JP3080756B2 - ブレーキブースタの負圧制御装置 - Google Patents
ブレーキブースタの負圧制御装置Info
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- JP3080756B2 JP3080756B2 JP04056184A JP5618492A JP3080756B2 JP 3080756 B2 JP3080756 B2 JP 3080756B2 JP 04056184 A JP04056184 A JP 04056184A JP 5618492 A JP5618492 A JP 5618492A JP 3080756 B2 JP3080756 B2 JP 3080756B2
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- Japan
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- engine
- negative pressure
- brake booster
- bypass
- intake
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02D—CONTROLLING COMBUSTION ENGINES
- F02D9/00—Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
- F02D9/02—Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits concerning induction conduits
- F02D2009/0201—Arrangements; Control features; Details thereof
- F02D2009/024—Increasing intake vacuum
Landscapes
- Braking Systems And Boosters (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの吸気負圧を利
用してブレーキ操作力を倍力するブレーキブースタの負
圧制御装置に関するものである。
用してブレーキ操作力を倍力するブレーキブースタの負
圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両制動時の操作力を低減するた
めに、エンジン吸気負圧を利用してブレーキ操作力を倍
力するブレーキブースタが採用されている。エンジンの
吸気管とブレーキブースタとを結ぶ配管の途中にはチェ
ック弁が設けられ、最高負圧を保持するようになってい
る。この負圧はエンジン回転数が高いほど高く、またエ
ンジン回転数を変化させるほど高くなる傾向がある。と
ころで、近年、電子制御燃料噴射式エンジンの普及に伴
い、アクセルペダルを踏まないでエンジンを始動させる
人が増えている。電子制御燃料噴射式エンジンでは吸入
空気量に応じて燃料噴射量を制御しているので、アクセ
ルペダルを踏まなくてもエンジンを始動できるからであ
る。そのため、エンジン始動直後のエンジン吸気負圧が
低く、ブレーキブースタの倍力不足になる場合がある。
一般の自動車用ブレーキブースタの場合、所定の倍力性
能を得るには−450mmHg程度の負圧が必要である
が、エンジン始動直後では−150〜−200mmHg
程度になる場合があり、ブレーキブースタの機能を十分
に発揮できない。
めに、エンジン吸気負圧を利用してブレーキ操作力を倍
力するブレーキブースタが採用されている。エンジンの
吸気管とブレーキブースタとを結ぶ配管の途中にはチェ
ック弁が設けられ、最高負圧を保持するようになってい
る。この負圧はエンジン回転数が高いほど高く、またエ
ンジン回転数を変化させるほど高くなる傾向がある。と
ころで、近年、電子制御燃料噴射式エンジンの普及に伴
い、アクセルペダルを踏まないでエンジンを始動させる
人が増えている。電子制御燃料噴射式エンジンでは吸入
空気量に応じて燃料噴射量を制御しているので、アクセ
ルペダルを踏まなくてもエンジンを始動できるからであ
る。そのため、エンジン始動直後のエンジン吸気負圧が
低く、ブレーキブースタの倍力不足になる場合がある。
一般の自動車用ブレーキブースタの場合、所定の倍力性
能を得るには−450mmHg程度の負圧が必要である
が、エンジン始動直後では−150〜−200mmHg
程度になる場合があり、ブレーキブースタの機能を十分
に発揮できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、従来、エンジン
の吸気通路にスロットル弁をバイパスするようにバイパ
ス通路を設けるとともに、バイパス通路を通過する空気
量を調整するバイパス制御弁を設け、エンジン始動直後
から所定時間バイパス空気量を通常時より多くし、エン
ジン始動直後におけるアイドル回転数を安定化させる方
法が提案されている(特開平2−140443号公
報)。上記の制御方法を用いれば、ブレーキブースタの
負圧を高めることが可能であるが、これを短時間で達成
するにはエンジン回転数を通常のアイドル回転数よりか
なり高目に制御しなければならず、運転車に不快感や不
安を与えるおそれがある。そこで、本発明の目的は、エ
ンジン始動直後におけるブレーキブースタの倍力不足
を、短時間でかつ運転車に不快感を与えずに解消できる
ブレーキブースタの負圧制御装置を提供することにあ
る。
の吸気通路にスロットル弁をバイパスするようにバイパ
ス通路を設けるとともに、バイパス通路を通過する空気
量を調整するバイパス制御弁を設け、エンジン始動直後
から所定時間バイパス空気量を通常時より多くし、エン
ジン始動直後におけるアイドル回転数を安定化させる方
法が提案されている(特開平2−140443号公
報)。上記の制御方法を用いれば、ブレーキブースタの
負圧を高めることが可能であるが、これを短時間で達成
するにはエンジン回転数を通常のアイドル回転数よりか
なり高目に制御しなければならず、運転車に不快感や不
安を与えるおそれがある。そこで、本発明の目的は、エ
ンジン始動直後におけるブレーキブースタの倍力不足
を、短時間でかつ運転車に不快感を与えずに解消できる
ブレーキブースタの負圧制御装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、吸入空気量に応じて燃料噴射量を制御す
る電子制御燃料噴射式エンジンと、このエンジンの吸気
負圧をチェック弁を介して導入し、この吸気負圧を利用
してブレーキ操作力を倍力するブレーキブースタとを備
えた自動車において、エンジンの吸気通路にスロットル
弁をバイパスするように設けられたバイパス通路と、バ
イパス通路を通過する空気量を調整するバイパス制御弁
と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ
と、エンジン始動後からの時間を計時する計時手段と、
エンジン始動直後の一定時間だけバイパス制御弁を開方
向および閉方向に往復制御してバイパス通路を通過する
空気量を変動させ、エンジン回転数を所定幅で上下に変
動させる負圧制御手段とを設け、エンジン回転数の変動
に伴ってエンジンの吸気負圧をチェック弁を介してブレ
ーキブースタに蓄積するようにしたものである。
に、本発明は、吸入空気量に応じて燃料噴射量を制御す
る電子制御燃料噴射式エンジンと、このエンジンの吸気
負圧をチェック弁を介して導入し、この吸気負圧を利用
してブレーキ操作力を倍力するブレーキブースタとを備
えた自動車において、エンジンの吸気通路にスロットル
弁をバイパスするように設けられたバイパス通路と、バ
イパス通路を通過する空気量を調整するバイパス制御弁
と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ
と、エンジン始動後からの時間を計時する計時手段と、
エンジン始動直後の一定時間だけバイパス制御弁を開方
向および閉方向に往復制御してバイパス通路を通過する
空気量を変動させ、エンジン回転数を所定幅で上下に変
動させる負圧制御手段とを設け、エンジン回転数の変動
に伴ってエンジンの吸気負圧をチェック弁を介してブレ
ーキブースタに蓄積するようにしたものである。
【0005】
【作用】エンジンの始動を検知すると、負圧制御手段は
バイパス制御弁を駆動させ、バイパス空気量を変動させ
る。これにより、エンジン回転数は所定幅で変動し、エ
ンジン回転数の変動に伴ってチェック弁を介してブレー
キブースタには負圧が蓄積される。エンジン始動から一
定時間が経過すると、ブレーキブースタには所定の負圧
が蓄積されるので、バイパス制御弁の負圧制御を終了さ
せる。本発明ではエンジン回転数を一様に上昇させるの
ではなく、エンジン回転数を所定幅で上下に変動させな
がらブレーキブースタに負圧を蓄積するので、変動中の
エンジン回転数の平均値を通常のアイドル回転数とほぼ
同等にできる。また、所定のブレーキブースタ負圧を得
るためのエンジン回転数の変動時間は、エンジン回転数
を一様に上昇させる場合に比べて短くできる。したがっ
て、運転車に不快感や不安を与えることなく倍力不足を
解消できる。
バイパス制御弁を駆動させ、バイパス空気量を変動させ
る。これにより、エンジン回転数は所定幅で変動し、エ
ンジン回転数の変動に伴ってチェック弁を介してブレー
キブースタには負圧が蓄積される。エンジン始動から一
定時間が経過すると、ブレーキブースタには所定の負圧
が蓄積されるので、バイパス制御弁の負圧制御を終了さ
せる。本発明ではエンジン回転数を一様に上昇させるの
ではなく、エンジン回転数を所定幅で上下に変動させな
がらブレーキブースタに負圧を蓄積するので、変動中の
エンジン回転数の平均値を通常のアイドル回転数とほぼ
同等にできる。また、所定のブレーキブースタ負圧を得
るためのエンジン回転数の変動時間は、エンジン回転数
を一様に上昇させる場合に比べて短くできる。したがっ
て、運転車に不快感や不安を与えることなく倍力不足を
解消できる。
【0006】なお、アイドル回転数制御装置を備えた車
両の場合、本発明のバイパス通路およびバイパス制御弁
をアイドル回転数制御用のバイパス通路およびバイパス
制御弁で兼用してもよい。また、本発明のように計時手
段によってエンジン始動から所定時間を計時することな
く、ブレーキブースタの負圧を検出してバイパス制御弁
を制御することも可能であるが、これでは負圧センサが
別に必要になる。これに対し、計時手段は通常のコンピ
ュータに内蔵されているので、別のセンサやタイマが不
要となり、構成を簡素化できる。エンジン回転数を変動
させる時間はエンジンの種類やブレーキブースタの容量
等に応じて実験的に求められる。
両の場合、本発明のバイパス通路およびバイパス制御弁
をアイドル回転数制御用のバイパス通路およびバイパス
制御弁で兼用してもよい。また、本発明のように計時手
段によってエンジン始動から所定時間を計時することな
く、ブレーキブースタの負圧を検出してバイパス制御弁
を制御することも可能であるが、これでは負圧センサが
別に必要になる。これに対し、計時手段は通常のコンピ
ュータに内蔵されているので、別のセンサやタイマが不
要となり、構成を簡素化できる。エンジン回転数を変動
させる時間はエンジンの種類やブレーキブースタの容量
等に応じて実験的に求められる。
【0007】
【実施例】図1は本発明にかかるエンジン1およびブレ
ーキブースタ20の制御システムを示す。エアクリーナ
2から吸い込まれた空気は、エンジン1の吸気通路3に
送られ、スロットル弁4および燃料噴射弁5を通ってエ
ンジン1の燃焼室6に送られる。吸気通路3中には、ス
ロットル弁4をバイパスするようにバイパス通路7が設
けられ、このバイパス通路7の途中にはバイパス空気量
を調整するバイパス制御弁8が設けられている。このバ
イパス制御弁8は例えばデューティ制御用ソレノイド弁
で構成されている。
ーキブースタ20の制御システムを示す。エアクリーナ
2から吸い込まれた空気は、エンジン1の吸気通路3に
送られ、スロットル弁4および燃料噴射弁5を通ってエ
ンジン1の燃焼室6に送られる。吸気通路3中には、ス
ロットル弁4をバイパスするようにバイパス通路7が設
けられ、このバイパス通路7の途中にはバイパス空気量
を調整するバイパス制御弁8が設けられている。このバ
イパス制御弁8は例えばデューティ制御用ソレノイド弁
で構成されている。
【0008】マイクロコンピュータ10はエンジン1の
燃料噴射制御,アイドル回転数制御およびブレーキブー
スタ20の負圧制御を行うためのものであり、スロット
ル弁4の開度を検出するスロットル開度センサ11、ス
ロットル弁4より下流側の吸気通路3を流れる吸入空気
圧を検出する吸気圧センサ12、吸入空気温度を検出す
る吸気温度センサ13、エンジン水温を検出するエンジ
ン水温センサ14、およびエンジン回転数を検出するエ
ンジン回転数センサ15からそれぞれ信号が入力されて
いる。また、エアコン等の外部負荷を検知する外部負荷
センサ16およびスタータスイッチ17からも信号が入
力される。マイクロコンピュータ10はこれら入力信号
を総合的に判定し、燃料噴射弁5およびバイパス制御弁
8を制御している。具体的には、吸気圧と吸気温度とエ
ンジン回転数とから吸入空気量を割り出し、この吸入空
気量に応じて1サイクル当りの基本噴射量を決定し、こ
れに各種の補正を行って最終噴射量を決定し、燃料噴射
弁5の噴射量が最終噴射量と一致するように制御してい
る。また、アイドリング時にはエンジン回転数に応じて
バイパス制御弁8の開度を制御し、エンジン回転数が予
め決められた目標アイドル回転数に収束するようにフィ
ードバック制御している。なお、このアイドリング時に
は後述するエンジン始動後の一定時間t1 は含まれな
い。
燃料噴射制御,アイドル回転数制御およびブレーキブー
スタ20の負圧制御を行うためのものであり、スロット
ル弁4の開度を検出するスロットル開度センサ11、ス
ロットル弁4より下流側の吸気通路3を流れる吸入空気
圧を検出する吸気圧センサ12、吸入空気温度を検出す
る吸気温度センサ13、エンジン水温を検出するエンジ
ン水温センサ14、およびエンジン回転数を検出するエ
ンジン回転数センサ15からそれぞれ信号が入力されて
いる。また、エアコン等の外部負荷を検知する外部負荷
センサ16およびスタータスイッチ17からも信号が入
力される。マイクロコンピュータ10はこれら入力信号
を総合的に判定し、燃料噴射弁5およびバイパス制御弁
8を制御している。具体的には、吸気圧と吸気温度とエ
ンジン回転数とから吸入空気量を割り出し、この吸入空
気量に応じて1サイクル当りの基本噴射量を決定し、こ
れに各種の補正を行って最終噴射量を決定し、燃料噴射
弁5の噴射量が最終噴射量と一致するように制御してい
る。また、アイドリング時にはエンジン回転数に応じて
バイパス制御弁8の開度を制御し、エンジン回転数が予
め決められた目標アイドル回転数に収束するようにフィ
ードバック制御している。なお、このアイドリング時に
は後述するエンジン始動後の一定時間t1 は含まれな
い。
【0009】スロットル弁4の下流側の吸気通路3には
ブレーキブースタ20へ通じる配管21が接続されてい
る。配管21の途中にはチェック弁22が設けられ、ブ
レーキブースタ20の最高負圧を保持するようになって
いる。この実施例ではブレーキブースタ20はブレーキ
ペダル23とマスタシリンダ24の中間に位置した直接
形であり、ブレーキペダル23を踏み込むと、その操作
力はブレーキブースタ20により倍力されてマスタシリ
ンダ24に伝達される。マスタシリンダ24からブレー
キ圧は前後輪のブレーキ装置(図示せず)へ送られる。
ブレーキブースタ20へ通じる配管21が接続されてい
る。配管21の途中にはチェック弁22が設けられ、ブ
レーキブースタ20の最高負圧を保持するようになって
いる。この実施例ではブレーキブースタ20はブレーキ
ペダル23とマスタシリンダ24の中間に位置した直接
形であり、ブレーキペダル23を踏み込むと、その操作
力はブレーキブースタ20により倍力されてマスタシリ
ンダ24に伝達される。マスタシリンダ24からブレー
キ圧は前後輪のブレーキ装置(図示せず)へ送られる。
【0010】次に、上記構成よりなる制御システムの動
作、特にブレーキブースタ20の負圧制御について図2
に従って説明する。まず、ステップS1 において、スタ
ータスイッチ17がONしたか否かを判定する。ONし
ておれば、ステップS2 でスタータスイッチ17がOF
Fしたか否かを判定し、ONのままであれば、スタータ
スイッチ17がOFFするまで判定を続行する。なお、
スタータスイッチ17が最初からONしていなれば、終
了する。
作、特にブレーキブースタ20の負圧制御について図2
に従って説明する。まず、ステップS1 において、スタ
ータスイッチ17がONしたか否かを判定する。ONし
ておれば、ステップS2 でスタータスイッチ17がOF
Fしたか否かを判定し、ONのままであれば、スタータ
スイッチ17がOFFするまで判定を続行する。なお、
スタータスイッチ17が最初からONしていなれば、終
了する。
【0011】スタータスイッチ17がONした後、OF
Fした場合には、ステップS3 でアイドリング状態であ
るか否かを判定する。この判定は、エンジンがスタータ
スイッチ17をOFFした後も一定回転数以上で回転し
続け、かつスロットル弁4が閉じられている(アイドル
スイッチON)か否かを判定するものであり、スタータ
スイッチ17をOFFした直後にエンジンが停止した
り、スロットル弁4が開かれた場合には終了する。ステ
ップS3 でアイドリング状態であれば、ステップS4 で
エンジン始動後からの経過時間Tを0にセットし、続い
てステップS5 で吸気圧センサ12で検出された吸気負
圧PM (絶対値)とブレーキブースタ20の負圧制御用
設定値A(絶対値)とを比較する。この設定値Aはブレ
ーキブースタ20が所定の倍力性能を発揮しうる値に設
定され、通常の場合−450mmHg程度である。PM
≧Aの場合には、ブレーキブースタ20に所定の負圧が
蓄積されていることを意味するので、そのまま終了す
る。PM <Aの場合には、負圧不足のためステップS6
以下の負圧制御を実行する。
Fした場合には、ステップS3 でアイドリング状態であ
るか否かを判定する。この判定は、エンジンがスタータ
スイッチ17をOFFした後も一定回転数以上で回転し
続け、かつスロットル弁4が閉じられている(アイドル
スイッチON)か否かを判定するものであり、スタータ
スイッチ17をOFFした直後にエンジンが停止した
り、スロットル弁4が開かれた場合には終了する。ステ
ップS3 でアイドリング状態であれば、ステップS4 で
エンジン始動後からの経過時間Tを0にセットし、続い
てステップS5 で吸気圧センサ12で検出された吸気負
圧PM (絶対値)とブレーキブースタ20の負圧制御用
設定値A(絶対値)とを比較する。この設定値Aはブレ
ーキブースタ20が所定の倍力性能を発揮しうる値に設
定され、通常の場合−450mmHg程度である。PM
≧Aの場合には、ブレーキブースタ20に所定の負圧が
蓄積されていることを意味するので、そのまま終了す
る。PM <Aの場合には、負圧不足のためステップS6
以下の負圧制御を実行する。
【0012】まずステップS6 でエンジン始動からの経
過時間Tと負圧制御用の設定時間t1 とを比較する。T
>t1 の場合には、既に負圧制御を行うべき時間が経過
しているので、終了し、T≦t1 の場合には、未だ時間
が経過していないので、ステップS7 としてバイパス制
御弁8を開方向に制御する。具体的には、バイパス制御
弁8のデューティ比を大きくし、開度を大きくしてバイ
パス通路7を流れる空気量を増大させる。これにより、
エンジン回転数Nが増大するので、ステップS8 でエン
ジン回転数Nを変動幅の上限値n1 と比較する。N<n
1 の時には、ステップS9 で経過時間Tと負圧制御用の
設定時間t1 とを比較する。この設定時間t1 はエンジ
ン回転数Nを上限値n1 と下限値n2 との間で変動させ
た場合に、ブレーキブースタ20に所定の負圧Aが蓄え
られるだけの時間を実験的に求めたものであり、通常の
場合、数秒〜十数秒程度である。T>t1 の場合には終
了し、T≦t1 の場合には再びステップS7 以下を実行
する。ステップS8 でN≧n1 になれば、次にステップ
S10としてバイパス制御弁8を閉方向に制御する。具体
的には、バイパス制御弁8のデューティ比を小さくし、
開度を小さくしてバイパス通路7を流れる空気量を減少
させる。これにより、エンジン回転数Nが減少するの
で、ステップS11でエンジン回転数Nを変動幅の下限値
n2 と比較する。N>n2 の時には、ステップS12で経
過時間Tと負圧制御用の設定時間t1 とを比較し、T>
t1 の場合には終了する。T≦t1 の場合には、再びス
テップS10以下を実行する。ステップS11において、N
≦n2 になれば、ステップS6 以下の制御を繰り返す。
過時間Tと負圧制御用の設定時間t1 とを比較する。T
>t1 の場合には、既に負圧制御を行うべき時間が経過
しているので、終了し、T≦t1 の場合には、未だ時間
が経過していないので、ステップS7 としてバイパス制
御弁8を開方向に制御する。具体的には、バイパス制御
弁8のデューティ比を大きくし、開度を大きくしてバイ
パス通路7を流れる空気量を増大させる。これにより、
エンジン回転数Nが増大するので、ステップS8 でエン
ジン回転数Nを変動幅の上限値n1 と比較する。N<n
1 の時には、ステップS9 で経過時間Tと負圧制御用の
設定時間t1 とを比較する。この設定時間t1 はエンジ
ン回転数Nを上限値n1 と下限値n2 との間で変動させ
た場合に、ブレーキブースタ20に所定の負圧Aが蓄え
られるだけの時間を実験的に求めたものであり、通常の
場合、数秒〜十数秒程度である。T>t1 の場合には終
了し、T≦t1 の場合には再びステップS7 以下を実行
する。ステップS8 でN≧n1 になれば、次にステップ
S10としてバイパス制御弁8を閉方向に制御する。具体
的には、バイパス制御弁8のデューティ比を小さくし、
開度を小さくしてバイパス通路7を流れる空気量を減少
させる。これにより、エンジン回転数Nが減少するの
で、ステップS11でエンジン回転数Nを変動幅の下限値
n2 と比較する。N>n2 の時には、ステップS12で経
過時間Tと負圧制御用の設定時間t1 とを比較し、T>
t1 の場合には終了する。T≦t1 の場合には、再びス
テップS10以下を実行する。ステップS11において、N
≦n2 になれば、ステップS6 以下の制御を繰り返す。
【0013】以上の負圧制御を行うことによって、エン
ジン回転数Nは図3に示すように、上限値n1 と下限値
n2 との間で変動する。このエンジン回転数の変動によ
って吸気通路3の負圧も変動し、チェック弁22の作用
によりブレーキブースタ20には最高負圧のみが蓄積さ
れることになる。そのため、エンジン始動直後のブレー
キブースタの倍力不足を短時間で解消でき、ブレーキ性
能が向上する。なお、運転者の違和感や不安感を解消す
るため、上限値n1 と下限値n2 との平均値を目標アイ
ドル回転数付近とし、変動幅(n1 −n2 )を目標アイ
ドル回転数の20%以下に設定するのが望ましい。な
お、目標アイドル回転数はエアコン等の外部負荷によっ
て変化するので、上限値n1 および下限値n2 もこれに
応じて設定すればよい。エンジン始動からの経過時間T
が設定時間t1 を越えれば、負圧制御は自動的に終了
し、その後は通常のアイドル回転数制御に移行すればよ
い。
ジン回転数Nは図3に示すように、上限値n1 と下限値
n2 との間で変動する。このエンジン回転数の変動によ
って吸気通路3の負圧も変動し、チェック弁22の作用
によりブレーキブースタ20には最高負圧のみが蓄積さ
れることになる。そのため、エンジン始動直後のブレー
キブースタの倍力不足を短時間で解消でき、ブレーキ性
能が向上する。なお、運転者の違和感や不安感を解消す
るため、上限値n1 と下限値n2 との平均値を目標アイ
ドル回転数付近とし、変動幅(n1 −n2 )を目標アイ
ドル回転数の20%以下に設定するのが望ましい。な
お、目標アイドル回転数はエアコン等の外部負荷によっ
て変化するので、上限値n1 および下限値n2 もこれに
応じて設定すればよい。エンジン始動からの経過時間T
が設定時間t1 を越えれば、負圧制御は自動的に終了
し、その後は通常のアイドル回転数制御に移行すればよ
い。
【0014】上記実施例の電子制御燃料噴射式エンジン
では、吸気温度,吸気圧およびエンジン回転数から吸入
空気量を演算し、1サイクル当りの燃料噴射量を決定し
ていたが、エアフローメータを用いて吸入空気量を直接
計測し、この吸入空気量から1サイクル当りの燃料噴射
量を決定してもよい。また、上記実施例ではアイドル回
転数制御装置を備えた自動車について説明したが、本発
明はこのような装置を備えていない車両にも適用でき
る。ただ、燃料噴射制御およびアイドル回転数制御を実
行するマイクロコンピュータは本発明の負圧制御にも利
用できるので、別のマイクロコンピュータを搭載する必
要がなく、またバイパス制御弁,吸気圧センサ,吸気温
センサ、エンジン回転数センサなどの機器は一般の自動
車に搭載されているので、本発明専用の機器を設ける必
要がなく、マイクロコンピュータのソフトウエアの変更
のみで実現可能である。
では、吸気温度,吸気圧およびエンジン回転数から吸入
空気量を演算し、1サイクル当りの燃料噴射量を決定し
ていたが、エアフローメータを用いて吸入空気量を直接
計測し、この吸入空気量から1サイクル当りの燃料噴射
量を決定してもよい。また、上記実施例ではアイドル回
転数制御装置を備えた自動車について説明したが、本発
明はこのような装置を備えていない車両にも適用でき
る。ただ、燃料噴射制御およびアイドル回転数制御を実
行するマイクロコンピュータは本発明の負圧制御にも利
用できるので、別のマイクロコンピュータを搭載する必
要がなく、またバイパス制御弁,吸気圧センサ,吸気温
センサ、エンジン回転数センサなどの機器は一般の自動
車に搭載されているので、本発明専用の機器を設ける必
要がなく、マイクロコンピュータのソフトウエアの変更
のみで実現可能である。
【0015】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、エンジンの始動直後の一定時間のみバイパス空
気量を変動させ、これによりエンジン回転数を所定幅で
変動させるようにしたので、エンジン回転数の変動に伴
ってブレーキブースタには負圧が蓄積され、倍力不足が
短時間で解消される。また、エンジン回転数を変動させ
るのみであるから、アイドル回転数を異常に上昇させる
必要がなく、しかもエンジン回転数の変動時間は、エン
ジン回転数を一様に上昇させる場合に比べて短くでき
る。したがって、運転車に不快感や不安感を与えること
なく倍力不足を解消できる。
よれば、エンジンの始動直後の一定時間のみバイパス空
気量を変動させ、これによりエンジン回転数を所定幅で
変動させるようにしたので、エンジン回転数の変動に伴
ってブレーキブースタには負圧が蓄積され、倍力不足が
短時間で解消される。また、エンジン回転数を変動させ
るのみであるから、アイドル回転数を異常に上昇させる
必要がなく、しかもエンジン回転数の変動時間は、エン
ジン回転数を一様に上昇させる場合に比べて短くでき
る。したがって、運転車に不快感や不安感を与えること
なく倍力不足を解消できる。
【図1】本発明にかかる負圧制御装置を備えた制御シス
テム図である。
テム図である。
【図2】本発明にかかる負圧制御装置の動作を示すフロ
ーチャート図である。
ーチャート図である。
【図3】本発明にかかる負圧制御時におけるタイムチャ
ート図である。
ート図である。
1 エンジン 3 吸気通路 4 スロットル弁 5 燃料噴射弁 7 バイパス通路 8 バイパス制御弁 10 マイクロコンピュータ 12 吸気圧センサ 13 吸気温度センサ 15 エンジン回転数センサ 20 ブレーキブースタ 22 チェック弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 13/46 - 13/56
Claims (1)
- 【請求項1】吸入空気量に応じて燃料噴射量を制御する
電子制御燃料噴射式エンジンと、このエンジンの吸気負
圧をチェック弁を介して導入し、この吸気負圧を利用し
てブレーキ操作力を倍力するブレーキブースタとを備え
た自動車において、 エンジンの吸気通路にスロットル弁をバイパスするよう
に設けられたバイパス通路と、バイパス通路を通過する
空気量を調整するバイパス制御弁と、エンジン回転数を
検出するエンジン回転数センサと、エンジン始動後から
の時間を計時する計時手段と、エンジン始動直後の一定
時間だけバイパス制御弁を開方向および閉方向に往復制
御してバイパス通路を通過する空気量を変動させ、エン
ジン回転数を所定幅で上下に変動させる負圧制御手段と
を設け、エンジン回転数の変動に伴ってエンジンの吸気
負圧をチェック弁を介してブレーキブースタに蓄積する
ようにしたことを特徴とするブレーキブースタの負圧制
御装置。
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---|---|---|---|
JP04056184A JP3080756B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | ブレーキブースタの負圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04056184A JP3080756B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | ブレーキブースタの負圧制御装置 |
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ID=13020025
Family Applications (1)
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JP04056184A Expired - Fee Related JP3080756B2 (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | ブレーキブースタの負圧制御装置 |
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-
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