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JP3078153B2 - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JP3078153B2
JP3078153B2 JP05169032A JP16903293A JP3078153B2 JP 3078153 B2 JP3078153 B2 JP 3078153B2 JP 05169032 A JP05169032 A JP 05169032A JP 16903293 A JP16903293 A JP 16903293A JP 3078153 B2 JP3078153 B2 JP 3078153B2
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acid
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compounds
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浩一 川村
史和 小林
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/0045Photosensitive materials with organic non-macromolecular light-sensitive compounds not otherwise provided for, e.g. dissolution inhibitors

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光により分解しフリー
ラジカルもしくは酸を生成する化合物を含有する感光性
組成物に関するものである。更に詳しくは、スルホンイ
ミド化合物を光分解性化合物として含有する感光性組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】露光により分解し、フリーラジカルもし
くは酸を生成する化合物は、グラフィックアーツ、フォ
トレジスト、コーティングおよび歯科用製品の分野でよ
く知られている。それらは光重合性組成物中の光重合開
始剤、および光で生じる酸により触媒される反応、たと
えば重合反応、架橋反応、脱保護反応、脱離反応、およ
び分解反応などの反応の光酸発生剤として広く用いられ
ている。また光で分解して酸を発生する化合物は、溶解
促進剤としてフォトレジストやPS版などの分野で広く
用いられている。露光により分解し、フリーラジカルも
しくは酸を生成する化合物のよく知られた例として、有
機ハロゲン化合物を挙げることができる。有機ハロゲン
化合物は光分解して塩素ラジカル、臭素ラジカルのよう
なハロゲンラジカルを与える。これらのハロゲンラジカ
ルは良好な水素引き抜き剤であり、水素供与体が存在す
ると酸を生じる。さらに、ハロゲンラジカルは良好な重
合開始剤であり、重合可能な二重結合を有する化合物を
共存させることにより、重合反応が生じる。これらのラ
ジカル写真過程および光重合過程への応用については
J. Kosar 著、「Light Sensitive Systems 」 J. Willy
& Sons (New York 1965)、第180〜181頁および
第361〜370頁に記述されている。
【0003】光の作用によりハロゲンラジカルを発生す
る化合物としては、四臭化炭素、ヨードホルム、トリブ
ロモアセトフェノンなどのほかに、トリクロロメチル−
s−トリアジン化合物が広く用いられてきた。トリクロ
ロメチル−s−トリアジン化合物の例および光重合開始
剤もしくは光酸発生剤としての使用法の例として挙げる
ことができるのは、西独特許明細書DE3726001
C2に記載されているようなアミノフェニル基を有する
化合物およびその使用法、ヨーロッパ特許明細書EP0
519298およびEP519299に記載されている
ようなスルホン酸エステル基を有するような化合物およ
びその使用法である。その他のトリクロロメチル−s−
トリアジン化合物の例としては、アメリカ化学会発行の
Chemical Review1993年93巻第435頁から44
8頁の本文中および引用文献中に記載されているような
化合物をあげることができる。露光により分解しフリー
ラジカルもしくは酸を生成する化合物のその他の例とし
て、ヨードニウム塩、スルホニウム塩およびジアゾニウ
ム塩などのオニウム塩をあげることができる。このよう
な化合物の例および使用法の例として、次のようなもの
がある。米国特許第4837124号明細書には、ジフ
ェニルヨードニウム塩を酸発生剤として用いたポジ型フ
ォトレジスト組成物が開示されている。
【0004】欧州特許第102450B号明細書には、
トリフェニルスルホニウム塩を酸発生剤として用いたポ
ジ型フォトレジスト組成物が開示されている。また、欧
州特許第420827A号、および第425891A号
明細書にはジアリールヨードニウム塩、もしくはトリア
リールスルホニウム塩を酸発生剤として用いたネガ型フ
ォトレジスト組成物が開示されている。また米国特許第
4985332号明細書ではジアゾニウム塩を酸発生剤
として用いたポジ型フォトレジスト組成物が開示されて
いる。露光により分解しフリーラジカルもしくは酸を生
成する化合物のその他の例としては、欧州特許第520
265A号明細書に記載されているようなジスルフォン
化合物、欧州特許第510440A号明細書および同第
510443A号明細書に記載されている1−スルホニ
ル−2−ピリドン化合物、並びに欧州特許第51044
1A号明細書および同第510446A号明細書記載の
スルホン酸エステルエステル化合物などをあげることが
できる。
【0005】露光により分解し、酸を発生する化合物の
その他の例としては、キノンジアジド化合物を挙げるこ
とができる。キノンジアジド化合物の例としては、V.
V. Ershovらの「Quinone Diazides」 ELSEVIER SCIENTI
FIC PUBLISHING COMPANY (1981)に記載されてい
る。よく知られているようにナフトキノンジアジドは露
光によりカルボン酸を生じ、これがアルカリ現像時、溶
解促進剤として働くために、ノボラック樹脂と組み合せ
てポジ感光性組成物としてポジPS版、ポジ型フォトレ
ジストなどに広く用いられている。これらの従来の光分
解性化合物は、酸発生剤として、ラジカル発生剤として
もしくは溶解促進剤として広く用いられてきた。しか
し、これらの光分解性化合物は、毒性、爆発性などの安
全性、熱安定性、製造適性などの点で必ずしも満足のい
くものではなかった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
の目的は、安全性、熱安定性および製造適性の点ですぐ
れた性質を有する光分解性化合物を含有する新規な感光
性組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため、種々研究を重ねた結果、本発明に至っ
た。本発明は、下記一般式(I) で示されるスルホンイミ
ド化合物を含有する感光性組成物を提供するものであ
る。 R1 −SO2 −NR3 −SO2 −R2 (I) (ここでR1 、R2 およびR3 は各々独立して芳香族
基、置換芳香族基、アルキル基、置換アルキル基を表わ
す。)一般式(I) で示される化合物において、R1 、R
2 、R3 のいずれかが芳香族基もしくは置換芳香族基を
表わすとき、芳香族基としては、炭素環式芳香族基と複
素環式芳香族基が含まれる。炭素環式芳香族基としては
炭素数6から19のものが用いられる。好ましくは、フ
ェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基
などのベンゼン環が1環から4環までのものがよい。ま
た、複素環式芳香族基としては炭素数3〜20、ヘテロ
原子数1〜5を含むものが用いられる。そのうち特に、
ピリジル基、フリル基、その他ベンゼン環が縮環したキ
ノリル基、ベンゾフリル基、チオキサントン基、カルバ
ゾール基などが特に好ましい。R1 、R2 、R3 のいず
れかがアルキル基もしくは置換アルキル基を表わすと
き、当該アルキル基としては炭素数1から25までを含
むものが用いられるが、特にメチル基、エチル基、イソ
プロピル基、t−ブチル基などの直鎖状もしくは分岐状
の炭素数1から8までのアルキル基が特に好ましい。
【0008】R1 、R2 、R3 のいずれかが置換芳香族
基、置換ヘテロ芳香族基、置換アルキル基であるとき、
置換基としてはメトキシ基、エトキシ基などの炭素数1
〜10までのアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子などのハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、
p−クロロフェニルオキシカルボニルなどの炭素数2か
ら15までのアルコキシカルボニル基またはアリールオ
キシカルボニル基;水酸基;アセチルオキシ、ベンゾイ
ルオキシ、p−ジフェニルアミノベンゾイルオキシなど
のアシルオキシ基;t−ブチルオキシカルボニルオキシ
基などのカルボネート基;t−ブチルオキシカルボニル
メチルオキシ基、2−ピラニルオキシ基などのエーテル
基;アミノ基、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ
基、モルフォリノ基、アセチルアミノ基などの置換、非
置換のアミノ基;メチルチオ基、フェニルチオ基などの
チオエーテル基;ビニル基、スチリル基などのアルケニ
ル基;ニトロ基;シアノ基;ホルミル基、アセチル基、
ベンゾイル基などのアシル基;フェニル基、ナフチル基
のような芳香族基;ピリジル基のようなヘテロ芳香族基
等を挙げることができる。またR1 、R2 、R3 のいず
れかが置換芳香族基、置換ヘテロ芳香族基であるとき、
置換基として前述したものの他にもメチル基、エチル基
などのアルキル基を用いることができる。以下の表1
に、本発明に使用される一般式(I) で示される具体的な
化合物を例示する。
【0009】
【表1】 表 1 ────────────────────────────────── No. 具体的化合物 ──────────────────────────────────
【化1】
【0010】
【化2】
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】一般式(I)で示される化合物は、下記一
般式(II)で示されるスルホンアミドと下記一般式(III)
で示されるスルホニルクロリドとを適当な有機溶媒(例
えば、アセトニトリル、ジクロロメタン、テトラヒドロ
フラン、アセトン、酢酸エチル、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド)の中で、有機塩基(例えば
トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、DBU
(1,8 −ジアザビシクロ−7−ウンデセン)もしくは無
機塩基(例えば水素化ナトリウム、水素化リチウム、カ
セイセーダ、炭酸カリ)の存在下で脱塩酸縮合させるこ
とにより容易に合成することができる。 R1 −SO2 NH−R3 (II) R2 −SO2 Cl (III) (式中、R1 、R2 およびR3 は一般式(I) のそれと同
義。)上記一般式(II)および(III) で示される化合物は
市販品として容易入手することができる。以下に本発明
に用いる光分解性化合物の製造例を示す。
【製造例1】 化合物 No.1の合成 N−メチルベンゼンスルホンアミド17.1g(0.1mol
)、トリエチルアミン24.3g(0.24mol )、ジメ
チルアミノピリジン1.2g(0.01mol )とアセトニト
リル50ml を300ml 三つ口フラスコに取った。そ
こにアセトニトリル50ml をとかしたベンゼンスルホ
ニルクロライド26.5g(0.15mol )を20℃以下で
滴下し、滴下後室温下で4時間攪拌した後、一夜放置し
た。反応液を水500ml にあけ酢酸エチル400ml
で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。濃縮
物をエタノールで再結晶すると化合物 No.1が結晶で得
られた。収量25.8g、収率82% m.p.103〜
104℃であった。 吸収スペクトル(THF中)λmax 226nm ε:1.6
3×104 元素分析値 C:50.25%、H:4.10%、N:
4.72%
【0016】
【製造例2】 化合物 No.2の合成 p−トルエンスルホンアニリド24.7g(0.1mol )、
トリエチルアミン24.3g(0.24mol )、ジメチルア
ミノピリジン1.2g(0.01mol )とアセトニトリル5
0ml を300ml 三つ口フラスコに取った。そこにア
セトニトリル100ml にとかしたp−トルエンスルホ
ニルクロライド28.6g(0.15mol )を20℃以下で
滴下し、滴下後室温下で3時間攪拌した後一夜放置し
た。反応液を水500ml にあけ酢酸エチル2.2リット
ルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。濃
縮したものを酢酸エチルで再結晶すると No.2の化合物
が結晶で得られた。収量35.0g、収率86% m.
p.183.5〜185℃であった。 吸収スペクトル(THF中)λmax 237nm ε:2.6
6×104 元素分析値 C:59.53%、H:4.95%、N:
3.41%
【0017】
【製造例3】 化合物 No.3の合成 N−メチルベンゼンスルホンアミド8.6g(0.05mol
)、トリエチルアミン12.1g(0.12mol )、ジメ
チルアミノピリジン0.6g(0.005mol )とアセトニ
トリル25ml を200ml 三つ口フラスコに取った。
そこにアセトニトリル65ml にとかしたα−ナフタレ
ンスルホニルクロライド17.0g(0.075mol )を2
0℃以下で滴下し、滴下後室温で3時間攪拌した後一夜
放置した。反応液を水500ml にあけると結晶が析出
した。結晶をろ取しアセトニトリルで再結晶すると化合
物No. 3が結晶で得られた。収量13.5g、収率74%
m.p.180.5〜182℃であった。 吸収スペクトル(THF中)λmax 227nm ε:3.5
2×104 元素分析値 C:56.50%、H:4.30%、N:
3.85%
【0018】
【製造例4〜14】前述した製造例1から3と同様の方
法で表2の化合物を合成した。化合物の物性値を表2に
示す。
【表2】 表 2 ─────────────────────────────────── 製造例 化合物 融点 THF 元素分析値 (%) No. ℃ λmax (nm) ε C: H: N: ─────────────────────────────────── 4 4 123〜124.5 235 6.19×104 56.50 4.15 3.86 5 5 100〜101 249 2.00×104 38.58 2.51 3.30 6 6 174〜176 247 1.97×104 40.81 3.23 3.28 7 7 96.5〜96.8 247 2.08×104 49.15 4.40 4.03 8 8 109 〜110.5 266 0.7 ×104 38.90 2.21 3.53 9 9 152.5 〜152.4 235 1.26×104 54.41 5.23 3.87 10 10 58.5〜60.0 265 1.97×104 53.45 4.48 4.17 11 13 98〜101 415 4.25×103 60.03 5.13 2.76 12 21 74〜75.5 244 1.82×104 38.80 4.70 5.32 13 14 133〜135 310 1.29×104 56.30 4.78 3.53 14 12 84〜86 287 2.06×104 46.84 4.03 4.11 ───────────────────────────────────
【0019】上記一般式(I) で示される化合物は約20
0nmから500nmの範囲内に含まれる活性光線に照射さ
れると、効率よく分解しラジカルもしくは酸を発生す
る。従って一般式(I) で示される化合物は、光分解性化
合物を必須の構成成分とする感光性組成物、および活性
光線に照射されることによりラジカルを発生する化合物
を必須の構成成分とする感光性組成物、並びに活性光線
により酸を発生する化合物を必須の構成成分とする感光
性組成物において、光分解性化合物、光ラジカル発生剤
および光酸発生剤として有用である。更に一般式(I) で
示される化合物は従来既知の光分解性化合物にくらべて
安全性、製造適性、および熱安定性の点ですぐれた特徴
を有している。従って本発明の化合物を用いることによ
り、安全に、熱安定性の良い感光性組成物を製造するこ
とができる。
【0020】本発明による光分解性化合物は、従来から
ポジ印刷版もしくはポジフォトレジストで用いられてい
る光分解性化合物、すなわちナフトキノンジアジドの代
わりとして用いることができる。ナフトキノンジアジド
類はよく知られているように爆発性の高い化合物であ
る。従ってこの製造に関しては細心の注意が必要であ
る。ナフトキノンジアジド類に比較して本発明の光分解
性化合物は爆発性は低く、従って安全に製造することが
できる。本発明の光分解性化合物をナフトキノンジアジ
ドの代わりとしてポジ印刷版もしくはポジフォトレジス
トの製造に用いる場合には、水には不溶であるが、アル
カリ水溶液には可溶もしくは少なくとも膨潤しうる、少
なくとも一種のポリマーバインダーと組み合わせて用い
る。このようなポリマーバインダーの好ましい例として
は、例えば、ノボラック樹脂、水素化ノボラック樹脂、
アセトン−ピロガロール樹脂、ポリヒドロキシスチレ
ン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくは
アルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチ
レン−N−置換マレイミド共重合体、ポリヒドロキシス
チレンの一部o−アルキル化物もしくはo−アシル化
物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、カルボキシル
基含有メタクリル系樹脂及びその誘導体を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。
【0021】特に好ましいアルカリ可溶性樹脂はノボラ
ック樹脂及びポリヒドロキシスチレンである。該ノボラ
ック樹脂は所定のモノマーを主成分として、酸性触媒の
存在下、アルデヒド類と付加縮合させることにより得ら
れる。所定のモノマーとしては、フェノール、m−クレ
ゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾー
ル類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、
3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等のキシ
レノール類、m−エチルフェノール、p−エチルフェノ
ール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフェノー
ル、p−オクチルフェノール、2,3,5−トリメチル
フェノール等のアルキルフェノール類、p−メトキシフ
ェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジメトキ
シフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール、
m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m
−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノール、
m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノール等の
アルコシキフェノール類、2−メチル−4−イソプロピ
ルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m−クロ
ロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロロフェ
ノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、
フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトール等の
ヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上混合し
て使用することができるが、これらに限定されるもので
はない。
【0022】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセト
アルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フ
ェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアル
デヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、
m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデ
ヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズ
アルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチル
ベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−
メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒ
ド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール、
クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール体、例
えば、クロロアセトアルデヒドジエチルアセタール等を
使用することができるが、これらの中で、特にホルムア
ルデヒドを使用するのが好ましい。こららのアルデヒド
類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ
酸等を使用することができる。こうして得られたノボラ
ック樹脂の重量平均分子量は、1,000〜30,000の
範囲であることが好ましい。1,000未満では未露光部
の現像後の膜減りが大きく、30,000を越えると現像
速度が小さくなってしまう。特に好適なのは2,000〜
20,000の範囲である。
【0023】その他の好ましいポリマーバインダーとし
ては、p−ヒドロキシスチレンおよびそのアルキル誘導
体、例えば3−メチルヒドロキシスチレンの単独重合体
または共重合体、および他のポリビニルフェノール、例
えば3−ヒドロキシスチレンの単独重合体または共重合
体、またはアクリル酸と、フェノール基を含む芳香族化
合物とのエステルまたはアミドである。スチレン、メタ
クリル酸メタクリレート、アクリル酸メタクリレート等
を共重合体中のコモノマーとして使用できる。ケイ素を
含むビニルモノマー、例えば、ビニルトリメチルシラン
を使用して上記の種類の共重合体を調製すると、プラズ
マエッチングに対する耐性を高めた混合物が得られる。
これらの結合剤の透明度は、問題となる領域において一
般に高いので、パターン形成を改善することができる。
マレインイミドの単独重合体または共重合体を使用して
も同じ効果が得られる。スチレン、置換したスチレン、
ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルシリル化合物
または(メタ)アクリル酸エステルもコモノマーとして
使用できる。最後に、スチレンの共重合体を、水性アル
カリ溶液における溶解性を増加させるコモノマーと共に
使用することも可能である。これらには、例えば無水マ
レイン酸、マレイン酸半エステル等が含まれる。これら
のバインダーは、混合可能である。しかし、好ましいの
は、上記の種類の一つを含むバインダーである。
【0024】さらに、所望により、染料、顔料、湿潤剤
およびレベリング剤の他に、ポリグリコール、セルロー
スエーテル、例えばエチルセルロースを本発明に係わる
光分解性混合物に加えることにより、可撓性、密着性お
よび光沢などの特殊な要件を改良することができる。本
発明の光分解性化合物がポリマーバインダーと組み合わ
せて用いられる場合、光分解性化合物の量は、一般にポ
リマーバインダーと光分解性化合物との2者を加えた総
重量に対し1〜60重量%、特に好ましくは5〜40重
量%の量で用いられる。また、本発明の光分解性化合物
は光酸発生剤として酸により開裂し得るC−O−C−ま
たはC−O−Si−結合を有する化合物と組み合わせて
用いることができる。
【0025】酸により開裂しうるC−O−C−またはC
−O−Si−結合を有する化合物としては、特に下記の
種類の化合物が効果的であることが分かっている。 a) 少なくとも1つのオルトカルボン酸エステルおよび
/またはカルボン酸アミドアセタール群を含み、その化
合物が重合性を有することができ、上記の群が主鎖中の
架橋要素として、または側方置換基として生じ得る様な
化合物、 b) 主鎖中に反復アセタールおよび/またはケタール群
を含むオリゴマー性または重合体化合物、 c) 少なくとも一種のエノールエーテルまたはN−アシ
ルアミノカーボネート群を含む化合物、 d) β−ケトエステルまたはβ−ケトアミドの環状アセ
タールまたはケタール、 e) シリルエーテル群を含む化合物、 f) シリルエノールエーテル群を含む化合物、 g) アルデヒドまたはケトン成分が、現像剤に対して、
0.1〜100g/リットルの溶解性を有するモノアセタ
ールまたはモノケタール、 h) 第三級アルコール系のエーテル、および i) 第三級アリル位またはベンジル位アルコールのカル
ボン酸エステルおよび炭酸エステル。 照射感応性混合物の成分として酸により開裂し得る種類
(a)の化合物は、ドイツ特許公開第2,610,842号
および同第2,928,636号に記載されている。種類
(b)の化合物を含む混合物は、ドイツ特許第2,306,
248号および同第2,718,254号に記載されてい
る。種類(c)の化合物は、ヨーロッパ特許公開第0,0
06,626号および同第0,006,627号に記載されて
いる。種類(d)の化合物は、ヨーロッパ特許公開第0,
202,196号に記載されており、種類(e)として使
用する化合物は、ドイツ特許公開第3,544,165号お
よび同第3,601,264号に記載されている。種類
(f)の化合物は、ドイツ特許公開第3,730,785号
および同第3,730,783号に記載されており、種類
(g)の化合物は、ドイツ特許公開第3,730,783号
に記載されている。種類(h)の化合物は、例えば米国
特許第4,603,101号に記載されており、種類(i)
の化合物は、例えば米国特許第4,491,628号および
J. M. Frechetらの論文(J. Imaging Sci. 30, 59
−64(1986))にも記載されている。
【0026】また、上記の酸で開裂し得る物質の混合物
を使用することもできる。上述した(a)〜(i)まで
の化合物のうち、特に好ましいのは種類(a)、
(b)、(g)および(i)に属する物質である。種類
(b)の中では、重合性アセタールに特に注目しなけれ
ばならず、酸により開裂し得る種類(g)の物質の中で
は、特に、アルデヒドまたはケトン成分が、150℃を
超える、好ましくは200℃を超える沸点を有する様な
化合物に注目しなければならない。その他の好ましい酸
で開裂しうる物質としてはC−O−C−又はC−O−S
i−結合を有する有機高分子を挙げることができる。こ
の例としては、酸分解性のエーテル、エステル、カーボ
ネート、アセタール、ケタール、シリルエーテル基を含
む有機高分子を挙げることができる。これらの有機高分
子の具体的な例は欧州特許第0520265A号、米国
特許第4985332号、西独特許2718254号、
同3601264号、米国特許第4931379号の各
明細書に記述されている。
【0027】本発明の光分解性化合物と酸で開裂する化
合物との組み合わせでは、更に、上述したような水には
不溶であるがアルカリ水溶液には可溶もしくは少なくと
も膨潤しうる少なくとも一種のポリマーと組み合わせて
用いてもよい。本発明の光分解性化合物が酸で開裂する
化合物と組み合わせて用いられる場合、光分解性化合物
の量は、光分解性化合物、酸で開裂する化合物、および
アルカリ可溶もしくは膨潤性ポリマーを加えた総重量に
対して、0.1〜25重量%、好ましくは1〜10重量%
である。また酸で開裂する化合物は1〜99.9重量%、
好ましくは5〜99重量%である。またアルカリ可溶も
しくは膨潤性ポリマーの量は0〜98重量%、好ましく
は0〜95重量%である。また本発明の光分解性化合物
は同一分子内に少なくとも2つの酸架橋性基を有する化
合物と組み合わせてネガ型の感光性組成物を作ることが
できる。酸架橋性基を有する化合物としては、英国特許
第2082339号明細書に開示されているようなレゾ
ール樹脂、欧州特許第0212482A号明細書に開示
されているアルコキシメチル基またはオキシラニルメチ
ル基で置換された芳香族化合物および欧州特許第013
3216A号、西独特許第3634371A号および同
3711264号各明細書に記載されているモノマーも
しくはオリゴマーであるメラミン−ホルマリン縮合物、
もしくは尿素−ホルマリン縮合物を挙げることができ
る。
【0028】酸架橋性基を有する化合物として特に好ま
しい例は、欧州特許第0212482A号明細書に使用
されている化合物である。酸架橋性基を有する化合物の
好ましい代表的な例は、芳香族環もしくはヘテロ環にヒ
ドロキシメチル基、アセトキシメチル基、メトキシメチ
ル基などが2個以上置換されている化合物である。これ
らのうち少なくとも2個以上のN−ヒドロキシメチル
基、N−アルコキシメチル基もしくはN−アシルオキシ
メチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド樹脂が特
に有用である。
【0029】本発明の光分解性化合物と酸架橋性基を有
する化合物との組み合せでは更に上述したような水には
不溶であるが、アルカリ水溶液には可溶もしくは少なく
とも膨潤しうる少なくとも一種のポリマーと組み合わせ
て用いてもよい。本発明の光分解性化合物が、酸で架橋
する化合物と組み合わせて用いられる場合、光分解性化
合物の量は、光分解性化合物、酸で架橋する化合物、お
よびアルカリ可溶もしくは膨潤性ポリマーを加えた総重
量に対して、0.1〜25重量%好ましくは1〜10重量
%である。また酸で架橋する化合物は0.1〜99.9重量
%、好ましくは1〜50重量%である。またアルカリ可
溶もしくは膨潤性ポリマーの量は0〜98重量%、好ま
しくは0〜95重量%である。また本発明の光分解性化
合物は光ラジカル発生剤として重合可能なエチレン性化
合物と組み合わせて用いることができる。本発明に使用
するエチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物と
は、その化学構造中に少なくとも1個の、より好ましく
は2個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物であ
る。例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、
3量体およびオリゴマー、又はそれらの混合物ならびに
それらの共重合体などの化学的形態をもつものである。
モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カル
ボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不
飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等
があげられる。
【0030】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例として挙げるこ
とができるものには、アクリル酸エステルとして、エチ
レングリコールジアクリレート、トリエチレングリコー
ルジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレ
ート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロ
ピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リーレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイ
ルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタント
リアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、
1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テト
ラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリ
スリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビト
ールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレ
ート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステル
アクリレートオリゴマー等がある。
【0031】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタク
リルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジ
メチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキ
シ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。また、脂肪族
多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノ
マーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミ
ド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサ
メチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレ
ンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリ
スアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キ
シリレンビスメタクリルアミド等がある。なお、これら
の使用量は全成分に対して5重量%以上、好ましくは1
0重量%〜99.5重量%の範囲である。
【0032】本発明の光分解性化合物とエチレン性不飽
和結合を有する重合可能な化合物との組み合せに、更に
ポリマーバインダーを添加して用いてもよい。ポリマー
バインダーとしては、当然、光重合可能なエチレン性不
飽和化合物と相容性を有しているポリマーである限りど
れを使用してもかまわない。望ましくは、水現像或は弱
アルカリ水現像を可能とする水あるいは弱アルカリ水可
溶性又は膨潤性である有機高分子重合体を選択すべきで
ある。例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水
現像が可能になる。この様な有機高分子重合体として
は、上述したノボラック樹脂などの水には不溶である
が、アルカリ水溶液には可溶もしくは少なくとも膨潤し
うるポリマーをあげることができる。その他の有機高分
子重合体としては側鎖にカルボン酸を有する付加重合体
には、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−
34327号、特公昭58−12577号、特公昭54
−25957号、特開昭54−92723号、特開昭5
9−53836号、特開昭59−71048号各公報に
記載されている、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共
重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マ
レイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体
等がある。また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セ
ルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する付加重
合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用であ
る。特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレート
/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合
性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)アク
リレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の
付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。こ
れらの有機高分子重合体は全組成中に任意な量を混和さ
せることができる。しかし90重量%を越える場合は形
成される画像強度等の点で好ましい結果を与えない。
【0033】また必要に応じて酸素による重合阻害を防
止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂
肪酸誘導体等を添加して感光層の表面に浮かせてもよ
い。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成量の約0.5重
量%〜約10重量%が好ましい。さらに、感光層の着色
を目的として染料もしくは顔料を添加してもよい。染料
及び顔料の添加量は全組成量の約0.5重量%〜約5重量
%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を改良するため
に無機充填剤や、その他の公知の添加剤を加えてもよ
い。本発明における前記一般式(I)で示される化合物
は、平版印刷版、IC回路、フォトマスク等を製造する
ための感光性レジスト形成性組成物に、露光により現象
することなく直ちに非露光部との間に可視的コントラス
トを与える性能(以下、プリントアウト能と記す。)を
与える場合に特に有用である。このようなプリントアウ
ト能を有する感光性レジスト組成物は、露光作業におけ
る黄色安全灯下で、露光のみによって可視画像が得られ
るため、例えば、同時に多くの印刷版を露光する過程
で、例えば仕事が中断されたときなど製版者に与えられ
た版、が露光されているかどうかを知ることが可能とな
る。同様に例えば、平版印刷版を作るときのいわゆる殖
版焼付け法のように一枚の大きな版に対して何度も露光
を与える場合、作業者はどの部分が露光済であるかを直
ちに確かめることができる。
【0034】このようなプリントアウト能を付与する為
に使用される組成物(以下、プリントアウト組成物と記
す。)は、遊離基生成剤もしくは酸発生剤と遊離基もし
くは酸発生剤により変色する変色剤とからなるものであ
り、本発明において、当該遊離基生成剤もしくは酸発生
剤として、前記一般式(I)で示される化合物が使用で
きる。本発明において用いられる変色剤としては、本発
明の光分解性化合物から発生するフリーラジカルもしく
は酸と反応して、本来無色であるものから有色の状態に
変るものと、本来固有の色をもつものが変色し又は脱色
するものと2種類がある。前者の形式に属する変色剤の
代表的なものとしては、アリールアミン類を挙げること
ができる。この目的に適するアリールアミンとしては、
第一級、第二級芳香族アミンのような単なるアリールア
ミンのほかに、いわゆるロイコ色素が含まれ、これらの
例としては次のようなものを挙げることができる。ジフ
ェニルアミン、p,p′−テトラメチルジアミノジフェ
ニルメタン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミ
ン、p,p′,p″−ヘキサメチルトリアミノトリフェ
ニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノトリフェ
ニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノジフェニ
ルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メ
チルトリフェニルメタン、p,p′,p″−トリアミノ
トリフェニルカルビノール、p,p′−テトラメチルア
ミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタンである。
【0035】また本来固有の色を有し、光分解性化合物
から生成した酸の作用によりこの色が変色し、又は脱色
するような変色剤としては、ジフェニルメタン、トリフ
ェニルメタン系、チアジン系、オキサジン系、キサンテ
ン系、アンスラキノン系、イミノナフトキノン系、アゾ
メチン系等の各種色素が有効である。これらの例として
は次のものを挙げることができる。ブリリアントグリー
ン、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、
メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシック
フクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニル
トリアジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイ
ン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ロー
ズベンガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレ
イン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジ
IV、ジフェニルチオカルバゾン、2,7−ジクロロフル
オレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベン
ゾプルプリン4B、α−ナフチルレッド、ナイルブルー
2B、ナイルブルーA、フェナセタリン、メチルバイオ
レット、マラカイトグリーン、パラフクシン、オイルブ
ルー#603〔オリエント化学工業(株)製〕、オイル
ピンク#312〔オリエント化学工業(株)製〕、オイ
ルレッド5B〔オリエント化学工業(株)製〕、オイル
スカーレット#308〔オリエント化学工業(株)
製〕、オイルレッドOG〔オリエント化学工業(株)
製〕、オイルレッドRR〔オリエント化学工業(株)
製〕、オイルグリーン#502〔オリエント化学工業
(株)製〕、スピロレッドBEHスペシャル〔保土谷化
学工業(株)製〕、m−クレゾールパプール、クレゾー
ルレッド、ローダミンB、ローダミン6G、ファースト
アシッドバイオレッドP、スルホロータミンB、オーラ
ミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキ
ノン、2−カルボキシアニリノ−4−p−ジエチルアミ
ノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボステアリル
アミノ−4−p−ジヒドロオキシエチル−アミノ−フェ
ニルイミノナフトキノン、p−メトキシベンゾイル−
p′−ジエチルアミノ−o′−メチルフェニルイミノア
セトアニリド、シアノ−p−ジエチルアミノフェニルイ
ミノアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−4−
p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン、
1−β−ナフチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイ
ミノ−5−ピラゾロンである。
【0036】上記の如き変色剤と前記一般式(I)で示
される化合物との比率は変色剤1重量部に対して、一般
式(I)で示される化合物を約0.01重量部から約10
0重量部、より好ましくは0.1〜10重量部、最も好ま
しくは0.5〜5重量部の範囲で使用される。一方、本発
明によるプリントアウト組成物によりプリントアウト能
が付与される対象物たる感光性レジスト形成性組成物
は、前述の如く、平版印刷版などの各種印刷版、IC回
路、フォトマスク等を作成する為に使用される、種々の
感光物と共に用いると有用である。このようなプリント
アウト組成物と共に用いられる感光物としては、p−ジ
アゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドとの縮合
物で代表されるようなジアゾ樹脂、o−ナフトキノンジ
アジドで代表されるようなキノンジアジド化合物、ポリ
ビニルシンナメート樹脂、ジメチルマレインイミド基含
有樹脂で代表されるような光架橋性樹脂、ペンタエリス
リトールテトラアクリレートで代表されるような付加重
合性不飽和化合物と光重合開始剤とからなる光重合性組
成物などを挙げることができる。
【0037】本発明による光分解性化合物と変色剤とか
らなるプリントアウト組成物は、上記の感光物の他に、
種々のポリマーバインダーと共に用いることができる。
ポリマーバインダーとしては、光重合可能なエチレン性
不飽和化合物との組み合せで用いられたものと同様のも
のを用いることができる。このような感光性組成物中
に、前記の光分解性化合物と変色剤とからなるプリント
アウト組成物を含有させる場合、変色剤の量は感光性組
成物の全重量に対して、0.001重量%から20重量
%、好ましくは0.01重量%から10重量%、また光分
解性化合物の量は、0.0001重量%から10重量%、
好ましくは0.001重量%から2重量%の範囲である。
【0038】本発明による感光性組成物が塗布されて用
いられるとき、その支持体としては、寸度的に安定な板
状物が用いられる。該寸度的に安定な板状物としては、
紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなど)がラミネートされた紙、また、
例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜
鉛、銅などのような金属の板、さらに、例えば二酢酸セ
ルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロー
ス、酪酸セルロース、酢酸−酪酸セルロース、硝酸セル
ロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リビニルアセタールなどのようなプラスチックのフィル
ム、上記の如き金属がラミネートもしくは蒸着された
紙、またはプラスチックフィルムなどがあげられる。こ
れらの支持体のうち、感光性平版印刷版の作成には、ア
ルミニウム板が寸度的に著しく安定で、しかも安価なの
で、特に好ましい。更に、ポリエチレンテレフタレート
フィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シ
ートも好ましい。
【0039】また金属、特にアルミニウムの表面を有す
る支持体の場合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化
ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処
理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理がなされてい
ることが好ましい。その他の好ましい支持体としては、
キャパシター、半導体、多層プリント回路または集積回
路を構成または製造するあらゆる材料を使用できる。特
に、熱的に酸化したケイ素材料および/または所望によ
りドーピングしてあってもよいアルミニウム被覆したケ
イ素材料、その他、例えば窒化ケイ素、ガリウムヒ素、
およびリン化インジウムなどの半導体技術で一般的な基
材を挙げることができる。さらに、液晶表示装置製造で
公知の基材、例えばガラスおよび酸化インジウムスズ、
さらに金属板および金属ホイル(例えばアルミニウム、
銅または亜鉛)、二重および三重金属ホイル、あるいは
金属蒸着した非導電性シート、所望によりアルミニウム
被覆したSiO2材料、および紙などが好適である。これら
の基材は、熱的前処理、表面粗粒化、初期エッチング、
または試薬で処理して、望ましい特性の改良、例えば親
水性の強化などを行なってもよい。
【0040】本発明の感光性組成物には必要に応じて、
更に染料、顔料、可塑剤、界面活性剤、光増感剤及び現
像液に対する溶解性を促進させるフェノール性OH基を
2個以上有する化合物などを含有させることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具
体的な例を挙げると、オイルイエロー#101、オイル
イエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリ
ーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#60
3、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイル
ブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社
製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メ
チルバイオレット(CI42535)、ローダミンB
(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42
000)、メチレンブルー(CI52015)等であ
る。
【0041】さらに、下記に挙げるような分光増感剤を
添加し、使用する光酸発生剤が吸収を持たない遠紫外よ
り長波長領域に増感させることで、本発明の感光性組成
物をiまたはg線に感度を持たせることができる。好適
な分光増感剤としては、具体的な例を挙げると、ベンゾ
フェノン、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェ
ノン、p,p′−テトラエチルエチルアミノベンゾフェ
ノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エ
トキシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレ
ン、フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、
ベンゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェ
ニルアントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノ
ン、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニト
ロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニト
ロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−
ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフ
チルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチル
アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン−
1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−
ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセト
ン、1,2−ナフトキノン、3,3′−カルボニル−ビ
ス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロ
ネン等があるが、これらに限定されるものではない。
【0042】本発明の感光性組成物は、上記各成分を溶
解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用
する溶媒として例を挙げると、エチレンジクロライド、
シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノ
ン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢
酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオ
ン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸
メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N
−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好まし
く、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。そ
して上記成分中の濃度(添加物を含む全固形分)を2〜
50重量%とするのが好ましい。
【0043】また、上記溶媒に界面活性剤を加えること
もできる。界面活性剤の具体的な例を挙げると、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンス
テアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキ
シエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオ
クチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロ
ピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレー
ト、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリ
オレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタ
ン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパル
ミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、
ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニ
オン系界面活性剤、エフトップEF301,EF30
3,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファック
F171,F173,F177(大日本インキ(株)
製)、フロラードFC430,FC431(住友スリー
エム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロン
S−382,SC101,SC102,SC103,S
C104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)
等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマー
KP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系も
しくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,
No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げるこ
とができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の
組成物中の固形分100重量部当たり、通常、2重量部
以下、好ましくは1重量部以下である。これらの界面活
性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み
合わせで添加することもできる。
【0044】本発明の感光性組成物の現像液としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、第
二リン酸ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二リ
ン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア
水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルア
ミン等の第一級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブ
チルアミン等の第二級アミン類、トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン等の第三級アミン類、ジメチルエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールア
ミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テト
ラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニ
ウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のア
ルカリ性水溶液を使用することができる。更に、上記ア
ルカリ性水溶液にベンジルアルコールのようなアルコー
ル類、界面活性剤を適当量添加して使うこともできる。
【0045】本発明の感光性組成物の露光に用いられる
活性光線の光源としては例えば、超高圧、中圧、低圧の
各水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケ
ミカルランプ、カーボンアーク灯、可視、紫外の各種レ
ーザー、蛍光灯、タングステン光、及び太陽光などがあ
る。放射線としては電子線、X線、イオンビーム、遠紫
外線などがある。好ましくはフォトレジスト用の光源と
して、g線、i線、Deep-UV 光が使用される。また高密
度エネルギービーム(レーザービーム又は電子線)によ
る走査又はパルス露光も本発明の感光性組成物の露光に
使用することができる。このようなレーザービームとし
ては、ヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、
クリプトンイオンレーザー、ヘリウム・カドミウムレー
ザー、KrF エキシマレーザーなどが挙げられる。
【0046】
【実施例】つぎに、実施例をあげて本発明をさらに詳細
に説明する。なお、下記実施例におけるパーセントは、
他に指定のない限り、すべて重量%である。 〔実施例1〜4〕厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイ
ロンブラシと400メッシュのパミストンの水懸濁液を
用いその表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。1
0%水酸化ナトリウム溶液に70℃で60秒間浸漬して
エッチングした後、流水で水洗後、20%HNO3で中和洗
浄、水洗した。これをVA =12.7Vの条件下で正弦波
の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で160クロ
ーン/dm2 の陽極時電気量で電解粗面化処理を行っ
た。その表面粗さを測定したところ、0.6μ(Ra 表
示)であった、ひきつづいて30%のH2SO4 水溶液中に
浸漬し55℃で2分間デスマットした後、20%H2SO4
水溶液中で電流密度2A/dm2 において厚さが2.7g
/m2 になるように陽極酸化した。このようにして得ら
れたアルミニウム支持体上に次の感光液をホワイラーを
用いて塗布し、100℃で2分間乾燥させた。 ・ 表1の光分解性化合物 0.4g ・ m/p−クレゾール樹脂(m/p 比6:4) 2.0g ・ クリスタルバイオレット 0.01g ・ メチルエチルケトン 18g ・ 2−メトキシエタノール 6g 乾燥後の塗布量は2.1g/m2 であった。これらの感光
性平版印刷版をそれぞれウシオ電気製低圧水銀灯(UI
SL−112−01)を用いパターンを通し5分間露光
した。露光部および未露光部の光学濃度をマクベス濃度
計で測定し、濃度差を求めた。また露光した感光性平版
印刷版を4%メタケイ酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬
して現像することによって、露光部分の感光層が溶出し
て画像が得られるかどうかを目視で評価した(画像形成
性)。結果を表3に示す。表3の結果から、本発明の光
分解性化合物はノボラック樹脂との組み合わせによっ
て、ポジ型のレジスト画像形成性感光性組成物を与える
ことが理解できる。しかも、本発明の光分解性化合物は
染料との組み合せによって焼き出し画像を形成すること
が判る。
【0047】
【表3】 表 3 ──────────────────────────── 光分解性化合物 画像形成性 光学濃度差 (化合物No.) ΔD 実施例1 3 鮮明な画像 0.30 実施例2 11 〃 0.25 実施例3 12 〃 0.17 実施例4 14 〃 0.22 比較例1 なし 画像形成せず 0.01 (全部溶解) ────────────────────────────
【0048】〔実施例5〜7〕m−クレゾール/p−ク
レゾール=45/55から成る重量平均分子量7.540
(ポリスチレン換算)のノボラック樹脂4g、下記構造
式で表わされる溶解阻止剤1gおよび表1で示される本
発明による光酸発生剤0.5gを、エチルセルセルブアセ
テート15gに溶解し、0.2μmのフィルターで濾過し
てレジスト溶液を作成した。このレジスト溶液を、25
00rpm の回転数のスピンコーターを利用して、シリコ
ンウエハー上に塗布し、120℃で60秒間真空吸着型
のホットプレートで乾燥して、膜厚1.0μmのレジスト
膜を得た。このレジスト膜に、248nmKrFエキシマ
レーザーステッパー(NA=0.42)を用いて露光を行
った。露光後100℃の真空吸着型ホットプレートで6
0秒間加熱を行い、ただちに2.38%テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液で60
秒間浸漬し、30秒間水でリンスして乾燥した。このよ
うにして得られたシリコンウエハー上のパターンを走査
型電子顕微鏡で観察し、レジストのプロファイルを評価
した。その結果を表4に示す。
【0049】
【化7】
【0050】
【表4】 表 4 ───────────────────────── 実施例 光酸発生剤 露光量 解像力 (化合物No.) (mJ/cm2) (μm) 5 6 30 0.40 6 8 45 0.35 7 20 30 0.35 ─────────────────────────
【0051】〔実施例8〜11〕分子量が約6000の
m/p=60/40仕込比のメタ−パラクレゾールノボ
ラック樹脂2.0と、下記化学式の化合物0.8g及び表5
で示される構造を有するスルホンイミド化合物0.12g
を8.0gのジメチルアセトアミドに溶解し、0.4μmの
メンブランフィルターで濾過して感光性組成物を得た。
実施例1と同様にして、シリコンウェハー上に塗膜形成
を行ない、8000Åの膜を得た。実施例1で述べた露
光装置を使い露光後、1.19%のTMAH水溶液を現像
液として45秒のパドル現像を行い、感度、解像力、現
像後の残膜を測定した。結果を表5に示す。
【0052】
【化8】
【0053】
【表5】 表 5 ─────────────────────────────── 実施例 光酸発生剤 露光量 解像力 現像後の残膜 (化合物No.) (mJ/cm2) 8 10 40 0.5 なし 9 14 30 0.6 なし 10 21 55 0.6 なし 11 22 60 0.7 なし ───────────────────────────────
【0054】〔実施例12〜16〕クレゾールノボラッ
ク樹脂(m/p=6/4;Mw =4500)を5gと酸
架橋剤としてメチロール化メラミンを主成分とするニカ
ラック(登録商標:三和ケミカル社製)Mw30を0.5
g、更に光酸発生剤として、表6に示した化合物(光酸
発生剤)0.1gを17.0gのエチルセロソルブアセテー
トに溶解し、更に0.2μmのミクロフィルターでこの溶
液を濾過して、フォトレジスト組成物を調製した。この
フォトレジスト組成物をスピナーを用いて清浄なシリコ
ンウェハー上に塗布し、90℃のホットプレート上で6
0秒間乾燥して、膜厚1μmのレジスト膜を得た。これ
を縮小投影露光装置(i線、開口数0.40)で解像力チ
ャートマスクを通して露光量を段階的に変えて露光、次
いで100℃のホットプレートで120秒間加熱してか
ら、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMA
H)2.38%水溶液で60秒間現像し、更に30秒間水
洗してから乾燥した。感度は、照射部分の現像後のレジ
ストの残膜収率が50%になる露光量をもって表示し
た。解像力は、上記露光量で得られたウェハー上のレジ
ストの微細パターンを走査型電子顕微鏡(SEM)で観
察し、レジストのパターンが基板面まで分離する最少の
寸法で評価した。同時に、パターンの間に発生する現像
残りを観察し、画面上の目視評価でその評価を行った。
結果を表6にまとめた。表6から明らかなように、本発
明にかかる組成物は感度と解像力が高く、現像残りが少
ないことが判る。
【0055】
【表6】 表6レジストの組成と評価結果(1) ──────────────────────────────── 光酸発生剤 露光量(mJ/cm2) 解像力(μm) 現像残渣 ──────────────────────────────── 実施例12 3 60 0.55 なし 実施例13 11 90 0.6 なし 実施例14 12 70 0.55 なし 実施例15 13 90 0.5 なし 実施例16 26 120 0.5 なし ──────────────────────────────
【0056】〔実施例17〜19〕100μのポリエチ
レンフタレートフィルム上に下記組成の感光液をスピナ
ーを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥させ感光層を
形成させた。なおスピナーの回転数は100回転/分で
あった。 ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.4g ・ベンジルメタアクリレートとメタアクリル酸 共重合体(共重合モル比73:27) 1.3g ・光遊離基発生剤 0.13ミリモル ・メチルエチルケトン 12g ・プロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート 12g この感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度86.5
〜89モル%、重合度1000)の3重量%の水溶液を
塗布し、100℃で2分間乾燥させた。このようにして
得られた感光性組成物を低圧水銀灯UISL−112−
01(ウシオ電気製)を用いて露光し、下記の現像液を
用い、25℃で1分間浸漬を行い、露光部が溶出されな
くなるまでの露光量を求めた。 炭酸ナトリウム 10g ブチルセロソルブ 5g 水 1リットル 表7から本発明による光ラジカル発生剤は良好な感度を
示すことがわかる。
【0057】
【表7】 表 7 ───────────────────── 実施例 光ラジカル発生剤 露光量 (表1における化合物No.) (mJ/cm2) 17 12 5 18 25 3 19 26 10 ─────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/039 501 G03F 7/039 501 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (56)参考文献 特開 平4−227772(JP,A) 特開 昭57−146766(JP,A) 特開 平5−80514(JP,A) 特開 平5−94017(JP,A) 特開 昭48−60916(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/004 G03F 7/00 503 G03F 7/027 G03F 7/028 G03F 7/039 H01L 21/027

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) で示されるスルホンイミ
    ド化合物を含有する感光性組成物。 R1 −SO2 −NR3 −SO2 −R2 (I) (式中、R1 、R2 およびR3 は、各々独立して芳香族
    基、置換芳香族基、アルキル基又は置換アルキル基を表
    わす。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物(I) および水に不
    溶、アルカリ水溶液に可溶もしくは膨潤するポリマーバ
    インダーを含むことを特徴とする感光性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の化合物(I) および酸で切
    断される−C−O−C−または−C−O−Si −結合を
    少なくとも一つ有する化合物を含有することを特徴とす
    る感光性組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の化合物(I) および酸で切
    断される−C−O−C−または−C−O−Si−結合を
    少なくとも一つ有する化合物、および水に不溶、アルカ
    リ水溶液に可溶もしくは膨潤するポリマーバインダーを
    含むことを特徴とする感光性組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の化合物(I) および少なく
    とも2つの酸架橋性基を有する化合物を含有することを
    特徴とする感光性組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の化合物(I) および少なく
    とも2つの酸架橋性基を含有する化合物、および水に不
    溶、アルカリ水溶液に可溶もしくは膨潤するポリマーバ
    インダーを含むことを特徴とする感光性組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の化合物(I) および重合可
    能なエチレン性化合物を含む化合物を含有することを特
    徴とする感光性組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の化合物(I) および重合可
    能なエチレン性化合物、および水に不溶、アルカリ水溶
    液に可溶もしくは膨潤するポリマーバインダーを含むこ
    とを特徴とする感光性組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の化合物(I) および酸もし
    くはラジカルの作用により変色する化合物を含有するこ
    とを特徴とする感光性組成物。
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