプーリ回転数Wsの
比i(=Wp/Ws)と成り、この変速比iを目標値に
補正する場合、制御手段はプライマリ及びセカンダリの
両プーリの油圧アクチュエータに対し、目標変速比を達
成出来る各プーリ制御油圧を変速制御バルブ及び電磁制
御弁を用いて供給することとなる。この場合、従来の制
御手段は、例えば、図17に示すように、目標変速比相
当の目標プライマリプーリ回転数Wpoと実プライマリ
プーリ回転数Wpを取り込み、その偏差E1(=Wpo
−Wp)を求め、エンジン回転数増に応じ応答性を低下
させる変化ゲインK1及びプライマリプーリの実値と目
標値の偏差増に応じて応答性を増加させる変化ゲインK
2を求め、偏差E1に両ゲインK1,K2を乗算して基
本変速速度Vi1を算出し、この基本変速速度Vi1を
順次積分して積分項ΣΔViIを求め、それをリミッタ
に掛け、補正係数1/Zの乗算によって積分補正変速速
度ViIを求める。その上で、基本変速速度Vi1と積
分補正変速速度ViIを加算して変速速度Viを算出
し、同変速速度Viを達成できる変速速度制御圧Pcに
相当する変速速度信号Duで電磁制御弁を駆動し、同電
磁制御弁が変速速度制御圧Pcを調圧し、変速速度制御
圧Pcを受けた変速比制御バルブが各プーリ制御油圧を
両プーリの油圧アクチュエータに供給し、両プーリを目
標変速比iに切り換えるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このよう
に、目標変速比相当の目標プライマリプーリ回転数Wp
oと実プライマリプーリ回転数Wpの偏差E1(=Wp
o−Wp)を求め、偏差E1に固定マップより求めた応
答性を補正するゲインK1,K2を乗算して基本変速速
度Vi1を求めるというだけの演算処理を採用した場
合、車両の走行時の路面の摩擦係数μを考慮していな
い。このため、車両が摩擦係数μの低い路面で駆動輪を
駆動する時に変速比が大きすぎてスリップを生じる場合
が有り、これが燃費の悪化や運転フィーリングにも悪影
響を与えることと成り、問題と成っている。
【0005】本発明の目的は、路面μに対して駆動力が
過大となる場合にのみ変速比を抑え、駆動輪のスリップ
を抑え、運転フィーリングを改善できる無変速機の変
速制御装置を提供することに有る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は駆動ベルトが巻装されたプライマリプー
リとセカンダリプーリに装着されると共に上記両プーリ
の巻き付け径比が所定の変速比に応じた値と成るように
各プーリ隙間を増減調整する一対の油圧アクチュエータ
と、走行路面の摩擦係数を算出する摩擦係数算出手段
と、上記摩擦係数が低いほど低い値を許容最大変速比に
設定する許容最大変速比設定手段と、指定された目標プ
ライマリプーリ回転数と実プライマリプーリ回転数とに
より目標変速比を算出する目標変速比算出手段と、上記
目標変速比を上記許容最大目標変速比に規制して補正目
標変速比を算出する補正目標変速比算出手段と、上記補
正目標変速比と上記実変速比との偏差変速比を算出する
偏差変速比算出手段と、上記偏差変速比に基づき変速速
度を算出する変速速度算出手段と、上記変速速度に応じ
た変速速度信号を算出して電磁制御弁を駆動する変速駆
動手段とを有し、上記電磁制御弁が上記油圧アクチュエ
ータのプーリ制御油圧を調圧して上記両プーリを目標変
速速度で切り換えることを特徴とする。
【0007】
【作用】許容最大変速比設定手段が路面の摩擦係数が低
いほど低い値を許容最大変速比に設定し、補正目標変速
比算出手段が目標変速比算出手段からの補正変速比を許
容最大変速比に規制して補正目標変速比を算出し、偏差
変速比算出手段が補正目標変速比と実変速比との偏差変
速比を算出し、変速速度算出手段が偏差変速比に基づき
変速速度を算出し、変速駆動手段が変速速度に応じた変
速速度信号を算出して電磁制御弁を駆動し、電磁制御弁
が油圧アクチュエータのプーリ制御油圧を調圧して両プ
ーリを目標変速速度で切り換えるので、摩擦係数が低い
ほど発進時の変速比を小さく出来る。
【0008】
【実施例】図1の無変速機の変速制御装置は車両のエ
ンジン60に連結された動力伝達系P上の無段変速機2
0に付設される。ここでエンジン60は電子制御燃料噴
射型4サイクルエンジンであり、燃料を噴射するインジ
ェクタ1や混合気への点火をおこなう点火プラグ2等、
種々の装置がエンジンの電子制御手段としてのDBWE
CU3の制御下におかれ、しかも、このDBWECU3
には動力伝達系P内の無段変速機(CVT)20の電子
制御手段であるCVTECU21が接続されている。な
お、両ECU3,21間での信号の授受を常時行えるよ
うに両者間は通信回線で結線されている。
【0009】DBWECU3には、人為的操作部材とし
てのアクセルペダル10の操作と独立して駆動される吸
入空気量操作手段としてのスロットルバルブ9の駆動用
のアクチュエータ11が接続され、CVTECU21に
は、無段変速機20の変速速度を油圧制御する電磁制御
弁23が接続されている。ここでエンジン60の全体構
成を簡略に述べる。エアクリーナエレメント5から吸引
された吸入気は、その直後のカルマン渦式のエアフロー
センサ6によりその流量が計測される。尚、エアクリー
ナボデー4内には、エアフローセンサ6の他、図示しな
い大気圧センサや大気温度センサ等の装置が設けられて
おり、吸入気に関する各種のデータが計測されて、DB
WECU3に入力されるという周知の構成を採ってい
る。
【0010】エアクリーナボデー4より吸気菅7を介し
てスロットルボデー8内に流入した吸入気はバタフライ
型のスロットルバルブ9によりその通過量を制御され
る。スロットルバルブ9は運転者が踏むアクセルペダル
10でなく、アクチュエータ(本実施例では、ステップ
モータ)11によって開閉駆動される。本実施例では、
このアクチュエータ11がDBWECU3により制御さ
れる、いわゆるDBW(ドライブ バイ ワイヤ)方式
が採用されている。図中、符号12はスロットルバルブ
9の開度情報を吸入空気量情報として出力するスロット
ルポジションセンサ(以下、スロットルセンサ)であ
り、その検出信号はDBWECU3に入力されている。
尚、アクセルペダル10には加速要求検出手段としての
アクセル開度センサ13が取付けられており、その踏み
込み量θaは運転者の加速要求情報として電気信号に変
換されてDBWECU3に入力される。
【0011】吸入気体はスロットルボデー8からサージ
タンク14を介してインテークマニホールド15に流入
し、DBWECU3の指令によりインジェクタ1から噴
射された燃料によって、混合気となる。混合気はエンジ
ン60の爆発・膨張行程が終了して排気ガスとなり、排
気マニホウルド16に流入し、図示しない排気ガス浄化
装置を経由して有害成分が除去された後、図示しないマ
フラーから大気中に放出されている。なお、符号24は
エンジンの回転情報を出力するエンジン回転センサを、
符号39は水温センサを示している。このエンジン60
を搭載した車両のステアリング装置ST(図10参照)
にはステアリングハンドルが設けられ、そのハンドル角
θh情報を出力する操蛇角センサ61が装着され、しか
も、ステアリング装置の油圧倍力機構には同機構内に作
用する油圧(ここではパワステ元圧)であるパワステ圧
Pstの情報を出力するパワステ圧センサ62が装着さ
れ、これらの検出情報はCVTECU21に出力されて
いる。
【0012】エンジン60のクランクシャフトには流体
継手41及び遊星歯車式の前後進切り換え装置42を介
して図4の無段変速機20が接続されている。ここで、
無段変速機20は前後進切り換え装置42の出力軸に一
体結合されたプライマリシャフト22を有するプライマ
リプーリ26と減速機30側に回転力を出力するセカン
ダリシャフト29を有するセカンダリプーリ28を備
え、このプライマリプーリ26とセカンダリプーリ28
とにスチールベルト27が掛け渡される。セカンダリシ
ャフト29は減速機30や図示しないデフを介して駆動
軸31の駆動輪32,32に回転力を伝達するように構
成されている。両プーリ26,28は共に2分割に構成
され、可動側プーリ材261,281は固定側プーリ材
262,282に相対回転不可に相対間隔を接離可能に
外嵌される。この可動側プーリ材261,281には固
定側プーリ材との相対間隔を接離操作する油圧アクチュ
エータとしてのプライマリシリンダ33とセカンダリシ
リンダ34とが装着される。
【0013】なお、プライマリプーリ26とセカンダリ
プーリ28の両回転数Wp,Wsを検出する一対の回転
センサs1,s2が実変速比in(=Wp/Ws)の検
出手段として装着されている。この場合、プライマリプ
ーリ26の固定側プーリ材262に対し可動側プーリ材
261を近付けてプライマリプーリの巻き付け径を大き
くし、セカンダリプーリ28の固定側プーリ材282よ
り可動側プーリ281を遠ざけて巻き付け径を小さく
し、これによって実変速比in(プライマリ回転数Wp
/セカンダリ回転数Ws)を小さくし、即ち、低変速比
(高変速段)とし、逆に操作して高変速比(低変速段)
を達成する様に構成されている。このような無段変速機
20の油圧回路を図3と共に説明する。この油圧回路は
オイルポンプ37を備え、その吐出油が流体継手41
と、前後進切り換え部42の前進クラッチ43及び後進
クラッチ44と、無段変速機20のプライマリシリンダ
33及びセカンダリシリンダ34に供給される。
【0014】ここでオイルポンプ37はエンジン回転に
応じ駆動し、その油圧を変化させる。このためCVTE
CU21はデューティー弁同吐出圧はその最大許容圧が
ラインプレッシャレギュレータバルブ47で規制され、
しかも設定値で有るライン圧を保持する様に、ソレノイ
ド弁40及びレギュレータバルブ48が調圧作動する。
ライン圧路49の一部はクラッチプレッシャコントロー
ルバルブ50に連結され、同弁によって設定値に調圧さ
れた圧油はクラッチ油路51を経てマニュアルバルブ5
2に供給される。このマニュアルバルブ52は変速段切
り換え用の手動切り換えレバーに連動し、前進側D,
2,Lの各レンジと、後進側Rレンジと、ニュートラル
N及びパーキングPの各レンジを備える。
【0015】マニュアルバルブ52はこのレンジが前進
側D,2,Lでは前進クラッチ43を接合し、この時エ
ンジン回転がそのまま無段変速機20に伝達され、他
方、後進側Rレンジではエンジン回転が逆転されて無段
変速機20に伝達される。ライン圧路49の一部は分岐
してプレッシャコントロールバルブ53によって設定値
に調圧され、同油圧が電磁制御弁23に供給され、同弁
によって変速速度Viに応じた変速速度制御圧Pcに調
圧される。なおこの電磁制御弁54はCVTECU21
に接続され、その変速速度信号に応じた変速速度制御圧
Pcを後述の変速比制御バルブ54に出力する。
【0016】無段変速機20のプライマリシリンダ45
とセカンダリシリンダ46はそれぞれ、変速比制御バル
ブ54の主ポート541、副ポート542に連通され、
特にセカンダリシリンダ34はライン圧路49にも直結
される。ここで変速比制御バルブ54は主、副ポート5
41,542のほかに電磁制御弁23の変速速度制御圧
Pcを受けるパイロットポート543、プレッシャコン
トロールバルブ53からの調整圧を受ける調圧ポート5
44、オイルタンク55に連通するドレーンポートXを
備え、スプール56によって油路の切り換え制御が成さ
れる。ここで、スプール56はそのパイロットポート5
43との対抗部分が変速速度制御圧Pcを左向きに受
け、他端が逆方向に調整圧及びバネ力を受け、そのバラ
ンス位置に切り換え移動する。この場合、スプール56
の右移動(変速速度制御圧Pcが減)に応じてドレーン
ポートXが閉鎖され、一定移動の後に完全に閉鎖され、
更に、一定移動の後に主ポート541と副ポート542
の連通状態の増加量が増し、プライマリシリンダ33の
プライマリプーリ制御油圧Ppを増加させ(セカンダリ
プーリ制御圧は常時ライン圧)、実変速比inを減少さ
せて低変速比(高変速段)とし、逆に制御油圧Ppを減
少させ、実変速比inを増加させて高変速比(低変速
段)とすることが出来る。
【0017】DBWECU3及びCVTECU21は共
にマイクロコンピュータによりその主要部が構成され、
内蔵する記憶回路には図5の要求パワー算出マップや、
図6の基準トルク算出マップや、図7の吸入空気量算出
マップや、図8のスロットル開度算出マップや、図9の
Kμ算出マップや、図12のエンジン出力制御処理ルー
チンや、図13及び図14のCVT制御処理ルーチン
や、図15のDBWECU3のECUメインルーチン
や、図16のCVTECU21のμ算出処理ルーチンの
各制御プログラムが記憶処理されている。ここで、DB
WECU3はアクセル開度θaより運転者の要求パワー
Poを算出し、この値とエンジン回転数Neに応じて目
標トルクTを仮設定し、仮設定された目標トルクTにト
ルク補正量ΔTe(水温等による摩擦損失補正)を加算
して目標エンジントルクT1を算出し、目標エンジント
ルクT1とエンジン回転数Neとが得られるスロットル
開度θsを算出し、同弁9をスロットル開度θsに制御
するという機能を備える。
【0018】他方、CVTECU21はプライマリプー
リ回転数算出手段としてスロットル開度θa及び車速V
より目標プライマリプーリ回転数Wpoを算出し、摩擦
係数算出手段として走行路面の摩擦係数μを算出し、許
容最大変速比設定手段として摩擦係数μが低いほど低い
値を許容最大変速比ILに設定し、目標変速比算出手段
として目標プライマリプーリ回転数Wpoと実セカンダ
リプーリ回転数Wsとにより目標変速比ISPRを算出
し、補正目標変速比算出手段として目標変速比ISPR
許容最大変速比ILに規制して補正目標変速比I1を算
出し、偏差変速比算出手段として補正目標変速比I1と
実変速比Inとの偏差変速比E1を算出し、変速速度算
出手段として偏差変速比E1に基づき変速速度Viを算
出し、変速駆動手段として変速速度Viに応じた変速速
度信号Duを算出し同信号で電磁制御弁23を駆動する
という機能を備える。
【0019】ここでCVTECU21が摩擦係数算出手
段として走行路面の摩擦係数μを算出する方法の一例
は、本出願人による実願平2−179238号の明細書
及び図面に開示されるが、ここではその主要部分の概略
説明を以下に行う。図10において、右前輪WFRが右
に操蛇角δfだけ操蛇された場合、右前輪WFRの横滑
り角βfとコーナリングフォースCF及び路面摩擦係数
μはCF∝βf・μの関係を保つ。ここで横滑り角βf
に対しコーナリングフォースCFはは図11に示すよう
に路面μによって大きく変化する。
【0020】ところで、コーナリングフォースCFとパ
ワステ圧ΔPとは、C1を定数とすると、 ΔP=C1・βf・μ ・・・・・・・・(1) の関係に有り、他方、横滑り角βf車速V、ハンドル角
θh及び路面μの関係はC2,C3を定数とすると、 βf=C3・V2・θh/(μ+C2・V2) ・・・・・・・・(2) の関係に有る。これら(1),(2)式より ΔP/θa=μ・C1・C3・V2/(μ+C2・V2) ・・・・・・・・(3) が得られ、これを更に書き直すと、 μ={1+C2・V2/(C1・C3・V2)}・ΔP/θa・・・・・・・・(4) μ=Kμ・ΔP/θa ・・・・・・・・(5) 従って、パワステ圧ΔP、ハンドル角θh及び車速Vよ
り路面μを算出出来る。
【0021】以下、本実施例の無変速機の変速制御装
置を図12乃至図16の制御プログラムや図2のブロッ
クダイヤグラムとを参照して説明する。本実施例では、
図示しないイグニッションキーを操作することによって
エンジン本体60が始動し、図1、図2に示すDBWE
CU3及びCVTECU21内での制御も開始される。
制御が開始すると、DBWECU3は図15のメインル
ーチンを実行する。ここでは、初期設定及び各センサの
検出データを読み、所定のエリアに取り込む。
【0022】ステップc2では燃料カットゾーンか否か
をエンジン回転センサ24の出力によるエンジン回転数
Neとエアフローセンサ6の出力によるエンジン負荷情
報(ここでは吸入空気量A/N)より判定し、カットで
はステップc3に進んで、空燃比フィードバックフラグ
FBFをクリアし、燃料カットフラグFCFを1としてリター
ンする。燃料カットでないとしてステップc5に達する
と、燃料カットフラグFCFをクリアし、周知の空燃比フ
ィードバック条件を満たしているか否かを判定する。満
たしていない、例えば、パワー運転域のような過渡運転
域の時点では、ステップc12において、現運転情報
(A/N,N)に応じた空燃比補正係数KMAPを算出し、
この値をアドレスKAFに入力し、ステップc9に進
む。
【0023】空燃比フィードバック条件を満たしている
としてステップc7に達すると、ここでは、負荷情報A
/N及びエンジン回転数Neに応じた目標空燃比(目標
A/F)を設定し、空燃比センサ2の出力に基づき、実
空燃比(A/F)nを求め、更に、目標空燃比(目標A
/F)と実空燃比(A/F)nの偏差εを求め、偏差空
燃比εに周知のPID処理を施し、通常フィードバック
係数KFBを設定する。 そしてこの値をアドレスKA
Fに取り込みステップc9に進む。
【0024】ステップc9ではその他の燃料噴射パルス
幅補正係数KDTや、燃料噴射弁のデッドタイムの補正
値TDを運転状態に応じて設定してステップc10に進
む。ステップc10では点火時期θadvがエンジン回転
数Neに応じて増加する様、所定のマップ(図示せず)に
基づき設定される。その後ステップc11の後述するエ
ンジン出力制御処理に進み、その後はステップc1にリ
ターンする。なお、メインルーチンで算出された空燃比
フィードバック補正値KFBに基づきインジェクタ1を
制御する燃料供給制御ルーチン(図示せず)が周知の制
御処理に基づき実行され、同じく、算出済の点火時期θ
advに点火プラグ2を駆動すべく点火回路17に制御
信号を出力する点火駆動ルーチン(図示せず)が周知の
制御処理に基づき実行される。
【0025】図10のエンジン出力制御処理ではまず各
センサの検出データ、例えばスロットル開度θa、エン
ジン回転数Ne等の情報を所定のエリアに取り込む。ス
テップa2ではスロットル開度θaより図5の要求パワ
ーPo算出マップに基づき算出し、この要求パワーPo
とエンジン回転数Neよりトルク算出マップ(図6参
照)を用い基準トルクToを設定する。ステップa3,
a4では水温情報WTを取り込み、摺動部の摩擦損失ト
ルクTWTを所定のマップ(図2参照)より算出し、そ
の摩擦損失トルクTWTを要求トルクToに加算し目標ト
ルクT1を決定し、ステップa5に進む。ここでは目標
トルクT1とエンジン回転数Neに応じた吸入空気量A
/Nを図7の吸入空気量算出マップより求め、吸入空気
量A/Nとエンジン回転数Neよりスロットル開度θs
を図8のスロットル開度θa算出マップに基づいて算出
する。ステップa6ではスロットル開度θaと実開度θ
nの差分を算出して偏差Δθを求め、この偏差Δθを排
除出来る出力Dunを算出し、その出力Dunをパルス
モータ11に出力してスロットル弁9を駆動し、機関に
目標トルクT1を発生させる。
【0026】他方、CVTECU21は、図13、図1
4のCVT制御に入り、初期設定を成し、各センサの検
出データである、プライマリプーリ26とセカンダリプ
ーリ28の両回転数Wp,Wsや、DBWECU3より
のスロットル開度θaや、エンジン回転数Ne、ハンド
ル角θhや、パワステ圧Pst(パワステ元圧)その他
が取り込まれ、所定のエリアにストアされる。ステップ
b3ではプライマリプーリ回転数Wpと減速比αを乗算
して車速Vを算出し、ステップb4に進む。
【0027】ステップb4では路面μを算出する処理に
入る。図16に示した路面μ算出処理では、先ず、ステ
ップd1でハンドル角θstと車速Vとパワステ圧Ps
tとを取り込む。続いて、ハンドル角θstの絶対値が
所定値θ1(たとえば不感帯を10°程度に設定する)
以上であるとステップ3に装でないとリターンする。
【0028】ステップd3,d4,d5では車速Vと路
面μ相当のΔP/θaを上述の(3)式より算出し、
(4),(5)式により求まる、Kμ=1+C2・V2
/(C1・C3・V2)に車速Vを代入してKμを求
め、その上で、路面μ(=ΔP/θa・Kμ)を求め
る。この後、ステップd6では路面μの変化率、即ち微
分値が所定値Δμ(例えば0.2μ/sec)以内か否
か判別される。判別が否の場合には路面μの急変値を外
乱値として排除し、リターンし、正の場合はステップd
7において路面の値を安定化させるための、フィルタ処
理が施され、その路面μが出力され、リターンする。
【0029】CVT制御処理のステップb5に戻ると、
ここでは路面μに応じた許容最大変速比ILを図2中の
許容最大変速比ILマップより算出する。この許容最大
変速比ILマップは摩擦係数μが低いほど許容最大変速
比ILを小さく設定し、変速比大によるトルク増に起因
するタイヤスリップの発生を押さえるように構成されて
いる。ステップ6,7では車速Vとスロットル開度θa
より所定の図示しないマップより目標プライマリプーリ
回転数Wpoを設定し、そして、目標プライマリプーリ
回転数Wpoを実プライマリプーリ回転速度Wsで除算
し、目標変速比ISPRを求める。この後、ステップb8
では目標変速比ISPRと許容最大変速比ILを比較し、許
容最大変速比IL≧目標変速比ISPRでは、その目標変速
比ISPRをそのまま補正目標変速比I1に設定し、許容
最大変速比IL<目標変速比ISPRではその目標変速比I
SPRが大きすぎることより許容最大変速比ILに規制すべ
く、許容最大変速比ILを補正目標変速比I1に設定す
る。
【0030】ステップb9では補正目標変速比I1と実
変速比Inの偏差E1を求め、図2中の変速補正ゲイン
Kαマップより偏差E1が大きいほど変速補正ゲインK
αを大きくすべく設定し、変速補正ゲインKαを偏差E
1に乗算して基準変速速度Vi1を算出する。更にステ
ップb12乃至b14では単位時間毎に入力される基準
変速速度Vi1の単位平均値ΔVi1を積分して、積分
項ΣΔVi1を算出し、その積分項ΣΔVi1を所定変
化幅(30%乃至70%)にクリップし、その値に積分
補正係数を乗算して積分補正変速速度ViIを算出す
る。
【0031】ステップb15乃至b17では基準変速速
度Vi1と積分補正変速速度ViIを加算して変速速度
Viを求め、この変速速度Viを両プーリ26,28が
達成できるように、一対のシリンダ33,34の各プー
リ制御油圧Pp,Psを算出し、更に各プーリ制御油圧
Pp,Psを調圧できる変速速度制御圧Pcを算出し、
変速速度制御圧Pcに応じた変速速度制御圧信号Duを
算出し,同信号Duで電磁制御弁23を駆動し、無段変
速機20を変速速度Viで目標変速比ioに近付けるこ
とができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の無変速機の変
速制御装置は、路面の摩擦係数が低いほど低い値を許容
最大変速比に設定するとともに、目標変速比を許容最大
変速比に規制して補正目標変速比を算出し、補正目標変
速比と実変速比との偏差変速比に基づき変速速度を算出
し、変速速度に応じ駆動する電磁制御弁が油圧アクチュ
エータのプーリ制御油圧を調圧して両プーリを目標変速
速度で切り換える。このため、目標変速比が許容最大変
速比を越える場合、例えば、発進時やスロットル開度が
大きいときのみ、路面μに応じて補正目標変速比を算出
し、すなわち、駆動力が路面μに対して過大となる状況
でのみ補正がかかるため、通常走行時の加速不足感が生
じることがなく、低μ路でのスリップを抑えることがで
き、運転フィーリングを改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての無変速機の変速制
御装置の全体構成図である。
【図2】図1の装置内の電子制御装置の機能ブロック図
である。
【図3】図1の装置が用いる無段変速機の油圧回路図で
ある。
【図4】図1の装置が用いる無段変速機の要部断面図で
ある。
【図5】図1の装置内の電子制御装置が採用する要求パ
ワー算出マップの特性線図である。
【図6】図1の装置内の電子制御装置が採用する基準ト
ルク算出マップの特性線図である。
【図7】図1の装置内の電子制御装置が採用する吸入空
気量算出マップの特性線図である。
【図8】図1の装置内の電子制御装置が採用するスロッ
トル開度算出マップの特性線図である。
【図9】図1の装置内の電子制御装置が採用するKμ算
出マップの特性線図である。
【図10】図1の無段変速機を備えた車両のステアリン
グ装置の前右輪の横滑り角とコーナリングフォースの関
係を示す図である。
【図11】図1の無段変速機を備えた車両に加わる横滑
り角とコーナリングフォースの関係を示す特性線図であ
る。
【図12】図1の装置内の電子制御装置が採用するエン
ジン出力制御処理ルーチンのフローチャートである
【図13】図1の装置内の電子制御装置が採用するCV
T制御処理ルーチン前部のフローチャートである。
【図14】図1の装置内の電子制御装置が採用するCV
T制御処理ルーチン後部のフローチャートである。
【図15】図1の装置内の電子制御装置が採用するEC
Uメインルーチンのフローチャートである。
【図16】図1の装置内の電子制御装置が採用するμ算
出処理ルーチンのフローチャートである。
【図17】従来装置内の電子制御装置の機能ブロック図
である。
【符号の説明】
3 DBWECU 12 スロットル開度センサ 20 無段変速機 21 CVTECU 23 電磁制御弁 26 プライマリプーリ 27 駆動ベルト 28 セカンダリプーリ 33 プライマリシリンダ 34 セカンダリシリンダ 61 操蛇角センサ 62 パワステ圧センサ s1 回転センサ s2 回転センサ μ 路面摩擦係数 IL 許容最大変速比 θst ハンドル角 ISPR 目標変速比 V 車速
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 F16H 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動ベルトが巻装されたプライマリプーリ
    とセカンダリプーリに装着されると共に上記両プーリの
    巻き付け径比が所定の変速比に応じた値と成るように各
    プーリ隙間を増減調整する一対の油圧アクチュエータ
    と、走行路面の摩擦係数を算出する摩擦係数算出手段
    と、上記摩擦係数が低いほど低い値を許容最大変速比に
    設定する許容最大変速比設定手段と、指定された目標プ
    ライマリプーリ回転数と実プライマリプーリ回転数とに
    より目標変速比を算出する目標変速比算出手段と、上記
    目標変速比を上記最大目標変速比に規制して補正目標変
    速比を算出する補正目標変速比算出手段と、上記補正目
    標変速比と上記実変速比との偏差変速比を算出する偏差
    変速比算出手段と、上記偏差変速比に基づき変速速度を
    算出する変速速度算出手段と、上記変速速度に応じた変
    速速度信号を算出して電磁制御弁を駆動する変速駆動手
    段とを有し、上記電磁制御弁が変速速度信号に応じて駆
    動することにより上記一対の油圧アクチュエータの各プ
    ーリ制御油圧を調圧して上記両プーリを目標変速速度で
    切り換えることを特徴とする無変速機の変速制御装
    置。
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